JPH1178468A - 減衰力制御装置及び路面推定方法 - Google Patents
減衰力制御装置及び路面推定方法Info
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- JPH1178468A JPH1178468A JP9246416A JP24641697A JPH1178468A JP H1178468 A JPH1178468 A JP H1178468A JP 9246416 A JP9246416 A JP 9246416A JP 24641697 A JP24641697 A JP 24641697A JP H1178468 A JPH1178468 A JP H1178468A
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- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G17/00—Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
- B60G17/015—Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
- B60G17/016—Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements characterised by their responsiveness, when the vehicle is travelling, to specific motion, a specific condition, or driver input
- B60G17/0165—Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements characterised by their responsiveness, when the vehicle is travelling, to specific motion, a specific condition, or driver input to an external condition, e.g. rough road surface, side wind
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2400/00—Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
- B60G2400/80—Exterior conditions
- B60G2400/82—Ground surface
- B60G2400/821—Uneven, rough road sensing affecting vehicle body vibration
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2500/00—Indexing codes relating to the regulated action or device
- B60G2500/10—Damping action or damper
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 車輪速から路面判定して最適な減衰力制御を
実現し、しかも最終的な判定結果が路面のゴツゴツ度に
対応した好ましい結果になり、常時良好な乗り心地を維
持できる車両のサスペンション減衰力制御装置を提供す
る。 【解決手段】 車輪速の微分値の波形をフーリエ変換し
て得られた複数の周波数域毎のスペクトル合計値を入力
パラメータとして、路面状態をファジィ推論し、この推
論結果に基づいて最適なサスペンション減衰力を判定す
るコントローラ5を設け、このコントローラ5による減
衰力判定では、前記入力パラメータのうち、車両の乗り
心地に影響の強い特定の周波数域の入力パラメータ(つ
まり、ゴツゴツ度)が設定値を越えた場合には、他の周
波数域の入力パラメータも考慮した前記路面状態の推論
結果を補正して、前記ゴツゴツ度の値に応じて最適な乗
り心地を実現する減衰力を判定する。
実現し、しかも最終的な判定結果が路面のゴツゴツ度に
対応した好ましい結果になり、常時良好な乗り心地を維
持できる車両のサスペンション減衰力制御装置を提供す
る。 【解決手段】 車輪速の微分値の波形をフーリエ変換し
て得られた複数の周波数域毎のスペクトル合計値を入力
パラメータとして、路面状態をファジィ推論し、この推
論結果に基づいて最適なサスペンション減衰力を判定す
るコントローラ5を設け、このコントローラ5による減
衰力判定では、前記入力パラメータのうち、車両の乗り
心地に影響の強い特定の周波数域の入力パラメータ(つ
まり、ゴツゴツ度)が設定値を越えた場合には、他の周
波数域の入力パラメータも考慮した前記路面状態の推論
結果を補正して、前記ゴツゴツ度の値に応じて最適な乗
り心地を実現する減衰力を判定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の電子制御サ
スペンションにおいて、サスペンション減衰力を状況に
応じて変更する減衰力制御装置及びそのための路面推定
方法に関する。
スペンションにおいて、サスペンション減衰力を状況に
応じて変更する減衰力制御装置及びそのための路面推定
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両の電子制御サスペンション
では、高い操縦安定性と乗り心地の良さを維持するため
に、減衰力特性が可変なショックアブソーバを使用し、
路面状態や走行状態に応じてこのサスペンション減衰力
を段階的に変更する制御が行われている。
では、高い操縦安定性と乗り心地の良さを維持するため
に、減衰力特性が可変なショックアブソーバを使用し、
路面状態や走行状態に応じてこのサスペンション減衰力
を段階的に変更する制御が行われている。
【0003】例えば路面状態の面では、凹凸のあるゴツ
ゴツした悪路では、減衰力を比較的低減させて乗り心地
の悪化を防ぎ、大きくうねったような波状路では、減衰
力を比較的高めて車体姿勢の安定化を図るといった内容
の制御が行われる。また走行状態の面では、ハンドル操
舵角度と車速に応じて左右いずれかの減衰力をより高め
て、いわゆるロールを抑える制御(アンチロール制御)
や、発進、制動時に前後いずれかの減衰力をより高め
て、車体姿勢の変化を抑える制御(アンチダイブ制御、
アンチスクワット制御)が行われる。
ゴツした悪路では、減衰力を比較的低減させて乗り心地
の悪化を防ぎ、大きくうねったような波状路では、減衰
力を比較的高めて車体姿勢の安定化を図るといった内容
の制御が行われる。また走行状態の面では、ハンドル操
舵角度と車速に応じて左右いずれかの減衰力をより高め
て、いわゆるロールを抑える制御(アンチロール制御)
や、発進、制動時に前後いずれかの減衰力をより高め
て、車体姿勢の変化を抑える制御(アンチダイブ制御、
アンチスクワット制御)が行われる。
【0004】ところで、このような減衰力制御を実現す
るための路面状態の判定には、従来では車体の加速度が
判定のもととなるパラメータとして使用されていた。す
なわち、車体の上下方向の加速度を計測し、この加速度
の計測値から路面が良路であるかゴツゴツ路であるか、
或いは波状路であるかを判定していた。
るための路面状態の判定には、従来では車体の加速度が
判定のもととなるパラメータとして使用されていた。す
なわち、車体の上下方向の加速度を計測し、この加速度
の計測値から路面が良路であるかゴツゴツ路であるか、
或いは波状路であるかを判定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来の電子
制御サスペンションでは、高価な加速度センサが必要に
なり、コスト面で不利になるという問題点があった。
制御サスペンションでは、高価な加速度センサが必要に
なり、コスト面で不利になるという問題点があった。
【0006】そこで出願人は、加速度センサを使用しな
いで、車輪速の微分値(微小変動)の波形をフーリエ変
換してスペクトル解析し、このスペクトル解析により得
られた複数の周波数域毎のスペクトル合計値(例えば、
高周波領域のスペクトル合計値と、低周波領域のスペク
トル合計値)を入力パラメータとして、路面状態をファ
ジィ推論し、最適な減衰力制御を実現する減衰力制御装
置及び路面推定方法を提案している。
いで、車輪速の微分値(微小変動)の波形をフーリエ変
換してスペクトル解析し、このスペクトル解析により得
られた複数の周波数域毎のスペクトル合計値(例えば、
高周波領域のスペクトル合計値と、低周波領域のスペク
トル合計値)を入力パラメータとして、路面状態をファ
ジィ推論し、最適な減衰力制御を実現する減衰力制御装
置及び路面推定方法を提案している。
【0007】なお、高周波領域のスペクトル合計値は、
凹凸が多くゴツゴツした路面の場合に大きくなり、路面
のゴツゴツ度を表す指標となる。一方、低周波領域のス
ペクトル合計値は、うねりの大きな路面で大きくなり、
路面のうねり度を表す指標となる。このため、このよう
な周波数域毎のスペクトル合計値を入力パラメータとす
れは、ファジィ推論による的確な路面判定が行える。
凹凸が多くゴツゴツした路面の場合に大きくなり、路面
のゴツゴツ度を表す指標となる。一方、低周波領域のス
ペクトル合計値は、うねりの大きな路面で大きくなり、
路面のうねり度を表す指標となる。このため、このよう
な周波数域毎のスペクトル合計値を入力パラメータとす
れは、ファジィ推論による的確な路面判定が行える。
【0008】しかし、例えば、非常にゴツゴツした路面
で、かつ、うねりの大きな路面であるような場合には、
悪路でもあり波状路でもあって上述したパラメータが相
反することになるため、上記ファジィ推論だけでは、必
ずしも好ましい判定ができない場合がある。つまり、上
記ファジィ推論では、複数のパラメータの組合せで路面
の判定結果を最終的に一義的に決定するため、必ずしも
路面のゴツゴツ度に対応した路面判定にはならず、例え
ば車両の姿勢制御よりも乗り心地を優先させる必要があ
るような場合には、常時的確に良好な乗り心地を維持す
ることが困難になる。
で、かつ、うねりの大きな路面であるような場合には、
悪路でもあり波状路でもあって上述したパラメータが相
反することになるため、上記ファジィ推論だけでは、必
ずしも好ましい判定ができない場合がある。つまり、上
記ファジィ推論では、複数のパラメータの組合せで路面
の判定結果を最終的に一義的に決定するため、必ずしも
路面のゴツゴツ度に対応した路面判定にはならず、例え
ば車両の姿勢制御よりも乗り心地を優先させる必要があ
るような場合には、常時的確に良好な乗り心地を維持す
ることが困難になる。
【0009】そこで本発明は、加速度センサを使用しな
いで、車輪速の微分値波形の周波数域毎のスペクトルを
入力パラメータとして路面状態をファジィ推論し、最適
な減衰力制御を実現するとともに、しかも、最終的な路
面判定結果又は減衰力判定結果が、路面のゴツゴツ度に
対応した好ましい判定結果になり、常時的確に良好な乗
り心地を維持することが可能な減衰力制御装置及び路面
推定方法を提供することを目的としている。
いで、車輪速の微分値波形の周波数域毎のスペクトルを
入力パラメータとして路面状態をファジィ推論し、最適
な減衰力制御を実現するとともに、しかも、最終的な路
面判定結果又は減衰力判定結果が、路面のゴツゴツ度に
対応した好ましい判定結果になり、常時的確に良好な乗
り心地を維持することが可能な減衰力制御装置及び路面
推定方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の減衰力制御装置は、車両の車輪速を
検出する車輪速検出手段と、この車輪速検出手段の検出
出力から前記車輪速の微分値を演算し、この車輪速の微
分値の波形をフーリエ変換してスペクトル解析し、この
スペクトル解析により得られた複数の周波数域毎のスペ
クトル合計値に基づいて、最適なサスペンション減衰力
を判定し、この減衰力を指令する減衰力信号を出力する
減衰力判定手段と、この減衰力判定手段より出力された
減衰力信号に応じて車両のサスペンション減衰力を変更
する減衰力変更手段とを備え、前記減衰力判定手段によ
る最適なサスペンション減衰力の判定では、前記スペク
トル合計値のうち、車両の乗り心地に影響の強い特定の
周波数域のスペクトル合計値が設定値を越えた場合に
は、他の周波数域のスペクトル合計値も考慮した前記減
衰力の判定結果を補正して、前記特定の周波数域のスペ
クトル合計値に応じて最適な乗り心地を実現する減衰力
を判定することを特徴とする。
め、請求項1記載の減衰力制御装置は、車両の車輪速を
検出する車輪速検出手段と、この車輪速検出手段の検出
出力から前記車輪速の微分値を演算し、この車輪速の微
分値の波形をフーリエ変換してスペクトル解析し、この
スペクトル解析により得られた複数の周波数域毎のスペ
クトル合計値に基づいて、最適なサスペンション減衰力
を判定し、この減衰力を指令する減衰力信号を出力する
減衰力判定手段と、この減衰力判定手段より出力された
減衰力信号に応じて車両のサスペンション減衰力を変更
する減衰力変更手段とを備え、前記減衰力判定手段によ
る最適なサスペンション減衰力の判定では、前記スペク
トル合計値のうち、車両の乗り心地に影響の強い特定の
周波数域のスペクトル合計値が設定値を越えた場合に
は、他の周波数域のスペクトル合計値も考慮した前記減
衰力の判定結果を補正して、前記特定の周波数域のスペ
クトル合計値に応じて最適な乗り心地を実現する減衰力
を判定することを特徴とする。
【0011】請求項2記載の路面推定方法は、車両の車
輪速を検出する車輪速検出手段の検出出力から前記車輪
速の微分値を演算し、この車輪速の微分値の波形をフー
リエ変換してスペクトル解析し、さらにこのスペクトル
解析により得られた複数の周波数域毎のスペクトル合計
値に基づいて、路面状態を推論するとともに、前記スペ
クトル合計値のうち、車両の乗り心地に影響の強い特定
の周波数域のスペクトル合計値が設定値を越えた場合に
は、他の周波数域のスペクトル合計値も考慮した前記路
面状態の推論結果を補正して、前記特定の周波数域のス
ペクトル合計値に応じた路面状態を判定することを特徴
とする。
輪速を検出する車輪速検出手段の検出出力から前記車輪
速の微分値を演算し、この車輪速の微分値の波形をフー
リエ変換してスペクトル解析し、さらにこのスペクトル
解析により得られた複数の周波数域毎のスペクトル合計
値に基づいて、路面状態を推論するとともに、前記スペ
クトル合計値のうち、車両の乗り心地に影響の強い特定
の周波数域のスペクトル合計値が設定値を越えた場合に
は、他の周波数域のスペクトル合計値も考慮した前記路
面状態の推論結果を補正して、前記特定の周波数域のス
ペクトル合計値に応じた路面状態を判定することを特徴
とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて説明する。本例の減衰力制御装置は、
図1のブロック図に示すように、車両のハンドル操舵角
度を検出するハンドル舵角センサ1と、車両のブレーキ
の作動状態を検出するブレーキスイッチ2(ブレーキセ
ンサ)と、車両のスロットル開度を検出するスロットル
開度センサ3と、車輪の回転速度(以下、車輪速とい
う。)を検出する車輪速センサ4と、これらセンサの出
力値から最適なサスペンション減衰力を判定しこの減衰
力を指令する減衰力信号を出力するコントロールユニッ
ト5と、このコントロールユニット5より出力された減
衰力信号に応じて減衰力を変更するアクチュエータ6a
を備えた減衰力可変ショックアブソーバ6とよりなる。
を図面に基づいて説明する。本例の減衰力制御装置は、
図1のブロック図に示すように、車両のハンドル操舵角
度を検出するハンドル舵角センサ1と、車両のブレーキ
の作動状態を検出するブレーキスイッチ2(ブレーキセ
ンサ)と、車両のスロットル開度を検出するスロットル
開度センサ3と、車輪の回転速度(以下、車輪速とい
う。)を検出する車輪速センサ4と、これらセンサの出
力値から最適なサスペンション減衰力を判定しこの減衰
力を指令する減衰力信号を出力するコントロールユニッ
ト5と、このコントロールユニット5より出力された減
衰力信号に応じて減衰力を変更するアクチュエータ6a
を備えた減衰力可変ショックアブソーバ6とよりなる。
【0013】なお、車輪速センサ4は本発明の車輪速検
出手段に相当し、コントロールユニット5は、この場
合、本発明の減衰力判定手段を構成している。また、ア
クチュエータ6aは、本発明の減衰力変更手段を構成し
ている。
出手段に相当し、コントロールユニット5は、この場
合、本発明の減衰力判定手段を構成している。また、ア
クチュエータ6aは、本発明の減衰力変更手段を構成し
ている。
【0014】ここでコントロールユニット5は、具体的
には、例えばマイクロコンピュータよりなる処理装置で
あり、予め設定されたプログラムに従って、各センサか
ら入力されるデータを後述の如く処理して減衰力信号を
出力する。
には、例えばマイクロコンピュータよりなる処理装置で
あり、予め設定されたプログラムに従って、各センサか
ら入力されるデータを後述の如く処理して減衰力信号を
出力する。
【0015】また、減衰力可変ショックアブソーバ6
は、例えば、内部の油の流れ(油路とオリフィスの大き
さ)を変化させるロータリーバルブ(図示省略)と、こ
のロータリーバルブを駆動するアクチュエータ6aとを
内蔵するもので、前記ロータリーバルブの作動位置によ
って、減衰力が例えばソフト(SOFT),ミディアム
(MEDIUM),ハード(HARD)の3段階に切換
わる。なお、アクチュエータ6aは、例えば、マイクロ
モータ、減速ギア、位置検出スイッチ(図示省略)より
なる。
は、例えば、内部の油の流れ(油路とオリフィスの大き
さ)を変化させるロータリーバルブ(図示省略)と、こ
のロータリーバルブを駆動するアクチュエータ6aとを
内蔵するもので、前記ロータリーバルブの作動位置によ
って、減衰力が例えばソフト(SOFT),ミディアム
(MEDIUM),ハード(HARD)の3段階に切換
わる。なお、アクチュエータ6aは、例えば、マイクロ
モータ、減速ギア、位置検出スイッチ(図示省略)より
なる。
【0016】次に、本例の減衰力制御装置の動作(主に
コントロールユニット5の処理内容の具体例)について
説明する。図2は、コントロールユニット5のゼネラル
フローチャート(メインルーチン)を示し、図3は、コ
ントロールユニット5の割込み処理のフローチャートを
示している。
コントロールユニット5の処理内容の具体例)について
説明する。図2は、コントロールユニット5のゼネラル
フローチャート(メインルーチン)を示し、図3は、コ
ントロールユニット5の割込み処理のフローチャートを
示している。
【0017】まず、図2のメインルーチンの処理につい
て概説する。車両のバッテリーより電源供給されて本装
置が起動すると、コントロールユニット5は、まずステ
ップS2でリセット処理を行う。次いで、イグニション
スイッチがオン操作されると、ステップS4では、イグ
ニションスイッチがオン操作された時の処理(IGon
時処理)を行う。なお、上記リセット処理やIGon時
処理は、制御処理上の各種変数やタイマなどの値を初期
値にリセットするなどの処理である。
て概説する。車両のバッテリーより電源供給されて本装
置が起動すると、コントロールユニット5は、まずステ
ップS2でリセット処理を行う。次いで、イグニション
スイッチがオン操作されると、ステップS4では、イグ
ニションスイッチがオン操作された時の処理(IGon
時処理)を行う。なお、上記リセット処理やIGon時
処理は、制御処理上の各種変数やタイマなどの値を初期
値にリセットするなどの処理である。
【0018】次にステップS6では、Flag1がon
か否か判定し、onであればステップS8へ進み、on
でなければこの判定処理を繰り返す。なおFlag1
は、後述の図3に示す割込み処理において所定周期毎に
onに設定されるので、ステップS8からS12の処理
は、イグニションスイッチがオフ操作されない限り、繰
り返し実行されることになる。
か否か判定し、onであればステップS8へ進み、on
でなければこの判定処理を繰り返す。なおFlag1
は、後述の図3に示す割込み処理において所定周期毎に
onに設定されるので、ステップS8からS12の処理
は、イグニションスイッチがオフ操作されない限り、繰
り返し実行されることになる。
【0019】次いでステップS8では、Flag1をo
ffに設定しステップS10に進む。次にステップS1
0では、入出力処理一般が行われる。この処理には、ブ
レーキスイッチ2、スロットル開度センサ3、及び車輪
速センサ4などから入力される検出信号の処理が含ま
れ、後述する車輪速の微分演算や各種フィルタ処理、及
びアベレージオフセット処理、さらには減衰力総合判定
処理もこのステップで実行される。
ffに設定しステップS10に進む。次にステップS1
0では、入出力処理一般が行われる。この処理には、ブ
レーキスイッチ2、スロットル開度センサ3、及び車輪
速センサ4などから入力される検出信号の処理が含ま
れ、後述する車輪速の微分演算や各種フィルタ処理、及
びアベレージオフセット処理、さらには減衰力総合判定
処理もこのステップで実行される。
【0020】次いで、ステップS12では、後述するF
FT演算や、このFFT演算結果(即ち、スペクトル解
析結果)に基づく路面状態のファジィ推論処理や、後述
のFFT3優先処理が行われる。つまり、これら処理
は、このステップS12が所定の周期で繰り返される度
に、順次実行され、このステップS12が12回繰り返
された時点で、前記ファジ推論処理やFFT3優先処理
等の一連の処理が終了する。
FT演算や、このFFT演算結果(即ち、スペクトル解
析結果)に基づく路面状態のファジィ推論処理や、後述
のFFT3優先処理が行われる。つまり、これら処理
は、このステップS12が所定の周期で繰り返される度
に、順次実行され、このステップS12が12回繰り返
された時点で、前記ファジ推論処理やFFT3優先処理
等の一連の処理が終了する。
【0021】次にステップS14では、イグニションス
イッチがオフ操作されたか否か判定し、オフ操作されて
いればステップS16に進み、オフ操作されていなけれ
ばステップS6に戻る。次いでステップS16では、ス
トップモード移行処理を行い、次にステップS18で
は、ストップモードの処理を行って、イグニションスイ
ッチがオン操作されれば、ステップS4に戻る。
イッチがオフ操作されたか否か判定し、オフ操作されて
いればステップS16に進み、オフ操作されていなけれ
ばステップS6に戻る。次いでステップS16では、ス
トップモード移行処理を行い、次にステップS18で
は、ストップモードの処理を行って、イグニションスイ
ッチがオン操作されれば、ステップS4に戻る。
【0022】次に、図3の割込み処理について概説す
る。この処理は、所定周期毎の割込みにより繰り返し実
行される。まず、ステップS20では、処理開始時点か
ら計時を開始した内部のタイマの値が5の整数倍(0,
5,10,15,…)であるか否か判定し、そうであれ
ばステップS22に進み、そうでなければステップS2
4に進む。
る。この処理は、所定周期毎の割込みにより繰り返し実
行される。まず、ステップS20では、処理開始時点か
ら計時を開始した内部のタイマの値が5の整数倍(0,
5,10,15,…)であるか否か判定し、そうであれ
ばステップS22に進み、そうでなければステップS2
4に進む。
【0023】そして、ステップS22では、各センサか
ら入力されるアナログの検出信号をデジタル信号に変換
するA/D処理を行う。一方ステップS24では、前記
タイマの値が5の整数倍に1を加算した値(1,6,1
1,16,…)であるか否か判定し、そうであればステ
ップS26に進み、そうでなければステップS30に進
む。
ら入力されるアナログの検出信号をデジタル信号に変換
するA/D処理を行う。一方ステップS24では、前記
タイマの値が5の整数倍に1を加算した値(1,6,1
1,16,…)であるか否か判定し、そうであればステ
ップS26に進み、そうでなければステップS30に進
む。
【0024】またステップS26では、Flag1がo
nか否か判定し、onであればステップS30へ進み、
onでなければステップS28へ進む。そしてステップ
S28では、Flag1をonに設定しステップS30
に進む。
nか否か判定し、onであればステップS30へ進み、
onでなければステップS28へ進む。そしてステップ
S28では、Flag1をonに設定しステップS30
に進む。
【0025】次にステップS30では、ハンドル操舵角
度を検知するために、ハンドル舵角センサ1から入力さ
れたパルス信号をカウントする処理を行う。次いでステ
ップS32では、アクチュエータ出力処理を行い、その
後割込み処理を終了してメインルーチンに戻る。なお、
このアクチュエータ出力処理には、減衰力可変ショック
アブソーバ6の減衰力を、後述の減衰力総合判定処理で
判定された減衰力に変更することを指令する減衰力信号
を、アクチュエータ6aに対して出力する処理が含まれ
る。
度を検知するために、ハンドル舵角センサ1から入力さ
れたパルス信号をカウントする処理を行う。次いでステ
ップS32では、アクチュエータ出力処理を行い、その
後割込み処理を終了してメインルーチンに戻る。なお、
このアクチュエータ出力処理には、減衰力可変ショック
アブソーバ6の減衰力を、後述の減衰力総合判定処理で
判定された減衰力に変更することを指令する減衰力信号
を、アクチュエータ6aに対して出力する処理が含まれ
る。
【0026】次に、上述した図2及び図3のフローチャ
ートによって実行される減衰力制御の要部について、図
4を参照して説明する。図2及び図3の処理によれば、
結局図4に示すような流れで、最終的な減衰力総合判定
がなされ、この判定結果に基づいて減衰力が適宜変更さ
れる。
ートによって実行される減衰力制御の要部について、図
4を参照して説明する。図2及び図3の処理によれば、
結局図4に示すような流れで、最終的な減衰力総合判定
がなされ、この判定結果に基づいて減衰力が適宜変更さ
れる。
【0027】即ち、この場合図2のステップS10の入
出力処理において、まず、図4に示す車輪速読み込み、
微分演算、ローパスフィルタ処理、第1ハイパスフィル
タ処理、第2ハイパスフィルタ処理、アベレージオフセ
ット処理が、実行される。
出力処理において、まず、図4に示す車輪速読み込み、
微分演算、ローパスフィルタ処理、第1ハイパスフィル
タ処理、第2ハイパスフィルタ処理、アベレージオフセ
ット処理が、実行される。
【0028】ここで、車輪速読み込みは、車輪速センサ
4の出力から検知される車輪速の波形を所定のメモリア
ドレスにデジタルデータとして記憶する処理である。な
お、ここでいう車輪速の波形とは、例えば図示省略した
別個のサブルーチンの処理によって、所定の計測期間に
おいて所定のサンプリング周期で多数サンプリングされ
た最新の車輪速のデータ列である。
4の出力から検知される車輪速の波形を所定のメモリア
ドレスにデジタルデータとして記憶する処理である。な
お、ここでいう車輪速の波形とは、例えば図示省略した
別個のサブルーチンの処理によって、所定の計測期間に
おいて所定のサンプリング周期で多数サンプリングされ
た最新の車輪速のデータ列である。
【0029】また微分演算は、上記車輪速の波形を微分
して、車輪速の微分値の波形を得る演算である。具体的
には、上記車輪速読み込みの処理で読み込まれた車輪速
のデータのうち、時間的に隣り合うデータ間の偏差(例
えば、前回のサンプリング時のデータと、今回のサンプ
リング時のデータとの差)を逐次演算し、これら偏差の
値のデータ列(時系列に並べられた複数のデータ)を、
車輪速の微分値の波形として所定のメモリアドレスに登
録するものである。
して、車輪速の微分値の波形を得る演算である。具体的
には、上記車輪速読み込みの処理で読み込まれた車輪速
のデータのうち、時間的に隣り合うデータ間の偏差(例
えば、前回のサンプリング時のデータと、今回のサンプ
リング時のデータとの差)を逐次演算し、これら偏差の
値のデータ列(時系列に並べられた複数のデータ)を、
車輪速の微分値の波形として所定のメモリアドレスに登
録するものである。
【0030】また、ローパスフィルタ処理は、上記微分
演算により得られた波形(データ列)をデジタルフィル
タ処理して、この波形から高周波成分を除去するもので
ある。また、第1ハイパスフィルタ処理又は第2ハイパ
スフィルタ処理は、上記微分演算により得られた車輪速
のデータ列をデジタルフィルタ処理して、上記車輪速の
微分値の波形から低周波成分(オフセット成分)を除去
するものである。なお、これらフィルタ処理によれば、
路面状態のファジィ推論に不必要な周波数成分(ノイズ
など)が除去される。
演算により得られた波形(データ列)をデジタルフィル
タ処理して、この波形から高周波成分を除去するもので
ある。また、第1ハイパスフィルタ処理又は第2ハイパ
スフィルタ処理は、上記微分演算により得られた車輪速
のデータ列をデジタルフィルタ処理して、上記車輪速の
微分値の波形から低周波成分(オフセット成分)を除去
するものである。なお、これらフィルタ処理によれば、
路面状態のファジィ推論に不必要な周波数成分(ノイズ
など)が除去される。
【0031】また、アベレージオフセット処理とは、上
記微分演算により得られて各フィルタ処理により不要な
周波数を除去された前記車輪速の微分値の波形を、全体
の平均値が0になるように成形するものであり、これに
より、車両の加減速時においても路面状態に起因する車
輪速の微小変動が確実に正しく判別され、より信頼性の
高い路面推定が可能となる。
記微分演算により得られて各フィルタ処理により不要な
周波数を除去された前記車輪速の微分値の波形を、全体
の平均値が0になるように成形するものであり、これに
より、車両の加減速時においても路面状態に起因する車
輪速の微小変動が確実に正しく判別され、より信頼性の
高い路面推定が可能となる。
【0032】次に、上述のようなデータ処理を施された
データ(アベレージオフセット処理後のデータ)をもと
に、図2のステップS12の処理において、図4に示す
FFT演算、FFTゲイン調整、ファジィ推論、及びF
FT3優先処理が、所定の周期で最新のデータについて
実行される。ここで、FFT演算とは、高速フーリエ変
換(FFT;Fast Fourier Transform)という周知の演
算で、一定時間間隔でサンプリングされたデジタルデー
タの波形(この場合には、前述の車輪速の微分値の波
形)から周波数成分の分布を求めるスペクトル解析のた
めの演算である。
データ(アベレージオフセット処理後のデータ)をもと
に、図2のステップS12の処理において、図4に示す
FFT演算、FFTゲイン調整、ファジィ推論、及びF
FT3優先処理が、所定の周期で最新のデータについて
実行される。ここで、FFT演算とは、高速フーリエ変
換(FFT;Fast Fourier Transform)という周知の演
算で、一定時間間隔でサンプリングされたデジタルデー
タの波形(この場合には、前述の車輪速の微分値の波
形)から周波数成分の分布を求めるスペクトル解析のた
めの演算である。
【0033】また、FFTゲイン調整とは、上記FFT
演算のゲインを調整する処理である。具体的には、FF
T演算の結果得られたスペクトルをFFTとした場合、
FFT=(FFT−a)×bという演算を行って、この
FFTの値を修正する処理である。但し、(FFT−
a)<0ならば、(FFT−a)=0とする。また、a
及びbは、定数である。
演算のゲインを調整する処理である。具体的には、FF
T演算の結果得られたスペクトルをFFTとした場合、
FFT=(FFT−a)×bという演算を行って、この
FFTの値を修正する処理である。但し、(FFT−
a)<0ならば、(FFT−a)=0とする。また、a
及びbは、定数である。
【0034】このFFTゲイン調整によれば、FFT演
算された値を定数倍することで、より路面の特徴が出や
すいようになる。しかも、定数倍する前にオフセット分
がマイナスされて取り除かれるため、路面状態に無関係
な車輪速の特に微小な動きがパラメータに影響を及ぼさ
ないようになる。
算された値を定数倍することで、より路面の特徴が出や
すいようになる。しかも、定数倍する前にオフセット分
がマイナスされて取り除かれるため、路面状態に無関係
な車輪速の特に微小な動きがパラメータに影響を及ぼさ
ないようになる。
【0035】なお本例では、上記FFT演算の結果、高
周波領域のスペクトル(各周波数の振幅)の合計値FF
T3(例えば、5〜14Hzのスペクトルの合計値)
と、低周波領域のスペクトルの合計値FFT1(例え
ば、1〜3Hzのスペクトルの合計値)とが、ファジィ
推論の入力パラメータとして出力される。そして、上記
FFTゲイン調整の処理も、これらFFT3とFFT1
について実行される。
周波領域のスペクトル(各周波数の振幅)の合計値FF
T3(例えば、5〜14Hzのスペクトルの合計値)
と、低周波領域のスペクトルの合計値FFT1(例え
ば、1〜3Hzのスペクトルの合計値)とが、ファジィ
推論の入力パラメータとして出力される。そして、上記
FFTゲイン調整の処理も、これらFFT3とFFT1
について実行される。
【0036】また、本例のファジィ推論とは、上記FF
T演算によるスペクトル解析結果(この場合、上記高周
波領域のスペクトルの合計値FFT3と低周波領域のス
ペクトルの合計値FFT1)を入力パラメータとして、
車両が現在走行している路面の状態を推論し、その推論
結果に応じて減衰力を設定するものである。なお、ファ
ジィ推論の詳細については、後述する。
T演算によるスペクトル解析結果(この場合、上記高周
波領域のスペクトルの合計値FFT3と低周波領域のス
ペクトルの合計値FFT1)を入力パラメータとして、
車両が現在走行している路面の状態を推論し、その推論
結果に応じて減衰力を設定するものである。なお、ファ
ジィ推論の詳細については、後述する。
【0037】また、推論結果に応じた減衰力の設定は、
例えば次のようにして行われる。すなわち、予め設定さ
れた基本の減衰力(例えば、ミディアム)を、悪路と推
論された場合にはソフトに変更し、良路と推論された場
合にはミディアムのままに維持し、波状路と推論された
場合にはハードに変更するといったように、基本の減衰
力を修正することで設定される。
例えば次のようにして行われる。すなわち、予め設定さ
れた基本の減衰力(例えば、ミディアム)を、悪路と推
論された場合にはソフトに変更し、良路と推論された場
合にはミディアムのままに維持し、波状路と推論された
場合にはハードに変更するといったように、基本の減衰
力を修正することで設定される。
【0038】また、FFT3優先処理とは、前記ファジ
ィ推論の入力パラメータのうち、車両の乗り心地に影響
の強い特定の周波数域の入力パラメータ(この場合、高
周波領域のスペクトルの合計値FFT3)が設定値を越
えた場合には、他の周波数域の入力パラメータも考慮し
た前記ファジィ推論による路面状態の推論結果(或い
は、この推論結果に基づく減衰力)を修正して、この特
定の周波数域の入力パラメータの値に応じて最適な乗り
心地を実現する推論結果(減衰力)に設定変更するもの
である。なお、このFFT3優先処理の詳細について
は、後述する。
ィ推論の入力パラメータのうち、車両の乗り心地に影響
の強い特定の周波数域の入力パラメータ(この場合、高
周波領域のスペクトルの合計値FFT3)が設定値を越
えた場合には、他の周波数域の入力パラメータも考慮し
た前記ファジィ推論による路面状態の推論結果(或い
は、この推論結果に基づく減衰力)を修正して、この特
定の周波数域の入力パラメータの値に応じて最適な乗り
心地を実現する推論結果(減衰力)に設定変更するもの
である。なお、このFFT3優先処理の詳細について
は、後述する。
【0039】次に、図2のステップS10の処理におい
て、図4に示す減衰力総合判定の処理が実行される。こ
の場合、この減衰力総合判定は、ステップS10の処理
ルーチンの中で二分周された周期で逐次実行される。
て、図4に示す減衰力総合判定の処理が実行される。こ
の場合、この減衰力総合判定は、ステップS10の処理
ルーチンの中で二分周された周期で逐次実行される。
【0040】この減衰力総合判定は、前述のステップS
12においてファジィ推論された路面状態と、ステップ
S10やステップS30で入力処理された各種センサ
(ハンドル舵角センサ1、ブレーキスイッチ2、スロッ
トル開度センサ3、及び車輪速センサ4など)の検出値
から判定される走行状態とから、最終的な減衰力を判定
する処理である。
12においてファジィ推論された路面状態と、ステップ
S10やステップS30で入力処理された各種センサ
(ハンドル舵角センサ1、ブレーキスイッチ2、スロッ
トル開度センサ3、及び車輪速センサ4など)の検出値
から判定される走行状態とから、最終的な減衰力を判定
する処理である。
【0041】この場合具体的には、ファジィ推論の結果
設定され、前記FFT3優先処理により必要に応じて修
正された前述の減衰力を、走行状態に応じて修正するこ
とで減衰力総合判定が行われる。なお、走行状態に応じ
た減衰力の修正は、予め実験などにより設定された各パ
ラメータに対するしきい値に基づいて例えば以下のよう
に行われる。
設定され、前記FFT3優先処理により必要に応じて修
正された前述の減衰力を、走行状態に応じて修正するこ
とで減衰力総合判定が行われる。なお、走行状態に応じ
た減衰力の修正は、予め実験などにより設定された各パ
ラメータに対するしきい値に基づいて例えば以下のよう
に行われる。
【0042】(1)スロットル開度の加速方向の変化が
しきい値を越えた場合には、リアサスペンションの減衰
力を1段階高くする(アンチスクワット制御)。 (2)スロットル開度の減速方向の変化がしきい値を越
えた場合、或いは、ブレーキ作動が検知された場合に
は、フロントサスペンションの減衰力を1段階高くする
(アンチダイブ制御)。 (3)ハンドル舵角がしきい値を越えた場合には、車両
が曲る側(右側又は左側)のサスペンションの減衰力を
1段階高くする(アンチロール制御)。
しきい値を越えた場合には、リアサスペンションの減衰
力を1段階高くする(アンチスクワット制御)。 (2)スロットル開度の減速方向の変化がしきい値を越
えた場合、或いは、ブレーキ作動が検知された場合に
は、フロントサスペンションの減衰力を1段階高くする
(アンチダイブ制御)。 (3)ハンドル舵角がしきい値を越えた場合には、車両
が曲る側(右側又は左側)のサスペンションの減衰力を
1段階高くする(アンチロール制御)。
【0043】(4)車両の走行速度(例えば、車輪速セ
ンサ4の検出値から判定される走行速度)がしきい値を
越えた場合には、全てのサスペンションの減衰力を1段
階高くする。 (5)車両の走行加速度(例えば、車輪速センサ4の検
出値から判定される走行速度の微分値)がしきい値を越
えた場合には、全てのサスペンションの減衰力を1段階
高くする。
ンサ4の検出値から判定される走行速度)がしきい値を
越えた場合には、全てのサスペンションの減衰力を1段
階高くする。 (5)車両の走行加速度(例えば、車輪速センサ4の検
出値から判定される走行速度の微分値)がしきい値を越
えた場合には、全てのサスペンションの減衰力を1段階
高くする。
【0044】なおこの場合、ファジィ推論と前述のFF
T3優先処理の結果決定された減衰力がハードの場合に
は、それ以上高くできないので、その減衰力を維持す
る。また、減衰力の修正は、減衰力を低減させる方向で
も行うようにしてもよい。例えば、スロットル開度の加
速方向の変化がしきい値を越えた場合には、フロントサ
スペンションの減衰力を1段階低くして、前後のサスペ
ンションの減衰力修正でより高性能なアンチスクワット
制御を行うようにしてもよい。
T3優先処理の結果決定された減衰力がハードの場合に
は、それ以上高くできないので、その減衰力を維持す
る。また、減衰力の修正は、減衰力を低減させる方向で
も行うようにしてもよい。例えば、スロットル開度の加
速方向の変化がしきい値を越えた場合には、フロントサ
スペンションの減衰力を1段階低くして、前後のサスペ
ンションの減衰力修正でより高性能なアンチスクワット
制御を行うようにしてもよい。
【0045】そして、上記減衰力総合判定の結果、最終
的に判定された最適な減衰力の設定に基づいて、図3の
ステップS32の処理において、アクチュエータ6aへ
の減衰力信号の出力処理が実行される。なお、この減衰
力信号の出力処理は、その時点での最新のデータに基づ
いて実行され、アクチュエータ6aの動きが決め細かく
制御される。これにより、減衰力可変ショックアブソー
バ6の減衰力が、上記減衰力総合判定により最終的に判
定された最新の減衰力に常に調整される。
的に判定された最適な減衰力の設定に基づいて、図3の
ステップS32の処理において、アクチュエータ6aへ
の減衰力信号の出力処理が実行される。なお、この減衰
力信号の出力処理は、その時点での最新のデータに基づ
いて実行され、アクチュエータ6aの動きが決め細かく
制御される。これにより、減衰力可変ショックアブソー
バ6の減衰力が、上記減衰力総合判定により最終的に判
定された最新の減衰力に常に調整される。
【0046】次に、上述のFFT3優先処理の詳細につ
いて、説明する。コントロールユニット5は、前述のF
FT3優先処理として、例えば図8のフローチャートに
示す処理を行う。なおこの図8の処理は、例えば図2の
ステップS12においてコールされて実行されるサブル
ーチンである。まず、ステップS40では、ゴツゴツ路
係数がいくつかを判定する。そして、ゴツゴツ路係数が
規定値未満のときには、ステップS42に進み、規定
値以上規定値未満のときには、ステップS44に進
み、規定値以上規定値未満のときには、ステップS
50に進み、規定値以上規定値未満のときには、ス
テップS56に進み、規定値以上のときには、ステッ
プS66に進む。
いて、説明する。コントロールユニット5は、前述のF
FT3優先処理として、例えば図8のフローチャートに
示す処理を行う。なおこの図8の処理は、例えば図2の
ステップS12においてコールされて実行されるサブル
ーチンである。まず、ステップS40では、ゴツゴツ路
係数がいくつかを判定する。そして、ゴツゴツ路係数が
規定値未満のときには、ステップS42に進み、規定
値以上規定値未満のときには、ステップS44に進
み、規定値以上規定値未満のときには、ステップS
50に進み、規定値以上規定値未満のときには、ス
テップS56に進み、規定値以上のときには、ステッ
プS66に進む。
【0047】なおここで、ゴツゴツ路係数とは、前述の
高周波領域のスペクトルの合計値FFT3を1バイトの
データとして表したもので、符号なしの0〜255の値
をとる。
高周波領域のスペクトルの合計値FFT3を1バイトの
データとして表したもので、符号なしの0〜255の値
をとる。
【0048】そして、ステップS42では、特別処理
(即ち、ファジィ推論結果の補正)を行わないこととし
て、このFFT3優先処理を終了する。また、ステップ
S44では、前回このFFT3優先処理を実行したとき
に、特別処理を行って減衰力をミディアムと判定したか
否かを判定し、そうであればステップS48に進み、そ
うでなければステップS46に進む。
(即ち、ファジィ推論結果の補正)を行わないこととし
て、このFFT3優先処理を終了する。また、ステップ
S44では、前回このFFT3優先処理を実行したとき
に、特別処理を行って減衰力をミディアムと判定したか
否かを判定し、そうであればステップS48に進み、そ
うでなければステップS46に進む。
【0049】そしてステップS46では、特別処理を行
わないこととして、このFFT3優先処理を終了する。
一方ステップS48では、特別処理としてファジィ推論
の結果判定された減衰力をミディアムに変更し、ステッ
プS52に進む。なおここでは、ファジィ推論の結果判
定された減衰力がミディアムの場合には、その判定結果
を維持する。
わないこととして、このFFT3優先処理を終了する。
一方ステップS48では、特別処理としてファジィ推論
の結果判定された減衰力をミディアムに変更し、ステッ
プS52に進む。なおここでは、ファジィ推論の結果判
定された減衰力がミディアムの場合には、その判定結果
を維持する。
【0050】また、ステップS50では、ステップS4
8と同様に、特別処理としてファジィ推論の結果判定さ
れた減衰力をミディアムに変更し、ステップS52に進
む。そして、ステップS52では、通常の判定値(即ち
ファジィ推論の結果判定された減衰力)がハードか否か
判定し、ハードであればこのFFT3優先処理を終了
し、ハードでなければステップS54へ進む。
8と同様に、特別処理としてファジィ推論の結果判定さ
れた減衰力をミディアムに変更し、ステップS52に進
む。そして、ステップS52では、通常の判定値(即ち
ファジィ推論の結果判定された減衰力)がハードか否か
判定し、ハードであればこのFFT3優先処理を終了
し、ハードでなければステップS54へ進む。
【0051】次いで、ステップS54では、ステップS
48,S50又はS58で行われた特別処理を解除し、
減衰力の最終判定値を通常の判定値に戻した後、このF
FT3優先処理を終了する。なお、このステップS54
に進む場合は、通常の判定値がミディアム以下であり、
上記特別処理をする必要がないので、特別処理を解除し
ている。
48,S50又はS58で行われた特別処理を解除し、
減衰力の最終判定値を通常の判定値に戻した後、このF
FT3優先処理を終了する。なお、このステップS54
に進む場合は、通常の判定値がミディアム以下であり、
上記特別処理をする必要がないので、特別処理を解除し
ている。
【0052】また、ステップS56では、前回このFF
T3優先処理を実行したときに、特別処理を行って減衰
力をソフトと判定したか否かを判定し、そうであればス
テップS60に進み、そうでなければステップS58に
進む。
T3優先処理を実行したときに、特別処理を行って減衰
力をソフトと判定したか否かを判定し、そうであればス
テップS60に進み、そうでなければステップS58に
進む。
【0053】そしてステップS58では、ステップS4
8と同様に、特別処理としてファジィ推論の結果判定さ
れた減衰力をミディアムに変更し、ステップS52に進
む。一方ステップS60では、特別処理としてファジィ
推論の結果判定された減衰力をソフトに変更し、ステッ
プS62に進む。なおここでは、ファジィ推論の結果判
定された減衰力がソフトの場合には、その判定結果を維
持する。
8と同様に、特別処理としてファジィ推論の結果判定さ
れた減衰力をミディアムに変更し、ステップS52に進
む。一方ステップS60では、特別処理としてファジィ
推論の結果判定された減衰力をソフトに変更し、ステッ
プS62に進む。なおここでは、ファジィ推論の結果判
定された減衰力がソフトの場合には、その判定結果を維
持する。
【0054】次にステップS62では、通常の判定値
(即ちファジィ推論の結果判定された減衰力)がソフト
か否か判定し、ソフトでなければこのFFT3優先処理
を終了し、ソフトであればステップS64へ進む。
(即ちファジィ推論の結果判定された減衰力)がソフト
か否か判定し、ソフトでなければこのFFT3優先処理
を終了し、ソフトであればステップS64へ進む。
【0055】次いで、ステップS64では、ステップS
60又はS66で行われた特別処理を解除し、減衰力の
最終判定値を通常の判定値に戻した後、このFFT3優
先処理を終了する。なお、このステップS64に進む場
合は、通常の判定値がソフトであり、上記特別処理をす
る必要がないので、特別処理を解除している。また、ス
テップS66では、ステップS60と同様に、特別処理
としてファジィ推論の結果判定された減衰力をソフトに
変更し、ステップS62に進む。
60又はS66で行われた特別処理を解除し、減衰力の
最終判定値を通常の判定値に戻した後、このFFT3優
先処理を終了する。なお、このステップS64に進む場
合は、通常の判定値がソフトであり、上記特別処理をす
る必要がないので、特別処理を解除している。また、ス
テップS66では、ステップS60と同様に、特別処理
としてファジィ推論の結果判定された減衰力をソフトに
変更し、ステップS62に進む。
【0056】以上のFFT3優先処理によれば、ゴツゴ
ツ路係数が規定値を越えると、ステップS50などの
特別処理によって強制的に減衰力がミディアム以下に設
定され、さらにゴツゴツ路係数が規定値を越えると、
ステップS66の特別処理によって強制的に減衰力がソ
フトに設定される。そして、上記特別処理で一旦ミディ
アムに設定された後、ゴツゴツ路係数が低下しても、ゴ
ツゴツ路係数が規定値未満になるまでは、強制的に減
衰力がミディアム以下に維持され、また、上記特別処理
で一旦ソフトに設定された後、ゴツゴツ路係数が低下し
ても、ゴツゴツ路係数が規定値未満になるまでは、強
制的に減衰力がソフトに維持されて、良好なヒステリシ
スのある減衰力変化が実現される。
ツ路係数が規定値を越えると、ステップS50などの
特別処理によって強制的に減衰力がミディアム以下に設
定され、さらにゴツゴツ路係数が規定値を越えると、
ステップS66の特別処理によって強制的に減衰力がソ
フトに設定される。そして、上記特別処理で一旦ミディ
アムに設定された後、ゴツゴツ路係数が低下しても、ゴ
ツゴツ路係数が規定値未満になるまでは、強制的に減
衰力がミディアム以下に維持され、また、上記特別処理
で一旦ソフトに設定された後、ゴツゴツ路係数が低下し
ても、ゴツゴツ路係数が規定値未満になるまでは、強
制的に減衰力がソフトに維持されて、良好なヒステリシ
スのある減衰力変化が実現される。
【0057】次に、前述のファジィ推論の詳細につい
て、説明する。コントロールユニット5には、路面状態
(良路か悪路か波状路か)を推論するためのファジィル
ールとメンバーシップ関数とが記憶されている。
て、説明する。コントロールユニット5には、路面状態
(良路か悪路か波状路か)を推論するためのファジィル
ールとメンバーシップ関数とが記憶されている。
【0058】ファジィルールは、次のとおりである。 IF (低周波領域=SMALL )&(高周波領域=SMALL ) THEN 良路 IF (低周波領域=SMALL )&(高周波領域=MEDIUM) THEN 良路 IF (低周波領域=SMALL )&(高周波領域=BIG ) THEN 悪路 IF (低周波領域=MEDIUM)&(高周波領域=SMALL ) THEN 波状路 IF (低周波領域=MEDIUM)&(高周波領域=MEDIUM) THEN 悪路 IF (低周波領域=MEDIUM)&(高周波領域=BIG ) THEN 悪路 IF (低周波領域=BIG ) THEN 波状路
【0059】なお、上記ファジィルールの構造を図示す
れば、図5のようになる。また、各ラベルは次の意味で
用いられている。すなわち、SMALLはスペクトルの
合計値が「小さい」、MEDIUMはスペクトルの合計
値が「中間」、BIGはスペクトルの合計値が「大き
い」を意味している。
れば、図5のようになる。また、各ラベルは次の意味で
用いられている。すなわち、SMALLはスペクトルの
合計値が「小さい」、MEDIUMはスペクトルの合計
値が「中間」、BIGはスペクトルの合計値が「大き
い」を意味している。
【0060】また、メンバーシップ関数は、図6
(a),(b),(c)に示すように設定されている。
ここで、図6(a),(b)は、前件部のメンバーシッ
プ関数、図6(c)は、後件部のメンバーシップ関数で
ある。
(a),(b),(c)に示すように設定されている。
ここで、図6(a),(b)は、前件部のメンバーシッ
プ関数、図6(c)は、後件部のメンバーシップ関数で
ある。
【0061】そしてファジィ推論は、例えばMIN−M
AX法及び最大高さ法により行われる。すなわち、ファ
ジィ推論の演算過程では、まずその前件部で入力パラメ
ータとして、前記高周波領域のスペクトルの合計値と、
前記低周波領域のスペクトルの合計値とを与えて、上記
ファジィルールに対応するメンバーシップ関数にどの程
度適合するかを求める。そして、MIN−MAX法によ
り、後件部のパラメータ毎に適合度(波状路度、悪路
度、良路度)を選択する。そして後件部では、最大高さ
法により、判定値(良路か悪路か波状路か)を決定す
る。
AX法及び最大高さ法により行われる。すなわち、ファ
ジィ推論の演算過程では、まずその前件部で入力パラメ
ータとして、前記高周波領域のスペクトルの合計値と、
前記低周波領域のスペクトルの合計値とを与えて、上記
ファジィルールに対応するメンバーシップ関数にどの程
度適合するかを求める。そして、MIN−MAX法によ
り、後件部のパラメータ毎に適合度(波状路度、悪路
度、良路度)を選択する。そして後件部では、最大高さ
法により、判定値(良路か悪路か波状路か)を決定す
る。
【0062】なお、この場合のファジィ推論の演算内容
を記述形式で示せば、以下のようになる。ここで、低は
低周波領域を、高は高周波領域を表す。また、B,S又
はMは、それぞれBIG,SMALL,MEDIUMを
表す。また、例えば「低=B」は、低周波領域のスペクト
ル合計値のラベルBIGへの適合度を意味する。 波状路度=MAX(低=B、MIN(低=M、高=S)) 悪路度=MAX(MIN(低=S、高=B)、MIN(低=M、高=M)、MIN(低=M、高=B)) 良路度=MAX(MIN(低=S、高=S)、MIN(低=S、高=M)) IF MAX(波状路度、悪路度、良路度)=波状路度 THEN 波状路 IF MAX(波状路度、悪路度、良路度)=悪路度 THEN 悪路 IF MAX(波状路度、悪路度、良路度)=良路度 THEN 波状路
を記述形式で示せば、以下のようになる。ここで、低は
低周波領域を、高は高周波領域を表す。また、B,S又
はMは、それぞれBIG,SMALL,MEDIUMを
表す。また、例えば「低=B」は、低周波領域のスペクト
ル合計値のラベルBIGへの適合度を意味する。 波状路度=MAX(低=B、MIN(低=M、高=S)) 悪路度=MAX(MIN(低=S、高=B)、MIN(低=M、高=M)、MIN(低=M、高=B)) 良路度=MAX(MIN(低=S、高=S)、MIN(低=S、高=M)) IF MAX(波状路度、悪路度、良路度)=波状路度 THEN 波状路 IF MAX(波状路度、悪路度、良路度)=悪路度 THEN 悪路 IF MAX(波状路度、悪路度、良路度)=良路度 THEN 波状路
【0063】また、入力パラメータである前記高周波領
域のスペクトルの合計値、及び前記低周波領域のスペク
トルの合計値と、上記ファジィ推論による路面状態の判
定結果との関係の概略を図示すれば、図7のようにな
る。
域のスペクトルの合計値、及び前記低周波領域のスペク
トルの合計値と、上記ファジィ推論による路面状態の判
定結果との関係の概略を図示すれば、図7のようにな
る。
【0064】このようなファジィ推論によれば、後述の
判定例によっても実証されるように、車両が現在走行し
ている路面の状態(悪路か良路か波状路か)が、車輪速
センサ4の検出値から的確に判定できる。即ち、車輪速
の微分値(微小変動)の波形は路面状態により大きく変
化し、ゴツゴツした路面では、高周波領域のスペクトル
が強くなり、うねりの大きな路面では、低周波領域のス
ペクトルが強くなることが、発明者らの研究などで判明
している。このため、高周波領域のスペクトルの合計値
を路面のゴツゴツ度として利用することができ、また、
低周波領域のスペクトルの合計値を路面のうねり度とし
て利用することができるため、上述したような条件での
ファジィ推論で、的確な路面判定が行える。
判定例によっても実証されるように、車両が現在走行し
ている路面の状態(悪路か良路か波状路か)が、車輪速
センサ4の検出値から的確に判定できる。即ち、車輪速
の微分値(微小変動)の波形は路面状態により大きく変
化し、ゴツゴツした路面では、高周波領域のスペクトル
が強くなり、うねりの大きな路面では、低周波領域のス
ペクトルが強くなることが、発明者らの研究などで判明
している。このため、高周波領域のスペクトルの合計値
を路面のゴツゴツ度として利用することができ、また、
低周波領域のスペクトルの合計値を路面のうねり度とし
て利用することができるため、上述したような条件での
ファジィ推論で、的確な路面判定が行える。
【0065】したがって、本例の装置によれば、高価な
加速度センサを必要とすることなく、車両の走行速度検
知のために通常設けられる車輪速センサを利用して、フ
ァジィ推論により的確な路面判定が可能となり、この路
面判定結果に基づいて最適な減衰力制御が行われる。こ
のため、路面状態が良好でない場合(悪路や波状路の場
合)においても良好な乗り心地や操縦安定性を実現する
ことが、低コストで可能となる。
加速度センサを必要とすることなく、車両の走行速度検
知のために通常設けられる車輪速センサを利用して、フ
ァジィ推論により的確な路面判定が可能となり、この路
面判定結果に基づいて最適な減衰力制御が行われる。こ
のため、路面状態が良好でない場合(悪路や波状路の場
合)においても良好な乗り心地や操縦安定性を実現する
ことが、低コストで可能となる。
【0066】しかも、前述のFFT3優先処理によっ
て、前記ファジィ推論の入力パラメータのうち、車両の
乗り心地に影響の強い特定の周波数域の入力パラメータ
(この場合、高周波領域のスペクトルの合計値FFT
3)が設定値を越えた場合には、他の周波数域の入力パ
ラメータも考慮したファジィ推論による前記路面状態の
推論結果(即ち、減衰力)が補正されて、この特定の周
波数域の入力パラメータの値に応じて最適な乗り心地を
実現する推論結果(減衰力)が最終的に判定される。
て、前記ファジィ推論の入力パラメータのうち、車両の
乗り心地に影響の強い特定の周波数域の入力パラメータ
(この場合、高周波領域のスペクトルの合計値FFT
3)が設定値を越えた場合には、他の周波数域の入力パ
ラメータも考慮したファジィ推論による前記路面状態の
推論結果(即ち、減衰力)が補正されて、この特定の周
波数域の入力パラメータの値に応じて最適な乗り心地を
実現する推論結果(減衰力)が最終的に判定される。
【0067】このため、最終的な路面判定結果又は減衰
力判定結果が、路面のゴツゴツ度に対応した好ましい判
定結果になり、常時的確に良好な乗り心地を維持するこ
とが可能となる。つまり、車両の姿勢制御よりも乗り心
地を優先させる必要があるような場合に、常時的確に良
好な乗り心地を維持することができるようになり有利で
ある。
力判定結果が、路面のゴツゴツ度に対応した好ましい判
定結果になり、常時的確に良好な乗り心地を維持するこ
とが可能となる。つまり、車両の姿勢制御よりも乗り心
地を優先させる必要があるような場合に、常時的確に良
好な乗り心地を維持することができるようになり有利で
ある。
【0068】また本例の場合には、上記路面状態の推論
結果と、各種センサ(ハンドル舵角センサ1、ブレーキ
スイッチ2、スロットル開度センサ3、及び車輪速セン
サ4など)の検出値から判定される走行状態とから、最
終的な減衰力が判定され、車両の各位置のサスペンショ
ン減衰力が走行状態も考慮したより最適な値に適宜調整
される。このため、走行状態(急加速状態、急減速状
態、急ハンドル状態、高速走行状態など)に起因した車
両姿勢の変化(いわゆる、スクワット、ダイブ、ロール
など)が抑制され、より高い操縦安定性が得られる。
結果と、各種センサ(ハンドル舵角センサ1、ブレーキ
スイッチ2、スロットル開度センサ3、及び車輪速セン
サ4など)の検出値から判定される走行状態とから、最
終的な減衰力が判定され、車両の各位置のサスペンショ
ン減衰力が走行状態も考慮したより最適な値に適宜調整
される。このため、走行状態(急加速状態、急減速状
態、急ハンドル状態、高速走行状態など)に起因した車
両姿勢の変化(いわゆる、スクワット、ダイブ、ロール
など)が抑制され、より高い操縦安定性が得られる。
【0069】なお、本発明は上記形態例に限られず、各
種の態様があり得る。例えば、路面推定の結果修正され
る前述の基本の減衰力は、ミディアムに限らず、例えば
ソフトでもよい。また、車両の運転者の操作により設定
される走行モード(例えば、スポーツモードとツアーモ
ード等)に応じて、この基本の減衰力を変更するように
してもよい。例えば、ツアーモードでは基本の減衰力を
ソフトとし、スポーツモードでは基本の減衰力をミディ
アムにするといった態様でもよく、また、スポーツモー
ドでは、路面推定の結果などに係わらずミディアムを維
持してスポーツ走行を可能にするといった態様にするこ
ともできる。また、スポーツモードでは、前述のFFT
3優先処理を行わない態様にすることもできる。
種の態様があり得る。例えば、路面推定の結果修正され
る前述の基本の減衰力は、ミディアムに限らず、例えば
ソフトでもよい。また、車両の運転者の操作により設定
される走行モード(例えば、スポーツモードとツアーモ
ード等)に応じて、この基本の減衰力を変更するように
してもよい。例えば、ツアーモードでは基本の減衰力を
ソフトとし、スポーツモードでは基本の減衰力をミディ
アムにするといった態様でもよく、また、スポーツモー
ドでは、路面推定の結果などに係わらずミディアムを維
持してスポーツ走行を可能にするといった態様にするこ
ともできる。また、スポーツモードでは、前述のFFT
3優先処理を行わない態様にすることもできる。
【0070】また、本発明の路面推定や減衰力判定は、
必ずしもファジィ推論を利用して行わなくてもよい。ま
た、路面推定という処理(悪路か良路かなどを判定する
処理)を行わずに、車輪速の微小変動の波形解析結果な
どから直接に減衰力判定を行うこともできる。例えば、
図7に示すような線図を予め設定しておき、この線図か
ら路面推定や減衰力判定を直接行うこともできる。
必ずしもファジィ推論を利用して行わなくてもよい。ま
た、路面推定という処理(悪路か良路かなどを判定する
処理)を行わずに、車輪速の微小変動の波形解析結果な
どから直接に減衰力判定を行うこともできる。例えば、
図7に示すような線図を予め設定しておき、この線図か
ら路面推定や減衰力判定を直接行うこともできる。
【0071】また、ファジィ推論の推論方法は、上記形
態例のものに限定されない。また、アベレージオフセッ
ト処理は、必ずしも必要でない。また、ファジィ推論の
入力パラメータは、高低二つの周波数域のスペクトル合
計値に限られず、例えば周波数域を三つ以上に分けて、
各周波数域のスペクトル合計値(三つ以上)を入力パラ
メータとするといった態様もあり得る。また、本発明の
路面推定方法による路面状態の推定結果は、サスペンシ
ョンの減衰力に限られず、例えばアクティブサスペンシ
ョンのエアバネの空気圧制御に利用してもよいことはい
うまでもない。
態例のものに限定されない。また、アベレージオフセッ
ト処理は、必ずしも必要でない。また、ファジィ推論の
入力パラメータは、高低二つの周波数域のスペクトル合
計値に限られず、例えば周波数域を三つ以上に分けて、
各周波数域のスペクトル合計値(三つ以上)を入力パラ
メータとするといった態様もあり得る。また、本発明の
路面推定方法による路面状態の推定結果は、サスペンシ
ョンの減衰力に限られず、例えばアクティブサスペンシ
ョンのエアバネの空気圧制御に利用してもよいことはい
うまでもない。
【0072】また、上記形態例では、車両の乗り心地に
影響の強い特定の周波数域の入力パラメータによるファ
ジィ推論の結果の補正を、前述したFFT3優先処理で
行っており、ここでは、最終的に判定される減衰力を直
接変更して補正している。しかし、路面の推定結果を補
正して、その結果減衰力が補正されるような態様もあり
得る。例えば、路面のゴツゴツ度もうねり度も高い場合
に、ファジィ推論で波状路と判定されたとしても、路面
のゴツゴツ度に対応するパラメータが設定値を越えてい
れば、この判定結果を補正し、最終的な路面判定結果を
悪路とすることで、悪路の場合に設定された比較的低い
減衰力(通常ソフト)に結果として修正するような態様
もあり得る。
影響の強い特定の周波数域の入力パラメータによるファ
ジィ推論の結果の補正を、前述したFFT3優先処理で
行っており、ここでは、最終的に判定される減衰力を直
接変更して補正している。しかし、路面の推定結果を補
正して、その結果減衰力が補正されるような態様もあり
得る。例えば、路面のゴツゴツ度もうねり度も高い場合
に、ファジィ推論で波状路と判定されたとしても、路面
のゴツゴツ度に対応するパラメータが設定値を越えてい
れば、この判定結果を補正し、最終的な路面判定結果を
悪路とすることで、悪路の場合に設定された比較的低い
減衰力(通常ソフト)に結果として修正するような態様
もあり得る。
【0073】
【発明の効果】請求項1記載の減衰力制御装置では、減
衰力判定手段が、車輪速検出手段の検出出力から前記車
輪速の微分値を演算し、この車輪速の微分値の波形をフ
ーリエ変換してスペクトル解析し、このスペクトル解析
により得られた複数の周波数域毎のスペクトル合計値に
基づいて、最適なサスペンション減衰力を判定し、この
減衰力を指令する減衰力信号を出力する。そして、減衰
力変更手段が、この減衰力判定手段より出力された減衰
力信号に応じて車両のサスペンション減衰力を変更す
る。
衰力判定手段が、車輪速検出手段の検出出力から前記車
輪速の微分値を演算し、この車輪速の微分値の波形をフ
ーリエ変換してスペクトル解析し、このスペクトル解析
により得られた複数の周波数域毎のスペクトル合計値に
基づいて、最適なサスペンション減衰力を判定し、この
減衰力を指令する減衰力信号を出力する。そして、減衰
力変更手段が、この減衰力判定手段より出力された減衰
力信号に応じて車両のサスペンション減衰力を変更す
る。
【0074】ここで、上記サスペンション減衰力の判定
は、車輪速の微分値の波形のスペクトル解析結果に基づ
いているため、前述の判定例によっても実証されている
ように、車両が現在走行している路面状態に応じた最適
な減衰力が、的確に判定できる。即ち、車輪速の微分値
(微小変動)の波形は路面状態により大きく変化し、ゴ
ツゴツした路面では、高周波領域のスペクトルが強くな
り、うねりの大きな路面では、低周波領域のスペクトル
が強くなることが、発明者らの研究などで判明してい
る。このため、上記スペクトル解析結果に基づいて最適
な減衰力判定が行える。
は、車輪速の微分値の波形のスペクトル解析結果に基づ
いているため、前述の判定例によっても実証されている
ように、車両が現在走行している路面状態に応じた最適
な減衰力が、的確に判定できる。即ち、車輪速の微分値
(微小変動)の波形は路面状態により大きく変化し、ゴ
ツゴツした路面では、高周波領域のスペクトルが強くな
り、うねりの大きな路面では、低周波領域のスペクトル
が強くなることが、発明者らの研究などで判明してい
る。このため、上記スペクトル解析結果に基づいて最適
な減衰力判定が行える。
【0075】したがって、本発明の装置によれば、高価
な加速度センサを必要とすることなく、車両の走行速度
検知のために通常設けられる車輪速センサを利用して、
最適な減衰力制御が行われる。このため、路面状態が良
好でない場合においても良好な乗り心地や操縦安定性を
実現することが、低コストで可能となる。
な加速度センサを必要とすることなく、車両の走行速度
検知のために通常設けられる車輪速センサを利用して、
最適な減衰力制御が行われる。このため、路面状態が良
好でない場合においても良好な乗り心地や操縦安定性を
実現することが、低コストで可能となる。
【0076】しかも、本発明の場合には、前記減衰力判
定手段による減衰力判定において、前記スペクトル合計
値のうち、車両の乗り心地に影響の強い特定の周波数域
のスペクトル合計値(例えば、高周波領域のスペクトル
の合計値)が設定値を越えた場合には、他の周波数域の
スペクトル合計値も考慮した前記減衰力判定結果を補正
して、前記特定の周波数域のスペクトル合計値に応じて
最適な乗り心地を実現する減衰力を最終的に判定すると
いう、特別な減衰力の補正処理(例えば、前述のFFT
3優先処理)が行われる。
定手段による減衰力判定において、前記スペクトル合計
値のうち、車両の乗り心地に影響の強い特定の周波数域
のスペクトル合計値(例えば、高周波領域のスペクトル
の合計値)が設定値を越えた場合には、他の周波数域の
スペクトル合計値も考慮した前記減衰力判定結果を補正
して、前記特定の周波数域のスペクトル合計値に応じて
最適な乗り心地を実現する減衰力を最終的に判定すると
いう、特別な減衰力の補正処理(例えば、前述のFFT
3優先処理)が行われる。
【0077】このため、最終的な減衰力判定結果が、車
両の乗り心地に影響の強い特定のスペクトル合計値に対
応した好ましい判定結果になり、常時的確に良好な乗り
心地を維持することが可能となる。つまり、例えば車両
の姿勢制御よりも乗り心地を優先させる必要があるよう
な場合に、常時的確に良好な乗り心地を維持することが
できるようになり有利である。
両の乗り心地に影響の強い特定のスペクトル合計値に対
応した好ましい判定結果になり、常時的確に良好な乗り
心地を維持することが可能となる。つまり、例えば車両
の姿勢制御よりも乗り心地を優先させる必要があるよう
な場合に、常時的確に良好な乗り心地を維持することが
できるようになり有利である。
【0078】また、請求項2記載の路面推定方法では、
車両の車輪速を検出する車輪速検出手段の検出出力から
前記車輪速の微分値を演算し、この車輪速の微分値の波
形をフーリエ変換してスペクトル解析し、さらにこのス
ペクトル解析により得られた複数の周波数域毎のスペク
トル合計値に基づいて、路面状態を推論する。このた
め、前述の判定例によっても実証されているように、車
両が現在走行している路面の状態が、車輪速検出手段の
検出出力から的確に判定できる。
車両の車輪速を検出する車輪速検出手段の検出出力から
前記車輪速の微分値を演算し、この車輪速の微分値の波
形をフーリエ変換してスペクトル解析し、さらにこのス
ペクトル解析により得られた複数の周波数域毎のスペク
トル合計値に基づいて、路面状態を推論する。このた
め、前述の判定例によっても実証されているように、車
両が現在走行している路面の状態が、車輪速検出手段の
検出出力から的確に判定できる。
【0079】したがって、本発明の路面推定方法によれ
ば、高価な加速度センサを必要とすることなく、車両の
走行速度検知のために通常設けられる車輪速センサを利
用して、的確な路面判定が可能となる。
ば、高価な加速度センサを必要とすることなく、車両の
走行速度検知のために通常設けられる車輪速センサを利
用して、的確な路面判定が可能となる。
【0080】しかも本発明では、前記スペクトル合計値
のうち、車両の乗り心地に影響の強い特定の周波数域の
スペクトル合計値が設定値を越えた場合には、他の周波
数域のスペクトル合計値も考慮した前記路面状態の推論
結果を補正して、前記特定の周波数域のスペクトル合計
値に応じた路面状態を判定するという、特別な判定結果
の補正処理が行われる。
のうち、車両の乗り心地に影響の強い特定の周波数域の
スペクトル合計値が設定値を越えた場合には、他の周波
数域のスペクトル合計値も考慮した前記路面状態の推論
結果を補正して、前記特定の周波数域のスペクトル合計
値に応じた路面状態を判定するという、特別な判定結果
の補正処理が行われる。
【0081】このため、最終的な路面状態の判定結果
が、車両の乗り心地に影響の強い特定のスペクトル合計
値に対応した好ましい判定結果になり、この判定結果を
サスペンション制御などに利用すれば、常時的確に良好
な乗り心地を維持することが可能となる。つまり、例え
ば車両の姿勢制御などよりも乗り心地を優先させる必要
があるような場合に、常時的確に良好な乗り心地を維持
することができるようになり有利である。
が、車両の乗り心地に影響の強い特定のスペクトル合計
値に対応した好ましい判定結果になり、この判定結果を
サスペンション制御などに利用すれば、常時的確に良好
な乗り心地を維持することが可能となる。つまり、例え
ば車両の姿勢制御などよりも乗り心地を優先させる必要
があるような場合に、常時的確に良好な乗り心地を維持
することができるようになり有利である。
【図1】減衰力制御装置の一例を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】同装置の処理手順(メインルーチン)を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図3】同装置の処理手順(割込み処理)を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図4】同装置の処理内容の要部(減衰力判定までの処
理の流れ)を示す図である。
理の流れ)を示す図である。
【図5】路面のファジィ推論に用いるファジィルールを
示す図である。
示す図である。
【図6】路面のファジィ推論に用いるメンバーシップ関
数を示す図である。
数を示す図である。
【図7】路面のファジィ推論結果とパラメータとの概略
の関係を示す参考図である。
の関係を示す参考図である。
【図8】特定のパラメータ(ゴツゴツ路係数)による減
衰力の修正処理(FFT3優先処理)を示すフローチャ
ートである。
衰力の修正処理(FFT3優先処理)を示すフローチャ
ートである。
1 ハンドル舵角センサ 2 ブレーキスイッチ(ブレーキセンサ) 3 スロットル開度センサ 4 車輪速センサ(車輪速検出手段) 5 コントロールユニット(減衰力判定手段) 6a アクチュエータ(減衰力変更手段)
フロントページの続き (72)発明者 後藤 康之 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 車両の車輪速を検出する車輪速検出手段
と、 この車輪速検出手段の検出出力から前記車輪速の微分値
を演算し、この車輪速の微分値の波形をフーリエ変換し
てスペクトル解析し、このスペクトル解析により得られ
た複数の周波数域毎のスペクトル合計値に基づいて、最
適なサスペンション減衰力を判定し、この減衰力を指令
する減衰力信号を出力する減衰力判定手段と、 この減衰力判定手段より出力された減衰力信号に応じて
車両のサスペンション減衰力を変更する減衰力変更手段
とを備え、 前記減衰力判定手段による最適なサスペンション減衰力
の判定では、前記スペクトル合計値のうち、車両の乗り
心地に影響の強い特定の周波数域のスペクトル合計値が
設定値を越えた場合には、他の周波数域のスペクトル合
計値も考慮した前記減衰力の判定結果を補正して、前記
特定の周波数域のスペクトル合計値に応じて最適な乗り
心地を実現する減衰力を判定することを特徴とする減衰
力制御装置。 - 【請求項2】 車両の車輪速を検出する車輪速検出手段
の検出出力から前記車輪速の微分値を演算し、この車輪
速の微分値の波形をフーリエ変換してスペクトル解析
し、さらにこのスペクトル解析により得られた複数の周
波数域毎のスペクトル合計値に基づいて、路面状態を推
論するとともに、 前記スペクトル合計値のうち、車両の乗り心地に影響の
強い特定の周波数域のスペクトル合計値が設定値を越え
た場合には、他の周波数域のスペクトル合計値も考慮し
た前記路面状態の推論結果を補正して、前記特定の周波
数域のスペクトル合計値に応じた路面状態を判定するこ
とを特徴とする路面推定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9246416A JPH1178468A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 減衰力制御装置及び路面推定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9246416A JPH1178468A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 減衰力制御装置及び路面推定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1178468A true JPH1178468A (ja) | 1999-03-23 |
Family
ID=17148167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9246416A Pending JPH1178468A (ja) | 1997-09-11 | 1997-09-11 | 減衰力制御装置及び路面推定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1178468A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100747994B1 (ko) * | 2002-02-08 | 2007-08-08 | 주식회사 만도 | 현가 장치의 제어 방법 |
CN117842049A (zh) * | 2024-01-30 | 2024-04-09 | 重庆赛力斯凤凰智创科技有限公司 | 路面粗糙度系数识别方法、悬架控制方法、装置和系统 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03227711A (ja) * | 1990-01-31 | 1991-10-08 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用サスペンション |
JPH05229329A (ja) * | 1992-02-14 | 1993-09-07 | Mitsubishi Motors Corp | 車両用サスペンションの減衰力制御方法 |
JPH05286336A (ja) * | 1992-04-08 | 1993-11-02 | Toyota Motor Corp | サスペンション制御装置およびこれに用いる検出装置 |
JPH0680007A (ja) * | 1992-09-03 | 1994-03-22 | Omron Corp | 車両制御装置 |
-
1997
- 1997-09-11 JP JP9246416A patent/JPH1178468A/ja active Pending
Patent Citations (4)
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