JPH1174607A - 半導体レーザ装置 - Google Patents
半導体レーザ装置Info
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- JPH1174607A JPH1174607A JP10175243A JP17524398A JPH1174607A JP H1174607 A JPH1174607 A JP H1174607A JP 10175243 A JP10175243 A JP 10175243A JP 17524398 A JP17524398 A JP 17524398A JP H1174607 A JPH1174607 A JP H1174607A
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Abstract
装置において、クラッド層から活性層へのキャリアの注
入を余分なエネルギー障壁なしに行うことができ、か
つ、活性層へ注入されたキャリアを効果的に閉じ込める
ことができ、かつ、低電流・長寿命を実現できるよう
に、ダブルヘテロ接合を構成する。 【解決手段】 p型のクラッド層がAlGaAsから成
り、n型のクラッド層がAlGaInPから成り、各層
のAlのIII族比x(0≦x≦1)が0.05以下で
ある構成とした。
Description
6μmでレーザ発振する半導体レーザ装置に関する。
は、光ファイバーの損失特性から1.3μm,1.55
μmの波長で発振する半導体レーザが光源として用いら
れている。それらの波長で発光する半導体レーザは、I
nP基板に結晶成長させたInGaAsPやAlGaI
nAsといった混晶半導体材料で構成されており、実用
的な特性が得られつつあった。しかしながらこれらの混
晶材料系を用いて構成された半導体レーザでは、周囲の
温度によって発振閾値電流,効率,動作電流等が大きく
変化するなど、温度特性が良くない点に問題点があっ
た。通常、半導体レーザの温度特性は特性温度T0で評
価されるが、InP上に構成された上記のものにおいて
は、T0として50〜80K程度の値が報告されてい
る。
InGaAsPやAlGaInAsで構成された半導体
レーザに比べて格段に温度特性が良好な構成として、G
aAs基板に結晶成長させたGaInNAsなる混晶半
導体材料を活性層に用いることが提案された。
に報告されたGaInNAsを活性層とする半導体レー
ザは、図7に示された構成がとられている(第一従来
例)。図7の各部の導電型、材料、層厚をまとめて示す
と次のようになる。
nNAs量子井戸層4とその上下の層であるGaAsガ
イド層6,AlGaAsクラッド層2,7とのエネルギ
ーバンドギャップの差が十分に大きくなる為に発光層へ
の注入キャリアの閉じ込めが十分に行われ、半導体レー
ザの特性が周囲の温度によって変化しにくい高温動作特
性に優れた半導体レーザができるとされている。この第
一従来例の構成において、T0として126Kの良好な
値が報告されている。
H−8には、GaAsに格子整合するGaInNAsを
活性層とし、p/n両クラッド層を共にGaInPで構
成するダブルヘテロ型半導体レーザの構成により、T0
として約70〜100Kの良好な温度特性が報告されて
いる(第二従来例)。
特別な電流狭窄構造がとられていないブロードストライ
プ構造で作製されているが、無効電流を抑えて動作電流
を極力低減する為には、埋め込みヘテロ構造に加工する
のが望ましい。ところが第一従来例の構造ではクラッド
層の構成元素として空気中で酸化しやすいAlを多く含
有している為、埋め込みヘテロ構造に加工しようとする
と加工断面が酸化され、その影響で活性層に結晶欠陥が
誘起される問題点があった。活性層に結晶欠陥が誘起さ
れると素子の寿命が短くなり、光通信用半導体レーザ光
源として用いるのに十分な信頼性が得られない。また、
半導体レーザ装置を構成する材料にAlが構成元素とし
て含まれていると、結晶成長により各層を作製する際に
酸素が混入されやすい。内部に混入された酸素は活性層
中で非発光中心を招いてレーザ素子の動作電流の大幅な
増加を招き、活性層に結晶欠陥を誘起して素子の寿命が
短くなる。
s活性層より十分に禁制帯幅が大きく、p/n両クラッ
ド層をGaAsで構成することによりこの問題を避ける
ことができるとも考えられるが、GaInNAsとGa
Asとのヘテロ接合では価電子帯のバンド不連続(ΔE
v)がほとんど無い為、活性層へ注入されたホールの閉
じ込めが行えない。その為、Alを混晶化し、Al混晶
比xを第一従来例のように例えば0.3程度の大きな値
にせざるを得ない。
Alの酸化の問題はない点で優れた構成であるものの、
バンドラインナップの上で大きな障害があることを見い
出した。すなわち、GaInNAsとGaInPとのヘ
テロ接合では価電子帯のバンド不連続(ΔEv)が約6
40meVの大きな値になることを見い出し、図8の様
にGaInPをp/n両クラッド層とした場合には、p
型クラッド層とGaInNAs活性層との間の価電子帯
側にスパイク状の大きなエネルギー障壁(図8において
ΔEv2で示されている)が発生することがわかった。こ
の為にp型クラッド層から活性層へのホールの注入効率
が大幅に低下し、動作電圧の大幅な増加が生じる。この
動作電圧、即ち消費電力の大幅な増加は素子の寿命を短
くする原因となることがわかった。
的にしてなされたものである。すなわち、半導体レーザ
の各層を少ないAl混晶比で構成することができ、か
つ、クラッド層から活性層への電子・ホールの注入を余
分なエネルギー障壁なしに行うことができ、かつ、活性
層へ注入された電子・ホールを効果的に閉じ込めること
ができ、その結果として低電流・長寿命を実現できるよ
うに好適にヘテロ接合構造が構成された半導体レーザ装
置を提供する。
導放出光を発生する活性層と、活性層を挟んで異なる導
電型を有するクラッド層を備え、レーザ発振を得るため
の共振器構造を備えた半導体レーザ装置であって、前記
活性層がGaInNAsから成る層を含み、前記クラッ
ド層のうちでp型の導電型を示す層がAlx1Ga1-x1A
sから成り、前記クラッド層のうちでn型の導電型を示
す層がAlx2InyGa1-x2-yPから成り、前記半導体
レーザ装置を構成する各層のAlのIII族比x1,x
2(0≦x1,x2≦1)が0.05以下であることに
より上記の目的を達成する。
に対し、p/n両クラッド層がバンドラインナップの上
で好適な材料で構成されている為、GaInNAs活性
層へ注入される電子,ホールを効果的に閉じ込め、かつ
活性層へのキャリア注入時に過剰なエネルギー障壁が小
さくなる。また、各層のAlの混晶比を小さく構成でき
る為に、素子寿命が長くなる。このような作用により上
記の目的が達成されるものである。
る活性層と、活性層を挟んで異なる導電型を有するクラ
ッド層を備え、レーザ発振を得るための共振器構造を備
えた半導体レーザ装置であって、前記活性層がGaIn
NAsから成る層を含み、前記クラッド層のうちでp型
の導電型を示す層がAlx1Ga1-x1Asから成り、前記
クラッド層のうちでn型の導電型を示す層が2層以上の
多層から成っており、2層以上の多層のn型クラッド層
のうちで最も活性層に隣接する層(第一n型クラッド
層)がAlx2InyGa1-x2-yPから成っており、その次
に隣接する層(第二n型クラッド層)がAlx3Ga1-x3
Asから成り、前記半導体レーザ装置を構成する各層の
AlのIII族比x1,x2,x3(0≦x1,x2,
x3≦1)が0.05以下であることにより上記の目的
を達成する。
に対し、p/n両クラッド層がバンドラインナップの上
で好適な材料で構成されている為、GaInNAs活性
層へ注入される電子,ホールを効果的に閉じ込め、かつ
活性層へのキャリア注入時に過剰なエネルギー障壁が小
さくなる。また、各層のAlの混晶比を小さく構成でき
る為に、素子寿命が長くなる。このような作用により上
記の目的が達成されるものである。
比が0であることにより上記の目的を達成する。
まない為、請求項1〜2の作用・効果をより効果的に実
現できるものである。
層のうちで最も活性層に隣接する層(n型第一クラッド
層)の厚さが0.02μm以上0.2μm以下であるこ
とにより上記の目的を達成する。
定値以上にしている為、GaInNAs活性層へ注入さ
れるホールを効果的に閉じ込めることができ、請求項
2,3の作用を効果的に実現できるものである。また、
n型第一クラッド層の厚さを一定値以下にしている為、
GaInNAs活性層での発熱を効果的に放熱すること
ができ、請求項2,3の作用を効果的に実現できるもの
である。
層がヒートシンクに近くしてなることにより上記の目的
を達成する。
を効果的に放熱することができ、請求項2,3,4の作
用を効果的に実現できるものである。
電流狭窄構造を有していることにより上記の目的を達成
する。
め込みヘテロ型の電流狭窄構造を適用することが可能と
なる。
る活性層と、活性層を挟んで異なる導電型を有するクラ
ッド層を備え、レーザ発振を得るための共振器構造を備
えた半導体レーザ装置であって、前記活性層がGaIn
NAsから成る層を含み、前記クラッド層のうちでp型
の導電型を示す層がAlxGa1-xAs(0≦x≦0.0
5)から成り、前記クラッド層のうちでn型の導電型を
示す層がAlx’Ga1-x’As(0≦x’≦0.05)
から成り、前記n型の導電型を示すクラッド層と前記活
性層のうちの誘導放出光を発生する層との間に、引っ張
り歪を有するGa1-hInhNkAs1-k層(0≦h<1,
0<k<1)を少なくとも1層含む中間層を備えたこと
により上記の目的を達成する。
成できる為に、BH構造にしても素子寿命が長くなる。
また、GaInNAsから成る発光層に対し、p/n両
クラッド層が低Al混晶比のAlGaAs(またはGa
As)からなる場合に生じるホールの閉じ込めが引っ張
り歪を有するGaInNAs層またはGaNAs層を少
なくとも1層含む中間層によってブロックされる構成と
なる為、GaInNAs活性層へ注入される電子、ホー
ルを効果的に閉じ込め、かつ活性層へのキャリア注入時
に過剰なエネルギー障壁を小さくできる。このような作
用により上記の目的が達成されるものである。
導体レーザ装置において、前記の引っ張り歪を有するG
a1-hInhNkAs1-k層(0≦h<1,0<k<1)を
少なくとも1層含む中間層は、クラッド層のうちでn型
の導電型を示す層と前記活性層との間にあることにより
上記の目的を達成する。
As活性層へ注入される電子に対して過剰なエネルギー
障壁が発生せず、かつ活性層からp型クラッド層へリー
クするホールを効果的に閉じ込めることができる構成と
なる。このような作用により上記の目的が達成されるも
のである。
導体レーザ装置において、前記の引っ張り歪を有するG
a1-hInhNkAs1-k層(0≦h<1,0<k<1)を
少なくとも1層含む中間層は、量子井戸構造を有する活
性層における光ガイド層のうち、n型の導電型を示すク
ラッド層に近い側の光ガイド層にあることにより上記の
目的を達成する。
As活性層へ注入される電子に対して過剰なエネルギー
障壁が発生せず、かつ活性層からp型クラッド層へリー
クするホールを効果的に閉じ込めることができる構成と
なると共に、活性層への光閉じ込めを大きくする光ガイ
ド構造を兼ねることができる。このような作用により上
記の目的が達成されるものである。
いずれかに記載の半導体レーザ装置において、基板の導
電型がn型であり、圧縮歪を有するGaInNAs層を
井戸層とする活性層を備えたことにより上記の目的を達
成する。
して前記の引っ張り歪を有するGaInNAs層を少な
くとも1層含む中間層を設けることにより、活性層の結
晶性を高めることができる。このような作用により上記
の目的が達成されるものである。
のいずれかに記載の半導体レーザ装置において、前記A
lのIII族比が0であることにより上記の目的を達成
する。
まない為、請求項7から9の作用・効果をより効果的に
実現できるものである。
のいずれかに記載の半導体レーザ装置において、引っ張
り歪を有するGa1-hInhNkAs1-k層(0≦h<1,
0<k<1)を少なくとも1層含む部分が、活性層から
n型クラッド層へのホールのリークをブロックするよう
に設けられていることにより上記の目的を達成する。
記載の構成が最適になるよう構成されている為、その作
用・効果をより効果的に実現できるものである。
のいずれかに記載の半導体レーザ装置において、埋め込
みヘテロ型の電流狭窄構造を有していることにより上記
の目的を達成する。
め込みヘテロ型の電流狭窄構造を適用することが可能と
なり、高性能な半導体レーザが実現されるものである。
導体レーザ装置を説明するための図であり、素子内部の
構造がわかりやすいようにレーザ出射端面方向から見た
断面図となっている。図1の各部の導電型、材料、層厚
をまとめて示すと次のようになる。
は1.5μmである。また、この素子をp型電極がヒー
トシンクに接する向きでマウントした。
ド層が同一の材料で構成されているのに対し、本実施形
態の半導体レーザでは、p型クラッド層にはGaAs、
n型クラッド層にはGaInPと、それぞれ異なる材料
を用いている点が従来のものと異なる。
端面にλ/2コーティングを施した状態で、室温におい
て波長1.3μm,閾値電流10mA,効率0.33W
/Aで連続発振した。また、室温から85℃の範囲での
T0は170Kであった。
とにより信頼性試験を行ったところ、5000時間以上
安定に動作し、光通信用半導体レーザ光源として用いる
のに十分な寿命が得られた。比較の為に従来のようにp
/n両クラッド層をAl0.3Ga0.7Asで構成されたも
のに対して埋め込みヘテロ構造を作製しても、1000
時間も安定に動作せず、光通信用半導体レーザ光源とし
て用いるのに不十分であった。また、従来のp/n両ク
ラッド層をAl0.3Ga0.7Asで構成されたものに対し
てリッジ型の電流狭窄構造を作製すると閾値電流30m
Aと大きくて消費電力が大幅に増加した上、安定な動作
は得られなかった。このことから、Alを含まない材料
で構成された本実施形態のレーザ素子の第一従来例の構
造に対する優位性が確かめられる。
ドのラインナップを図2に示す。GaInPから成るn
型クラッド層7から、GaInNAsから成る活性層3
に注入された電子は、GaAsから成るp型クラッド層
2による伝導帯のエネルギー障壁ΔEc1(約470me
V)により活性層3内に強く閉じ込められる。また、G
aAsから成るp型クラッド層2から、GaInNAs
から成る活性層3に注入されたホールは、InGaPか
ら成るn型クラッド層7による価電子帯のエネルギー障
壁ΔEv1(約640meV)により活性層3内に強く閉
じ込められる。また、第二従来例に見られたような活性
層へのキャリアの注入時に余分なエネルギー障壁は生じ
ない。この様に本願発明者は、本実施形態の構成を用い
ることによって、GaInNAsから成る活性層に対し
て、注入されたキャリアの閉じ込めが十分となり、かつ
活性層へのキャリアの注入時に余分なエネルギー障壁が
生じなくなることを新たに見い出し、従来の構造に対し
て格段に低い閾値電流、高い効率、高い温度特性でのレ
ーザ発振が生じるようになった。また、Alを含まない
材料系で各層が構成されている為に埋め込みヘテロ構造
が採用でき、低い閾値電流、高い効率、十分な素子寿命
が得られるようになった。
形態による半導体レーザ装置を説明するための図であ
る。図3(a)は素子内部の構造がわかりやすいように
レーザ出射端面方向から見た断面図となっている。図3
(b)は活性層近傍のX部の拡大図となっている。図3
(c)はB−B’間の側面の断面図となっている。図3
の各部の導電型、材料、層厚をまとめて示すと次のよう
になる。
は2μmである。n型第一クラッド層7には回折格子1
4を備えており、図次はされていないがλ/4シフト回
折格子を備え、単一波長でレーザ発振する分布帰還型半
導体レーザを構成している。また、この素子をn型電極
がヒートシンクに接する向きでマウントした。
ド層が同一の材料で構成されているのに対し、本実施形
態の半導体レーザでは、p型クラッド層はAl0.05Ga
0.95As、n型クラッド層はAl0.05Ga0.45In0.5
PとGaAsとの2重構造になっており、かつp/n非
対称である点が従来のものと異なる。
両端面に無反射コーティングを施した状態で、室温にお
いて波長1.55μm,閾値電流8mA,効率0.3W
/Aで連続発振した。また、室温から85℃の範囲で見
積もったファブリペロー発振時のT0は185Kであっ
た。
験を行ったところ、5000時間以上安定に動作し、十
分な寿命が得られた。
ドのラインナップを図4に示す。n型クラッド層7か
ら、GaInNAs/AlGaInNAs多重量子井戸
から成る活性層3に注入された電子は、Al0.05Ga
0.95Asから成るp型クラッド層2による伝導帯のエネ
ルギー障壁ΔEc1(約510meV)により活性層3内
に強く閉じ込められる。また、p型クラッド層2から、
活性層3に注入されたホールは、Al0.05Ga0.45In
0.5Pから成るn型第一クラッド層7による価電子帯の
エネルギー障壁ΔEv1(約680meV)により活性層
3内に強く閉じ込められる。本実施形態の構成では注入
されたキャリアの閉じ込めが十分であり、かつ活性層へ
のキャリアの注入時に余分なエネルギー障壁が生じない
ことを見い出し、低い閾値電流、高い効率、高い温度特
性でのレーザ発振が生じるようになった。
ッド層は、p型クラッド層から活性層へ注入されたホー
ルがn型クラッド層側へあふれ出るのを抑制する役目を
果たす。図4にこのn型第一クラッド層の厚さと特性温
度T0との相関を示すように、n型第一クラッド層の厚
さは少なくとも0.02μmの厚さが必要であった。こ
れよりも薄くなるとホールのリークを防ぐ障壁層として
の効果がない。また、n型第一クラッド層の厚さが0.
2μmを超えると再び特性温度が減少し始める為、n型
第一クラッド層の厚さは少なくとも0.2μm以内であ
ることが望ましい。これは、n型第一クラッド層を構成
するAlGaInPの熱抵抗が特に大きい為に厚くなる
と活性層での発熱を放熱の点でやや不利となる傾向があ
ると推測できる。活性層で発生する熱を効果的に放熱し
ないと、活性層に閉じ込められたキャリアのオーバーフ
ローが大きくなる点で望ましくない。
III族比を上記以外の値にすることも可能である。p
/n両クラッド層を構成する各層のうちで最もAlを多
く含む層のAlのIII族比(III族元素のうちでA
lの占める割合)と素子の劣化率との相関を図6示す。
AlのIII族比は0.05以下でないと埋め込みヘテ
ロ構造にした時に寿命がもたないことが見い出された。
を用いることによって、GaInNAsから成る層を含
む活性層に対して、注入されたキャリアの閉じ込めが十
分となり、かつ活性層へのキャリアの注入時に余分なエ
ネルギー障壁が生じなくなることを新たに見い出し、従
来の構造に対して格段に低い閾値電流、高い効率、高い
温度特性でのレーザ発振が生じるようになった。また、
各層のAlのIII族比を一定値以下にすることによっ
て埋め込みヘテロ構造が採用でき、低い閾値電流、高い
効率、十分な素子寿命が得られるようになった。
形態による半導体レーザ装置を説明するための図であ
り、素子内部の構造がわかりやすいようにレーザ出射端
面方向から見た断面図となっている。従来のものは活性
層を挟むp/n両クラッド層が同一の材料で構成されて
いるのに対し、本実施形態の半導体レーザでは、p型ク
ラッド層にはGaAs、n型クラッド層にはGaInP
とGaAsの2層とし、n型クラッド層と活性層との間
にGaInP層を挟んでいる点が従来のものと異なる。
図9の各部の導電型、材料、層厚をまとめて示すと次の
ようになる。
は1.5μmである。また、この素子をp型電極がヒー
トシンクに接する向きでマウントした。
端面にλ/2コーティングを施した状態で、室温におい
て波長1.31μm,閾値電流8mA,効率0.35W
/Aで連続発振した。また、室温から85℃の範囲での
T0は175Kであった。
とにより信頼性試験を行ったところ、5000時間以上
安定に動作し、光通信用半導体レーザ光源として用いる
のに十分な寿命が得られた。比較の為に従来のようにp
/n両クラッド層をAl0.3Ga0.7Asで構成されたもの
に対して埋め込みヘテロ構造を作製しても、1000時
間も安定に動作せず、光通信用半導体レーザ光源として
用いるのに不十分であった。また、従来のp/n両クラ
ッド層をAl0.3Ga0.7Asで構成されたものに対して
リッジ型の電流狭窄構造を作製すると閾値電流30mA
以上と大きくて消費電力が大幅に増加した上、安定な動
作は得られなかった。このことから、Alを含まない材
料で埋め込みヘテロ型の導波路を構成した本実施形態の
レーザ素子が従来の構造に対して格段に優れていること
が確かめられた。
ついて説明する。
ドのラインナップを図10に示す。GaInPから成る
n型第一クラッド層7を通して、GaInNAsから成
る活性層3に注入された電子は、GaAsから成るp型
クラッド層2による伝導帯のエネルギー障壁ΔEc1に
より活性層3内に強く閉じ込められる。また、GaAs
から成るp型クラッド層2から、GaInNAsから成
る活性層3に注入されたホールは、InGaPから成る
n型第一クラッド層7による価電子帯のエネルギー障壁
ΔEv1により活性層3内に強く閉じ込められる。ま
た、第二従来例に見られたようなクラッド層と活性層と
の間に高いエネルギースパイクが生じることはなく、活
性層へのキャリアの注入がスムースに行われる。
を用いることによって、GaInNAsから成る活性層
に対して、注入されたキャリアの閉じ込めが十分とな
り、かつ活性層へのキャリアの注入時に余分なエネルギ
ー障壁が生じなくなることを新たに見い出し、従来の構
造に対して格段に低い閾値電流、高い効率、高い温度特
性でのレーザ発振が生じるようになった。また、Alを
含まない材料系で各層が構成されている為に埋め込みヘ
テロ構造が採用でき、低い閾値電流、高い効率、十分な
素子寿命が得られるようになった。
ド層等の各層にIII族比は0.05以下までのAlで
あれば混晶化しても問題がないことは実施形態2の場合
と同じであった。
施形態による半導体レーザ装置を説明するための図であ
り、素子内部の構造がわかりやすいようにレーザ出射端
面方向から見た断面図となっている。従来のものは活性
層を挟むp/n両クラッド層が同一の材料(AlGaA
sまたはInGaP)で構成されていているのに対し、
本実施形態の半導体レーザでは、p/n両クラッド層に
Alを混晶化していないGaAsを用いながら、n型ク
ラッド層と活性層との間にGaAsの薄膜とGaAsN
の薄膜が交互に積層された多層構造を設けてp/n非対
称となっている点が従来のものと異なる。図11の各部
の導電型、材料、層厚をまとめて示すと次のようにな
る。
は1.2μmである。また、この素子をp型電極がヒー
トシンクに接する向きでマウントした。
端面にλ/2コーティングを施した状態で、室温におい
て波長1.31μm,閾値電流7mA,効率0.33W
/Aで連続発振した。また、室温から85℃の範囲での
T0は165Kであった。
とにより信頼性試験を行ったところ、5000時間以上
安定に動作し、光通信用半導体レーザ光源として用いる
のに十分な寿命が得られた。比較の為に従来のようにp
/n両クラッド層をAl0.3Ga0.7Asで構成されたも
のに対して埋め込みヘテロ構造を作製しても、1000
時間も安定に動作せず、光通信用半導体レーザ光源とし
て用いるのに不十分であった。また、従来のp/n両ク
ラッド層をAl0.3Ga0.7Asで構成されたものに対し
てリッジ型の電流狭窄構造を作製すると閾値電流30m
A以上と大きくて消費電力が大幅に増加した上、安定な
動作は得られなかった。このことから、Alを含まない
材料で構成された本実施形態の埋め込みヘテロ型レーザ
素子が従来の構造に対して格段に優れていることが確か
められた。
ついて説明する。
ンドのラインナップを図12に示す。GaAsから成る
n型第一クラッド層7から、多層膜15を通してGaI
nNAsを井戸層とする活性層3に注入された電子は、
GaAsから成るp型クラッド層2による伝導帯のエネ
ルギー障壁ΔEc1により活性層3内に強く閉じ込めら
れる。また、GaAsから成るp型クラッド層2から、
GaInNAsから成る活性層3に注入されたホール
は、GaAsとGaAsNから成る多層膜15による価
電子帯のエネルギー障壁ΔEv1により活性層3内に強
く閉じ込められる。
ド層と活性層との間に高いエネルギースパイクが生じる
ことはなく、活性層へのキャリアの注入がスムースに行
われる。これは、GaAsにNを混晶化した引っ張り歪
GaAsNでは、Nの混晶化に伴ってエネルギーバンド
のボーイングによりGaAsに対して価電子帯のエネル
ギー端が低エネルギー側へ大きくシフトすることから、
活性層3とn型クラッド層7との間に引っ張り歪GaA
sNを含む多層膜を挟むことによって、活性層3からn
型クラッド層7へホールがリークするのを低減すること
ができ、かつn型クラッド層7から活性層3への電子の
注入を妨げない構成となるものである。
張り歪GaInNAsであってもよい。この様に本願発
明者は、本実施形態の構成を用いることによって、Ga
InNAsから成る活性層に対して、注入されたキャリ
アの閉じ込めが十分となり、かつ活性層へのキャリアの
注入時に余分なエネルギー障壁が生じなくなる構成が得
られることを新たに見い出し、従来の構造に対して格段
に低い閾値電流、高い効率、高い温度特性でのレーザ発
振が生じるようになった。
されている為に埋め込みヘテロ構造が採用でき、低い閾
値電流、高い効率、十分な素子寿命が得られるようにな
った。さらに、実施形態1,2,3のようにV族元素と
してPを含む層を用いることがなく、V族元素が増える
ことによる結晶成長の困難さをも克服することができ
た。
層7の上に引っ張り歪を有する薄層を含む多層膜15を
設け、その上に圧縮歪を有するGaInNAs井戸層4
を含む活性層3を設けている。このように、圧縮歪を有
するGaInNAs井戸層を発光層として用いる場合、
その下地に引っ張り歪を有する層を用いると活性層の発
光効率が20%程度上昇することがわかった。引っ張り
歪を内包した下地の上に圧縮歪を有する発光層を作製し
た場合、発光層の圧縮歪が下地によって相殺されること
によっていると推測される。このように、基板の導電型
がn型であり、圧縮歪を有するGaInNAs層を井戸
層とする活性層を備えた場合、圧縮歪を有する活性層の
下地として前記の引っ張り歪を有するGaAsNまたは
GaInNAs層を少なくとも1層含む中間層を設ける
ことにより、活性層へのキャリアの閉じ込め効果の他に
も、活性層そのものの質を高める効果も同時に生じてい
ることが見い出された。
ド層等の各層にIII族比は0.05以下までのAlで
あれば混晶化しても問題がないことは実施形態2の場合
と同じであった。
施形態による半導体レーザ装置を説明するための図であ
り、素子内部の構造がわかりやすいようにレーザ出射端
面方向から見た断面図となっている。従来のものは活性
層を挟むp/n両クラッド層が同一の材料(AlGaA
sまたはInGaP)で構成されてp/n対称となって
いるのに対し、本実施形態の半導体レーザでは、p/n
両クラッド層にAlを混晶化していないGaAsを用い
ながら、n型クラッド層と活性層との間のガイド層にG
aAsNの薄膜とGaInNAsの薄膜が交互に積層さ
れた多層構造を設けてp/n非対称となっている点が従
来のものと異なる。図13の各部の導電型、材料、層厚
をまとめて示すと次のようになる。
は1.0μmとした。また、この素子をp型電極がヒー
トシンクに接する向きでマウントした。
端面にλ/2コーティングを施した状態で、室温におい
て波長1.31μm,閾値電流6mA,効率0.38W
/Aで連続発振した。また、室温から85℃の範囲での
T0は180Kであった。
とにより信頼性試験を行ったところ、5000時間以上
安定に動作し、光通信用半導体レーザ光源として用いる
のに十分な寿命が得られた。比較の為に従来のようにp
/n両クラッド層をAl0.3Ga0.7Asで構成されたも
のに対して埋め込みヘテロ構造を作製しても、1000
時間も安定に動作せず、光通信用半導体レーザ光源とし
て用いるのに不十分であった。また、従来のp/n両ク
ラッド層をAl0.3Ga0.7Asで構成されたものに対し
てリッジ型の電流狭窄構造を作製すると閾値電流30m
A以上と大きくて消費電力が大幅に増加した上、安定な
動作は得られなかった。このことから、Alを含まない
材料で構成された本実施形態の埋め込みヘテロ型レーザ
素子が従来の構造に対して格段に優れていることが確か
められた。
ついて説明する。
ンドのラインナップを図14に示す。GaAsから成る
n型第一クラッド層7から、GaInNAsを井戸層と
する活性層3に注入された電子は、GaAsから成るp
型クラッド層2による伝導帯のエネルギー障壁ΔEc1
により活性層3内に強く閉じ込められる。また、GaA
sから成るp型クラッド層2から、GaInNAsから
成る活性層3に注入されたホールは、GaAsNとGa
InNAsから成るn側ガイド層6bにより活性層3か
らn型クラッド層7へ漏れ出ることはない。また、第二
従来例に見られたようなクラッド層と活性層との間に高
いエネルギースパイクが生じることはなく、活性層への
キャリアの注入がスムースに行われる。
り歪GaAsNでは、Nの混晶化に伴ってエネルギーバ
ンドのボーイングによりGaAsに対して価電子帯のエ
ネルギー端,伝導帯のエネルギー端共に低エネルギー側
へ大きくシフトすることから、活性層3とn型クラッド
層7との間に引っ張り歪GaAsNを含む多層膜を挟む
ことによって、活性層3からn型クラッド層7へホール
がリークするのを低減することができ、かつn型クラッ
ド層7から活性層3への電子の注入を妨げない構成とな
るものである。
っ張り歪GaInNAsであってもよい。また、引っ張
り歪GaAsNとペアとして多層に積層する材料は、上
記の例では格子整合GaInNAsとしたが、圧縮歪G
aInNAsであってもよい。
を用いることによって、GaInNAsから成る活性層
に対して、注入されたキャリアの閉じ込めが十分とな
り、かつ活性層へのキャリアの注入時に余分なエネルギ
ー障壁が生じなくなる構成が得られることを新たに見い
出し、従来の構造に対して格段に低い閾値電流、高い効
率、高い温度特性でのレーザ発振が生じるようになっ
た。また、多層からなるn側ガイド層6bは、クラッド
層2,7を構成するGaAsよりも屈折率が高くなる材
料で構成されている為、この多層膜を活性層内に設ける
ことによって上述のホールのリークを防ぐ効果と共に光
ガイドの効果も兼ねることができる。また、Alを含ま
ない材料系で各層が構成されている為に埋め込みヘテロ
構造が採用でき、低い閾値電流、高い効率、十分な素子
寿命が得られるようになった。さらに、実施形態1,
2,3のようにV族元素としてPを含む層を用いること
がなく、V族元素が増えることによる結晶成長の困難さ
をも克服することができた。
層7の上に引っ張り歪を有する薄層を含む多層膜ガイド
層6bを設け、その上に圧縮歪を有するGaInNAs
井戸層4を含む活性層3を設けている。このように、圧
縮歪を有するGaInNAs井戸層を発光層として用い
る場合、その下地に引っ張り歪を有する層を用いると活
性層の発光効率が20%程度上昇することがわかった。
引っ張り歪を内包した下地の上に圧縮歪を有する発光層
を作製した場合、発光層の圧縮歪が下地によって相殺さ
れることによっていると推測される。このように、基板
の導電型がn型であり、圧縮歪を有するGaInNAs
層を井戸層とする活性層を備えた場合、圧縮歪を有する
活性層の下地として前記の引っ張り歪を有するGaAs
NまたはGaInNAs層を少なくとも1層含む中間層
を設けることにより、活性層へのキャリアの閉じ込め効
果の他にも、活性層そのものの質を高める効果も同時に
生じていることが見い出された。
ド層等の各層にIII族比は0.05以下までのAlで
あれば混晶化しても問題がないことは実施形態2の場合
と同じであった。
発振波長1.3μmまたは1.55μm、活性層はバル
クまたは多重量子井戸のいずれかの構成についてその具
体例を示したが、本発明はGaInNAsを含む活性層
を有する波長1.2〜1.6μmでレーザ発振する半導
体レーザ装置であれば、特定の発振波長,特定の活性層
の構成などの特定の組み合わせに限定されるものではな
い。また、ガイド構造に関しては埋め込みヘテロ型が最
も望ましいが、リッジガイド型等、適宜公知の構造を適
用することもできる。
たものは基板から離れる方向にあることを示しており、
「下」と記したものは基板側の方向にあること示してい
る。また、基板の導電型を上記実施形態に示したものと
反転させ、全ての構成を上下逆にしてもよい。
法に対しては、種々の公知技術を適用することが可能で
ある。また、各層のドーパントとなる不純物の種類、ス
トライプ状の導波路の構造や作製方法、回折格子の構造
や作製方法に関しても、様々な公知の技術を用いること
が可能である。また、各層の結晶性を良好なものとする
ために例えば基板と下クラッド層との間等に適宜バッフ
ァ層(緩衝層)を用いることも可能である。
法、コーティング材料とその形成方法に関して上記実施
形態では特定のもに関してしか言及していないが、様々
な公知の技術を適用してレーザ素子の構成を変形させる
ことは容易に可能である。
電流を注入して端面からレーザ光が出射するもののみな
らず、面発光レーザ,横注入型のレーザ,光増幅器等に
も適用可能である。また、単体のレーザ素子のみなら
ず、光集積回路等におけるモノリシック光源に適用する
ことも可能であることは言うまでもない。
体レーザ装置によれば、活性層へ注入される電子,ホー
ルを効果的に閉じ込めかつ活性層へのキャリア注入時に
過剰なエネルギー障壁が小さくなるバンドラインナップ
となるので低い動作電流・高い特性温度でのレーザ発振
が可能となる。さらに、各層がAlの少ない材料で構成
されている為に素子の寿命が長くなり、また埋め込みヘ
テロ型の電流狭窄構造が利用できる為に動作電流が大幅
に低減できる。
ザ装置によれば、請求項1〜2の作用・効果をより効果
的に実現できるものである。
ザ装置によれば、活性層へ注入されるホールを効果的に
閉じ込めることができ、かつ、活性層での発熱を効果的
に放熱することができることから、請求項2〜3の作用
・効果をより効果的に実現できるものである。
ザ装置によれば、活性層での発熱を効果的に放熱するこ
とができることから、請求項2〜4の作用・効果をより
効果的に実現できるものである。
ザ装置によれば、請求項1〜5の作用・効果をより効果
的に実現できるものであり、動作電流を最も小さくでき
る。
ザ装置によれば、活性層へ注入される電子,ホールを効
果的に閉じ込めかつ活性層へのキャリア注入時に過剰な
エネルギー障壁が小さくなるバンドラインナップとなる
ので低い動作電流・高い特性温度でのレーザ発振が可能
となる。さらに、各層がAlの少ない材料で構成されて
いる為に素子の寿命が長くなり、また埋め込みヘテロ型
の電流狭窄構造が利用できる為に動作電流が大幅に低減
できる。
レーザ装置によれば、請求項7の作用・効果をより効果
的に実現できる。
ーザ装置によれば、請求項7〜9の作用・効果をより効
果的に実現できると共に、活性層に内包される歪が緩和
されて活性層の発光効率が向上する効果が得られ、より
望ましい。
ーザ装置によれば、請求項7〜10の作用・効果をより
効果的に実現できるものである。
ーザ装置によれば、請求項7〜11の作用・効果をより
効果的に実現できるものである。
ーザ装置によれば、請求項7〜12の作用・効果をより
効果的に実現できるものであり、動作電流が小さな高性
能な半導体レーザ素子が実現できる。
の構造を示す図であり、レーザ出射端面方向から見た断
面図である。
の活性層付近のバンドラインナップを示す図である。
の構造を示す図であり、レーザ出射端面方向から見た断
面図である。
の活性層付近のバンドラインナップを示す図である。
のn型第一クラッド層の厚さとT0との相関を示す図で
ある。
のAlのIII族比と素子の劣化率との相関を示す図で
ある。
であり、レーザ出射端面方向から見た断面図である。
バンドラインナップを示す図である。
ザ装置の構造を示す図であり、レーザ出射端面方向から
見た断面図である。(b)Y部の拡大図を示す。
置の活性層付近のバンドラインナップを示す図である。
ーザ装置の構造を示す図であり、レーザ出射端面方向か
ら見た断面図である。(b)Z部の拡大図を示す。
置の活性層付近のバンドラインナップを示す図である。
ーザ装置の構造を示す図であり、レーザ出射端面方向か
ら見た断面図である。(b)W部の拡大図を示す。
置の活性層付近のバンドラインナップを示す図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 誘導放出光を発生する活性層と、活性層
を挟んで異なる導電型を有するクラッド層を備え、レー
ザ発振を得るための共振器構造を備えた半導体レーザ装
置であって、 前記活性層がGaInNAsから成る層を含み、前記ク
ラッド層のうちでp型の導電型を示す層がAlx1Ga
1-x1Asから成り、前記クラッド層のうちでn型の導電
型を示す層がAlx2InyGa1-x2-yPから成り、前記
半導体レーザ装置を構成する各層のAlのIII族比x
1,x2(0≦x1,x2≦1)が0.05以下である
ことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項2】 誘導放出光を発生する活性層と、活性層
を挟んで異なる導電型を有するクラッド層を備え、レー
ザ発振を得るための共振器構造を備えた半導体レーザ装
置であって、 前記活性層がGaInNAsから成る層を含み、前記ク
ラッド層のうちでp型の導電型を示す層がAlx1Ga
1-x1Asから成り、前記クラッド層のうちでn型の導電
型を示す層が2層以上の多層から成っており、そのうち
で最も活性層に隣接する層(第一n型クラッド層)がA
lx2InyGa1-x2-yPから成っており、 その次に隣接する層(第二n型クラッド層)がAlx3G
a1-x3Asから成り、前記半導体レーザ装置を構成する
各層のAlのIII族比x1,x2,x3(0≦x1,
x2,x3≦1)が0.05以下であることを特徴とす
る半導体レーザ装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の半導体レーザ装
置において、前記AlのIII族比が0であることを特
徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項4】 請求項2又は3に記載の半導体レーザ装
置において、多層のn型クラッド層のうちで最も活性層
に隣接する層(n型第一クラッド層)の厚さが0.02
μm以上0.2μm以下であることを特徴とする半導体
レーザ装置。 - 【請求項5】 請求項2、3、又は4のいずれかに記載
の半導体レーザ装置において、n型の導電型を示す層
が、p型の導電型を示す層よりもヒートシンクに近くし
てなることを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5のいずれか
に記載の半導体レーザ装置において、埋め込みヘテロ型
の電流狭窄構造を有していることを特徴とする半導体レ
ーザ装置。 - 【請求項7】 誘導放出光を発生する活性層と、活性層
を挟んで異なる導電型を有するクラッド層を備え、レー
ザ発振を得るための共振器構造を備えた半導体レーザ装
置であって、 前記活性層がGaInNAsから成る層を含み、前記ク
ラッド層のうちでp型の導電型を示す層がAlxGa1-x
As(0≦x≦0.05)から成り、前記クラッド層の
うちでn型の導電型を示す層がAlx’Ga1-x’As
(0≦x’≦0.05)から成り、 前記n型の導電型を示すクラッド層と前記活性層のうち
の誘導放出光を発生する層との間に、引っ張り歪を有す
るGa1-hInhNkAs1-k層(0≦h<1,0<k<
1)を少なくとも1層含む中間層を備えたことを特徴と
する半導体レーザ装置。 - 【請求項8】 請求項7に記載の半導体レーザ装置にお
いて、前記の引っ張り歪を有するGa1-hInhNkAs
1-k層(0≦h<1,0<k<1)を少なくとも1層含
む中間層は、クラッド層のうちでn型の導電型を示す層
と前記活性層との間にあることを特徴とする半導体レー
ザ装置。 - 【請求項9】 請求項7に記載の半導体レーザ装置にお
いて、前記の引っ張り歪を有するGa1-hInhNkAs
1-k層(0≦h<1,0<k<1)を少なくとも1層含
む中間層は、量子井戸構造を有する活性層における光ガ
イド層のうち、n型の導電型を示すクラッド層に近い側
の光ガイド層にあることを特徴とする半導体レーザ装
置。 - 【請求項10】 請求項7から9のいずれかに記載の半
導体レーザ装置において、基板の導電型がn型であり、
圧縮歪を有するGaInNAs層を井戸層とする活性層
を備えたことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項11】 請求項7から10のいずれかに記載の
半導体レーザ装置において、前記AlのIII族比が0
であることを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項12】 請求項7から11のいずれかに記載の
半導体レーザ装置において、引っ張り歪を有するGa
1-hInhNkAs1-k層(0≦h<1,0<k<1)を少
なくとも1層含む部分が、活性層からn型クラッド層へ
のホールのリークをブロックするように設けられている
ことを特徴とする半導体レーザ装置。 - 【請求項13】 請求項7から12のいずれかに記載の
半導体レーザ装置において、埋め込みヘテロ型の電流狭
窄構造を有していることを特徴とする半導体レーザ装
置。
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