JPH1176879A - 押ボタンの上端部を中心に旋回し得る旋回噴射構造体 - Google Patents

押ボタンの上端部を中心に旋回し得る旋回噴射構造体

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JPH1176879A
JPH1176879A JP8359369A JP35936996A JPH1176879A JP H1176879 A JPH1176879 A JP H1176879A JP 8359369 A JP8359369 A JP 8359369A JP 35936996 A JP35936996 A JP 35936996A JP H1176879 A JPH1176879 A JP H1176879A
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辰哉 北林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来から、広範囲に散布する殺虫剤の散布器は
あった。しかし、簡単な構造の広範囲に散布する殺虫剤
の散布器でなかった。そこで、本発明は構造が簡単であ
り、その使用方法が容易な広範囲に散布することに適し
た、しかもその旋回噴射構造体をエアゾール容器の蓋の
中にすっぽりと収納できるようにした噴射頭を旋回し得
るエアゾール容器を開発することを課題とする。 【解決手段】本発明は、噴射口を備えた噴射頭とその噴
射頭をつなぐ柔らかい管とその柔らかい管の付け根端を
接続する柔らかい管の嵌め込み筒部とで旋回噴射構造体
を構成し、その旋回噴射構造体により、前記柔らかい管
と柔らかい管嵌め込み筒部との接続部を中心にして噴射
動作の反作用により噴射頭を旋回し得るようにし、押し
ボタン部分により前記旋回噴射構造体をエアゾール容器
の先端に嵌込んでなる噴射頭を旋回し得るエアゾール容
器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は噴射頭を旋回し得るエア
ゾール容器に関し、特に、噴出口から360度その周囲
方向へ広範囲に旋回噴射を可能とし、旋回噴射構造体を
エアゾール容器の蓋の中に納めることのできるエアゾー
ル容器であり、さらに、押しボタンを押してから噴出口
2から噴射させるまでに時間差を設け得るようにしたエ
アゾール容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、殺虫剤や殺菌剤や消臭剤や消
毒剤などをエアゾール容器に充填して使用してきた。最
近では、エアゾール容器に充填した内容物の噴射動作の
反作用を利用して旋回噴射を試みるものがある。それに
は、エアゾール容器自体を旋回させる場合と、エアゾー
ル容器の押しボタンにアームを取り付け、その先端に噴
口を設け、アームの取り付け部を中心にしてアームを旋
回させる場合がある。また、エアゾール容器を釣り下げ
て旋回噴射させる方法もある。そのような従来のもの
は、旋回噴射によって、手でエアゾール容器を持って移
動しながら噴射する必要をなくし、さらに、噴射ミスト
を使用者が高濃度で吸入する危険を回避しながら広範囲
に内容物を噴射することを狙ったものであった。しかし
ながら、アームがエアゾール容器から半径方向へ突出す
る場合、それをエアゾール容器の蓋の中に納めることが
難しい。従って、使用後、噴口の回りに付着した内容物
が使用者の手や周囲の物を汚すことがある。また、アー
ムがエアゾール容器から半径方向へ突出すると、家庭に
おいても、倉庫においてもその保管が不便であり、それ
を商品として販売する場合には、店頭に陳列するスペー
スを広く必要とする。さらに、従来のものでは、使用開
始時、押しボタンを押した瞬間に噴口から内容物が噴射
するので、旋回噴射により使用者の手や顔に噴射ミスト
を被り易い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
欠点を排除することを目的とする。具体的には、噴出口
を備えた噴射頭と柔らかい管の嵌め込み筒部とを接続す
る管を柔らかい管で構成することによって旋回噴射構造
体をすっぽりとエアゾール容器の蓋の中に納めることを
本発明の課題とする。それに伴って、柔らかい管を使用
する場合、噴射口の部分が軽くなり、旋回時遠心力がき
かなくなって旋回能が悪くなるので、それを高めるため
に噴射頭に重力感をもたせることを課題とする。本発明
のもう一つの課題は、押しボタンを押してから噴出口か
ら噴射させるまでに時間差を設け得るようにすることで
ある。それによって、押しボタンを押した瞬間に噴口か
ら内容物が噴射するのを防ぎ、使用者の手や顔に噴射ミ
ストを被らないようにしようとするものである。そのた
めに、押しボタンを押した瞬間に、エアゾール容器の噴
射口から噴射頭の噴出口まで急速に噴射液が移動しない
ように、噴出口へ通じる流入口が最初はピストンにより
閉鎖されているが、液圧によりピストンが右方へ移動し
て流入口が開放するまでの時間だけ、時間差を生じさせ
るようにするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、噴出口2を備
えた噴射頭1と、その噴射頭1をつなぐ柔らかい管3
と、その柔らかい管3の付け根端を接続する柔らかい管
の嵌め込み筒部14とで旋回噴射構造体16を構成し、
前記噴射頭1と柔らかい管3との接続部、および柔らか
い管3と柔らかい管嵌め込み筒部との接続部には柔らか
い管3の端部を拡開して係止部材8、9を介在させるこ
とにより柔らかい管3が相手側から抜けないように構成
し、前記柔らかい管3と柔らかい管3嵌め込み筒部との
接続部を中心にして噴射動作の反作用により噴射頭1を
旋回し得るようにし、前記柔らかい管3嵌め込み筒部の
嵌め込み穴の大きさは、柔らかい管3との間の隙間はな
いが前記旋回を可能とするように形成し、前記柔らかい
管3嵌め込み筒部と一体的に押しボタン部分4を形成
し、前記旋回噴射構造体16をエアゾール容器のバルブ
ステム6の先端に嵌め込んでなる噴射頭を旋回し得るエ
アゾール容器である。
【0005】
【作用】本発明は、噴出口2を備えた噴射頭1と、その
噴射頭1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管3の
付け根端を接続する柔らかい管の嵌め込み筒部14とで
旋回噴射構造体16を構成するものであり、前記噴射頭
1と柔らかい管3との接続において、柔らかい管3の先
端を拡開させ、係止部材8を介在させるので噴射頭1か
ら柔らかい管3は抜けないように装着される。また、柔
らかい管3の付け根端と柔らかい管の嵌め込み筒部14
との接続においても、同じく、柔らかい管3の付け根端
を拡開させ、係止部材9を介在させて接続する。旋回噴
射構造体16の柔らかい管の嵌め込み筒部14がエアゾ
ール容器5のバルブステムの先端に接続されたとき、押
しボタンを押すことにより、噴射圧が拡開部分を押し上
げるのでその拡開部が係止部材9に引っ掛かり、柔らか
い管3の付け根端はその嵌め込み筒部14から抜けない
ように装着させることができる。同時に、押しボタンを
押すことにより、前記柔らかい管3の付け根端との接続
部を中心にして噴射動作の反作用により噴射頭1を旋回
し得る。その噴射頭1は柔らかい管3に対して図2に示
すような重さを有するので、旋回時、遠心力をきかせる
ことができる。また、前記柔らかい管3嵌め込み筒部の
嵌め込み穴の大きさは、柔らかい管3との間の隙間はな
いが前記旋回を可能とするように形成するので、そこか
ら液体が漏れることなく柔らかい管3の旋回を可能とす
る。押しボタン部分4は、柔らかい管嵌め込み筒部と一
体的に形成し、旋回噴射構造体16をエアゾール容器の
バルブステム6の先端に嵌め込むだけでエアゾール容器
を容易に完成し得る。従って、その製品化に熟練を要せ
ず、安価に製造できる。本発明の重要な特徴として、柔
らかい管を使用するので旋回噴射構造体16をエアゾー
ル容器の蓋の中にすっぽりと納めることができる。
【0006】
【実施例1】本発明は、噴出口2を備えた噴射頭1と、
その噴射頭1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管
3の付け根端を接続する柔らかい管の嵌め込み筒部14
とで旋回噴射構造体16を構成し、前記噴射頭1と柔ら
かい管3との接続部、および柔らかい管3と柔らかい管
嵌め込み筒部との接続部には柔らかい管3の端部を拡開
して係止部材8、9を介在させることにより柔らかい管
3が相手側から抜けないように構成し、前記柔らかい管
3と柔らかい管3嵌め込み筒部との接続部を中心にして
噴射動作の反作用により噴射頭1を旋回し得るように
し、前記柔らかい管3嵌め込み筒部の嵌め込み穴の大き
さは、柔らかい管3との間の隙間はないが前記旋回を可
能とするように形成し、前記柔らかい管3嵌め込み筒部
と一体的に押しボタン部分4を形成し、前記旋回噴射構
造体16をエアゾール容器のバルブステム6の先端に嵌
め込んでなる噴射頭を旋回し得るエアゾール容器であ
り、筒形噴射頭1の一端に柔らかい管3の先端を嵌め込
み、第10図に示すように、前記噴射頭1の他端に空気
抜き部12を形成するように栓11を嵌め込み、第11
図、第12図に示すように、その栓11と柔らかい管3
の先端拡開部との間にピストン10を介在させ、そのピ
ストン10が往復運動する筒形噴射頭の内部開口の内面
の中間位置に噴出通路の流入口が位置するようにし、操
作時、ピストン10の動きにより、押しボタン4を押し
てから噴出口2から噴射させるまでに時間差を設け得る
ようにした噴射頭を旋回し得るエアゾール容器である。
前記柔らかい管3はゴム、或いは合成樹脂で構成する。
【0007】
【実施例2】本発明は、噴射頭1と、その噴射頭1をつ
なぐ柔らかい管3と、その柔らかい管3の付け根端を接
続する柔らかい管嵌め込み筒部14とで旋回構造体16
を構成し、前記噴射頭1と柔らかい管3との接続部、お
よび柔らかい管3と柔らかい管3との嵌め込み筒部との
接続部は柔らかい管3の端部を拡開して係止部材8、9
を介在させることにより相手側から抜けないように構成
し、前記柔らかい管3と柔らかい管嵌め込み筒部との接
続部を中心にして噴射圧により噴射頭1を旋回し得るよ
うにし、前記柔らかい管3嵌め込み筒部の嵌め込み穴の
大きさは、柔らかい管3との間の隙間はないが前記旋回
を可能とするように形成し、前記柔らかい管嵌め込み筒
部14と一体的に押しボタン部分4を形成し、前記旋回
構造体16をエアゾール容器のバルブステム6の先端に
嵌め込んでなる噴射頭を旋回し得るエアゾール容器であ
り、噴射頭1の側部に噴出口2を形成し、第8、9図に
示すように、その噴出口2の向きを所望方向に向けて形
成した噴射頭を旋回し得るエアゾール容器である。
【0008】
【実施例3】本発明は、噴出口2を備えた噴射頭1と、
その噴射頭1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管
3の付け根端を接続する柔らかい管嵌め込み筒部14と
で旋回噴射構造体16を構成し、前記噴射頭1と柔らか
い管3との接続部、および柔らかい管3と柔らかい管嵌
め込み筒部との接続部には柔らかい管3の端部を拡開し
て係止部材を介在させることにより相手側から抜けない
ように構成し、前記柔らかい管3と柔らかい管3嵌め込
み筒部との接続部を中心にして噴射動作の反作用により
噴射頭1を旋回し得るようにし、前記柔らかい管3嵌め
込み筒部の嵌め込み穴の大きさは、柔らかい管3との間
の隙間はないが前記旋回を可能とするように形成し、前
記柔らかい管3嵌め込み筒部と一体的に押しボタン部分
4を形成し、前記旋回噴射構造体16をエアゾール容器
のバルブステム6の先端に嵌め込んでなる噴射頭を旋回
し得るエアゾール容器であり、筒形噴射頭1の一端に柔
らかい管3の先端を嵌め込み、第10図に示すように、
前記噴射頭1の他端に空気抜き部12を形成するように
栓11を嵌め込み、第11図、第12図に示すように、
その栓11と柔らかい管3の先端拡開部との間にピスト
ン10を介在させ、そのピストン10が往復運動する筒
形噴射頭の内部開口の内面の中間位置に噴出通路の流入
口が位置するようにし、操作時、ピストン10の動きに
より、押しボタン4を押してから噴出口2から噴射させ
るまでに時間差を設け得るようにし、その噴射頭1の側
部に噴出口2を形成し、その噴出口2の向きを所望方向
に向けて形成した噴射頭を旋回し得るエアゾール容器で
ある。
【0009】
【効果】本発明は、噴出口2を備えた噴射頭1と、その
噴射頭1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管3の
付け根端を接続する柔らかい管嵌め込み筒部14で旋回
噴射構造体16を構成するものであり、噴射頭1と柔ら
かい管3との接続部、および柔らかい管3と柔らかい管
嵌め込み筒部14との接続部は、柔らかい管3の先端を
拡開させ、係止部材8、9をそれぞれ介在させるので柔
らかい管3が相手側から確実に抜けないように装着する
ことができる効果がある。また、押しボタンを押すこと
により、前記柔らかい管3の付け根端との接続部を中心
にして噴射動作の反作用により噴射頭1を旋回し得る。
その噴射頭1はゴム、或いは合成樹脂でなる柔らかい管
3に対して図2に示すような重さを有するので、旋回
時、遠心力をきかせることができる。また、前記柔らか
い管3嵌め込み筒部の嵌め込み穴の大きさは、柔らかい
管3との間の隙間はないが前記旋回を可能とするように
形成するので、そこから液体が漏れることなく柔らかい
管3の旋回を可能とする効果がある。押しボタン部分4
は、柔らかい管嵌め込み筒部と一体的に形成し、旋回噴
射構造体16をエアゾール容器のバルブステム6の先端
に嵌め込むだけでエアゾール容器を容易に完成し得る。
従って、その製品化に熟練を要せず、安価に製造できる
効果がある。柔らかい管はゴム、或いは合成樹脂で構成
するので屈曲自在であり、そのために旋回噴射構造体1
6をエアゾール容器の蓋の中にすっぽりと納めることが
できる効果がある。さらにまた、筒形噴射頭の内部開口
内にピストンを配置したので、押しボタンを押してから
噴出口から噴射させるまでに時間差が生じる。そのため
に、使用者が噴射ミストを高濃度で吸入したり、使用者
の手や顔にミストを被る危険を回避し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の旋回噴射構造体の平面図である。
【図2】本発明のエアゾール容器の旋回噴射構造体の正
面図であり、一点鎖線で示したエアゾール容器の蓋を閉
めた状態を示す。
【図3】本発明のエアゾール容器の旋回噴射構造体の側
面図を示す。
【図4】本発明のエアゾール容器の旋回噴射構造体の使
用状態を示す平面図である。
【図5】本発明のエアゾール容器の旋回噴射構造体の使
用状態にある正面図であり、蓋は取り外して示してい
る。
【図6】本発明のエアゾール容器の押しボタン部分を操
作して使用状態にある本発明の旋回噴射構造体の縦断面
図である。
【図7】本発明の柔らかい管の付け根端と柔らかい管の
嵌め込み部との接続状態を示す断面図である。
【図8】本発明の噴射頭の噴出口の断面図であって、そ
の噴出口の向きが内側に傾斜した一実施例を示す。
【図9】本発明の噴射頭の噴出口の断面図であって、そ
の噴出口の向きが外側に傾斜したもう一つの実施例を示
す。
【図10】本発明の噴射頭の端面図であって、栓体の側
から見た図である。
【図11】本発明の噴射頭の縦断面図であって、噴出口
から噴射する前のピストンの位置を示す。
【図12】本発明の噴射頭の縦断面図であって、噴出口
から噴射した後のピストンの位置を示す。
【符号の説明】
1 噴射頭 2 噴出口 3 柔らかい管 4 押しボ
タン部分 5 エアゾール容器 6 エアゾ
ール容器の噴出弁 7 柔らかい管の先端の拡開部 8 柔らか
い管の先端の係止部材 9 柔らかい管の付け根端の係止部材 10 ピスト
ン 11 栓 12 空気流
入口 13 ピストン案内用シリンダー 14 柔らか
い管の嵌め込み筒部 15 柔らかい管の付け根端の拡開部 16 旋回噴
射構造体
【手続補正書】
【提出日】平成8年12月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】押ボタンの上端部を中心に旋回し得る旋
回噴射構造体
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は押ボタンの上端部を中心
に旋回し得る旋回噴射構造体に関し、特に、使用時、押
ボタン部材を係止位置にした状態で、柔らかい管の付け
根部分を中心にして、360度の旋回噴射の継続を可能
とし、さらに、押しボタン部分を押してから噴出口2か
ら噴射させるまでに時間差を設け得るようにし、使用し
ない時には、その旋回噴射構造体をエアゾール容器の蓋
の中に納めることができる旋回噴射構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、殺虫剤や殺菌剤や消臭剤や消
毒剤などをエアゾール容器に充填して使用してきた。最
近では、エアゾール容器に充填した内容物の噴射動作の
反作用を利用して旋回噴射を試みるものがある。それに
は、エアゾール容器自体を旋回させる場合と、エアゾー
ル容器の押しボタンにアームを取り付け、その先端に噴
口を設け、アームの取り付け部を中心にしてアームを旋
回させる場合がある。また、エアゾール容器を釣り下げ
て旋回噴射させる方法もある。そのような従来のもの
は、旋回噴射によって、手でエアゾール容器を持って移
動しながら噴射する必要をなくし、さらに、噴射ミスト
を使用者が高濃度で吸入する危険を回避しながら広範囲
に内容物を噴射することを狙ったものであった。しかし
ながら、アームがエアゾール容器から半径方向へ突出す
る場合、それをエアゾール容器の蓋の中に納めることが
難しい。従って、使用後、噴口の回りに付着した内容物
が使用者の手や周囲の物を汚すことがある。また、アー
ムがエアゾール容器から半径方向へ突出すると、家庭に
おいても、倉庫においてもその保管が不便であり、それ
を商品として販売する場合には、店頭に陳列するスペー
スを広く必要とする。さらに、従来のものでは、使用開
始時、押ボタンを押した瞬間に噴口から内容物が噴射す
るので、旋回噴射により使用者の手や顔に噴射ミストを
被り易い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
欠点を排除することを目的とする。具体的には、噴出口
を備えた噴射頭と押ボタン部材の上端部とを接続する管
を柔らかい管で構成することによって、旋回噴射構造体
をすっぽりとエアゾール容器の蓋の中に納めることを本
発明の課題とする。それに伴って、柔らかい管を使用す
る場合、噴射口の部分が軽くなり、旋回時遠心力がきか
なくなって旋回能が悪くなるので、それを高めるために
噴射頭に重力感をもたせることを課題とする。本発明の
もう一つの課題は、押ボタン部分を押してから噴出口か
ら噴射させるまでに時間差を設け得るようにすることで
ある。それによって、押ボタン部分を押した瞬間に噴口
から内容物が噴射するのを防ぎ、使用者の手や顔に噴射
ミストを被らないようにしようとするものである。その
ために、押ボタン部分を押した瞬間に、エアゾール容器
の噴射口から噴射頭の噴出口まで急速に噴射液が移動し
ないように、噴出口へ通じる入口が最初はピストンによ
り閉鎖されているが、液圧によりピストンが右方へ移動
して噴射頭の噴出口への入口17が開放するまでの時間
だけ、時間差を生じさせるようにするものである。本発
明のさらにもう一つの課題は、使用時、押ボタン部分を
押し下げることにより係止突起が押ボタン部材に形成さ
れた開口部を通って係止部分に係止されるように構成す
ることであり、そうすることによって、使用時、使用者
はエアゾール容器を手から離して所望の位置に置き、そ
こを離れてもその状態で旋回噴射を継続して可能とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、噴出口2を備
えた噴射頭1と、その噴射頭1をつなぐ柔らかい管3
と、その柔らかい管3の付け根端を接続する上端部14
を有する押ボタン部材4とで旋回噴射構造体16を構成
し、前記噴射頭1と柔らかい管3との接続部、および柔
らかい管3と押ボタン部材4の上端部14との接続部に
は柔らかい管3の端部を拡開して係止部材8、9を介在
させることにより柔らかい管3が相手側から抜けないよ
うに構成し、前記押ボタン部材4は押ボタン部材の係止
部分4’と押ボタン部材の係止突起4”と押ボタン部分
4”’とを備え、使用時、前記押ボタン部分4”’を押
し下げることにより係止突起4”が押ボタン部材4に形
成された開口部13を通って係止部分4’に係止される
ように構成し、その状態で、前記柔らかい管3と押ボタ
ン部材4の上端部14との接続部を中心にして噴射動作
の反作用により柔らかい管3を噴射頭1とともに旋回し
得るようにし、前記押ボタン部材4の上端部14の穴の
大きさは、柔らかい管3との間の隙間はないが前記旋回
を可能とするように形成し、前記旋回噴射構造体16を
エアゾール容器のバルブステム6の先端に嵌め込んでな
る押ボタンの上端部を中心に旋回し得る旋回噴射構造体
である。
【0005】
【作用】本発明は、噴出口2を備えた噴射頭1と、その
噴射頭1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管3の
付け根端を接続する上端部14を有する押ボタン部材4
とで旋回噴射構造体16を構成するものであり、前記噴
射頭1と柔らかい管3との接続において、柔らかい管3
の先端を拡開させ、係止部材8を介在させ、その係止部
材8の環状係止用突起を噴射頭1の内面の窪みに係止さ
せるので、柔らかい管3は噴射頭1から抜けないように
装着される。また、柔らかい管3の付け根端と押ボタン
部材4の上端部14との接続においても、同じく、柔ら
かい管3の付け根端15を拡開させ、係止部材9を介在
させ、その係止部材9の環状係止用突起を前記上端部1
4の内面の窪みに係止させるので、柔らかい管3は前記
上端部14から抜けないように装着される。押ボタン部
材4がエアゾール容器5のバルブステムの先端に接続さ
れたとき、押ボタン部分4”’を押すことにより、噴射
圧が拡開部15を押し上げるのでその拡開部15が係止
部材9に引っ掛かり、柔らかい管3の付け根端は、前記
上端部14から抜けないように装着させることができ
る。使用時、押ボタン部分4”’を押し下げることによ
り係止突起4”が押ボタン部材4に形成された開口部1
3を通って係止部分4’に係止される。その係止状態
で、前記柔らかい管3と押ボタン部材4の上端部14と
の接続部を中心にして噴射動作の反作用により、柔らか
い管3は噴射頭1とともに旋回を継続する。その噴射頭
1は、旋回時、遠心力をきかせることができるような重
さを有する。また、前記上端部14の嵌め込み穴の大き
さは、柔らかい管3との間の隙間はないが前記旋回を可
能とするように形成するので、そこから液体が漏れるこ
となく柔らかい管3の旋回を可能とする。 押ボタン部
分4”’は、押ボタン部材4と一体的に形成するので、
旋回噴射構造体16をエアゾール容器のバルブステム6
の先端に嵌め込むだけでエアゾール容器を容易に完成し
得る。従って、その製品化に熟練を要せず、しかも、安
価に製造できる。本発明の重要な特徴として、柔らかい
管を使用するので旋回噴射構造体16をエアゾール容器
の蓋の中にすっぽりと納めることができる。
【0006】
【実施例1】本発明は、噴出口2を備えた噴射頭1と、
その噴射頭1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管
3の付け根端を接続する上端部14を有する押ボタン部
材4とで旋回噴射構造体16を構成し、前記噴射頭1と
柔らかい管3との接続部、および柔らかい管3と押ボタ
ン部材4の上端部14との接続部には柔らかい管3の端
部を拡開7、15して係止部材8、9を介在させること
により柔らかい管3が相手側から抜けないように構成
し、前記押ボタン部材4は押ボタン部材の係止部分4’
と押ボタン部材の係止突起4”と押ボタン部分4”とを
備え、使用時、前記押ボタン部分4”を押し下げること
により係止突起4”が押ボタン部材4に形成された開口
部13を通って係止部分4’に係止されるように構成
し、その状態で、前記柔らかい管3と押ボタン部材4の
上端部14との接続部を中心にして噴射動作の反作用に
より柔らかい管3を噴射頭1とともに旋回し得るように
し、前記押ボタン部材4の上端部14の穴の大きさは、
柔らかい管3との間の隙間はないが前記旋回を可能とす
るように形成し、前記旋回噴射構造体16をエアゾール
容器のバルブステム6の先端に嵌め込んでなる押ボタン
の上端部を中心に旋回し得る旋回噴射構造体であり、第
11図、第12図に示すように、筒形噴射頭1の一端に
柔らかい管3の先端を嵌め込み、第10図に示すよう
に、前記噴射頭1の他端に空気放出溝12を形成するよ
うに栓11を嵌め込み、第11図、第12図に示すよう
に、その栓11と柔らかい管3の先端拡開部7との間に
ピストン10を介在させ、操作時、ピストン10の動き
により、押ボタン部分4を押してから噴出口2から噴射
させるまでに時間差を設け得るようにした押ボタンの上
端部を中心に旋回し得る旋回噴射構造体16である。前
記柔らかい管3はゴム、或いは合成樹脂で構成する。
【0007】
【実施例2】本発明は、噴出口2を備えた噴射頭1と、
その噴射頭1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管
3の付け根端を接続する上端部14を有する押ボタン部
材4とで旋回噴射構造体16を構成し、前記噴射頭1と
柔らかい管3との接続部、および柔らかい管3と押ボタ
ン部材4の上端部14との接続部には柔らかい管3の端
部を拡開7、15して係止部材8、9を介在させること
により柔らかい管3が相手側から抜けないように構成
し、前記押ボタン部材4は押ボタン部材の係止部分4’
と押ボタン部材の係止突起4”と押ボタン部分4”’と
を備え、使用時、前記押ボタン部分4”’を押し下げる
ことにより係止突起4”が押ボタン部材4に形成された
開口部13を通って係止部分4’に係止されるように構
成し、その状態で、前記柔らかい管3と押ボタン部材4
の上端部14との接続部を中心にして噴射動作の反作用
により柔らかい管3を噴射頭1とともに旋回し得るよう
にし、前記押ボタン部材4の上端部14の穴の大きさ
は、柔らかい管3との間の隙間はないが前記旋回を可能
とするように形成し、前記旋回噴射構造体16をエアゾ
ール容器のバルブステム6の先端に嵌め込んでなる押ボ
タンの上端部を中心に旋回し得る旋回噴射構造体であ
り、第11図、第12図に示すように、筒形噴射頭1の
側部に噴出口2を形成し、第8、9図に示すように、そ
の噴出口2の向きを所望方向に向けて形成した噴射頭を
旋回し得るエアゾール容器である。
【0008】
【実施例3】本発明は、噴出口2を備えた噴射頭1と、
その噴射頭1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管
3の付け根端を接続する上端部14を有する押ボタン部
材4とで旋回噴射構造体16を構成し、前記噴射頭1と
柔らかい管3との接続部、および柔らかい管3と押ボタ
ン部材4の上端部14との接続部には柔らかい管3の端
部を拡開7、15して係止部材8、9を介在させること
により柔らかい管3が相手側から抜けないように構成
し、前記押ボタン部材4は押ボタン部材の係止部分4’
と押ボタン部材の係止突起4”と押ボタン部分4”’と
を備え、使用時、前記押ボタン部分4”’を押し下げる
ことにより係止突起4”が押ボタン部材4に形成された
開口部13を通って係止部分4’に係止されるように構
成し、その状態で、前記柔らかい管3と押ボタン部材4
の上端部14との接続部を中心にして噴射動作の反作用
により柔らかい管3を噴射頭1とともに旋回し得るよう
にし、前記押ボタン部材4の上端部14の穴の大きさ
は、柔らかい管3との間の隙間はないが前記旋回を可能
とするように形成し、前記旋回噴射構造体16をエアゾ
ール容器のバルブステム6の先端に嵌め込んでなる押ボ
タンの上端部を中心に旋回し得る旋回噴射構造体であ
り、筒形噴射頭1の一端に柔らかい管3の先端を嵌め込
み、前記噴射頭1の他端に空気放出溝12を形成するよ
うに栓11を嵌め込み、その栓11と柔らかい管3の先
端拡開部7との間にピストン10を介在させ、操作時、
ピストン10の動きにより、押ボタン部分4”’を押し
てから噴出口2から噴射させるまでに時間差を設け得る
ようにし、噴射頭1の側部に噴出口2を形成し、その噴
出口2の向きを所望方向に向けて形成した請求項1記載
の押ボタンの上端部を中心に旋回し得る旋回噴その噴射
頭1の側部に噴出口2を形成し、その噴出口2の向きを
所望方向に向けて形成した押ボタンの上端部を中心に旋
回し得る旋回噴射構造体である。
【0009】
【効果】本発明は、噴出口2を備えた噴射頭1と、その
噴射頭1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管3の
付け根端を接続する上端部14を有する押ボタン部材4
とで旋回噴射構造体16を構成するものであり、噴射頭
1と柔らかい管3との接続部、および柔らかい管3と前
記上端部14との接続部は、柔らかい管3の先端を拡開
させ、係止部材8、9をそれぞれ介在させるので柔らか
い管3が相手側から確実に抜けないように装着すること
ができる効果がある。また、押しボタンを押すことによ
り、前記柔らかい管3の付け根端との接続部を中心にし
て噴射動作の反作用により噴射頭1を旋回し得る。その
噴射頭1はゴム、或いは合成樹脂でなる柔らかい管3に
対して図2に示すような重さを有するので、旋回時、遠
心力をきかせることができる効果がある。また、前記柔
らかい管3の上端部14の嵌め込み穴の大きさは、柔ら
かい管3との間の隙間はないが前記旋回を可能とするよ
うに形成するので、そこから液体が漏れることなく柔ら
かい管3の旋回を可能とする効果がある。押ボタン部分
4”’は、押ボタン部材4と一体的に形成するので、旋
回噴射構造体16をエアゾール容器のバルブステム6の
先端に嵌め込むだけでエアゾール容器を容易に完成し得
る。従って、その製品化に熟練を要せず、安価に製造で
きる効果がある。柔らかい管はゴム、或いは合成樹脂で
構成するので屈曲自在であり、そのために旋回噴射構造
体16をエアゾール容器の蓋の中にすっぽりと納めるこ
とができる効果がある。さらにまた、筒形噴射頭の内部
開口内にピストンを配置したので、押ボタン部分を押し
てから噴出口から噴射させるまでに時間差が生じる。そ
のために、使用者が噴射ミストを高濃度で吸入したり、
使用者の手や顔にミストを被る危険を回避し得る効果が
ある。使用時、押ボタン部分4”’を押し下げることに
より係止突起4”が押ボタン部材4に形成された開口部
13を通って係止部分4’に係止されるので、その係止
状態を保持したままで旋回噴射を継続することができ、
前記柔らかい管3と押ボタン部材4の上端部14との接
続部を中心にして噴射動作の反作用により、柔らかい管
3は噴射頭1とともに旋回し得る。その噴射頭1は、旋
回時、遠心力をきかせることができるような重さを有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の旋回噴射構造体の平面図である。
【図2】本発明の旋回噴射構造体の正面図であり、二点
鎖線で示したエアゾール容器の蓋を閉めた状態を示す。
【図3】本発明の旋回噴射構造体の側面図を示す。
【図4】本発明の旋回噴射構造体の使用状態を示す平面
図である。
【図5】本発明の旋回噴射構造体の使用状態にある正面
図であり、蓋は取り外して示している。
【図6】エアゾール容器の上端部に支持された本発明の
旋回噴射構造体の縦断面図であって、押ボタン部分を操
作して押ボタン部材を係止状態で使用するところを示
す。
【図7】本発明の柔らかい管の付け根端と押ボタン部材
の上端部との接続状態を示す断面図である。
【図8】本発明の噴射頭の噴出口の断面図であって、そ
の噴出口の向きが内側に傾斜した一実施例を示す。
【図9】本発明の噴射頭の噴出口の断面図であって、そ
の噴出口の向きが外側に傾斜したもう一つの実施例を示
す。
【図10】本発明の噴射頭の端面図であって、栓の側か
ら見た図である。
【図11】本発明の噴射頭の縦断面図であって、噴出口
から噴射する前のピストンの位置を示す。
【図12】本発明の噴射頭の縦断面図であって、噴出口
から噴射した後のピストンの位置を示す。
【符号の説明】 1 噴射頭 2 噴射頭
の噴出口 3 柔らかい管 4 押ボタ
ン部材 4’ 押ボタン部材の係止部分 4” 押ボタ
ン部材の係止突起 4”’ 押ボタン部分 5 エアゾール容器 6 エアゾ
ール容器の噴出弁 7 柔らかい管の先端の拡開部 8 柔らか
い管の先端の係止部材 9 柔らかい管の付け根端の係止部材 10 ピスト
ン 11 栓 12 空気放
出溝 13 押ボタン部材の開口部 14 押ボタ
ン部材の上端部 15 柔らかい管の付け根端の拡開部 16 旋回噴
射構造体 17 噴射頭の噴出口への入口
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図7】
【図8】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】噴出口2を備えた噴射頭1と、その噴射頭
    1をつなぐ柔らかい管3と、その柔らかい管3の付け根
    端を接続する柔らかい管の嵌め込み筒部14とで旋回噴
    射構造体16を構成し、前記噴射頭1と柔らかい管3と
    の接続部、および柔らかい管3と柔らかい管嵌め込み筒
    部との接続部には柔らかい管3の端部を拡開して係止部
    材8、9を介在させることにより相手側から抜けないよ
    うに構成し、前記柔らかい管3と柔らかい管3嵌め込み
    筒部との接続部を中心にして噴射動作の反作用により噴
    射頭1を旋回し得るようにし、前記柔らかい管3嵌め込
    み筒部の嵌め込み穴の大きさは、柔らかい管3との間の
    隙間はないが前記旋回を可能とするように形成し、前記
    柔らかい管3嵌め込み筒部と一体的に押しボタン部分4
    を形成し、前記旋回噴射構造体16をエアゾール容器の
    バルブステム6の先端に嵌め込んでなる噴射頭を旋回し
    得るエアゾール容器。
  2. 【請求項2】筒形噴射頭1の一端に柔らかい管3の先端
    を嵌め込み、前記噴射頭1の他端に空気抜き部12を形
    成するように栓体11を嵌め込み、その栓体11と柔ら
    かい管3の先端拡開部との間にピストン10を介在さ
    せ、そのピストン10が往復運動する筒形噴射頭の内部
    開口の内面の中間位置に噴出通路の流入口が位置するよ
    うにし、操作時、ピストン10の動きにより、押しボタ
    ン4を押してから噴出口2から噴射させるまでに時間差
    を設け得るようにした請求項1記載の噴射頭を旋回し得
    るエアゾール容器。
  3. 【請求項3】噴射頭1の側部に噴出口2を形成し、その
    噴出口2の向きを所望方向に向けて形成した請求項1記
    載の噴射頭を旋回し得るエアゾール容器。
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JP2009501620A (ja) * 2005-07-18 2009-01-22 エアロソル−サービス アーゲー 冷却流体を吐出するスプレー装置
JP2011517973A (ja) * 2008-03-24 2011-06-23 エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド 揮発性物質ディスペンサ
CN105015782A (zh) * 2015-08-17 2015-11-04 山东卫士植保机械有限公司 航空喷头

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