JPH1180504A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents
フェノール樹脂成形材料Info
- Publication number
- JPH1180504A JPH1180504A JP23861097A JP23861097A JPH1180504A JP H1180504 A JPH1180504 A JP H1180504A JP 23861097 A JP23861097 A JP 23861097A JP 23861097 A JP23861097 A JP 23861097A JP H1180504 A JPH1180504 A JP H1180504A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molding material
- glass fiber
- phenol resin
- resin molding
- fatty acid
- Prior art date
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形材料の溶融時に流動性が良好で、金型内
の充填性、特に射出成形機のシリンダー内での熱安定性
に優れたフェノール樹脂成形材料を提供すること。 【解決手段】 フェノール樹脂100重量部に、サイジ
ング剤の一部として脂肪酸金属塩系ワックスを含むガラ
ス繊維50〜200重量部を充填材として配合してなる
ことを特徴としたフェノール樹脂成形材料。
の充填性、特に射出成形機のシリンダー内での熱安定性
に優れたフェノール樹脂成形材料を提供すること。 【解決手段】 フェノール樹脂100重量部に、サイジ
ング剤の一部として脂肪酸金属塩系ワックスを含むガラ
ス繊維50〜200重量部を充填材として配合してなる
ことを特徴としたフェノール樹脂成形材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的特性、成形
品外観を低下させるとなく、成形材料の溶融時に流動性
が良好で、金型内の充填性、特に射出成形機のシリンダ
ー内での熱安定性に優れたフェノール樹脂成形材料を提
供するものである。
品外観を低下させるとなく、成形材料の溶融時に流動性
が良好で、金型内の充填性、特に射出成形機のシリンダ
ー内での熱安定性に優れたフェノール樹脂成形材料を提
供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス繊維充填フェノール樹脂成
形材料の溶融時の流動性を向上させるために、低粘度の
フェノール樹脂を用いたり、成形材料化する過程でフロ
ーを長くしたり、ワックスを添加するなど行われてきた
が、成形材料の硬化性が低下したり、成形品外観が悪く
なったり、機械的強度が低下するなどの問題があった。
形材料の溶融時の流動性を向上させるために、低粘度の
フェノール樹脂を用いたり、成形材料化する過程でフロ
ーを長くしたり、ワックスを添加するなど行われてきた
が、成形材料の硬化性が低下したり、成形品外観が悪く
なったり、機械的強度が低下するなどの問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、機械
的特性、成形品外観を低下させることなく、成形材料の
溶融時の流動性が良好で、金型内への充填性、特に射出
成形機のシリンダー内での熱安定性に優れたフェノール
樹脂成形材料を提供することにある。
的特性、成形品外観を低下させることなく、成形材料の
溶融時の流動性が良好で、金型内への充填性、特に射出
成形機のシリンダー内での熱安定性に優れたフェノール
樹脂成形材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、充填材に使用
しているガラス繊維のサイジング剤に着目し、サイジン
グ剤の一部として脂肪酸金属塩系ワックスを含むガラス
繊維を50〜200重量部配合することを特徴とするガ
ラス繊維充填フェノール樹脂成形材料に関するものであ
る。
しているガラス繊維のサイジング剤に着目し、サイジン
グ剤の一部として脂肪酸金属塩系ワックスを含むガラス
繊維を50〜200重量部配合することを特徴とするガ
ラス繊維充填フェノール樹脂成形材料に関するものであ
る。
【0005】成形材料の機械的強度を上げる方法とし
て、繊維状の有機基材や無機基材を配合する方法が知ら
れており、特にガラス繊維は有効な手段として多種の成
形材料に使用されている。しかし、繊維形状の基材を配
合することは、形状が球形や不定形の無機基材と比較し
て樹脂の流動抵抗が大きく材料の溶融時の粘度が高くな
るとともに、せん断発熱が大きいため樹脂の硬化反応が
進行し易く流動性を失いやすい性質を有しており、溶融
樹脂の熱安定性を低下させることとなる。このため従来
のガラス繊維充填フェノール樹脂成形材料を射出成形す
る場合、金型内での充填性や射出成形機のシリンダー内
で溶融された成形材料の熱安定性が劣り、安定した成形
が困難となるという問題がある。
て、繊維状の有機基材や無機基材を配合する方法が知ら
れており、特にガラス繊維は有効な手段として多種の成
形材料に使用されている。しかし、繊維形状の基材を配
合することは、形状が球形や不定形の無機基材と比較し
て樹脂の流動抵抗が大きく材料の溶融時の粘度が高くな
るとともに、せん断発熱が大きいため樹脂の硬化反応が
進行し易く流動性を失いやすい性質を有しており、溶融
樹脂の熱安定性を低下させることとなる。このため従来
のガラス繊維充填フェノール樹脂成形材料を射出成形す
る場合、金型内での充填性や射出成形機のシリンダー内
で溶融された成形材料の熱安定性が劣り、安定した成形
が困難となるという問題がある。
【0006】従来より成形材料中にはワックスが配合さ
れており、これにより成形材料の溶融時及び成形時の流
動性、シリンダー内の熱安定性、成形時の離型性の向上
等を図っている。一方で、材料中にワックスを添加する
ことは、成形材料の硬化性が低下したり、成形品外観が
悪くなったり、機械的強度が低下するなどの問題があっ
たが、本発明はこの問題点を解決したものである。
れており、これにより成形材料の溶融時及び成形時の流
動性、シリンダー内の熱安定性、成形時の離型性の向上
等を図っている。一方で、材料中にワックスを添加する
ことは、成形材料の硬化性が低下したり、成形品外観が
悪くなったり、機械的強度が低下するなどの問題があっ
たが、本発明はこの問題点を解決したものである。
【0007】本発明において、充填材に使用されるガラ
ス繊維は、その製造過程で予めサイジング剤の一部とし
て脂肪酸金属塩系ワックスを懸濁させ配合することによ
り、流動性を向上させるワックスをガラス繊維の表面の
みに効果的に付着させることが出来る。このため処方の
一部として成形材料中にワックスを配合する場合に比べ
使用するワックスの量が少量で済み、機械的特性の低下
や成形品外観の劣化が少なく、且つ成形材料の溶融時の
流動性を向上することができる。
ス繊維は、その製造過程で予めサイジング剤の一部とし
て脂肪酸金属塩系ワックスを懸濁させ配合することによ
り、流動性を向上させるワックスをガラス繊維の表面の
みに効果的に付着させることが出来る。このため処方の
一部として成形材料中にワックスを配合する場合に比べ
使用するワックスの量が少量で済み、機械的特性の低下
や成形品外観の劣化が少なく、且つ成形材料の溶融時の
流動性を向上することができる。
【0008】本発明において使用されるワックスとは、
熱硬化性樹脂成形材料の成形において従来から金型の離
型剤として使用されている脂肪酸金属塩系ワックスであ
り、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等があ
る。種々検討した結果、低融点のワックスに比較して少
量の配合量で優れた流動性が得られることが分かり、本
発明を得るに至った。添加量はガラス繊維100重量部
に対し0.02重量部から0.20重量部が好ましい。
0.02重量部未満では十分な流動性が得られず、0.
20重量部を越えるとガラス繊維の収束性が低下し生産
性に悪影響を及ぼすとともに、硬化性、機械的特性を低
下させる。
熱硬化性樹脂成形材料の成形において従来から金型の離
型剤として使用されている脂肪酸金属塩系ワックスであ
り、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等があ
る。種々検討した結果、低融点のワックスに比較して少
量の配合量で優れた流動性が得られることが分かり、本
発明を得るに至った。添加量はガラス繊維100重量部
に対し0.02重量部から0.20重量部が好ましい。
0.02重量部未満では十分な流動性が得られず、0.
20重量部を越えるとガラス繊維の収束性が低下し生産
性に悪影響を及ぼすとともに、硬化性、機械的特性を低
下させる。
【0009】本発明によるフェノール樹脂成形材料から
成形品を得るための成形方法は、圧縮成形、トランスフ
ァー成形、射出成形等のいずれにも適応できるが、特に
射出成形に最適である。
成形品を得るための成形方法は、圧縮成形、トランスフ
ァー成形、射出成形等のいずれにも適応できるが、特に
射出成形に最適である。
【0010】
【実施例】表1に示す原料を所定の配合でミキシングロ
ールにて加熱混練し、粉砕して成形材料を製造した。得
られた成形材料について、スパイラルフローと東洋精機
(株)のラボプラストミルによる材料の100℃におけ
る溶融トルク、反応時間(熱安定時間)を測定した。次
いで175℃、3分間のトランスファー成形でテストピ
ース(JIS K 6911)を成形した。このテストピースによ
り曲げ強さ(常態及び熱時120℃)を測定した。また
成形品外観は曲げ強さと同様の方法で50φ×3mmの
テストピースを成形し外観を目視で判断した。これらの
結果を表1の下欄に示す。
ールにて加熱混練し、粉砕して成形材料を製造した。得
られた成形材料について、スパイラルフローと東洋精機
(株)のラボプラストミルによる材料の100℃におけ
る溶融トルク、反応時間(熱安定時間)を測定した。次
いで175℃、3分間のトランスファー成形でテストピ
ース(JIS K 6911)を成形した。このテストピースによ
り曲げ強さ(常態及び熱時120℃)を測定した。また
成形品外観は曲げ強さと同様の方法で50φ×3mmの
テストピースを成形し外観を目視で判断した。これらの
結果を表1の下欄に示す。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】上記の結果からも明らかなように、本発
明のフェノール樹脂成形材料は、機械的特性、成形品外
観を低下させることなく成形材料の溶融時の流動性が良
好で、金型内の充填性、特に射出成形機のシリンダー内
での熱安定性に優れているため、射出成形において極め
て成形加工性に優れている。また、本発明で得られるよ
うな100℃での溶融トルクが2500g・m以下の低
い溶融粘度のフェノール樹脂成形材料は一般に熱可塑性
樹脂成形材料に用いられる1.5以上の圧縮比を有する
スクリュー、または逆流防止機構を設けたスクリューを
備えた射出成形機でも同様に射出成形できる。
明のフェノール樹脂成形材料は、機械的特性、成形品外
観を低下させることなく成形材料の溶融時の流動性が良
好で、金型内の充填性、特に射出成形機のシリンダー内
での熱安定性に優れているため、射出成形において極め
て成形加工性に優れている。また、本発明で得られるよ
うな100℃での溶融トルクが2500g・m以下の低
い溶融粘度のフェノール樹脂成形材料は一般に熱可塑性
樹脂成形材料に用いられる1.5以上の圧縮比を有する
スクリュー、または逆流防止機構を設けたスクリューを
備えた射出成形機でも同様に射出成形できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 フェノール樹脂100重量部に、サイジ
ング剤の一部として脂肪酸金属塩系ワックスを含むガラ
ス繊維50〜200重量部を充填材として配合してなる
ことを特徴としたフェノール樹脂成形材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23861097A JPH1180504A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | フェノール樹脂成形材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23861097A JPH1180504A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | フェノール樹脂成形材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1180504A true JPH1180504A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17032741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23861097A Pending JPH1180504A (ja) | 1997-09-03 | 1997-09-03 | フェノール樹脂成形材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1180504A (ja) |
-
1997
- 1997-09-03 JP JP23861097A patent/JPH1180504A/ja active Pending
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