JPH08322803A - 眼圧計 - Google Patents

眼圧計

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Publication number
JPH08322803A
JPH08322803A JP7156905A JP15690595A JPH08322803A JP H08322803 A JPH08322803 A JP H08322803A JP 7156905 A JP7156905 A JP 7156905A JP 15690595 A JP15690595 A JP 15690595A JP H08322803 A JPH08322803 A JP H08322803A
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JP
Japan
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eye
anterior chamber
pressure
amount
tonometer
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JP7156905A
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English (en)
Inventor
Koji Uchida
浩治 内田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 点眼剤を必要とせず角膜に触れることなく、
安全かつ簡便に眼圧測定を行う。 【構成】 測定部1を持って顔支持部材5a、5bを被
検者の顔に当て、瞼の上から眼軸方向に合わせてプロー
ブ3を押し当てる。検者は左手でケース4を持ち右手で
調整リング6を回してプローブ3を押し当てたり引いた
りすると、適度な初期加圧状態で位置表示器10に緑色
のレディランプが点灯し測定準備状態となる。ここで、
初期状態の取り込みスタート釦9を押すと位置表示器1
0のレベルメータに位置表示がなされ、適正な位置に少
しずづ押し込むとレベルメータの表示が変化してゆき、
所定位置に保たれると自動的に加圧検出されて眼圧測定
が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼科病院等において被
検眼の眼圧を測定するために使用される眼圧計に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の眼圧計においては、被検眼に蛍光
剤を点眼した後で、直接圧平プリズムを接触させて角膜
を圧平し、スリットランプを使用して光学的に圧平状態
を観察し、所定面積に圧平されたときの荷重を測定して
眼圧を求めている形式のものがある。
【0003】また、特開平6−38930号公報には、
瞼の上からプローブを押し当てて眼圧を測定する装置が
開示されており、特開平2−31731号公報には超音
波による眼軸測定装置に加圧手段を設けた装置が開示さ
れ、この装置では眼軸測定用のプローブを直接角膜に接
触させて加圧のみにより眼圧を測定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例においては、蛍光剤の点眼を行う必要があるため
に、被検者に不快感を与える可能性があり、更に測定に
熟練を必要とし、測定時間の短縮化が不可能という問題
がある。また、特開平6−38930号公報の装置は前
房部の深さ測定を行っていないので、瞼の厚みの影響を
免れ得ない。更に、特開平2−31731号公報の装置
は超音波を使用して眼軸長の測定を行っているだけで、
そのデータを基にして眼圧測定を行ってはいない。
【0005】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、
直接角膜に触れずに測定を行い、点眼剤の必要もなく安
全に眼圧測定ができる眼圧計を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る眼圧計は、被検眼の前房部の深さを測定
する前房測定手段と、被検眼を眼軸方向に加圧して加圧
量を検出する加圧検出手段と、前記前房測定手段の測定
量と前記加圧検出手段の加圧量の関係を基に眼圧に換算
する眼圧換算手段とを有することを特徴とする。
【0007】
【作用】上述の構成を有する眼圧計は、加圧検出手段に
より被検眼を眼軸方向に加圧して加圧量を検出し、前房
測定手段により被検眼の前房部の深さを測定し、この深
さの測定値と加圧量から眼圧換算手段により眼圧に換算
する。
【0008】
【実施例】本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明
する。図1は第1の実施例の眼圧計の構成図を示し、眼
圧計は測定部1と本体部2から構成されている。測定部
1では、先端部が凹型の略半球状になっている超音波プ
ローブ3がケース4に覆われており、ケース4の前方に
は被検者の顔を支持する顔支持部材5a、5bが固定さ
れ、ケース4の後方には調節リング6がねじ嵌合されて
いる。
【0009】プローブ3の先端部の中心には、図2に示
すように超音波振動子7が取り付けられ、超音波振動子
7の周囲には加圧力を検出する圧電素子8が上下左右の
4個所に配置されている。またプローブ3の後部には、
データの取り込みを開始するスタート釦9、超音波検出
による眼軸方向の検出位置を表示する位置表示器10、
警告音等を発生する警告ブザー11が配置されている。
そして、測定部1は本体部2とケーブル12で接続され
ており、本体部2の表面にはプリンタ13や表示器14
が配置されている。
【0010】図3はプローブ3の縦断面図と本体部2の
電気回路の構成図とを示し、超音波振動子7の出力は送
信回路15と増幅回路16に接続され、圧電素子8の出
力は増幅回路17に接続されている。そして、送信回路
15とスタート釦9の出力は本体部2のマイクロコンピ
ュータ18に接続され、マイクロコンピュータ18の出
力はプローブ3の警告ブザー11と左右眼切換時のデー
タの混在を避けるための左右眼判別スイッチ19に接続
されている。また、増幅回路16の出力は所定変形検出
回路20に接続され、増幅回路17の出力は加圧検出回
路21に接続されており、所定変形検出回路20と加圧
検出回路21の出力はマイクロコンピュータ18に接続
されている。
【0011】図4は所定変形検出回路20の構成図を示
し、超音波振動子7の出力は増幅回路16を介して比較
回路22に接続され、比較回路22には基準電圧発生回
路23の出力も接続されている。比較回路22の出力は
クロックパルス発生回路24の出力と共に電圧レベルカ
ウンタ25に接続され、カウンタ25の出力はメモリ2
6に接続され、更にマイクロコンピュータ18に接続さ
れている。
【0012】図5は加圧検出回路21の構成図を示し、
4個の圧電素子8の出力はそれぞれ増幅回路17を介し
て比較回路27a〜27dに接続され、比較回路27a
〜27dにはそれぞれ加圧所定レベルの基準電圧発生回
路28a〜28dの出力が接続されている。そして、比
較回路27a〜27dの出力は、基準クロックパルス発
生回路29a〜29dの出力と共にA/D変換器30a
〜30dを介してメモリ31に接続され、更にマイクロ
コンピュータ18に接続されている。
【0013】図6(a) は被検眼Eの断面図を示し、図7
(a) は圧平時の断面図を示している。ブローブ3により
瞼Eeの上から眼軸方向の矢印方向に加圧されると、角膜
Ecが徐々に円形状に圧平され、圧平された円形の直径が
3.06mmになるまで加圧される。これは、あまり大
きく圧平したところを基準にすると、眼球自体の硬度に
より正確な眼圧が測定できなくなるためで、D=3.0
6mm位ではそれは無視できる。角膜Ecの変形量Xは、
角膜曲率半径をR、圧平直径をDとすると、次式で求め
られる。 X=R−{R2 −(D/2)2}1/2
【0014】従って、所定変形時の直径をD=3.06
mm、人の平均的な角膜曲率半径をR=7.8mmとす
ると、所定変形量はX=0.153mmとなり、所定変
形量の1/10を分解能とする場合は、超音波の周波数
を約50MHzとすることが好適である。
【0015】図6(b) 、図7(b) はこの角膜変形検出の
超音波Aモードの波形を示し、超音波検出信号の1掃引
内の時間軸を眼球前眼部の生体音速により距離に変換す
ることができるので、変形前の角膜Ecと水晶体Eiの前面
との距離Rつまり前房部の深さを超音波波形から求め、
この距離Rを加圧時の角膜Ecと水晶体Eiの前面との距離
つまり前式の右辺の第2項で表される前房部の深さと比
較して、X=0.153mmの波形状態になったときの
加圧検出信号を検出する。
【0016】加圧検出信号の信号レベルと眼圧値は比例
関係にあり、この関係から信号レベルに対応した眼圧値
テーブルが設けられているので、このテーブルを利用し
て所定変形時の加圧検出信号から眼圧値を算出すること
ができる。このようにして、角膜圧平の直径がD=3.
06mmになる角膜Ecの変形量を直接検出するので、瞼
Eeの厚さに影響を受けずに眼圧値を測定することができ
る。
【0017】また、変形検出加圧レベルが所定値内にあ
ることを検出するために、従来はばね等を使用して加圧
時間に関係なく加圧を徐々に増加させていたが、本実施
例ではこのような加圧機構は必要とせず、加圧が強過ぎ
れば若干眼球からプローブ3を離し、弱ければ少し押し
込むように操作するだけでよい。
【0018】上述の説明では、基準の所定変形量となる
ように加圧し、そのときの加圧量を検出して眼圧値に換
算したが、加圧量を所定加圧量としてそのときの変形量
を検出して眼圧値に換算するようにしてもよい。
【0019】測定に当って、検者は測定部1を持って顔
支持部材5a、5bを被検者の顔に当て、瞼Eeの上から
眼軸方向に合わせてプローブ3を押し当てる。このと
き、プローブ3が眼球に対して斜めに押し当てられた
り、また角膜変形前の初期状態の取り込みスタート釦9
を押す前に、眼球に強く当て過ぎると警告ブザー11に
よる警告音が鳴る。検者は左手でケース4を持ち、右手
で調整リング6を回してプローブ3を押し当てたり引い
たりすると、適度な初期加圧状態で位置表示器10に緑
色のレディランプが点灯し測定準備状態となる。
【0020】ここで、初期状態の取り込みスタート釦9
を押すと、位置表示器10のレベルメータに位置表示が
なされ、適正な位置でプロープ3を少しずつ押し込むと
レベルメータの表示が変化してゆき、所定位置に保たれ
ると自動的に加圧検出されて眼圧測定が行われる。この
とき、所定位置から押し込み過ぎるとレベルメータは赤
色になり、更に押し込まれると警告音が発生する。この
ようにして測定されたデータは、本体部2にメモリされ
て眼圧値の平均値が算出される。
【0021】なお、本体部2内の左右眼判別スイッチ1
9を入力することにより、データの混在を防止すること
ができ、また被検者が代った場合には、初期位置を取り
込む際のスタート釦9を屡らくオン状態にすることで、
過去のデータが消去できる。
【0022】測定開始のスタート釦9の入力信号が本体
部2のマイクロコンピュータ18に送られると、マイク
ロコンピュータ18からの指令によりプローブ3内の送
信回路15が駆動され、送信回路15は一定周波数の駆
動電圧を超音波振動子7に与えることにより、眼球に向
かって超音波を発生させる。眼球からの反射音束は超音
波振動子7で受信され、電気信号に変換されて増幅回路
16で増幅され、本体部2内の所定変形検出回路20に
送られる。
【0023】所定変形検出回路20には、超音波の反射
音束の強弱が電圧の振幅の高さに変換されて入力される
ので、基準電圧発生回路23を越えると所定変形検出回
路20内の比較回路22で超音波信号の取り込みが開始
され、クロックパルス発生回路24の間隔で振幅の電圧
レベルがカウンタ25に読み込まれてメモリ26に記憶
される。取り込まれたデータはマイクロコンピュータ1
8内のメモリに記憶されているテーブルにより時間から
距離に変換される。
【0024】一方、本体部2の電源が投入されると加圧
検出のための圧電素子8に電流が流れて圧力検出ができ
る状態になり、圧電素子8からの加圧信号は、超音波信
号に影響されないようにローパスフィルタを介して増幅
回路17に入力されて、本体部2の加圧検出回路21に
送られる。
【0025】即ち、プローブ3で得られた4つの圧電素
子8らの加圧信号は、プローブ3が被検眼Eの瞼Eeに接
触した後に徐々に加圧力が増加し、本体部2内の加圧検
出回路21において基準電圧発生回路28a〜28dの
レベルを越えると、比較回路27a〜27dで取り込み
が開始され、基準クロックパルス発生回路29a〜29
dからのクロックパルス毎に、A/D変換器30a〜3
0dでA/D変換されて、加圧データがメモリ31に記
憶される。
【0026】加圧検出の圧電素子8はプローブ3の先端
の超音波振動子7の上下左右4個所に放射状に配置され
ているので、検出信号は4個所の出力レベルの平均値が
眼圧算出に使用されてマイクロコンピュータ18で計算
され、更に4つの出力レベルが常に一定になるようにモ
ニタされている。なお、眼軸に対して斜め方向にプロー
ブ3が当てられる所謂片当りの状態では眼圧算出はでき
ないようになっており、4つの検出レベルのばらつきが
大きくなった場合には、警告音が警告ブザー11から発
生されるように制御されているので、眼圧測定を正確に
行うことができる。
【0027】均一な加圧データが得られ、所定変形検出
回路22で得られた1掃引の初期データが、図7に示す
ように超音波波形の右側で2つの山形状のデータになる
と、角膜変形前のデータとして保存される。その後で、
眼球に向かって徐々に加圧を行うと、取り込まれたデー
タから角膜の反射音束と水晶体の反射音束の間隔が徐々
に縮まることが計算され、角膜変形前のデータとの差分
の変形量がX=0. 153となるときの加圧データが読
み取られ、眼圧値変換テーブルで眼圧値に変換されるよ
うにマイクロコンピュータ18が制御する。
【0028】このように、所定変形検出回路22で変形
量を常時モニタし、検出レベルが所定範囲内にある時
に、加圧検出信号を自動的に眼圧値に換算するよう制御
することにより自動測定が可能となる。また、変形検出
レベルが適正値よりも大きいか小さいかを算出すること
により、プローブ3の押し過ぎ引き過ぎが検出できるの
で、それをプローブ3の外装に設けた所定位置表示器1
0に表示することによって、正確かつ簡便に眼圧測定を
行うことができる。
【0029】なお、角膜変形検出のために超音波の波形
から角膜Ecと水晶体Eiの前面との距離を測定する際に、
瞼Eeと角膜Ecに挟まれた角膜表面が検出し難い場合に
は、角膜厚さを考慮して角膜内皮膜の内側から水晶体Ei
の前面までの距離を計測して、角膜Ecの変形検出を行う
ようにしてもよい。
【0030】図8は第1の実施例の本体部2の変形例の
構成図を示し、図3と同じ符号は同じ部材を示してい
る。本体部2にケラトメータのデータを入力するデータ
入力端子32と、被検者のIDナンバ等を入力するテン
キー等の入力キー33が設けられている。
【0031】本体部2内には専用のデータメモリが内蔵
されているので、複数の被検者の角膜曲率半径のデータ
を入力端子32から入力して記憶させることができる。
また、入力キー33により被検者のIDナンバが入力さ
れ、各被検眼のケラトメータによるデータは、IDナン
バが共通であることが確認されると、その被検眼に対す
る角膜変形の直径が3.06mmになるための所定変形
量が計算されて、所定変形検出回路20のメモリに記憶
される。このようにして眼圧測定を行うことにより、所
定変形時の正確な加圧量を求めることができるので、高
精度の眼圧値を得ることができる。
【0032】図9は第2の実施例の測定部1の構成図を
示し、測定を行う被検眼Eとは反対側の眼E’の前方
に、固視LED34を取り付けた固視アーム35が設け
られ、更にケース4に左右眼の検知スイッチ36が固定
されている。
【0033】このようにして、被検者が固視LED34
を固視することにより、被検眼Eの眼軸方向が安定する
ので測定が容易になり、この固視アーム35を回転させ
ることにより左右眼の検知スイッチ36がオン・オフ
し、被検眼Eの左右眼のデータを選別することができ
る。
【0034】また、上述のように測定部1と本体部2と
を分離した構成とせずに、電気回路の構成をマイクロチ
ップ化して、バッテリを内蔵し、表示器を液晶表示板と
しプリンタを省略することにより、一体化したコンパク
トなプローブタイプの眼圧計を形成することができる。
更に、所定変形検出手段による被検眼Eの前房部の深さ
測定に超音波ではなく光束を使用し、前眼部に光束を照
射しその反射光を用いて、前房部の深さを測定しても同
様に眼圧測定を行うことができる。
【0035】図10はレーザー干渉計の原理を使用し
て、角膜変形検出を前房の深さ測定によって行う第3の
実施例の空気吹付式非接触眼圧計の構成図を示し、この
眼圧計は角膜変形検出光学系と被検眼観察光学系の2つ
の光学系から構成されている。
【0036】被検眼Eの前方の光軸O1上には空気の噴出
を行うノズル40が配置され、ノズル40は2枚の孔あ
きガラス41a、41bに支持され、その後方に対物レ
ンズ42、ダイクロミラー43、44、結像レンズ4
5、テレビカメラ46が順次に配列されている。
【0037】ダイクロミラー44の入射方向には、レー
ザー照射器47とコリメータレンズ48から成るレーザ
ー照射光学系が配置されており、ダイクロミラー44の
表面の反射光束pと裏面の反射光束qのダイクロミラー
43による反射方向それぞれに、ピンホール49a、4
9b、補正光学系50、ミラー51a、51bが配列さ
れ、ミラー51aはミラー51bに対し角度α傾斜して
設けられ、ミラー51a、51bの反射方向にホトディ
デクタ52が配置されている。
【0038】ノズル40には図示しない流体放出系が接
続され、ノズル40から空気を被検眼Eに向って放出し
て被検眼Eを変形させるようになっている。即ち、ソレ
ノイドを駆動することによりピストンを押し上げ、チャ
ンバ内の空気を圧縮して空気を放出させるようになって
おり、チャンバにはその内部の圧力を検出する圧力セン
サが設けられている。
【0039】レーザー照射光学系のレーザー照射器47
から出射されたレーザー光は、コリメータレンズ48に
より平行光となり、ダイクロミラー44の表面と裏面で
反射されて光束pと光束qに分離され、ダイクロミラー
43、対物レンズ42、ノズル40内を通って、被検眼
Eの前房部に照射される。被検眼Eの前房部からの反射
光は光路を戻り、ノズル40内を通って、対物レンズ4
2、ダイクロミラー43に至る。ダイクロミラー43を
透過した光束は、ダイクロミラー44を通って結像レン
ズ45によりテレビカメラ46に結像され、検者はこの
テレビカメラ46で観察された被検眼Eの映像を見なが
ら精密な位置合わせを行う。
【0040】一方、ダイクロミラー43により反射され
た光束p、qはそれぞれ角膜Ecと水晶体Eiの前面で反射
され、それぞれ角膜共役位置にあるピンホール49aと
水晶体前面共役位置にあるピンホール49bにおいて光
軸O1に対する垂直成分のみが透過され、補正光学系50
を通りミラー51a、51bで反射され、ホトディテク
タ52に導かれる。この2つの光束p、qは、ミラー5
1aがミラー51bに対しαだけ傾斜しているので、ホ
トディテクタ52において同一部位に照射される。
【0041】適正アライメントが終了した後に測定釦を
押して測定を開始すると、ソレノイドに駆動電流が流れ
てピストンを押し上げる駆動が行われ、ノズル40から
被検眼Eの角膜Ecに向って空気が噴射される。噴射され
た空気により角膜Ecは変形し、角膜Ecの変形に伴って角
膜Ecと水晶体Eiの前面との距離が変化するので、光束p
と光束qのレーザー光間で干渉が発生し、この干渉はホ
トディテクタ52に検出される。
【0042】ホトディテクタ52においては、角膜Ecと
水晶体Eiの前面との距離差がレーザー光の波長の整数倍
になれば明るさの強い干渉が生じ、角膜変形の時間的変
化に伴う明るさの強弱が検出される。この明暗を受光信
号の高レベル又は低レベルにおいてカウントすることに
より、角膜Ecと水晶体Eiの前面との距離が求められ、こ
の距離が所定値に達したときに、即ち干渉によるホトデ
ィテクタ52の受光信号レベルが所定回数カウントされ
ると、角膜Ecが所定変形したことが検出できる。この所
定変形が検出されると、チャンバ内の内圧が圧力センサ
により検出され、その値を換算して眼圧値が算出され
る。
【0043】図11は第4の実施例の構成図を示し、第
3の実施例に対しレーザー干渉の基準光束を導くための
レファレンス光学系53が設けられ、変形による角膜Ec
の深さを測定することによって角膜Ecの変形検出を行う
装置であり、図10と同じ符号は同じ部材を示してい
る。
【0044】被検眼Eの前面の光軸O1上には、孔あきガ
ラス41a、41bに支持されたノズル40、対物レン
ズ42、ダイクロイックミラー43’、44’、結像レ
ンズ45、テレビカメラ46が順次に配列されている。
ダイクロイックミラー43’の反射方向の図上側には、
レファンス光学系53内のミラー54が光軸O1と水平方
向に対し微小角度βだけ傾斜して配置されており、同様
にダイクロイックミラー43’の反射方向の下側には、
ピンホール55、補正光学系50、ミラー56、ホトデ
ィテクタ52の代りに二次元センサ57が順次に配列さ
れている。
【0045】レーザー照射器47から照射された光束
は、コリメータレンズ48を通ってダイクロイックミラ
ー44’の表面で反射され、ダイクロイックミラー4
3’で透過方向と反射方向に分離される。反射方向の光
束は、レファレンス光学系53内のβだけ傾いたミラー
54に反射されてダイクロイックミラー43’を透過
し、ピンホール55、補正光学系50、ミラー56を介
して、二次元センサ57に至る。
【0046】一方、ダイクロイックミラー43’の透過
方向の光束は、対物レンズ42、ノズル40を通って、
被検眼Eの角膜Ecで反射され、この角膜反射光とレファ
レンス光学系53の反射光は、二次元センサ57の同一
部位に照射されてレーザー光による干渉が生じ、照射部
位内の受光面上に干渉縞が生ずる。そして、角膜Ecの変
形によりこの干渉縞は所定方向に移動し、その移動量を
計測することにより角膜Ecの所定変形を検出することが
できる。
【0047】また上述の実施例では、被検眼Eのアライ
メントをテレビカメラ46の観察像を見ながら行ってい
るが、被検眼Eと装置との位置合わせがほぼ適正になっ
たときに、図10に示すような角膜変形検出光学系のホ
トディテクタ52によってレーザー光を検出することに
より、被検眼Eのアライメントを検知することができ
る。従って、アライメント検知と同時にソレノイドが駆
動するように制御すれば、自動的に眼圧測定を実施する
ことができ操作性を向上させることができる。
【0048】図12は第4の実施例の前房の深さを光学
的に測定するためにスリット光を前房部に照射して断層
像を観察する装置の光学系の構成図を示し、この場合も
角膜変形検出光学系と被検眼観察光学系の2つの光学系
から構成されている。
【0049】被検眼Eの前方の光軸O2上には、孔あきガ
ラス60a、60bにより支持されたノズル61、結像
レンズ62、テレビカメラ63が順次に配列され、被検
眼観察光学系が構成されている。光軸O2に対して略等角
度を成す傾斜光軸O3、O4には角膜変形検出光学系が配置
されており、被検眼Eに対する照射光学系の光軸O3上
に、投影レンズ64、スリット板65、コリメータレン
ズ66、ランプ光源67が順次に配列され、受光光学系
の光軸O4上に、結像レンズ68、イメージ増倍管69、
撮像素子70が順次に配列されている。
【0050】被検眼像は空気噴出を行うノズル61と孔
あきガラス60a、60bの孔部とを通過し、その後方
の対物レンズ62によりテレビカメラ63に結像し、検
者はこの被検眼像を見ながら装置と被検眼Eの位置合わ
せを行う。
【0051】角膜変形検出光学系において、ランプ光源
67からの光束はコリメータレンズ66によりスリット
板65を介して投影レンズ64の位置に結像し、投影レ
ンズ64によりスリット板65の開口部像が被検眼Eの
角膜Ecと水晶体Eiの前面のほぼ中間位置に結像する。被
検眼Eの前眼部からの反射光は、結像レンズ68、イメ
ージ増倍管69を通って撮像素子70に結像し、被検眼
Eの前眼部の断層像が観察される。
【0052】テレビカメラ63を見ながら、位置合わせ
がなされた被検眼Eに対して測定開始操作を行うと、ノ
ズル61から空気が噴出されて角膜Ecを変形させ、その
映像を撮像素子70に高速で取り込むことにより、図1
3(a) に示すような変形時の断層像が検出される。角膜
Ecの変形は約1msの微少な時間で終了するので、角膜
変形の事象を多く必要とする場合や変形映像をより鮮明
にしたい場合は、高感度な撮像素子70やイメージ増倍
管69による光増幅機能を有するデバイスを使用するこ
とが望ましい。ここでは、変形検出処理を効率良く行う
ために、撮像素子70上の間隔がmの走査線Sの中央部
の数本分を電気信号に置換し、加算平均処理を行って図
13(b) に示すような波形を得ている。
【0053】照射光学系で照明された角膜部位と水晶体
前面部位の映像は高レベルの電気信号となり、その間隔
hを高精度で検出することができるので、例えば角膜変
形状態を10事象について検出し、同時にその時のチャ
ンバ内の内圧データを検出し、最も所定変形に近い事象
の内圧データを眼圧に換算するようにして眼圧値を測定
する。
【0054】また、高感度の撮像素子70やイメージ増
倍管69による光増幅機能のあるデバイス使って撮像素
子70の蓄積時間を減らし、映像取り込みを高速で行う
ことによって、変形事象を増加することも可能である。
鮮明な映像を得るためには、数本の走査線分の電気信号
ではなく、一部又は全体の映像をフレームメモリに記憶
させ、画像処理を行って変形度合いを検出し、所定変形
時のチャンバ内の内圧を測定して眼圧値を得ることもで
きる。
【0055】更に、より正確な変形状態を確認してアラ
イメントずれやまばたき検知を行うことにより、測定異
常状態を検出することもできる。また、図12の実施例
において受光光学系にシャインフルーフ(Scheimpflug)
の原理を使用して断層面をより鮮明にすることも可能で
ある。このようにレーザー干渉による角膜変形検出や前
房部の断層像による角膜変形検出を行うことにより高精
度な眼圧測定が可能となる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る眼圧計
は、加圧検出手段により検出した被検眼の眼軸方向の加
圧量と、前房測定手段により測定した被検眼の前房部の
深さの測定値とから、眼圧換算手段により被検眼の眼圧
を演算することにより、被検眼に接触することなく、ま
た点眼剤を使用せずに、安全かつ簡便に被検眼の角膜の
変形量を測定し精度のよい眼圧値を求めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成図である。
【図2】プローブの正面図である。
【図3】プローブの縦断面図と本体部の電気回路の構成
図である。
【図4】所定変形検出回路のブロック図である。
【図5】加圧検出回路のブロック図である。
【図6】被検眼の断面図及び超音波波形図である。
【図7】圧平時の断面図及び超音波波形図である。
【図8】本体部の変形例の電気回路の構成図である。
【図9】第2の実施例の測定部の構成図である。
【図10】第3の実施例の構成図である。
【図11】変形例の構成図である。
【図12】第4の実施例の構成図である。
【図13】圧平時の被検眼の断面図と波形のグラフ図で
ある。
【符号の説明】
1 測定部 2 本体部 3 プローブ 7 超音波振動子 8 圧電素子 10 位置表示器 18 マイクロコンピュータ 19 左右眼判別スイッチ 20 所定変形検出回路 21 加圧検出回路 26、31 メモリ 34 固視LED 40、61 ノズル 46、63 テレビカメラ 47 レーザー照射器 50 補正光学系 52 ホトディテクタ 53 レファレンス光学系 57 二次元センサ 69 イメージ増倍管 70 撮像素子

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼の前房部の深さを測定する前房測
    定手段と、被検眼を眼軸方向に加圧して加圧量を検出す
    る加圧検出手段と、前記前房測定手段の測定量と前記加
    圧検出手段の加圧量の関係を基に眼圧に換算する眼圧換
    算手段とを有することを特徴とする眼圧計。
  2. 【請求項2】 前記前房測定手段は前眼部に向け超音波
    を発生し、反射音束を検出する超音波発生検出手段とし
    た請求項1に記載の眼圧計。
  3. 【請求項3】 前記前房測定手段は前眼部に向け光束を
    照射し、反射光束を検出する光学測定手段とした請求項
    1に記載の眼圧計。
  4. 【請求項4】 前記眼圧換算手段は前記前房測定手段の
    所定深さに応じて前記加圧検出手段の加圧量を検出し、
    該加圧量に対応した眼圧に換算する請求項1に記載の眼
    圧計。
  5. 【請求項5】 前記眼圧換算手段は前記加圧検出手段の
    所定加圧量に応じて前記前房測定手段の深さを検出し、
    該深さに対応した眼圧に換算する請求項1に記載の眼圧
    計。
  6. 【請求項6】 複数の前記加圧検出手段と、これらの加
    圧検出手段の出力信号を基に前記前房測定手段の当接方
    向の適否を判断する当接適正検出手段とを有する請求項
    1に記載の眼圧計。
  7. 【請求項7】 被検眼の角膜曲率半径を入力する角膜曲
    率半径入力手段と、角膜曲率半径のデータを基に前記前
    房測定手段の測定量を算出する測定量算出手段とを有す
    る請求項1に記載の眼圧計。
  8. 【請求項8】 被検眼の眼軸方向を安定させるために反
    対眼の前方に固視標を設けた請求項1に記載の眼圧計。
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