JP2005011995A - 半導体発光素子および光送信モジュールおよび光送受信モジュールおよび光通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、導電型がn型であることを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体発光素子および光送信モジュールおよび光送受信モジュールおよび光通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの爆発的普及に見られるように、扱われる情報量が飛躍的に増大しており、今後さらに加速すると考えられる。このため、幹線系のみならず、各家庭やオフィスといった加入者系やLAN(Local Area Network)などのユーザーに近い伝送路、さらには各機器間や機器内の配線へも光ファイバーが導入され、光による大容量情報伝送技術が極めて重要となる。
【0003】
このような光源として、シリカファイバーの伝送ロスが小さく、整合性が良い1.3μm 帯、1.55μm帯の半導体レーザが必要であり、ユーザーに近い領域で普及させるためには、低コスト通信システムであることが絶対条件である。
【0004】
1.3μm帯、1.55μm帯の波長帯では、InP基板上の材料系が一般的であり、端面発光型レーザでは実績がある。しかし、この従来の長波長帯半導体レーザでは、環境温度が室温から80℃になると、動作電流が3倍にも増加するという大きな欠点を持っている。従って、冷却素子を使わない低コストシステムを実現するために、温度特性の良好な長波長帯半導体レーザの開発が極めて重要である。温度特性が悪い主な理由は伝導帯バンド不連続が小さいために電子がオーバーフローし易く、これの温度依存性が大きいためである。
【0005】
最近、GaAs基板上に1.3μm帯の半導体レーザを形成できる材料系が注目され、(Ga)InAs量子ドット、GaAsSbやGaInNAs(例えば、特許文献1参照。)が研究されている。特にGaInNAsは、レーザ特性の温度依存性を極めて小さくすることができる材料として注目されている。なお、GaInNAs系材料とは、P,Sb,Al等の他のIII−V族元素を含んでいる場合もある。
【0006】
GaInNAsは、窒素(N)と他のV族元素を含んだIII−V族混晶半導体である。すなわち、GaInNAsは、GaAsより格子定数が大きいGaInAsに窒素(N)を添加することで格子定数をGaAsに格子整合させることが可能であり、更にバンドギャップエネルギーが小さくなり、1.3μm,1.55μm帯での発光が可能な材料である。
【0007】
例えば非特許文献1では、近藤らにより、GaInNAsのバンドラインナップが計算されている。GaInNAsは、窒素(N)の添加によりバンドギャップエネルギーが小さくなるが、伝導帯と価電子帯ともにエネルギーが下がり、GaInP,AlGaAs、GaAs等のGaAs格子整合系材料に対して伝導帯のバンド不連続が極めて大きくなり、このため、高特性温度半導体レーザが実現できると予想されている。実際に、In組成10%のとき窒素組成は約3%で1.3μm帯を形成できるが、窒素組成が大きいほどしきい値電流密度が急激に上昇するという問題がある。図1は、本願の発明者が実験的に求めたしきい値電流密度の窒素組成依存性を示す図であり、横軸は窒素組成割合(%)を示し、縦軸はしきい値電流密度を示している。図1に示すようにしきい値電流密度が窒素組成増加に伴って急激に上昇する理由は、GaInNAs層の結晶性が窒素組成増加に伴い劣化するためである。このため、In組成を大きくして窒素組成を少なくする方法が取られており(例えば特許文献2,特許文献3参照。)、基板に対して2%程度以上と大きな圧縮歪を有したGaInNAs系量子井戸活性層が用いられている。これにより、半導体レーザのしきい値電流密度が1kA/cm2以下の低い値であって、かつ、環境温度が室温から80℃になっても動作電流がわずか1.3倍にしか増加せず、特性温度が200Kを越える良好なレーザが報告されている(例えば非特許文献2参照。)。
【0008】
しかしながら、しきい値電流密度は、Nを添加しないGaInAsを活性層とした場合よりも数倍高い値であり、結晶性の改善がなお必要である。
【0009】
GaInNAs系材料の結晶性を落とす原因について、特許文献4には、水素(H)がNとともにGaInNAs層に取り込まれ光学的特性を落としていることが述べられている。なお、Hの混入による光学的特性の劣化の機構は未解明である。この特許文献4では、成長後熱処理することで、H濃度が減少し光学的特性が向上することが示されている。しかしながら、熱処理によりH濃度は減少するものの残留しており、H濃度は光学的特性に影響を与えないまでには低減していない。
【0010】
【特許文献1】
特開平6−37355号公報
【0011】
【非特許文献1】
Jpn.J.Appl.Phys.Vol.35(1996)pp.1273−1275
【0012】
【特許文献2】
特開2000−332363号公報
【0013】
【特許文献3】
特開2002−118329号公報
【0014】
【非特許文献2】
Jpn.J.Appl.Pyys.Vol.39(2000) pp.3403−3405
【0015】
【特許文献4】
特開平11−274083号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、GaInNAs系量子井戸活性層を用いた半導体発光素子において、GaInNAs系材料への水素(H)の取り込まれを低減して、温度特性が良く低しきい値である半導体発光素子および光送信モジュールおよび光送受信モジュールおよび光通信システムを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、導電型がn型であることを特徴としている。
【0018】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の半導体発光素子において、前記活性層よりも後から結晶成長された層であって、活性層の近傍の層(例えば活性層と接する層)として、導電型がn型である水素進入防止層が形成されていることを特徴としている。
【0019】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の半導体発光素子において、量子井戸活性層の周囲には障壁層が形成され、障壁層も窒素(N)と他のV族元素を同時に含み、量子井戸活性層と障壁層の導電型がn型であることを特徴としている。
【0020】
また、請求項4記載の発明は、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されていることを特徴としている。
【0021】
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の半導体発光素子において、前記添加された元素の濃度は3×1018cm−3以下であることをことを特徴としている。
【0022】
また、請求項6記載の発明は、請求項4記載の半導体発光素子において、前記活性層よりも後から結晶成長された層であって、活性層の近傍の層(例えば活性層と接する層)として、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されている水素進入防止層が形成されていることを特徴としている。
【0023】
また、請求項7記載の発明は、請求項4記載の半導体発光素子において、量子井戸活性層の周囲には障壁層が形成され、障壁層も窒素(N)と他のV族元素を同時に含み、量子井戸活性層と障壁層には、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されていることを特徴としている。
【0024】
また、請求項8記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の半導体発光素子において、少なくとも前記活性層はMOCVD法によって結晶成長されたものであることを特徴としている。
【0025】
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の半導体発光素子において、半導体発光素子は面発光型半導体レーザ素子であることを特徴としている。
【0026】
また、請求項10記載の発明は、請求項9記載の半導体発光素子が光源として用いられていることを特徴とする光送信モジュールである。
【0027】
また、請求項11記載の発明は、請求項9記載の半導体発光素子が光源として用いられていることを特徴とする光送受信モジュールである。
【0028】
また、請求項12記載の発明は、請求項9記載の半導体発光素子が光源として用いられていることを特徴とする光通信システムである。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0030】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、導電型がn型であることを特徴としている。
【0031】
原子状水素によってアクセプタ−が不活性化される現象は良く知られている。これは不活性化した試料を熱処理することで活性化することができる。結晶成長後の降温過程で成長室雰囲気中にあるAsH3,PH3,H2等のHが結晶表面から原子状水素として結晶中に入り込み、アクセプタ−である不純物と入れ替わり結合してしまうことによって、不活性化すると考えられる。この現象は、表面がp型の場合は加速して進行するが、表面がn型の場合は原子状水素の混入が抑えられることが報告されている。これは原子状水素がp型材料中の正孔に電子を取られ陽子となり移動速度が速くなるためと考えられる。
【0032】
GaInNAs系材料は非混和性の強い材料なので、非平衡環境で成長する必要がある。したがって、成長温度は低い温度となっている。このような低温では、Hや、その他の不純物が結晶表面に吸着しやすくなり、原子状水素がGaInNAs系材料の成長中に膜中に取り込まれてしまうと考えられる。
【0033】
これを解決するため、本発明の第1の実施形態では、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、導電型がn型のものにしている。
【0034】
このようにGaInNAs系材料の導電型をn型として結晶成長すれば、Hの結晶中への混入を抑えることができる。これにより、GaInNAs系活性層の結晶性を向上することができる。
【0035】
また、通常、量子井戸活性層を用いた半導体レーザでは、p−i−n接合となっており、p,nクラッド層に挟まれた活性領域(例えば端面発光型半導体レーザでは、量子井戸活性層+障壁層+光ガイド層、面発光型半導体レーザでは、量子井戸活性層+障壁層+スペーサ層)は、半絶縁性(例えば不純物濃度として1×1016cm−3未満)であるi層となっている。量子井戸活性層をアンドープとし、障壁層にのみドーピングした変調ドープ構造を用いる例はあるが、量子井戸活性層をドーピングしていない。
【0036】
本発明の第1の実施形態のように、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる量子井戸活性層の導電型をn型として結晶成長すれば、成長中のHの結晶中への混入を抑えることができ、活性層の結晶性を向上することができる。
【0037】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態の半導体発光素子は、上述した第1の実施形態の半導体発光素子において、前記活性層よりも後から結晶成長された層であって、活性層の近傍の層(例えば活性層と接する層)として、導電型がn型である水素進入防止層が形成されていることを特徴としている。
【0038】
GaInNAs系材料からなる活性層の近傍についても、活性層と同様に導電型をn型とすることで、活性層近傍の膜中へのHの取り込まれを低減でき、活性層近傍からの拡散による活性層へのHの進入を抑制できる。
【0039】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態の半導体発光素子は、上述した第1の実施形態の半導体発光素子において、量子井戸活性層の周囲には障壁層が形成され、障壁層も窒素(N)と他のV族元素を同時に含み、量子井戸活性層と障壁層の導電型がn型であることを特徴としている。
【0040】
このように、障壁層にNを添加した材料を用いることで、障壁層と量子井戸活性層との間で良好な界面が得られる。
【0041】
すなわち、GaInNAs系材料をMOCVDで成長する場合は、Nの原料の供給量はAsの原料の供給量に対してモル比(「N原料」/(「N原料」+「As原料」))が0.9を超えるほど大きくしなければならず、Nの原料は多量に供給する必要があり、原料供給のON,OFF時の制御性、つまり界面の制御性を良くすることはむずかしい。また、GaInNAs系材料をMBE法で成長する場合は、N原料をRF等で活性化させて供給するため、ON,OFFを急峻に行うことは容易ではなく、MOCVDと同様に界面の制御性を良くすることはむずかしい。これに対し、障壁層にもNが添加された構造の場合には、この界面で原料供給のON,OFFの必要がなく、良好な界面を制御して得ることが容易となる。
【0042】
また、障壁層にNを添加することで、GaAsに対して引張り歪み層とすることができ、圧縮歪み層を用いることの多いGaInNAs系量子井戸活性層において、歪み補償構造を形成可能であり、歪みの低減効果によって素子の信頼性が向上する。
【0043】
なお、Nの添加は伝導帯エネルギーを下げる効果があり、障壁層にNを添加すると、GaInNAs系量子井戸活性層との伝導帯バンド不連続が小さくなり、量子準位エネルギーが下がるので、発振波長を長波長化する効果がある。よって、量子井戸活性層において必要な波長を得るためのN組成を低減することができ、活性層品質を向上することができる。
【0044】
しかし、障壁層にNが添加された材料を用いると、障壁層中にNとともにHが取り込まれやすい。量子井戸活性層に隣接する障壁層結晶性の影響は大きい。また量子井戸活性層へHが拡散し進入する恐れがある。
【0045】
この問題を回避するため、第3の実施形態では、量子井戸活性層に隣接する障壁層も同様に導電型をn型としている。これにより、障壁層の膜中へのHの取り込まれを低減でき、量子井戸活性層と障壁層とからなる活性領域の結晶性を向上することができる。
【0046】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態の半導体発光素子は、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つの元素(不純物)が添加されていることを特徴としている。
【0047】
導電型をn型にするために添加する不純物としては、VI族元素であるS、Se、Te、Po、もしくは、IV族元素であるSi、Ge、Sn、Pbの少なくともいずれか1つを用いることができる。これにより、Hの結晶中への混入を抑えることができ、活性層の結晶性を向上することができる。
【0048】
なお、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだ材料では、他のV族元素としてP、As、Sb、Biが挙げられる。例えばGaInNAsの例では、Nの原子半径が他のIII−V族元素と比べて小さいので、結晶格子は微視的に大きな歪を受けてしまう。これに対して、Se、Te、Po、Sn、Pbのような原子半径の大きな材料を添加すると、これを補償することができて、格子はより安定になるので、均一な混晶となりやすく平坦な結晶が得られやすい。
【0049】
また、V族空孔の形成によってもn型化するが、この場合、V族空孔が非発光再結合センターともなるので、あまり好ましくない。
【0050】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態の半導体発光素子は、第4の実施形態の半導体発光素子において、前記添加された元素(不純物)の濃度が3×1018cm−3以下であることを特徴としている。
【0051】
多量の上記不純物を添加しすぎると、結晶性の低下,光の吸収損失の増加が顕著になり、デバイス特性を低下させてしまうので、添加する不純物の濃度には上限がある。添加する不純物の濃度は3×1018cm−3以下であれば良い。より望ましくは、1×1018cm−3以下が好ましい。また、n型となっていれば効果があるので、添加する不純物の濃度の下限についてはp型となる不純物濃度よりも大きければ良く、例えばバックグラウンドとして入りやすいp型となる不純物であるC(炭素)の濃度よりも大きければ良い。
【0052】
なお、Nと他のV族元素を同時に含んだ材料として、GaNAsSeの報告(例えば第63回秋季応用物理学会、24p−YD−9 (2002.9))がある。これは、SeがV族元素中、7.6%の組成となっており、%オーダー(2×1020cm−3以上)添加されており、それ以下であるドーピングレベルの添加ではない。Seを混晶の一構成元素として用いているものであり、本発明とは異質のものである。
【0053】
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態の半導体発光素子は、第4の実施形態の半導体発光素子において、前記活性層よりも後から結晶成長された層であって、活性層の近傍の層(例えば活性層と接する層)として、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されている水素進入防止層が形成されていることを特徴としている。
【0054】
GaInNAs系材料からなる活性層の近傍についても、活性層と同様に、導電型をn型とするための不純物を添加すると、活性層近傍の膜中へのHの取り込まれを低減でき、活性層近傍からの拡散による活性層へのHの進入を抑制できる。
【0055】
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態の半導体発光素子は、第4の実施形態の半導体発光素子において、量子井戸活性層の周囲には障壁層が形成され、障壁層も窒素(N)と他のV族元素を同時に含み、量子井戸活性層と障壁層には、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されていることを特徴としている。
【0056】
導電型をn型にするために添加する不純物としてはVI族元素であるS、Se、Te、Po、もしくは、IV族元素であるSi、Ge、Sn、Pbの少なくともいずれか1つを用いることができる。これにより、Hの結晶中への混入を抑えることができ、量子井戸活性層と障壁層とからなる活性領域の結晶性を向上することができる。
【0057】
さらに、障壁層にNを添加した材料を用いることで、障壁層と量子井戸活性層の間で良好な界面が得られる。
【0058】
また、障壁層にNを添加することで、GaAsに対して引張り歪み層とすることができ、圧縮歪み量子井戸活性層を用いた場合に歪み補償構造を形成可能であり、歪みの低減効果によって素子の信頼性が向上する。
【0059】
なお、Nの添加は伝導帯エネルギーを下げる効果があり、障壁層にNを添加すると、GaInNAs系量子井戸活性層との伝導帯バンド不連続が小さくなり、量子準位エネルギーが下がるので、発振波長を長波長化する効果がある。よって、量子井戸活性層において必要な波長を得るためのN組成を低減することができ、活性層品質を向上することができる。
【0060】
(第8の実施形態)
本発明の第8の実施形態の半導体発光素子は、第1乃至第7のいずれかの実施形態の半導体発光素子において、少なくとも前記活性層はMOCVD法によって結晶成長されたものであることを特徴としている。
【0061】
MOCVD法では、Hを含んでいる原料ガスを用いる場合が多い。例えばGaInNAsの成長では、Asの原料としてAsH3(アルシン),TBAs(ターシャリブチルアルシン)、Nの原料としてDMHy(ジメチルヒドラジン),MMHy(モノメチルヒドラジン)、Gaの原料としてTMG(トリメチルガリウム),TEG(トリエチルガリウム)、Inの原料としてTMI(トリメチルインジウム),TEI(トリエチルインジウム)など、Hを含む原料が良く用いられる。更に、原料ガスを基板表面に送るためのキャリアガスも、通常、H2が用いられる。N2が用いられる場合もある。
【0062】
また、MOCVD法でGaInNAs系材料を形成する場合、DMHyのようなNの原料やIII族原料に炭素(C)を含むこと、低温成長が好ましいことなどから、膜中にCが取り込まれ、p型になり易い。
【0063】
したがって、原子状水素の混入は、MOCVD法(有機金属気相成長法)で成長する場合に起こりやすく、MOCVD法の場合、特にn型化の効果がある。もちろん、MOMBE,CBE,ガスソースMBEなどのHを原料に用いたMBE法で成長する場合も効果が得られる。
【0064】
(第9の実施形態)
本発明の第9の実施形態の半導体発光素子は、第1乃至第8のいずれかの実施形態の半導体発光素子において、半導体発光素子は面発光型半導体レーザ素子(VCSEL: Vertical Cavity Surface Emitting Laser :垂直キャビティ面発光型半導体レーザ素子)であることを特徴としている。
【0065】
安価で距離を気にしないで、光ネットワーク,光配線の大容量化を図るためには、光源としてシリカファイバーの伝送ロスが小さく整合性が良い1.3μm 帯,1.55μm帯の半導体レーザであって、温度特性が良く冷却素子を使用しない半導体レーザが必要であり、このような半導体レーザには面発光型半導体レーザ素子(VCSEL: Vertical Cavity Surface Emitting Laser :垂直キャビティ面発光型半導体レーザ素子)が極めて有望である。面発光型半導体レーザ素子(面発光レーザ)は、端面発光型レーザに比べて、低価格化,低消費電力化,小型化,2次元集積化に向き、実際に、GaAs基板上に形成できる0.85μm帯では、すでに高速LANである1Gbit/秒のイーサネットなどで実用化されている。すなわち、面発光型半導体レーザ素子(面発光レーザ)において、GaInNAs系材料を活性層にすることで、これらの波長に対応できる。
【0066】
また、面発光レーザは、端面発光型レーザと比べて、活性層体積が極めて小さいので、低しきい値電流動作できる。GaInNAs系材料を活性層に用いることで、伝導帯のバンド不連続が大きくなり、キャリアの漏れの温度依存性が小さく、温度特性が良い面発光レーザを実現できる。なお、MOCVD法で形成すると、面発光レーザの半導体分布ブラッグ反射鏡の抵抗を低減できるので、低電圧駆動が可能となり、好ましい。
【0067】
このような本発明の面発光レーザは、光送信モジュールの光源として用いることができる。
【0068】
上述したような低抵抗で駆動電圧が低く、低しきい値電流動作し、温度特性が良い面発光型半導体レーザ素子(面発光レーザ)を用いることによって、冷却素子が不要な低コストな光送信モジュールを実現することができる。
【0069】
また、本発明の面発光レーザは、光送受信モジュールの光源として用いることもできる。
【0070】
上述したような低抵抗で駆動電圧が低く、低しきい値電流動作し、温度特性が良い面発光型半導体レーザ素子(面発光レーザ)を用いることによって、冷却素子が不要な低コストな光送受信モジュールを実現することができる。
【0071】
また、本発明の面発光レーザは、光通信システムの光源として用いることもできる。
【0072】
上述したような低抵抗で駆動電圧が低く、低しきい値電流動作し、温度特性が良い面発光型半導体レーザ素子(面発光レーザ)を用いることによって、冷却素子不要な低コストな光ファイバー通信システム,光インターコネクションシステムなどの光通信システムを実現することができる。
【0073】
【実施例】
次に、本発明の実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
【0074】
(第1の実施例)
図2は本発明の第1の実施例のGaInNAs端面発光型半導体レーザを示す図である。なお、図2の例では、リッジストライプ型レーザとなっている。また、図2のGaInNAs端面発光型半導体レーザは、層構造としてはSCH−SQW(Separate Confinement Heterostructure Single Quantum Well)構造である。
【0075】
図2の例では、面方位(100)のn−GaAs基板上に、Seドープn−GaAsバッファ層,Seドープn−AlGaAs下部クラッド層,アンドープGaAs下部光ガイド層,活性層,アンドープGaAs上部光ガイド層,Cドープp−AlGaAs上部クラッド層,Znドープp−GaAsコンタクト層が順次成長されている。
【0076】
ここで、活性層は、圧縮歪みを有する2層のGaInNAs量子井戸活性層(井戸層)と、その上下に形成された3層のGaAs障壁層(バリア層)とからなっている。井戸層のIn組成xは33%,窒素組成は1.0%とした。また、井戸層の厚さは7nmとした。成長方法はMOCVD法で行った。キャリアガスには、H2を用いた。また、原料には、TMG(トリメチルガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH3(アルシン)を用い、そして窒素の原料には、DMHy(ジメチルヒドラジン)を用いた。DMHyは低温で分解するので、600℃以下のような低温成長に適している。この第1の実施例では、GaInNAs層を550℃で成長した。特に歪みの大きい量子井戸層を成長する場合は例えば500℃〜600℃程度の低温成長が好ましい。GaAs障壁層もGaInNAs層と同じ550℃で成長した。
【0077】
そして、フォトリソグラフィとエッチング技術により幅3μmのストライプ領域以外をp−AlGaAs層の途中まで除去し、リッジ構造を形成した。そして、このリッジ構造上に、p側電極を、電流注入部となる部分を除去した絶縁膜を介して形成した。また、基板の裏面には、n側電極を形成した。
【0078】
通常、量子井戸活性層を用いた半導体レーザでは、p−i−n接合となっており、p,nクラッド層に挟まれた活性領域(本実施例では、量子井戸活性層+障壁層+光ガイド層)は、半絶縁性(例えば不純物濃度として1×1016cm−3未満)であるi層となっている。障壁層にドーピングして変調ドープ構造を用いる例はあるが、量子井戸活性層のみがドーピングされることはない。これに対し、この第1の実施例の素子では、GaInNAs成長時にH2Seを供給し、量子井戸活性層をn型にした。これにより、原料及びキャリアガスであるH2からのHの結晶中への移動速度が遅くなり、取り込まれを抑えることができ、光学的特性が向上した。これにより、発光効率が高く、低しきい値電流で動作した。
【0079】
上述の例では、MOCVD法での成長の例を示したが、Hを含んだ原料を用いたMBE法など、Hが結晶中に含まれてしまう場合に効果が得られる。また、窒素の原料にDMHy を用いたが、活性化した窒素やNH3等の他の窒素化合物を用いることもできる。また、積層構造として二重量子井戸構造(DQW)の例を示したが、他の井戸数の量子井戸構造を用いることもできる。また、各層の組成厚さ等は必要に応じて設定できる。また、クラッド層には、AlGaAs系材料と同様にワイドギャップのAlGaInP系材料を用いることもできる。また、レーザの構造も他の構造にしてもかまわない。
【0080】
(第2の実施例)
図3は本発明の第2の実施例のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子を示す図である。図3に示すように、この第2の実施例における面発光型半導体レーザ素子(面発光レーザ)は、3インチの大きさの面方位(100)のn−GaAs基板上に、それぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さでn−AlxGa1−xAs(x=0.9)とn−GaAsを交互に35周期積層した周期構造からなるn−半導体分布ブラッグ反射鏡(下部半導体分布ブラッグ反射鏡:単に下部反射鏡ともいう)が形成されている。
【0081】
そして、その上に、アンドープ下部GaAsスペーサ層,4層のGaInNAs井戸層と井戸層の間に設けたアンドープGaAs障壁層(バリア層)からなる多重量子井戸活性層,アンドープ上部GaAsスペーサ層が形成されている。なお、この第2の実施例では、GaInNAs量子井戸活性層成長時にSiH4を供給した。
【0082】
そして、その上に、p−半導体分布ブラッグ反射鏡(上部半導体分布ブラッグ反射鏡:単に上部反射鏡ともいう)が形成されている。上部反射鏡は、Cドープのp−AlxGa1−xAs(x=0.9)とp−GaAsをそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さで交互に積層した周期構造(例えば、25周期)で構成されている。なお、上部反射鏡中の活性層に近い位置には、AlAsからなる被選択酸化層が例えば30nmの厚さで設けられている。また、上部反射鏡の最上部のGaAs層は、電極とのコンタクトを取るコンタクト層を兼ねている。
【0083】
この第2の実施例では、活性層内の井戸層のIn組成xは33%,窒素組成は1 .0%とした。また、井戸層は、厚さが7nmであり、GaAs基板に対して約2.1%の圧縮歪(高歪)を有していた。また、GaAs障壁層の厚さは20nmとした。
【0084】
成長方法はMOCVD法で行なった。キャリアガスには、H2を用いた。また、GaInNAs活性層の原料には、TMG(トリメチルガリウム),TMI(トリメチルインジウム),AsH3(アルシン)を用い、そして窒素の原料には、DMHy(ジメチルヒドラジン)を用いた。DMHyは低温で分解するので、600℃以下のような低温成長に適しており、特に低温成長の必要な歪みの大きい量子井戸層を成長する場合好ましい原料である。この第2の実施例のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の活性層のように歪が大きい場合は、非平衡となる低温成長が好ましい。この第2の実施例では、GaInNAs層は540℃で成長させた。
【0085】
この第2の実施例では、所定の大きさのメサを少なくともp−AlAs被選択酸化層の側面を露出させて形成し、側面の現れたAlAsを水蒸気で側面から酸化してAlxOy電流狭さく部を形成した。そして、次にポリイミドでエッチング部を埋め込んで平坦化し、pコンタクト部と光出射部のある上部反射鏡上のポリイミドを除去し、pコンタクト層上の光出射部以外にp側電極を形成し、また、基板の裏面にn側電極を形成した。
【0086】
作製した面発光型半導体レーザ素子の発振波長は約1.3μmであった。GaInNAsを活性層に用いたので、GaAs基板上に長波長帯の面発光型半導体レーザ素子を形成できた。
【0087】
通常、量子井戸活性層を用いた半導体レーザでは、p−i−n接合となっており、p,nクラッド層に挟まれた活性領域(例えば本実施例では、量子井戸活性層+障壁層+スペーサ層)は、半絶縁性(例えば不純物濃度として1×1016cm−3未満)であるi層となっている。これに対し、この第2の実施例の素子では、GaInNAs量子井戸活性層をn型にした。これにより、原料及びキャリアガスであるH2からのHの結晶中への移動速度が遅くなり、取り込まれを抑えることができ、光学的特性が向上した。これにより、発光効率が高く、低しきい値電流で動作した。
【0088】
また、AlとAsを主成分とした被選択酸化層の選択酸化により電流狭さくを行ったので、しきい値電流は低かった。被選択酸化層を選択酸化したAl酸化膜からなる電流狭さく層を用いた電流狭さく構造によると、電流狭さく層を活性層に近づけて形成することで電流の広がりを抑えられ、大気に触れない微小領域に効率良くキャリアを閉じ込めることができる。さらに酸化してAl酸化膜となることで屈折率が小さくなり凸レンズの効果でキャリアの閉じ込められた微小領域に効率良く光を閉じ込めることができ、極めて効率が良くなり、しきい値電流は低減される。また、容易に電流狭さく構造を形成できることから、製造コストを低減できる。
【0089】
GaInNAs等の窒素と他のV族を含んだ半導体層の作製にはMBE法が主に用いられていたが、原理的に高真空中での成長なので原料供給量を大きくできない。すなわち、原料供給量を大きくすると、排気系に負担がかかるというデメリットがある。高真空排気系の排気ポンプを必要とするが、MBEチャンバー内の残留原料等を除去するなどのために排気系に負担がかかり故障しやすいことからスループットは悪い。
【0090】
面発光型半導体レーザ素子は、レーザ光を発生する少なくとも1層の活性層を含んだ活性領域を半導体多層膜反射鏡で挟んで構成されている。端面発光型レーザの結晶成長層の厚さが3μm程度であるのに対して、例えば1.3μm波長帯の面発光型半導体レーザ素子では、結晶成長層の厚さとして10μm を超える厚さが必要になるが、MBE法では高真空を必要とすることから原料供給量を高くすることができず、成長速度は1μm/時程度であり、10μmの厚さを成長するには原料供給量を変えるための成長中断時間を設けないとしても最低10時間かかる。
【0091】
活性領域の厚さは全体に比べて通常ごくわずかであり(10%以下)、ほとんどが多層膜反射鏡を構成する層である。半導体多層膜反射鏡はそれぞれの媒質内における発振波長の1/4倍の厚さ(λ/4の厚さ)で低屈折率層と高屈折率層を交互に積層して(例えば20〜40ペア)形成されている。GaAs基板上の面発光型半導体レーザ素子では、AlGaAs系材料を用いAl組成を変えて低屈折率層(Al組成大)と高屈折率層(Al組成小)としている。しかし実際には、特にp側は各層のヘテロ障壁により抵抗が大きくなるので、低屈折率層と高屈折率層との間に、Al組成が両者の間となる中間層を挿入して多層膜反射鏡の抵抗を低減している。
【0092】
このように、面発光型半導体レーザ素子は、100層を超える組成の異なる半導体層を成長しなければならない他に、多層膜反射鏡の低屈折率層と高屈折率層との間にも中間層を設けるなど、瞬時に原料供給量を制御する必要がある素子である。しかし、MBE法では、原料供給量を原料セルの温度を変えて制御しており、臨機応変に組成をコントロールすることができない。よって、MBE法により成長した半導体多層膜反射鏡は、抵抗を低くするのは困難であり動作電圧が高い。
【0093】
一方、MOCVD法は、原料ガス流量を制御するだけで良く、瞬時に組成をコントロールできるとともに、MBE法のような高真空を必要とせず、また成長速度を例えば3μm/時以上と高くでき、容易にスループットを上げられることから、極めて量産に適した成長方法である。
【0094】
なお、この第2の実施例では、Nと他のV族元素を同時に含んだ量子井戸活性層としてGaInNAsを用いたが、GaNAs,InNAs,GaInNPAs,GaInNAsSb,GaInNPAsSb等を用いることもできる。
【0095】
このように、この第2の実施例によれば、低抵抗,低消費電力で低コストの1.3μm帯の面発光型半導体レーザ素子を実現できる。
【0096】
(第3の実施例)
本発明の第3の実施例のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子も、第2の実施例と同様に、基本的には図3の構造のものとなっているが、第2の実施例の素子との違いは、一番最初に成長する(基板側)GaInNAs量子井戸活性層よりも上部に形成するGaAs障壁層(バリア層)成長時にもSiH4を供給して、GaAs障壁層(バリア層)にSiを添加し、GaAs障壁層(バリア層)をn型としている点である。
【0097】
量子井戸活性層上部の障壁層(バリア層)の成長温度は活性層と同様に低温が好ましい。つまり、量子井戸活性層上部の障壁層成長時に表面からHが進入する恐れがある。この問題を回避するため、第3の実施例では、GaInNAs系材料からなる量子井戸活性層の上部にあたる障壁層も同様に導電型をn型とする。これにより、障壁層の膜中へのHの取り込まれを低減できて、拡散による活性層へのHの進入を抑制でき、より確実に活性層へのHの混入を抑制でき、発光効率が高く、低しきい値である半導体発光素子を得ることができる。
【0098】
(第4の実施例)
図4は本発明の第4の実施例のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子を示す図である。この第4の実施例のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子の第2の実施例の素子との主な違いは、障壁層(バリア層)をGaNPAsとし、量子井戸活性層と障壁層をn型としたことである。
【0099】
具体的には、第4の実施例のGaInNAs面発光型半導体レーザ素子では、下部反射鏡上に、アンドープ下部GaAsスペーサ層,4層のGaInNAs井戸層と5層のGaNPAs障壁層からなる多重量子井戸活性層,アンドープ上部GaAsスペーサ層が形成されている。なお、この第4の実施例では、GaInNAs量子井戸活性層とGaNPAs障壁層の成長時にSiH4を供給した。
【0100】
また、活性層内の井戸層のIn組成xは33%,窒素組成は1 .0%とした。また、井戸層は、厚さが8nmであり、GaAs基板に対して約2.1%の圧縮歪(高歪)を有していた。また、GaNPAs障壁層は、N組成0.3%,P組成4.5%、厚さは18nmとし、GaAs基板に対して0.22%の引張り歪みを有している。
【0101】
本実施例では、障壁層(バリア層)にもNが添加されており、障壁層中にNとともにHが取り込まれやすい。量子井戸活性層に隣接する障壁層の結晶性の影響は大きい。また量子井戸活性層へHが進入する恐れがある。本実施例のようにGaInNAs系材料からなる量子井戸活性層に隣接する障壁層も、量子井戸活性層と同様に導電型をn型とすることで障壁層の膜中へのHの取り込まれを低減でき、発光効率が高く、低しきい値である半導体発光素子を得ることができる。
【0102】
また、本実施例のように障壁層(バリア層)にNを添加した材料を用いることで、障壁層と量子井戸活性層の間で良好な界面が得られる。
【0103】
すなわち、GaInNAs系材料をMOCVDで成長する場合は、Nの原料の供給量はAsの原料の供給量に対してモル比(「N原料」/(「N原料」+「As原料」))が0.9を超えるほど大きくしなければならず、Nの原料は多量に供給する必要があり、原料供給のON,OFF時の制御性、つまり界面の制御性を良くすることはむずかしい。また、GaInNAs系材料をMBE法で成長する場合は、N原料をRF等で活性化させて供給するため、ON,OFFを急峻に行うことは容易ではなく、MOCVDと同様に界面の制御性を良くすることはむずかしい。これに対し、障壁層にもNが添加された構造の場合には、この界面で原料供給のON,OFFの必要がなく、良好な界面を制御して得ることが容易となる。
【0104】
また、障壁層にNを添加することで、GaAsに対して引張り歪み層とすることができ、圧縮歪み量子井戸活性層を用いた場合に歪み補償構造を形成可能であり、歪みの低減効果によって素子の信頼性が向上する。
【0105】
なお、Nの添加は伝導帯エネルギーを下げる効果があり、障壁層にNを添加すると、GaInNAs系量子井戸活性層との伝導帯バンド不連続が小さくなり量子準位エネルギーが下がるので、発振波長を長波長化する効果がある。よって、量子井戸活性層において必要な波長を得るためのN組成を低減することができ、活性層品質を向上することができる。しかしながら、同じ理由(GaInNAs系量子井戸層との伝導帯バンド不連続が小さくなること)で、電子のオーバーフローが増え、温度特性が悪くなる欠点がある。そこで本実施例では、障壁層のN組成を量子井戸活性層よりも小さくしている。N添加による伝導帯エネルギーの低下は量子井戸活性層の伝導帯エネルギーの方が障壁層よりも大きくなる。さらにPを添加しているので、N添加による伝導帯エネルギーの低下が補償されている。これによって、充分大きな伝導帯バンド不連続を維持することができ、温度特性の良好な面発光レーザを得ることができる。
【0106】
また、障壁層のN組成は小さいが、Pを添加しているので、充分な引張り歪み組成を得ることができ、大きな圧縮歪みを有した活性層を用いていても、結晶欠陥が発生することなく井戸数を増やすことができ、高出力が得られ、また、歪みの低減効果により素子の信頼性が向上した。
【0107】
なお、圧縮歪を有したGaInNAs量子井戸活性層の歪補償をするために、障壁層として基板であるGaAsよりも格子定数が小さいGaNPAsを用いたが、格子整合材料であるGaAsを用いることができるほか、GaNAs,GaPAs,GaNPAs,GaInNAs,GaInNPAs,GaNAsSb,GaNPAsSb,GaInNAsSb,GaInNPAsSb等を用いることができる。
【0108】
(第5の実施例)
図5は本発明の第5の実施例の面発光レーザアレイを示す図(上面図)である。この第5の実施例の面発光レーザアレイは、第4の実施例の面発光レーザが10素子、1次元に並んだものとなっている。これは、2次元に集積させてもかまわない。ただし、第5の実施例の面発光レーザアレイは、第4の実施例と導電型p,nが逆になっている。すなわち、第5の実施例の面発光レーザアレイでは、上面にn側個別電極が形成され、基板裏面にp側共通電極が形成されている。これはアノードコモンとして高速動作が可能なバイポーラトランジスタ駆動回路を用いることができるので、複数の素子により同時により多くのデータを伝送することができるからである。これにより、同時により多くのデータを伝送する並列伝送が可能となる。
【0109】
更に、最表面がn型となっており、成長終了後の降温時におけるHの進入を抑制できる。
【0110】
(第6の実施例)
図6は本発明の第6の実施例の光送信モジュールを示す図であり、第6の実施例の光送信モジュールは、第5の実施例の面発光レーザアレイチップとシリカファイバーとを組み合わせたものとなっている。この第6の実施例では、面発光レーザアレイチップからのレーザ光が光ファイバーに入力され伝送される。ここで、光ファイバーには、シングルモードファイバーを用いている。同時により多くのデータを伝送するために、複数の半導体レーザが集積したレーザアレイを用いた並列伝送が試みられている。この第6の実施例では、シングルモード高出力面発光レーザを用いているので、高速な並列伝送が可能となり、従来よりも多くのデータを同時に伝送できるようになった。
【0111】
さらに、本発明による面発光型半導体レーザ素子を光通信システムに用いると、低コストで信頼性が高い光送信モジュールを実現できる他に、これを用いた低コスト,高信頼性の光通信システムを実現できる。また、GaInNAs系材料を用いた面発光型半導体レーザ素子は、温度特性が良いこと、及び、低しきい値であることにより、発熱が少なく高温まで冷却なしで使えるシステムを実現できる。
【0112】
この第6の実施例では、面発光型半導体レーザ素子と光ファイバーとを1対1に対応させたが、発振波長の異なる複数の面発光型半導体レーザ素子を1次元または2次元にアレイ状に配置して、波長多重送信することにより、伝送速度を更に増大することが可能となる。
【0113】
(第7の実施例)
図7は本発明の第7の実施例の光送受信モジュールを示す図であり、この第7の実施例の光送受信モジュールは、第2の実施例の面発光型半導体レーザ素子と、受信用フォトダイオードと、光ファイバーとを組み合わせたものとなっている。
【0114】
本発明による面発光型半導体レーザ素子を光通信システムに用いる場合、面発光型半導体レーザ素子は低コストであるので、図7に示すように、送信用の面発光型半導体レーザ素子(1.3μm帯GaInNAs面発光型半導体レーザ素子)と、受信用フォトダイオードと、光ファイバーとを組み合わせた低コスト,高信頼性の光通信システムを実現できる。また、本発明に係るGaInNAsを用いた面発光型半導体レーザ素子は、温度特性が良いこと、動作電圧が低いこと、及び、低しきい値であることにより、発熱が少なく、高温まで冷却なしで使えるより低コストのシステムを実現できる。
【0115】
さらに、1.3μm等の長波長帯で低損失となるフッ素添加POF(プラスチックファイバ)とGaInNAs系材料を活性層に用いた面発光型半導体レーザとを組み合わせると、ファイバが低コストであること、ファイバの径が大きくてファイバとのカップリングが容易で実装コストを低減できることから、極めて低コストのモジュールを実現できる。
【0116】
本発明の面発光型半導体レーザ素子を用いた光通信システムとしては、光ファイバーを用いた長距離通信に用いることができるのみならず、LAN(Local Area Network)などのコンピュータ等の機器間伝送、さらには、ボード間のデータ伝送、ボード内のLSI間、LSI内の素子間等、光インターコネクションとして短距離通信に用いることができる。
【0117】
近年LSI等の処理性能は向上しているが、これらを接続する部分の伝送速度が今後ボトルネックとなる。システム内の信号接続を従来の電気接続から光インターコネクトに変えると(例えばコンピュータシステムのボード間、ボード内のLSI間、LSI内の素子間等を本発明に係る光送信モジュールや光送受信モジュールを用いて接続すると)、超高速コンピュータシステムが可能となる。
【0118】
また、複数のコンピュータシステム等を本発明に係る光送信モジュールや光送受信モジュールを用いて接続すると、超高速ネットワークシステムが構築できる。特に面発光型半導体レーザ素子は端面発光型レーザに比べて桁違いに低消費電力化でき、2次元アレイ化が容易なので、並列伝送型の光通信システムに適している。
【0119】
以上説明したように、窒素を含んだ半導体層であるGaInNAs系材料によると、GaAs基板を用いた0.85μm帯面発光型半導体レーザ素子などで実績のあるAl(Ga)As/(Al)GaAs系半導体多層膜分布ブラッグ反射鏡や、AlAsの選択酸化による電流狭さく構造が適用でき、また本発明を採用することにより、実用レベルの高性能の1.3μm帯等の長波長帯面発光型半導体レーザ素子を実現でき、さらにこれらの素子を用いると、冷却素子不要で低コストの光ファイバー通信システム、光インターコネクションシステムなどの光通信システムを実現することができる。
【0120】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1乃至請求項3記載の発明によれば、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、導電型がn型であるので、原料及びキャリアガス等成長雰囲気からのHの結晶中への移動速度が遅くなり、取り込まれを抑えることができて光学的特性を向上させることができ、発光効率が高く、低しきい値電流で動作する良好な半導体発光素子を得ることができる。
【0121】
特に、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の半導体発光素子において、前記活性層よりも後から結晶成長された層であって、活性層の近傍の層(例えば活性層と接する層)として、導電型がn型である水素進入防止層が形成されているので、活性層近傍の膜中へのHの取り込まれを低減でき、活性層近傍からの拡散による活性層へのHの進入を抑制でき、より確実に発光効率が高く、低しきい値電流で動作する良好な半導体発光素子を得ることができる。
【0122】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の半導体発光素子において、量子井戸活性層の周囲には、障壁層が形成され、障壁層も窒素(N)と他のV族元素を同時に含み、量子井戸活性層と障壁層の導電型がn型であるので、一層、発光効率が高く、低しきい値電流で動作する良好な半導体発光素子を得ることができる。すなわち、請求項3記載の発明では、障壁層にもNを添加することにより、障壁層と量子井戸活性層の間で良好な界面を得ることができ、また、量子井戸活性層において必要な波長を得るためのN組成を低減することができ、活性層品質を向上することができる。また、障壁層の導電型もn型としたので、原料及びキャリアガス等成長雰囲気からのHの結晶中への移動速度が遅くなり、取り込まれを抑えることができ光学的特性が向上する。これにより、一層、発光効率が高く、低しきい値電流で動作する良好な半導体発光素子を得ることができる。
【0123】
また、請求項4乃至請求項7記載の発明によれば、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されており、窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる量子井戸活性層成長中にn型となるドーパントを供給し添加したので、原料及びキャリアガス等成長雰囲気からのHの結晶中への移動速度が遅くなり、取り込まれを抑えることができ、光学的特性が向上する。これにより、発光効率が高く、低しきい値電流で動作する良好な半導体発光素子を得ることができる。
【0124】
特に、請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の半導体発光素子において、前記添加された元素の濃度は3×1018cm−3以下であるので、光吸収損失を大きくせず特性を悪化させることなく、請求項4の効果を得ることができる。
【0125】
また、請求項6記載の発明によれば、請求項4記載の半導体発光素子において、前記活性層よりも後から結晶成長された層であって、活性層の近傍の層(例えば活性層と接する層)として、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されている水素進入防止層が形成されており、GaInNAs系材料からなる活性層の近傍にも同様にn型となるドーパントを供給し添加したので、活性層近傍の膜中へのHの取り込まれを低減でき、近傍からの拡散による活性層へのHの進入を抑制でき、より確実に発光効率が高く、低しきい値電流で動作する良好な半導体発光素子を得ることができる。
【0126】
また、請求項7記載の発明によれば、請求項4に記載の半導体発光素子において、量子井戸活性層の周囲には、障壁層が形成され、障壁層も窒素(N)と他のV族元素を同時に含み、量子井戸活性層と障壁層には、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されており、障壁層にもNを添加することにより、障壁層と量子井戸活性層の間で良好な界面を得ることができ、また、量子井戸活性層において必要な波長を得るためのN組成を低減することができ、活性層品質を向上することができる。また、障壁層の成長中にもn型となるドーパントを供給し添加したので、原料及びキャリアガス等成長雰囲気からのHの結晶中への移動速度が遅くなり、取り込まれを抑えることができ、光学的特性が向上する。これにより、一層、発光効率が高く、低しきい値電流で動作する良好な半導体発光素子を得ることができる。
【0127】
また、請求項8記載の発明によれば、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の半導体発光素子において、少なくとも前記活性層はMOCVD法によって結晶成長されたものであるMOCVD法で成長する場合であっても、発光効率が高く、低しきい値電流で動作する良好な半導体発光素子を容易に得ることができる。すなわち、MOCVD法ではHを含んでいる原料ガスを用いる場合が多いので、原子状水素の混入はMOCVD法で成長する場合に起こりやすく、MOCVD法の場合、特に本発明は有用であり、本発明によって、MOCVD法で成長する場合であっても、発光効率が高く、低しきい値電流で動作する良好な半導体発光素子を容易に得ることができる。
【0128】
また、請求項9記載の発明によれば、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の半導体発光素子において、半導体発光素子は面発光型半導体レーザ素子であるので、安価で、距離を気にしないで、光ネットワーク,光配線の大容量化を図ることができる。すなわち、面発光型半導体レーザは、端面発光型半導体レーザに比べて、低価格化,低消費電力化,小型化,2次元集積化に向く。ここで、GaInNAs系材料を活性層にするときには、シリカファイバーの伝送ロスが小さく整合性が良い1.3μm帯,1.55μm帯の波長に対応できる。また、本発明では、H混入が低減されるので、低しきい値電流動作し、高出力であり、温度特性が良い面発光型半導体レーザを実現できる。これにより、安価で、距離を気にしないで、光ネットワーク,光配線の大容量化を図ることができる。
【0129】
また、請求項10記載の発明によれば、請求項9記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いた光送信モジュールであるので、冷却素子が不要な低コストな光送信モジュールを実現することができる。
【0130】
また、請求項11記載の発明によれば、請求項9記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いた光送受信モジュールであるので、冷却素子が不要な低コストな光送受信モジュールを実現することができる。
【0131】
また、請求項12記載の発明によれば、請求項9記載の面発光型半導体レーザ素子を光源として用いた光通信システムであるので、冷却素子が不要な低コストな光ファイバー通信システム,光インターコネクションシステムなどの光通信システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の発明者が実験的に求めたしきい値電流密度の窒素組成依存性を示す図である。
【図2】第1の実施例の半導体発光素子を示す図である。
【図3】第2の実施例の半導体発光素子を示す図である。
【図4】第4の実施例の半導体発光素子を示す図である。
【図5】第5の実施例の面発光レーザアレイを示す図である。
【図6】第6の実施例の光送信モジュールを示す図である。
【図7】第7の実施例の光送受信モジュールを示す図である。
Claims (12)
- 窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、導電型がn型であることを特徴とする半導体発光素子。
- 請求項1記載の半導体発光素子において、前記活性層よりも後から結晶成長された層であって、活性層の近傍の層として、導電型がn型である水素進入防止層が形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
- 請求項1記載の半導体発光素子において、量子井戸活性層の周囲には障壁層が形成され、障壁層も窒素(N)と他のV族元素を同時に含み、量子井戸活性層と障壁層の導電型がn型であることを特徴とする半導体発光素子。
- 窒素(N)と他のV族元素を同時に含んだIII−V族混晶半導体からなる活性層を有する半導体発光素子において、前記活性層は量子井戸活性層であり、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されていることを特徴とする半導体発光素子。
- 請求項4記載の半導体発光素子において、前記添加された元素の濃度は3×1018cm−3以下であることを特徴とする半導体発光素子。
- 請求項4記載の半導体発光素子において、前記活性層よりも後から結晶成長された層であって、活性層の近傍の層として、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されている水素進入防止層が形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
- 請求項4記載の半導体発光素子において、量子井戸活性層の周囲には障壁層が形成され、障壁層も窒素(N)と他のV族元素を同時に含み、量子井戸活性層と障壁層には、少なくともS、Se、Te、Po、Si、Ge、Sn、Pbのいずれか1つが添加されていることを特徴とする半導体発光素子。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の半導体発光素子において、少なくとも前記活性層はMOCVD法によって結晶成長されたものであることを特徴とする半導体発光素子。
- 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の半導体発光素子において、半導体発光素子は面発光型半導体レーザ素子であることを特徴とする半導体発光素子。
- 請求項9記載の半導体発光素子が光源として用いられていることを特徴とする光送信モジュール。
- 請求項9記載の半導体発光素子が光源として用いられていることを特徴とする光送受信モジュール。
- 請求項9記載の半導体発光素子が光源として用いられていることを特徴とする光通信システム。
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