JPH1176908A - 塗布膜形成装置及びその方法並びに基板搬送装置 - Google Patents

塗布膜形成装置及びその方法並びに基板搬送装置

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JPH1176908A
JPH1176908A JP25750197A JP25750197A JPH1176908A JP H1176908 A JPH1176908 A JP H1176908A JP 25750197 A JP25750197 A JP 25750197A JP 25750197 A JP25750197 A JP 25750197A JP H1176908 A JPH1176908 A JP H1176908A
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coating film
film forming
endless belt
section
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JP25750197A
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Noriyuki Anai
徳行 穴井
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LCD基板の表面全体にレジスト膜を形成
し、次いで基板の縁部の不要なレジスト膜を除去するに
あたって、工程数が少なく高いスループットを得るこ
と。 【解決手段】 スピンコーティングによりLCD基板1
の表面全体にレジスト膜を形成した後、塗布膜形成部2
から基板1を搬送アーム32が受け取り、Xレール31
に沿って基板1をX方向に搬送する。このとき基板1の
搬送路の両側に設けた側縁がガイド部51及び両面ガイ
ド部52で基板の両縁が及び上下両面をガイドし、第1
の塗布膜除去部40にて溶剤により基板1の長辺の縁部
の不要なレジスト膜を除去する。次いで搬送Yレール3
5に沿って基板1をY方向に搬送し、第2の塗布膜除去
部60にて溶剤により基板1の短辺の縁部の不要なレジ
スト膜を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、角型の基板の表面
に塗布膜を形成し、次いで基板の縁部の不要な塗布膜を
除去する装置及びその方法、並びに基板搬送装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示ディスプレイ(LC
D)装置の製造工程においては、LCD基板(ガラス基
板)上に例えばITO(Indium Tin Oxi
de)の薄膜や電極パターン等を形成するために、半導
体製造工程において用いられるものと同様なフォトリソ
グラフィ技術を用いて回路パターン等を縮小してフォト
レジストに転写し、これを現像処理する一連の処理が施
される。
【0003】上記のような処理を行う場合、例えば、レ
ジスト膜の形成方法として、角形のLCD基板(以下に
基板という)を、処理容器内に配設される保持手段例え
ばスピンチャック上に載置固定した状態で、処理容器の
開口部を蓋体で閉止して、処理容器とスピンチャックを
回転させ、例えば、この基板上面の中心部に溶剤と感光
性樹脂とからなるレジスト液を滴下し、そのレジスト液
を基板の回転力と遠心力とにより基板中心部から周縁部
に向けて放射状に拡散させて塗布する回転カップ式の塗
布膜形成装置が知られている。
【0004】この塗布処理の際、塗布直後における膜厚
は均一であっても、回転が停止して遠心力が働かなくな
った後や時間が経つに従い表面張力の影響で基板周縁部
でレジスト液が盛り上がるように厚くなる。また、レジ
スト液が基板の下面周縁部にまで回り込んで不要な膜が
形成される現象が発生する。このように基板の周縁部に
不均一な厚い膜が形成されていると、集積回路パターン
等の現像時に周縁部のレジスト膜が完全には除去されず
に残存することになり、その後の基板の搬送工程中にそ
の残存したレジストが剥がれ、パーティクル発生の原因
となる。
【0005】そこで、従来では、基板の表面にレジスト
液等を塗布した後、基板の周縁部の不要な塗布膜を除去
する処理が行われている。このように基板全体にレジス
ト膜を形成し、次いで縁部の不要な塗布膜を除去して、
基板のパターン形成領域にレジスト膜を形成する装置と
しては、例えば図10に示すものが知られている。
【0006】図10中100は塗布膜形成部、200は
塗布膜除去部であり、基板1は、先ず塗布膜形成部10
0内のスピンチャック11に保持され、回動アーム12
の先端部のノズル13から滴下されたレジスト液を遠心
力で振り切ってレジスト膜が形成される。次いで一対の
アーム14a、14bが基板1の両辺を挾持してレール
15a、15bにガイドされながら塗布膜除去部200
内の図示しない保持台16に搬送される。塗布膜除去部
200内には、基板1の辺に沿ってレール17a、17
b、17c、17dにガイドされながら移動する溶剤吐
出ユニット18a、18bが設けられており、保持台1
6に置かれた基板1に対して、溶剤吐出ユニット18
a、18b、18c、18dが夫々一辺に沿って溶剤を
基板1の縁部に供給しながら移動し、縁部の不要な膜を
除去するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の装
置では、スピンコーティングが終った後、基板1を塗布
膜除去部200まで搬送して保持台16に受け渡す工
程、塗布膜除去工程及び保持台16から基板1を受け取
って外部に搬送する工程を行っており、工程数が多く、
全体の処理に長い時間を要するという問題がある。
【0008】また溶剤吐出ユニットは横から見た断面形
状がコ字型に形成され、この中に基板の縁部が入り込
み、溶解物を吸引する構造になっているが、溶剤である
シンナーは有毒であるため、溶剤吐出ユニットの近傍に
その移動領域を包含する大きさの排気口(図示せず)を
設けている。しかしながら排気すべき領域が広いため、
大きな排気能力を必要とするという問題もあった。
【0009】本発明はこのような事情の下になされたも
のであり、その目的は基板全面に塗布膜を形成した後基
板の縁部の不要な薄膜を除去するにあたって工程数の少
ない塗布膜形成装置及びその方法を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、基板間でのコンタミネーショ
ンを抑えることができ、例えば上述の塗布膜形成装置に
おいて基板を搬送するのに好適な基板搬送装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の塗布膜形成装置
は、角型の基板を保持して基板表面全体に塗布膜を形成
する塗布膜形成部と、この塗布膜形成部から基板を受け
取って搬送する基板搬送手段と、この基板搬送手段によ
る基板の搬送路の側部に設けられた塗布膜除去部と、を
備え、前記塗布膜除去部は、塗布膜が形成された基板の
一面側の縁部の通路と隙間を介して対向して設けられ、
基板の縁部の塗布膜を溶剤を吐出して溶解除去する溶剤
吐出部を有し、前記塗布膜形成部で塗布膜が形成された
基板を基板搬送手段により搬送しながら塗布膜除去部に
より基板の縁部の不要な塗布膜を除去することを特徴と
する。
【0011】なお例えば前記塗布膜除去部は、溶剤吐出
部から吐出した溶剤及び塗布膜の溶解物を吸引する吸引
手段を更に備えている。この場合塗布膜形成部と塗布膜
除去部との間に基板の両面をガイドする両面ガイド部を
設けることが好ましい。また塗布膜形成部と塗布膜除去
部との間に基板の両側縁をガイドする側縁ガイド部を設
けることが好ましい。
【0012】また例えば塗布膜除去部の下方側には、溶
剤吐出部から吐出した溶剤の蒸気を排気するための排気
路の排気口が設けられる。前記基板搬送手段は、例えば
X方向とこれに交差するY方向の両方に移動できるよう
に構成され、塗布膜除去部は、X方向の基板の搬送路の
側部に設けられた第1の塗布膜除去部と、Y方向の基板
の搬送路の側部に設けられた第2の塗布膜除去部と、を
含む構成とすることができる。
【0013】また塗布膜形成部が、基板を保持しながら
基板の面に沿って回転させる保持台を備えている場合に
は、基板を基板搬送手段により搬送しながら、基板の互
いに対向する一対の辺に沿った縁部の不要な塗布膜を除
去した後、当該基板を例えば前記保持台に戻してこの保
持台の回転により基板の向きを変え、この基板を基板搬
送手段により搬送しながら、前記基板における一対の辺
とは異なる他の一対の辺に沿った縁部の不要な塗布膜を
除去するようにしてもよい。
【0014】本発明の塗布膜形成方法は、角型の基板を
保持して基板表面全体に塗布膜を形成する塗布膜形成工
程と、次いでこの基板を搬送する搬送工程と、この搬送
工程中に行われ、基板の縁部の不要な塗布膜を除去する
塗布膜除去工程と、を備えたことを特徴とする。
【0015】また本発明の基板搬送装置は、基板の裏面
を保持する搬送ア−ムと、この搬送ア−ムに設けられ、
基板を保持するときには静止してア−ム表面に露出して
いる面が基板の載置面を形成するエンドレスベルトと、
前記ア−ム表面に露出しているエンドレスベルトの表面
が送られて再び露出するまでに当該ベルトの表面を洗浄
するための洗浄部と、を備えたことを特徴とする。
【0016】この場合、エンドレスベルトの表面に長さ
方向に設けられ、基板を載置する多数のパッドと、前記
エンドレスベルトで囲まれる空間に設けられ、エンドレ
スベルトの載置面側にパッドの間隔に対応して吸引孔が
配列された吸引機構と、を備え、パッドの静止位置が前
記吸引孔の位置に対応するようにエンドレスベルトが静
止し、吸引孔にパッドが吸着された状態で基板が保持さ
れるように構成することができる。この基板搬送装置
は、上記の塗布膜形成装置の基板搬送手段として用いる
ことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態に係る
塗布膜形成装置の全体の概略構成を示す図、図2は図1
の一部を側面からみた図(一部断面で示してある)であ
る。図中2は塗布膜形成部であり、この塗布膜形成部2
は、LCD基板(以下単に基板という)1を水平に保持
して回転するスピンチャック21と、このスピンチャッ
ク21上の基板1を囲むように設けられた処理容器をな
す回転カップ22と、この回転カップ22の外側に設け
られた固定カップ23と、基板1にレジスト液を滴下す
るためのレジスト液ノズル24と、を備えている。
【0018】回転カップ22の上面部は蓋体22aに相
当し、この蓋体22aは図示しない操作機構により上下
できるようになっていて、回転カップ22の上面を開閉
するように構成されている。そしてレジスト液をレジス
ト液ノズル24から滴下するときには蓋体22aは当該
ノズル24の上方側に位置している。レジスト液ノズル
24は、アーム25によりスピンチャック21上の基板
1の中心部上方と、固定カップ23の側方との間で移動
できるように構成されている。26はスピンチャック2
1及び回転カップ22を回転させる駆動部、27、28
は夫々排気口及び排液口である。
【0019】前記塗布膜形成部2の外側には、例えば固
定カップ23の直径の延長線に沿って伸びるガイドレー
ル31が配置されており、このガイドレール31上には
搬送アーム32が当該ガイドレール31に沿って移動自
在に設けられている。ガイドレール31が伸びている方
向をX方向とし、これをXレールと呼ぶことにすると、
Xレール31及び搬送アーム32は、前記塗布膜形成部
2のスピンチャック21が固定カップ23の上方まで上
昇したときに、搬送アーム32がスピンチャック21か
ら基板1を受け取ることができるように位置設定されて
いる。
【0020】前記Xレール31における塗布膜形成部2
とは反対側の端部には、Xレール31とは別体のレール
33がわずかな隙間を介して連続して設けられている。
このレール33は搬送アーム32の基台32aが載るの
に十分な長さに形成されると共に移動台34の上に固定
されている。この移動台34はY方向に伸びるYレール
35にガイドされながら移動できるように構成されてい
る。従ってXレール31に沿って端部まで移動してきた
搬送アーム32は、この端部を越えてレール33まで更
に移動し、次いでこの姿勢のままY方向に移動すること
になる。この例では搬送アーム32、Xレール31及び
Yレール35が基板搬送手段を構成している。
【0021】搬送アーム32がXレール31に沿って移
動するときの基板1の搬送路の両側には、塗布膜除去ユ
ニット4A、4Bが互に対向して設けられると共に、こ
の塗布膜除去ユニット4A、4Bよりも前記搬送路の下
流側には洗浄ユニット5A、5Bが互に対向して設けら
れている。塗布膜除去ユニット4A(4B)は、図3及
び図4に示すように断面形状はコ字型の基体41を備え
ており、この基体41は基板1の搬送路を間隔を介して
挟み込むように設けられている。基体41の上面部分に
は、基板1の搬送路に沿って多数の溶剤吐出孔42が配
列されたノズル43が設けられると共に基体41の背面
部分には、溶剤と溶剤による基板1上の溶解物とを吸引
排出するための吸引手段である吸引排出路44が設けら
れており、この吸引排出路44には図示しない吸引ポン
プが接続されている。またこの例では、基体41の下面
部分にも、基板1の搬送路に沿って多数の溶剤吐出孔4
5が配列されたノズル46が設けられている。
【0022】なお洗浄ユニット5A(5B)も塗布膜除
去ユニット4A(4B)と同様の構成であり、これらユ
ニット4A(4B)及び5A(5B)により第1の塗布
膜除去部40が構成されている。
【0023】前記塗布膜除去ユニット4A(4B)と塗
布膜形成部2との間には、基板2の両側縁をガイドする
側縁ガイド部51と、基板1の上下両面をガイドする両
面ガイド部52とが、上流側からこの順に設けられてい
る。側縁ガイド部51は、基板1の搬送路の両側に各々
例えば2個ずつ設けられた、水平回転するローラ51
a、51bよりなる。両面ガイド部52は、基板1の搬
送路の両側において基板1の縁部の上下両面をガイドす
るように水平な軸のまわりに回転自在なローラ52a、
52bを設けて構成されている。
【0024】また前記第1の塗布膜除去部40の下方
側、即ち塗布膜除去ユニット4A(4B)から洗浄ユニ
ット5A(5B)に亘るまでの領域の下方側には、溶剤
の蒸気が作業者のいる環境に流出しないように排気路を
なす排気ダクト53の排気口54が上を向いて配置され
ている。この排気口54は、第1の塗布膜除去部40の
下方側領域をカバ−するように、排気ダクト53の先端
部を拡径化して例えば楕円形状に形成されており、例え
ばパンチングメタル板55(図2参照)が嵌め込まれて
いる。また排気ダクト53は図2に示すように、排気口
54の付近では垂直に立ち下がっているが、途中でL字
型に屈曲しており、この屈曲部分の底部に突出部56を
設けて、上から垂れてきた溶剤が下流側に流れないよう
になっている。57は排液管である。
【0025】そしてユニット4A(4B)、5A(5
B)、側縁ガイド部51及び両面ガイド部52は、基板
2の搬送路に対して接近、離隔できるように構成されて
おり、基板1のサイズに合わせてその位置を調整できる
ようになっている。
【0026】更に搬送アーム32がYレール35に沿っ
て移動するときの基板1の搬送路の両側には、第2の塗
布膜除去部60をなす塗布膜除去ユニット6A、6B及
び洗浄ユニット7A、7Bが設けられると共に、第2の
塗布膜除去部60の上流側には、基板2の上下両面をガ
イドする両面ガイド部71が設けられている。塗布膜除
去ユニット6A、6B、洗浄ユニット7A、7B及び両
面ガイド部71は、夫々既述の塗布膜除去ユニット4
A、4B、洗浄ユニット5A、5B及び両面ガイド部7
1と同様の構成であり、基板2の搬送路に対して接近、
隔離できるように構成されている。なお第2の塗布膜除
去部60の下方側には同様に排気ダクト73の排気口7
4が上を向いて設けられている。
【0027】次に上述の実施の形態の作用について、図
1〜図4に基づいて、また図5のフロ−図を参照しなが
ら述べる。まず図示しないメイン搬送アームから塗布膜
形成部2のスピンチャック21に基板1が受け渡され
る。この受け渡しは、回転カップ22及び固定カップ2
3の蓋体22a、23aを上昇させると共にスピンチャ
ック21を固定カップ23の上方まで上昇させることに
よって行われる。そしてレジスト液ノズル24から基板
1の中心部にレジスト液を滴下し、両カップ22、23
の蓋体22a、23aを閉じて、スピンチャック21を
回転させることによりレジスト液を基板1の表面にスピ
ンコーティングする。
【0028】その後蓋体22a、23aを開くと共にス
ピンチャック21を上昇させ、前記搬送アーム32をス
ピンチャック21上の基板2の下方側に進入させて、ス
ピンチャック21から搬送アーム32に基板1を受け渡
す。次いで搬送アーム32を図示しないモータによりX
レール31に沿って塗布膜形成部2から離れる方向に移
動すると、基板1は、先ず側縁ガイド部51をなすロー
ラ51a、51bによって基板1の長辺に相当する両側
縁がガイドされ、左右の姿勢が整えられる。続いて両面
ガイド52をなすローラ52a、52bによって基板1
の両面がガイドされ、塗布膜除去ユニット4A(4B)
及び洗浄ユニット5A(5B)のコ字形の基体41で囲
まれる空間を基板1の長辺に沿った両縁部が通ってい
く。
【0029】このとき塗布膜除去ユニット4A(4B)
の溶剤吐出孔43から溶剤例えばシンナーが基板1の上
面の縁部に吹き付けられ、この縁部に付着している不要
なレジスト膜を溶解する。溶剤及び溶解物は吸引排出路
44から吸引排出される。更に洗浄ユニット5A(5
B)においても基板1の縁部に溶剤の吹き付けが行われ
るが、ここでは既に塗布膜が除去された基板1の縁部を
洗浄するという工程が行われる。
【0030】そして基板1の後端が洗浄ユニット5A
(5B)から抜け出し、搬送アーム32がXレール31
の先端側に位置するレール33上に達すると、移動体3
3がYレール35に沿って移動し、基板1の短辺に相当
する縁部の上下両面が両面ガイド部71をなすローラに
よりガイドされながら塗布膜除去ユニット6A(6B)
及び洗浄ユニット7A(7B)のコ字形基体で囲まれる
空間を基板1の短辺に沿った両側縁が通り、同様にして
基板1の縁部の不要なレジスト膜の除去と洗浄とが行わ
れる。しかる後、例えば基板1の後端が洗浄ユニット7
A(7B)を抜けた後、図示しないメイン搬送アームに
受け渡される。
【0031】このような実施の形態によれば、基板1に
塗布膜を形成した後、基板1を搬送しながら縁部の不要
な塗布膜の除去処理を行っているため、工程数が少なく
効率のよい処理を行うことができ、スループットの向上
を図ることができる。また塗布膜除去部40、60の位
置を固定して基板1側を動かしているため塗布膜除去部
40、60が配置されている領域に対応した領域だけ排
気すればよいので排気領域が狭くてよく、大きな排気能
力を必要としない。
【0032】更に塗布膜形成部2から取り出された基板
1は、側縁ガイド部51により両サイドをガイドされて
水平方向の姿勢が整えられるので基板1の予定としてい
る縁部の領域に対して確実に塗布膜の除去処理を行うこ
とができる。更にまた基板1は両面ガイド部52(7
1)によりガイドされながら塗布膜除去部40(60)
に導入されるので、基板1が大型化し、撓みがあって
も、支障なく処理を行うことができる。
【0033】以上において基板1の長辺の塗布膜除去処
理を行った後、短辺の塗布膜除去処理を行う手法として
は、基板1を塗布膜形成部2のスピンチャック21に戻
してここで基板1の向きを90度変え、ガイド部51、
52の位置及び塗布膜除去部40の位置(基板1の搬送
路を介して対向している部材間の距離)を変えて処理を
行うようにしてもよい。この手法による全体のフロ−を
図6に示す。この場合Yレール35及び第2の塗布膜除
去部60などは不要になる。なお基板の向きを90度変
えるためには、スピンチャックを用いる代わりに、別途
設けた回転ステ−ジを利用してもよい。
【0034】ここで上述の搬送アーム32の構造の一例
について図7〜図9を参照しながら述べる。この搬送ア
ーム32は、アーム本体8のU字形部分の両サイドにエ
ンドレスベルト81を備えている。即ちアーム本体8の
両サイドには、前後に伸びるように細長い凹部82が形
成されており、この凹部82の前端部及び後端部には、
水平な軸のまわりに回動するローラ83、84が設けら
れている。前記エンドレスベルト81はこれらローラ8
3、84の間に掛けられており、表面(外側を向いた
面)には間隔をおいて多数のゴムパッド85が設けられ
ている。なお例えばローラ83はアーム本体8内に設け
られた図示しない駆動部により駆動される。これらゴム
パッド85は2つのグループに分かれており、一方のグ
ループのゴムパッド85がアーム本体8の表面に露出し
ている基板1の載置面側、即ちエンドレスベルト81の
上側搬送面に位置しているときには、他方のグループの
ゴムパッド85は載置面とは反対側、即ち下側搬送面に
位置するように位置設定されている。
【0035】前記エンドレスベルト85で囲まれた空間
には、吸着機構9が設けられている。この吸着機構9
は、吸引管90に接続された、通気室を区画する空洞体
91と、この空洞体91の上面に、前記ゴムパッド85
の配列間隔に対応した間隔で各グループのゴムパッド8
5の数に応じた数だけ形成された吸引孔92とを有して
おり、基板1の載置面側に位置するゴムパッド85を吸
着する役割をもつ。また凹部82の−端には、その先端
がゴムパッド85の通路に臨むように洗浄部をなす洗浄
液ノズル93が設けられると共に、凹部82の他端に
は、その先端がゴムパッド85の通路に臨むように乾燥
部をなす乾燥用ガスノズル94が設けられている。
【0036】このような搬送アームの動作について述べ
ると、先ずゴムパッド85の−のグループがアーム本体
81の表面に露出する位置にエンドレスベルト81を停
止させ、吸着機構9の吸引孔92に夫々当該−のグルー
プのゴムパッド85を吸引孔92により吸引して各ゴム
パッド85の位置を安定させた状態で、基板1をゴムパ
ッド85で保持する。そしてこの基板1を搬送アームか
ら受け渡した後、エンドレスベルト81を図8中反時計
回りに回転させて、今まで載置面側に位置していたゴム
パッド85の−のグループと下側に位置していたゴムパ
ッド85の他のグループとの位置を逆転させる。このエ
ンドレスベルト81の回転時において、−のグループの
ゴムパッド85が洗浄液ノズル93の前を通るときに当
該ノズル93から洗浄液をゴムパッド85に吹き付けて
洗浄する。そして載置面側に位置しているゴムパッド8
5に基板1を載せて所定の搬送が終った後、再び同様に
上と下とのゴムパッド81の位置を逆転させるが、この
とき、既に洗浄された下側のゴムパッド85を乾燥用ガ
スノズル94から吹き出すガスによって乾燥させる。
【0037】このような搬送アームによれば、ある基板
を搬送した後、当該基板を載置していたゴムパッド85
が次に基板を保持するまでの間にゴムパッド85が洗浄
されるので、基板間において搬送アームを仲介したゴミ
の付着(コンタミネーション)を防止することができ
る。なおこの実施の形態におけるゴムパッド85は、特
許請求の範囲でいう「エンドレスベルトの表面」に相当
するものである。
【0038】また上述の搬送アームは、塗布膜形成部と
塗布膜除去部との間で基板を搬送する基板搬送装置とし
て用いることに限らず、例えば基板にレジスト液を塗布
する工程と露光後の基板に対して現像処理を行う、いわ
ゆる塗布/現像装置のメイン搬送装置として用いてもよ
い。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明の塗布膜形成装置及
びその方法によれば、基板を搬送しながら基板の縁部の
不要な塗布膜を除去しているので工程数が少なく、短時
間で処理することができる。
【0040】また本発明の基板搬送装置によれば基板間
におけるゴミの転写を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布膜形成装置の実施の形態の全体構
成を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の塗布膜形成装置の実施の形態の全体構
成を示す縦断側面図である。
【図3】塗布膜除去部を示す断面図である。
【図4】塗布膜除去部を示す平面図である。
【図5】本発明の塗布膜形成装置の上記実施の形態にお
ける工程を示すフロ−図である。
【図6】本発明の塗布膜形成装置の他の実施の形態にお
ける工程を示すフロ−図である。
【図7】本発明の基板搬送装置の実施の形態を示す斜視
図である。
【図8】本発明の基板搬送装置の実施の形態を示す断面
図である。
【図9】本発明の基板搬送装置の実施の形態の要部を示
す分解斜視図である。
【図10】従来の塗布膜形成装置を示す平面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 塗布膜形成部 21 スピンチャック 22 回転カップ 23 固定カップ 24 レジスト液ノズル 31 Xレール 32 搬送アーム 35 Yレール 40 第1の塗布膜除去部 60 第2の塗布膜除去部 4A、4B、6A、6B 塗布膜除去ユニット 5A、5B、7A、7B 洗浄ユニット 51 側縁ガイド部 52、62 両面ガイド部 53、73 排気路 54、74 排気口 8 アーム本体 81 エンドレスベルト 82 凹部 85 ゴムパッド 9 吸着機構 93 洗浄液ノズル 94 乾燥用ガスノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B08B 3/08 B08B 3/08 Z G02F 1/1333 500 G02F 1/1333 500 G03F 7/16 501 G03F 7/16 501 7/38 501 7/38 501 G09F 9/35 320 G09F 9/35 320

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角型の基板を保持して基板表面全体に塗
    布膜を形成する塗布膜形成部と、 この塗布膜形成部から基板を受け取って搬送する基板搬
    送手段と、 この基板搬送手段による基板の搬送路の側部に設けられ
    た塗布膜除去部と、を備え、 前記塗布膜除去部は、塗布膜が形成された基板の一面側
    の縁部の通路と隙間を介して対向して設けられ、基板の
    縁部の塗布膜を溶剤を吐出して溶解除去する溶剤吐出部
    を有し、 前記塗布膜形成部で塗布膜が形成された基板を基板搬送
    手段により搬送しながら塗布膜除去部により基板の縁部
    の不要な塗布膜を除去することを特徴とする塗布膜形成
    装置。
  2. 【請求項2】 塗布膜除去部は、溶剤吐出部から吐出し
    た溶剤及び塗布膜の溶解物を吸引する吸引手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の塗布膜形成装置。
  3. 【請求項3】 塗布膜形成部と塗布膜除去部との間に基
    板の両面をガイドする両面ガイド部を設けたことを特徴
    とする請求項1または2記載の塗布膜形成装置。
  4. 【請求項4】 塗布膜形成部と塗布膜除去部との間に基
    板の両側縁をガイドする側縁ガイド部を設けたことを特
    徴とする請求項1、2または3記載の塗布膜形成装置。
  5. 【請求項5】 溶剤吐出部から吐出した溶剤の蒸気を排
    気するための排気路の排気口が設けられていることを特
    徴とする請求項1、2、3または4記載の塗布膜形成装
    置。
  6. 【請求項6】 排気路の排気口は、塗布膜除去部の下方
    側に設けられていることを特徴とする請求項5記載の塗
    布膜形成装置。
  7. 【請求項7】 基板搬送手段は、X方向とこれに交差す
    るY方向の両方に移動できるように構成され、 塗布膜除去部は、X方向の基板の搬送路の側部に設けら
    れた第1の塗布膜除去部と、Y方向の基板の搬送路の側
    部に設けられた第2の塗布膜除去部と、を含むことを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の塗布
    膜形成装置。
  8. 【請求項8】 基板を基板搬送手段により搬送しなが
    ら、基板の互いに対向する一対の辺に沿った縁部の不要
    な塗布膜を除去した後、基板の向きを変え、この基板を
    基板搬送手段により搬送しながら、前記基板における一
    対の辺とは異なる他の一対の辺に沿った縁部の不要な塗
    布膜を除去することを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5または6記載の塗布膜形成装置。
  9. 【請求項9】 塗布膜形成部は、基板を保持しながら基
    板の面に沿って回転させる保持台を備え、 基板の向きを変える動作は、基板を前記保持台に戻して
    この保持台の回転により行うことを特徴とする請求項8
    記載の塗布膜形成装置。
  10. 【請求項10】 基板搬送手段は、基板の裏面を保持す
    る搬送ア−ムと、この搬送ア−ムに設けられ、基板を保
    持するときには静止してア−ム表面に露出している面が
    基板の載置面を形成するエンドレスベルトと、前記ア−
    ム表面に露出しているエンドレスベルトの表面が送られ
    て再び露出するまでに当該ベルトの表面を洗浄するため
    の洗浄部と、を備えた請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8または9記載の塗布膜形成装置。
  11. 【請求項11】 角型の基板を保持して基板表面全体に
    塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、 次いでこの基板を搬送する搬送工程と、 この搬送工程中に行われ、基板の縁部の不要な塗布膜を
    除去する塗布膜除去工程と、を備えたことを特徴とする
    塗布膜形成方法。
  12. 【請求項12】 基板の表面または裏面を保持する搬送
    ア−ムを備えた基板搬送装置において、 前記搬送ア−ムに設けられ、基板を保持するときには静
    止してア−ム表面に露出している面が基板の載置面を形
    成するエンドレスベルトと、前記ア−ム表面に露出して
    いるエンドレスベルトの表面が送られて再び露出するま
    でに当該ベルトの表面を洗浄するための洗浄部と、を備
    えたことを特徴とする基板搬送装置。
  13. 【請求項13】 エンドレスベルトの表面に長さ方向に
    設けられ、基板を載置する多数のパッドと、前記エンド
    レスベルトで囲まれる空間に設けられ、エンドレスベル
    トの載置面側にパッドの間隔に対応して吸引孔が配列さ
    れた吸引機構と、を備え、パッドの静止位置が前記吸引
    孔の位置に対応するようにエンドレスベルトが静止し、
    吸引孔にパッドが吸着された状態で基板が保持されるよ
    うに構成したことを特徴とする請求項12記載の基板搬
    送装置。
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Cited By (3)

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US7641763B2 (en) 2003-09-29 2010-01-05 Tokyo Electron Limited Apparatus and method for removing coating film
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WO2023285689A1 (de) * 2021-07-15 2023-01-19 Osiris International GmbH Vorrichtung zum entschichten von eckigen substraten

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