JP3837839B2 - 正特性サーミスタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正特性サーミスタに関し、特に、過電流保護回路、消磁回路、モータ起動回路等の回路に用いられ、フラッシュ耐圧の大きな正特性サーミスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の正特性サーミスタ31は、図6に示されるように、板状のサーミスタ素体32の両主面にオーミック性の電極33、34が形成されたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の正特性サーミスタ31に電圧を印加すると、印加直後は正特性サーミスタ31が低抵抗であるため、突入電流が多く流れて、ジュール熱によって正特性サーミスタ31が高温になり主面と略平行な面で割れる層状割れという現象が発生する(正特性サーミスタに突入電流を流したとき、正特性サーミスタが層状割れに至る直前の電圧をフラッシュ耐圧と呼ぶ)。特に、正特性サーミスタ31を小型化すると、フラッシュ耐圧が小さくなるという問題点を有していた。
【0004】
本発明の目的は、上述の問題点を解消すべくなされたもので、フラッシュ耐圧が大きい正特性サーミスタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の正特性サーミスタにおいては、正の抵抗温度特性を有するセラミック体の主面の周縁部内側に、周縁部に沿うように且つ前記セラミック体の厚み方向に溝が形成された正特性サーミスタ素体の両主面に、電極が形成されている正特性サーミスタであって、前記電極は下層電極と上層電極からなり、下層電極が前記正特性サーミスタ素体の両主面全面に形成されており、前記上層電極は前記正特性サーミスタ素体の溝に囲まれた中央部に対応する両主面に形成されている
【0006】
また、前記上層電極はその周縁部で下層電極が露出するように前記下層電極より小さな平面積からなることが好ましい。
そして、前記下層電極はニッケルを主成分とする金属からなり、前記上層電極は銀を主成分とする金属からなることが好ましい。
これにより、正特性サーミスタのフラッシュ耐圧及びPmax を向上させることができるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明による一つの実施の形態の正特性サーミスタについて、図1に基づいて説明する。
正特性サーミスタ1は、正特性サーミスタ素体2の両主面に、オーミック性の例えばNi、In−Ga、Al、またはAgを主成分とする電極3、4が形成されたものである。
【0008】
正特性サーミスタ素体2は、チタン酸バリウムを主成分とする正特性サーミスタ用セラミック原料を、成形、焼結した正の抵抗温度特性有するセラミック体からなり、略板状であって、その主面の周縁部内側に、周縁部に沿うように且つセラミック体の厚み方向に溝5、6が形成されたものである。
【0009】
本発明による正特性サーミスタの他の実施の形態を図2に基づいて説明する。但し、前述の実施の形態と同一部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0010】
正特性サーミスタ7は、正特性サーミスタ素体8の両主面に電極3、4が形成されたものである。正特性サーミスタ素体8は、図1に示した正特性サーミスタ素体2の角部に丸み9、10が形成されたものであり、主面の周縁部内側に、周縁部に沿うように且つセラミック体の厚み方向に溝5、6が形成されている。
【0011】
本発明による正特性サーミスタのその他の実施の形態を図3に基づいて説明する。但し、前述の実施の形態と同一部分については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0012】
正特性サーミスタ11は、図1に示した正特性サーミスタ素体2の両主面に2層からなる電極3、4が形成されたものである。電極3、4は、正特性サーミスタ素体の両主面全面に形成されたNiからなる下層電極12、13と、さらにこの下層電極12、13の周縁からギャップGを設けて周縁部の下層電極12、13が露出するように形成されたAgからなる上層電極14、15とから構成されたものである。
【0013】
なお、図3に示した上層電極14、15は、溝5、6に囲まれた中央部に対応する両主面に形成されたものであるが、この他に図示しないが、ギャップGがこれより小さく、上層電極14、15が溝5、6を越えてセラミック素体2の周縁側に近づいて形成されてもよい。
【0014】
【実施例1】
本発明による正特性サーミスタの実施例1として、図1に示されるように、外径がφ8.2mm、両主面間の厚さTが3.0mm、溝5、6の深さdが0.5mm、溝5、6の幅hが0.5mm、周縁部からの溝5、6の位置Lが1mmの略円板状の正特性サーミスタ素体2を準備し、両主面にIn−Gaからなる電極3、4を形成して、正特性サーミスタ1を得た。この正特性サーミスタ1のフラッシュ耐圧を測定した結果を表1に記す。なお、この正特性サーミスタ6はキュリー温度が120℃、常温における抵抗値が23Ωであった。
【0015】
比較のために、従来例1として、図6に示されるような、外径がφ8.2mm、両主面の厚さTが3mmの円板状の正特性サーミスタ素体32を準備し、両主面に実施例1と同様にIn−Gaからなる電極33、34を形成して、正特性サーミスタ31を得た。この正特性サーミスタ31のフラッシュ耐圧を測定した結果を表1に記す。なお、この正特性サーミスタ31のキュリー温度および常温における抵抗値は、実施例1と同一であった。
【0016】
【表1】
Figure 0003837839
【0017】
表1を見れば明らかなように、実施例1のフラッシュ耐圧は最小値および平均ともに従来例1のフラッシュ耐圧より大幅に向上した。
【0018】
【実施例2】
実施例2は、前述の実施例1と同一形状の正特性サーミスタ素体2に、同一の電極3、4を形成して、正特性サーミスタ1を得た。但し、実施例2の正特性サーミスタ素体2の主原料は、実施例1の主原料と異なるものを用いており、実施例2の正特性サーミスタのキュリー温度は70℃、常温における抵抗値が9Ωであった。
【0019】
実施例2の正特性サーミスタについてフラッシュ耐圧及びPmax を測定した結果を表2に記す。更に、正特性サーミスタの体積を計算によって求めた結果を表2に記す。
【0020】
比較のために、従来例2として、図6に示されるような、外径がφ8.2mm、両主面の厚さTが3mmの円板状の正特性サーミスタ素体32を準備し、両主面に実施例2と同様にIn−Gaからなる電極33、34を形成して、正特性サーミスタ31を得た。この従来例2の正特性サーミスタ31を実施例2と同様の測定をし、結果を表2に記す。この正特性サーミスタ31のキュリー温度および常温における抵抗値は、実施例2と同一であった。
なお、上述の実施例1、従来例1および実施例2、従来例2の測定試料数はそれぞれ18個であった。
【0021】
ここでPmax について説明すると、正特性サーミスタを用いた消磁用回路に電流を流すと、正特性サーミスタの働きによって消磁コイルに図4に示すような交番減衰電流が流れる。この交番減衰電流の隣り合うピーク値の差を包絡線変化量Pと呼び、包絡線変化量Pの最大値をPmax と呼ぶ。
【0022】
Pmax の測定条件は、図5に示すように、消磁コイルの代替として20Ωの抵抗73を用い、この抵抗73と正特性サーミスタ74との直列回路にAC200V、60Hzの電圧75を印加した。
【0023】
【表2】
Figure 0003837839
【0024】
表2において、従来例2と比較すれば理解できるように、正特性サーミスタ素体2の主面の周縁部近傍に溝5、6を設けた実施例2は、従来例2と比較してフラッシュ耐圧が大幅に向上すると共に、Pmax が小さくなる。これにより、正特性サーミスタの体積を従来例2より小さくすることが可能となる。また、正特性サーミスタ素体2の体積を小さくすることができる。
【0025】
なお、本発明に係る正特性サーミスタは前記実施の形態に限定するものでなく、その要旨の範囲内で種々に変形することができる。
例えば、正特性サーミスタの形状として、外形が略円板状のものを例示して説明したが、これに限定されるものではなく、矩形状の略平板状のもの、その他の形状の略平板状のものであってもよいことはいうまでもない。また、正特性サーミスタ素体2の溝5、6について、少なくとも一方の主面に溝が形成されているものでもよく、主面に溝が複数形成されているものでもよい。
【0026】
また、下層電極13、14の材質については、上述したIn−Ga、Ni等に限定されるものでなく、Al、Cr、Cr合金又はオーミックAg等オーミック性を有するものであればよい。
また、電極の形成方法についても、スパッタ、印刷、焼き付け、溶射、めっき等いずれの方法であってもよい。
【0027】
さらに、正特性サーミスタ素体の両主面に形成される電極は、前述した1層からなるもの、および2層からなるもの以外に、例えば、下層電極にCr、上層電極として第2層目にモネル、第3層目にAgを主成分とする3層からなる電極から構成されるもの、およびそれ以上の複数層からなる電極から構成されてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による正特性サーミスタでは、電極が形成される正特性サーミスタ素体の主面の周縁部近傍に溝を設けてあるために、フラッシュ耐圧が著しく向上する。
また、正特性サーミスタを小型、軽量にしてもPmax を小さくすることができる。
さらに、下層電極と上層電極との間にギャップを設けてあるために、銀マイグレーションが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一つの実施の形態の正特性サーミスタの半断面斜視図である。
【図2】本発明に係る他の実施の形態の正特性サーミスタの縦断面図である。
【図3】本発明に係るその他の実施の形態の正特性サーミスタの縦断面図である。
【図4】消磁回路の消磁コイルに流れる交番減衰電流を示す図である。
【図5】Pmax を測定する回路図である。
【図6】従来の正特性サーミスタの斜視図である。
【符号の説明】
2 正特性サーミスタ素体
3、4 電極
5、6 溝
12、13 下層電極
14、15 上層電極
G ギャップ

Claims (4)

  1. 正の抵抗温度特性を有するセラミック体の主面の周縁部内側に、周縁部に沿うように且つ前記セラミック体の厚み方向に溝が形成された正特性サーミスタ素体の両主面に、電極が形成されている正特性サーミスタであって、
    前記電極は下層電極と上層電極からなり、下層電極が前記正特性サーミスタ素体の両主面全面に形成されており、
    前記上層電極は前記正特性サーミスタ素体の溝に囲まれた中央部に対応する両主面に形成されていることを特徴とする正特性サーミスタ。
  2. 前記正特性サーミスタ素体の周縁部の角部が丸みを帯びていることを特徴とする請求項1に記載の正特性サーミスタ。
  3. 前記上層電極はその周縁部で下層電極が露出するように前記下層電極より小さな平面積からなることを特徴とする請求項1または2に記載の正特性サーミスタ。
  4. 前記下層電極はニッケルを主成分とする金属からなり、前記上層電極は銀を主成分とする金属からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の正特性サーミスタ。
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