JP2008022040A - 半導体発光素子および光送信モジュールおよび光送受信モジュールおよび光通信システムおよびコンピュータシステムおよびネットワークシステム - Google Patents

半導体発光素子および光送信モジュールおよび光送受信モジュールおよび光通信システムおよびコンピュータシステムおよびネットワークシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 結晶性の劣化が防止された高性能な長波長の半導体発光素子を提供する。
【解決手段】 半導体基板1上に、歪み量子井戸層2を含む活性層3と、光とキャリアを閉じ込めるクラッド層4とが形成され、発振波長が1.3μm帯の半導体発光素子において、前記歪み量子井戸層2はInとNを含み、V族元素に占めるN組成は0〜1%であり、III族元素に占めるIn組成は30%より大きい範囲であり、半導体基板1およびクラッド層4に対する前記歪み量子井戸層2の歪み量が2%を超える歪み量となっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体発光素子および光送信モジュールおよび光送受信モジュールおよび光通信システムおよびコンピュータシステムおよびネットワークシステムに関する。
従来、光ファイバーを用いた光通信システムは、主に幹線系で用いられているが、将来は各家庭を含めた加入者系での利用が考えられている。これを実現するためにはシステムの小型化,低コスト化が必要であり、光通信に用いられる半導体発光素子の温度制御用のペルチェ素子が不要なシステムの実現が必要である。
このような光通信システムを実現するため、光通信に用いられる半導体発光素子には、低閾値動作と温度変化による特性変化の少ない高特性温度の素子が望まれている。一般に、半導体基板上に、半導体基板と格子定数が異なる材料を形成する場合、格子定数の相違に伴なう歪みから見積もられる臨界膜厚以下までの厚さを形成することができる。しかし、従来のGaInPAs/InP系材料では、伝導帯のバンド不連続を大きくできる材料が見あたらず、高特性温度を実現するのは困難であった。
これを改善するために、例えば特許文献1には、GaInAsからなる3元基板上に活性層が形成された半導体発光素子が提案されている。この半導体発光素子では、基板にGaInAsが用いられていることから、GaInAs基板上にワイドギャップの材料を形成できるので、InP基板上では実現できなかった大きな伝導帯のバンド不連続を得ることができる。
また、GaAs基板上に長波長レーザを形成する試みもなされている。特許文献2には、GaAs基板上にGaAsより格子定数の大きいGaInAs格子緩和バッファー層を形成し、その上に活性層を形成した半導体レーザ装置が提案されている。この半導体レーザ装置では、GaInAs格子緩和バッファー層上にGaAsより大きな格子定数の材料を形成することができるため、特許文献1に提案されている半導体発光素子と同様に、大きな伝導帯のバンド不連続を得ることができる。
また、GaAs基板上には、InP基板上やGaInAs3元基板上に形成される材料よりもワイドギャップの材料を形成できる。しかしながら、従来では、1.3μm帯等の長波長に対応するバンドギャップの活性層材料がなかった。すなわち、GaAs基板上にGaInAsを形成する場合、GaInAsは、In組成の増加で長波長化するが、歪み量の増加をともなう。その限界歪み量が約2%程度であるため、1.1μmの波長が限界であると言われている(非特許文献1)。PL測定ではMBE(MolecularBeam Epitaxy)法により、400℃での低温成長で中心波長1.223μmの発光が観察されている(非特許文献2)。しかし半導体レーザには応用されていない。
そこで他の方法として、特許文献3には、GaAs基板上にGaInNAs系材料を形成することが提案されている。GaInNAsはNと他のV族元素を含んだIII−V族混晶半導体である。GaAs基板上にGaInNAs系材料を形成する場合、GaAsより格子定数が大きいGaInAsにNを添加することで、格子定数をGaAsに格子整合させることが可能となり、さらにNの電気陰性度が他の元素に比べて大きいことに起因して、そのバンドギャップエネルギーが小さくなり、1.3μm,1.5μm帯での発光が可能となる。非特許文献3には、近藤らによりバンドラインナップが計算されている。GaAs基板上にGaInNAs系材料を形成する場合には、上述のようにGaAs格子整合系となるので、ワイドギャップのAlGaAsをクラッド層に用いることができる。また、Nの添加によりバンドギャップが小さくなるとともに伝導帯,価電子帯のエネルギーレベルがともに下がるので、ヘテロ接合における伝導帯のバンド不連続が大きくなる。このため、高特性温度半導体発光素子が実現できると予想されている。
GaInNAsレーザの構造に関しては、端面発光型については、特許文献4や特許文献5に提案がなされ、また、面発光型については、特許文献6や特許文献7に提案がなされている。そして、近年、GaAs基板上の1.3μm−GaInNAsレーザは実際に実現されている。すなわち、GaAs基板上に格子整合する窒素組成3%,In組成10%の厚膜GaInNAsを活性層としたダブルヘテロ構造(非特許文献4)や、窒素組成1%,In組成30%のGaInNAsを用いた圧縮歪み単一量子井戸構造(非特許文献5)が提案されている。後者で窒素を含まない場合、1.1168μmでのレーザ動作が得られている。なお、In組成30%、井戸層の厚さは7nmである。本願の発明者の知る限り、この波長がGaAs基板上のGaInAs圧縮歪み量子井戸活性層を用いた場合の最長波長(室温)である。
特開平6−275914号公報 特開平7−193327号公報 IEEE Photonics. Technol. Lett.Vol.9 (1997) pp.1319-1321 J. Appl. Phys., Vol.78 (1995) pp.1685-1688 特開平6−37355号公報 Jpn.J.Appl.Phys.Vol.35 (1996)pp.1273-1275 特開平8−195522号公報 特開平10−126004号公報 特開平9−237942号公報 特開平10−74979号公報 Elecron. Lett. Vol.33 (1997) pp.1386-1387 IEEE Photonics. Technol. Lett.Vol.10 (1998) pp.487-488
しかしながら、特許文献1に提案されているGaInAsからなる3元基板は、作成が困難である。また、特許文献2に提案されているGaInAs格子緩和バッファー層を形成した構造は、基本的に基板に対して格子不整合系なので寿命の点で問題がある。また、GaInNAsのような窒素と他のV族元素を含んだIII−V族混晶半導体は、窒素組成が大きくなるほど結晶性が大きく劣化するという問題があった。
本発明は、結晶性の劣化が防止された高性能な長波長の半導体発光素子および光送信モジュールおよび光送受信モジュールおよび光通信システムおよびコンピュータシステムおよびネットワークシステムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、半導体基板上に、歪み量子井戸層を含む活性層と、光とキャリアを閉じ込めるクラッド層とが形成され、発振波長が1.3μm帯の半導体発光素子において、前記歪み量子井戸層はInとNを含み、V族元素に占めるN組成は0〜1%であり、III族元素に占めるIn組成は30%より大きい範囲であり、半導体基板およびクラッド層に対する前記歪み量子井戸層の歪み量が2%を超える歪み量となっていることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、半導体基板上に、歪み量子井戸層を含む活性層と、光とキャリアを閉じ込めるクラッド層とが形成され、発振波長が1.3μm帯の半導体発光素子において、半導体基板およびクラッド層に対する前記歪み量子井戸層の歪み量が2%を超える歪み量となっており、半導体基板の面方位は、(100)からの傾き角度が5°の範囲内となっていることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の半導体発光素子において、前記クラッド層としてGaInPまたはGaInPAsが用いられることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2記載の半導体発光素子において、該半導体発光素子は、面発光型であることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1または請求項2記載の半導体発光素子において、前記活性層には、前記歪み量子井戸層の近傍に、応力を補償するバリア層が形成されていることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いることを特徴とする光送信モジュールである。
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いることを特徴とする光送受信モジュールである。
また、請求項8記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いることを特徴とする光通信システムである。
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いた光通信システムを具備するコンピュータシステムである。
また、請求項10記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いた光通信システムを具備するネットワークシステムである。
請求項1乃至請求項5記載の発明によれば、発振波長が1.3μm帯の半導体発光素子において、半導体基板およびクラッド層に対する前記歪み量子井戸層の歪み量が2%を超える歪み量となっているので、結晶性の改善を図ることができる。
特に、請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の半導体発光素子において、クラッド層としてGaInPまたはGaInPAsが用いられており、Alを含まないGaInPまたはGaInPAsはAlGaAsに比べて低い成長温度で良好な結晶を得ることができるので、低温成長が好ましい高歪みの量子井戸レーザを作製する場合、拡散などの熱の影響を受けにくいので好ましく、結晶性の良好な高歪みの量子井戸層を得やすい。また、半導体基板と大きい歪みを有する量子井戸活性層との間の下部クラッド層としてGaInP(As)を用いるとクラッド層中で発生する欠陥の影響を受けにくく良好な大きい歪みの量子井戸層を成長できる。また、素子特性としてはクラッド層中で発生する欠陥の影響を受けにくいので、AlGaAs系材料を用いた場合に比べて発光効率は高く、長寿命の素子が得られる。また、レーザの場合しきい値電流密度は低い。
また、請求項4記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の半導体発光素子において、該半導体発光素子は、面発光型である。すなわち、長波長帯の半導体発光素子はGaAs基板上に形成できると屈折率差の大きいAl(Ga)As/GaAs多層膜ミラーを用いることができるので、薄い厚さで済み、また、AlAsを酸化したAlxyを電流狭さくに用いることができるなど、従来のInP基板上の長波長帯の面発光半導体発光素子に比べて極めて有効である。
また、請求項5記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の半導体発光素子において、前記活性層には、前記歪み量子井戸層の近傍に、応力を補償するバリア層が形成されており、井戸層の歪みを緩和するバリア層(歪補償層)があると井戸層の質を改善したり、井戸層の数を多くしたりできるので、半導体発光素子の設計の幅を大きくでき、高性能化に最適な構造にでき有効である。特に、請求項11記載の発明では、井戸層が高圧縮歪を有している場合に応力を補償することで、作製する場合の条件の幅を広げることができる。
また、請求項1乃至請求項5の半導体発光素子によれば、温度特性が非常に優れていて冷却フリーであるとともに動作電流を低減できるので、この半導体発光素子を用いて、低コストの光送信モジュール,低コストの光送受信モジュール,低コストの光通信システムや、超高速の光通信システム,超高速のコンピュータシステム,超高速のネットワークシステム等を実現できる。
すなわち、請求項6記載の発明のように、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いることで、低コストの光送信モジュールを実現できる。
また、請求項7記載の発明のように、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いることで、低コストの光送受信モジュールを実現できる。
また、請求項8記載の発明のように、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いることで、低コスト,超高速の光通信システムを実現できる。
また、請求項9記載の発明のように、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いた光通信システムを具備することで、超高速のコンピュータシステムを実現できる。
また、請求項10記載の発明のように、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いた光通信システムを具備することで、超高速のネットワークシステムを実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る半導体発光素子の構成例を示す図である。図1の半導体発光素子(半導体レーザ)は、半導体基板1上に、歪み量子井戸層(発光層)2を含む活性層3と、光とキャリアを閉じ込めるクラッド層4とが形成されており、半導体基板1およびクラッド層4に対する歪み量子井戸層2の歪み量が2%を超える歪み量となっている。
ここで、半導体基板1にはGaAsが用いられている。また、クラッド層4としてはGaInPまたはGaInPAsが用いられる。また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)は、面発光型のものとなっている。
また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)において、歪み量子井戸層2は、GaxIn1-xyAs1-y(0≦x≦1,0≦y<1)で形成されている。そして、歪み量子井戸層2であるGaxIn1-xyAs1-y(0≦x≦1,0≦y<1)に関し、窒素が含まれていないとした場合のGaInAsの組成波長が、1.12μmよりも長波長となっている。より具体的に、歪み量子井戸層2のIII族元素に占めるInの組成は、30%よりも大きいものとなっている。また、歪み量子井戸層2のV族元素に占める窒素組成は、0〜1%の範囲となっている。
また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)において、半導体基板1の面方位は、(100)からの傾き角度が5°の範囲内となっている。
また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)において、活性層3には、歪み量子井戸層2の近傍に、応力を補償するバリア層が形成されている。図2はバリア層が形成された活性層の一例を示す図であり、図2の例では、活性層3には、井戸層2a,2bと、井戸層2a,2bの間および井戸層2aの下方および井戸層2bの上方に設けられたGaNPAsバリア層5a,5b,5cとが形成されている。
本発明では、半導体基板1上に、歪み量子井戸層2を含む活性層3と、光とキャリアを閉じ込めるクラッド層4とが形成されている半導体発光素子(半導体レーザ)において、半導体基板1およびクラッド層4に対する歪み量子井戸層2の歪み量が2%を超える歪み量であり、従来得られない材料組成を結晶成長することにより、従来得られない波長の半導体発光素子(半導体レーザ)を得ることができる。
また、半導体基板1がGaAs基板であることにより、InP基板上には厚く成長できないAlGaAs,AlAs,GaInP,AlInPのようなワイドギャップの材料を半導体発光素子のクラッド層として成長でき、長波長帯の半導体発光素子(半導体レーザ)の基板としては極めて優れている。
また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)では、歪み量子井戸層2は、GaxIn1-xyAs1-y(0≦x≦1,0≦y<1)で形成されているので、y=0のGaInAsでは1.2μm程度までの波長、GaInNAsではIn組成,窒素組成に応じて1.3μm帯やそれより長波長の半導体発光素子(半導体レーザ)の発光層を形成できる。
また、歪み量子井戸層であるGaxIn1-xyAs1-y(0≦x≦1,0≦y<1)に関し、窒素が含まれていないとした場合のGaInAsのPL(Photoluminescence)波長が、1.12μmよりも長波長となっているので、従来半導体発光素子(半導体レーザ)の発光層に用いることができなかった組成波長の材料を結晶成長することにより、半導体発光素子(半導体レーザ)構造の設計の自由度を広げることができる。具体的には、y=0のGaInAsではInの組成を30%以上とすることで従来の限界であった1.1μmより長波長の半導体発光素子(半導体レーザ)が得られ、GaInNAsではInの組成を30%以上とすることで窒素の組成を従来より低減できる。例えば1.3μm帯を得る場合には窒素組成を1%以下にできる。
また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)では、歪み量子井戸層2のV族元素に占める窒素組成が、0〜1%の範囲となっており、窒素組成が0〜1%の少ない範囲であると結晶性の低下は抑えられるので、高性能な長波長帯半導体発光素子(半導体レーザ)を得ることができる。
また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)では、半導体基板1の面方位は、(100)からの傾き角度が5°の範囲内であり、半導体基板の面方位は(100)から大きく傾いている(例えば[011]方向に大きく傾いている)よりは、(100)付近の方が歪み量子井戸のGaInNAsやGaInAsのIn組成を大きくしやすく長波長化に向いており、更に発光効率を高くしやすいので高歪みの量子井戸半導体発光素子(半導体レーザ)の基板に適している。
また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)では、クラッド層4としてGaInPまたはGaInPAsが用いられており、Alを含まないGaInPまたはGaInAsはAlGaAsに比べて低い成長温度で良好な結晶を得ることができるので、低温成長が好ましい高歪みの量子井戸レーザを作製する場合好ましく、結晶性の良好な高歪みの量子井戸層を得やすい。
また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)が面発光型である場合、長波長帯の半導体発光素子(半導体レーザ)はGaAs基板上に形成できると屈折率差の大きいAl(Ga)As/GaAs多層膜ミラーを用いることができるので、薄い厚さで済み、また、AlAsを酸化したAlを電流狭さくに用いることができるなど、従来のInP基板上の長波長帯の面発光半導体発光素子(半導体レーザ)に比べて極めて有効である。
また、図1の半導体発光素子(半導体レーザ)では、活性層3には、図2に示すように、歪み量子井戸層2a,2bの近傍に、応力を補償するバリア層(井戸層の歪みを緩和する歪補償層)5a,5b,5cが形成されており、井戸層の歪みを緩和する歪補償層があると、井戸層の質を改善したり、井戸層の数を多くしたりできるので、半導体発光素子(半導体レーザ)の設計の幅を大きくでき、高性能化に最適な構造にできて有効である。
また、半導体基板1上に、歪み量子井戸層2を含む活性層3と、光とキャリアを閉じ込めるクラッド層4とを有する半導体発光素子(半導体レーザ)の製造方法において、低温では歪み量子井戸層2の臨界膜厚が厚くなるので、特に、歪み量が2%を超えるような高歪み量子井戸層の成長には、600℃以下の温度での低温成長が適している。
また、III−V族半導体で形成される半導体発光素子(半導体レーザ)の場合、半導体発光素子は、III族原料として、有機金属化合物を用いた有機金属気相成長法により形成される。すなわち、有機金属気相成長法は、過飽和度が高い成長方法であり、高歪みの量子井戸層や窒素をV族に含んだGaInNAsのような材料の成長を行なうのに有効である。
また、歪み量子井戸層2をGaxIn1-xyAs1-y(0≦x≦1,0≦y<1)で形成する場合、Nの原料として、DMHy(ジメチルヒドラジン),MMHy(モノメチルヒドラジン)等の有機系窒素化合物を用いて形成する。すなわち、有機系窒素化合物は低温で分解するので、600℃以下のような低温成長に適している。また、本発明のように特に歪みの大きい量子井戸層を成長する場合は、例えば、500℃〜600℃程度の低温成長が好ましく、この観点からも低温で分解する有機系窒素化合物は好ましい。
前述のように、GaAs基板上のGaInAsは、In組成の増加で半導体発光素子(半導体レーザ)の発振波長を長波長化することができるが、歪み量の増加をともなう。その限界歪み量は、約2%程度であり、発振波長は1.1μmが限界であると言われている(文献「IEEEPhotonics. Technol. Lett.Vol.9 (1997) pp.1319-1321」)。
下地の基板に対して格子定数の違う材料を成長すると、格子は弾性変形してそのエネルギーを吸収する。しかし、下地の基板に対して格子定数の違う材料を厚く成長していくと、弾性的な変形だけでは歪みエネルギーを吸収できずにミスフィット転位が生じてしまう。この膜厚を臨界膜厚という。ミスフィット転位が生じてしまうと、良いデバイスを作製することは困難である。
理論的には、力学的にミスフィット転位が生じる厚さである臨界膜厚(h)が、Matthews and Blakeslee(文献「J. Crystal Growth. 27 (1974) 118.」)によって次式により与えられている。
Figure 2008022040
ここで、νは ポアソン比(ν = C12/(C11+C12);C11,C12は弾性スティフネス定数である)、αは界面でのバーガースベクトルと転位線の線分とのなす角(cos α = 1/2)、λは滑り面と界面の交差線に垂直な界面内での方向とバーガースベクトルとのなす角(cos λ = 1/2)、b = a/21/2 (a;格子定数)、fは格子不整合度(f = Δa/a)である。なお、数1は無限大の厚さの基板上に単層膜を成長する場合の式であり、以後、この式(数1)によって与えられる臨界膜厚hを、Matthews and Blakesleeの理論に基づく臨界膜厚と称す。
図14には、一般に支持されているMatthews and Blakesleeの理論に基づいて計算されたGaAs基板上のGaInAs層の臨界膜厚が示されている。なお、Ga1−xInAsに窒素を添加したGa1−xInNAsの格子定数は、窒素添加1%当たり、In組成xが3%小さいGa1−yInAs(y=x−0.03)とほぼ同じ格子定数となる。
GaAs基板上にGaInAsを形成する場合、In組成を増加すると歪み量が大きくなるので、平面に2次元で成長できる膜厚である臨界膜厚は薄くなっていく。
これに対し、本願の発明者は、GaAs基板上のGaInAs量子井戸層においてIn組成を30%を超える値とすることにより、GaAs基板に対する量子井戸層の歪み量を2%以上で成長でき、従来限界と考えられてきた1.1μm より長波長の半導体発光素子(半導体レーザ)が実現可能であることを見出した。更には、歪み量子井戸層2において、低温成長等の非平衡条件での成長により実質的な臨界膜厚hc’を、Matthews and Blakesleeの臨界膜厚hcを越えた厚さとすることが可能であり、これにより、1.2μmを越える長波長までの半導体発光素子(半導体レーザ)が実現可能であることを見出した。
すなわち、本願の発明者は、半導体基板上に、歪み量子井戸層を含む活性層と、光とキャリアを閉じ込めるクラッド層とが形成されている半導体発光素子において,半導体基板及びクラッド層に対する前記歪み量子井戸層の厚さがMatthews and Blakesleeの理論に基づく臨界膜厚hより厚い場合に、従来得られない波長の半導体レーザ等の半導体発光素子を得ることができ、また、従来より高性能のHEMT(high electron mobility transister)等の電子素子を得ることもできることを見出した。
図14には実験例が示されている。図14を参照すると、例えば、In組成32%、厚さ8.6nmの場合、PL中心波長は1.13μmであり、また、In組成36%、厚さ7.8nmの場合、PL中心波長は1.16μmであり、また、 In組成39%、厚さ7.2nmの場合、PL中心波長は1.2μmであった。これらは、Matthews and Blakesleeの理論(数1)に基づいて計算した臨界膜厚hcを越えた厚さとなっている。
図15には、GaInAs単一量子井戸層からのPL中心波長とPL強度との関係が示されている。GaInAs井戸層(図中実線部)のIn組成xは31%〜42%とした。また、各井戸層25a,25bの厚さは、In組成xの増加に合わせて、約9nm〜約6nmと薄くしていった。波長1.2μm程度までPL強度の強い量子井戸層が得られた。波長1.2μmまではPL強度は徐々に低下しているのに対して、1.2μmを越えると、PL強度は急激に低下していることがわかる。これは表面性にも対応しており1.2μmまでは鏡面であった。これらの結果から、PL強度の上記急激な低下は量子井戸層の厚さが実質的な臨界膜厚hc’を越えたためと考えられる。一般にMOCVD法やMBE法において低温成長、高い成長速度等の強い非平衡成長条件で、実験的に得られる臨界膜厚が増加することが報告されている。また成長条件(例えば高温成長)により、理論に基づく臨界膜厚より薄い厚さでも三次元成長、表面荒れが起こることも報告されている。よって本結果は、理論に基づく臨界膜厚hcよりも低温成長等の非平衡条件での成長による実質的な臨界膜厚hc’の方が厚いために、ミスフィット転位が生じることなく、より厚い膜を二次元に成長できたものと考えられる。
さらに、本願の発明者は、GaInNAsレーザの場合、上記のようにIn組成xを大きくすることにより窒素組成を小さくできるため、GaInNAsレーザの特性を大きく改善できることを見出した。
また、レーザ化する場合、クラッド層としてAlGaAsを用いるよりGaInP(As)を用いた方が容易に形成できることを見出した。その理由を以下に示す。
すなわち、大きな歪みを有したGaInNAsやGaInAs活性層は低温(例えば600℃以下)で成長できる。しかしAlGaAsの成長温度は一般に高い(例えば700℃以上)。本願の発明者は、活性層成長後に、活性層の上部にAlGaAsクラッド層を成長することを想定して熱処理実験を行なった。具体的に、(100)GaAs基板上に、GaAs層(膜厚が0.2μm),GaInNAs井戸層(膜厚が7nm),GaAs層(膜厚が50nm)を順次に成長させた試料を4試料(a,b,c,d)作製した。4つの各試料a,b,c,dは、In組成は同じで窒素組成が違う。すなわち、試料aの窒素(N)組成は0.2%であり、試料bの窒素(N)組成は0.2%であり、試料cの窒素(N)組成は0.5%であり、試料dの窒素(N)組成は0.8%である。その後、MOCVD成長装置を用いてAsH3雰囲気中で、試料c,dについては680℃の温度で、また、試料bについては700℃の温度で、また、試料aについては780℃の温度で、30分間熱処理(アニ−ル)した。図12には、これらの試料a,b,c,dのPL特性が示されている。図12において、点線が熱処理前のスペクトルであり、実線が熱処理後のスペクトルである。熱処理によりピーク波長が短波長側にシフトし、熱処理温度が高い方がシフト量が大きいことがわかる。同じ温度では、窒素量が違う試料間(試料c,試料d)でシフト量は同じであり、このシフトの原因はInの拡散であると考えられる。また、発光強度は、780℃では低下しており、700℃以下では増加していることがわかる。発光強度の増加の原因は熱処理による活性層中の欠陥の減少と考えられ、低下の原因は結晶性の劣化と考えられる。
このように大きな歪みを有したGaInNAsやGaInAs活性層を成長してから780℃のような高温で上部の層(例えばクラッド層)を成長すると不具合が生じることがわかった。このため上部クラッド層としては低温で良好に成長できるGaInP(As)が好ましい。ただしAlGaAsでも780℃以下の温度で成長すれば大きな問題はないので使用できる。
もう一つの理由は、大きな歪みを有したGaInNAsやGaInAs活性層を成長する前にAlGaAsを成長すると活性層の品質を落しやすいことである。本願の発明者は、(100)GaAs基板上に、ガイド層(膜厚が0.2μm),GaAs層(膜厚が100nm),GaInNAs井戸層(膜厚が7nm),GaAs層(膜厚が100nm),ガイド層(膜厚が50nm)を順次成長した試料を2試料作製した。第1の試料は、ガイド層(クラッド層)としてGa0.5In0.5Pを用い(以下、GaInPを用いた試料と称す)、また、第2の試料は、ガイド層(クラッド層)としてAl0.4Ga0.6Asを用いた(以下、AlGaAsを用いた試料と称す)。GaInPを用いた試料の方がIn組成は大きく歪みが大きくなっている。図13には第1の試料(GaInP),第2の試料(AlGaAs)のPL特性が示されている。図13から、GaInPを用いた試料の方が歪みが大きく長波長であり、成長が困難であるにもかかわらず、AlGaAsを用いた試料よりもPL強度が強くなっていることがわかる。
この原因としてはAlに起因した欠陥が成長中に成長表面に現れ、常に成長表面に伝搬し、GaInNAs井戸層まで到達し、井戸層を劣化させていることが考えられる。つまり、量子井戸活性層の成長直前のエピ基板表面の状態が良好でないと高品質に成長できないことがわかった。このため下部クラッド層としてAlGaAsを用いる場合は井戸層成長の前にこの欠陥を止める工夫をする必要がある。半導体基板と活性層との間のクラッド層としてAlを含まないGaInP(As)を用いると、量子井戸活性層の成長直前のエピ基板表面の状態は良好であり、大きい歪みの量子井戸層を容易に良好に成長できる。上述したようにクラッド層としては、特に、半導体基板と大きい歪みの活性層との間の下部クラッド層としては、GaInP(As)を用いる方が好ましいことがわかる。
さらに、本願の発明者は、GaAs基板の面方位は、(100)から大きく傾いている(例えば、(100)から[011]方向に大きく傾いている)よりは、(100)付近の方がIn組成を大きくし易いし、発光効率を高くし易く適していることを見出した。光通信で用いる1.3μm帯等の長波長での高品質なGaInNAsを得るための1つの方法は、GaInNAsにおいて、In組成を大きくして長波長化し、窒素組成を減らすことである。GaAs基板の面方位が(100)である場合と、基板の面方位が(100)から[011]方向に15°の角度で傾いている場合とのそれぞれの場合において、GaAs基板上に、Ga0.5In0.5P層(膜厚が0.2μm)と、GaAs層(膜厚が100nm)と、GaInNAs量子井戸層(発光層)(膜厚が7nm)およびGaAsバリア層(膜厚が13nm)からなる活性層と、GaAs層(膜厚が100nm)と、Ga0.5In0.5P層(膜厚が50nm)と、GaAs層(膜厚が50nm)とを順次に形成した。図3には、面方位が(100)であるGaAs基板上に形成された半導体発光素子のPL特性(符号Aで示す)と、面方位が(100)から〔011〕方向に15゜の角度で傾いているGaAs基板上に形成された半導体発光素子のPL特性(符号Bで示す)を示す。なお、面方位が(100)から〔011〕方向に15゜の角度で傾いているGaAs基板上に形成された半導体発光素子では、PL波長1.06μmのGaInAsに窒素添加している。一方、面方位が(100)であるGaAs基板上に形成された半導体発光素子では、PL波長1.13μmのGaInAsに窒素添加している。
図3から面方位が(100)であるGaAs基板上に形成された半導体発光素子の方が、長波長であるにもかかわらず発光強度が高くなっており、適していることがわかる。これに対し、面方位が(100)から〔011〕方向に15°の角度で傾いているGaAs基板上に形成された半導体発光素子では、In組成を大きくし1.06μmの波長よりも長波長化を試みたが、発光強度は著しく低下し、In組成を大きくすることは困難であった。一方、面方位が(100)であるGaAs基板上に形成された半導体発光素子では、GaInAsを用いて1.2μm程度の波長まで強い発光が観察された。このことから、GaAs基板の面方位の(100)からの傾き角度は、5°の範囲内であるのが好ましい。
また、本発明においては、上述した半導体発光素子、あるいは、後述の実施例に記載の半導体発光素子、または、後述の実施例に記載の製造方法により製造された半導体発光素子を光源として用いた光送信モジュールを提供することができる。
また、本発明においては、上述した半導体発光素子、あるいは、後述の実施例に記載の半導体発光素子、または、後述の実施例に記載の製造方法により製造された半導体発光素子を光源として用いた光送受信モジュールを提供することができる。
また、本発明においては、上述した半導体発光素子、あるいは、後述の実施例に記載の半導体発光素子、または、後述の実施例に記載の製造方法により製造された半導体発光素子を光源として用いた光通信システムを提供することができる。
また、本発明においては、上述した半導体発光素子、あるいは、後述の実施例に記載の半導体発光素子、または、後述の実施例に記載の製造方法により製造された半導体発光素子を光源として用いた光通信システムを具備するコンピュータシステムを提供することができる。
また、本発明においては、本発明においては、上述した半導体発光素子、あるいは、後述の実施例に記載の半導体発光素子、または、後述の実施例に記載の製造方法により製造された半導体発光素子を光源として用いた光通信システムを具備するネットワークシステムを提供することができる。
次に、実施例について説明する。
実施例1
図4は実施例1の半導体発光素子を示す図である。ここでは、半導体発光素子として、最も簡単な構造である絶縁膜ストライプ型レーザを例にして説明する。図4の半導体発光素子は、層構造として、SCH−DQW(SeparateConfinement Heterostructure Double Quantum Well)構造を有している。具体的に、図4の半導体発光素子は、面方位(100)のn−GaAs基板21上に、n−GaAsバッファ層22と、n−GaInP(As)下部クラッド層23(膜厚が1.5μm)と、GaAs光ガイド層24(膜厚が100nm)と、Ga1-xInxAs井戸層25a,25bおよびGaAsバリア層26(膜厚が13nm)からなる活性層(発光層)27と、GaAs光ガイド層28(膜厚が100nm)と、p−GaInP(As)上部クラッド層29(膜厚が1.5μm)と、p−GaAsコンタクト層30(膜厚が0.3μm)とが、順次に形成されている。また、図4の半導体発光素子では、GaAsコンタクト層30は電流注入部分以外はエッチングにより除去され、電流注入部となる部分を除去した絶縁膜31を介してp側電極32が形成されている。また、基板21の裏面にはn側電極33が形成されている。
ここで、Ga1-xInxAs井戸層25a,25bのIn組成xは31%〜42%とした。また、各井戸層25a、25bの厚さは、In組成の増加に合わせて、約9nm〜約6nmと薄くしていった。これらのレーザの量子井戸層厚さは、Matthews and Blakesleeの理論に基づく臨界膜厚hよりも厚い条件となっている。例えば、In組成32%、厚さ8.6nmの場合、発振波長は1.13μmであり、また、In組成36%、厚さ7.8nmの場合、発振波長は1.16μmであり、また、 In組成39%、厚さ7.2nmの場合、発振波長は1.2μmであった。また、各井戸層25a,25bの圧縮歪み量は、組成に応じて変化し、約2.2%〜2.7%であった。
図4の半導体発光素子の各層の成長方法はMOCVD法で行なった。その原料にはTMG(トリメチルガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH3(アルシン),PH3(フォスフィン)を用い、キャリアガスにはH2を用いた。また、GaInAs層は550℃で成長した。
図5には、図4の半導体発光素子の発振波長に対するしきい電流密度Jthが示されている。図5から、図4の半導体発光素子の発振波長は1.13〜1.23μmであり、従来のGaAs基板上に成長したGaInAs量子井戸レーザ素子に比べて発振波長が長波長化できていることがわかる。また、発振波長が1.2μmを越えると急激にしきい値が上昇するが、1.2μm程度までは、しきい電流密度Jthは200A/cm2程度であり,充分低いこともわかる。また、高温での特性も良好であった。
なお、上述の例では、半導体発光素子の成長を、MOCVD法で行なったが、MBE法等、他の成長方法を用いることもできる。また、図4の半導体発光素子では、活性層(発光層)の積層構造として、二重量子井戸構造(DQW)の例を示したが、他の井戸数の量子井戸を用いた構造(SQW,MQW)を用いることもできる。また、各層の組成厚さ等は、必要に応じて、変更設定できる。また、クラッド層には、GaInP(As)と同様のワイドギャップのAlGaAsを用いることもできる。また、レーザの構造も他の構造にしても良い。ただし、GaAs基板の面方位については、(100)付近が良く、面方位の(100)からの傾き角度は5°の範囲内が好ましい。また、MOCVD法等で面方位(100)または少し傾いた(100)基板上にGaInPを成長するとヒロックと呼ばれる丘状欠陥が形成されやすい。これは素子の歩留り低下や発光効率低下などの悪影響を招き好ましくない。成長条件の最適化でヒロック密度を低減できるが、Asを含ませたGaInPAsとすることで容易に低減できる。As組成はわずかでも効果があり、好ましい。
実施例2
図6は実施例2の半導体発光素子を示す図である。ここでは、半導体発光素子として、最も簡単な構造である絶縁膜ストライプ型レーザを例にして説明する。図6の半導体発光素子は、層構造として、SCH−DQW(SeparateConfinement Heterostructure Double Quantum Well)構造を有している。具体的に、図6の半導体発光素子は、面方位(100)のn−GaAs基板41上に、n−GaAsバッファ層42と、n−GaInP(As)下部クラッド層43(膜厚が1.5μm)と、GaAs光ガイド層44(膜厚が100nm)と、Ga0.67In0.330.006As0.994井戸層45a,45bおよびGaAsバリア層46(膜厚が13nm)からなる活性層(発光層)47と、GaAs光ガイド層48(膜厚が100nm)と、p−GaInP(As)上部クラッド層49(膜厚が1.5μm)と、p−GaAsコンタクト層50(膜厚が0.3μm)とが、順次に形成されている。また、図6の半導体発光素子では、GaAsコンタクト層50は電流注入部分以外はエッチングにより除去され、電流注入部となる部分を除去した絶縁膜51を介してp側電極52が形成されている。また、基板41の裏面にはn側電極53が形成されている。
ここで、各井戸層45a,45bのIn組成xは33%、窒素(N)組成は0.6%とした。また、各井戸層45a,45bの厚さは7nmとした。また、各井戸層45a,45bの圧縮歪み量は約2.3%であった。
図6の半導体発光素子の各層の成長方法はMOCVD法で行なった。その原料にはTMG(トリメチルガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH3(アルシン),PH3(フォスフィン)を用い、そして窒素の原料にはDMHy(ジメチルヒドラジン)を用いた。DMHyは低温で分解するので600℃以下のような低温成長に適している。また、特に、歪みの大きい量子井戸層を成長する場合は例えば500℃〜600℃程度の低温成長が好ましい。すなわち、DMHyは低温で分解するので600℃以下のような低温成長に適しており、特に低温成長の必要な歪みの大きい量子井戸層を成長する場合好ましい。いまの例では、GaInNAs井戸層45a,45bは550℃で成長した。また、キャリアガスにはH2を用いた。
図7には、図6の半導体発光素子の連続動作での電流−出力パワー(電圧)特性が示されている。ここで、しきい電流密度Jthは570A/cm2であった。また、発振波長は約1.24μmであった。図6の半導体発光素子では、井戸層45a,45bのIn組成を30%より大きくし、圧縮歪み量を2%以上にしたことにより、従来のGaInNAsレーザ素子に比べて、しきい電流密度Jthを劇的に低減できた。また、高温での特性も良好であった。また、発振波長は、窒素組成,In組成,および井戸層の厚さ等の制御で可変である。
なお、上述の例では、半導体発光素子の成長を、MOCVD法で行なったが、MBE法等他の成長方法を用いることもできる。また、図6の半導体発光素子では、井戸層45a,45bの窒素(N)の原料に、DMHyを用いたが、活性化した窒素やNH3等他の窒素化合物を用いることもできる。また、図6の半導体発光素子では、活性層(発光層)の積層構造として2重量子井戸構造(DQW)の例を示したが、他の井戸数の量子井戸を用いた構造(SQW,MQW)を用いることもできる。また、各層の組成厚さ等は、必要に応じて、変更設定できる。また、クラッド層には、GaInP(As)と同様のワイドギャップのAlGaAsを用いることもできる。また、レーザの構造も他の構造にしても良い。
実施例3
図8は実施例3の半導体発光素子を示す図である。ここでは、半導体発光素子として、最も簡単な構造である絶縁膜ストライプ型レーザを例にして説明する。図8の半導体発光素子は、層構造として、SCH−DQW(SeparateConfinement Heterostructure Double Quantum Well)構造を有している。実施例3の図8の半導体発光素子は、実施例2の図6とほぼ同様の構造となっているが、n−GaAs基板41の面方位が(100)から[011]方向に2°の角度で傾いたものとなっている。また、井戸層の組成等が実施例2と相違している。
すなわち、図8の半導体発光素子は、面方位が(100)から[011]方向に2°の角度で傾いたn−GaAs基板61上に、n−GaAsバッファ層62と、n−GaInP(As)下部クラッド層63(膜厚が1.5μm)と、GaAs光ガイド層64(膜厚が100nm)と、Ga0.6In0.40.005As0.995井戸層65a,65bおよびGaAsバリア層66(膜厚が13nm)からなる活性層(発光層)67と、GaAs光ガイド層68(膜厚が100nm)と、p−GaInP(As)上部クラッド層69(膜厚が1.5μm)と、p−GaAsコンタクト層70(膜厚が0.3μm)とが、順次に形成されている。また、図8の半導体発光素子では、GaAsコンタクト層70は電流注入部分以外はエッチングにより除去され、電流注入部となる部分を除去した絶縁膜71を介してp側電極72が形成されている。また、基板61の裏面にはn側電極73が形成されている。
ここで、各井戸層65a,65bのIn組成xは40%,窒素(N)組成は0.5%とした。また、各井戸層65a,65bの厚さは7nmとした。これはMatthews and Blakesleeの理論に基づく臨界膜厚hc(約6.1nm)よりも厚い条件となっている。また、各井戸層65a,65bの圧縮歪み量は約2.7%であった。
図8の半導体発光素子の各層の成長方法はMOCVD法で行なった。その原料にはTMG(トリメチガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH3(アルシン),PH3(フォスフィン)を用い、そして窒素の原料にはDMHy(ジメチルヒドラジン)を用いた。DMHyは低温で分解するので600℃以下のような低温成長に適している。また、特に、歪みの大きい量子井戸層を成長する場合は、例えば500℃〜600℃程度の低温成長が好ましい。いまの例では、GaInNAs井戸層65a,65bは540℃で成長した。また、キャリアガスにはH2を用いた。
このように作製した図8の半導体発光素子の発振波長は約1.3μmであった。また、しきい電流密度Jthは1kA/cm2以下であった。GaInNAsレーザは,窒素組成が大きくなるほどしきい電流密度が大きくなる傾向がある。従来の1.3μm帯のGaInNAsレーザ素子においては窒素組成は小さくしても1%(In組成が30%の時)であったが、本発明では、In組成を30%より大きくし、圧縮歪み量を2%以上にしたことにより、従来より窒素組成を小さくでき、しきい電流密度を劇的に低減できた。また、高温での特性も良好であった。
なお、上述の例では、半導体発光素子の成長を、MOCVD法で行なったが、MBE法等他の成長方法を用いることもできる。また、図8の半導体発光素子では、井戸層65a,65bの窒素(N)の原料に、DMHyを用いたが、活性化した窒素やNH3等他の窒素化合物を用いることもできる。また、図8の半導体発光素子では、活性層(発光層)の積層構造として2重量子井戸構造(DQW)の例を示したが、他の井戸数の量子井戸を用いた構造(SQW,MQW)を用いることもできる。また、各層の組成厚さ等は、必要に応じて、変更設定できる。また、クラッド層には、GaInP(As)と同様のワイドギャップのAlGaAsを用いることもできる。また、レーザの構造も他の構造にしても良い。
実施例4
図9は実施例4の半導体発光素子を示す図である。ここでは、半導体発光素子として、最も簡単な構造である絶縁膜ストライプ型レーザを例にして説明する。図9の半導体発光素子は、層構造として、SCH−DQW(SeparateConfinement Heterostructure Double Quantum Well)構造を有している。具体的に、図9の半導体発光素子は、面方位が(100)から[011]方向に5°の角度で傾いたn−GaAs基板81上に、n−GaAsバッファ層82と、n−GaInP(As)下部クラッド層83(膜厚が1.5μm)と、GaAs光ガイド層84(膜厚が100nm)と、Ga0.65In0.350.007As0.993井戸層85a,85bと井戸層85a,85bの間および井戸層85aの下方および井戸層85bの上方に設けられたGaNPAsバリア層86a,86b,86c(各膜厚が10nm)とが形成されている活性層(発光層)87と、GaAs光ガイド層88(膜厚が100nm)と、p−GaInP(As)上部クラッド層89(膜厚が1.5μm)と、p−GaAsコンタクト層90(膜厚が0.3μm)とが順次に形成されている。また、図9の半導体発光素子では、GaAsコンタクト層90は電流注入部分以外はエッチングにより除去され、電流注入部となる部分を除去した絶縁膜91を介してp側電極92が形成されている。また、基板91の裏面にはn側電極93が形成されている。
ここで、各井戸層85a,85bのIn組成xは35%,窒素(N)組成は0.7%とした。また、各井戸層85a,85bの厚さは7nmとした。また、各井戸層85a,85bの圧縮歪み量は約2.4%であった。この際、バリア層86a,86b,86cは引っ張り歪を有しており、井戸層85a,85bの圧縮みを緩和している。
図9の半導体発光素子の各層の成長方法はMOCVD法で行なった。その原料にはTMG(トリメチガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH3(アルシン),PH3(フォスフィン)を用い、そして窒素の原料にはDMHy(ジメチルヒドラジン)を用いた。DMHyは低温で分解するので600℃以下のような低温成長に適している。また、特に、歪みの大きい量子井戸層を成長する場合は、例えば500℃〜600℃程度の低温成長が好ましい。いまの例では、GaInNAs層は520℃で成長した。また、キャリアガスにはH2を用いた。
このように作製した図9の半導体発光素子の発振波長は約1.3μmであった。また、しきい電流密度Jthは1kA/cm2以下であった。GaInNAsレーザは,窒素組成が大きくなるほどしきい電流密度が大きくなる傾向がある。従来の1.3μm帯のGaInAsレーザ素子においては窒素組成は小さくしても1%(In組成が30%の時)であったが、本発明では、In組成を30%より大きくし、圧縮歪み量を2%以上にしたことにより、従来より窒素組成を小さくでき、しきい電流密度を劇的に低減できた。さらに、実施例4では、井戸層85a,85bの圧縮歪みを緩和する引っ張り歪みを有するバリア層86b,86cがさらに設けられているので、実施例3の素子よりもしきい電流密度は低減した。また、高温での特性も良好であった。
なお、上述の例では、半導体発光素子の成長を、MOCVD法で行なったが、MBE法等他の成長方法を用いることもできる。また、図9の半導体発光素子では、井戸層85a,85bの窒素(N)の原料に、DMHyを用いたが、活性化した窒素やNH3等他の窒素化合物を用いることもできる。また、図9の半導体発光素子では、活性層(発光層)の積層構造として2重量子井戸構造(DQW)の例を示したが、他の井戸数の量子井戸を用いた構造(SQW,MQW)を用いることもできる。また、各層の組成厚さ等は、必要に応じて、変更設定できる。また、クラッド層には、GaInP(As)と同様のワイドギャップのAlGaAsを用いることもできる。また、レーザの構造も他の構造にしても良い。また、引っ張り歪みを有するバリア層としては、GaNPAs以外にGaAsP, GaInAsP, GaNAs等を用いることができる。
実施例5
図10は実施例5の半導体発光素子(半導体レーザ)を示す図である。図10に示す半導体発光素子は面発光型である。この半導体発光素子は、発光を得るための共振器を構成するため、量子井戸活性層104の半導体基板101とは反対の側には上部反射鏡109が形成され、また、量子井戸活性層104の半導体基板101側には下部反射鏡102が形成されており、上部反射鏡109と下部反射鏡102のうちの少なくとも下部反射鏡102は、Alを含まない材料による低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層された半導体多層膜として構成されている。この構成では、上部反射鏡109,下部反射鏡102は、量子井戸活性層104からの発光に対する共振器として機能するようになっている。
より具体的に、図10の半導体発光素子は、面方位(100)のn−GaAs基板101上に、GaAs基板101に格子整合するn−Ga0.5In0.5Pとn−GaAsをそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さで交互に積層した周期構造(35周期)からなるn−半導体多層膜反射鏡(GaInP/GaAs下部半導体多層膜反射鏡)102,GaAsスペーサ層103,3層のGa0.6In0.40.005As0.995As井戸層とGaAsバリア層(13nm)からなる多重量子井戸活性層(GaInNAs/GaAs QW活性層)104,GaAsスペーサ層105,Alxy電流狭さく層106,電流注入部としてのp−AlAs層107(膜厚が50nm),p−GaAsコンタクト層108,GaAs基板101に格子整合するp−Ga0.5In0.5Pとp−GaAsをそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さで交互に積層した周期構造(30周期)からなるp−半導体多層膜反射鏡(GaInP/GaAs上部半導体多層膜反射鏡)109が順次に成長されている。
また、GaAsスペ−サ層103,量子井戸活性層104,GaAsスペ−サ層105,電流狭さく層106,p−GaAsコンタクト層108の側面には、絶縁膜(ポリイミド)110が形成され、また、p−GaAsコンタクト層108上にはp側電極111が形成され、また、GaAs基板101の裏面にはn側電極112が形成されている。
図10の半導体発光素子を次のように作製した。すなわち、先ず、面方位(100)のn−GaAs基板101上に、GaAs基板101に格子整合するn−Ga0.5In0.5Pとn−GaAsをそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さで交互に積層した周期構造(35周期)からなるn−半導体多層膜反射鏡(GaInP/GaAs下部半導体多層膜反射鏡)102,GaAsスペーサ層103,3層のGa0.6In0.40.005As0.995As井戸層とGaAsバリア層(13nm)からなる多重量子井戸活性層(GaInNAs/GaAs QW活性層)104,GaAsスペーサ層105,Alxy電流狭さく層106,電流注入部としてのp−AlAs層107(膜厚が50nm),p−GaAsコンタクト層108,GaAs基板101に格子整合するp−Ga0.5In0.5Pとp−GaAsをそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さで交互に積層した周期構造(30周期)からなるp−半導体多層膜反射鏡(GaInP/GaAs上部半導体多層膜反射鏡)109を順次成長させた。
ここで、井戸層のIn組成xは40%,窒素組成は0.5%とした。また、井戸層の厚さは7nmとした。これはMatthews and Blakesleeの理論に基づく臨界膜厚hc(約6.1nm)よりも厚い条件となっている。また、圧縮歪量は約2.7%であった。成長方法はMOCVD法で行なった。原料にはTMG(トリメチルガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH3(アルシン),PH3(フォスフィン),そして窒素の原料にはDMHy(ジメチルヒドラジン)を用いた。
DMHyは低温で分解するので、600℃以下のような低温成長に適している。また、歪みの大きい量子井戸層を成長する場合は例えば500℃〜600℃程度の低温成長が好ましい。この実施例5では、GaInNAs層は540℃で成長した。DMHyは低温で分解するので、600℃以下のような低温成長に適しており、特に低温成長の必要な歪みの大きい量子井戸層を成長する場合には好ましい。また、キャリアガスにはH2を用いた。
そして、フォトリソグラフィ−とエッチング工程により下部多層膜反射鏡102の上部まで直径30μmの円形にメサエッチングし、更に上部多層膜反射鏡109のみを直径10μmの円形にメサエッチングした。Alxy電流狭さく部106は側面の現れたAlAsを水蒸気で側面から酸化して形成した。
次に、絶縁膜(ポリイミド)110でエッチング部を埋め込んで平坦化し、p側電極111が形成されるべき部分と光取り出し口となる上部多層膜反射鏡109上のポリイミドを除去し、p−GaAsコンタクト層108上にp側電極111を形成し、基板101の裏面にはn側電極112を形成した。
図10の半導体発光素子では、半導体基板101と活性層104との間のn−半導体多層膜反射鏡(下部半導体多層膜反射鏡)102として、Alを含まないn−GaInPとn−GaAsを用いたので、大きな歪みを有する活性層104を劣化させずに容易に成長できた。
なお、半導体基板101と活性層104との間の下部半導体多層膜反射鏡102としては、Alを含まず、屈折率の大きい材料と小さい材料の組み合せを用いることができる。具体的に、GaInP(低屈折率層)とGaAs(高屈折率層)の組み合せの他、GaInPAs(低屈折率層)とGaAs(高屈折率層),GaInP(低屈折率層)とGaInPAs(高屈折率層),GaInP(低屈折率層)とGaPAs(高屈折率層),GaInP(低屈折率層)とGaInAs(高屈折率層),GaInP(低屈折率層)とGaInNAs(高屈折率層)等の組み合せを用いることができる。もちろん、下部半導体多層膜反射鏡の材料としてAlを含まない材料を用いた方が、その上に大きな歪みを有する活性層を成長することが容易であるが、Alを含んだ材料を用いても成長条件を適正化することで用いることはできる。具体的に、AlAs(低屈折率層)とGaAs(高屈折率層)の組み合せ,AlGaAsとGaAs,AlAsとAlGaAs,AlGaAs(Al組成が大きい)とAlGaAs(Al組成が小さい)等の組み合せを用いることができる。
また、活性層104より表面側の上部半導体多層膜反射鏡109(この実施例ではp−半導体多層膜反射鏡)にも、Alを含まず、屈折率の大きい材料と小さい材料の組み合せを用いることができる。具体的に、GaInP(低屈折率層)とGaAs(高屈折率層)の組み合せの他、GaInPAs(低屈折率層)とGaAs(高屈折率層),GaInP(低屈折率層)とGaInPAs(高屈折率層),GaInP(低屈折率層)とGaPAs(高屈折率層),GaInP(低屈折率層)とGaInAs(高屈折率層),GaInP(低屈折率層)とGaInNAs(高屈折率層)等の組み合せを用いることができる。
但し、活性層104より表面側の上部半導体多層膜反射鏡109(この実施例ではp−半導体多層膜反射鏡)としてはAlを含んでいてもかまわない。具体的に、AlAs(低屈折率層)とGaAs(高屈折率層)の組み合せ,AlGaAsとGaAs,AlAsとAlGaAs,AlGaAs(Al組成が大きい)とAlGaAs(Al組成が小さい)等の組み合せを用いることができる。この場合、大きな歪み有する活性層104は、低温で成長されることから、できるだけ低温(例えば700℃以下)で成長することが好ましい。また、上部半導体多層膜反射鏡109としては誘電体多層膜を用いることもできる。具体的には、TiO2とSiO2の組み合せ等を用いることができる。
このように作製した面発光レーザ(図10の半導体レ−ザ)の発振波長は約1.3μmであった。また、しきい電流密度は1kA/cm2以下であった。In組成を30%より大きくし、圧縮歪み量を2%以上にしたことにより、従来より窒素組成を小さくでき、しきい電流密度を劇的に低減できた。高温での特性も良好であった。また長寿命であった。
この実施例5では、MOCVD法での成長の例を示したが、MBE法等他の成長方法を用いることもできる。また、窒素の原料にDMHyを用いたが、活性化した窒素やNH3等他の窒素化合物を用いることもできる。
また、上述の例では、積層構造として3重量子井戸構造(TQW)の例を示したが、他の井戸数の量子井戸を用いた構造(SQW,MQW)等を用いることもできる。また各層の組成厚さ等は必要に応じて他の値を設定できる。また、活性層104にはGaInAsを用いることもできる。レーザの構造も他の構造にしてもかまわない。
実施例6
図11は実施例6の半導体発光素子(半導体レーザ)を示す図である。図11に示す半導体発光素子は面発光型である。この半導体発光素子は、発光を得るための共振器を構成するため、量子井戸活性層123の半導体基板121とは反対の側には上部反射鏡128が形成され、また、量子井戸活性層123の半導体基板121側には下部反射鏡129が形成されており、上部反射鏡128と下部反射鏡129のうちの少なくとも下部反射鏡129は、誘電体材料による低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層された誘電体多層膜として構成されている。この構成においても、上部反射鏡128,下部反射鏡129は、量子井戸活性層123からの発光に対する共振器として機能するようになっている。
より具体的に、図11の半導体発光素子は、面方位(100)のn−GaAs基板121上に、GaAs基板121に格子整合するn−GaInPAsクラッド層122(膜厚が0.5μm),3層のGa0.6In0.40.005As0.995As井戸層とGaAsバリア層からなる多重量子井戸活性層(GaInNAs/GaAs
QW活性層)123,p−GaInPAsクラッド層124(膜厚が1.5μm),Alxy電流狭さく層125,電流注入部としてのAlAs層126(膜厚が50nm),p−GaAsコンタクト層127(膜厚が0.3μm),p−AlAsとp−GaAsをそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さで交互に積層した周期構造(21周期)からなるp−半導体多層膜反射鏡(AlGaAs/GaAs上部半導体多層膜反射鏡)128が順次成長されている。また、図11の半導体発光素子では、GaAs基板121の一部がクラッド層122の表面までエッチングされ、このクラッド層122上にTiO2とSiO2の組み合わせからなる誘電体多層膜反射鏡(TiO2/SiO2下部誘電体多層膜反射鏡)129が形成されている。
そして、電流狭さく層125,p−GaAsコンタクト層127の側面には絶縁膜(ポリイミド)130が形成され、また、p−GaAsコンタクト層127上には、p側電極131が形成され、また、GaAs基板121の裏面にはn側電極132が形成されている。
図11の半導体発光素子を次のように作製した。すなわち、先ず、面方位(100)のn−GaAs基板121上に、GaAs基板121に格子整合するn−GaInPAsクラッド層122(膜厚が0.5μm),3層のGa0.6In0.40.005As0.995As井戸層とGaAsバリア層からなる多重量子井戸活性層(GaInNAs/GaAs QW活性層)123,p−GaInPAsクラッド層124(膜厚が1.5μm),Alxy電流狭さく層125,電流注入部としてのAlAs層126(膜厚が50nm),p−GaAsコンタクト層127(膜厚が0.3μm),p−AlAsとp−GaAsをそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さで交互に積層した周期構造(21周期)からなるp−半導体多層膜反射鏡(AlGaAs/GaAs上部半導体多層膜反射鏡)128を順次に成長させた。
ここで、井戸層のIn組成xは40%,窒素組成は0.5%とした。また、井戸層の厚さは7nmとした。圧縮歪量は約2.7%であった。成長方法はMOCVD法で行なった。原料にはTMG(トリメチルガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH3(アルシン),PH3(フォスフィン),そして窒素の原料にはDMHy(ジメチルヒドラジン)を用いた。なお、Alを含んだp−半導体多層膜反射鏡128は、活性層123への影響の小さい低温の680℃で成長した。
そして、フォトリソグラフィ−とエッチング工程によりp−半導体多層膜反射鏡128の上部まで直径10μmの円形にメサエッチングし、更に直径30μmの円形にp−GaAsコンタクト層127をメサエッチングした。そして、絶縁膜(ポリイミド)130をコートして電流注入部126を開けて、p側電極131を形成した。そして、半導体基板121をn−GaInPAsクラッド層122の表面が現れるまでエッチングし、TiO2とSiO2の組み合せからなる誘電体多層膜反射鏡129を形成した。更に、基板121の裏面には、n側電極132を形成した。このような構造では、光取り出し部は、基板121の裏面となる。
この実施例6では、半導体基板121と大きな歪みを有する活性層123との間に半導体多層膜反射鏡を挿入せず、基板121側の反射鏡として誘電体多層膜を用いることで、大きな歪みを有する活性層123を劣化させずに容易に成長できた。
換言すれば、半導体基板側の反射鏡を半導体部の外部に形成し、半導体基板と大きい歪みを有する量子井戸活性層との間にAlを含む半導体層を形成していないので、量子井戸活性層成長時のエピ基板表面の状態は良好であり、大きい歪みの量子井戸層を容易に良好に成長できた。
このようにして作製した面発光レーザの発振波長は約1.3μmであった。また、しきい電流密度は1kA/cm2以下であった。In組成を30%より大きくし、圧縮歪み量を2%以上にしたことにより、従来より窒素組成を小さくでき、しきい電流密度を劇的に低減できた。高温での特性も良好であった。
この実施例6では、MOCVD法での成長の例を示したが、MBE法等他の成長方法を用いることもできる。また、窒素の原料にDMHyを用いたが、活性化した窒素やNH3等他の窒素化合物を用いることもできる。
また、上述の例では、積層構造として3重量子井戸構造(TQW)の例を示したが他の井戸数の量子井戸を用いた構造(SQW,MQW)等を用いることもできる。また各層の組成厚さ等は必要に応じて他の値を設定できる。また、活性層123にはGaInAsを用いることもできる。レーザの構造も他の構造にしてもかまわない。
このような大きな歪みを有した活性層の品質は、構造,成長条件に非常に敏感であり、本発明はこれに絞って述べたが、もちろん本発明の構造,成長条件等は、活性層歪みが2%より小さくても効果があるものである。
上述の各実施例では、半導体基板にGaAs基板が用いられている場合、GaAs基板上の半導体材料としてGaInAs,GaInNAsを用いるときの例を示したが、このほかにも、半導体基板にGaAs基板を用いる場合に、GaAs基板上の半導体材料としてGaInP,GaPAsを用いるとき、また半導体基板にInP基板が用いられる場合に、InP基板上の半導体材料としてGaInAs,GaInPAs,InPAs,InNPAsなどを用いるときなどにも、本発明を適用できる。すなわち、本発明は、半導体基板と格子定数の大きく異なる半導体を用いた半導体発光素子に有効となる。また、本発明は、他の発光素子,受光素子または電子素子等のIII−V族混晶半導体を用いた半導体素子にも適用できる。
実施例7
図16は本発明の光送信モジュールの実施例を示す図である。この実施例7では、光送信モジュールは、本発明の半導体発光素子(半導体レーザ)と光ファイバーとを組み合わせたものとなっている。すなわち、この光送信モジュールでは、半導体レーザから光信号が光ファイバーに入力され、伝送されるようになっている。
さらに、発振波長の異なる複数の半導体レーザを1次元または2次元にアレイ状に配置して波長多重送信を行なうこともでき、この場合には、伝送速度を増加できる。また、半導体レーザを1次元または2次元にアレイ状に配置し、それぞれに対応する複数の光ファイバーからなる光ファイバー束とを結合させることもでき、この場合にも、伝送速度を増加できる。
本発明による半導体発光素子(例えば半導体レーザ)を光通信システムに用いると、温度特性が非常に優れているとともに動作電流を低減できるので、冷却素子を必要としないシステムにすることができ、この実施例7のような送信用半導体レーザと光ファイバーとを組み合わせた光送信モジュールを用いた低コストの光通信システムを実現できる。
実施例8
図17は本発明の光送受信モジュールの実施例を示す図である。この実施例8では、光送受信モジュールは、本発明の半導体発光素子(半導体レーザ)と受信用フォトダイオードと光ファイバーとを組み合わせたものとなっている。
前述のように、本発明による半導体発光素子(例えば半導体レーザ)を光通信システムに用いると、温度特性が非常に優れているとともに動作電流を低減できるので、冷却素子を必要としないシステムにすることができ、この実施例8のような送信用半導体レーザと受信用フォトダイオードと光ファイバーとを組み合わせた光送信モジュールを用いた低コストの光通信システムを実現できる。
本発明による半導体発光素子(半導体レーザ)を用いた光通信システムとしては、光ファイバーを用いた長距離通信に用いることができるのみならず、LAN(Local Area Network)などのコンピュータ等の機器間伝送、さらにはボード間,CPU間のデータ伝送、ボード内のLSI間,LSI内の素子間等の光インターコネクションとして、短距離通信にも用いることができる。近年、LSI等の処理性能は向上しているが、これらを接続する部分の伝送速度が今後ボトルネックとなる。システム内の信号接続を従来の電気接続にかわって光インターコネクトで行うと、例えばコンピュータシステムのボード間,ボード内のLSI間,LSI内の素子間等を光送信モジュールや光送受信モジュールを用いて接続すると、超高速コンピュータシステムが可能となる。また、複数のコンピュータシステム等を上記光送信モジュールや光送受信モジュールを用いて接続すると、超高速ネットワークシステムが可能となる。
特に、面発光レーザの場合は、端面発光型レーザに比べて桁違いに低消費電力化でき、2次元アレイ化が容易なので、並列伝送型の光通信システムに適しており、この場合、波長としては光ファイバーの伝送損失の小さい1.3μm帯,1.55μm帯が好ましい。しかしながら、これまで満足な性能の発振波長1.3μm帯,1.55μm帯の面発光レーザは実現されていなかった。本発明によれば、GaAs基板上に成長可能なGaInNAsを良好な結晶性を有して形成できるので、確立されたGaAs基板上の面発光レーザ作製技術を用いることができ、高性能の発振波長1.3μm帯,1.55μm帯の面発光レーザを提供できる。これにより、低消費電力の光通信システム、1次元または2次元アレイ化した並列伝送型の光通信システムを実現できる。特に、1.3μm帯,1.55μm帯の面発光レーザとシングルモードファイバーとを組み合わせた光送信モジュールまたは光送受信モジュールとすることで、従来の0.85μm帯の面発光レーザとマルチモードファイバーとを組み合わせた場合に比べて、高速,大容量,長距離の通信が可能になる。
本発明に係る半導体発光素子の構成例を示す図である。 図1の半導体発光素子の活性層の一例を示す図である。 面方位が(100)であるGaAs基板上に形成された半導体発光素子のPL特性と、面方位が(100)から〔011〕方向に15゜の角度で傾いているGaAs基板上に形成された半導体発光素子のPL特性とを示す図である。 実施例1の半導体発光素子を示す図である。 図4の半導体発光素子の発振波長に対するしきい電流密度を示す図である。 実施例2の半導体発光素子を示す図である。 図6の半導体発光素子の連続動作における電流−電圧特性を示す図である。 実施例3の半導体発光素子を示す図である。 実施例4の半導体発光素子を示す図である。 実施例5の半導体発光素子を示す図である。 実施例6の半導体発光素子を示す図である。 4つの試料a,b,c,dのPL特性を示す図である。 ガイド層としてGaInPを用いた試料とAlGaAsを用いた試料のPL特性を示す図である。 一般に支持されているMatthews and Blakesleeの理論に基づいて計算したGaAs基板上のGaInAs層の臨界膜厚を示す図である。 GaInAs単一量子井戸層からのPL中心波長とPL強度との関係を示す図である。 本発明に係る光送信モジュールの実施例を示す図である。 本発明に係る光送受信モジュールの実施例を示す図である。
符号の説明
1 半導体基板
3 活性層
2 歪み量子井戸層
4 クラッド層
5 バリア層
21 n−GaAs基板
22 n−GaAsバッファ層
23 n−GaInP(As)下部クラッド層
24 GaAs光ガイド層
25a,25b Ga1-xInxAs量子井戸層
26 GaAsバリア層
27 活性層(発光層)
28 GaAs光ガイド層
29 p−GaInP(As)上部クラッド層
30 p−GaAsコンタクト層
32 p側電極
31 絶縁膜
33 n側電極
41 n−GaAs基板
42 n−GaAsバッファ層
43 n−GaInP(As)下部クラッド層
44 GaAs光ガイド層
45a,45b Ga0.67In0.330.006As0.994量子井戸層
46 GaAsバリア層
47 活性層(発光層)
48 GaAs光ガイド層
49 p−GaInP(As)上部クラッド層
50 p−GaAsコンタクト層
52 p側電極
51 絶縁膜
53 n側電極
61 n−GaAs基板
62 n−GaAsバッファ層
63 n−GaInP(As)下部クラッド層
64 GaAs光ガイド層
65a,65b Ga0.6In0.40.005As0.995量子井戸層
66 GaAsバリア層
67 活性層(発光層)
68 GaAs光ガイド層
69 p−GaInP(As)上部クラッド層
70 p−GaAsコンタクト層
72 p側電極
71 絶縁膜
73 n側電極
81 n−GaAs基板
82 n−GaAsバッファ層
83 n−GaInP(As)下部クラッド層
84 GaAs光ガイド層
85a,85b Ga0.65In0.350.007As0.993量子井戸層
86a,86b,86c GaAsバリア層
87 活性層(発光層)
88 GaAs光ガイド層
89 p−GaInP(As)上部クラッド層
90 p−GaAsコンタクト層
92 p側電極
91 絶縁膜
93 n側電極
101 GaAs基板
102 下部半導体多層膜反射鏡
103 GaAsスペ−サ層
104 活性層
105 GaAsスペ−サ層
106 電流狭さく層
107 電流注入層
108 p−GaAsコンタクト層
109 上部半導体多層膜反射鏡
110 絶縁膜
111 p側電極
112 n側電極
121 GaAs基板
122 GaInPAsクラッド層
123 活性層
124 GaInPAsクラッド層
125 電流狭さく層
126 電流注入部
127 p−GaAsコンタクト層
128 上部半導体多層膜反射鏡
129 下部誘電体多層膜反射鏡
130 絶縁膜
131 p側電極
132 n側電極
131 p側電極
132 n側電極

Claims (10)

  1. 半導体基板上に、歪み量子井戸層を含む活性層と、光とキャリアを閉じ込めるクラッド層とが形成され、発振波長が1.3μm帯の半導体発光素子において、前記歪み量子井戸層はInとNを含み、V族元素に占めるN組成は0〜1%であり、III族元素に占めるIn組成は30%より大きい範囲であり、半導体基板およびクラッド層に対する前記歪み量子井戸層の歪み量が2%を超える歪み量となっていることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 半導体基板上に、歪み量子井戸層を含む活性層と、光とキャリアを閉じ込めるクラッド層とが形成され、発振波長が1.3μm帯の半導体発光素子において、半導体基板およびクラッド層に対する前記歪み量子井戸層の歪み量が2%を超える歪み量となっており、半導体基板の面方位は、(100)からの傾き角度が5°の範囲内となっていることを特徴とする半導体発光素子。
  3. 請求項1または請求項2記載の半導体発光素子において、前記クラッド層としてGaInPまたはGaInPAsが用いられることを特徴とする半導体発光素子。
  4. 請求項1または請求項2記載の半導体発光素子において、該半導体発光素子は、面発光型であることを特徴とする半導体発光素子。
  5. 請求項1または請求項2記載の半導体発光素子において、前記活性層には、前記歪み量子井戸層の近傍に、応力を補償するバリア層が形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いることを特徴とする光送信モジュール。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いることを特徴とする光送受信モジュール。
  8. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いることを特徴とする光通信システム。
  9. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いた光通信システムを具備するコンピュータシステム。
  10. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の半導体発光素子を光源として用いた光通信システムを具備するネットワークシステム。
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