JPH1180730A - 岩盤固結用薬液 - Google Patents

岩盤固結用薬液

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JPH1180730A
JPH1180730A JP25071097A JP25071097A JPH1180730A JP H1180730 A JPH1180730 A JP H1180730A JP 25071097 A JP25071097 A JP 25071097A JP 25071097 A JP25071097 A JP 25071097A JP H1180730 A JPH1180730 A JP H1180730A
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chemical
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rock
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JP25071097A
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Osamu Wakizaka
治 脇坂
Shinya Uda
信也 宇田
Yasuyuki Mitsutome
康幸 満留
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SHINKU KAGAKU KOGYO KK
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
SHINKU KAGAKU KOGYO KK
Sumitomo Riko Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発泡倍率が飛躍的に向上し、利用単価が低く、
全体として低コスト化を図ることができる岩盤固結用薬
液を提供する。 【解決手段】下記の(A)液および(B)液からなる岩
盤固結用薬液。 (A)ケイ酸ソーダ水溶液を主成分とするとともに、2
−メチルイミダゾールおよびアミン系触媒の双方を含有
する液。 (B)イソシアネート成分と反応性希釈剤を含有する
液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟弱な岩盤等を堅
固な岩盤等に改善する岩盤固結工法等に用いられる岩盤
固結用薬液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、軟弱な岩盤(地盤も含む)等
に穴を開けてトンネル工事を行う場合、トンネル切羽の
天盤の落下防止のため、トンネル切羽先端の天盤部に、
天盤のアーチに沿って孔を穿設し、この孔内に二液硬化
型の薬液を注入して岩盤に浸透させ硬化させることによ
り強化することが行われている。このような二液硬化型
の薬液としては、ポリオール成分を主成分とするA液
と、ポリイソシアネート成分を主成分とするB液とを組
み合わせ、ポリオール成分の−OHとポリイソシアネー
ト成分の−NCOとを反応させて発泡ウレタン樹脂を生
成するようにしたウレタン系岩盤固結用薬液が使用され
ている。しかし、上記発泡ウレタン樹脂は燃えやすいた
め、作業環境の安全確保の観点から、難燃性のものが望
まれている。
【0003】そこで、ケイ酸ソーダ水溶液を主成分とす
るA液と、ポリイソシアネート成分と反応性希釈剤を含
有するB液からなる岩盤固結用薬液(特開平4−283
290号公報)や、上記A液にさらにポリオール成分を
含有させた岩盤固結用薬液(特開平6−207174号
公報)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−207174号公報等に記載の岩盤固結用薬液
は、発泡倍率が2〜3倍程度と低く、所定の固結領域を
得るには大量の薬液が必要となり、その結果、利用単価
が高く、全体としてコストが高くなるという問題があ
る。このように、発泡倍率が高く、利用単価が低く、全
体として低コストである岩盤固結用薬液は未だ得られて
いないのが実情であり、このような岩盤固結用薬液の開
発が待望されている。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、発泡倍率が飛躍的に向上し、利用単価が低く、
全体として低コスト化を図ることができる岩盤固結用薬
液の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の岩盤固結用薬液は、下記の(A)液および
(B)液からなるという構成をとる。 (A)ケイ酸ソーダ水溶液を主成分とするとともに、2
−メチルイミダゾールおよびアミン系触媒の双方を含有
する液。 (B)イソシアネート成分と反応性希釈剤を含有する
液。
【0007】本発明者らは、発泡倍率が飛躍的に向上
し、利用単価が低く、全体として低コスト化を図ること
ができる岩盤固結用薬液を得るべく鋭意研究を重ねた。
その結果、(A)液としてケイ酸ソーダ水溶液を主成分
とするとともに、2−メチルイミダゾールを含有する液
を用い、かつ、(B)液としてイソシアネート成分と反
応性希釈剤を含有する液を用いると、上記2−メチルイ
ミダゾールの使用によって、発泡倍率が飛躍的に向上
(約10倍以上)することを突き止めた。しかし、上記
2−メチルイミダゾールは高価であるため、上記2−メ
チルイミダゾールを単独で使用するとコストが高くな
る。そこで、上記2−メチルイミダゾールの使用量の低
減について鋭意研究を重ねた結果、上記(A)液として
2−メチルイミダゾールとともにアミン系触媒を併用す
ると、上記2−メチルイミダゾールの発泡倍率向上効果
を維持しつつ、2−メチルイミダゾールの使用量が低減
するため、利用単価を下げることができ、全体として低
コスト化を図ることができることを見いだし、本発明に
到達した。このように、ケイ酸ソーダ水溶液を主成分と
する(A)液に2−メチルイミダゾールを含有させると
発泡倍率が飛躍的に向上する理由については必ずしも明
らかではないが、本発明者らの推測によればつぎのよう
に考えられる。すなわち、ケイ酸ソーダ水溶液は多量の
水を含んでおり、この水が樹脂、発泡剤になるが、上記
2−メチルイミダゾールは、通常使用される3級アミン
に比べ樹脂化と泡化の反応のバランスに優れ、この2−
メチルイミダゾールが水による急激な泡化を抑制(マイ
ルド)するためであると考えられる。
【0008】また、上記アミン系触媒として樹脂化系触
媒を用いると、硬化体の強度が向上する。
【0009】そして、上記特殊な(A)液にさらにポリ
オール成分を含有させると、硬化体の強度がより一層向
上することを突き止めた。また、上記(B)液にさらに
アルキルベンゼン系化合物を含有させると、粘度が低下
し浸透性がより一層向上することを突き止めた。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0011】本発明の岩盤固結用薬液は、特殊な(A)
液と(B)液を用いて得られる。
【0012】上記特殊な(A)液は、ケイ酸ソーダ水溶
液(水ガラス)を主成分とするとともに、2−メチルイ
ミダゾールおよびアミン系触媒の双方を含有する。な
お、ケイ酸ソーダ水溶液を主成分とするとは、(A)液
全体中にケイ酸ソーダ水溶液を30重量%(以下「%」
と略す)以上含有していることを意味し、難燃性を考慮
すれば、ケイ酸ソーダ水溶液を60%以上含有している
ことが好ましい。
【0013】上記ケイ酸ソーダ水溶液とともに用いられ
る2−メチルイミダゾールは、発泡倍率を向上させるた
めに用いられる。上記2−メチルイミダゾールの配合割
合は、(A)液全体に対して0.1〜1.0%の範囲に
設定することが好ましく、特に好ましくは0.3〜0.
5%の範囲である。すなわち、2−メチルイミダゾール
の配合割合が0.1%未満であると発泡倍率の向上効果
が少なくなり、1.0%を超えるとコストが高くなりす
ぎるからである。
【0014】上記ケイ酸ソーダ水溶液および2−メチル
イミダゾールとともに用いられるアミン系触媒として
は、例えば泡化系触媒、樹脂化系触媒等があげられる。
なかでも、硬化体の強度を向上させることができるとい
う点で、樹脂化系触媒が特に好ましい。
【0015】上記泡化系触媒としては、例えばトリエチ
ルアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチ
ルアミノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチル
エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)
エーテル等があげられる。これらは単独でもしくは2種
以上併せて用いられる。なかでも、反応性(触媒の強
さ)の点で、ペンタメチルジエチレントリアミンが特に
好ましい。
【0016】上記樹脂化系触媒としては、例えばテトラ
メチルエチレンジアミン、テトラメチルヘキサン−1,
6−ジアミン、テトチメチルグアニジン、トリエチレン
ジアミン、メチルモルホリン、2−ヒドロキシエチルモ
ルホリン、エチレングリコールビス(3−ジメチル)ア
ミノプロピルエーテル等があげられる。これらは単独で
もしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、反応
性、臭気の点で、トリエチレンジアミンが特に好まし
い。
【0017】上記アミン系触媒の配合割合は、(A)液
全体に対して0.5〜3.0%の範囲に設定することが
好ましく、特に好ましくは1.0〜2.0%の範囲であ
る。
【0018】上記特殊な(A)液には、ケイ酸ソーダ水
溶液、2−メチルイミダゾールおよびアミン系触媒に加
えて、さらにポリオール成分を配合することもできる。
【0019】上記ポリオール成分としては、例えばポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリ
メチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキシレ
ングリコール、ヒマシ油等のアルキレングリコール等が
あげられる。また、グリセリン、ソルビトール、蔗糖、
エチレンジアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン等の多官能性の活性水素化合物を基剤としてこ
れらを単独でもしくは2種以上併せて用いた化合物に、
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキ
レンオキサイドを開環重合させたポリエーテルポリオー
ルがあげられる。
【0020】上記ポリオール成分の配合割合は、(A)
液全体に対して2〜38%の範囲に設定することが好ま
しく、特に好ましくは5〜20%の範囲である。
【0021】前記ケイ酸ソーダ水溶液、2−メチルイミ
ダゾールおよびアミン系触媒、必要に応じてポリオール
成分を含有する(A)液の粘度は、100cps(25
℃)以下に設定することが好ましく、特に好ましくは3
0〜80cps(25℃)の範囲である。
【0022】上記特殊な(A)液は固形分濃度が20%
以上となるよう設定することが好ましく、特に好ましく
は25〜40%の範囲である。
【0023】一方、上記(A)液とともに用いられる
(B)液は、イソシアネート成分と反応性希釈剤を含有
する。
【0024】上記イソシアネート成分としては、イソシ
アネート基を2つ以上有するポリイソシアネートが好ま
しく、例えばジフェニルメタン−4,4′−ジイソシア
ネート(MDI)、ポリメチレン・ポリフェニル・ポリ
イソシアネート(ポリメリックMDI,クルードMD
I)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート等があげられる。これ
らは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0025】上記イソシアネート成分の配合割合は、
(B)液全体に対して60%以上に設定することが好ま
しく、得られる硬化体の強度を考慮すれば80%以上に
設定することが特に好ましい。
【0026】上記イソシアネート成分とともに用いられ
る反応性希釈剤は、上記イソシアネート成分の希釈剤と
して用いられ、イソシアネート成分の減粘や貯蔵安定性
に優れる一方、イソシアネート成分のイソシアネート基
とは反応せずに、前記(A)液中のケイ酸ソーダ水溶液
と接触させると直ちに反応して硬化する液が選ばれる。
このような反応性希釈剤としては、エステル系またはエ
ーテル系の反応性希釈剤が好ましく、具体的には低分子
量二塩基酸のジエステル類、一価または多価アルコール
類の酢酸エステル類、アルキレンカーボネート類、エー
テル類、環状エステル類、酸無水物、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル等があげられる。
【0027】上記低分子量二塩基酸のジエステル類とし
ては、例えばグルタール酸、コハク酸、アジピン酸、マ
ロン酸、シュウ酸、ピメリン酸等のジメチルエステル、
ジエチルエステル等のジアルキルエステル等があげられ
る。
【0028】前記一価または多価アルコール類の酢酸エ
ステル類としては、例えばメチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールメ
チルエーテル、エチルカルビトール、ブチルカルビトー
ル等のグリコールエーテル類のアセテート、3−メトキ
シブチルアルコール、3−メチル−3−メトキシブチル
アルコール等のアルコキシアルキルアルコール類のアセ
テート、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール等のグリコール類のジアセテー
ト等があげられる。
【0029】前記アルキレンカーボネート類としては、
例えばプロピレンカーボネート、各種希釈剤に溶解した
液状エチレンカーボネート等があげられる。
【0030】前記エーテル類としては、例えばテトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、脱水ヒマシ油等の環状エーテ
ル等があげられる。
【0031】前記環状エステル類としては、例えばγ−
ブチルラクトン等のラクトン類、ε−カプロラクタム等
のラクタム類等があげられる。
【0032】前記酸無水物としては、例えば無水プロピ
オン酸、無水酪酸、無水マレイン酸等があげられる。
【0033】前記アクリル酸エステルとしては、例えば
アクリル酸とアルキル(メチル、エチル、ブチル等)と
のアルキルエステル、アクリル酸とアルコール類(エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、平均分子量1
00〜1000のポリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、平均分子量10
0〜1000のポリプロピレングリコール、平均分子量
100〜5000のエチレンオキシド、プロピレンオキ
シド共重合ジオール、トリオール等)とのエステル等が
あげられる。
【0034】前記メタクリル酸エステルとしては、例え
ばメタクリル酸と上記アルキルとのアルキルエステル、
メタクリル酸と上記アルコール類とのエステル等があげ
られる。
【0035】これら反応性希釈剤の配合割合は、(B)
液全体に対して1〜40%の範囲に設定することが好ま
しく、特に好ましくは3〜15%の範囲である。すなわ
ち、反応性希釈剤の配合割合が1%未満であると減粘効
果が得られなくなり、40%を超えると得られる硬化体
の強度が低下するからである。
【0036】上記(B)液には、イソシアネート成分お
よび反応性希釈剤に加えて、さらにアルキルベンゼン系
化合物を配合することもできる。上記アルキルベンゼン
系化合物としては、例えばメチルベンゼン(トルエ
ン)、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、クメン(イ
ソプロピルベンゼン)、シメン、ブチルベンゼン、アミ
ルベンゼン、ジメチルベンゼン(キシレン)、トリメチ
ルベンゼン、テトラメチルベンゼン、ペンタメチルベン
ゼン、ヘキサメチルベンゼン等があげられる。これらは
単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、
一般式C6 5 ・C n 2n+1(n=9〜16)で表され
る分岐型のアルキルベンゼン系化合物が特に好ましい。
【0037】上記アルキルベンゼン系化合物の配合割合
は、(B)液全体に対して20%以下に設定することが
好ましく、特に好ましくは5〜10%の範囲である。
【0038】前記イソシアネート成分および反応性希釈
剤、必要に応じてアルキルベンゼン系化合物を含有する
(B)液の粘度は、100cps(25℃)以下に設定
することが好ましく、特に好ましくは60〜80cps
(25℃)の範囲である。
【0039】本発明の岩盤固結用薬液は、前記特殊な
(A)液と(B)液とを組み合わせたものであり、使用
時には両者は混合される。両者の混合比(重量比)は、
(A)液/(B)液=1/0.5〜1/5の範囲になる
よう設定することが好ましく、特に好ましくは(A)液
/(B)液=1/0.8〜1/2の範囲である。
【0040】上記岩盤固結用薬液は、例えばつぎのよう
にして岩盤固結に用いられる。すなわち、まず、薬液圧
入に先立ち、トンネル切羽先端の天蓋部8に、天蓋に沿
って所定間隔で、図1に示すように、ジャンボドリル等
の削岩機21によって孔22を穿設する(水平面から上
向きに10〜20°の角度に穿設することが好まし
い)。そして、上記孔22内に、図2に示す中空パイプ
状のロツクボルトを挿入する。このロックボルトは、先
端閉鎖型中空パイプからなるパッカー部1と、中空のロ
ックボルト本体2とを、ねじ継手3で連結してなり、外
径27mm、内径14mmで全長Aが略3m、パッカー
部1の長さBが1m、ロックボルト本体2の長さCが2
mに設定されている。そして、上記パッカー部1の先端
部の外周に直径5mmの薬液吐出孔4が10個形成され
ている。なお、パッカー部1内には、静止ミキサー5
が、その根元側リング部6をパッカー部1内の段部1a
に固定した状態で挿入されている。また、7は逆止弁付
継手で、通常は除かれており薬液注入時にら合される。
つぎに、孔22に挿入されたロックボルトのロックボル
ト本体2の後端に、図3に示すように、打ち込み用アダ
プター23を取り付けて削岩機,コールビック24等で
打ち込み、ついで打ち込まれたロックボルトの後端に、
図4に示すように逆止弁付継手25を取り付け、これ
に、接続ユニット10付ホース11を、その接続ユニッ
ト10を逆止弁付継手25にワンタッチで装着すること
により取り付ける。ついで、そのホース11から、本発
明の岩盤固結用薬液である(A)液および(B)液をロ
ックボルト内に3〜10kg/cm2 の圧力で圧入す
る。このようにして圧入された(A)液および(B)液
は、ねじ継手3までは互いに層流状態で到達し、パッカ
ー部1に到達した以降は、静止ミキサー5(図2参照)
により混合され、その状態でロックボルト先端の薬液吐
出孔4から吐出される。この場合、最初に吐出された混
合液は、孔22の奥側から手前開口に向かって流れ、開
口から流出する。これを防止するため、岩盤固結用薬液
を圧入する前に発泡硬化型のウレタン系薬液をウエス等
40に塗布し、図12に示すように、開口近傍に押し込
んでシールしておくことが好ましい。そして、上記吐出
された混合液が周辺地山にゆきわたり完全に硬化する
と、ウレタン圧入ポンプの圧力が急に高くなるため、薬
液の圧入を停止し、接続ユニット10を外す。このよう
にしてロックボルトが孔22内に固定され、かつ孔22
の周囲の岩盤(地山)が硬化樹脂で固結される(図
5)。このようにして岩盤固結が行われる。26は得ら
れた固結領域である。その結果、図6に示すように、複
数のロックボルトとそれぞれの周囲の固結領域26との
相乗効果により天蓋部8全体の補強が行われる。
【0041】また、上記岩盤固結用薬液は、図7および
図8に示す自穿孔タイプのロックボルトを使用して圧入
することができる。このロックボルトは、パッカー部1
およびロックボルト本体2をねじ継手で連結することに
より構成されているが、パッカー部1の先端が開放され
ており、この開放部にドリル部(図8参照)13を嵌合
して構成されている。このドリル部13は、先端の端面
に4枚の刃14が円周方向に90°間隔で設けられてお
り、端面の中央部に中心孔15が形成されているととも
に、刃と刃の間にそれぞれ外周孔16が形成されてい
る。なお、逆止弁付継手は、薬液圧入時にロックボルト
本体2の後端にねじ結合される。上記ロックボルトを用
いて薬液を圧入するときは、図9に示すように、ロック
ボルトを削岩機28にドリルとして取り付け、孔穿設時
に、水(エアー)供給配管29からロックボルト内に水
等を圧入してロックボルトの刃が削り出す土,砂等を、
孔22の外部に排出しながら孔22の穿孔を行う。この
ように、ロックボルトをドリルとして使用して孔を形成
し、その孔の中にロックボルトを残し、ついでロックボ
ルト後端に逆止弁付継手25を接続し、図10に示すよ
うに、接続ユニット10付ホース11をワンタッチで接
続し、岩盤固結用薬液の(A)液および(B)液を注入
し、ロックボルト先端の刃部に設けられた中心孔15,
外周孔16から吐出させ、打ち込みタイプと同様にして
岩盤固結(図11参照)を行う。このようにして、天蓋
部8のアーチに沿って所定間隔でロックボルトが打ち込
まれ、その周囲にウレタン樹脂による固結領域26が形
成され天蓋部8の補強がなされる。
【0042】なお、本発明の岩盤固結用薬液は、上述の
ように不安定な地山(地盤,岩盤等を含む)を安定した
地山に改良する地山改良に際して、特に崩れやすいトン
ネルの切羽の安定補強工法に用いるのが好ましいが、こ
れ以外にもロックボルトの定着剤、法面のボルト定着剤
等に使用することができる。
【0043】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0044】
【実施例1〜11、比較例1,2】下記の表1〜表3に
示す(A)液および(B)液の各成分を同表に示す割合
で配合し、岩盤固結用薬液の(A)液および(B)液を
調製した。そして、使用時には、(A)液および(B)
液を同表に示す割合で混合して岩盤固結用薬液として用
いた。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】このようにして得られた実施例品および比
較例品の薬液を用いて、下記の基準に従い、硬化時間、
浸透性、硬化体強度および発泡倍率について比較評価を
行った。これらの結果を後記の表4〜表6に併せて示し
た。
【0049】〔硬化時間〕(A)液と(B)液を混合し
て発泡反応が終了し、強度が発生するまで時間(秒)を
測定した。
【0050】〔浸透性〕直径40mmの筒状の容器に4
号珪砂を270g充填し、これに薬液を50g注型した
時の薬液の浸透距離を測定した。そして、浸透距離が5
cm以上の場合を○、反応が早過ぎて発泡する前に樹脂
が固まる傾向がみられるものを△として表示した。
【0051】〔硬化体強度〕上記浸透性の評価で作製し
たサンプルを用いて一軸圧縮強度を測定した。そして、
一軸圧縮強度が50kgf/cm2 未満の場合を×、5
0kgf/cm2 以上で70kgf/cm2 未満の場合
を△、70kgf/cm2 以上の場合を○として表示し
た。
【0052】〔発泡倍率〕薬液を所定量反応させたとき
に膨張する体積から発泡倍率を求めた。すなわち、薬液
を50gづつ計量し、これを1リットルのディスカップ
にとり、所定時間攪拌し反応させた。そして、反応終了
後の体積を測定し、発泡倍率を求めた。
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】上記表4〜表6の結果から、実施例品の薬
液は、硬化時間および浸透性においては比較例品の薬液
と同程度であるが、硬化体強度に優れるとともに、発泡
倍率が著しく向上していることがわかる。なお、実施例
5品の薬液は、水ガラスの配合割合が他の実施例品に比
べて少ないため、他の実施例品よりも難燃性が多少劣る
傾向がみられるが、岩盤固結用薬液としての使用には何
ら問題はない。これに対して、比較例品の薬液は、いず
れも発泡倍率が著しく劣るとともに、比較例2品の薬液
は硬化体強度も劣ることがわかる。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明の岩盤固結用薬液
は、ケイ酸ソーダ水溶液を主成分とするとともに、2−
メチルイミダゾールおよびアミン系触媒の双方を含有す
る(A)液と、イソシアネート成分と反応性希釈剤を含
有する(B)液からなる。そのため、上記2−メチルイ
ミダゾールの使用により発泡倍率が飛躍的に向上(約1
0倍以上)し、しかも上記2−メチルイミダゾールとア
ミン系触媒を併用しているため、2−メチルイミダゾー
ルを単独で使用する場合よりも少ない使用量で2−メチ
ルイミダゾールの発泡倍率向上効果を得ることができる
ようになる。その結果、少量の薬液で所定の固結領域が
得られるため、薬液の利用単価が下がり、全体として低
コスト化を図ることができる。
【0058】また、上記アミン系触媒として樹脂化系触
媒を用いるようにすると、硬化体の強度が向上するよう
になる。
【0059】そして、上記特殊な(A)液にさらにポリ
オール成分を含有させたものを用いるようにすると、硬
化体の強度がより一層向上するようになる。また、上記
(B)液にさらにアルキルベンゼン系化合物を含有させ
たものを用いるようにすると、粘度が低下し浸透性がよ
り一層向上するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】岩盤に孔を穿設する説明図である。
【図2】本発明の岩盤固結用薬液の圧入に用いる打ち込
みタイプのロックボルトの縦断面図である。
【図3】薬液の圧入方法の説明図である。
【図4】薬液の圧入方法の説明図である。
【図5】薬液の圧入方法の説明図である。
【図6】薬液圧入による施工後の天蓋部を眺めた状態図
である。
【図7】自穿孔タイプのロックボルトの縦断面図であ
る。
【図8】上記ロックボルトの要部拡大図である。
【図9】薬液の圧入方法の説明図である。
【図10】薬液の圧入方法の説明図である。
【図11】薬液の圧入方法の説明図である。
【図12】薬液の圧入方法の説明図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 24:12) C09K 103:00 (72)発明者 満留 康幸 愛知県名古屋市西区鳥見町2丁目21番地 シンク化学工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)液および(B)液からなる
    ことを特徴とする岩盤固結用薬液。 (A)ケイ酸ソーダ水溶液を主成分とするとともに、2
    −メチルイミダゾールおよびアミン系触媒の双方を含有
    する液。 (B)イソシアネート成分と反応性希釈剤を含有する
    液。
  2. 【請求項2】 上記(A)液中のアミン系触媒が樹脂化
    系触媒である請求項1記載の岩盤固結用薬液。
  3. 【請求項3】 上記(A)液にさらにポリオール成分を
    含有させた請求項1または2記載の岩盤固結用薬液。
  4. 【請求項4】 上記(B)液にさらにアルキルベンゼン
    系化合物を含有させた請求項1〜3のいずれか一項に記
    載の岩盤固結用薬液。
  5. 【請求項5】 発泡倍率が10倍以上である請求項1〜
    4のいずれか一項に記載の岩盤固結用薬液。
JP25071097A 1997-09-16 1997-09-16 岩盤固結用薬液 Pending JPH1180730A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150117962A1 (en) * 2010-07-29 2015-04-30 Minova International Limited Resin system and rock anchor
JP2015117304A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 第一工業製薬株式会社 土質の安定強化止水用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法

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US20150117962A1 (en) * 2010-07-29 2015-04-30 Minova International Limited Resin system and rock anchor
JP2015117304A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 第一工業製薬株式会社 土質の安定強化止水用注入薬液組成物およびそれを用いた安定強化止水工法

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