JPH1180216A - ハロゲン化ポリマーの製造法及び得られたハロゲン化ポリマー - Google Patents
ハロゲン化ポリマーの製造法及び得られたハロゲン化ポリマーInfo
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Abstract
時又は熱処理を受けた場合に着色しないフッ素を含むポ
リマー(フッ化ビニリデンポリマーを含む)を製造する
簡単で効果的な方法を提供する。 【解決手段】 カルボン酸官能基を有するモノエチレン
性モノマーとアルキルカルボキシレート官能基を有する
モノエチレン性モノマーとのコポリマーの塩の使用を特
徴とする、ハロゲン化モノマーの重合によりハロゲン化
ポリマーを製造する方法。
Description
ーの製造法及び得られたハロゲン化ポリマーに関する。
イプの懸濁剤を使用するとフッ化ビニリデンが重合する
ことは公知である。フッ化ビニリデンの重合において懸
濁剤として通常推薦され使用されるセルロースエーテル
の例としては、メチルセルロース、メチルヒドロキシエ
チルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース
及びエチルヒドロキシエチルセルロースがある。セルロ
ースエーテルは、安定な分散液を得るのに少量で十分で
あるという意味で効果的な懸濁剤である。しかしなが
ら、これらの低濃度でさえ、単独の懸濁剤としてセルロ
ースエーテルタイプの懸濁剤を使用することにより得ら
れるポリマーは、酸性溶液との接触時又は熱処理を受け
る場合に着色してしまう。これらの問題は従来の水性懸
濁重合法において見いだされるが、水性懸濁重合法及び
水性乳化重合の特徴を組み合わせた方法及び水性懸濁重
合法及び水性ミクロ懸濁重合の特徴を組み合わせた方法
においても等しく予想されうる。米国特許第4,022,737
号には、酸性度が20以上のカルボン酸官能基を有し、
炭素原子が8個以上の側鎖を有するモノエチレン性コモ
ノマーを30重量%以上含むコポリマーにより、フッ化
ビニリデンポリマーの非常に微細な粒子(0.1乃至6
0μ)の水性分散液が安定化されることが開示されてい
る。コポリマーのカルボン酸官能基は、水溶性にするた
めに塩基で中和されている。得られた水性懸濁液は、金
属表面又は紙上にフィルムを付着させるため及び包装又
はラミネートの製造に使用するフィルムを調製するため
に使用される。
ゲン化ポリマー、特に酸性溶液との接触時又は熱処理を
受けた場合に着色しないフッ素を含むポリマー(フッ化
ビニリデンポリマーを含む)を製造する簡単で効果的な
方法を提供することである。
ルボン酸官能基を有するモノエチレン性モノマーとアル
キルカルボキシレート官能基を有するモノエチレン性モ
ノマーとのコポリマーの塩の使用を特徴とする、ハロゲ
ン化モノマーの重合によりハロゲン化ポリマーを製造す
る方法に関する。カルボン酸官能基を有するモノエチレ
ン性モノマーとアルキルカルボキシレート官能基を有す
るモノエチレン性モノマーとのコポリマーは、以下では
“アクリルコポリマー”という用語で示す。本発明にお
いては、アクリルコポリマーは、カルボン酸官能基を有
するモノエチレン性モノマーとアルキルカルボキシレー
ト官能基を有するモノエチレン性モノマーとの共重合よ
り得られるコポリマーを示すと理解される。
カルボン酸官能基を有するモノエチレン性モノマーのな
かでは、全部で3乃至8個の炭素原子を含むモノエチレ
ン性カルボン酸が好ましい。そのようなカルボン酸の例
としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イ
ソクロトン酸、ビニル酢酸、4-ペンテン酸、2-ヘキセン
酸、3-ヘキセン酸、6-ヘプテン酸及び2-オクテン酸があ
る。これらの酸のうち、全部で3乃至5個の炭素原子を
含むモノエチレン性カルボン酸が好ましい。アクリル酸
及びメタクリル酸が特に好ましく、アクリル酸が非常に
好ましい。
カルボキシレート官能基を有するモノエチレン性モノマ
ーのなかでは、全部で3乃至8個、好ましくは3乃至5
個の炭素原子を含むモノエチレン性カルボン酸を、例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブ
タノール、イソブタノール、t-ブタノール、ヘキサノー
ル、n-オクタノール、2-エチルヘキサノール、デカノー
ル、イソデカノール、ラウリルアルコール、ヘキサデカ
ノール及びオクタデカノールばかりでなく、シクロヘキ
サノール及びベンジルアルコールのような1乃至20個
の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状のアルコールから
選択されたアルコールと反応させることにより得られる
アルキルカルボキシレートが好ましい。これらのアルコ
ールのなかでは、1乃至10個の炭素原子を含むアルコ
ールが好ましい。2-エチルヘキサノールが特に好まし
い。2-エチルヘキシルアクリレート及び2-エチルヘキシ
ルメタクリレートが好ましいアルキルカルボキシレート
官能基を有するモノエチレン性モノマーであり、2-エチ
ルヘキシルアクリレートが非常に好ましい。したがって
アクリルコポリマーは、好ましくは全部で3乃至8個の
炭素原子を含むカルボン酸官能基を有するモノエチレン
性モノマーと、全部で3乃至8個の炭素原子を含むカル
ボン酸官能基を有するモノエチレン性モノマーと1乃至
20個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状のアルコー
ルとの反応により得られるアルキルカルボキシレート官
能基を有するモノエチレン性モノマーとの共重合により
得られるコポリマーである。
は、全部で3乃至5個の炭素原子を含むカルボン酸官能
基を有するモノエチレン性モノマーと、全部で3乃至5
個の炭素原子を含むカルボン酸官能基を有するモノエチ
レン性モノマーと1乃至10個の炭素原子を含む直鎖状
又は分枝鎖状のアルコールとの反応により得られるアル
キルカルボキシレート官能基を有するモノエチレン性モ
ノマーとの共重合により得られるコポリマーである。特
に好ましいアクリルコポリマーは、アクリル酸と2-エチ
ルヘキシルアクリレートとの共重合により得られるコポ
リマーである。本発明に使用するアクリルコポリマー
は、モノマーの総重量に対して75重量%以上のカルボ
ン酸官能基を有するモノエチレン性モノマーと、モノマ
ーの総重量に対して25重量%以下のアルキルカルボキ
シレート官能基を有するモノエチレン性モノマーとを含
む。アクリルコポリマーは好ましくは、モノマーの総重
量に対して90重量%以上のカルボン酸官能基を有する
モノエチレン性モノマーと、モノマーの総重量に対して
10重量%以下のアルキルカルボキシレート官能基を有
するモノエチレン性モノマーとを含む。アクリルコポリ
マーは一般的には架橋されていない。
アクリルコポリマーのカルボン酸官能基の50%以上、
好ましくは70%以上の中和により得られる。非常に好
ましくは、アクリルコポリマーの塩は、塩基により、ア
クリルコポリマーのカルボン酸官能基の90%以上の中
和により得られる。本発明の実施には、水溶性カルボン
酸塩を形成しうるいかなる塩基も使用しうる。特に1価
の無機塩基又は水溶性窒素有機塩基を使用しうる。1価
の無機塩基のなかには、例えば水酸化ナトリウム及び水
酸化カリウムがある。水溶性窒素有機塩基のなかには、
例えばアンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン及びジメチルエタノールアミンがある。前述の塩
基のなかでは水酸化ナトリウムが特に好ましい。したが
ってアクリルコポリマーの塩は好ましくはアクリルコポ
リマーのナトリウム塩である。アクリルコポリマーの塩
は、一般的には水性重合混合物中で、重合に使用するモ
ノマーの総重量に対して0.03重量%以上、好ましく
は0.05重量%以上使用される。また、アクリルコポ
リマーの塩は、水性重合混合物中で、重合に使用するモ
ノマーの総重量に対して多くても0.6重量%、好まし
くは多くても0.4重量%使用される。
は、好ましくは懸濁剤を含む水性懸濁重合法である。本
発明によるハロゲン化ポリマーの製造法は、水性懸濁重
合法及び水性乳化重合法の特徴を組み合わせた方法及び
水性懸濁重合法及び水性ミクロ懸濁重合法の特徴を組み
合わせた方法である。本発明の方法の特に好ましい実施
態様によれば、懸濁剤を使用したハロゲン化モノマーの
水性懸濁重合によりハロゲン化ポリマーが製造される。
この方法では、懸濁剤が実質的にカルボン酸官能基を有
するモノエチレン性モノマーとアルキルカルボキシレー
ト官能基を有するモノエチレン性モノマーとのコポリマ
ーの塩からなる。本発明による方法は、好ましくはバッ
チ式の方法である。本発明による方法に含まれる懸濁剤
は、好ましくはアクリルコポリマーの塩のみからなる。
本発明の方法に使用する懸濁剤は、主成分量のアクリル
コポリマーの塩と少量の第二の懸濁剤としての別の懸濁
剤との混合物でもよい。この第二の懸濁剤は、例えばセ
ルロースエテルタイプである。第二の懸濁剤の量は、一
般的には懸濁剤の総重量の5%以下、好ましくは3%以
下であり、最もしばしば1.5%以下である。
量に対して、全部で0.03重量%以上、好ましくは
0.05重量%以上が最もしばしば水性重合混合物中で
使用される。また、懸濁剤は、重合に使用するモノマー
の総重量に対して、全部で多くても0.6重量%、好ま
しくは多くても0.4重量%が水性重合混合物中で使用
される。懸濁剤を使用する方法は重要ではない。好まし
くは、全ての懸濁剤を重合の開始時に使用する。特に重
合のその他の全ての成分(開始剤、モノマー、適する場
合には連鎖調整剤、等)より先に水に導入することによ
り使用する。ハロゲン化ポリマーの製造法は、好ましく
はフッ素を含むポリマーの製造及び、非常に好ましくは
フッ化ビニリデンポリマーの製造に適用する。本発明に
おいて、ハロゲン化ポリマーは、ハロゲン化モノマーの
ホモポリマー及びコポリマーの両方、特に、フッ化ビニ
リデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキ
サフルオロプロピレン、塩化ビニル又は塩化ビニリデン
のようなハロゲン化モノマーのホモポリマー、並びにこ
れらのハロゲン化モノマーのコポリマー及びこれらのハ
ロゲン化モノマーの一とエチレン、アクリル又はメタク
リルモノマー又は酢酸ビニルのようなエチレン性不飽和
を含む別のモノマーとのコポリマーを示すと理解され
る。本発明において、フッ素を含むポリマーは、フッ素
を含むモノマーのホモポリマー及びコポリマーの両方、
特に、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロ
エチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオ
ロエチレン又はヘキサフルオロプロピレンのホモポリマ
ー、並びにこれらのフッ素を含むモノマーのコポリマー
(例えば、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプ
ロピレンのコポリマー)、フッ化ビニリデンと前述のよ
うに定義した別のフッ素化モノマーのコポリマー及びフ
ッ化ビニルと前述のように定義した別のフッ素化モノマ
ーのコポリマーを示すと理解される。前述のフッ素を含
むモノマーとエチレン性不飽和を含む別のモノマーとの
コポリマーも考えられる。テトラフルオロエチレンとエ
チレンのコポリマー及びトリフルオロエチレンとエチレ
ンのコポリマーもその例である。
ーは、フッ化ビニリデンのホモポリマー及びそれと有利
にフッ素化されたエチレン性不飽和を含むその他のモノ
マーとのコポリマーの両方を示すと理解される。使用し
うるフッ素化コモノマーの例としては、フッ化ビニル、
トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、
テトラフルオロエチレン及びヘキサフルオロプロピレン
がある。得られるコポリマーは、好ましくは約75重量
%以上のフッ化ビニリデンから誘導されたモノマー単位
を含む。前記熱可塑性コポリマーは、130℃以上、好
ましくは150℃以上、特に165℃の融解温度を示す
のが有利である。アクリルコポリマーの塩を使用すると
いう顕著な特徴は別として、重合の一般的な条件は、ハ
ロゲン化ポリマー、特にフッ素を含むポリマー、更に特
にフッ化ビニルポリマーの水性懸濁液中における調製に
通常使用する条件とは異ならない。重合は一般的には、
ブレード、湾曲ブレード又はタービン攪拌機を具備する
反応容器中で実施する。重合は、フッ化ビニリデンのラ
ジカル重合用の従来の油溶性開始剤を使用して開始させ
る。そのような開始剤の代表的な例は、ジアルキルペル
オキシジカーボネート、アセチルシクロヘキサンスルホ
ニルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジクミ
ルペルオキシド、t-アルキルペルベンゾエート及びt-ア
ルキルピバレートである。しかし、ジエチル及びジイソ
プロピルペルオキシジカーボネートのようなジアルキル
ペルオキシジカーボネート、及びt-ブチル及びt-アミル
ペルピバレートのようなt-アルキルペルピバレートが好
ましい。ジエチル及びジイソプロピルペルオキシジカー
ボネートのようなジアルキルペルオキシジカーボネート
が非常に好ましい。
いし、重合中に少しずつ又は連続して使用してもよい。
重合に使用する油溶性開始剤の量は重要ではない。した
がって通常の量、すなわち使用するモノマーに対して約
0.05乃至3重量%、好ましくは0.05乃至2.5
重量%の開始剤を使用しうる。前述のように、フッ化ビ
ニリデンの重合は連鎖調整剤の存在下で実施しうる。公
知のフッ化ビニリデンポリマーの連鎖調整剤としては、
3乃至4個の炭素原子を含むケトン、3乃至6個の炭素
原子を含む飽和アルコール又はアルキル基の炭素原子が
5個以下のジアルキルカーボネートがある。連鎖調整剤
の助けを求める場合には、従来の量の連鎖調整剤を使用
する。連鎖調整剤は、一般的には使用するモノマーに対
して約0.5乃至5重量%の割合で使用する。連鎖調整
剤は重合の開始時に全部使用してもよいし、重合中に少
しずつ又は連続して使用してもよい。重合温度は、フッ
化ビニリデンの臨界温度(30.1℃)より低くても高
くてもよい。温度が30.1℃より低い場合には、重合
はフッ化ビニリデンの飽和蒸気圧に等しい圧力下で従来
の液体フッ化ビニリデンの水性懸濁液中で実施する。温
度が30.1℃より高い場合には、重合は高圧下で気体
状フッ化ビニリデンの水性懸濁液中で実施する。したが
って、本発明による方法は周囲温度乃至約110℃の温
度範囲で実施しうる。しかし、30.1℃より高い温度
で重合を実施するのが好ましい。本発明による方法の好
ましい実施態様によれば、フッ化ビニリデンの重合は約
55乃至200バールの初期圧力下で35乃至100℃
の温度で実施する。もちろん、重合中にモノマー又は水
の注入を追加したり重合温度を上昇させたりすることに
より反応器の生産性を増大させうる。
デンポリマーは、排出作業及びその後の乾燥により従来
の方法で重合の終了時に単離される。本発明はまた、
a)耐酸性、及びb)熱安定性の少なくとも一方の改良
が示されたことを特徴とするハロゲン化ポリマーに関す
る。改良された耐酸性は、以下のHCl 試験で測定した三
色座標 L* の色差(ΔL)が改良されたことを意味すると
理解される。改良された熱安定性は、以下のBoy 試験で
測定した黄変指数YI、及び/又は以下のBoy(10分)試
験で測定した黄変指数YI(10分)が改良されたことを
意味すると理解される。本発明の方法により得られるフ
ッ化ビニリデンポリマーはまた、本発明の主題を構成す
る。ハロゲン化ポリマーは好ましくはフッ素を含むポリ
マーであり、非常に好ましくはフッ化ビニリデンポリマ
ーである。本発明の驚くべき効果は、主要な懸濁剤とし
て前述のように定義したアクリルコポリマーの塩を使用
すると、耐酸性の改良された、熱安定性の改良された又
はその両方のポリマーが得られるという事実にある。
となしに本発明による方法を説明するために提供する。
比較例1においては、セルロースエーテルタイプの懸濁
剤を使用した。本発明による実施例2及び4において
は、アクリルコポリマーの塩のタイプの懸濁剤を使用し
た。本発明による実施例3においては、主成分量のアク
リルコポリマーの塩と少量のセルロースエーテルとの混
合物である懸濁剤を使用した。酸性媒体中における色の吸収試験(HCl 試験)の説明 プレスドシートから予め切断した、辺の長さが30mmで
厚さ2mmのPVDFの小さな四角いプレートを、まず小さな
プレートの両面が自由にアグレッシブ媒体に暴露されう
るようにガラスの支持体に付着させる。次いで小さなプ
レートを、ガラスの蓋、0乃至100℃の長い浸漬ステ
ム温度計、還流冷却器、マントルヒーター及び電位差計
を具備する3リットルの容量のトールガラス反応器中の
37%のHCl に完全に浸漬する。次いでHCl を80℃の
温度にして、72時間保持する。その後、小さなプレー
トを洗浄して乾燥させる。次いで処理した小さなプレー
トの色を、試験を受けていない同一の試料の小さなプレ
ートのそれと比較する。
機械的応力を加える。60×40×4mmの寸法の射出成
形品をシェル(31.5×0.8mm)から射出する。型
は熱的制御系に連結している。型の温度は60±2℃に
制御されている。使用する射出成形機は、22トンの型
締力、直径が22mmのシリンダー、射出先端としての直
径が2.1mmの開放ノズル、3個のV字型のチャンネル
からなる逆止め弁、L/D 比が20のスクリュー、3帯
(12D、4D、4D)及び1.9の圧縮比を特徴とす
るBoy 15 S射出成形機である。2つの独立した加熱抵抗
要素がバレル(帯1及び2)上に置かれ、2つの抵抗要
素が逆止め弁及び射出先端部(帯3)に連結している。
これらの3つの加熱帯の温度は順に190℃、220℃
及び265℃である。バレル中の滞留時間は5分程度で
ある。熱効果は、機械のバレル中に熱い溶融ポリマーを
保持することにより増大しうる。射出成形サイクルは1
0分間で中断される(Boy 試験、10分)。
erlab 測色検量標準(白、黒、灰色)によりきちんと目
盛りを決めたHunterlab "ultrascan" 分光測色計でASTM
標準D-1925にしたがって測定する。測定の対照系はCIEL
AB 1976 であり、光源はCIE からのD65 であり、分析す
るスペクトルバンドは400乃至700nmあり、スペク
トルの測定間隔は5nmであり、試験する範囲の直径は
0.95cmであり、標準観測装置は10°で観測は8°
で実施する。試料の明度を特性決定する三色座標 L* に
ついて測定した値を、HCl 試験を受けた試料に使用し
た。HCl 試験を受けた試料及びその試験を受けていない
試料間の三色座標 L* の色差(ΔL)は、5回の測定の平
均値である。測定の再現性の平均は±2単位である。Bo
y 試験又はBoy 試験、10分を受けた試料については、
使用した値は黄変指数YIの値である。
イプの懸濁剤の場合には10g/リットル、セルロース
エーテルタイプの懸濁剤の場合には15g/リットルの
懸濁剤を含む懸濁剤の水溶液を、連続的にブレード攪拌
器及びジャケットを具備する35リットルの反応器に導
入した。導入した脱イオン水及び分散剤の量及び分散剤
の種類は表1に明記した。実施例1においては攪拌は4
50回/分で開始し、実施例2においては700回/分
で開始した。反応器中に存在する酸素の大部分は40ミ
リバール(15℃)の真空下に3回おくことにより除去
した。これらの作業の最初の2回のあとは1バールの窒
素で再び加圧した。次いで表1に明記した量のジエチル
ペルオキシジカーボネート(開始剤)を現場で合成する
ために、化学量論量のクロロ蟻酸エチル、過酸化水素及
び水酸化カルシウムを導入した。次いで、表1にその量
が明記されているジエチルカーボネト(連鎖調整剤)を
反応器に導入した。5分後に8027gのフッ化ビニリ
デンを一度に導入し、次いで第一の定常温度相(41.
5℃)に達するまで約1時間30分間反応器を徐々に加
熱した。次いで温度を61℃とし、約2時間保持した。
重合の終了時に水性懸濁液のガス抜きをし(圧力を低下
させて大気圧とし)、水性洗浄液がもはや気泡を含まな
くなるまで排出装置上でポリマーを洗浄した。ポリマー
を一定重量になるまで60℃のオーブン中で乾燥させ
た。全重合時間及び転化率は表1に示した。
イプの懸濁剤の場合には10g/リットル、セルロース
エーテルタイプの懸濁剤の場合には15g/リットルの
懸濁剤を含む懸濁剤の水溶液を、連続的に前述のそれと
同一の反応器に導入した。導入した脱イオン水及び分散
剤の量及び分散剤の種類は表1に明記した。攪拌は70
0回/分で開始した。反応器中に存在する酸素の大部分
は40ミリバール(15℃)の真空下に3回おくことに
より除去した。これらの作業の最初の2回のあとは1バ
ールの窒素で再び加圧した。次いで表1に明記した量の
ジエチルペルオキシジカーボネート(開始剤)を現場で
合成するために、化学量論量のクロロ蟻酸エチル、過酸
化水素及び水酸化カルシウムを導入した。次いで、表1
にその量が明記されているジエチルカーボネト(連鎖調
整剤)を反応器に導入した。5分後に表1のVF2 初期の
欄に明記されている量のフッ化ビニリデンを注入し、次
いで第一の定常温度相(41.5℃)に達するまで約3
時間反応器を徐々に加熱した。次いで温度を61℃と
し、約2時間保持した。重合中に、表1に明記されてい
る量の追加のフッ化ビニリデンを、圧力が120バール
を超えないような速度で漸次注入した。重合の終了時に
は水性懸濁液のガス抜きをし(圧力を低下させて大気圧
とし)、水性洗浄液がもはや気泡を含まなくなるまで排
出装置上でポリマーを洗浄した。ポリマーを一定重量に
なるまで60℃のオーブン中で乾燥させた。全重合時間
及び転化率は表1に示した。
た。 EHEC:エチルヒドロキシエチルセルロース MHPC:メチルヒドロキシプロピルセルロース COP1:アクリル酸(91.5重量%)及び2-エチルヘキ
シルアクリレート(8.5重量%)のコポリマーのナト
リウム塩。ナトリウム塩は、Modarez V 276 (Protex)と
いう商標名で市販されているアクリル酸及び2-エチルヘ
キシルアクリレートのコポリマーのカルボン酸官能基の
95%を水酸化ナトリウムで中和することにより得られ
る。 COP2:アクリル酸及び2-エチルヘキシルアクリレートの
コポリマーのナトリウム塩。ナトリウム塩は、Modarez
V 274 (Protex)という商標名で市販されているアクリル
酸及び2-エチルヘキシルアクリレートのコポリマーのカ
ルボン酸官能基の95%を水酸化ナトリウムで中和する
ことにより得られる。
化ビニリデンポリマーに関する、ISO 標準1133にしたが
って230℃において実施例3の場合には5kgの負荷
で、その他の実施例の場合には2.16kgの負荷で測定
したMFI(メルトフローインデックス)、充填嵩密度(PB
D) 、HCl 試験にしたがって測定した三色座標 L* の色
差(ΔL)、Boy 試験にしたがって測定した黄変指数YI、
及びBoy 試験、10分にしたがって測定した黄変指数YI
(10分)を表2に示す。実施例2、3及び4にしたが
って製造したフッ化ビニリデンポリマーについて測定し
た測色特性を、比較例1にしたがって製造したフッ化ビ
ニリデンポリマーのそれと比較すると、アクリルコポリ
マーの塩のタイプの懸濁剤を使用した、あるいは主成分
量のアクリルコポリマーの塩のタイプの懸濁剤と少量の
セルロースエーテルタイプの懸濁剤の混合物である懸濁
剤を使用した、本発明にしたがって調製したフッ化ビニ
リデンポリマーは、単独の懸濁剤としてセルロースエー
テルタイプの懸濁剤を使用して調製したフッ化ビニリデ
ンポリマーより酸性媒体中での処理又は熱処理に対して
ずっと耐性あることを示す。
Claims (15)
- 【請求項1】 カルボン酸官能基を有するモノエチレン
性モノマーとアルキルカルボキシレート官能基を有する
モノエチレン性モノマーとの(アクリル)コポリマーの
塩の使用を特徴とする、ハロゲン化モノマーの重合によ
るハロゲン化ポリマーの製造法。 - 【請求項2】 前記アクリルコポリマーが、全部で3乃
至8個の炭素原子を含むカルボン酸官能基を有するモノ
エチレン性モノマーと、全部で3乃至8個の炭素原子を
含むカルボン酸官能基を有するモノエチレン性モノマー
と1乃至20個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状の
アルコールとの反応により得られるアルキルカルボキシ
レート官能基を有するモノエチレン性モノマーとの共重
合により得られる請求項1記載のハロゲン化ポリマーの
製造法。 - 【請求項3】 前記アクリルコポリマーが、全部で3乃
至5個の炭素原子を含むカルボン酸官能基を有するモノ
エチレン性モノマーと、全部で3乃至5個の炭素原子を
含むカルボン酸官能基を有するモノエチレン性モノマー
と1乃至10個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝鎖状の
アルコールとの反応により得られるアルキルカルボキシ
レート官能基を有するモノエチレン性モノマーとの共重
合により得られる請求項1及び2のいずれかに記載のハ
ロゲン化ポリマーの製造法。 - 【請求項4】 前記アクリルコポリマーが、アクリル酸
と2-エチルヘキシルアクリレートとの共重合により得ら
れる請求項1乃至3のいずれかに記載のハロゲン化ポリ
マーの製造法。 - 【請求項5】 前記アクリルコポリマーが、モノマーの
総重量に対して75重量%以上のカルボン酸官能基を有
するモノエチレン性モノマーと、モノマーの総重量に対
して25重量%以下のアルキルカルボキシレート官能基
を有するモノエチレン性モノマーとの共重合により得ら
れる請求項1乃至4のいずれかに記載のハロゲン化ポリ
マーの製造法。 - 【請求項6】 前記アクリルコポリマーの塩が、塩基に
より、カルボン酸官能基の90%以上の中和により得ら
れる請求項1乃至5のいずれかに記載のハロゲン化ポリ
マーの製造法。 - 【請求項7】 前記アクリルコポリマーの塩を、水性重
合混合物中で、重合に使用するモノマーの総重量に対し
て0.03乃至0.6重量%使用する請求項1乃至6の
いずれかに記載のハロゲン化ポリマーの製造法。 - 【請求項8】 前記方法が、懸濁剤を含む水性懸濁重合
法であり、前記懸濁剤がアクリルコポリマーの塩のみか
らなる請求項1乃至6のいずれかに記載のハロゲン化ポ
リマーの製造法。 - 【請求項9】 前記方法が、懸濁剤を含む水性懸濁重合
法であり、前記懸濁剤がアクリルコポリマーの塩と少量
の別の懸濁剤との混合物からなる請求項1乃至6のいず
れかに記載のハロゲン化ポリマーの製造法。 - 【請求項10】 前記懸濁剤を、水性重合混合物中で、
重合に使用するモノマーの総重量に対して全部で0.0
3乃至0.6重量%使用する請求項8及び9のいずれか
に記載のハロゲン化ポリマーの製造法。 - 【請求項11】 前記ハロゲン化ポリマーがフッ素を含
むポリマーである請求項1乃至10のいずれかに記載の
ハロゲン化ポリマーの製造法。 - 【請求項12】 前記ハロゲン化ポリマーがフッ化ビニ
リデンポリマーである請求項1乃至11のいずれかに記
載のハロゲン化ポリマーの製造法。 - 【請求項13】 a)耐酸性、及びb)熱安定性の少な
くとも一方の改良を示すことを特徴とするハロゲン化ポ
リマー。 - 【請求項14】 前記ハロゲン化ポリマーがフッ素を含
むポリマーである請求項13記載のハロゲン化ポリマ
ー。 - 【請求項15】 前記ハロゲン化ポリマーがフッ化ビニ
リデンポリマーである請求項13及び14のいずれかに
記載のハロゲン化ポリマー。
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JPH06298812A (ja) * | 1993-02-26 | 1994-10-25 | Geon Co | 懸濁重合ポリビニルハリドまたはポリビニリデンハリド粉末被覆および成形樹脂、配合物およびその製品 |
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-
1998
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- 1998-07-22 JP JP20620098A patent/JPH1180216A/ja active Pending
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