JPH1177127A - 冷間タンデム圧延機における走間板厚変更方法 - Google Patents
冷間タンデム圧延機における走間板厚変更方法Info
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Abstract
り、後段スタンドにおいて発生する逆オフゲージを防止
して、コイル最先端から板厚を目標値に制御する。 【解決手段】 後行材12の先端が第iスタンドを通過
した際の圧延実績と、第iスタンド出側板厚計24iに
より検出された後行材先端部の板厚実績を用いて、第
(i+1)スタンド以降の走間変更量設定値を修正する
と共に、後行材先端からの第iスタンド出側板厚実績を
第(i+1)スタンドまでトラッキングし、第(i+
1)スタンド入側における後行材先端からのマスフロー
を一定とするように、第iスタンドのロール速度Viを
制御する。
Description
機で圧延材を連続的に圧延する際に、先行材から後行材
へ設定を変更する走間板厚変更方法に係り、特に、走間
板厚変更点通過直後から高精度な板厚精度を実現するこ
とが可能な、冷間タンデム圧延機における走間板厚変更
方法に関する。
更に際しては、一般に、先行材圧延中に、先行材及び後
行材のパススケジュール、スタンド間張力設定値、変形
抵抗予測値、摩擦係数予測値等から求まる圧延荷重予測
値、先進率予測値を用いて、事前に各スタンドの走間変
更量(圧下変更量及びロール速度変更量)を計算する。
ある場合は、これらから得られる圧延実績を用いて走間
変更量(走変量とも称する)を修正する方法が提案され
ている。例えば、圧延機入側に板厚計がある場合は、こ
の入側板厚計で測定された母板厚実績を用いて、第1ス
タンドの圧下変更量を修正する方法が知られている。
又、前段スタンドに、圧延荷重やスタンド間張力、圧延
速度、スタンド出側板厚を測定できる検出器が存在する
場合には、これらにより検出される前段スタンドの圧延
実績を用いて、後段スタンドの走間変更量を修正する方
法が知られている。
による走間変更量設定誤差を、圧延実績を用いて修正し
ようとするものである。
ように母板厚実績を用いて走間変更量を修正するだけで
は、変形抵抗誤差のように、圧延材の材質的な誤差に起
因する設定誤差を修正することはできない。
て後段スタンドの走間変更量を修正する方法では、圧延
材の材質的な誤差を圧延実績を用いて何等かの方法で算
出し、これを後段スタンドの走間変更量修正にあてるこ
とができれば、後行材最先端部の板厚偏差を抑えること
ができるが、次のような問題が発生する。
1)スタンド間では、後行材先端部の第iスタンド実績
を用いて、第(i+1)スタンドの走間変更量を修正す
る場合、図7に矢印Aで示す如く、第(i+1)スタン
ドでの後行材最先端の板厚は目標値により近付くが、走
間変更点Bが、第iスタンド通過後、第iスタンドAG
C(自動板厚制御)がオンとなって、矢印Cで示す如
く、第iスタンド走間変更時の設定不良が原因で残った
板厚偏差が目標値へと近付くと、第1スタンド圧延実績
による修正を行っていなければ、矢印Dに示す如く、目
標値に近付いたはずの第1(i+1)スタンド出側板厚
が、矢印Eに示す如く、先端から逆に外れていくことに
なり、第(i+1)スタンドAGCがオンとなって、矢
印Fに示す如く目標板厚に戻るまで、板厚偏差が逆に増
大して、オフゲ−ジを発生してしまうことになる。
くなされたもので、走間板厚変更点通過直後から高精度
な板厚を得ることを課題とする。
圧延機で圧延材を連続的に圧延する際に、先行材から後
行材へ設定を変更する走間板厚変更において、後行材先
端が当該第iスタンドを通過した際の圧延実績(圧延荷
重、スタンド入出側張力、圧延速度等)と、第iスタン
ド出側板厚計により検出された後行材先端部の板厚実績
を用いて、次の第(i+1)スタンド以降の走間変更量
設定値(圧下変更量及びロール速度変更量)を修正する
と共に、後行材先端からの第iスタンド出側板厚実績を
第(i+1)スタンドまでトラッキングし、第(i+
1)スタンド入側における後行材先端からのマスフロー
を一定とするよう、第iスタンドのロール速度を制御す
ることにより、コイル先端から板厚を目標値に制御する
ようにして、前記課題を解決したものである。
施形態を詳細に説明する。
如く、後行材12の先端が第iスタンドに噛み込んだ
際、当該第1スタンドの荷重計20i、張力計22i等
の検出器により、圧延荷重実績、スタンド入出側張力実
績、圧延速度実績等を収集し、又、この実績収集点が第
iスタンド出側の板厚計24iに到達した時点での板厚
実績を収集し、次式により後行材先端部の荷重比Zpkを
学習する。
実績値、Pcal は、張力、速度、板厚等の実績を用い
て、圧延荷重式より圧延荷重を求めた計算値である。
に与える影響は小さいものとし、(1)式で求めた学習
係数Zpkは、材料の変形抵抗を表わす指数として、第i
スタンドで求めた上記学習係数Zpkを、第(i+1)ス
タンド以降の後行材の荷重予測式に掛け合わせて、走間
変更量設定値(圧下変更量ΔSi+1 、ΔSi+2 、及びロ
ール速度変更量ΔVi+1 、ΔVi+2 )を修正計算して、
例えば第(i+1)スタンドと第(i+2)スタンドに
与える。
は、第1スタンド入側の板厚計、22i-1 は、第1スタ
ンド入側の張力計、20i+1 、20i+2 は、それぞれ第
(i+1)スタンド、第(i+2)スタンドの荷重計、
22i+1 は、第(i+1)スタンド出側の張力計であ
る。
既に特願平8−143066で提案済みである。この走
変量修正演算は、ストリップの硬さも反映したものとな
るため、下流側の全スタンドで実施するのが望ましい。
明したように、実績を用いた走変量再計算により、第
(i+1)スタンドでの後行材最先端部の板厚は目標値
となるが、第iスタンドAGCがオンとなると、第(i
+1)スタンドのAGCがオンとなるまで、前述のよう
に、第(i+1)スタンド出側で逆にオフゲージが発生
するという問題が発生する。
では、図2に示す如く、第1スタンド出側板厚計24i
で検出した、後行材最先端部の第iスタンド出側板厚実
績を、走変量再計算のために実績収集した点でロックオ
ンし、該実績収集点以降の板厚実績を第(i+1)スタ
ンドまでトラッキングする。そして、トラッキング点が
第(i+1)スタンドに到達した際に、次式に示すよう
に、第(i+1)スタンド入側におけるコイル最先端部
(ロックオン点)からのマスフローを一定とするよう
に、第iスタンドのロール速度Vi を制御する。
ロール速度変更量、hi,L は、コイル先端部第iスタン
ド出側板厚実績ロックオン値、Hi+1 は、第iスタンド
出側板厚計24iの出力を第(i+1)スタンドまでト
ラッキングした、第(i+1)スタンド入側板厚実績値
である。
モータである。
と称する)は、走間変更が終了し、各AGCが制御を開
始するまでオンとする。この先端部マスバランス一定制
御は、板厚偏差を解消するためのものであるので、直下
の1スタンドで行えば十分である。
設定不良を特願平8−143066と同様の走変量修正
演算により、圧延実績を用いて修正でき、且つ、前段ス
タンドにおいてAGCがオンとすることにより発生する
逆オフゲージを、本発明の特徴である先端部マスバラン
ス一定制御により、次スタンドで回避できるため、コイ
ル最先端から板厚を目標値に制御することができる。
態を、図3に示す。この実施形態では、スタンド毎に状
態計測部30i、30i+1 、30i+2 ・・・と、制御装
置32i、32i+1 、32i+2 ・・・が設けられてい
る。
Hi、出側板厚hi、圧延荷重Pi、後方張力Tbi、前
方張力Tfi、ロール速度Vi等の状態信号は、荷重モデ
ル34に入力され、圧延荷重式より圧延荷重Pi,cal が
計算される。
点通過信号により、その時点での出側板厚hiが、先端
部板厚記憶部36で記憶されると共に、板厚データトラ
ッキング部38でトラッキングされる。
Pi,cal 、前記状態計測部30iで得られた荷重実績値
Pi,act は走変量修正演算部40に入力され、ここで、
特願平8−143066と同様に、前出(1)式により
先端部荷重比Zpkを計算すると共に、走変設定値修正量
ΔS、ΔVを計算する。
ス一定制御を行う先端部マスバランス一定制御部42
は、走変点が第(i+1)スタンドを通過した時点でオ
ンとなり、前記先端部板厚記憶部36から入力される先
端部第iスタンド出側板厚実績ロックオン値hi,L 及び
前記板厚データトラッキング部38から入力される、第
iスタンド出側板厚実績値hiをトラッキングした第
(i+1)スタンド入側板厚実績値Hi+1 を用いて、前
出(2)式により第iスタンドロール速度修正量ΔVi
を計算して、第iスタンドのミルモータ等の制御装置3
2iに出力する。
よる制御は、例えば状態計測部30i+2 からの信号によ
り、第(i+1)スタンドのAGC制御がオンとなった
タイミング(可変とすることができる)によりオフとさ
れる。
て、本発明方法を第1スタンドに適用し、第2スタンド
以降の走変量を補正した。
い走間板厚変更方法(従来法と称する)で走変した場合
の第1スタンド及び第3スタンドの出側板厚偏差(第2
スタンド出側に板厚計がないため、第3スタンド出側板
厚偏差で代用)の変化状態を図4に、先願と同様に、圧
延実績を用いて次スタンド以降の走変量を修正するが、
(2)式のロール速度補正は行わなかった場合(比較法
と称する)を図5に、本発明法により走変を行った場合
を図6に、比較して示す。
1スタンドで発生した板厚偏差が、後段の第3スタンド
まで残っている。又、比較法では、走変量設定不良によ
り第1スタンドにおいて発生したコイル最先端部の板厚
偏差が、第2スタンドにおいて修正されるが、第1スタ
ンドのAGCがオンとなり、第1スタンド出側の板厚が
目標値に近付くに連れ、第3スタンドでは、逆に板厚偏
差が増大していく。これらに対して、本発明法では、図
6から明らかなように、第2スタンドでコイル最先端の
板厚が目標値になり、且つ(2)式により第2スタンド
出側板厚を制御しているため、コイル最先端から板厚を
目標値に制御することができている。
により、後段スタンドで発生する逆オフゲージを防止で
き、コイル最先端から、板厚を目標値に制御することが
可能となる。
圧延実績を用いて走変量を修正する方法を示すブロック
線図
っている状態を示すブロック線図
構成を示すブロック線図
側板厚偏差の変化状態を示す線図
演算を実施した場合の走変時の出側板厚偏差の変化状態
の例を示す線図
の変化状態の例を示す線図
の線図
Claims (1)
- 【請求項1】冷間タンデム圧延機で圧延材を連続的に圧
延する際に、先行材から後行材へ設定を変更する走間板
厚変更において、 後行材先端が当該第iスタンドを通過した際の圧延実績
と、第iスタンド出側板厚計により検出された後行材先
端部の板厚実績を用いて、次の第(i+1)スタンド以
降の走間変更量設定値を修正すると共に、 後行材先端からの第iスタンド出側板厚実績を第(i+
1)スタンドまでトラッキングし、第(i+1)スタン
ド入側における後行材先端からのマスフローを一定とす
るよう、第iスタンドのロール速度を制御することを特
徴とする冷間タンデム圧延機における走間板厚変更方
法。
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