JPH1176167A - 眼科検査装置 - Google Patents

眼科検査装置

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JPH1176167A
JPH1176167A JP9235948A JP23594897A JPH1176167A JP H1176167 A JPH1176167 A JP H1176167A JP 9235948 A JP9235948 A JP 9235948A JP 23594897 A JP23594897 A JP 23594897A JP H1176167 A JPH1176167 A JP H1176167A
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Hiroshi Ishibe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検眼50に加えられる圧力(i(t))に
対して、被検眼50が時間的に変化する様子(r
(t))を観察することが可能な眼科検査装置1を提供
することである。 【解決手段】 空気噴射装置11を備え被検眼50を正
面から圧平する圧平手段と、ランプ2を備え被検眼の被
検査部分51に点状光もしくは線状光を照射する光照射
装置と、位置検出センサ22を備え前記被検査部分より
反射された反射光を受光する受光装置と、かかる反射光
を計測データとして記録するデータ記録装置32とを備
えて構成される眼科検査装置1において、データ記録装
置32について、位置検出センサ22において圧平によ
り時間とともに受光位置が変化する前記反射光を、時間
と受光位置とからなる計測データr(t)として記録
し、該計測データr(t)を任意に読み出し得るように
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、眼科
医療において患者の被検眼の眼圧や眼圧異常、角膜異常
等を検出するために被検眼を検査する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、眼科医療において従来使用され
てきた、患者の被検眼90の眼圧を測定するための非接
触式の眼圧測定装置(トノメータ)の概略構成を示すも
のである。ランプ86による光がスリット85aを介し
てスリット光となり、光軸80に沿ってレンズ87aを
通過して被検眼90に斜めから照射されている。被検眼
90で反射したスリット光は光軸80Aに沿ってレンズ
87bを通過して、スリット85b上のA点を照射す
る。この状態から空気噴射装置88により被検眼90の
正面から空気を噴射する。そうすると被検眼90の角膜
表面が噴射された空気の圧力によって圧平され、スリッ
ト光はその反射角度を変化させ、反射光は光軸80Bに
沿うこととなり、圧平検知用光センサー84がこの反射
光を受光面Bで受光することとなる。そして、A点から
受光面Bまで反射光軸が変化するまでの時間に基づい
て、または、反射光の反射角が変化して反射光軸が受光
面Bに照射されるときの空気噴射装置からの空気圧に基
づいて、眼圧値が判断される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
装置によって測定され得るのは、前記反射光がセンサー
84の受光面Bにより受光される特定の時点における角
膜のへこみ量である。
【0004】一方、同一圧力等の圧平に対する、特定の
時点における被検眼のへこみ量が同一であっても、その
中間において被検眼が時間的に変化する様子は、個々の
被検査者の個体差や疾病の程度等によって異なる場合が
ある。
【0005】また、被検眼に加えられる圧力の時間的な
特性に対する被検眼の時間的な変化を各被検眼に固有の
応答として評価することができると、被検眼の疾病に関
する種々の情報を得ることができ、被検眼の検査の高度
化を図ることが期待できる。
【0006】そこで、本発明は、被検眼に加えられる圧
力に対して被検眼が時間的に変化する様子を観察するこ
とが可能な眼科検査装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明にかかる請求項1記載の発明は、被検眼を正
面から圧平する圧平手段と、該被検眼の被検査部分に点
状光もしくは線状光を照射する光照射装置と、前記被検
査部分より反射された反射光を受光する受光装置と、か
かる反射光を計測データとして記録するデータ記録装置
とを備えてなる眼科検査装置であって、前記データ記録
装置は、受光装置において前記圧平により時間とともに
受光位置が変化する前記反射光を、時間と受光位置とか
らなる計測データとして記録するように構成され、該計
測データを任意に読み出し得るように構成される眼科検
査装置である。
【0008】前記光照射装置により点状光もしくは線状
光が照射されると、被検眼の被検査部分により反射され
た反射光は、光照射装置と被検査部分と受光装置との位
置関係に基づいて受光装置上の所定の受光位置に受光さ
れる。
【0009】そして、前記圧平が行われる過程において
は、前記被検査部分は時間とともに圧平の圧力に応答す
るように変位し、これに対応して前記反射光の受光位置
も時間とともに変化する。かかる反射光の各受光位置と
該位置に受光される各時間とは、前記データ記録装置に
計測データとして記録される。
【0010】そして、前記データ記録装置にあっては、
前記被検査部分に関する前記計測データを任意に読み出
すことができる。これにより、前記計測データを読み出
して観察することにより、従来得られなかった被検眼の
形状等の時間的に変化する過程に関する情報を得ること
ができる。また、前記計測データに基づいて、固有値演
算等が可能な構成にもでき、より高度な眼科診断に寄与
できる。
【0011】ここで、前記光照射装置により照射される
点状光もしくは線状光について、その被検査部分におけ
る具体的なビーム径や形状は、着目している被検査部分
の動きを、前記反射光の受光装置上における受光位置の
変化として反映できる程度に細かいビーム径とビーム形
状であればよい。
【0012】請求項2記載の発明は、前記圧平手段が、
時間とともに変化する所定の圧力の流体を前記被検眼に
噴射する流体噴射装置を備え、前記被検眼の被検査部分
の固有値を、前記所定の圧力と前記計測データとに基づ
いて演算する固有値演算手段を備えてなる請求項1記載
の眼科検査装置である。
【0013】前記圧平手段により前記流体が噴射される
と、前記被検査部分は、かかる流体の圧力に応答し、前
記のように時間とともに変位する。そして、かかる被検
査部分の変位は、前記データ記録装置に記録される前記
計測データに反映される。
【0014】本発明の眼科検査装置において、流体噴射
装置より噴射される前記流体の圧力は、時間とともに変
化する所定の圧力特性が予め与えられており、その被検
査部分における圧力特性が判るようになっている。これ
により、前記固有値演算手段は、被検査部分に入力とし
て作用する所定の圧力特性からなる流体の圧力と、被検
査部分の時間的な変位を反映する出力としての前記計測
データとに基づいて、被検査部分の固有値の演算を行
う。
【0015】ここで、固有値とは、前記圧平手段により
加えられる所定の特性の圧力に対する被検眼の物理的応
答に関する固有値であり、主に、被検眼の弾性的特性に
関する固有値が対象とされる。
【0016】また、前記予め与えられる流体の圧力特性
については、前記流体噴射装置の機械的な動作速度の制
限を受けない範囲内で複数の種類を与えることができ
る。
【0017】請求項3記載の発明は、前記被検眼の被検
査部分が、角膜前面、角膜後面、水晶体前面、水晶体後
面又はこれらの組み合わせであることを特徴とする請求
項1または請求項2記載の眼科検査装置である。
【0018】これにより、従来より検査の対象として着
目されていた角膜前面のみならず、角膜後面や水晶体前
面や水晶体後面についても、その形状等の時間的に変化
する過程に関する情報を得ることができ、また、前記固
有値の評価を行える。
【0019】なお、本発明における被検査部分について
の前記計測データの記録等は、角膜前面、角膜後面、水
晶体前面、水晶体後面の四つの部分の全てを同時に行う
のであってもよく、また、四つの部分のいずれか一つと
するのであってもよく、又は、前記四つの部分の任意の
組み合わせとするのであってもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明にかかる眼科検査装置につ
いて、図1乃至図3に基づいて説明する。
【0021】図1は、本発明にかかる眼科検査装置につ
いて、被検眼50の角膜前面を被検査部分51とするも
のの例についての概略構成を示している。
【0022】眼科検査装置1は、ランプ2とピンホール
板3と照射レンズ4とを備えて構成される光照射装置
と、流体噴射装置に相当する空気噴射装置11と、受光
レンズ20とマスク21と位置検出センサー22とを備
えて構成される受光装置とを備えている。
【0023】受光装置を構成する前記各部材と光照射装
置を構成する前記各部材と空気噴射装置11とは筐体6
の内側に設置されており、被検査部分51からの反射光
以外に位置検出センサー22に入射する光を極力抑え得
るようになっている。
【0024】筐体6は、被検査部分51に対して眼科検
査装置1をアライメントできるように、図示していない
駆動機構により、X軸、Y軸、Z軸の各々の方向に独立
に移動できるように構成されている。なお、図中におい
て、上下方向がX軸方向、左右方向がZ軸方向、紙面に
垂直な方向がY軸方向である。
【0025】前記光照射装置は、この例では、ランプ2
を光源として、被検査部分51に正面の斜め方向より光
軸40Aに沿って点状光を照射するように構成されてい
る。
【0026】ランプ2は、前記光軸40Aに沿った所定
の位置に設置されており、ピンホール板3に対して放射
状の光を照射する。ランプ2は、その点灯と消灯ならび
に明るさの調節をコントローラ10に備わる図示してい
ないスイッチ等により自在に行えるようになっている。
【0027】前記ピンホール板3には所定の径のピンホ
ールが設けられており、ランプ2より照射された光は、
該ピンホールによる点光源としてレンズ4の入射側の視
野内に所定の光量が入射するようになっている。
【0028】そして、前記レンズ4に入射する光は、光
軸40Aに沿って被検査部分51に点状光として結像さ
れる。
【0029】前記受光装置は、前記点状光の照射による
被検査部分51の反射光を、位置検出センサ22に受光
し、該検出センサ22の受光部22a上の受光位置を検
出するように構成されている。
【0030】レンズ20は、光軸40B1上の所定の位
置に設置されており、前記被検査部分51の反射光を、
位置検出センサ22の受光部22aに結像させる。
【0031】マスク21は、レンズ20と位置検出セン
サ22との間に設けられており、検査対象として着目し
ている被検査部分51からの反射光のみを位置検出セン
サ22により検出できるように、他の部分からの反射光
等を遮断するための部材である。このマスク21に形成
される開口21aは、圧平による被検査部分51の変化
により前記反射光の移動を生じても、レンズ20に入射
した反射光を位置検出センサ22が受光できる程度の大
きさに設計されている。
【0032】位置検出センサ(P.S.D)22は、受光
部22aの中心が光軸40B1に一致するように設置さ
れており、受光部22a上の受光位置に応じた大きさの
信号rを経時的に出力するようになっている。
【0033】位置検出センサー22より出力された前記
信号rは、増幅器31に入力され、必要に応じて増幅や
A/D変換等の処理が施された後にデータ記録装置32
に入力される。
【0034】データ記録装置32は、入力される信号を
時間の経過に従って順次に記録する部材であり、前記信
号rが計測データr(t)として記録される。
【0035】データー記録装置32は、コントローラ1
0に備わる空気噴射装置11の作動スイッチ12が操作
されると、これに伴いコントローラ10より出力される
動作信号sの入力により圧平の開始を検知できるように
なっており、信号sが入力されると、前記計測データr
(t)の入力可能な状態にセットされるようになってい
る。
【0036】空気噴射装置11は、被検眼50の被検査
部分51の正面に設けられており、被検査部分51を圧
平するべく所定の圧力からなる空気流を被検査部分51
に噴射するための部材である。この空気噴射装置11
は、時間とともに変化する所定の圧力特性を有する空気
流が送り込まれるが、かかる空気流は眼科検査装置1に
おいて以下のように形成される。
【0037】コントローラ10は関数設定器13を備え
ており、関数設定器13には時間とともに変化する所定
の特性を有する関数w(t)の複数が予め選択可能に設定
されている。
【0038】そして、関数設定器13により一つの関数
w(t)を選択し、作動スイッチ12を操作すると、関数
w(t)が圧力形成機構14へと出力される。
【0039】そして、内部にアクチュエーターとマイク
ロポンプを備えて構成される圧力形成機構14は、関数
w(t)に従って時間とともに強さが変化する圧力を内部
に発生し、被検査部分51上で関数i(t)に従って変化
する圧力特性の空気流が空気噴射装置11より出力され
る。
【0040】なお、前記w(t)に対する前記i(t)は、
圧力形成機構14から被検査部分51に至る空気噴射装
置11の伝送特性等に基づいて、コントローラ10にモ
ニターされ得るようになっている。かかるi(t)が被検
査部分51に対する入力関数に相当する。
【0041】また、前記設定器13に設定される関数w
(t)は、パルスジェネレータ等を設定器13に組み込む
ことにより、任意の関数を発生させることも可能であ
る。
【0042】ただし、前記w(t)は、前記圧力形成機構
14の機械的動作の応答速度との関係により、時間的に
変化する圧力の関数i(t)として再現可能なものに制限
される。
【0043】演算部33は、被検眼50の被検査部51
についての固有値の演算を行う部材であり、コントロー
ラ10により出力される前記入力関数i(t)と、前記デ
ータ記録装置32に記録されるr(t)とが入力されるよ
うになっている。なお、前記r(t)は、演算部33にお
いて、被検査部51上の位置を表す関数r(t)として補
正されるようになっている。
【0044】また、演算部33は、第一記憶部33aと
第二記憶部33bとCPU33cとを備えている。
【0045】第一記憶部33aには、前記i(t)および
前記r(t)を格納するための記憶領域や、固有値の演算
の実行に必要である演算結果を格納する等のための記憶
領域が設けられている。
【0046】第二記憶部33bは、各種の固有値を求め
るために必要な演算の手順(特に図示していない)が記
述されるプログラムが格納されており、実行され得る演
算の具体例として、フーリエ変換の演算、伝達関数の演
算、音響インピーダンスの演算等がある。
【0047】そして、CPU33cは、第二記憶部33
bに格納されるプログラムの手順に従って、前記各種の
演算を実行する。
【0048】次に、前記眼科検査装置について、被検眼
50の被検査部分の複数を検査できるように構成される
ものについて説明する。
【0049】図2は、前記眼科検査装置1について、角
膜前面51、角膜後面52、水晶体前面53、水晶体後
面54の各部分を被検査部分とできるように構成される
光照射装置および受光装置の各部材の設置例を示してい
る。
【0050】図2に示される眼科検査装置1において、
レンズ20は、角膜前面51、角膜後面52からの反射
光を、各々に位置検出センサ22、25に入射させるべ
く設けられている。そして、ハーフミラー23が光軸4
0B1、40B2に対して45度傾斜して設けられてお
り、51、52の反射光は、光軸40B1、40B2に
対して90度傾斜した光軸50B1、50B2に沿って
伝搬する。
【0051】角膜前面51の反射光のうち光軸40B1
に沿ってハーフミラー23を透過した光は、位置検出セ
ンサ22に入射する。一方、角膜後面52の反射光のう
ち光軸40B2に沿ってハーフミラー23を透過した光
は、マスク21により遮断され、位置検出センサ22に
検出されることがない。
【0052】角膜後面52の反射光のうちハーフミラー
23により光軸50B2に沿って伝搬する光は、位置検
出センサ25に入射する。一方、角膜前面51の反射光
のうちハーフミラー23により光軸50B1に沿って伝
搬する光は、マスク24により遮断され、位置検出セン
サ25に検出されることがない。
【0053】また、図2に示される眼科検査装置1にあ
っては、レンズ19は、水晶体前面53、水晶体後面5
4からの反射光を、各々に位置検出センサ27、30に
入射させるべく設けられている。そして、ハーフミラー
28が光軸40B3、40B4に対して45度傾斜して
設けられており、53、54の反射光は、光軸40B
3、40B4に対して90度傾斜した光軸50B3、5
0B4に沿って伝搬する。
【0054】水晶体前面53の反射光のうち光軸40B
3に沿ってハーフミラー28を透過した光は、位置検出
センサ27に入射する。一方、水晶体後面54の反射光
のうち光軸40B4に沿ってハーフミラー28を透過し
た光は、マスク26により遮断され、位置検出センサ2
7に検出されることがない。
【0055】水晶体後面54の反射光のうちハーフミラ
ー28により光軸50B4に沿って伝搬する光は、位置
検出センサ30に入射する。一方、水晶体前面53の反
射光のうちハーフミラー28により光軸50B3に沿っ
て伝搬する光は、マスク29により遮断され、位置検出
センサ30に検出されることがない。
【0056】なお、図2において、位置検出センサ2
2、25,27、30には、図示していない前記データ
記録装置32と演算部33とが各々に接続されており、
被検査部分51、52、53、54の計測データを得る
ことができ、また、各々についての固有値を求め得るよ
うになっている。
【0057】次に、図1と図2とに基づいて、本発明に
かかる眼科検査装置1の動作について、被検査部分を角
膜前面51と角膜後面52とする場合の例により、以下
に説明する。
【0058】まず、角膜前面51に照射される光の反射
光を位置検出センサ22により、角膜後面52に照射さ
れる光の反射光を位置検出センサ25により受光できる
ように、眼科検査装置1をX軸方向、Y軸方向、Z軸方
向へ移動させてアライメントを行う。
【0059】次に、コントローラ10を操作し、ランプ
2を適当な明るさに点灯させ、また、関数設定器13に
より一つの関数w(t)を選択する。ここでは、時間とと
もに台形状に変化する関数をw(t)として選択する。そ
して、作動スイッチ12を操作すると、選択されたw
(t)に対応して、図3(a)に示されるように被検査部5
1上で台形状に変化する関数i(t)に従う圧力の空気流
が噴射される。これにより、被検査部51、52は圧平
され、時間とともに51、52に変位を生ずる。
【0060】なお、図3(a)において、t0 は作動ス
イッチ12が操作された瞬間の時間であり、t1 は空
気噴射装置11より空気流の噴射が開始される時間であ
る。
【0061】被検査部51、52が時間とともに変位す
ると、これに対応して、被検査部51、52の反射光が
位置検出センサ22、25の受光部上を移動する。そし
て、この圧平に伴う受光部上の被検査部51、52の反
射光の移動は、圧平の開始から終了に至る全時間にわた
って、計測データr1(t)、r2(t)として、51、52
の各々に対するデータ記録装置32に記録される。
【0062】そして、前記計測データは演算部33によ
りデータ記録装置32より読み込まれ、被検査部51、
52の変位r1(t)、r2(t)として記憶部33aに記憶
される。
【0063】図3(b)は、計測されたr1(t)、r
2(t)を具体的に示している。
【0064】入力i(t)に応答するかのように、r
1(t)、r2(t)が時間とともに台形状に変化する様子を
確認できる。
【0065】このように、本発明の眼科検査装置1によ
ると、圧平の開始から終了に至る過程における被検眼5
0の被検査部51が時間的に変化する様子を観察でき
る。
【0066】また、このようにして得られたr(t)と、
入力i(t)とに基づいて、被検査部51、52について
の各種の固有値を演算できる。
【0067】固有値の具体例の一つである周波数特性
を、前記r1(t) を例として、演算する手順の概略を以
下に説明する。
【0068】入力関数i(t)と出力関数r1(t) とにつ
いて、式(1)、(2)のようにフーリエ変換を行う。
【0069】
【数1】
【0070】
【数2】
【0071】上記、式(1)、(2)において、Fはフーリ
エ変換の演算子を表し、ωはi(t)、r1(t)に含まれ
る信号成分の周波数に対応する角周波数を表す。
【0072】式(1)、(2)から、被検眼50の被検査部
分51の周波数特性は、式(3)により求められる。
【0073】
【数3】
【0074】求めることができる他の固有値の典型例と
して、伝達関数、インパルス応答、音響インピーダンス
を上げることができる。
【0075】このように、本発明の眼科検査装置1によ
ると、被検査部分51に対する圧平を表すi(t)と該圧
平による51の変位r(t)とから被検査部分51の固有
値を求めることができ、個々の被検眼50についての固
有の応答を評価できる。
【0076】なお、この実施形態の説明にあっては、被
検査部分に点状光を照射するように構成される例を上げ
て説明したが、スリット等を用いることによる線状光を
被検査部分に照射することもできる。
【0077】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる請求項1
記載の発明は、被検眼の被検査部分について、時間とと
もに変化する計測データを任意に読み出し得るので、該
計測データに基づいて、従来得られなかった被検眼の形
状等の時間的に変化する過程に関する情報が得られると
いう効果を奏する。また、かかる効果に基づいて、固有
値演算等を可能にもできるので、より高度な眼科診断に
寄与できるという効果を奏する。
【0078】請求項2記載の発明は、被検眼の被検査部
分について、固有値の評価を行えるので、被検眼に対す
る従来得られなかった情報を得ることができ、被検眼の
疾患の発見等に寄与できるという効果を奏する。
【0079】請求項3記載の発明は、角膜前面の他、角
膜後面や水晶体前面や水晶体後面についても、その形状
等が変化する過程に関する情報を得ることができ、ま
た、固有値の評価を行うこともできる。これにより、か
かる複数の部分の総合評価によってのみ発見され得る疾
患の検査等に寄与しうるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる眼科撮影装置の一例の概略構
成を示す図である。
【図2】被検査部分が四つの部位からなる場合の光学系
の一例を示す図である。
【図3】被検査部分に対する圧平の時間的な変化と、そ
れに対する被検査部分の変位の具体例を示す図である。
【図4】従来の非接触式の眼圧測定装置(トノメータ)
の概略構成を示す図である。
【符号の説明】 1…眼科撮影装置 2…ランプ 3…ピンホール板 4…照射用レンズ 6…筐体 10…コントローラ 11…空気噴射装置 12…作動スイッチ 13…関数設定器 19…受光用レンズ 20…受光用レンズ 21…マスク 21a…開口 22…受光装置 22a…受光部 23…ハーフミラー 24…マスク 25…受光装置 26…マスク 27…受光装置 28…ハーフミラー 29…マスク 30…受光装置 31…増幅器 32…データ記録装置 33…演算部 33a…第一記憶部 33b…第二記憶部 33c…CPU 50…被検眼 51…角膜前面(被検査部分) 52…角膜後面(被検査部分) 53…水晶体前面(被検査部分) 54…水晶体後面(被検査部分)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼を正面から圧平する圧平手段と、
    該被検眼の被検査部分に点状光もしくは線状光を照射す
    る光照射装置と、前記被検査部分より反射された反射光
    を受光する受光装置と、かかる反射光を計測データとし
    て記録するデータ記録装置とを備えてなる眼科検査装置
    であって、 前記データ記録装置は、受光装置において前記圧平によ
    り時間とともに受光位置が変化する前記反射光を、時間
    と受光位置とからなる計測データとして記録するように
    構成され、該計測データを任意に読み出し得るように構
    成される眼科検査装置。
  2. 【請求項2】 前記圧平手段が、時間とともに変化する
    所定の圧力の流体を前記被検眼に噴射する流体噴射装置
    を備え、 前記被検眼の被検査部分の固有値を、前記所定の圧力と
    前記計測データとに基づいて演算する固有値演算手段を
    備えてなる請求項1記載の眼科検査装置。
  3. 【請求項3】 前記被検眼の被検査部分が、角膜前面、
    角膜後面、水晶体前面、水晶体後面又はこれらの組み合
    わせであることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の眼科検査装置。
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