JPH1177173A - 形材の3次元曲げ加工方法 - Google Patents

形材の3次元曲げ加工方法

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JPH1177173A
JPH1177173A JP24867897A JP24867897A JPH1177173A JP H1177173 A JPH1177173 A JP H1177173A JP 24867897 A JP24867897 A JP 24867897A JP 24867897 A JP24867897 A JP 24867897A JP H1177173 A JPH1177173 A JP H1177173A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Al押出し形材の押し通し曲げのスプリング
バック量を高精度かつ容易に予測し、2次元或は3次元
の複雑な曲げ加工を高精度かつ効率的に行う。 【構成】 目的曲げ形状の3次元立体座標値から押し込
み量及び任意の位置の曲率を算出し、この理論曲げ半径
(R0 )と実際に曲げられた半径(Ra )との比(Ra
/R0 )で表される補正係数(S)を次式で算出し、上
記押し込み量に応じた可動金型の動作量を補正する。 S=α1 ×{1/(1−n)}×σ0.2 b 但し、b=α2 ×Ra c 、c=α3 ×(Z0.132 /A
0.1 )、α1 :係数(0.5〜0.6)、α2 :係数
(0.05〜0.10)、α3 :係数(0.1〜0.
2)、σ0.2 :0.2%耐力、n:加工硬化指数、A:
形材断面積、Z:断面係数の平均値

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両のフレ
ーム材や建築用部材等に使用されるアルミニウム又はア
ルミニウム合金(以下、Al合金という。)押し出し形
材等の形材を押し通し曲げにより二次元又は三次元的に
曲げ加工する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Al合金押出し形材等の長尺形材を曲げ
加工する方法には、回転引き曲げ(ドローベンディン
グ)、引張り曲げ(ストレッチベンディング)や押し通
し曲げ等がある。押し通し曲げは、図1に示すように、
固定金型2に対して上下移動、図中奥行き方向及び手前
方向への移動及び回転可能な可動金型3を配置し、形材
1を固定金型から所定の位置と角度に設定された可動金
型に対して押し通すことによってこれらの金型の位置関
係と角度によって決まる曲率の曲げ加工を行うものであ
る。
【0003】これらの固定金型、可動金型の位置関係と
曲げ加工の曲率との関係についてみると、図1におい
て、固定金型と可動金型の間を通る形材は、可動金型の
動作量を表す軸移動量Mと固定金型と可動金型の間の間
隔Dで定まる曲率半径Rの曲率で曲げられ、軸回転量θ
に設定された可動金型を通って曲げ加工される。この場
合、可動金型の軸回転量θは、理論回転量θt (曲率半
径Rで形材が可動金型を通過する場合、形材の軸線と直
交する可動金型のなす角度:図1参照)の45〜55%
の軸回転量とすることで曲げ加工時の座屈や皺の発生が
軽減される(平成7年特許願第353511号)。ま
た、この種の一般的な押通し曲げ装置における可動金型
は、図1において左右方向(固定金型に対して形材が押
し込まれる方向)をx、上下方向をy、また紙面に垂直
な方向をzとすると、可動金型はy軸方向、z軸方向に
移動可能で、またx軸、y軸、z軸を中心に回転制御可
能な機構とされている。なお、x軸を中心に可動金型が
回転できるようになっているのは形材にその軸線回りの
捩じり加工をできるようにするためである。
【0004】このような曲げ加工においては、可動金型
を所定の曲げの曲率に合わせて固定金型の軸線に垂直な
平面内で変位・移動を行わなければならないが、単純な
曲げや一定の曲率の曲げ加工であれば、実験的に加工条
件を確認してその変位位置や動作量の設定を行えば良い
が、立体的な3次元の形状に沿った曲げ加工では、形材
の押し込みと共に所定の曲げ形状に沿った曲げを付与
し、曲げ加工の進行に伴って順次、所定の曲げ形状に沿
った曲げの曲率に応じて可動金型の動作量を決定して加
工を行う必要がある。しかしながら、このような3次元
立体形状に対しては、加工位置(形材の長手方向の位
置)によって異なるそれぞれの曲げの曲率及び曲げの方
向を把握して、可動金型の動作量を算出することは困難
であり、可動金型の自動的な制御による正確な曲げ加工
は実現し難かった。ところで、このような曲げ加工を行
う場合、弾性域における変形に相当する形材のスプリン
グバックを伴うから、上記の固定金型と可動金型との位
置関係で定まる曲げ半径R(=R0 )に対して、実際に
曲げられた形材の曲率半径Ra は、スプリングバック分
だけ元に戻る。従って、曲率半径Rの曲げ加工を行うに
は、固定金型と可動金型との位置関係で定まる曲げ半径
R(=R0 )を形材固有のスプリングバック量を見込ん
で補正する必要がある。
【0005】この押し通し曲げ加工は、二次元及び三次
元の曲げ加工の自由度が大きく複雑な形状の曲げ加工に
適用できるが、一般的な回転引き曲げ等に比して曲げ半
径Rが大きいものに適したものである。しかしながら、
加工度が比較的小さく、曲げ加工が行われる塑性域の変
形度合いに対して弾性域の変形度合いが大きいために、
加工度に比して加工された形材の内部に残存する弾性歪
みが大きく、この弾性歪みは可動金型を通過した後の形
材のもとの形状に復元しようとするスプリングバックの
原因となることから、加工精度に対するスプリングバッ
クの影響が大きい。しかも、スプリングバックは、加工
形材の断面形状、材質、加工度等の種々の加工条件によ
って複雑に異なるため、加工条件として解析、定量化し
たりすることは困難である。このため、目標とする加工
形状に形材を成形する場合、これらの加工条件を変えて
多くの試行錯誤を繰り返すことによって、適正な加工条
件を割り出す必要がある。しかしながら、曲げ半径や曲
げ方向が途中で変化する場合、或いは三次元において曲
げられた形材の曲げ条件を把握して修正することは極め
て困難であり、曲げ加工精度向上及び生産性から問題と
なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題を解消すべく案出されたものであり、固定金型と可
動金型によって、これらアルミニウム合金などの形材の
曲げ加工を行う方法において、予め設定された立体的な
3次元の曲げ形状に従って、自動的な制御による正確な
押通し曲げを可能とすること、及び目標とする曲げ形状
を得るためのスプリングバック量を容易に予測し、この
試行錯誤の回数を大幅に減らして効率的に曲げ加工を行
うことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を達成するため、固定金型及び可動金型を使用
した押し通し曲げにより形材を立体的な3次元形状に曲
げ加工する方法において、目的曲げ形状に対してその3
次元直交座標系における座標値を把握して、形材の任意
位置での曲率半径と曲げ方向を算出すると共に、加工開
始位置より該任意位置までの立体的な3次元形状に沿う
長さを算出し、固定金型と可動金型の位置関係から求め
られる理論曲げ半径(R0 )と実際に得られた曲げ半径
(Ra )との比(Ra /R0 )で表されるスプリングバ
ック補正係数(S)を、予め予備実験により、引張り試
験における0.2%耐力σ0.2 、加工硬化指数n、形材
の断面積A及び形材断面における引張り側と圧縮側の断
面係数の平均値Zを関数とする関係式として求めて、押
し込み量が該3次元形状に沿う長さの時点において、可
動金型の動作量を上記算出された曲率半径と曲げ方向及
びこの関係式により算出された補正係数に基づいて決定
し、形材の曲げ開始位置より曲げ完了位置まで、連続し
て曲げ加工を行うことを特徴とする形材の曲げ加工方法
であり、これにより、三次元立体座標系における座標値
により曲げ半径と曲げ方向を幾何学的に算出し、スプリ
ングバックの影響を最小とした自動的な制御による三次
元の立体的曲げ加工を行うことができる。
【0008】また、請求項2の発明では、第1項の発明
の方法にかかる押通し曲げにより形材を立体的な3次元
形状に曲げ加工する方法における具体的な工程を規定し
て、第1工程として、目的曲げ形状をその長手方向をX
軸方向にして3次元XYZ立体座標系における座標値と
して把握する工程、第2工程として、形材の曲げ開始位
置P1 から任意の位置Pn までの目的曲げ形状に沿う積
算値Ln をP1 からPn までの座標値により求める工
程、第3工程として、第1工程の座標値をXY座標面及
びXZ座標面に投影した座標におけるPn 位置における
曲げ半径RXY、RXZを、Pn-1 、Pn 及びPn+1 の座標
より求める工程、第4工程として、固定金型に対する形
材の押し込み方向をx軸、x軸に直交する方向をy軸、
x軸とy軸に直交する方向をz軸とし、形材を固定金型
に押し込みつつ加工開始位置よりの押し込み量Ln の時
点で可動金型をy軸方向の移動及びz軸回りの回転にて
xyに対応するスプリングバックを補正した動作量を決
定すると共に、同じく可動金型をz軸方向の移動及びy
軸回りの回転にてRxzに対応するスプリングバックを補
正した動作量を決定し、かくして加工開始位置よりの押
し込み量Ln の時点で上記動作量で可動金型を動作させ
ながら形材の曲げ開始位置より曲げ完了位置まで、連続
して曲げ加工を行うものであり、
【0009】更に、請求項3の発明では、請求項1及び
2の実際の曲げ加工に伴うスプリングバックを補正する
ため、前記理論曲げ半径(R0 )と実際に得られた曲げ
半径(Ra )との比(Ra /R0 )で表されるスプリン
グバック補正係数(S)を次式(1)、(2)、(3)
で算出し、算出された補正係数に基づいて可動金型の動
作量を決定する形材の曲げ加工方法である。 S=α1 ×{1/(1−n)}×σ0.2 b ・・・(1) b=α2 ×Ra c ・・・(2) c=α3 ×(Z0.132 /A0.1 ) ・・・(3) α1 :係数 α2 :係数 α3 :係数 σ0.2 :引張り試験における0.2%耐力(N/mm
2 ) n:加工硬化指数 A:形材の断面積(mm2 ) Z:形材断面における引張側と圧縮側の断面係数の平均
値(mm3 ) 請求項4の発明によれば、次の方法により請求項3の補
正係数における係数α 1 、α2 、α3 の適性な値を求め
る方法を提供し、これにより最適な押し通し曲げ加工が
行える。その方法は、上記(1)式のα1 について、実
測されたスプリングバック補正係数S(S=Ra /R
0 )と0.2%耐力σ0.2 及び加工硬化指数nの関係を
示す曲線から求め、上記(2)式のα2 について、上記
曲線から求められるb値と成形後の曲げ半径の関係を表
す曲線から求め、上記(3)式のα 3 について、c値と
断面積及び断面係数との関係を表す曲線から求め、これ
らによりスプリングバック補正係数(S)を算出して、
算出された補正係数に基づいて可動金型の動作量を決定
する。
【0010】これにより、スプリングバックを補正する
場合の補正係数を正確に求めることが可能となり、加工
精度を向上させることが可能となる。また、請求項5
は、アルミニウム又はアルミニウム合金材として適切な
α1 、α2 、α3 の値を提供するものである。更にま
た、請求項6の発明によれば、請求項1乃至5の発明に
おいて、上記曲げの曲率半径に応じて幾何学的に算出さ
れる理論回転角度θt の45〜55%に可動金型の回転
量を設定することにより、曲げ加工に際して、形材の皺
や座屈の発生を軽減するものである。なお、ここで理論
回転角θt は、可動金型動作量をM、固定金型と可動金
型との間隔をDとした場合、θt =2×tan-1(M/
D)で与えられる角度で、形材が固定金型の出口よりx
軸線方向に出て、可動金型の入口に向けて半径Rの円弧
を描いて通過すると想定し、可動金型と可動金型を通過
する形材の軸線方向とを直交させた場合の可動金型の回
転角である。本発明は、このような構成により、立体的
な3次元形状の曲げ加工を行うための可動金型の変位動
作制御を正確かつ敏速に行うことを可能とするものであ
る。
【0011】
【実施の態様】以下に、図面を参照して本発明を具体的
に説明する。被加工材のアルミニウム形材1の予め目標
として設定された立体的な曲げ形状を図2に示す。図2
において、形材の曲げられた形状の長手方向をx軸に概
ね一致させる。これに垂直な方向をそれぞれy及びz軸
とする。図3及び図4に形材1の加工すべき立体形状を
それぞれX−Y及びX−Z平面に投影した形状をその形
材の中心軸線で示す。被加工材の立体的な曲げ形状は、
これらx、y、z軸の直交座標系の座標値P(x,y,
z)で与えられる。
【0012】この場合、スプリングバックを無視すれば
可動金型に動作量(M)を与えた場合、図1において、
形材はx方向に押し込まれ、固定金型の出口を出た際に
はx方向に向けて押し出され、その直後より可動金型に
向けて一定半径の円弧を描いて曲げ加工がされる。な
お、本明細書において可動金型の動作量(M)とは、固
定金型の軸線(x)に対して直交する平面での可動金型
の軸線上の位置からの移動量をいう。形材が可動金型を
通過した際には、その時点における可動金型の動作量
(M)に見合う円弧に加工されて可動金型より出る。こ
のことは、形材における任意の位置が固定金型をでた
後、可動金型を出るまでの間に可動金型の動作量(M)
が変化したとしても、加工後の曲げ形状は、可動金型よ
り出る時点での可動金型の動作量(M)で決まることを
意味する。
【0013】以上により、押し込み量に対応する可動金
型の動作量を求めればよいのであるが、押し込み量は曲
げ加工前後での形材の長手方向の長さは変わらないとし
て、立体的な曲げ形状に沿う加工開始位置よりの長さで
求まる。これにより、形材の所定位置での曲げ半径と曲
げ方向が解れば、形材の装置への押し込み量に対する可
動金型の動作量を求めておき、所定の押し込み量に対応
する動作量で可動金型を動作させればよい。また、この
可動金型の動作量(M)は前記3次元立体座標系の形状
をX−Y及びX−Z平面に投影した形状により所定位置
での曲率半径を求め、y軸方向の可動金型の動作量(M
y )とz軸方向の可動金型の動作量(M z )としてそれ
ぞれ両方向に動作させればよい。なお、押し込み量とこ
れに対応する可動金型の動作量(M)の算出は連続して
行えばよいが、この算出操作を適当な間隔毎に行い、形
材の押し込みと可動金型の動作をこの間隔でスムーズに
行えば最小限の誤差で曲げ加工が行える。
【0014】すなわち、これら曲げ加工の過程の任意の
位置P(x,y,z)で見ると、図2に示すように、こ
れらの位置P1 、P2 、P3 、・・・における細分され
た位置毎に、その曲率半径に応じて可動金型の固定金型
との相対的な動作量を制御することにより曲げ加工を行
い、順次にP2 、P3 、・・・Pn と加工を進行するこ
とにより、予め設定された立体形状に曲げ加工すること
ができる。
【0015】そこで、曲げ加工における形材の隣り合う
位置P1 とP2 間の長さLをX、Y、Z座標上の位置で
求めると、X−Y座標では、位置P1 (P1X、P1Y)か
ら位置P2 (P2X、P2Y)までの長さLXYは、直線で近
似してこれらの座標から、 LXY=[(P2X−P1X2 +(P2Y−P1Y21/2 ・・(4) 同様にX−Z座標で、位置P1 から位置P2 までの長さ
XZは、 Lxz=[(P2X−P1X2 +(P2Z−P1Z21/2 ・・(5) であるから、X、Y、Z軸の3次元立体形状における形
材の区間P12 の長さLは、次の式から求めることが
できる。 L=[(LXY2 +(LXZ21/2 ・・・(6)
【0016】したがって、形材の任意の曲げ加工位置P
n における立体的な曲げ形状における加工開始位置より
の長さは、これらの積算値Ln として決定される。次
に、位置P2 における曲げの曲率半径Rを求める。図2
〜4に示す形材の形状を表す曲線上の点P1 、P2 、P
3 の3点間を通る線分をX−Y平面に投影した部分拡大
図を図5に示す。この間の線分を点Q(QX 、QY )を
中心とする円弧と近似すると、直線P12 の中点の座
標A(AX ,AY )は、点P1 、P2 の座標P1
(P1X、P1Y)及びP2 (P2X、P2Y)から、 AX =(P1X+P2X)/2 ・・・ (7) AY =(P1Y+P2Y)/2 ・・・ (8) 同様にして、直線P23 の中点の座標B(BX ,B
Y )は、 BX =(P2X+P3X)/2 ・・・ (9) BY =(P2Y+P3Y)/2 ・・・(10) である。
【0017】また、直線P12 の勾配は、(P2y−P
1y)/(P2x−P1x)、また直線P 23 の勾配は、
(P3y−P2y)/(P3x−P2x)であって、直線QAの
勾配αは、直線P12 とQAが直交するから、 α=−1×(P2x−P1x)/(P2y−P1y) ・・・(11) 直線QBの勾配βも同様に、直線P23 とQBとが直
交するから、 β=−1×(P3x−P2x)/(P3y−P2y) ・・・(12) また、点Qを通る2直線QA、QBから 直線QAの勾配 α=QY −AY /QX −AX ・・・(13) 直線QBの勾配 β=QY −BY /QX −BX ・・・(14) QY −AY =α(QX −AX ) ・・・(15) QY −BY =β(QX −BX ) ・・・(16) 未知数QY を消去して、 α(QX −AX )+AY =β(QX −BX )+BY ・・・(17) これらから、 α・QX −α・AX +AY =β・QX −β・BX +BY ・・(18) QX =(−β・BX +BY +α・AX −AY )/(α−β) (19)
【0018】従って、Q点のx座標QX が定まり、同様
にして、QY が定まる。よって、X−Y平面における曲
率半径Rは以下のとおりとなる。 R=[(QX −AX2 +(QY −AY21/2 ・・・(20) 従って、(19)式及びこれと同様にQy について求め
た式におけるα、βに(11)、(12)式を代入し、
この式を(20)式に代入することによりP1、P2
3 の座標値よりP2 位置における曲率半径Rが求ま
る。なお、以上においては、点P1 、P2 、P3 につい
て、これらの計算を行ったが、これらの後の2点P2
3 を順次重複させてP2 、P3 、P4 によりP3位置
で曲率半径Rを算出することにより、常に適切な曲げ加
工を行うための曲率半径Rを得ることができる。
【0019】次に、図6に示すように、固定金型2と可
動金型3との間の曲げ状態を半径Rの円と仮定すると、
これらの固定金型と可動金型の間隔をD、可動金型の軸
移動量をM、可動金型の理論軸回転量をθとすると、軸
移動量Mと曲げ半径Rとの間には、次の関係がある。 R−M=Rcosθ M=R−Rcosθ M=R(1−cosθ) θ=sin-1(D/R) ∴ M=R(1−cos(sin-1(D/R)))
【0020】従って、前記のXY平面において算出した
曲率半径Rを上記の式に代入することにより、XY平面
にて見た場合の曲率半径Rに対する可動金型の理論動作
量M y (y方向に対する移動量)は、 My =R(1−cos(sin-1(D/R))) ・・・(21) として算出される。
【0021】以上の関係はX−Z座標系でも同様に成り
立つから、可動金型のz軸方向の理論動作量Mz が求ま
る。このようにして計算されたY軸方向及びZ軸方向の
可動金型動作量をそれぞれ用い、押し込み量積算値Ln
におけるX−Y座標面での曲率半径とX−Z座標面での
曲率半径から、可動金型のy方向の理論動作量とz方向
の理論動作量を求めることにより、立体的な3次元の形
状の曲げ加工を行うことができる。これら数値処理は、
3次元立体形状の数値が与えられれば、自動的に容易に
算出されるものであり、これによって曲げ加工を連続的
に正確に行うための可動金型の動作量を容易に得ること
ができる。尚、以上の説明では可動金型の動作量制御を
y方向、z方向に行うよう目標曲げ形状をX−Y座標と
X−Z座標に分解して加工する制御法を示したが、曲率
半径とその曲げ方向を求めて、この曲げ方向に直接可動
金型を動作させてもよい。
【0022】以上の可動金型の動作量は、形材の幾何学
的な立体形状から導いた理論動作量であるが、実際の曲
げ加工においては、材質や断面形状などに固有のスプリ
ングバックを伴うため、目標とする形状に正確に曲げ加
工を行うにはこれらのスプリングバックを見込む補正を
行う必要がある。曲げ加工に伴うスプリングバックには
多くの因子が影響するが、実用上影響の大きなものとし
て、形材の0.2%耐力(σ0.2 )、加工硬化指数(n
値)、曲げ半径(R)、断面係数(Z)及び断面積
(A)が挙げられる。本発明者らは、これらの因子の関
数として導かれる関係式により求めたスプリングバック
補正係数を用いることにより、前記の立体的な3次元形
状の曲げ加工においてより実用的な曲げ加工を行えるこ
とを明らかにし、また、Al合金押出し形材において、
各因子についてスプリングバックとの関係式を実験によ
って具体的式として明らかにし、その実験結果からスプ
リングバックを定量的に予測できる前述の関係式を導き
出した。この関係式に従うとき、前記の立体的な3次元
形状の曲げ加工において多数の試行錯誤を繰り返すこと
なく、数回程度のテスト成形で誤差の範囲に収まる曲げ
加工が可能になった。
【0023】以下に、スプリングバック量予測式の導出
手法を説明する。表1に示す形材を用いて、種々の曲率
の曲げ加工を行い、スプリングバック量の測定を行っ
た。尚、表に示す材質は、アルミニウム合金JIS A
6063を用い、熱処理条件を変化させ、機械的性質を
変化させた。
【0024】
【0025】これら試料番号1〜4のそれぞれの形材に
ついて、固定金型と可動金型との位置関係で定まる曲げ
半径(理論曲げ半径)R0 を125mm、200mm、
250mm及び275mmとした曲げ加工実験を行い、
以下の第一〜第三の手順でそれぞれのスプリングバック
量に与える各因子の影響を明らかにした。
【0026】第一の手順:スプリングバック量と材料特
性値(σ0.2 、n)との関係を求める。尚、以下の各試
料により曲げ加工を行うに際し、可動金型の軸回転角度
θは理論回転量θt の50%に設定した。スプリングバ
ック補正係数(S)に対して、材料特性値である加工硬
化指数n及び0.2%耐力σ0.2 (N/mm2 )の関係
について求めた結果を図7〜10に示す。図中のプロッ
トされた点に添書きされた数字は、それぞれ固定金型と
可動金型との位置関係で定まる曲げ半径(理論曲げ半
径)125〜275(mm)に対する曲げ加工後スプリ
ングバックによって回復した実際の曲げ半径(mm)を
表す。即ち、図7は、試料番号1の形材について、ジュ
ラコン金型を用いて、□断面30×30mm、厚さ2m
mの形材の曲げ加工を行った結果を示し、固定金型と可
動金型との位置関係で定まる曲げ半径125〜275
(mm)に対する曲げ加工後スプリングバックによって
回復した実際の曲げ半径(mm)の関係を表すスプリン
グバック補正係数と材料特性値をプロットしたものであ
る。曲線Ra =300(mm)〜Ra =2500(m
m)は、プロットされた各データの成形後の曲げ半径
(Ra :各プロットされたデータに添書されたもの。)
を基に内挿或いは外挿によって導き出されたものであ
り、この曲げ半径(Ra )で整理された関係式を用いて
スプリングバックを予測する場合の目標となる曲げ半径
を示す。
【0027】以下、図8〜10は、同様にして試料番号
2〜4の形材についてプロットし、曲げ半径Ra につい
て内挿或いは外挿して求めた曲線を示す。これらの曲線
から次の式(22)が導かれる。 S×(1−n)=0.54×σ0.2 b S={0.54/(1−n)}×σ0.2 b ・・・(22) なお、上記の式(22)中の係数0.54は、形材の材
料特性値等により、実用上、0.5〜0.6の範囲の値
を採ることができる。上記の(22)式中のb値は、前
記の図7〜10に示されるように、形材の各断面形状と
成形後の曲率半径(Ra )によって異なる値であり、曲
げ半径の影響を受けるものである。
【0028】第二の手順:b値と曲げ加工後の曲げ半径
a との関係を、各断面形状毎に求める。このRa とb
値との間には、前記各図7〜10の各曲線Ra に示す関
係があり、これらを整理して求めた値を各断面形状毎に
表2に示す。更に、この関係を、図11〜14に示す。
【0029】
【0030】図11〜14の曲線から、b値と曲げ加工
後の曲げ半径Ra との関係は下式の如く表される。 b=0.08×Ra c ・・・(23) なお、上記式(23)中の係数0.08は、材料特性値
や、断面形状等により、0.05〜0.10の範囲の値
を採ることができる。上記式(23)中のcの値は、各
断面形状によって異なる値であり、断面形状の影響を受
けるものである。
【0031】第三の手順:c値と断面形状との関係を求
める。前記図11〜14に示す曲線から求められるc値
とその断面係数及び断面性能値との関係を表3に示す。
【0032】
【0033】表3に示されるように、c値は、断面係数
Zとの相関は直接得られない。そこで、本発明者らは、
断面積(A)との関係に着目し考察した結果、断面積
(A)のX乗値と断面係数(Z)との関係に着目した。
更に、Xの値について種々試行錯誤の結果、Xを0.1
とした場合、即ちc×A0.1 とZとの間に相関があるこ
とが判明した。その関係を図15に示す。この図15の
関係を式で示すと下式(24)が得られる。 c×A0.1 =0.144×Z0.132 c=0.144×Z0.132 /A0.1 ・・・(24) なお、上記式(24)中の係数0.144は、材料特性
値や、断面形状等により、0.1〜0.2の範囲の値を
採ることができる。
【0034】前記の(22)、(23)、(24)の式
を用いてスプリングバック量即ちスプリングバック補正
係数(S)が予測される。このスプリングバック補正係
数(S)を用いて、所定の曲げ半径の製品を得るために
は以下の(i)〜(iii)の手順で実施する。 (i)0.2%耐力、加工硬化指数、断面係数、断面積
及び製品の曲げ半径から、前記(22)、(23)、
(24)の式を用いてスプリングバック補正係数(S)
を計算する。 (ii)スプリングバック補正係数は、(S)=実際に
得られた曲げ半径(Ra )/金型の位置関係から定まる
曲げ半径(R0 )であるから、この関係から実際に得よ
うとする曲げ半径(Ra )に対して、スプリングバック
量(S)を見込んだ曲げ半径(R0 )を求める。 (iii)スプリングバック量(S)を見込んだ曲げ半
径(R0 )と、固定金型と可動金型との位置関係から可
動金型の軸移動量(M)を求め、この値を機械に入力デ
ータとして与え、曲げ加工を行なう。 即ち、先にx軸方向とy軸方向、並びにx軸方向とz軸
方向のそれぞれについて、xy平面及びxz平面につい
て求めた曲率半径Rを用いて可動金型の軸移動量を求め
た式(21)により、可動金型のy軸方向、及びz軸方
向の軸移動量をそれぞれ求めることができる。 M=R0 ×(1−cos(sin-1(D/R0 ))) D:固定金型と可動金型の間隔(mm)
【0035】なお、可動金型の軸回転角度θは、図6の
関係から、 θ=2×tan-1(M/D) であるが、実際の押し通し曲げ加工においては、固定金
型と可動金型との間の形材は、正確な円弧状とはなら
ず、その受ける力も曲げモーメント、剪断力及び軸圧縮
力を同時に受けることとなる。押し通し曲げの場合、軸
圧縮力を加えるため、曲げの内側に皺等が発生し易く、
また、可動金型の軸回転角度が不足すると形材は可動金
型に円滑に導かれずに座屈や断面変形等を生じ易い。本
発明者らは、このため先に、上記可動金型の軸回転角度
を上記式で表される理論回転量に対して45〜55%に
設定することで、形材に皺や断面変形が生じ難く、良好
な曲げ成形を行うことができることを見いだして、先に
出願したところである。本願発明においても、可動金型
の回転角度をこれらの範囲に設定することで、形材に皺
や断面変形等を生じることなく、円滑に曲げ加工を行う
ことができる。
【0036】
【実施例1】このようにして得られた計算式から求めた
スプリングバック補正係数(S)と理論曲げ半径(R
0 )の積で求められる成形後の曲げ半径の計算値と実際
の曲げ加工によって得られた曲げ半径とを比較した結果
を表4〜10に示す。尚、材質はアルミニウム合金JI
S A6063である。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】表10のものは、図16に示す異形断面材
(材質アルミニウム合金JIS A6N01:調質T1
材、T5 材)を用いて曲げ成形試験を行い、スプリング
バック計算値の妥当性の検証を実施したものである。こ
の結果、表10に示されるように、スプリングバック計
算値(S)を用いて求められる曲げ半径(R0 ×S)と
実際に曲げられた形材の実測曲げ半径(Ra )との比率
は、ほぼ1.0に近い値である。このことから、本発明
のスプリングバック補正係数を求めるための計算式は、
角管や日の字型断面ではない、異形断面形材に対しても
適用可能であることが判る。これらの表4〜10に示さ
れる結果から、前記の手順によって求めたスプリングバ
ック補正係数の計算値(S)によって補正した曲げ半径
と実際の曲げ加工後の曲げ半径とを比較すると、1.0
0を中心にほぼ±数%程度の偏差の範囲に収まることが
判る。この差がそれ以上となるものは、いずれも実測曲
げ半径の数値が5000mm前後或いはそれ以上であっ
て、曲率半径が極端に大きく、スプリングバックの影響
が著しく大きい場合に限られることが判る。従って、2
次元或いは3次元の曲げ加工において、極めて高い精度
で曲げ加工の予測が可能であり、実用上数回程度のテス
ト曲げにより製品誤差範囲に収めることができる。
【0045】
【実施例2】本発明の曲げ加工方法を長尺形材の3次元
曲げ加工に適用した実施例を以下に説明する。図17
は、目的とする三次元曲げされた形材のX−Z座標面投
影座標で、同図18はX−Y面投影座標である。表11
は、図17、18の曲げ形状に応じて算出された補正係
数を考慮した可動金型のz,y軸方向の動作量Mz 、M
y とy軸またはz軸回りの可動金型回転量Rz 、Ry
示す。xL は押し込み量である。これにより、10本の
形材に対し曲げ加工を施した結果を計測し、図17、1
8のものと同じ座標面について比較した結果、各試料と
も各位置座標に関しての誤差は数mm以下であり、最も
大きな誤差を生じたものでも6.8mmであった。
【0046】
【0047】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の曲げ加
工方法によれば、Al合金等の形材を押し通し曲げ加工
するに際して、予め実験により形材に固有の形状、断面
係数、断面積、0.2%耐力、加工硬化指数を用いてス
プリングバック補正係数(S)を求めることにより、高
い精度での曲げ加工が可能であって、従来は曲げ加工が
困難であった複雑な2次元或いは3次元の曲げ加工が高
い精度で行うことができ、また計算によって容易にこれ
らの予測ができるため、生産性を著しく向上することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 押出し形材の押し通し曲げ加工の説明図
【図2】 3次元座標系における形材の立体形状
【図3】 図2の立体形状のXY平面への投影図
【図4】 図2の立体形状のXZ平面への投影図
【図5】 図3の部分拡大図
【図6】 固定金型と可動金型との間隔D、曲げ半径R
及び可動金型の移動量Mと理論軸回転量θの関係を示
す。
【図7】 断面形状□30×2tの形材のスプリングバ
ック補正係数(S)と加工硬化指数n及び0.2%耐力
σ0.2 の関係を示す。
【図8】 断面形状□50×2tの形材のスプリングバ
ック補正係数(S)と加工硬化指数n及び0.2%耐力
σ0.2 の関係を示す。
【図9】 断面形状日50×2tの形材のスプリングバ
ック補正係数(S)と加工硬化指数n及び0.2%耐力
σ0.2 の関係を示す。
【図10】 断面形状□60×2tの形材のスプリング
バック補正係数(S)と加工硬化指数n及び0.2%耐
力σ0.2 の関係を示す。
【図11】 断面形状□30×2tの形材のb値と成形
後の半径Ra の関係を示す。
【図12】 断面形状□50×2tの形材のb値と成形
後の半径Ra の関係を示す。
【図13】 断面形状日50×2tの形材のb値と成形
後の半径Ra の関係を示す。
【図14】 断面形状□60×2tの形材のb値と成形
後の半径Ra の関係を示す。
【図15】 c値と形材の断面積A及び断面係数Zの関
係を示す。
【図16】 表10の曲げ成形試験に用いた異形断面形
材の断面形状
【図17】 実施例2の加工形状のX−Z平面への投影
座標図
【図18】 実施例2の加工形状のX−Y平面への投影
座標図
【符号の説明】
1:形材 2:固定金型 3:可動金型 D:固
定金型と可動金型との間隔 M:可動金型の軸移動量
R:曲げの曲率半径 θt :可動金型の理論軸回
転量 θ:可動金型の軸回転量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々本 隆 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 杉山 敬一 東京都品川区東品川2丁目2番20号 日本 軽金属株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定金型及び可動金型を使用した押し通
    し曲げにより形材を立体的な3次元形状に曲げ加工する
    方法において、目的曲げ形状に対してその3次元直交座
    標系における座標値を把握して、形材の任意位置での曲
    率半径と曲げ方向を算出すると共に、加工開始位置より
    該任意位置までの立体的な3次元形状に沿う長さを算出
    し、固定金型と可動金型の位置関係から求められる理論
    曲げ半径(R0 )と実際に得られた曲げ半径(Ra )と
    の比(Ra /R0 )で表されるスプリングバック補正係
    数(S)を、予め予備実験により、引張り試験における
    0.2%耐力σ0.2 、加工硬化指数n、形材の断面積A
    及び形材断面における引張り側と圧縮側の断面係数の平
    均値Zを関数とする関係式として求めて、押し込み量が
    該3次元形状に沿う長さの時点において、可動金型の動
    作量を上記算出された曲率半径と曲げ方向及びこの関係
    式により算出された補正係数に基づいて決定し、形材の
    曲げ開始位置より曲げ完了位置まで、連続して曲げ加工
    を行うことを特徴とする形材の曲げ加工方法。
  2. 【請求項2】 固定金型及び可動金型を使用した押し通
    し曲げにより形材を立体的な3次元形状に曲げ加工する
    方法において、 第1工程として、目的曲げ形状をその長手方向をX軸方
    向にして3次元XYZ立体座標系における座標値として
    把握する工程、 第2工程として、形材の曲げ開始位置P1 から任意の位
    置Pn までの目的曲げ形状に沿う積算値Ln をP1 から
    n までの座標値により求める工程、 第3工程として、第1工程の座標値をXY座標面及びX
    Z座標面に投影した座標におけるPn 位置における曲げ
    半径RXY、RXZを、Pn-1 、Pn 及びPn+1 の座標より
    求める工程、 第4工程として、固定金型に対する形材の押し込み方向
    をx軸、x軸に直交する方向をy軸、x軸とy軸に直交
    する方向をz軸とし、形材を固定金型に押し込みつつ加
    工開始位置よりの押し込み量Ln の時点で可動金型をy
    軸方向の移動及びz軸回りの回転にてRxyに対応するス
    プリングバックを補正した動作量を決定すると共に、同
    じく可動金型をz軸方向の移動及びy軸回りの回転にて
    xzに対応するスプリングバックを補正した動作量を決
    定し、かくして加工開始位置よりの押し込み量Ln の時
    点で上記動作量で可動金型を動作させながら形材の曲げ
    開始位置より曲げ完了位置まで、連続して曲げ加工を行
    う工程により、曲げ加工を行うことを特徴とする請求項
    1記載の形材の曲げ加工方法。
  3. 【請求項3】 前記理論曲げ半径(R0 )と実際に得ら
    れた曲げ半径(Ra)との比(Ra /R0 )で表される
    スプリングバック補正係数(S)を次式(1)、
    (2)、(3)で算出し、算出された補正係数に基づい
    て可動金型の動作量を決定することを特徴とする請求項
    1又は2記載の形材の曲げ加工方法。 S=α1 ×{1/(1−n)}×σ0.2 b ・・・(1) b=α2 ×Ra c ・・・(2) c=α3 ×(Z0.132 /A0.1 ) ・・・(3) α1 :係数 α2 :係数 α3 :係数 σ0.2 :引張り試験における0.2%耐力(N/mm
    2 ) n:加工硬化指数 A:形材の断面積(mm2 ) Z:形材断面における引張側と圧縮側の断面係数の平均
    値(mm3
  4. 【請求項4】 上記(1)式のα1 について、実測され
    たスプリングバック補正係数S(S=Ra /R0 )と
    0.2%耐力σ0.2 及び加工硬化指数nの関係を示す曲
    線から求め、上記(2)式のα2 について、上記曲線か
    ら求められるb値と成形後の曲げ半径の関係を表す曲線
    から求め、上記(3)式のα3 について、c値と断面積
    及び断面係数との関係を表す曲線から求め、これらによ
    りスプリングバック補正係数(S)を算出して、算出さ
    れた補正係数に基づいて可動金型の動作量を決定するこ
    とを特徴とする請求項3記載の形材の曲げ加工方法。
  5. 【請求項5】 前記形材をアルミニウム又はアルミニウ
    ム合金押出形材とし、前記式において、α1 =0.5〜
    0.6、α2 =0.05〜0.10、α3 =0.1〜
    0.2とすることを特徴とする請求項3記載の形材の曲
    げ加工方法。
  6. 【請求項6】 前記曲げの曲率半径に応じて幾何学的に
    算出される理論回転角度θt の45〜55%に可動金型
    の軸回転量θを設定することを特徴とする請求項1乃至
    5記載の形材の曲げ加工方法。
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