JPH1175439A - 野菜移植機 - Google Patents

野菜移植機

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Publication number
JPH1175439A
JPH1175439A JP26088097A JP26088097A JPH1175439A JP H1175439 A JPH1175439 A JP H1175439A JP 26088097 A JP26088097 A JP 26088097A JP 26088097 A JP26088097 A JP 26088097A JP H1175439 A JPH1175439 A JP H1175439A
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JP
Japan
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planting
machine body
rear wheel
wheels
seedling
Prior art date
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Pending
Application number
JP26088097A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Suzuki
主幸 鈴木
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
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Publication of JPH1175439A publication Critical patent/JPH1175439A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上り勾配の傾斜地で苗植付精度の向上。 【解決手段】 前輪と後輪とで地面上に機体を支え、後
輪を回転駆動して機体を進行させながら苗を植付ける野
菜移植機において、前記前輪と後輪をそれぞれ機体に対
し上下動可能に設け、上り傾斜地では水平地に比較して
機体が後傾姿勢となるように前輪と後輪の機体に対する
位置を調節できるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苗植付精度の向上
を図った野菜移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】前輪と後輪とで地面上に機体を支え、後
輪を回転駆動して機体を進行させながら苗を植付ける野
菜移植機がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の野菜移植機
は、一般的に後輪の回転と同期して苗植付装置が作動す
るようになっているので、上り勾配の傾斜地で苗植付作
業を行う場合に、後輪がスリップすることにより苗の植
付間隔(株間)が変わることがある。
【0004】これに対処する方法の一つとして、圃場の
傾斜に応じて苗植付装置の作動周期を変更して株間を微
調節する方法があるが、この方式は、苗植付装置の作動
周期を変更するための機構が複雑になると共に、その操
作が煩わしいという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は次のよ
うに構成した。すなわち、本発明にかかる野菜移植機
は、前輪と後輪とで地面上に機体を支え、後輪を回転駆
動して機体を進行させながら苗を植付ける野菜移植機に
おいて、前記前輪と後輪をそれぞれ機体に対し上下動可
能に設け、上り傾斜地では水平地に比較して機体が後傾
姿勢となるように前輪と後輪の機体に対する位置を調節
できるように構成したことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて説明する。この野菜移植機1は、各
左右一対の前輪2,2及び後輪3,3で畝を跨いだ状態
で機体を進行させながら、マルチフィルムを被覆した畝
Aの上面に野菜の苗を植付ける構成となっている。
【0007】機体の前後中央部にミッションケース5が
あり、その前部に一体に設けた前フレーム6のエンジン
ベース6aの上にエンジン7が搭載されている。ミッシ
ョンケース5の前上部は側面視凹状に形成されており、
そこにオルタネータ9が配設されている。また、そのオ
ルタネータ9の下側に油圧ポンプ10が配設されてい
る。
【0008】ミッションケース5の後部左端部から後方
に突出する板状の取付部5aの外側に、植付伝動ケース
12の前端部が固着されている。植付伝動ケース12の
後端部には、後方に延長する後フレーム13が固着され
ている。また、ミッションケース5の右後部は後方に突
出した形状をしており、その突出部5bの外側にフレー
ムパイプ14の前端部が固着されている。前記取付部5
aと突出部5bの間に形成される空間部に、マルチカッ
ト装置16と作穴装置17がそれぞれ配設されている。
また、植付伝動ケース12とフレームパイプ14の間
に、苗植付装置18が配設されている。
【0009】植付伝動ケース12とフレームパイプ14
のそれぞれの前後中間部から第一支持プレート20,2
0が斜め上向き後方に設けられ、さらにその第一支持プ
レートの後部に第二支持プレート21,21が設けられ
ている。そして、左右の第二支持プレート21,21の
上端部にハンドル取付軸22が連結され、そのハンドル
取付軸の左右端部に操縦ハンドル23の基部が角度調節
可能に取り付けられている。また、操縦ハンドル23の
基部には操作パネル24が取り付けられている。
【0010】マルチカット装置16は、前記取付部5a
の内側に固着したブラケット25に平行リンク26の基
部を枢着し、その平行リンク26の先端部に連結板27
を連結し、その連結板にマルチカット用ヒータ28を上
下調節可能に取り付けている。ミッションケース5の背
面から後方に突出するPTO軸S15に取り付けたカム
30と、平行リンクの上側リンク26aの中間部に回転
自在に支持されるローラ状のカムフォロア31とからな
るカム機構により平行リンク26が上下に回動し、ヒー
タ28が一定姿勢のまま上下動する。ヒータ28が一定
高さまで下降した時、ヒータ28の下面が畝に被覆され
ているマルチフィルムに接触し、該マルチフィルムに苗
移植用の孔を開ける。なお、ヒータ28は前記オルタネ
ータ9で発生させた電気で発熱する。
【0011】作穴装置17は、前記ブラケット25に平
行リンク33の基部を枢着し、その平行リンク33の固
定作穴プレート34を取り付け、さらに該固定作穴プレ
ート34に可動作穴プレート35を回動自在に取り付け
ている。両作穴プレート34,35は左右並列に設けら
れている。可動作穴プレート35は、トルクスプリング
36によって固定作穴プレート側に付勢されている。ま
た、可動作穴プレート35のボス37に開閉ロッド38
の下端部が回動自在に取り付けられ、その開閉ロッド3
8の上部が平行リンクの下側リンク33bに回動自在に
取り付けたロッド摺動ブッシュ39に摺動自在に嵌合し
ている。開閉ロッド38の上端部には、摺動ストローク
規制用のダブルナット40が螺着されている。前記PT
O軸S15に取り付けたカム41と、平行リンクの上側
リンク33aの中間部に回転自在に支持されるローラ状
のカムフォロア42とからなるカム機構により平行リン
ク33が上下に回動し、両作穴プレート34,35が上
下動する。作穴プレート34,35が地面の上方にある
時は、開閉ロッド38の中間部がロッド摺動ブッシュ3
9に嵌合しているため、トルクスプリング36の張力で
可動作穴プレート35が閉じているが、両作穴プレート
34,35が下降するのに伴い開閉ロッド38のロッド
摺動ブッシュ39に嵌合する位置が上端側へ移動し、両
作穴プレート34,35が表土中に潜入すると、ダブル
ナット40がロッド摺動ブッシュ39に当接して開閉ロ
ッド38が上向きに引かれ、トルクスプリング36の張
力に抗して可動作穴プレート35が開く。これにより、
表土部に苗移植穴Bを形成する。機体の進行方向に対し
て直角方向に穴Bを拡張形成するので、形成された穴B
の前後に土の盛り上がりができない。このため、穴の斜
面が崩れにくく、しかも必要最小限の苗移植穴を形成す
ることができる。ダブルナット40の取付位置を変える
と、可動作穴プレート35の開閉量が変わり、苗移植穴
Bの大きさが変更される。
【0012】苗植付装置18は、植付伝動ケース12の
後部を支点にして回転する第一回転ケース45と、該第
一回転ケースの先端部を支点にして回転する第二回転ケ
ース46と、該第二回転ケースに回転自在に取り付けた
苗植込み具47とを備え、苗植込み具に一対の植付爪4
7a,47aと苗押出体47bを設けている。第一回転
ケース45及び第二回転ケース46がそれぞれ所定の回
転方向に所定の速度比で回転することにより、植付爪4
7a,47aの先端が閉ループ軌跡Cを描くように苗植
込み具47が一定姿勢のまま移動する。軌跡の上部で植
付爪47a,47aが閉じて後記苗取出口の苗を挟持
し、軌跡の下部で植付爪47a,47aが開くと共に苗
押出体47bが突出して挟持している苗を苗移植穴Bの
中に解放する。
【0013】機体の上部には苗載台50が設けられてい
る。苗載台50は前部が上位となるよう若干傾斜した台
で、植付伝動ケース12及びフレームパイプ14に固定
した左右方向の支持レール51に後部が摺動自在に支持
され、かつエンジン7の上方に設けたローラ52で前部
が支持されており、ミッションケース5内の横移動機構
により左右に往復動するようになっている。苗を載せた
苗載台50の横移動により、支持レール51と一体の苗
受枠54に形成されている苗取出口に苗載台上の最後列
の苗を一株分づつ順次供給する。苗載台50が左右行程
の端部に到達して最後列の苗を全て供給し終わると、モ
ータ55で駆動される苗送りベルト56が作動し、苗載
台50上の苗群を1列分だけ後方へ移送する。
【0014】また、機体の下部には左右一対の鎮圧輪5
8,58が設けられている。鎮圧輪58,58は、下部
ほど互いの間隔が狭くなるように斜めに設けられ、苗が
植付けられた後の苗移植穴Bの周囲の土を崩落させて穴
を埋め戻すと共に、その跡を軽く鎮圧するようになって
いる。鎮圧輪58,58を支持する鎮圧輪フレーム59
は、その前端部がミッションケース5の背面部に上下に
揺動自在に取り付けられている。鎮圧輪フレーム59の
後端部はスプリング60によって下向きに付勢される状
態で植付深さ調節アーム61の先端部に吊られており、
植付深さ調節レバー63で植付深さ調節アーム61を回
動操作することにより、鎮圧輪58,58の取付高さを
変更し、苗の植付深さを調節するようになっている。符
号64は、植付深さ調節レバー63の操作位置を複数段
階に固定するための凹部が形成されているレバーガイド
である。
【0015】ミッションケース5の左右側面部から側方
に突出する走行駆動軸S8,S8に後輪支持アーム6
6,66の基部66a,66aが回動自在に嵌合し、そ
の後輪支持アームの先端部に設けた後輪支持軸3a,3
aに駆動輪である後輪3,3が取り付けられている。各
走行駆動軸S8の先端部は、ミッションケース5に固着
のステー67に取り付けられた軸受68に回動自在に支
持されている。後輪支持アーム66は、ミッションケー
ス5と軸受68の間に、複数のU字形スペーサ69,…
によって位置決めされた状態で走行駆動軸S8に嵌合し
ている。スペーサ69,…と後輪支持アーム66の位置
を組み替えることにより、後輪トレッドを変更すること
ができる。
【0016】各走行駆動軸S8の回転はベベルギヤG
1,G2を介して後輪支持アーム66内の走行伝動軸S
9へ伝達され、更に走行伝動軸S9からベベルギヤG
3,G4を介して後輪支持軸3aへ伝達される。また、
後輪支持アーム66の本体部66bは、基部66aに対
し走行伝動軸S9を中心とする位相を変更可能にボルト
70で固定されている。このため、後輪3のキャンバ角
度θを任意に設定することができると共に、畝高さに応
じて後輪支持アーム66を上下回動させた場合でも後輪
3のキャンバが適正角度となるように設定でき、畝追従
性が向上する。
【0017】前記ハンドル取付軸22の左右中央部に、
後輪昇降シリンダ71の基部が前後に回動自在に支持さ
れている。この後輪昇降シリンダ71から下方に突出す
るピストンロッド71aにスプリングにて先端側に付勢
される摺動体73が嵌合し、それに一体の横軸75の左
右両端部に、左右方向のクランク軸76と一体回動する
後輪昇降クランク77の一端部がそれぞれ連結されてい
る。後輪昇降クランク77の他端部は、後輪昇降ロッド
79を介して、後輪支持アーム66の基部に一体に設け
たスイングアーム80と連結されている。左側の後輪昇
降ロッド79Lの後端部は左側の後輪昇降クランク77
Lに直接連結されているが、右側の後輪昇降ロッド79
Rの後端部には左右傾斜シリンダ81のピストンロッド
81aが接続されており、その左右傾斜シリンダ81が
右側の後輪昇降クランク77Rに連結されている。後輪
昇降シリンダ71を伸縮作動させると、左右の後輪支持
アーム66,66が同じ方向に同じ量だけ回動し、機体
が昇降する。また、左右傾斜シリンダ81を伸縮作動さ
せると、右側の後輪支持アーム66だけが回動し、機体
が左右に傾斜する。
【0018】前記後輪昇降クランク77は、横軸75に
連結される第一アーム部77aと、後輪昇降ロッド79
L或は左右傾斜シリンダ81に連結される第二アーム部
77bとが別体に形成されている。前者はクランク軸7
6の左右両端部に形成されている六角軸部76aの定位
置に固定されている。後者は前記六角軸部76aに軸方
向に摺動自在に嵌合し、固定ボルト83で位置固定して
いる。この構成とすることにより、後輪トレッドを変更
する場合に、後輪昇降機構については第二アーム部77
bだけを後輪支持アーム66に対応する位置へスライド
させればよく、操作が簡単である。
【0019】前フレーム6の前端部には、前後方向のピ
ボット軸85に支点にして左右に揺動自在な前輪支持枠
86が設けられている。この前輪支持枠86を左右方向
に貫通する前輪回動軸87の左右両端部に第一前輪支持
アーム88,88の基部が一体に取り付けられ、さらに
該第一前輪支持アームと平行に第二前輪支持アーム8
9,89が回動自在に設けられている。そして、これら
第一及び第二前輪支持アームの先端部同士を連結する連
結部材88a,88aに取り付けた前輪車軸2a,2a
に、前輪2,2が転動自在に支持されている。
【0020】前輪支持枠86には前輪昇降シリンダ90
が回動自在に取り付けられ、そのピストンロッド90a
が前輪回動軸87に固着の前輪昇降アーム91に連結さ
れている。前輪昇降シリンダ90を伸縮作動させると、
前輪昇降アーム91が上下に回動し、機体に対して前輪
2,2が昇降する。前輪2,2にはキャンバが付けられ
ているが、第一及び第二前輪支持アーム88,89と連
結部材88aとで平行リンク機構を構成しているので、
第一前輪支持アーム88,88が回動してもキャンバ角
度は一定である。
【0021】後輪昇降シリンダ71を制御する後輪昇降
バルブ93、左右傾斜シリンダ81を制御する左右傾斜
バルブ94、及び前輪昇降シリンダ90を制御する前輪
昇降バルブ95は、機体後部の第二支持プレート21,
21の内側位置にそれぞれまとめて配置されている。そ
して、これら後輪昇降シリンダ71及び各バルブの上方
に操作パネル24が設けられている。これにより、各種
操作具を機体の後部にまとめて設けられるので、操縦ハ
ンドル23を握って機体の後方を歩行するオペレータに
とって各種操作具の操作が非常に容易である。機体前部
にある油圧ポンプ10から各バルブへ作動油を供給する
油圧ホースは、フレームパイプ14内に通して設けられ
ている。
【0022】後輪昇降バルブ93は電磁バルブであっ
て、これの駆動を制御するためのスイッチボックス97
が、前記植付深さ調節アーム61の先端部の動きと一体
に上下動するように設けられている。このスイッチボッ
クス97内には、上昇用スイッチ98と下降用スイッチ
99が上下に所定の間隔を開けて収容されている。上昇
用スイッチ98と下降用スイッチ99は感度調節軸10
0の互いに逆向きにねじが切られたねじ部100a,1
00bにそれぞれ取り付けられ、感度調節軸100を回
動させることにより、両スイッチ98,99の間隔を変
えられるようになっている。鎮圧輪フレーム59に取り
付けた高さ検出ロッド102が上下に摺動自在にスイッ
チボックス97内に挿入されており、該高さ検出ロッド
に固着したスイッチ作動板103が両スイッチのアクチ
ュエータの間に位置している。
【0023】畝上面の凹凸によって鎮圧輪58,58が
機体に対して一定以上上動すると、上昇用スイッチ98
がONになり、後輪昇降バルブ93を機体上昇側に駆動
する。逆に、鎮圧輪58,58が機体に対して一定以上
下動すると、下降用スイッチ99がONになり、後輪昇
降バルブ93を機体下降側に駆動する。このように、鎮
圧輪58,58の上下動に応じて機体を昇降させること
により、苗の植付深さを一定に維持する。なお、畝上面
の凹凸によって鎮圧輪58,58が上下動しても、その
動作はスプリング60に吸収されるので、スイッチボッ
クス97は上下動しないようになっている。感度調節軸
100を回動させて両スイッチ98,99の間隔を変え
ると、スイッチをONさせるのに要する鎮圧輪58,5
8の上下動の大きさが変わり、上記植付深さ制御の感度
が調節される。
【0024】また、後輪昇降レバー104の操作によ
り、手動で後輪昇降バルブ93を駆動させて、後輪3,
3を昇降させることもできる。
【0025】左右傾斜バルブ94は機体の左右傾斜を検
出する振り子106の動きに基づいて駆動され、機体の
左右傾斜が常に一定になるように制御する。左右傾斜バ
ルブ94を駆動して左右片方の後輪3を昇降させると、
それに追随してピボット軸85回りに前輪2,2が揺動
し、機体の左右傾斜が前部と後部で同じになるように調
整する。左右傾斜地等では、左右傾斜調節レバー107
で振り子106の支点位置をずらして、上記左右傾斜制
御の基準を変更することにより、苗が畝の中央に植付け
られるように調節する。また、左右傾斜固定レバー10
8を所定操作すると、振り子106の動きに基づく左右
傾斜制御が行われないようになる。
【0026】前輪昇降バルブ95は、前輪昇降レバー1
09を操作して手動で駆動する。例えば、上り勾配の傾
斜地で植付作業を行う時には、前輪2,2を機体を対し
下降させ、機体を後傾にさせる。これにより、後輪3,
3の分担荷重が大きくなり、走行駆動力が上がるので、
後輪3,3のスリップが防止され、苗の植付間隔が一定
に保たれる。逆に、下り勾配の傾斜地では、前輪2,2
を機体を対し上昇させ、機体を前傾にさせる。すると、
地面に対するハンドル位置が上り、機体よりも高い位置
に立つオペレータにとっては水平地と同じハンドル高さ
になり、ハンドル操作がしやすくなる。
【0027】機体の前後傾斜は、図13に示すインジケ
ータに表示される。このインジケータ160は、ワイヤ
161を介し前輪回動軸87の回動に連動して指針16
0aがガイド溝160bに沿って移動するようになって
いる。ワイヤ161のアウタは後輪支持アーム66に固
定されているので、後輪3が上下動して機体の前後傾斜
が変化した場合も、それがインジケータ160に表示さ
れる。
【0028】なお、図14のように構成すると、地面の
前後傾斜に応じて前輪を自動的に上下動させることがで
きる。すなわち、上り(下り)勾配の傾斜地において振
り子式の前後傾斜センサ163が後(前)に振れると、
スプリング164(ワイヤ165)に引かれて前輪昇降
バルブ95が回動軸166を支点にして後側(前側)に
回動し、バルブアーム95aがワイヤ167(スプリン
グ168)に引かれて前輪下げ(上げ)側に駆動され
る。これによって前輪2が適正位置まで下降(上昇)す
ると、スプリング168(ワイヤ167)に引かれてバ
ルブアーム95aが中立位置へ戻される。
【0029】次に、この野菜移植機の動力伝達装置につ
いて説明する。エンジン7の回転動力は、エンジン出力
軸S1からミッション入力軸S2へ第一ベルト伝動装置
110によって伝達される。また、ミッション入力軸S
2からオルタネータ駆動軸S3へ第二ベルト伝動装置1
11によって伝達される。ミッション入力軸S2の入力
側と反対側の端部はミッションケース5から外に突出し
ており、その突出部が油圧ポンプの駆動軸となってい
る。
【0030】ミッション入力軸S2に入力された回転動
力は、主クラッチ113を経由して前進3段、後進1段
の主変速装置114に伝達される。「前進1速」と「前
進2速」は植付作業時のシフト位置、「前進3速」は路
上走行時のシフト位置となっている。主クラッチ113
の入・切操作及び主変速装置114の変速操作は、機体
後部に設けた主クラッチレバー113aと主変速レバー
115でそれぞれ行う。主変速装置114で変速された
回転動力は、走行出力軸S6と植付出力軸S7にそれぞ
れ走行用動力と植付用動力に分岐して取り出される。
【0031】走行用動力は、サイドクラッチ117によ
って左右の走行駆動軸S8,S8へ個別に伝動入・切可
能に伝達され、さらに各走行駆動軸S8,S8から後輪
支持アーム66,66内の走行伝動軸S9,S9を介し
て後輪車軸3a,3aに伝達される。なお、走行駆動軸
S8はミッションケース5側の部分と後輪支持アーム6
6側の部分に分離しており、両者をカップリング119
で接続している。これは、露地用の後輪とマルチ用の後
輪は後輪支持アーム66ごと交換するので、それに対応
できるようにするためである。
【0032】植付用動力は、安全クラッチ121と植付
クラッチ122を経由して植付駆動軸S13へ伝達され
る。安全クラッチ121は、負荷が一定以上になると伝
動を切るように構成されている。植付クラッチ122
は、植付駆動軸S13への伝動を入・切すると共に、伝
動入の時には株間切替装置123のシフト位置に応じて
植付駆動軸S13へ連続的に伝動、或は複数段階の周期
で間欠的に伝動するようになっている。株間切替装置1
23の変速操作は、機体後部左側に設けた株間変速レバ
ー124で行う。
【0033】植付駆動軸S13から、植付伝動ケース1
2内のチェーン126を介して、苗植付装置駆動軸S1
4へ伝達される。また、植付駆動軸S13から、ベベル
ギヤ127,128を介して、マルチカット装置16と
作穴装置17駆動用のPTO軸S15に出力が取り出さ
れる。さらに、植付駆動軸S13から、一対の非等径な
不等速伝動ギヤ130,131を介して、苗載台横送り
用の動力が取り出される。この動力は、横送り変速装置
132によって3段階の変速比のうちのいずれかに選択
的に変速された後、リードカム軸134に伝達される。
【0034】リードカム軸134は外周部に螺旋状の溝
が形成された軸で、苗送り駆動棒136に固定して取り
付けたリードメタル137の爪が前記溝に係合してい
る。苗送り駆動棒136の両端はケース外に突出してお
り、その左右両端部が苗載台50に固着されている。リ
ードカム軸134が回転すると、上記溝に沿ってリード
メタル137が軸方向に移動し、これによって苗載台5
0が左右に往復動させられ、該苗載台50上の苗が苗取
出口に順次供給される。前記横送り変速装置132を任
意のシフト位置にシフトし、苗載台50の移動速度を適
当に設定することにより、1行程あたりの苗取り数が3
段階に切り替わる。
【0035】図11は動力伝達装置の要部を表してい
る。S11は株間変速駆動軸で、この軸には株間変速駆
動ギヤ140(1〜5)が一体回転するように嵌合して
いる。S12は株間変速従動軸で、この軸には株間変速
従動ギヤ141(1〜5)が個別に遊転するように嵌合
している。株間変速駆動ギヤ140(1〜5)と株間変
速従動ギヤ141(1〜5)は、対応するもの同士がそ
れぞれ噛み合っている。株間変速駆動ギヤ140(1)
と株間変速従動ギヤ141(1)の歯数は1:1で、以
下順に駆動ギヤに対する従動ギヤの歯数比が大きくなっ
ている。142は株間変速シフタで、株間変速従動軸の
キー溝144及び株間変速従動ギヤのキー溝145に嵌
り込んだシフタキー142aを有し、全体が株間変速従
動軸S12の外周部に軸方向に摺動自在に嵌合してい
る。シフタキー142aが係合する株間変速従動ギヤ1
41と株間変速従動軸S12が一体回転する。株間変速
シフタ142をスライドさせて、シフタキー142aに
係合する株間変速従動ギヤ141を切り替えることによ
り、「1速」乃至「5速」にシフトする。
【0036】植付クラッチは図11および図12に示す
構成をしている。すなわち、植付クラッチ122は、駆
動側のクラッチケース146aから従動側のブッシュ1
46bへ駆動方向にのみ伝動し逆には伝動しないローラ
クラッチ式のワンウェイクラッチ146と、該ワンウェ
イクラッチの伝動入・切を切り替えるクラッチ作動体1
47とを組み合わせて構成されている。株間変速駆動軸
S11のギヤ148とクラッチギヤ146cが噛み合っ
ており、クラッチケース146aは常時回転している。
【0037】株間変速従動軸S12の回転により、当該
軸に取り付けた植付クラッチ作動ピン150がクラッチ
作動体147を間欠的に所定方向に回動させる。クラッ
チ作動体147が回動すると、該植付クラッチ作動体の
係合爪147aとクラッチカム146dとの係合が解除
され、クラッチケース146aの回転がブッシュ146
bに伝わり、植付駆動軸S13が1回転する。
【0038】株間変速装置123が「1速」の時は、植
付クラッチ作動体の係合爪147aとクラッチカム14
6dの係合が解除される周期と植付駆動軸S13が1回
転する周期が同期するので、植付駆動軸S13が連続回
転する。株間変速装置123が「2速」乃至「5速」で
ある時は、前者の周期の方が後者の周期よりも長いの
で、株間変速装置のシフト位置に応じた周期で植付駆動
軸S13が間欠的に回転する。よって、株間変速装置1
23をシフトチェンジすることにより、植付けられる苗
の株間を調節することができる。クラッチ作動体147
を鎖線の位置までスライドさせると、植付クラッチ作動
ピン150がクラッチ作動体147に作用しなくなり、
植付クラッチ122が伝動切になる。
【0039】また、植付駆動軸S13には、植付クラッ
チ122のワンウェイクラッチ146とは逆に作用する
規制用ワンウェイクラッチ152が設けられている。す
なわち、このワンウェイクラッチ152は、ブッシュ1
52bからクラッチケース152aへだけ動力を伝達す
るのである。そして、このワンウェイクラッチのギヤ1
52cと株間変速駆動軸S11に取り付けたギヤ153
とが噛み合っている。このため、苗植付装置18の苗植
込み具47が下向きに移動する行程にある時に、当該苗
植込み具の重量によって植付クラッチ122の伝動上手
側の回転よりも植付クラッチの伝動下手側の回転が先行
するのを規制するブレーキとして作用する。
【0040】この野菜移植機には、手放し運転ができる
ように、任意株数の苗を植付けると植付作業を自動停止
する機能を備えている。図15はその制御装置の構成を
示す図で、自動停止機能をON・OFFするオートスイ
ッチ170と、植付株数を設定する株数設定ダイヤル1
71と、苗植付装置18が1回転するごとにONになる
近接スイッチ172と、苗載台50の苗が一定量以下に
なったことを検出する苗補給センサ173とが制御用マ
イコン175の入力側に接続され、メインクラッチ11
3を切るメインクラッチ切モータ176と、警告ブザー
177とがマイコン175の出力側に接続されている。
【0041】制御は図16に示す順序で行われる。すな
わち、株数設定ダイヤル171で株数を設定し、オート
スイッチ170をONにすると、近接スイッチ172の
ON回数をカウント開始する。そして、苗補給センサ1
73が苗載台50の苗が一定量以下になったことを検出
するか、或はカウント数が設定値以上になると、ブザー
177が一定時間(例えば1秒)出力すると共に、メイ
ンクラッチ切モータ176が1回転ONしてメインクラ
ッチ113を切る。これにより、走行と各装置16,1
7,18の作動が停止する。
【0042】このような植付自動停止機能が設けられて
いると、ブザー177が鳴るまではオペレータは野菜移
植機から離れた位置で別の作業を行うことができる。ブ
ザー177が鳴ったなら、オペレータは野菜移植機のと
ころまで戻って、苗補給を行うか、或は次の苗植付位置
まで野菜移植機を移動させればよい。
【0043】また、図17に示すように、植付自動停止
装置をメカ的に構成することもできる。ディスク180
は、外周部に多数の歯180a,…と一つのスイッチ押
圧部180bが形成されており、ゼンマイ181によっ
て一定回転方向に付勢されている。爪182は、歯18
0aに噛み合うようにスプリング183によってディス
ク180側に付勢されている。苗植付装置18の第一回
転ケース45が所定位置を通過する時に爪182の突起
182aを叩き、爪182が間欠的に歯180aから外
れる。これにより、苗植付装置18が1回転するごと
に、ディスク180が1ピッチづつ回転する。そして、
苗植付装置18が設定回数だけ回転すると、スイッチ押
圧部180bにアクチュエータ184aが押されてエン
ジンを停止させるスイッチ184がONになり、エンジ
ン7が停止する。エンジンを停止させる代わりに、アク
セルを戻すことにより遠心クラッチの作用でエンジン動
力の伝達を停止するようにしてもよい。
【0044】また、車輪回転数をカウントし、一定距離
区間に苗を植付けると植付作業を自動停止するように構
成してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の野菜移植機は、上り傾斜地では水平地に比較して機体
が後傾姿勢となるように前輪と後輪の機体に対する位置
を調節できるので、上り傾斜地での苗植付作業時に、機
体を後傾姿勢とすることにより、後輪のスリップが防止
され、苗の植付間隔が一定に保たれるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】野菜移植機の全体側面図である。
【図2】野菜移植機の一部を省略した全体平面図であ
る。
【図3】マルチカット装置と作穴装置の斜視図である。
【図4】後輪を昇降する機構の側面図である。
【図5】後輪を昇降する機構の平面図である。
【図6】後輪支持部の背面図である。
【図7】前輪支持部の斜視図である。
【図8】鎮圧輪支持部の側面図である。
【図9】鎮圧輪支持部の背面図である。
【図10】伝動機構図である。
【図11】動力伝達装置の要部を表す展開断面図であ
る。
【図12】植付クラッチの構成を表す図である。
【図13】機体前後傾斜を表示するインジケータの構成
を表す図である。
【図14】機体前後傾斜の自動制御機構の構成を表す図
である。
【図15】植付自動停止装置のブロック図である。
【図16】植付自動停止制御のフローチャートである。
【図17】メカ的植付自動停止装置の構成図である。
【符号の説明】
1 野菜移植機 2 前輪 3 後輪 5 ミッションケース 7 エンジン 16 マルチカット装置 17 作穴装置 18 苗植付装置 23 操縦ハンドル 50 苗載台 58 鎮圧輪 66 後輪支持アーム 71 後輪昇降シリンダ 81 左右傾斜シリンダ 85 ピボット軸 88 第一前輪支持アーム 89 第二前輪支持アーム 90 前輪昇降シリンダ 160 インジケータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪と後輪とで地面上に機体を支え、後
    輪を回転駆動して機体を進行させながら苗を植付ける野
    菜移植機において、前記前輪と後輪をそれぞれ機体に対
    し上下動可能に設け、上り傾斜地では水平地に比較して
    機体が後傾姿勢となるように前輪と後輪の機体に対する
    位置を調節できるように構成したことを特徴とする野菜
    移植機。
JP26088097A 1997-09-08 1997-09-08 野菜移植機 Pending JPH1175439A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007189971A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Kubota Corp 移植機
JP2009060846A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Kubota Corp 移植機
JP2015053901A (ja) * 2013-09-12 2015-03-23 株式会社クボタ 苗移植機

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