JP2001047832A - 車輌の減衰係数制御装置 - Google Patents

車輌の減衰係数制御装置

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JP2001047832A
JP2001047832A JP11222075A JP22207599A JP2001047832A JP 2001047832 A JP2001047832 A JP 2001047832A JP 11222075 A JP11222075 A JP 11222075A JP 22207599 A JP22207599 A JP 22207599A JP 2001047832 A JP2001047832 A JP 2001047832A
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JP
Japan
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vehicle
damping coefficient
virtual
shock absorber
spring
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JP11222075A
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English (en)
Inventor
Masahiro Murata
正博 村田
Shigeteru Ikeda
茂輝 池田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輌の加減速時の走行性能や乗り心地性を向
上させる。 【解決手段】 車輌の前方に配置されたヒーブ制御用の
仮想のショックアブソーバ122F、122R及びピッチ
制御用の仮想のショックアブソーバ124F、1241R
の減衰係数及び各車輪と車体との相対速度に基づき実際
のショックアブソーバの目標減衰係数が演算される(S
620〜740)減衰係数制御装置。車輌の振動状態
(S20〜140)、ばね上質量(S150〜17
0)、車速(S180、190)、ばね上とばね下との
相対運動(S200、210)、横加速度の変化率(S
220)に応じて各仮想のショックアブソーバの減衰係
数が可変制御される(S230)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の
減衰係数制御装置に係り、更に詳細には加減速時の車輌
の運動性能を向上させるよう改良された減衰係数制御装
置に係る。
【0002】
【従来の技術】各車輪に対応して減衰係数可変のショッ
クアブソーバが設けられた自動車等の車輌の減衰係数制
御装置の一つとして、例えば特開平7−125518号
公報に記載されている如く、運転者によるステアリング
ホイールの戻し操舵時にはばね上(車体)とばね下(車
輪)との間の相対変位に基づきばね上が上下変動しない
ようショックアブソーバの減衰係数を制御する減衰係数
制御装置が従来より知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、自動車等の車
輌に於いては、車輌の加減速時の走行性能や乗り心地性
を向上させるためには車体のピッチ運動が少ないことが
好ましい。しかるに上述の如き従来の減衰係数制御装置
に於いては、戻し操舵時にはばね上が上下変動しないよ
うショックアブソーバの減衰係数が制御されるので、戻
し操舵時に於ける車体の姿勢変化を抑制することはでき
るが、車輌の加減速時の車体のピッチ運動を低減して走
行性能や乗り心地性を向上させることはできない。
【0004】本発明は、戻し操舵時にはばね上とばね下
との間の相対変位に基づきばね上が上下変動しないよう
ショックアブソーバの減衰係数を制御する従来の減衰係
数制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたも
のであり、本発明の主要な課題は、加減速時に前後輪の
ショックアブソーバの減衰係数に適宜に差を与えて車体
のピッチ運動を抑制することにより、車輌の加減速時の
走行性能や乗り心地性を向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ち各車輪に対応して
減衰係数可変の実際のショックアブソーバが設けられた
車輌の減衰係数制御装置にして、車輌の加減速状態を検
出する手段と、ばね上の上下運動の状態量を検出する手
段と、前記車輌の加減速状態に基づきばね上の重心に対
しリフトすると推定される側へ前記ばね上より所定の距
離車輌前後方向に隔置された仮想位置に前記ばね上の仮
想の揺動中心を有すると共に前記仮想の揺動中心の周り
に作用する第一の仮想のショックアブソーバ及び前記仮
想位置にて上下方向に作用する第二の仮想のショックア
ブソーバを有する車輌モデルと、少なくとも前記ばね上
の上下運動の状態量に基づき前記仮想減衰係数を演算す
ると共に少なくとも前記仮想減衰係数に基づき前記実際
のショックアブソーバの目標減衰係数を演算する手段
と、前記目標減衰係数に基づき前記実際のショックアブ
ソーバの減衰係数を制御する手段とを有することを特徴
とする車輌の減衰係数制御装置によって達成される。
【0006】上記請求項1の構成によれば、車輌の加減
速状態に基づきばね上の重心に対しリフトすると推定さ
れる側へばね上より所定の距離車輌前後方向に隔置され
た仮想位置にばね上の仮想の揺動中心を有すると共に仮
想の揺動中心の周りに作用する第一の仮想のショックア
ブソーバ及び仮想位置にて上下方向に作用する第二の仮
想のショックアブソーバを有する車輌モデルを有し、少
なくともばね上の上下運動の状態量に基づき仮想減衰係
数が演算されると共に少なくとも仮想減衰係数に基づき
実際のショックアブソーバの目標減衰係数が演算され、
目標減衰係数に基づき実際のショックアブソーバの減衰
係数が制御されるので、第二の仮想のショックアブソー
バにより車輌の加速初期及び減速終期にはばね上の前輪
側のリフトが抑制され、車輌の減速初期及び加速終期に
はばね上の後輪側のリフトが抑制され、これによりばね
上のピッチ運動が抑制されると共に車輌の重心が低下さ
れ、従って車輌の加減速時の走行性能や乗り心地性が向
上される。
【0007】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記実際のショックアブソーバの目標減衰係数を演算する
手段は前記車輌の状態量を検出する手段と、前記車輌の
状態量に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショック
アブソーバの仮想減衰係数を可変設定する仮想減衰係数
設定手段とを含むよう構成される(請求項2の構成)。
【0008】上記請求項2の構成によれば、車輌の状態
量が検出され、車輌の状態量に応じて第一若しくは第二
の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定
されるので、実際のショックアブソーバの減衰係数が車
輌の走行状態に応じて適切に制御され、これにより車輌
の状態量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショッ
クアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比し
て、車輌の過渡的な加減速走行時に於けるばね上のピッ
チ運動が車輌の走行状態に応じて適切に抑制される。
【0009】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前
記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上の振動状態
量を検出する手段を含み、前記仮想減衰係数設定手段は
少なくとも前記ばね上の振動状態量に応じて前記第一若
しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数
を可変設定するよう構成される(請求項3の構成)。
【0010】上記請求項3の構成によれば、少なくとも
ばね上の振動状態量に応じて第一若しくは第二の仮想の
ショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるの
で、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上の振
動状態に応じて適切に制御され、これによりばね上の振
動状態量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショッ
クアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して
車輌の過渡的な加減速走行時に於けるばね上のピッチ運
動がばね上の振動状態に応じて適切に抑制される。
【0011】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前
記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上の質量を検
出する手段を含み、前記仮想減衰係数設定手段は少なく
とも前記ばね上の質量に応じて前記第一若しくは第二の
仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定す
るよう構成される(請求項4の構成)。
【0012】上記請求項4の構成によれば、ばね上の質
量が検出され、ばね上の質量に応じて第一若しくは第二
の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定
されるので、実際のショックアブソーバの減衰係数がば
ね上の質量に応じて適切に制御され、これによりばね上
の質量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショック
アブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して車
輌の過渡的な加減速走行時に於けるばね上のピッチ運動
がばね上の質量に応じて適切に抑制される。
【0013】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前
記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上とばね下と
の相対速度を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は少な
くとも前記相対速度に応じて前記第一若しくは第二の仮
想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定する
よう構成される(請求項5の構成)。
【0014】上記請求項5の構成によれば、ばね上とば
ね下との相対速度が検出され、少なくとも前記相対速度
に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバ
の仮想減衰係数が可変設定されるので、ばね上とばね下
との相対速度の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のシ
ョックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比し
て、実際のショックアブソーバの減衰係数が相対速度に
応じて適切に制御され、これにより車輌の過渡的な加減
速走行時に於けるばね上のピッチ運動が相対速度に応じ
て適切に制御される。
【0015】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記ばね上の前後加加速度を検出する手段と、前記ばね上
の前後加加速度に応じて前記所定の距離を可変設定する
手段とを有するよう構成される(請求項6の構成)。
【0016】上記請求項6の構成によれば、ばね上の前
後加加速度が検出され、ばね上の前後加加速度に応じて
所定の距離が可変設定されるので、実際のショックアブ
ソーバの減衰係数がばね上のばね上の前後加加速度に応
じて適切に制御され、これによりばね上の前後加加速度
の如何に拘わらず所定の距離が一定である場合に比し
て、車輌の過渡的な加減速走行時に於けるばね上のピッ
チ運動がばね上の前後加加速度に応じて適切に抑制され
る。
【0017】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項6の構成に於いて、前
記ばね上の前後加加速度を検出する手段は運転者による
加減速操作量に基づき加減速度の変化率を推定する手段
を含むよう構成される(請求項7の構成)。
【0018】上記請求項7の構成によれば、運転者によ
る加減速操作量に基づき加減速度の変化率が推定される
ので、ばね上の加減速度の変化率が検出される場合に比
して応答性よく実際のショックアブソーバの減衰係数を
ばね上の加減速度の変化率に応じて制御することが可能
になる。
【0019】
【課題解決手段の好ましい態様】図19に示されている
如く、実際の車輌の二輪モデルは車輌の横方向より見る
と車体110が前輪112F及び後輪112Rにより支
持され、車体110と車輪112F及び112Rとの間
にはサスペンションスプリング114F及び114Rと
ショックアブソーバ116F及び116Rとが配設され
たものとして表わされる。
【0020】図19に示された実際の車輌モデルに於い
て、例えば車輌が加速し、車体110に後方への慣性力
が作用することにより車体に後方へのピッチングモーメ
ントMpitchが作用したとすると、そのピッチングモー
メントは前後のサスペンションスプリング114F及び
114Rのばね力Fsf及びFsrと前後のショックアブソ
ーバ116F及び116Rの減衰力Faf及びFarとによ
り担持され、車体のピッチング量の増大過程に於いては
これらの力によるピッチング抑制方向のモーメントとピ
ッチングモーメントMpitchとが等しくなるまで車体1
10が後方へピッチングする。
【0021】この場合サスペンションスプリング114
Fのばね力Fsfの増大量とサスペンションスプリング1
14Rのばね力Fsrの減少量は実質的に互いに等しく、
また従来の車輌に於いては加速時の前後のショックアブ
ソーバの減衰係数は互いに等しい値に制御されるので、
前後のショックアブソーバの減衰力Faf及びFarも実質
的に互いに等しく、従って車輌の重心118の高さは実
質的に変化しない。
【0022】これに対し図20に示されている如く、車
体110と前輪112F及び後輪112Rとの間にサス
ペンションスプリング114F及び114Rのみが配設
され、重心に対し車輌の加減速時に車体がリフトする側
(車輌の加速時には前輪側、車輌の減速時には後輪側)
に配置され車体110と仮想の車輪120との間にて上
下方向の減衰力を発生する一つのショックアブソーバ1
22と、車体のピッチング変位を抑制する一つのショッ
クアブソーバ124とが配設された仮想モデルを考える
と、ピッチングモーメントMpitchはショックアブソー
バ122の減衰力Fasと前後のサスペンションスプリン
グ114F及び114Rのばね力Fsf及びFsrとにより
担持され、従来の場合に比して車体がリフトする側の車
高の増大量が低減されることにより、車体110のピッ
チングが減少すると共に重心118の高さが低下する。
【0023】従って図19に示された実際の車輌の二輪
モデルに於いて図20に示されている如き仮想モデルの
制御を達成できれば、車輌後方への車体のピッチング量
の増大過程及び車輌前方への車体のピッチング量の減少
過程に於いて車体110のピッチングを低減すると共に
車輌の重心118の高さを低下させ、これにより車輌の
加速初期及び減速終期に於ける運動性能や乗り心地性を
向上させることができる。
【0024】いま図19及び図20に示されている如
く、前後のサスペンションスプリング114F及び11
4Rのばね定数をKとし、後輪側のショックアブソーバ
の減衰係数をCrとし、後輪のストロークをXrとし、前
輪側のショックアブソーバ114Fの減衰係数をCfと
し、前輪のストロークをXfとし、車輌のホイールベー
スをHとし、車輌の重心118とショックアブソーバ1
22との間の距離をLとし、ショックアブソーバ122
及び124の減衰係数をそれぞれCg 及びCとする。
【0025】また車体110の質量をMとし、車体の上
下加速度及びピッチ角速度をそれぞれXbdd 及びθddと
し、後輪及び前輪のストローク速度をそれぞれXrd及び
Xfdとすると、図20に示された仮想モデルに於ける上
下方向の力の釣り合い及び重心118の周りの力の釣り
合いよりそれぞれ下記の式1及び式2が成立する。
【0026】
【数1】
【0027】車体のピッチ運動を減衰させるパラメータ
としてCn =HC/2とすると、上記式2は下記の式3
の如く表わされる。
【0028】
【数2】
【0029】また図19に示された実際の車輌の二輪モ
デルに於ける上下方向の力の釣り合い及び重心118の
周りの力の釣り合いよりそれぞれ下記の式4及び式5が
成立する。
【0030】
【数3】
【0031】上記式1及び式4より下記の式6が成立す
る。
【0032】
【数4】
【0033】またここでCm =Cn /Lとすると、上記
式3及び式5より下記の式7が成立する。
【0034】
【数5】
【0035】ここで図20に示された仮想モデルに於い
てショックアブソーバ122により発生される上下力を
下記の式8に従ってTと置くと、式6〜8より下記の式
9〜11が成立する。
【0036】
【数6】
【0037】
【数7】
【0038】式9+式11より前輪のショックアブソー
バの減衰係数Cfを以下の如く求めることができる。
【0039】
【数8】
【0040】また上記式12を式9に代入して後輪のシ
ョックアブソーバの減衰係数Crを以下の如く求めるこ
とができる。
【0041】
【数9】
【0042】更に上記式12及び式13を整理して前輪
及び後輪のショックアブソーバの減衰係数Cf及びCrは
それぞれ下記の式14及び式15の如く表わされる。
【0043】
【数10】
【0044】尚前輪側及び後輪側のショックアブソーバ
により発生される減衰力はそれぞれ下記の式16及び式
17の如く求められる。
【0045】
【数11】
【0046】また同様の考え方に基づき、車輌前方への
車体のピッチング量の増大過程及び車輌後方への車体の
ピッチング量の減少過程に於いては、車輌の後方側に仮
想のショックアブソーバ122及び124が配設された
仮想モデルに基づき、前輪側及び後輪側のショックアブ
ソーバの減衰係数Cf及びCrをそれぞれ下記の式18及
び式19の如く制御することにより、車体110のピッ
チングを低減すると共に車輌の重心118の高さを低下
させ、車輌の減速初期及び加速終期に於ける運動性能や
乗り心地性を向上させることができる。
【0047】
【数12】
【0048】従って本発明の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、車輌後方への車体の
ピッチング量の増大過程及び車輌前方への車体のピッチ
ング量の減少過程に於いては前輪側のショックアブソー
バの減衰係数Cf及び後輪側のショックアブソーバの減
衰係数Crはそれぞれ上記式14及び式15に従って演
算されるよう構成される(好ましい態様1)。
【0049】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項1の構成に於いて、車輌前方への車体
のピッチング量の増大過程及び車輌後方への車体のピッ
チング量の減少過程に於いては前輪側のショックアブソ
ーバの減衰係数Cf及び後輪側のショックアブソーバの
減衰係数Crはそれぞれ上記の式18及び式19に従っ
て演算されるよう構成される(好ましい態様2)。
【0050】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様1の構成に於いて、車輌モデル
は左輪側の車輌モデルと右輪側の車輌モデルとよりなる
よう構成される(好ましい態様3)。
【0051】また図21に示されている如く、左輪側及
び右輪側の車輌モデルについてのL、H、T、Cg 、C
をそれぞれLl 及びLr 、Hl及びHr、Tl及びTr 、
Cgl及びCgr、Cl及びCr とし、左前輪及び右前輪の
ストローク速度をそれぞれXfl及びXfrとし、左後輪及
び右後輪のストローク速度をそれぞれXrld及びXrrdと
し、Tl 及びTr をそれぞれ下記の式20及び式21に
より表される値として、車輌後方への車体のピッチング
量の増大過程及び車輌前方への車体のピッチング量の減
少過程に於いては左前輪のショックアブソーバの減衰係
数Cfl及び右前輪のショックアブソーバの減衰係数Cfr
はそれぞれ下記の式22及び式23に従って演算され、
左後輪のショックアブソーバの減衰係数Crl及び右後輪
のショックアブソーバの減衰係数Crrはそれぞれ下記の
式24及び式25に従って演算されることが好ましい。
【0052】
【数13】
【0053】
【数14】
【0054】従って本発明の他の一つの好ましい態様に
よれば、上記好ましい態様4の構成に於いて、車輌後方
への車体のピッチング量の増大過程及び車輌前方への車
体のピッチング量の減少過程に於いては左前輪のショッ
クアブソーバの減衰係数Cfl及び右前輪のショックアブ
ソーバの減衰係数Cfrはそれぞれ上記式22及び式23
に従って演算され、左後輪のショックアブソーバの減衰
係数Crl及び右後輪のショックアブソーバの減衰係数C
rrはそれぞれ上記式24及び式25に従って演算される
よう構成される(好ましい態様4)。
【0055】同様に本発明の他の一つの好ましい態様に
よれば、上記好ましい態様2の構成に於いて、車輌モデ
ルは左輪側の車輌モデルと右輪側の車輌モデルとよりな
るよう構成される(好ましい態様5)。
【0056】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様5の構成に於いて、車輌前方へ
の車体のピッチング量の増大過程及び車輌後方への車体
のピッチング量の減少過程に於いては左前輪のショック
アブソーバの減衰係数Cfl及び右前輪のショックアブソ
ーバの減衰係数Cfrはそれぞれ下記の式26及び式27
に従って演算され、左後輪のショックアブソーバの減衰
係数Crl及び右後輪のショックアブソーバの減衰係数C
rrはそれぞれ下記の式28及び式29に従って演算され
るよう構成される(好ましい態様6)。
【0057】
【数15】
【0058】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項3の構成に於いて、ばね上の振動状態
量を検出する手段はばね上の上下加速度を検出し、ばね
上の共振周波数帯域を通過帯域としてばね上の上下加速
度をバンドパスフィルタ処理することにより各車輪毎に
ばね上のあおり度Daiを演算し、仮想減衰係数設定手段
はばね上のあおり度Daiに応じて第一若しくは第二の仮
想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定する
よう構成される(好ましい態様7)。
【0059】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項3の構成に於いて、ばね上の振動状態
量を検出する手段はばね上の上下加速度を検出し、ばね
上のごつごつ振動周波数帯域を通過帯域としてばね上の
上下加速度をバンドパスフィルタ処理することにより各
車輪毎にばね上のごつごつ度Dgiを演算し、仮想減衰係
数設定手段はばね上のごつごつ度Dgiに応じて第一若し
くは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を
可変設定するよう構成される(好ましい態様8)。
【0060】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項2の構成に於いて、車輌の状態量を検
出する手段はばね下の振動状態量を検出し、仮想減衰係
数設定手段はばね下の振動状態量に応じて第一若しくは
第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変
設定するよう構成される(好ましい態様9)。
【0061】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様9の構成に於いて、車輌の状態
量を検出する手段は各車輪のストロークの時間微分値と
してストローク速度を演算すると共に、ばね下のばたつ
き振動周波数帯域を通過帯域として各車輪のストローク
速度をバンドパスフィルタ処理することにより各車輪毎
にばね下のばたつき度Dbiを演算し、仮想減衰係数設定
手段はばね下のばたつき度Dbiに応じて第一若しくは第
二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設
定するよう構成される(好ましい態様10)。
【0062】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項6の構成に於いて、所定の距離を可変
設定する手段はばね上の前後加加速度に応じて所定の距
離の補正量を演算し、基本の所定の距離を該補正量にて
補正するよう構成される(好ましい態様11)。
【0063】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項7の構成に於いて、運転者による加減
速操作量はマスタシリンダ圧力であり、ばね上の加減速
度の変化率を推定する手段はマスタシリンダ圧力の変化
率を演算するよう構成される(好ましい態様12)。
【0064】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項7の構成に於いて、運転者による加減
速操作量はエンジンのスロットル開度速度であり、ばね
上の加減速度の変化率を推定する手段はスロットル開度
速度の変化率を演算するよう構成される(好ましい態様
13)。
【0065】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明す
る。
【0066】第一の実施形態 図1は本発明による減衰係数制御装置の第一の好ましい
実施形態を示す概略構成図である。
【0067】図1に於て、10FL及び10FRはそれぞれ
車輌12の左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれ
ぞれ左右の後輪を示している。操舵輪である左右の前輪
10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール
14の転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニ
オン式のパワーステアリング装置16によりタイロッド
18L及び18Rを介して操舵される。
【0068】ばね下としての各車輪10FL〜10RRとば
ね上としての車体20との間にはそれぞれ減衰係数可変
式のショックアブソーバ22FL〜22RRが配設されてお
り、各ショックアブソーバの減衰係数Ci(i=fl、f
r、rl、rr)は後述の如く車輌の旋回時に電気式制御装
置24により制御される。
【0069】電気式制御装置24には車高センサ26F
L、26FR、26RL、26RRより車輪10FL〜10RRの
ストロークXi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号、上
下加速度センサ28FL、28FR、28RL、28RRより車
輪10FL〜10RRに対応する部位に於ける車体20の上
下加速度Gbi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号、前後
加速度センサ30より車体の前後加速度Gxを示す信
号、横加速度センサ32より車体の横加速度Gyを示す
信号、車速センサ34より車速Vを示す信号が入力され
る。
【0070】尚図には詳細に示されていないが、電気式
制御装置24は例えばCPUとROMとRAMと入出力
ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスに
より互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュ
ータを含んでいる。また車高センサ26FL〜26RRは車
輪のバウンド方向を正として車輪のストロークXiを検
出し、上下加速度センサ28FL〜28RRは上方への加速
度を正として車体の上下加速度Gbiを検出し、前後加速
度センサ30は車輌の前方を正として車体の前後加速度
を検出し、横加速度センサ32は車輌の左旋回方向を正
として横加速度を検出する。
【0071】電気式制御装置24は、それぞれ図21
(A)及び(B)に示された左輪側及び右輪側の車輌モ
デルに基づきショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰
係数を制御する。特にこの実施形態の電気式制御装置2
4は、後述の如く図2乃至図5に示されたフローチャー
トに従って前後加速度Gxに基づき車輌が加速状態にあ
るか否かを判別し、車輌が実質的に定速走行状態にある
ときには各車輪のショックアブソーバの減衰係数Ciを
通常の減衰係数に制御し、加速初期及び減速終期に於い
ては前輪側のショックアブソーバの減衰係数が後輪側の
減衰係数よりも高くなるよう制御し、逆に減速初期及び
加速終期に於いては後輪側のショックアブソーバの減衰
係数が前輪側の減衰係数よりも高くなるよう各ショック
アブソーバの減衰係数を制御し、他の加減速状況に於い
ては各ショックアブソーバの減衰係数を高減衰係数に制
御し、これにより加減速走行時に於ける車体のピッチン
グを低減すると共に車体の重心を低下させて車高を低下
させる。
【0072】また電気式制御装置24は、前輪側及び後
輪側について車体のあおり度Daf及びDar、車体のごつ
ごつ度Dgf及びDgr、車輪のばたつき度Dbf及びDbrを
演算し、あおり度が大きいほど大きくなるよう各仮想の
ショックアブソーバの減衰係数を補正し、ごつごつ度が
大きいほど小さくなるよう各仮想のショックアブソーバ
の減衰係数を補正し、ばたつき度が大きいほど大きくな
るよう各仮想のショックアブソーバの減衰係数を補正す
る。
【0073】また電気式制御装置24は、左輪側のばね
上質量Ml及び右輪側のばね上質量Mrを演算し、ばね上
質量が大きいほど大きくなるよう各仮想のショックアブ
ソーバの減衰係数を補正する。
【0074】また電気式制御装置24は、右輪側及び左
輪側についてストローク速度のヒーブ成分Xdhl、Xdhr
及びピッチ成分Xdpl、Xdprを演算し、ヒーブ成分が大
きいほど大きくなるよう左輪側の仮想のショックアブソ
ーバ122L及び右輪側の仮想のショックアブソーバ1
22Rの減衰係数を補正し、ピッチ成分が大きいほど大
きくなるよう左輪側の仮想のショックアブソーバ124
L及び右輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰
係数を補正する。
【0075】更に電気式制御装置24は、車体の横加速
度Gyの時間微分値ΔGyを演算し、Gy>0且つΔGy>
0の場合(左旋回の初期)及びGy<0且つΔGy<0の
場合(右旋回の終期)には時間微分値ΔGyの大きさが
大きいほど大きくなるよう左輪側の仮想のショックアブ
ソーバ122L、124Lの減衰係数を補正し、Gy>0
且つΔGy<0の場合(左旋回の終期)及びGy<0且つ
ΔGy>0の場合(右旋回の初期)には時間微分値ΔGy
の大きさが大きいほど大きくなるよう右輪側の仮想のシ
ョックアブソーバ122R、124Rの減衰係数を補正
し、これにより車輌の過渡旋回時に於ける車体のロール
を低減すると共に車体の重心を低下させて車高を低下さ
せる。
【0076】次に図2乃至図5に示されたフローチャー
トを参照して図示の第一の実施形態に於ける減衰係数の
制御について説明する。尚図2乃至図5に示されたフロ
ーチャートによる制御は図には示されていないイグニッ
ションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に
繰返し実行される。
【0077】まずステップ10に於いては各車輪のスト
ロークXiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ
20に於いてはばね上の上下加速度Gbiが例えばばね上
の共振周波数帯域を通過帯域としてバンドパスフィルタ
処理されることにより、各車輪毎にばね上のあおり度D
ai(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0078】ステップ30に於いてはばね上の上下加速
度Gbiが例えばばね上のごつごつ振動周波数帯域を通過
帯域としてバンドパスフィルタ処理されることにより、
各車輪毎にばね上のごつごつ度Dgi(i=fl、fr、rl、
rr)が演算される。
【0079】ステップ40に於いては各車輪のストロー
クXiの時間微分値としてストローク速度Xidが演算さ
れると共に、ストローク速度Xidが例えばばね下のばた
つき振動周波数帯域を通過帯域としてバンドパスフィル
タ処理されることにより、各車輪毎にばね下のばたつき
度Dbi(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0080】ステップ50に於いては左輪側のあおり度
Dalがあおり度DaflとDarlとの和として演算され、右
輪側のあおり度Darがあおり度DafrとDarrとの和とし
て演算されると共に、それぞれあおり度Dal及びDarに
基づき図6に於いて実線及び破線にて示されたグラフに
対応するマップより左輪側の仮想のショックアブソーバ
122L及び右輪側の仮想のショックアブソーバ122R
の減衰係数の補正量Cgala及びCgaraが演算される。
【0081】ステップ60に於いては左輪側のごつごつ
度Dglがごつごつ度DgflとDgrlとの和として演算さ
れ、右輪側のごつごつ度Dgrがごつごつ度DgfrとDgrr
との和として演算されると共に、それぞれごつごつ度D
gl及びDgrに基づき図7に於いて実線及び破線にて示さ
れたグラフに対応するマップより左輪側の仮想のショッ
クアブソーバ122L及び右輪側の仮想のショックアブ
ソーバ122Rの減衰係数の補正量Cggla及びCggraが
演算される。
【0082】ステップ70に於いては左輪側のばたつき
度Dblがばたつき度DbflとDbrlとの和として演算さ
れ、右輪側のばたつき度Dbrがばたつき度DbfrとDbrr
との和として演算されると共に、それぞればたつき度D
bl及びDbrに基づき図8に於いて実線及び破線にて示さ
れたグラフに対応するマップより左輪側の仮想のショッ
クアブソーバ122L及び右輪側の仮想のショックアブ
ソーバ122Rの減衰係数の補正量Cgbla及びCgbraが
演算される。
【0083】ステップ80に於いてはそれぞれ左輪側の
あおり度Dal及び右輪側のあおり度Darに基づき図9に
於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマッ
プより左輪側の仮想のショックアブソーバ124L及び
右輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数
の補正量Cala及びCaraが演算される。
【0084】ステップ90に於いてはそれぞれ左輪側の
ごつごつ度Dgl及び右輪側のごつごつ度Dgrに基づき図
10に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応す
るマップより左輪側の仮想のショックアブソーバ124
L及び右輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰
係数の補正量Cgla及びCgraが演算される。
【0085】ステップ100に於いてはそれぞれ左輪側
のばたつき度Dbl及び右輪側のばたつき度Dbrに基づき
図11に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応
するマップより左輪側の仮想のショックアブソーバ12
4L及び右輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減
衰係数の補正量Cbla及びCbraが演算される。
【0086】ステップ110に於いてはMAXを( )内
の数値の大きい方の値として下記の式30に従って左輪
側の仮想のショックアブソーバ122Lの減衰係数の補
正量Cabglが演算されると共に、下記の式31に従って
右輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数
の補正量Cabgrが演算される。 Cabgl=MAX(Cgala,Cgbla) ……(30) Cabgr=MAX(Cgara,Cgbra) ……(31)
【0087】ステップ120に於いてはMINを( )内
の数値の小さい方の値として下記の式32に従って左輪
側の仮想のショックアブソーバ122Lの減衰係数の補
正量Caglが演算されると共に、下記の式33に従って
右輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数
の補正量Cagrが演算される。 Cagl=MIN(Cabgl,Cggla) ……(32) Cagr=MIN(Cabgr,Cggra) ……(33)
【0088】同様にステップ130に於いては下記の式
34に従って左輪側の仮想のショックアブソーバ124
Lの減衰係数の補正量Cablが演算されると共に、下記の
式35に従って右輪側の仮想のショックアブソーバ12
4Rの減衰係数の補正量Cabrが演算される。 Cabl=MAX(Cala,Cbla) ……(34) Cabr=MAX(Cara,Cbra) ……(35)
【0089】ステップ140に於いては下記の式36に
従って左輪側の仮想のショックアブソーバ124Lの減
衰係数の補正量Calが演算されると共に、下記の式37
に従って右輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの
減衰係数の補正量Carが演算される。 Cal=MIN(Cabl,Cgla) ……(36) Car=MIN(Cabr,Cgra) ……(37)
【0090】ステップ150に於いては例えばばね上の
上下加速度と、ばね下に対するばね上の上下方向の相対
速度と、ショックアブソーバの減衰力とに基づき車輌の
運動方程式をばね上の質量について解く方法(本願出願
人の出願にかかる出願公開前の特願平10−19054
8号の明細書及び図面参照)や、車輪ストロークXiの
積分値に基づくばね上の質量の演算の如く、当技術分野
に於いて公知の要領にて各車輪毎にばね上質量Mi(i
=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0091】ステップ160に於いては左輪側のばね上
質量MlがMflとMrlとの和として演算されると共に、
それぞれ左輪側のばね上質量Mlに基づき図12に於い
て実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップよ
り左輪側の仮想のショックアブソーバ122L及び12
4Lの減衰係数の補正量Cmgl、Cmlが演算される。
【0092】同様にステップ170に於いては右輪側の
ばね上質量MrがMfrとMrrとの和として演算されると
共に、それぞれ右輪側のばね上質量Mrに基づき図13
に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマ
ップより右輪側の仮想のショックアブソーバ122R及
び124Rの減衰係数の補正量Cmgr、Cmrが演算され
る。
【0093】ステップ180に於いては車速Vに基づき
図14に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応
するマップより左輪側の仮想のショックアブソーバ12
2L及び124Lの減衰係数の補正量Cvgl、Cvlが演算
される。
【0094】同様にステップ190に於いては車速Vに
基づき図15に於いて実線及び破線にて示されたグラフ
に対応するマップより右輪側の仮想のショックアブソー
バ122R及び124Rの減衰係数の補正量Cvgr、Cvr
が演算される。
【0095】ステップ200に於いてはステップ40に
於いて演算された各車輪のストローク速度Xidに基づき
それぞれ下記の式38及び39に従って左輪側及び右輪
側のストローク速度のヒーブ成分Xdhl及びXdhrが演算
されると共に、それぞれヒーブ成分Xdhl及びXdhrに基
づき図16に於いて実線及び破線にて示されたグラフに
対応するマップより左輪側の仮想のショックアブソーバ
122F及び右輪側の仮想のショックアブソーバ122R
の減衰係数についてのゲインKhl及びKhrが演算され
る。 Xdhl=(Xfld+Xrld)/2 ……(38) Xdhr=(Xfrd+Xrrd)/2 ……(39)
【0096】ステップ210に於いては各車輪のストロ
ーク速度Xidに基づきそれぞれ下記の式40及び41に
従って左輪側及び右輪側のストローク速度のピッチ成分
Xdpl及びXdprが演算されると共に、それぞれピッチ成
分Xdpf及びXdprに基づき図17に於いて実線及び破線
にて示されたグラフに対応するマップより左輪側の仮想
のショックアブソーバ124L及び右輪側の仮想のショ
ックアブソーバ124Rの減衰係数についてのゲインKp
l及びKprが演算される。 Xdpl=(Xfld−Xrld) ……(40) Xdpr=(Xfrd−Xrrd) ……(41)
【0097】ステップ220に於いては横加速度Gyの
時間微分値ΔGyが演算されると共に、signGyを横加速
度Gyの符号として横加速度の時間微分値ΔGyとsignG
yとの積に基づき図18に於いて実線及び破線にて示さ
れたグラフに対応するマップよりそれぞれ左輪側の仮想
のショックアブソーバ122L、124L及び右輪側の仮
想のショックアブソーバ122R、124Rの減衰係数に
ついてのゲインKrl及びKrrが演算される。
【0098】ステップ230に於いてはそれぞれ下記の
式42〜45に従って左輪側の仮想のショックアブソー
バ122L、右輪側の仮想のショックアブソーバ122
R、左輪側の仮想のショックアブソーバ124L、右輪側
の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数Cgl、
Cgr、Cl、Crが演算される。尚下記の式42〜45に
於いて、Cgls、Cgrs、Cls、Crsはそれぞれ減衰係数
Cgl、Cgr、Cl、Crの基本値(正の定数)である。
【0099】 Cgl=KhlKrl(Cgls+Cagl+Cmgl+Cvgl) ……(42) Cgr=KhrKrr(Cgrs+Cagr+Cmgr+Cvgr) ……(43) Cl=KplKrl(Cls+Cal+Cml+Cvl) ……(44) Cr=KprKrr(Crs+Car+Cmr+Cvr) ……(45)
【0100】ステップ240に於いては例えば減衰係数
Cgl及びCgrの前回値と今回値との偏差ΔCgl及びΔC
grが演算されると共に、偏差ΔCgl及びΔCgrの絶対値
が基準値Cgo(正の定数)を越えているときには偏差の
絶対値がCgoになるよう今回値が補正されることによ
り、減衰係数Cgl及びCgrの変化率が制限される処理が
行われる。
【0101】同様にステップ250に於いては例えば減
衰係数Cl及びCrの前回値と今回値との偏差ΔCl及び
ΔCrが演算されると共に、偏差ΔCl及びΔCrの絶対
値が基準値Co(正の定数)を越えているときには偏差
の絶対値がCoになるよう今回値が補正されることによ
り、減衰係数Cl及びCrの変化率が制限される処理が行
われ、しかる後ステップ620へ進む。
【0102】ステップ620に於いては前後加速度Gx
の絶対値が制御のしきい値としての基準値Gxo(正の定
数)を越えているか否かの判別、即ち車輌の加減速時に
於けるショックアブソーバの減衰係数の制御が必要であ
るか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときには
ステップ640へ進み、否定判別が行われたときにはス
テップ630へ進む。
【0103】ステップ630に於いては各車輪のショッ
クアブソーバの減衰係数が車輌の非旋回時に於ける通常
の制御ルーチンに従って設定され、しかる後ステップ7
40へ進む。尚この場合の減衰係数の制御は当技術分野
に於いて公知の任意の要領にて行われてよい。
【0104】ステップ640に於いては前後加速度Gx
の時間微分値ΔGxが演算されると共に、時間微分値Δ
Gxの絶対値がその基準値ΔGxo(正の定数)を越えて
いるか否かの判別、即ち車輌が過渡的な加減速状態にあ
るか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときには
ステップ660へ進み、否定判別が行われたときはステ
ップ650に於いて各車輪のショックアブソーバの減衰
係数Ci が予め設定されたハードの減衰係数Chighに設
定された後ステップ740へ進む。
【0105】ステップ660に於いては各車輪のストロ
ークXiの時間微分値(ストローク速度)Xid(i=f
l、fr、rl、rr)が演算され、ステップ670に於いて
は前後加速度Gxが正であるか否かの判別、即ち車輌が
加速状態にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が行わ
れたときにはステップ680へ進み、否定判別が行われ
たときにはステップ710へ進む。
【0106】ステップ680に於いてはsignGxを前後
加速度Gxの符号として前後加速度の時間微分値ΔGxと
signGxとの積が正であるか否かの判別、即ち車輌の加
速に起因する車輌後方への車体のピッチング量が増大す
る状況にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われ
たときはステップ690に於いて各ショックアブソーバ
の減衰係数Ci(i=fl、fr、rl、rr)が前記式22〜
25に従って演算され、否定判別が行われたときにはス
テップ700に於いて各ショックアブソーバの減衰係数
Ciが前記式26〜29に従って演算される。
【0107】同様にステップ710に於いては前後加速
度の時間微分値ΔGxとsignGxとの積が正であるか否か
の判別が行われ、否定判別が行われたときはステップ7
20に於いて各ショックアブソーバの減衰係数Ciが前
記式22〜25に従って演算され、肯定判別が行われた
ときにはステップ730に於いて各ショックアブソーバ
の減衰係数Ciが前記式26〜29に従って演算され
る。
【0108】ステップ740に於いては各ショックアブ
ソーバの減衰係数がステップ630、650、690、
700、720又は730に於いて設定された減衰係数
になるよう制御され、しかる後ステップ10へ戻る。
【0109】かくして図示の第一の実施形態によれば、
ステップ620に於いて車輌の加減速時に於けるショッ
クアブソーバの減衰係数の制御が必要であるか否かの判
別が行われ、ステップ640に於いて車輌が過渡的な加
減速状態にあるか否かの判別が行われ、ステップ660
に於いて各車輪のストローク速度が求められ、ステップ
670に於いて車輌が加速状態にあるか否かが判定さ
れ、ステップ680及び710に於いて車輌前方への車
体のピッチング量が増大する過程又は車輌後方への車体
のピッチング量が減少する過程にあるか否かの判別が行
われる。
【0110】そして車輌前方への車体のピッチング量が
増大する過程又は車輌後方への車体のピッチング量が減
少する過程にあるときにはステップ690及び720に
於いて各ショックアブソーバの減衰係数Cj が式22〜
25に従って演算され、車輌後方への車体のピッチング
量が増大する過程又は車輌前方への車体のピッチング量
が減少する過程にあるときにはステップ700及び73
0に於いて各ショックアブソーバの減衰係数Cj が式2
6〜29に従って演算される。
【0111】従って図示の第一の実施形態によれば、車
輌が過渡的な加減速状態にあるときには、車体がリフト
する側(前側又は後側)のショックアブソーバの減衰係
数が車体がダイブする側のショックアブソーバの減衰係
数よりも高くなるよう各ショックアブソーバの減衰係数
が制御されるので、車体のピッチングを抑制し、また車
体の重心を低下させて車高を低下させ、これにより過渡
的な加減速時に於ける車輌の走行性能や乗り心地性を向
上させることができる。
【0112】また図示の第一の実施形態によれば、車体
のピッチング量が増大過程又は減少過程にあるか否かの
判定は車体の前後加速度Gxに基づき行われるので、例
えば車高センサ26FL〜26RRにより検出される各輪の
ストロークXiに基づき車体の実際のピッチング量が演
算され、その実際のピッチング量に基づき車体のピッチ
ング量が増大過程又は減少過程にあるか否かが判定され
る場合に比して応答性よく各ショックアブソーバの減衰
係数を制御することができる。
【0113】尚図5に示されたステップ620〜740
は後述の第二及び第三の実施形態に於いても同様である
ので、以上の各作用効果は第二及び第三の実施形態に於
いても同様に得られる。
【0114】特に図示の第一の実施形態によれば、左前
後輪のショックアブソーバの減衰係数及び右前後輪のシ
ョックアブソーバの減衰係数はただ単に相互に独立して
制御されるのではなく、ステップ220に於いて車体の
横加速度Gyの時間微分値ΔGyに基づきゲインKrl及び
Krrが演算され、ステップ230に於いてこれらのゲイ
ンに基づき各仮想のショックアブソーバの減衰係数が補
正されるので、車輌の加減速を伴う過渡旋回時に於ける
車体の前後方向の姿勢変化及び横方向の姿勢変化を抑制
し、これにより車体のノーズダイブやノーズリフトのみ
ならず車体のロールを低減することができる。
【0115】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ20及び50に於いて左輪側のあおり度Dal及び右
輪側のあおり度Darが演算されると共に、あおり度Dal
及びDarが大きいほど大きくなるよう左輪側の仮想のシ
ョックアブソーバ122L及び右輪側の仮想のショック
アブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cgala及びCgar
aが演算され、ステップ30及び60に於いて左輪側の
ごつごつ度Dgl及び右輪側のごつごつ度Dgrが演算され
ると共に、ごつごつ度Dgl及びDgrが大きいほど小さく
なるよう減衰係数の補正量Cggla及びCggraが演算さ
れ、ステップ40及び70に於いて左輪側のばたつき度
Dbl及び右輪側のばたつき度Dbrが演算されると共に、
ばたつき度Dbl及びDbrが大きいほど大きくなるよう減
衰係数の補正量Cgbla及びCgbraが演算される。
【0116】そしてステップ110に於いて減衰係数の
補正量Cgala、Cgblaの大きい方の値として補正量Cab
glが演算されると共に、減衰係数の補正量Cgara、Cgb
raの大きい方の値として補正量Cabgrが演算され、ステ
ップ120に於いて補正量Cabgl、Cgglaの小さい方の
値として補正量Caglが演算されると共に、補正量Cabg
r、Cggraの小さい方の値として補正量Cagrが演算さ
れ、ステップ230に於いて左輪側の仮想のショックア
ブソーバ122Lの基本の減衰係数Cglsが補正量Cagl
にて補正されると共に、右輪側の仮想のショックアブソ
ーバ122Rの基本の減衰係数Cgrsが補正量Cagrにて
補正される。
【0117】同様に、ステップ80に於いてあおり度D
al及びDarが大きいほど大きくなるよう左輪側の仮想の
ショックアブソーバ124L及び右輪側の仮想のショッ
クアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Cala及びCar
aが演算され、ステップ90に於いてごつごつ度Dgl及
びDgrが大きいほど小さくなるよう減衰係数の補正量C
gla及びCgraが演算され、ステップ100に於いてばた
つき度Dbl及びDbrが大きいほど大きくなるよう減衰係
数の補正量Cbla及びCbraが演算される。
【0118】そしてステップ130に於いて減衰係数の
補正量Cala、Cblaの大きい方の値として補正量Cabl
が演算されると共に、減衰係数の補正量Cara、Cbraの
大きい方の値として補正量Cabrが演算され、ステップ
140に於いて補正量Cabl、Cglaの小さい方の値とし
て補正量Calが演算されると共に、補正量Cabr、Cgra
の小さい方の値として補正量Carが演算され、ステップ
230に於いて左輪側の仮想のショックアブソーバ12
4Lの基本の減衰係数Clsが補正量Calにて補正される
と共に、右輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの
基本の減衰係数Crsが補正量Carにて補正される。
【0119】従って第一の実施形態によれば、ばね上及
びばね下の振動状況に応じて第一及び第二の仮想のショ
ックアブソーバの減衰係数が最適化されることによって
実際のショックアブソーバの減衰係数が最適に制御され
るので、ばね上及びばね下の振動状況に拘わらず各仮想
のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比
して、車体のあおりやごつごつ振動及び車輪のばたばた
振動を効果的に低減し、これにより車輌の乗り心地性を
向上させることができる。
【0120】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ150に於いて各車輪毎にばね上質量Miが演算さ
れ、ステップ160に於いて左輪側のばね上質量Mlが
演算されると共に、左輪側のばね上質量Mlが大きいほ
ど大きくなるよう左輪側の各仮想のショックアブソーバ
の減衰係数の補正量Cmgl、Cmlが演算され、ステップ
170に於いて右輪側のばね上質量Mrが演算されると
共に、右輪側のばね上質量Mrが大きいほど大きくなる
よう右輪側の各仮想のショックアブソーバの減衰係数の
補正量Cmgr、Cmrが演算される。
【0121】従って第一の実施形態によれば、ばね上質
量に応じて第一及び第二の仮想のショックアブソーバの
減衰係数が最適に制御されることによって実際のショッ
クアブソーバの減衰係数がばね上質量に応じて最適に制
御されるので、ばね上質量の如何に拘わらず各仮想のシ
ョックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して
車輌の振動を適切に制御することができる。
【0122】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ180に於いて車速Vが高いほど大きくなるよう左
輪側の各仮想のショックアブソーバの減衰係数の補正量
Cvgl、Cvlが演算され、ステップ190に於いて車速
Vが高いほど大きくなるよう右輪側の各仮想のショック
アブソーバの減衰係数の補正量Cvgr、Cvrが演算され
る。
【0123】従って第一の実施形態によれば、車速Vに
応じて第一及び第二の仮想のショックアブソーバの減衰
係数が最適に制御されることによって実際のショックア
ブソーバの減衰係数が車速に応じて最適に制御されるの
で、車速の如何に拘わらず各仮想のショックアブソーバ
の減衰係数が一定である場合に比して低車速域の車輌の
良好な乗り心地性を確保しつつ高車速域に於ける車輌の
振動を効果的に制御することができる。
【0124】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ200に於いて左輪側及び右輪側ストローク速度の
ヒーブ成分Xdhl及びXdhrが演算されると共に、ヒーブ
成分Xdhl及びXdhrが大きいほど大きくなるよう左輪側
の仮想のショックアブソーバ122L及び右輪側の仮想
のショックアブソーバ122Rの減衰係数についてのゲ
インKhl及びKhrが演算され、ステップ210に於いて
左輪側及び右輪側ストローク速度のピッチ成分Xdpl及
びXdprが演算されると共に、ピッチ成分Xdpl及びXdp
rが大きいほど大きくなるよう左輪側の仮想のショック
アブソーバ124L及び右輪側の仮想のショックアブソ
ーバ124Rの減衰係数についてのゲインKpl及びKpr
が演算される。
【0125】従って第一の実施形態によれば、左輪側及
び右輪側ストローク速度のヒーブ成分Xdhl及びXdhrの
如何に拘わらず仮想のショックアブソーバ122L、1
22Rの減衰係数が一定であり、左輪側及び右輪側スト
ローク速度のピッチ成分Xdpl及びXdprの如何に拘わら
ず仮想のショックアブソーバ124L及び124Rの減衰
係数が一定である場合に比してばね上とばね下との相対
速度の状況に応じて実際のショックアブソーバの減衰係
数を適切に制御し、これにより車輌の振動を適切に制御
することができる。
【0126】更に図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ240に於いて減衰係数Cgl及びCgrの変化率が制
限され、ステップ250に於いて減衰係数Cl及びCrの
変化率が制限されるので、かかる減衰係数の変化率の制
限処理が行われない場合に比してショックアブソーバの
減衰力の急激な変化及びこれに起因する車輌の乗り心地
性の悪化を確実に防止することができる。
【0127】尚図示の第一の実施形態に於いては、
(1)ばね上及びばね下の振動状況に基づく減衰係数の
補正量Cagl、Cagr、Cal、Car、(2)ばね上質量に
基づく減衰係数の補正量Cmgl、Cmgr、Cml、Cmr、
(3)車速Vに基づく減衰係数の補正量Cvgl、Cvgr、
Cvl、Cvr、(4)車輪ストローク速度のヒーブ成分及
びピッチ成分に基づくゲインKhl、Khr、Kpl、Kpr、
(5)車体の横加速度Gyの時間微分値ΔGyに基づくゲ
インKrl、Krrにより仮想のショックアブソーバの減衰
係数が最適化されるようになっているが、上記(1)〜
(5)の少なくとも何れか一つの項目が省略されてもよ
い。
【0128】第二の実施形態 図22は本発明による減衰係数制御装置の第二の好まし
い実施形態に於ける減衰係数制御ルーチンの前段部分を
示すフローチャートである。
【0129】尚図1には示されていないが、この第二の
実施形態の電気式制御装置24には各車輪のストローク
Xiを示す信号及び車体の前後加速度Gxを示す信号に加
えてスロットル開度センサよりエンジンのスロットル開
度Thを示す信号及び圧力センサよりブレーキのマスタ
シリンダ圧力Pmを示す信号が入力されるようになって
いる。
【0130】またこの実施形態の電気式制御装置24
は、車体の前後加速度Gxの時間微分値として車体の前
後加加速度Gxdを演算すると共に、前後加加速度Gxdに
左輪側及び右輪側の基本の所定の距離Lls及びLrsを演
算し、スロットル開度Thに基づきスロットル開度速度
の変化率Vtdを演算すると共にマスタシリンダ圧力Pm
に基づきマスタシリンダ圧力の変化率Vpを演算し、ス
ロットル開度速度の変化率Vtdに基づく所定の距離Ll
s、Lrsの補正量ΔLv及びマスタシリンダ圧力の変化率
Vpに基づく所定の距離Lls、Lrsの補正量ΔLpを演算
し、これらの補正量に基づき基本の所定の距離Lls及び
Lrsを補正することにより所定の距離Ll及びLrを可変
設定する。
【0131】まずステップ310に於いては各車輪のス
トロークXiを示す信号等の読み込みが行われ、ステッ
プ320に於いては車体の前後加速度Gxの時間微分値
として車体の前後加加速度Gxdが演算されると共に、前
後加加速度Gxdに基づき図23に示されたグラフに対応
するマップより左輪側及び右輪側の基本の所定の距離L
ls及びLrsが演算される。
【0132】ステップ330に於いては例えばスロット
ル開度Thの時間微分値としてスロットル開度速度Vtが
演算されると共に、その時間微分値としてスロットル開
度速度の変化率Vtdが演算され、ステップ340に於い
てはスロットル開度速度の変化率Vtdに基づき図24に
示されたグラフに対応するマップより基本の所定の距離
Lls及びLrsの補正量ΔLvが演算される。
【0133】ステップ350に於いては例えばマスタシ
リンダ圧力Pmの時間微分値としてマスタシリンダ圧力
の変化率Vpが演算され、ステップ360に於いてはマ
スタシリンダ圧力の変化率Vpに基づき図25に示され
たグラフに対応するマップより基本の所定の距離Lls及
びLrsの補正量ΔLpが演算される。
【0134】ステップ370に於いてはそれぞれ下記の
式46及び47に従って左輪側及び右輪側の所定の距離
Ll及びLrが演算され、しかる後ステップ620へ進
む。尚所定の距離Ll及びLrが正の値であるときには、
仮想のショックアブソーバ122L、122R、124
L、124Rは車輌の重心に対し車輌前方に位置し、所定
の距離Ll及びLrが負の値であるときには、仮想のショ
ックアブソーバ122L、122R、124L、124Rは
車輌の重心に対し車輌後方に位置する。またこの実施形
態に於いては、図5のステップ660の次にステップ6
90が実行され、しかる後ステップ740へ進む。 Ll=Lls+ΔLv+ΔLp ……(46) Lr=Lrs+ΔLv+ΔLp ……(47)
【0135】かくして図示の第二の実施形態によれば、
ステップ320に於いて車体の前後加加速度Gxdに基づ
き左輪側及び右輪側の基本の所定の距離Lls及びLrsが
演算され、ステップ330及び340に於いてスロット
ル開度速度の変化率Vtdに基づき基本の所定の距離Lls
及びLrsの補正量ΔLvが演算され、ステップ350及
び360に於いてマスタシリンダ圧力の変化率Vpに基
づき基本の所定の距離Lls及びLrsの補正量ΔLpが演
算され、ステップ370に於いて左輪側及び右輪側の所
定の距離Ll及びLrが基本の所定の距離と各補正量との
和として演算される。
【0136】従って図示の第二の実施形態によれば、車
体の加減速度の変化率が高いほど所定の距離Ll及びLr
が大きくなるよう制御されることにより、車体の加減速
度の変化率が高いほど実際のショックアブソーバの減衰
係数が高くなるよう可変設定されるので、車輌の過渡的
な加減速走行時に於ける車体のピッチングを抑制すると
共に、車体の重心を低下させ前後方向の荷重移動を低減
させることによってトラクション性能を向上させ、これ
により車輌の走行性及び乗り心地性を向上させることが
できる。
【0137】第三の実施形態 図26は本発明による減衰係数制御装置の第三の好まし
い実施形態に於ける減衰係数制御ルーチンの前段部分を
示すフローチャートである。
【0138】尚図1には示されていないが、この第三の
実施形態の電気式制御装置24には各車輪のストローク
Xiを示す信号、車体の前後加速度Gx及び車体の横加速
度Gyを示す信号に加えて圧力センサよりマスタシリン
ダ圧力Pmを示す信号が入力されるようになっている。
【0139】またこの実施形態の電気式制御装置24
は、車体の前後加速度Gxの時間微分値として車体の前
後加加速度Gxdを演算すると共に、前後加加速度Gxdに
基づき左輪側及び右輪側の基本の所定の距離Lls及びL
rsを演算し、車体の横加速度Gy及びマスタシリンダ圧
力Pmに基づき左輪側及び右輪側の所定の距離に対する
補正係数Kl及びKrを演算し、所定の距離Ll及びLrを
それぞれ所定の距離Lls及びLrsと補正係数Kl及びKr
との積として演算することにより所定の距離Ll及びLr
を可変設定する。
【0140】まずステップ410に於いては各車輪のス
トロークXiを示す信号等の読み込みが行われ、ステッ
プ420に於いては車体の前後加速度Gxの時間微分値
として車体の前後加加速度Gxdが演算されると共に、前
後加加速度Gxdに基づき図23に示されたグラフに対応
するマップより左輪側及び右輪側の基本の所定の距離L
ls及びLrsが演算される。
【0141】ステップ430に於いては車体の横加速度
Gy及びマスタシリンダ圧力Pmに基づき図27に示され
たグラフに対応するマップより左輪側の所定の距離に対
する補正係数Klが演算され、ステップ440に於いて
は車体の横加速度Gy及びマスタシリンダ圧力Pmに基づ
き図28に示されたグラフに対応するマップより右輪側
の所定の距離に対する補正係数Krが演算され、ステッ
プ440に於いてはそれぞれ下記の式48及び49に従
って所定の距離Ll及びLrが演算され、しかる後ステッ
プ620へ進む。 Ll=KlLls ……(48) Lr=KrLrs ……(49)
【0142】かくして図示の第三の実施形態によれば、
ステップ420に於いて車体の前後加加速度Gxdに基づ
き左輪側及び右輪側の基本の所定の距離Lls及びLrsが
演算され、ステップ430に於いて車体の横加速度Gy
が負の値でその絶対値が大きいほど若しくはマスタシリ
ンダ圧力Pmが高いほど左輪側の所定の距離Llの大きさ
が大きくなるよう可変設定され、またステップ440に
於いて車体の横加速度Gyが正の値でその絶対値が大き
いほど若しくはマスタシリンダ圧力Pmが高いほど右輪
側の所定の距離Lrの大きさが大きくなるよう可変設定
される。
【0143】従って図示の第三の実施形態によれば、車
輌の過渡的な加減速走行時に於ける車体のピッチングを
抑制することができると共に、車輌の旋回制動時に旋回
度合若しくは減速度合が高いほど旋回外輪側の所定の距
離の大きさが大きく設定されるので、比較的急激な旋回
制動時に於ける車輌の巻き込み(スピン)を抑制し、こ
れにより車輌の走行安定性を向上させることができる。
【0144】以上に於ては本発明を特定の実施形態につ
いて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0145】例えば上述の第一の実施形態に於いては、
車体の前後加速度Gxの時間微分値ΔGx及びその符号と
の積に基づき車体のピッチング量が増大過程又は減少過
程にあるか否かの判定が行われるようになっているが、
車体の前後加速度Gxの代わりにスロットル開度速度の
変化率Vtdやマスタシリンダ圧力の変化率Vp等の状態
量より推定される車輌の前後加速度に基づき上記判定が
行われてもよい。
【0146】同様に車体のピッチング量が増大過程又は
減少過程にあるか否かの判定は、車高センサ26FL〜2
6RRにより検出されるストロークXi に基づき演算され
る車体のピッチレートの符号に基づき行われてもよい。
またこの場合ピッチレートは図1には示されていないピ
ッチレートセンサにより検出されてもよい。
【0147】また上述の各実施形態に於いては、各車輪
のストローク速度Xidは車高センサ26FL〜26RRの検
出結果に基づき演算されるようになっているが、各車輪
のストローク速度は車体に設けられた上下加速度センサ
28FL〜28RRにより検出される車体の上下加速度Gbi
に基づきオブザーバにより推定され、車高センサが省略
されてもよい。
【0148】また上述の第一の実施形態に於いては、仮
想のショックアブソーバの減衰係数Cgf、Cgr、Cf、
Crの変化率が制限されるようになっているが、この変
化率制限処理は省略されてもよい。逆に上述の第二及び
第三の実施形態に於いては、車輌モデルの所定の距離L
f、Lrについて変化率の制限処理は行われないようにな
っているが、第一の実施形態の場合と同様所定の距離L
f、Lrについて変化率の制限処理が行われるよう修正さ
れてもよい。
【0149】また上述の第一の実施形態に於いては、仮
想のショックアブソーバの基本の減衰係数Cgls、Cgr
s、Cls、Crsはそれぞれ定数であるが、車輌の他の状
態量に応じて可変設定されてもよい。
【0150】また上述の第一の実施形態に於いては、車
輪ストローク速度のヒーブ成分及びピッチ成分に基づき
減衰係数についてのゲインKhl、Khr、Kpl、Kprが演
算され、各仮想のショックアブソーバの減衰係数が上記
式42〜45に従って演算されるようになっているが、
車輪ストローク速度のヒーブ成分及びピッチ成分に基づ
く減衰係数の補正量が演算され、これらの補正量と他の
補正量と基本の減衰係数の和として各仮想のショックア
ブソーバの減衰係数が演算されてもよい。
【0151】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、第二の仮想のショックア
ブソーバにより車輌の加速初期及び減速終期にはばね上
の前輪側のリフトが抑制され、車輌の減速初期及び加速
終期にはばね上の後輪側のリフトが抑制されるので、ば
ね上のピッチ運動を抑制することができると共に車輌の
重心を低下させ、これにより車輌の加減速時の走行性能
や乗り心地性を向上させることができる。
【0152】また請求項2の構成によれば、実際のショ
ックアブソーバの減衰係数が車輌の走行状態に応じて適
切に制御されるので、車輌の状態量の如何に拘わらず第
一及び第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数
が一定である場合に比して、車輌の過渡的な加減速走行
時に於けるばね上のピッチ運動を車輌の走行状態に応じ
て適切に抑制することができる。
【0153】また請求項3の構成によれば、ばね上の振
動状態量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショッ
クアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して
車輌の過渡的な加減速走行時に於けるばね上のピッチ運
動をばね上の振動状態に応じて適切に抑制することがで
き、請求項4の構成によれば、実際のショックアブソー
バの減衰係数をばね上の質量に応じて適切に制御し、こ
れによりばね上の質量の如何に拘わらず第一及び第二の
仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が一定である
場合に比して車輌の過渡的な加減速走行時に於けるばね
上のピッチ運動をばね上の質量に応じて適切に抑制する
ことができる。
【0154】また請求項5の構成によれば、ばね上とば
ね下との相対速度の如何に拘わらず第一及び第二の仮想
のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比
して、実際のショックアブソーバの減衰係数を相対速度
に応じて適切に制御し、これにより車輌の過渡的な加減
速走行時に於けるばね上のピッチ運動を相対速度に応じ
て適切に制御することができる。
【0155】また請求項6の構成によれば、実際のショ
ックアブソーバの減衰係数がばね上のばね上の前後加加
速度に応じて適切に制御されるので、ばね上の前後加加
速度の如何に拘わらず所定の距離が一定である場合に比
して、車輌の過渡的な加減速走行時に於けるばね上のピ
ッチ運動をばね上の前後加加速度に応じて適切に抑制す
ることができる。
【0156】また請求項7の構成によれば、ばね上の加
減速度の変化率が検出される場合に比して応答性よく実
際のショックアブソーバの減衰係数をばね上の加減速度
の変化率に応じて制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による減衰係数制御装置の第一の好まし
い実施形態を示す概略構成図である。
【図2】第一の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチン
の第一の部分を示すフローチャートである。
【図3】第一の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチン
の第二の部分を示すフローチャートである。
【図4】第一の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチン
の第三の部分を示すフローチャートである。
【図5】第一の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチン
の第四の部分を示すフローチャートである。
【図6】ばね上の左輪側のあおり度Dal及び右輪側のあ
おり度Darと減衰係数補正量Cgala及びCgaraとの関係
を示すグラフである。
【図7】ばね上の左輪側のごつごつ度Dgl及び右輪側の
ごつごつ度Dgrと減衰係数補正量Cggla及びCggraとの
関係を示すグラフである。
【図8】ばね下の左輪側のばたつき度Dbl及び右輪側の
ばたつき度Dbrと減衰係数補正量Cgbla及びCgbraとの
関係を示すグラフである。
【図9】ばね上の左輪側のあおり度Dal及び右輪側のあ
おり度Darと減衰係数補正量Cala及びCaraとの関係を
示すグラフである。
【図10】ばね上の左輪側のごつごつ度Dgl及び右輪側
のごつごつ度Dgrと減衰係数補正量Cgla及びCgraとの
関係を示すグラフである。
【図11】ばね下の左輪側のばたつき度Dbl及び右輪側
のばたつき度Dbrと減衰係数補正量Cbla及びCbraとの
関係を示すグラフである。
【図12】左輪側のばね上質量Mlと減衰係数補正量Cm
gl、Cmlとの関係を示すグラフである。
【図13】右輪側のばね上質量Mrと減衰係数補正量Cm
gr、Cmrとの関係を示すグラフである。
【図14】車速Vと減衰係数補正量Cvgl、Cvlとの関
係を示すグラフである。
【図15】車速Vと減衰係数補正量Cvgr、Cvrとの関
係を示すグラフである。
【図16】左輪側のストローク速度のヒーブ成分Xdhl
及び右輪側のストローク速度のヒーブ成分Xdhrとゲイ
ンKhl及びKhrとの関係を示すグラフである。
【図17】左輪側のストローク速度のピッチ成分Xdpl
及び右輪側のストローク速度のピッチ成分Xdprとゲイ
ンKpl及びKprとの関係を示すグラフである。
【図18】車体の横加速度の時間微分値ΔGy及びsign
Gyの積とゲインKrl及びKrrとの関係を示すグラフで
ある。
【図19】実際の車輌の二輪モデルを示す説明図であ
る。
【図20】車輌の前方に第一及び第二の仮想のショック
アブソーバが配設された仮想モデルを示す説明図であ
る。
【図21】車輌の前方に第一及び第二の仮想のショック
アブソーバが配設された左輪側及び右輪側の仮想モデル
を示す説明図である。
【図22】第二の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチ
ンの前段部分を示すフローチャートである。
【図23】車体の前後加加速度Gxdと基本の所定の距離
Lls、Lrsとの関係を示すグラフである。
【図24】スロットル開度速度の変化率Vtdと所定の距
離の補正量ΔLvとの関係を示すグラフである。
【図25】マスタシリンダ圧力の変化率Vpと所定の距
離の補正量ΔLpとの関係を示すグラフである。
【図26】第三の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチ
ンの前段部分を示すフローチャートである。
【図27】車体の横加速度Gy及びマスタシリンダ圧力
Pmと左側輪の所定の距離Llの補正係数Klとの関係を
示すグラフである。
【図28】車体の横加速度Gy及びマスタシリンダ圧力
Pmと右側輪の所定の距離Lrの補正係数Krとの関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
14…ステアリングホイール 16…パワーステアリング装置 20…車体 24…電気式制御装置 26FL〜26RR…車高センサ 28FL〜28RR…上下加速度センサ 30…前後加速度センサ 32…横加速度センサ 34…車速センサ 36…操舵角センサ 38…ヨーレートセンサ 110…車体 112L、112R…車輪 114L、114R…サスペンションスプリング 116L、116R…ショックアブソーバ 122、124、126…ショックアブソーバ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪に対応して減衰係数可変の実際のシ
    ョックアブソーバが設けられた車輌の減衰係数制御装置
    にして、車輌の加減速状態を検出する手段と、ばね上の
    上下運動の状態量を検出する手段と、前記車輌の加減速
    状態に基づきばね上の重心に対しリフトすると推定され
    る側へ前記ばね上より所定の距離車輌前後方向に隔置さ
    れた仮想位置に前記ばね上の仮想の揺動中心を有すると
    共に前記仮想の揺動中心の周りに作用する第一の仮想の
    ショックアブソーバ及び前記仮想位置にて上下方向に作
    用する第二の仮想のショックアブソーバを有する車輌モ
    デルと、少なくとも前記ばね上の上下運動の状態量に基
    づき前記仮想減衰係数を演算すると共に少なくとも前記
    仮想減衰係数に基づき前記実際のショックアブソーバの
    目標減衰係数を演算する手段と、前記目標減衰係数に基
    づき前記実際のショックアブソーバの減衰係数を制御す
    る手段とを有することを特徴とする車輌の減衰係数制御
    装置。
  2. 【請求項2】前記実際のショックアブソーバの目標減衰
    係数を演算する手段は前記車輌の状態量を検出する手段
    と、前記車輌の状態量に応じて前記第一若しくは第二の
    仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定す
    る仮想減衰係数設定手段とを含んでいることを特徴とす
    る請求項1に記載の車輌の減衰係数制御装置。
  3. 【請求項3】前記車輌の状態量を検出する手段は前記ば
    ね上の振動状態量を検出する手段を含み、前記仮想減衰
    係数設定手段は少なくとも前記ばね上の振動状態量に応
    じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバ
    の仮想減衰係数を可変設定することを特徴とする請求項
    2に記載の車輌の減衰係数制御装置。
  4. 【請求項4】前記車輌の状態量を検出する手段は前記ば
    ね上の質量を検出する手段を含み、前記仮想減衰係数設
    定手段は少なくとも前記ばね上の質量に応じて前記第一
    若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係
    数を可変設定することを特徴とする請求項2に記載の車
    輌の減衰係数制御装置。
  5. 【請求項5】前記車輌の状態量を検出する手段は前記ば
    ね上とばね下との相対速度を検出し、前記仮想減衰係数
    設定手段は少なくとも前記相対速度に応じて前記第一若
    しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数
    を可変設定することを特徴とする請求項2に記載の車輌
    の減衰係数制御装置。
  6. 【請求項6】前記ばね上の前後加加速度を検出する手段
    と、前記ばね上の前後加加速度に応じて前記所定の距離
    を可変設定する手段とを有することを特徴とする請求項
    1に記載の車輌の減衰係数制御装置。
  7. 【請求項7】前記ばね上の前後加加速度を検出する手段
    は運転者による加減速操作量に基づき前記ばね上の加減
    速度の変化率を推定する手段を含んでいることを特徴と
    する請求項6に記載の車輌の減衰係数制御装置。
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