JPH1174264A - シリコン酸化膜の形成方法 - Google Patents

シリコン酸化膜の形成方法

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JPH1174264A
JPH1174264A JP23398997A JP23398997A JPH1174264A JP H1174264 A JPH1174264 A JP H1174264A JP 23398997 A JP23398997 A JP 23398997A JP 23398997 A JP23398997 A JP 23398997A JP H1174264 A JPH1174264 A JP H1174264A
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oxide film
silicon oxide
silicon
forming
gas
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Nobufumi Tanaka
伸史 田中
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特性の優れたシリコン酸化膜を簡素な装置に
て、しかも短時間で高いスループットにて形成すること
を可能にするシリコン酸化膜の形成方法を提供する。 【解決手段】シリコン酸化膜の形成方法は、(A)処理
室10、(B)該処理室10内に配設され、シリコン層
を有する基板30を載置する基板載置ステージ11、及
び、(C)処理室10に開口したガス導入部12を備え
た酸化膜形成装置1を使用し、基板載置ステージ11か
らの基板30の加熱及び/又はガス導入部12からの加
熱不活性ガスの処理室10への導入によってシリコン層
30を所望の温度に加熱し、ガス導入部12からガス状
酸化種を処理室10内に導入し、シリコン層30の表面
に熱酸化法にてシリコン酸化膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
におけるシリコン酸化膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばMOS型半導体装置の製造におい
ては、シリコン酸化膜から成るゲート酸化膜をシリコン
半導体基板の表面に形成する必要がある。また、薄膜ト
ランジスタ(TFT)の製造においても、絶縁性基板の
上に設けられたシリコン層の表面にシリコン酸化膜から
成るゲート酸化膜を形成する必要がある。このようなシ
リコン酸化膜は、半導体装置の信頼性を担っているとい
っても過言ではない。従って、シリコン酸化膜には、常
に、高い絶縁破壊耐圧及び長期信頼性が要求される。
【0003】例えばMOS型半導体装置を製造する場
合、従来、ゲート酸化膜を成膜する前に、NH4OH/
22水溶液で洗浄し更にHCl/H22水溶液で洗浄
するというRCA洗浄によりシリコン半導体基板の表面
を洗浄し、その表面から微粒子や金属不純物を除去す
る。ところで、RCA洗浄を行うと、シリコン半導体基
板の表面は洗浄液と反応し、厚さ0.5〜1nm程度の
シリコン酸化膜(以下、かかるシリコン酸化膜を単に酸
化膜と呼ぶ)が形成される。かかる酸化膜の膜厚は不均
一であり、しかも、酸化膜中には洗浄液成分が残留す
る。そこで、フッ化水素酸水溶液にシリコン半導体基板
を浸漬して、かかる酸化膜を除去し、次いで、純水で薬
液成分を除去する。こうして、シリコン半導体基板の清
浄な表面を露出させた後、シリコン半導体基板を乾燥さ
せる。その後、かかるシリコン半導体基板を酸化膜成膜
装置の成膜室(酸化炉)に搬入して、シリコン半導体基
板の表面にシリコン酸化膜を形成する。フッ化水素酸水
溶液による洗浄後のシリコン半導体基板の表面は、大半
が水素原子で終端しており、極一部がフッ素原子や水酸
基で終端されている。
【0004】酸化膜成膜装置としては、ゲート酸化膜の
薄膜化及び基板の大口径化に伴い、石英製の成膜室(酸
化炉)を水平に保持した横型方式から垂直に保持した縦
型方式の酸化膜成膜装置への移行が進んでいる。これ
は、縦型方式の酸化膜成膜装置の方が、横型方式の酸化
膜成膜装置よりも、基板の大口径化に対処し易いばかり
か、シリコン半導体基板を成膜室に搬入する際の大気の
巻き込みによって生成するシリコン酸化膜(以下、かか
るシリコン酸化膜を自然酸化膜と呼ぶ)を低減すること
ができるからである。しかしながら、縦型の酸化膜成膜
装置を用いる場合であっても、2nm厚程度の自然酸化
膜がシリコン半導体基板の表面に形成されてしまう。そ
のため、(1)酸化膜成膜装置に配設された基板搬入出
部に大量の窒素ガスを流して窒素ガス雰囲気とする方法
(窒素ガスパージ方式)、(2)一旦、基板搬入出部内
を真空とした後、窒素ガス等で基板搬入出部内を置換し
て大気を排除する方法(真空ロードロック方式)等を採
用し、出来る限り自然酸化膜の形成を抑制する方法が提
案されている。
【0005】そして、成膜室(酸化炉)内を不活性ガス
雰囲気とした状態で、シリコン半導体基板を成膜室(酸
化炉)に搬入し、次いで、成膜室(酸化炉)内を酸化性
雰囲気に切り替え、シリコン半導体基板を熱酸化するこ
とでゲート酸化膜を形成する。ゲート酸化膜の形成に
は、高温に保持された成膜室内に高純度の水蒸気を導入
することによってシリコン半導体基板の表面を熱酸化す
る方法(湿式酸化法)が採用されており、高純度の酸素
によってシリコン半導体基板表面を酸化する方法(乾式
酸化法)よりも、電気的信頼性の高いゲート酸化膜を形
成することができる。この湿式酸化法の1つに、水素ガ
スを酸素ガスと高温で混合し、燃焼させることによって
生成した水蒸気を用いるパイロジェニック酸化法(水素
燃焼酸化法とも呼ばれる)があり、多く採用されてい
る。通常、このパイロジェニック酸化法においては、成
膜室(酸化炉)の外部に設けられ、そして700〜90
0゜Cに保持された燃焼室内に酸素ガスを導入し、その
後、燃焼室内に水素ガスを導入して、高温中で水素ガス
を燃焼させる。これによって得られた水蒸気をガス状酸
化種として用いる。
【0006】縦型の酸化膜成膜装置の概念図を図3に示
す。この縦型の酸化膜成膜装置は、石英製の二重管構造
の成膜室40と、成膜室40へ水蒸気等を導入するため
のガス導入部42と、成膜室40からガスを排気するガ
ス排気部43と、SiCから成る円筒状の均熱管44を
介して成膜室40内を所定の雰囲気温度に保持するため
のヒータ45と、基板搬入出部50と、基板搬入出部5
0へ窒素ガスを導入するためのガス導入部51と、基板
搬入出部50からガスを排気するガス排気部52と、成
膜室40と基板搬入出部50とを仕切るシャッター46
と、シリコン半導体基板を成膜室40内に搬入出するた
めのエレベータ機構53から構成されている。エレベー
タ機構53には、シリコン半導体基板を載置するための
石英ボート54が取り付けられている。また、配管61
及び配管62を介して燃焼室60に供給された水素ガス
と酸素ガスとを燃焼室60内で高温にて混合し、水素ガ
スを燃焼させることによって、水蒸気を生成させる。か
かる水蒸気は、配管63、ガス流路41及びガス導入部
42を介して成膜室40内に供給される。尚、ガス流路
41は二重管構造の成膜室40の外側部分に位置する。
【0007】図3に示した縦型の酸化膜成膜装置を使用
した、パイロジェニック酸化法に基づく従来のシリコン
酸化膜の形成方法の概要を、図3、図9〜図11を参照
して、以下、説明する。
【0008】[工程−10]成膜室40へガス導入部4
2から窒素ガスを導入し、成膜室40内を窒素ガス雰囲
気とし、且つ、均熱管44を介してヒータ45によって
成膜室40内の雰囲気温度を700〜800゜Cに保持
する。尚、この状態においては、シャッター46は閉じ
ておく(図9の(A)参照)。基板搬入出部50は大気
に解放された状態である。
【0009】[工程−20]そして、基板搬入出部50
にシリコン半導体基板30を搬入し、石英ボート54に
シリコン半導体基板30を載置する。基板搬入出部50
へのシリコン半導体基板30の搬入が完了した後、図示
しない扉を閉め、基板搬入出部50にガス導入部51か
ら窒素ガスを導入し、ガス排気部52から排出し、基板
搬入出部50内を窒素ガス雰囲気とする(図9の(B)
参照)。
【0010】[工程−30]基板搬入出部50内が十分
に窒素ガス雰囲気となった時点で、シャッター46を開
き(図10の(B)参照)、エレベータ機構53を作動
させて石英ボート54を上昇させ、シリコン半導体基板
30を成膜室40内に搬入する(図11の(A)参
照)。エレベータ機構53が最上昇位置に辿り着くと、
石英ボート54の基部によって成膜室40と基板搬入出
部50との間は連通しなくなる構造となっている。
【0011】シャッター46を開く前に、成膜室40内
を窒素ガス雰囲気のままにしておくと、以下の問題が生
じる。即ち、フッ化水素酸水溶液で表面を露出させたシ
リコン半導体基板を高温の窒素ガス雰囲気中に搬入する
と、シリコン半導体基板30の表面に荒れが生じる。こ
の現象は、フッ化水素酸水溶液での洗浄によってシリコ
ン半導体基板30の表面に形成されたSi−H結合や一
部のSi−F結合が、水素やフッ素の昇温脱離によって
失われ、シリコン半導体基板30の表面にエッチング現
象が生じることに起因すると考えられている。例えば、
アルゴンガス中でシリコン半導体基板を600゜C以上
に昇温するとシリコン半導体基板の表面に激しい凹凸が
生じることが、培風館発行、大見忠弘著「ウルトラクリ
ーンULSI技術」、第21頁に記載されている。この
ような現象が生じると、半導体装置の特性が劣化する。
それ故、このような現象を抑制するために、シャッター
46を開く前に、例えば、0.5容量%程度の酸素ガス
を含んだ窒素ガスをガス導入部42から成膜室40内に
導入し、成膜室40内を0.5容量%程度の酸素ガスを
含んだ窒素ガス雰囲気とする(図10の(A)参照)。
これによって、シリコン半導体基板の表面に保護膜とし
て機能するシリコン酸化膜が形成される。
【0012】[工程−40]その後、成膜室40内の雰
囲気温度を800〜900゜Cとし、配管61及び配管
62を介して燃焼室60に供給された水素ガスと酸素ガ
スとを燃焼室60内で高温にて混合し、水素ガスを燃焼
させることによって水蒸気を生成させる。そして、かか
る水蒸気を、配管63、ガス流路41及びガス導入部4
2を介して成膜室40へ導入し、ガス排気部43から排
気する(図11の(B)参照)。これによって、シリコ
ン半導体基板30の表面にシリコン酸化膜が形成され
る。尚、水蒸気を成膜室40へ導入する前に、不完全燃
焼した水素ガスが成膜室40内に導入されることによっ
て爆鳴気反応が生じることを防止するために、配管6
2、燃焼室60、配管63、ガス流路41及びガス導入
部42を介して酸素ガスを成膜室40内に導入する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】シャッター46を開く
前に、0.5容量%程度の酸素ガスを含んだ窒素ガスを
ガス導入部42から成膜室40内に導入し、成膜室40
内を0.5容量%程度の酸素ガスを含んだ窒素ガス雰囲
気とすることによって(図10の(A)参照)、シリコ
ン半導体基板の表面に凹凸が形成される現象を抑制する
ことができる。あるいは又、培風館発行、大見忠弘著
「ウルトラクリーンULSI技術」、第21頁には、水
素終端したシリコン半導体基板を、終端水素が安定に存
在する300゜Cで乾式酸化を行い、これによって形成
されたシリコン酸化膜を保護膜とすれば、シリコン半導
体基板の表面に凹凸が形成される問題を回避できると報
告されている。
【0014】しかしながら、成膜室40内に酸素ガスを
含んだ窒素ガスを導入することによってシリコン半導体
基板30の表面に形成されたシリコン酸化膜は、本質的
には、所謂、乾式酸化によって形成されたシリコン酸化
膜(ドライ酸化膜と呼ぶ)であり、湿式酸化法にて形成
されたシリコン酸化膜(ウェット酸化膜と呼ぶ)よりも
特性が劣る。例えば、成膜室40内を800゜Cに保持
し、0.5容量%の酸素ガスを含んだ窒素ガスをガス導
入部42から成膜室40内に導入した状態でシリコン半
導体基板30を成膜室40内に搬入すると、シリコン半
導体基板30の表面には2nm以上のドライ酸化膜が形
成される。ゲート長0.18〜0.13μmの半導体装
置においては、4〜3nm厚さのゲート酸化膜が用いら
れることが予想されている。このように、例えば4nm
厚さのゲート酸化膜を形成しようとした場合、厚さの5
割以上がドライ酸化膜で占められることになる。また、
窒素ガス中に微量の酸素ガスを導入することによるシリ
コン酸化膜の形成は制御性が悪い。
【0015】このような問題を解決する手段が、特開平
6−291112号公報に開示されている。即ち、フッ
化水素酸水溶液でシリコン半導体基板を洗浄した後、水
酸化アンモニウムと過酸化水素水と水の混合液にシリコ
ン半導体基板を浸漬することによってシリコン半導体基
板の表面に保護膜としてのシリコン酸化膜を形成する技
術が、この特許公開公報には開示されている。しかしな
がら、この方法では、過酸化水素水等の濃度制御等によ
ってシリコン半導体基板の表面に均一なシリコン酸化膜
を再現性良く形成することが困難であり、シリコン酸化
膜が島状に形成され易い。また、過酸化水素水等の中の
不純物がシリコン酸化膜中に取り込まれるという問題も
ある。更には、この方法で形成されたシリコン酸化膜は
膜密度が熱酸化法にて形成されたシリコン酸化膜の膜密
度よりも低いといった問題もある。
【0016】また、特開平5−29293号公報には、
半導体基板の表面を処理液で洗浄処理した後、半導体基
板表面を大気に曝さないで処理液を酸化性処理液に置換
し、連続して酸化性処理液で処理することにより、半導
体基板の表面に酸化膜を形成する技術が開示されてい
る。尚、半導体基板の表面に酸化膜を形成した後、熱酸
化法によって更に酸化膜を形成する。しかしながら、こ
の方法でも、各種処理液の濃度制御等によって半導体基
板の表面に均一な酸化膜を再現性良く形成することが困
難であり、また、各種処理液中の不純物が酸化膜中に取
り込まれるという問題もある。また、処理液あるいは酸
化性処理液による処理の間、処理が行われている半導体
基板に紫外線を照射することによって酸化膜の膜厚を厚
くする技術も開示されているが、このように紫外線を照
射すると、酸化膜の改善を行うことが極めて困難とな
る。
【0017】尚、以上の問題は、シリコン半導体基板の
表面において生じるだけでなく、絶縁性基板や絶縁層等
の上に設けられたシリコン層の表面にシリコン酸化膜を
形成する場合にも生じる問題である。
【0018】従って、本発明の第1の目的は、特性の優
れたシリコン酸化膜を簡素な装置にて、しかも短時間で
高いスループットにて形成することを可能にするシリコ
ン酸化膜の形成方法を提供することにある。更に、本発
明の第2の目的は、シリコン層の表面にシリコン酸化膜
を形成する際のシリコン層の表面に荒れ(凹凸)が発生
することを防止でき、且つ、シリコン層の表面にドライ
酸化膜が形成されることを抑制でき、特性の優れたシリ
コン酸化膜を短時間で高いスループットにて形成するこ
とを可能にするシリコン酸化膜の形成方法を提供するこ
とにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の態様に係るシリコン酸化膜の形成方
法は、(A)処理室、(B)該処理室内に配設され、シ
リコン層を有する基板を載置する基板載置ステージ、及
び、(C)該処理室に開口したガス導入部、を備えた酸
化膜形成装置を使用したシリコン酸化膜の形成方法であ
って、該基板載置ステージからの基板の加熱及び/又は
該ガス導入部からの加熱不活性ガスの処理室への導入に
よってシリコン層を所望の温度に加熱し、該所望の温度
にシリコン層を保持した状態で該ガス導入部からガス状
酸化種を処理室内に導入し、シリコン層の表面に熱酸化
法にてシリコン酸化膜を形成することを特徴とする。
尚、このシリコン層の表面にシリコン酸化膜を形成する
工程を、便宜上、第1の酸化膜形成工程と呼ぶ場合があ
る。
【0020】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係るシリコン酸化膜の形成方法は、(A)処理
室、(B)該処理室内に配設され、シリコン層を有する
基板を載置する基板載置ステージ、(C)該処理室に開
口したガス導入部、及び、(D)シリコン層の表面に形
成された酸化膜を除去するための除去手段、を備えた酸
化膜形成装置を使用したシリコン酸化膜の形成方法であ
って、基板載置ステージ上に基板を載置した状態で、ガ
ス導入部から不活性ガスを処理室内に導入しながらシリ
コン層の洗浄を行い、その後、該基板載置ステージから
の基板の加熱及び/又は該ガス導入部からの加熱不活性
ガスの処理室への導入によってシリコン層を所望の温度
に加熱し、該所望の温度にシリコン層を保持した状態で
該ガス導入部からガス状酸化種を処理室内に導入し、シ
リコン層の表面に熱酸化法にてシリコン酸化膜を形成す
ることを特徴とする。
【0021】本発明の第2の態様に係るシリコン酸化膜
の形成方法においては、シリコン層の洗浄を、フッ化水
素酸水溶液を用いたスピン洗浄法にて行うことができ
る。尚、フッ化水素酸水溶液を用いる場合、基板載置ス
テージ及びガス導入部は、耐食性及び耐熱性を有する材
料から作製するか、耐食性及び耐熱性を有する材料で被
覆することが好ましく、係る材料として、例えばポリテ
トラフルオロエチレンやPFA(四フッ化エチレン・パ
ーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)等のフ
ッ素系樹脂を例示することができる。
【0022】本発明の第1若しくは第2の態様に係るシ
リコン酸化膜の形成方法においては、ガス状酸化種を、
塩酸を含む乾燥酸素ガスとすることも可能であるが、特
性の優れたシリコン酸化膜の形成のために、パイロジェ
ニック酸化法により発生した水蒸気、純水の加熱により
発生した水蒸気、並びに、酸素ガス又は不活性ガスによ
って加熱純水をバブリングすることで発生した水蒸気の
内の少なくとも1種の水蒸気とすることが望ましい。ま
た、前記所望の温度は、シリコン層の表面からシリコン
原子が脱離しない温度であることが好ましい。尚、この
ような態様を、以下、便宜上、本発明の第3の態様に係
るシリコン酸化膜の形成方法と呼ぶ場合がある。水蒸気
を用いた熱酸化法によってシリコン酸化膜を形成すれ
ば、優れた経時絶縁破壊(TDDB)特性を有するシリ
コン酸化膜を得ることができる。
【0023】シリコン層の表面からシリコン原子が脱離
しない温度は、シリコン層表面を終端している原子とシ
リコン原子との結合が切断されない温度であることが望
ましい。この場合、シリコン層の表面からシリコン原子
が脱離しない温度は、Si−H結合が切断されない温度
若しくはSi−F結合が切断されない温度であることが
好ましい。シリコン層の表面からシリコン原子が脱離し
ない温度は、1.013×105Pa(1気圧)にて測
定した値であり、水蒸気がシリコン層上で結露しない温
度以上、好ましくは100゜C以上、一層好ましくは2
00゜C以上とし、430゜C以下、好ましくは400
゜C以下とすることが望ましい。基板載置ステージ及び
ガス導入部を構成する材料若しくはこれらを被覆する材
料に依って、シリコン層の表面からシリコン原子が脱離
しない温度の上限に制約を受ける場合がある。即ち、係
る材料として、例えばポリテトラフルオロエチレンやP
FAを使用した場合、シリコン層の表面からシリコン原
子が脱離しない温度の上限は約260゜Cであり、例え
ば210〜240゜Cの温度にシリコン層を加熱した状
態で水蒸気を用いてシリコン層の表面にシリコン酸化膜
を形成することが望ましい。尚、シリコン層の表面から
シリコン原子が脱離しない温度に雰囲気を保持する場
合、雰囲気温度を一定としてもよいし、変化させてもよ
い。
【0024】本発明の第3の態様に係るシリコン酸化膜
の形成方法においては、シリコン酸化膜の形成の完了
後、基板を酸化膜成膜装置の成膜室内に搬入し、次い
で、酸化膜成膜装置の成膜室内の雰囲気温度を所望の温
度とした状態にて、水蒸気を用いた熱酸化法によって、
更にシリコン酸化膜を形成する第2のシリコン酸化膜形
成工程を更に含むことが好ましい。尚、このような態様
を、以下、便宜上、本発明の第4の態様に係るシリコン
酸化膜の形成方法と呼ぶ場合がある。水蒸気を用いた熱
酸化法によってシリコン酸化膜を形成すれば、優れた経
時絶縁破壊(TDDB)特性を有するシリコン酸化膜を
得ることができる。
【0025】本発明の第4の態様に係るシリコン酸化膜
の形成方法においては、第2の酸化膜形成工程におい
て、シリコン酸化膜を形成する前の酸化膜成膜装置の成
膜室内の雰囲気を、不活性ガス雰囲気若しくは減圧雰囲
気とすることが、不所望の酸化膜が形成されることを抑
制する上で望ましい。尚、第1の酸化膜形成工程におい
て、保護膜としても機能するシリコン酸化膜が既に形成
されているので、成膜室内の雰囲気が非酸化性雰囲気
(例えば不活性ガス雰囲気)であってもシリコン層に荒
れ(凹凸)が発生することを防止することができる。
【0026】本発明の第4の態様に係るシリコン酸化膜
の形成方法においては、酸化膜形成装置の処理室にてシ
リコン酸化膜を形成するときの雰囲気温度(第1の酸化
膜形成工程における雰囲気温度)よりも、酸化膜成膜装
置の成膜室内にてシリコン酸化膜を形成するときの雰囲
気温度を高くすることが好ましい。具体的には、第2の
酸化膜形成工程における所望の温度は、600乃至12
00゜C、好ましくは700乃至1000゜C、更に好
ましくは750乃至900゜Cであることが望ましい。
尚、シリコン酸化膜を形成する前の酸化膜成膜装置の成
膜室内の雰囲気温度を、所望の温度に設定しておいても
よいし、所望の温度よりも低い温度に設定しておいても
よい。
【0027】本発明の第4の態様に係るシリコン酸化膜
の形成方法においては、第2のシリコン酸化膜形成工程
における水蒸気を、パイロジェニック酸化法により発生
した水蒸気、純水の加熱により発生した水蒸気、並び
に、酸素ガス又は不活性ガスによって加熱純水をバブリ
ングすることで発生した水蒸気の内の少なくとも1種の
水蒸気とすることが好ましい。
【0028】第1の酸化膜形成工程及び/又は第2の酸
化膜形成工程における水蒸気を、不活性ガスで希釈して
もよい。ここで、不活性ガスとしては、窒素ガス、アル
ゴンガス、ヘリウムガスを例示することができる。この
ように、水蒸気を不活性ガスで希釈することによって、
急激なシリコン酸化膜の形成を抑制することが可能とな
り、シリコン酸化膜の膜厚制御性を高めることができ、
一層確実に極薄のシリコン酸化膜を形成することが可能
となる。
【0029】第1の酸化膜形成工程及び/又は第2の酸
化膜形成工程における水蒸気にはハロゲン元素が含有さ
れていてもよい。これによって、タイムゼロ絶縁破壊
(TZDB)特性及び経時絶縁破壊(TDDB)特性に
優れたシリコン酸化膜を得ることができる。尚、ハロゲ
ン元素として、塩素、臭素、フッ素を挙げることができ
るが、なかでも塩素であることが望ましい。水蒸気中に
含有されるハロゲン元素の形態としては、例えば、塩化
水素(HCl)、CCl4、C2HCl3、Cl2、HB
r、NF3を挙げることができる。水蒸気中のハロゲン
元素の含有率は、分子又は化合物の形態を基準として、
0.001〜10容量%、好ましくは0.005〜10
容量%、更に好ましくは0.02〜10容量%である。
例えば塩化水素ガスを用いる場合、水蒸気中の塩化水素
ガス含有率は0.02〜10容量%であることが望まし
い。
【0030】第1の酸化膜形成工程で形成されたシリコ
ン酸化膜の特性や厚さは、例えばゲート酸化膜として要
求される特性や厚さを十分満たしていてもよいし、満た
していなくともよい。後者の場合には、第2の酸化膜形
成工程にてシリコン酸化膜を更に形成することによっ
て、ゲート酸化膜として要求される特性を十分に満足す
るシリコン酸化膜を得ることができる。この場合、第2
の酸化膜形成工程を経た後の最終的なシリコン酸化膜の
膜厚は、半導体装置に要求される所定の厚さとすればよ
い。一方、第1の酸化膜形成工程を経た後のシリコン酸
化膜の膜厚は、出来る限る薄いことが好ましい。但し、
現在、半導体装置の製造に用いられているシリコン半導
体基板の面方位は殆どの場合(100)であり、如何に
シリコン半導体基板の表面を平滑化しても(100)シ
リコンの表面には必ずステップと呼ばれる段差が形成さ
れる。このステップは通常シリコン原子1層分である
が、場合によっては2〜3層分の段差が形成されること
がある。従って、第2の酸化膜形成工程を経た後のシリ
コン酸化膜の膜厚は、シリコン層として(100)シリ
コン半導体基板を用いる場合、1nm以上とすることが
好ましいが、これに限定するものではない。
【0031】形成されたシリコン酸化膜の特性を一層向
上させるために、本発明の第4の態様に係るシリコン酸
化膜の形成方法においては、第2の酸化膜形成工程の
後、形成されたシリコン酸化膜に熱処理を施すことが好
ましい。
【0032】この場合、熱処理の雰囲気を、ハロゲン元
素を含有する不活性ガス雰囲気とすることが望ましい。
ハロゲン元素を含有する不活性ガス雰囲気中でシリコン
酸化膜を熱処理することによって、タイムゼロ絶縁破壊
(TZDB)特性及び経時絶縁破壊(TDDB)特性に
優れたシリコン酸化膜を得ることができる。また、ハロ
ゲン元素として、塩素、臭素、フッ素を挙げることがで
きるが、なかでも塩素であることが望ましい。不活性ガ
ス中に含有されるハロゲン元素の形態としては、例え
ば、塩化水素(HCl)、CCl4、C2HCl3、C
2、HBr、NF3を挙げることができる。不活性ガス
中のハロゲン元素の含有率は、分子又は化合物の形態を
基準として、0.001〜10容量%、好ましくは0.
005〜10容量%、更に好ましくは0.02〜10容
量%である。例えば塩化水素ガスを用いる場合、不活性
ガス中の塩化水素ガス含有率は0.02〜10容量%で
あることが望ましい。
【0033】熱処理を、ハロゲン元素を含有する不活性
ガス雰囲気を大気圧よりも減圧した状態で行ってもよ
い。熱処理時の圧力は、1.3×104Pa(100T
orr)以下であることが好ましい。圧力の下限は、シ
リコン酸化膜を熱処理するための装置に依存するが、出
来る限り低いことが望ましい。
【0034】熱処理は炉アニール処理であることが望ま
しい。熱処理の温度は、700〜1200゜C、好まし
くは700〜1000゜C、更に好ましくは700〜9
50゜Cである。また、熱処理の時間は、5〜60分、
好ましくは10〜40分、更に好ましくは20〜30分
である。熱処理における不活性ガスとして、窒素ガス、
アルゴンガス、ヘリウムガスを例示することができる。
【0035】尚、熱処理後、シリコン酸化膜を窒化処理
してもよい。この場合、窒化処理を、N2Oガス、NO
ガス、NO2ガス雰囲気中で行うことが望ましいが、中
でもN2Oガス雰囲気中で行うことが望ましい。あるい
は又、窒化処理をNH3ガス、N24、ヒドラジン誘導
体雰囲気中で行い、その後、N2Oガス、O2雰囲気中で
アニール処理を行うことが望ましい。窒化処理を700
乃至1200゜C、好ましくは800乃至1150゜
C、更に好ましくは900乃至1100゜Cの温度で行
うことが望ましく、この場合、シリコン半導体基板の加
熱を赤外線照射、炉アニール処理によって行うことが好
ましい。
【0036】あるいは又、熱処理の雰囲気を、窒素系ガ
ス雰囲気としてもよい。ここで窒素系ガスとして、
2、NH3、N2O、NO2を例示することができる。
【0037】本発明の第1若しくは第2のシリコン酸化
膜の形成方法においては、形成されたシリコン酸化膜に
熱処理を施す際の雰囲気温度を、第2の酸化膜形成工程
においてシリコン酸化膜を形成する際の雰囲気温度より
も高くする形態とすることができる。この場合、第2の
酸化膜形成工程におけるシリコン酸化膜の形成完了後、
酸化膜成膜装置の成膜室の雰囲気を不活性ガス雰囲気に
切り替えた後、熱処理を施すための雰囲気温度まで昇温
してもよいが、酸化膜成膜装置の成膜室の雰囲気をハロ
ゲン元素を含有する不活性ガス雰囲気に切り替えた後、
熱処理を施すための雰囲気温度まで昇温することが好ま
しい。ここで、不活性ガス中に含有されるハロゲン元素
の形態としては、例えば、塩化水素(HCl)、CCl
4、C2HCl3、Cl2、HBr、NF3を挙げることが
できる。不活性ガス中のハロゲン元素の含有率は、分子
又は化合物の形態を基準として、0.001〜10容量
%、好ましくは0.005〜10容量%、更に好ましく
は0.02〜10容量%である。例えば塩化水素ガスを
用いる場合、不活性ガス中の塩化水素ガス含有率は0.
02〜10容量%であることが望ましい。
【0038】尚、本発明の第1のシリコン酸化膜の形成
方法においては、第1の酸化膜形成工程において、シリ
コン酸化膜を形成する前の、シリコン層の表面からシリ
コン原子が脱離しない温度に保持された雰囲気(処理室
内の雰囲気)は、ガス状酸化種に基づくシリコン酸化膜
の形成の前のシリコン酸化膜の形成を抑制するために、
不活性ガス雰囲気あるいは減圧雰囲気であることが望ま
しい。また、シリコン層の表面に不所望のシリコン酸化
膜が形成されることを防止するために、シリコン層の洗
浄後、シリコン層を大気に曝すことなく、即ち、不活性
ガス雰囲気あるいは減圧雰囲気とした状態で、シリコン
層を有する基板を処理室内に搬入することが好ましい。
【0039】本発明の第2の態様に係るシリコン酸化膜
の形成方法においては、シリコン層の表面に不所望のシ
リコン酸化膜が形成されることを防止するために、シリ
コン層の洗浄を行う際の処理室内の雰囲気は不活性ガス
雰囲気であることが好ましい。
【0040】シリコン層とは、シリコン半導体基板等の
基板そのものだけでなく、シリコン半導体基板、半絶縁
性基板あるいは絶縁性基板といった各種基板の上に形成
されたエピタキシャルシリコン層、多結晶シリコン層、
あるいは非晶質シリコン層、所謂張り合わせ法やSIM
OX法に基づき製造されたSOI構造におけるシリコン
層、更には、基板やこれらの層に半導体素子や半導体素
子の構成要素が形成されたもの等、シリコン酸化膜を形
成すべきシリコン層(下地)を意味する。シリコン半導
体基板の作製方法は、CZ法、MCZ法、DLCZ法、
FZ法等、如何なる方法であってもよいし、また、予め
高温の水素アニール処理を行い結晶欠陥を除去したもの
でもよい。
【0041】本発明の第1若しくは第2のシリコン酸化
膜の形成方法は、例えばMOS型トランジスタのゲート
酸化膜、層間絶縁膜や素子分離領域の形成、トップゲー
ト型若しくはボトムゲート型薄膜トランジスタのゲート
酸化膜の形成、フラッシュメモリのトンネル酸化膜の形
成等、各種半導体装置におけるシリコン酸化膜の形成に
適用することができる。
【0042】本発明の第1若しくは第2のシリコン酸化
膜の形成方法においては、基板載置ステージからの基板
の加熱及び/又はガス導入部からの加熱不活性ガスの処
理室への導入によってシリコン層を所望の温度に加熱す
るので、短時間でシリコン層を所望の温度とすることが
でき、しかも、シリコン層を均一に所望の温度とするこ
とができる。その結果、シリコン酸化膜の形成に要する
時間を短縮することが可能となり、高いスループットを
実現することができる。尚、シリコン層の所望の温度へ
の加熱は、基板載置ステージからの基板の加熱だけで行
っても、ガス導入部からの加熱不活性ガスの処理室への
導入によってだけで行っても、これらを併用して行って
もよい。
【0043】また、本発明の第2の態様に係るシリコン
酸化膜の形成方法においては、シリコン層を洗浄してシ
リコン層の清浄な表面を露出させた後、シリコン層にシ
リコン酸化膜を形成するので、微粒子が付着し易い疎水
面の状態のシリコン層の表面に直ちにシリコン酸化膜を
形成することが可能となり、シリコン層の表面に微粒子
が付着することを抑制することができる。従って、清浄
なシリコン層表面にシリコン酸化膜を形成することがで
きる。しかも、シリコン層表面に自然酸化膜が形成され
ることを確実に防止することができる。
【0044】しかも、第1の酸化膜形成工程において、
シリコン層の表面からシリコン原子が脱離しない温度に
雰囲気を保持した状態にて水蒸気を用いた熱酸化法によ
ってシリコン層の表面にシリコン酸化膜を形成すれば、
Si−Oの離脱やシリコン層の窒化を抑制することがで
きる結果、シリコン層の表面に凹凸(荒れ)が生じるこ
とを防止し得る。更には、シリコン層における酸化反応
が、その表面のSi−H結合からではなく、1層内部の
Si−Si−H結合から始まり得るので、界面の平坦度
が原子レベルで保たれた状態でシリコン酸化膜の形成を
開始することができる。また、ガス状酸化種として水蒸
気によってシリコン層の表面にシリコン酸化膜を形成す
れば、最終的に形成されるシリコン酸化膜中にドライ酸
化膜が含まれることを抑制することができ、優れた経時
絶縁破壊(TDDB)特性を有するシリコン酸化膜を得
ることができる。
【0045】更には、シリコン層の表面に既に保護膜と
しても機能するシリコン酸化膜が形成された状態で、第
2の酸化膜形成工程において水蒸気を用いた熱酸化法に
よって更にシリコン酸化膜を形成すれば、第2の酸化膜
形成工程におけるシリコン酸化膜の形成前の雰囲気が非
酸化性雰囲気(例えば不活性ガス雰囲気)の場合であっ
てもシリコン層の表面に凹凸(荒れ)が生じることがな
い。また、優れた特性を有するシリコン酸化膜を形成す
ることができる。加えて、第2の酸化膜形成工程の後、
形成されたシリコン酸化膜に熱処理を施せば、一層優れ
た特性を有するシリコン酸化膜を形成することができ
る。
【0046】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明を説明する。
【0047】(実施例1)実施例1は、本発明の第1の
態様に係るシリコン酸化膜の形成方法に関し、更に、本
発明の第3及び第4の態様に係るシリコン酸化膜の形成
方法に関する。即ち、実施例1においては、第1の酸化
膜形成工程において、シリコン層の表面からシリコン原
子が脱離しない温度に雰囲気を保持した状態にて、ガス
状酸化種として水蒸気を用いた熱酸化法によってシリコ
ン層の表面にシリコン酸化膜を形成する。そして、第2
の酸化膜形成工程を含み、更には、形成されたシリコン
酸化膜に対してハロゲン元素を含有する不活性ガス雰囲
気(塩化水素を含む窒素ガス雰囲気)中で熱処理(炉ア
ニール処理)を施す。実施例1においては、シリコン層
を有する基板としてシリコン半導体基板を用いた。即
ち、シリコン層はシリコン半導体基板それ自体である。
形成されたシリコン酸化膜はゲート酸化膜として機能す
る。
【0048】実施例1のシリコン酸化膜の形成方法の実
施に適した酸化膜形成装置の概念図を図1の(A)及び
(B)に示す。この酸化膜形成装置1は、例えば中空円
筒形の石英製の処理室10と、この処理室10内に配設
され、シリコン層を有する基板(実施例1においてはシ
リコン半導体基板30)を載置する基板載置ステージ1
1と、処理室10に開口したガス導入部12とを備えて
いる。基板載置ステージ11は、公知の所謂ウエハステ
ージとすることができ、その内部には図示しないヒータ
が配設されており、シリコン半導体基板30を所望の温
度に加熱することができる。ガス導入部12は、例えば
石英製のパイプであり、細かい貫通孔が多数設けられて
いる。ガス導入部12の一端部は閉塞しており、他端部
は配管13を介して燃焼室14及び不活性ガス供給源1
5に接続されている。配管13の外周にはヒータ17が
配設されており、配管13内を流れる不活性ガスや水蒸
気を加熱することができる。不活性ガス及び水蒸気の流
れは、バルブ16によって制御される。燃焼室14に供
給された酸素ガス及び水素ガスとを燃焼室14内で高温
にて混合し、水素ガスを燃焼させることによって水蒸気
を生成させる。処理室10の下部にはガス排気部(図示
せず)が設けられており、処理室10内を流れる不活性
ガスや水蒸気はダウンフローとなり、シリコン半導体基
板30へのパーティクルの付着を防止している。尚、図
1の(A)は酸化膜形成装置1の模式的な一部断面図で
あり、図1の(B)は、ガス導入部12、基板載置ステ
ージ11及びシリコン半導体基板30の配置を示す模式
的な平面図である。図1に示した酸化膜形成装置におい
ては、ガス導入部12を1本のパイプから構成したが、
複数のパイプあるいは枝分かれしたパイプから構成する
こともできる。
【0049】図2の(A)及び(B)には、図1に示し
た酸化膜形成装置の変形例の概念図を示す。この酸化膜
形成装置1Aにおいては、処理室10の上部に邪魔板1
8が取り付けられており、邪魔板18と処理室10の上
部によってガス導入部12Aが構成される。邪魔板18
には多数の貫通孔19が設けられている。ガス導入部1
2Aは、配管13を介して燃焼室14及び不活性ガス供
給源15に接続されている。尚、図2の(A)は酸化膜
形成装置1Aの模式的な一部断面図であり、図2の
(B)は、ガス導入部12A、邪魔板18、基板載置ス
テージ11、シリコン半導体基板30等の配置を示す模
式的な平面図である。
【0050】第2の酸化膜形成工程及び熱処理工程は、
図3に示した酸化膜成膜装置を用いて行えばよい。
【0051】図1に示した酸化膜形成装置1、及び図3
に示した酸化膜成膜装置を使用した実施例1のシリコン
酸化膜の形成方法を、以下、図1〜図6を参照して説明
する。
【0052】[工程−100]先ず、シリコン半導体基
板30に、公知の方法でLOCOS構造を有する素子分
離領域31を形成し、ウエルイオン注入、チャネルスト
ップイオン注入、閾値調整イオン注入を行う。尚、素子
分離領域はトレンチ構造を有していてもよい。その後、
RCA洗浄によりシリコン半導体基板30の表面の微粒
子や金属不純物を除去し、次いで、0.1%フッ化水素
酸水溶液によりシリコン半導体基板30の表面洗浄を行
い、シリコン半導体基板30の表面を露出させ、純水に
よるリンス、乾燥を行う(図6の(A)参照)。尚、シ
リコン半導体基板30の表面は大半が水素で終端してお
り、極一部がフッ素や水酸基で終端されている。
【0053】[工程−110]次に、シリコン半導体基
板30を酸化膜形成装置1の基板載置ステージ11上に
載置する。そして、基板載置ステージ11の内部に配設
されたヒータを作動させて、シリコン半導体基板30を
220〜240゜Cに加熱する。一方、不活性ガス供給
源15から不活性ガス(実施例1においては窒素ガス)
を配管13を介してガス導入部12に供給し、ガス導入
部12に設けられた貫通孔から不活性ガスを処理室10
へ導入し、シリコン半導体基板30の表面に吹き付け
る。このときの不活性ガスの温度が180〜210゜C
となるように、ヒータ17によって不活性ガスを加熱す
る。こうして、基板載置ステージ11からのシリコン半
導体基板30の加熱、及び、ガス導入部12からの加熱
不活性ガスの処理室10への導入によってシリコン層
(実施例1においてはシリコン半導体基板30)を所望
の温度(例えば220〜240゜C)に加熱する。尚、
シリコン半導体基板30を基板載置ステージ11上に載
置する前に、予め、基板載置ステージ11を所望の温度
よりも低い温度に加熱しておいてもよいし、ガス導入部
12に設けられた貫通孔から加熱不活性ガスを処理室1
0へ予め導入しておいてもよい。
【0054】[工程−120]そして、第1の酸化膜形
成工程を実行する。即ち、この所望の温度にシリコン層
(実施例1においてはシリコン半導体基板30)を保持
した状態で、不活性ガス供給源15からの不活性ガスの
供給を停止し、同時に、燃焼室14から配管13、ガス
導入部12を介して、ガス状酸化種である水蒸気を処理
室10内に導入する。そして、シリコン層の表面(シリ
コン半導体基板30の表面)に、厚さ約1nmのシリコ
ン酸化膜を形成する。尚、シリコン半導体基板30の温
度は220〜240゜Cであるが故に、シリコン半導体
基板30の表面に形成されるシリコン酸化膜の膜厚が面
内で不均一になることはない。即ち、従来のシリコン酸
化膜の形成方法と比較して、非常に低い温度でシリコン
酸化膜を形成するので、酸化速度が非常に遅く、面内均
一性に優れた極薄のシリコン酸化膜を形成することがで
きる。尚、配管13、ガス導入部12を介して処理室1
0に導入される水蒸気中には、例えば、塩化水素を0.
1容量%含有させてもよい。あるいは又、配管13から
処理室10に導入される水蒸気を不活性ガス(例えば窒
素ガス)で希釈してもよい。更には、水蒸気中に、例え
ば、塩化水素を0.1容量%含有させ、且つ、水蒸気を
不活性ガス(例えば窒素ガス)で希釈してもよい。尚、
基板載置ステージ11からのシリコン半導体基板30の
加熱及びガス導入部12からの加熱不活性ガスの処理室
10への導入によってシリコン層(シリコン半導体基板
30)を所望の温度に加熱するので、従来の装置のよう
に、処理室外部にヒータや赤外線あるいは可視光を発す
るランプ等を配設する必要がなく、処理室を含む酸化膜
形成装置の構造を簡略化することができる。
【0055】所望の厚さのシリコン酸化膜を形成した
後、処理室10への水蒸気の供給を停止する。そして、
基板載置ステージ11の内部に配設されたヒータの作動
を停止させ、あるいは、ヒータの作動を弱め、更には、
ヒータ17の作動を停止させ、あるいは、ヒータ17の
作動を弱め、シリコン半導体基板30を降温させる。
尚、基板載置ステージ11の内部に冷却手段を備え、ま
た、配管13を冷却する手段を備えていれば、急速にシ
リコン半導体基板30を降温することができる。
【0056】[工程−130]その後、シリコン半導体
基板30を処理室10から搬出し、次いで、図3に示し
た酸化膜成膜装置の基板搬入出部50に図示しない扉か
ら搬入し、石英ボート54に載せ換える。尚、成膜室4
0へガス導入部42から窒素ガスを導入し、成膜室40
内を窒素ガス等の不活性ガス雰囲気とし(減圧雰囲気で
あってもよい)、且つ、均熱管44を介してヒータ45
によって成膜室40内の雰囲気温度を800゜Cに保持
する。この状態を模式的に図4の(A)に示す。尚、こ
の状態においては、シャッター46は閉じておく。尚、
成膜室40へ配管63,ガス導入部42から導入される
窒素ガス中には、例えば、塩化水素を0.1容量%含有
させてもよい。
【0057】[工程−140]そして、基板搬入出部5
0へのシリコン半導体基板30の搬入が完了した後、図
示しない扉を閉め、基板搬入出部50にガス導入部51
から窒素ガスを導入し、ガス排気部52から排出し、基
板搬入出部50内を窒素ガス雰囲気とする。尚、基板搬
入出部50内の酸素ガス濃度をモニターし、酸素ガス濃
度が例えば100ppm以下となったならば、基板搬入
出部50内が十分に窒素ガス雰囲気となったと判断す
る。その後、シャッター46を開き(この状態を模式的
に図4の(B)に示す。)、エレベータ機構53を作動
させて石英ボート54を上昇させ、シリコン半導体基板
30を石英製の二重管構造の成膜室40内に搬入する。
エレベータ機構53が最上昇位置に辿り着くと、石英ボ
ート54の基部によって成膜室40と基板搬入出部50
との間は連通しなくなる。成膜室40内の雰囲気温度は
ヒータ45によって800゜Cの窒素ガス雰囲気に保持
されているが、シリコン半導体基板30の表面には既に
保護膜としても機能するシリコン酸化膜が形成されてい
るので、シリコン半導体基板30の表面に荒れが発生す
ることを抑制することができる。
【0058】[工程−150]所望の温度(実施例1に
おいては、800゜C)で成膜室40内の雰囲気温度が
安定した後、この所望の温度に雰囲気を保持した状態に
て、水蒸気を用いた熱酸化法によって、更にシリコン酸
化膜を形成する。具体的には、配管61及び配管62を
介して燃焼室60に供給された水素ガスと酸素ガスとを
燃焼室60内で高温にて混合し、水素ガスを燃焼させる
ことによって、水蒸気を生成させる。そして、かかる水
蒸気を配管63、ガス流路41及びガス導入部42を介
して成膜室40内に供給し、パイロジェニック酸化法に
よってシリコン半導体基板30の表面に総厚3nmのシ
リコン酸化膜32を更に形成する(図5の(A)及び図
6の(B)参照)。尚、成膜室40へ配管63,ガス導
入部42から導入される水蒸気中には、例えば、塩化水
素を0.1容量%含有させてもよい。あるいは又、成膜
室40へガス導入部42から導入される水蒸気を不活性
ガス(例えば窒素ガス)で希釈してもよい。更には、水
蒸気中に、例えば、塩化水素を0.1容量%含有させ、
且つ、水蒸気を不活性ガス(例えば窒素ガス)で希釈し
てもよい。
【0059】[工程−160]その後、水蒸気の供給を
中止し、窒素ガスを配管63,ガス導入部42から成膜
室40内に導入しつつ、成膜室40の雰囲気温度をヒー
タ45によって850゜Cまで昇温する。尚、この不活
性ガス中には、例えば、塩化水素を0.1容量%含有さ
せてもよい。その後、塩化水素を0.1容量%含有する
窒素ガスを配管63,ガス導入部42から成膜室40内
に導入し、30分間、熱処理を行う(図5の(B)及び
図6の(C)参照)。
【0060】[工程−170]以上により、シリコン半
導体基板30の表面におけるシリコン酸化膜32の形成
が完了する。以降、成膜室40内を窒素ガス雰囲気と
し、エレベータ機構53を動作させて石英ボート54を
下降させ、次いで、基板搬入出部50からシリコン半導
体基板30を搬出する。
【0061】(実施例2)実施例2は、本発明の第2の
態様に係るシリコン酸化膜の形成方法に関し、更に、本
発明の第3及び第4の態様に係るシリコン酸化膜の形成
方法に関する。即ち、実施例2においては、シリコン層
を所望の温度に加熱する前に、基板載置ステージ上に基
板を載置した状態で、ガス導入部からの不活性ガスを処
理室内に導入しながらシリコン層の洗浄を行う。実施例
2においては、シリコン層の洗浄を、フッ化水素酸水溶
液を用いたスピン洗浄法にて行う。
【0062】実施例2においても、第1の酸化膜形成工
程において、シリコン層の表面からシリコン原子が脱離
しない温度に雰囲気を保持した状態にて、ガス状酸化種
として水蒸気を用いた熱酸化法によってシリコン層の表
面にシリコン酸化膜を形成する。そして、第2の酸化膜
形成工程を含み、更には、形成されたシリコン酸化膜に
対してハロゲン元素を含有する不活性ガス雰囲気(塩化
水素を含む窒素ガス雰囲気)中で熱処理(炉アニール処
理)を施す。実施例2においても、シリコン層を有する
基板としてシリコン半導体基板を用いた。即ち、シリコ
ン層はシリコン半導体基板それ自体である。形成された
シリコン酸化膜はゲート酸化膜として機能する。
【0063】実施例2のシリコン酸化膜の形成方法の実
施に適した酸化膜形成装置の概念図を図7の(A)及び
(B)に示す。この酸化膜形成装置2は、例えばドーム
状の処理室10Aと、この処理室10A内に配設され、
シリコン層を有する基板(実施例2においてはシリコン
半導体基板30)を載置する基板載置ステージ11A
と、処理室10Aに開口したガス導入部22と、シリコ
ン層の表面に形成された酸化膜を除去するための除去手
段20,21,21Aを備えている。基板載置ステージ
11Aは、公知の所謂スピン洗浄用の基板載置ステージ
とすることができる。この基板載置ステージ11Aは回
転軸11Bを中心として、図示しないモータによって回
転可能である。基板載置ステージ11Aの内部には図示
しないヒータが配設されており、シリコン半導体基板3
0を所望の温度に加熱することができる。ガス導入部2
2はパイプであり、細かい貫通孔が多数設けられてい
る。ガス導入部22の一端部は閉塞しており、この一端
部は基板載置ステージ11Aの概ね中央部の上方まで延
びている。また、他端部は配管13を介して燃焼室14
及び不活性ガス供給源15に接続されている。配管13
の外周にはヒータ17が配設されており、配管13内を
流れる不活性ガスや水蒸気を加熱することができる。不
活性ガス及び水蒸気の流れは、バルブ16によって制御
される。燃焼室14に供給された酸素ガス及び水素ガス
とを燃焼室14内で高温にて混合し、水素ガスを燃焼さ
せることによって水蒸気を生成させる。処理室10Aの
下部にはガス排気部(図示せず)が設けられており、処
理室10A内を流れる不活性ガスや水蒸気はダウンフロ
ーとなり、パーティクルや薬液ミストのシリコン半導体
基板30への付着を防止している。処理室10Aの頂部
には配管13Aが取り付けられ、不活性ガス供給源15
からの不活性ガスを処理室10Aに導入できる構造とな
っている。尚、図7の(A)は酸化膜形成装置2の模式
的な一部断面図であり、図7の(B)は、配管21、ガ
ス導入部22、邪魔板18等の配置を示す模式的な平面
図である。図7に示した酸化膜形成装置2においては、
ガス導入部22を1本のパイプから構成したが、複数の
パイプあるいは枝分かれしたパイプから構成することも
できる。
【0064】シリコン層の表面に形成された酸化膜を除
去するための除去手段は、0.1%フッ化水素酸水溶液
を貯蔵する洗浄薬液供給源20、薬液供給ノズル21
A、及び、洗浄薬液供給源20と薬液供給ノズル21A
とを結ぶ配管21から構成されている。薬液供給ノズル
21Aは、基板載置ステージ11Aの中央部の上方に配
設されている。
【0065】尚、処理室10の内部、処理室10の内部
に位置する配管21、薬液供給ノズル21Aやガス導入
部22は、洗浄薬液に耐え得る高い耐薬品性を有し、且
つ、耐熱性を有する材料から作製され、若しくは係る材
料で被覆されている必要がある。このような材料とし
て、ポリテトラフルオロエチレンやPFAを挙げること
ができる。
【0066】図8の(A)及び(B)には、図7に示し
た酸化膜形成装置の変形例の概念図を示す。この酸化膜
形成装置2Aにおいては、処理室10Aの上部に邪魔板
18が取り付けられており、邪魔板18と処理室10の
上部によってガス導入部22Aが構成される。邪魔板1
8には多数の貫通孔19が設けられている。ガス導入部
22Aは、配管13を介して燃焼室14及び不活性ガス
供給源15に接続されている。ガス導入部22Aの中央
には薬液供給ノズル21Aが貫通しており、薬液供給ノ
ズル21Aの先端部は基板載置ステージ11Aの上方へ
と延びている。尚、図8の(A)は酸化膜形成装置2A
の模式的な一部断面図であり、図8の(B)は、配管2
1、ガス導入部22A、邪魔板18等の配置を示す模式
的な平面図である。
【0067】第2の酸化膜形成工程及び熱処理工程は、
実施例1と同様に、図3に示した酸化膜成膜装置を用い
て行えばよい。
【0068】図7に示した酸化膜形成装置2を使用した
実施例2のシリコン酸化膜の形成方法を、以下、説明す
る。
【0069】[工程−200]先ず、シリコン半導体基
板30に、公知の方法でLOCOS構造を有する素子分
離領域31を形成し、ウエルイオン注入、チャネルスト
ップイオン注入、閾値調整イオン注入を行う。尚、素子
分離領域はトレンチ構造を有していてもよい。そして、
RCA洗浄によりシリコン半導体基板30の表面の微粒
子や金属不純物を除去する。
【0070】[工程−210]その後、図7に示した処
理室2の基板載置ステージ11A上にシリコン半導体基
板30を載置した後、不活性ガス供給源15から配管1
3,ガス導入部22を介して処理室10A内に不活性ガ
ス(実施例2においては窒素ガス)を導入し、処理室1
0Aの雰囲気を不活性ガス雰囲気とする。そして、基板
載置ステージ11Aを高速で回転させながら、洗浄薬液
供給源20から配管21、薬液供給ノズル21Aを介し
て、基板載置ステージ11Aに載置されたシリコン半導
体基板30の表面に0.1%フッ化水素酸水溶液を供給
し、シリコン半導体基板30の表面洗浄を行う。これに
よって、シリコン半導体基板30の表面を露出させる。
その後、純水によるリンスを行い、更に、スピン乾燥に
よってシリコン半導体基板30の乾燥を行う。尚、シリ
コン半導体基板30の表面は大半が水素で終端してお
り、極一部がフッ素や水酸基で終端される。
【0071】[工程−220]次に、基板載置ステージ
11Aの内部に配設されたヒータを作動させて、シリコ
ン半導体基板30を220〜240゜Cに加熱する。一
方、不活性ガス供給源15から不活性ガス(実施例2に
おいても窒素ガス)を配管13を介してガス導入部22
に供給し続け、ガス導入部22に設けられた貫通孔から
不活性ガスを処理室10Aへ導入し、シリコン半導体基
板30の表面に吹き付ける。このときの不活性ガスの温
度が180〜210゜Cとなるように、ヒータ17によ
って不活性ガスを加熱する。こうして、基板載置ステー
ジ11Aからのシリコン半導体基板30の加熱、及び、
ガス導入部22からの加熱不活性ガスの処理室10Aへ
の導入によってシリコン層(実施例2においてはシリコ
ン半導体基板30)を所望の温度(例えば220〜24
0゜C)に加熱する。
【0072】[工程−230]そして、実施例1の[工
程−120]と同様の方法で第1の酸化膜形成工程を実
行する。その後、実施例1の[工程−130]〜[工程
−170]と同様の工程を更に実行する。
【0073】実施例2においては、フッ化水素酸水溶液
によるシリコン半導体基板30の表面の洗浄から第1の
酸化膜形成工程におけるシリコン酸化膜の形成までの期
間の間、シリコン層は大気に触れることがない。それ
故、大気中の酸素によってシリコン層が酸化されること
がなく、しかも大気中に含まれる不純物に曝されること
もなく、清浄な状態のシリコン層にシリコン酸化膜を形
成することができる。
【0074】以上、本発明を好ましい実施例に基づき説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。実施例にて説明した各種の条件や酸化膜形成装
置、酸化膜成膜装置の構造は例示であり、適宜変更する
ことができる。シリコン酸化膜の成膜は、パイロジェニ
ック酸化法だけでなく、純水の加熱により発生した水蒸
気による酸化法、酸素ガス又は不活性ガスによって加熱
純水をバブリングすることで発生した水蒸気による酸化
法、あるいはこれらの酸化法を併用した方法とすること
ができる。第1の酸化膜形成工程と第2の酸化膜形成工
程における熱酸化法は、同種の酸化法であっても、異種
の酸化法であってもよい。
【0075】実施例においては、専らシリコン半導体基
板の表面にシリコン酸化膜を形成したが、基板の上に形
成された絶縁層の上に成膜されたエピタキシャルシリコ
ン層にシリコン酸化膜を形成してもよいし、多結晶シリ
コン層、あるいは非晶質シリコン層の表面にシリコン酸
化膜を形成することもできる。あるいは又、SOI構造
におけるシリコン層の表面にシリコン酸化膜を形成して
もよいし、半導体素子や半導体素子の構成要素が形成さ
れた基板やこれらの上に成膜されたシリコン層の表面に
シリコン酸化膜を形成してもよい。更には、半導体素子
や半導体素子の構成要素が形成された基板やこれらの上
に成膜された下地絶縁層の上に形成されたシリコン層の
表面にシリコン酸化膜を形成してもよい。シリコン酸化
膜形成後の熱処理は必須ではなく、場合によっては省略
することができる。
【0076】0.1%フッ化水素酸水溶液によりシリコ
ン半導体基板30の表面洗浄を行う代わりに、表1に例
示する条件にて、無水フッ化水素ガスを用いた気相洗浄
法によってシリコン半導体基板30の表面洗浄を行って
もよい。尚、パーティクルの発生防止のためにメタノー
ルを添加する。あるいは又、表2に例示する条件にて、
塩化水素ガスを用いた気相洗浄法によってシリコン半導
体基板30の表面洗浄を行ってもよい。尚、シリコン半
導体基板30の表面洗浄開始前あるいは表面洗浄完了後
における表面洗浄装置内の雰囲気は、不活性ガス雰囲気
としてもよいし、例えば1.3×10-1Pa(10-3To
rr)程度の真空雰囲気としてもよい。
【0077】
【表1】 無水フッ化水素ガス:300sccm メタノール蒸気 :80sccm 窒素ガス :1000sccm 圧力 :0.3Pa 温度 :60゜C
【0078】
【表2】 塩化水素ガス/窒素ガス:1容量% 温度 :800゜C
【0079】実施例1において、シリコン半導体基板3
0のフッ化水素酸水溶液による表面洗浄後、シリコン半
導体基板30を減圧された若しくは不活性ガス雰囲気の
搬送用ボックスに納め、係る搬送用ボックスを酸化膜形
成装置の処理室1,1Aへと搬送し、予め不活性ガス雰
囲気にされた処理室1,1A内にロード・アンロード室
(図示せず)を経由してシリコン半導体基板30を搬入
すれば、シリコン半導体基板30のフッ化水素酸水溶液
による表面洗浄後、シリコン半導体基板30の表面は大
気に触れることがない。従って、シリコン層の表面に不
所望の酸化膜が形成されることを確実に防止することが
できる。尚、フッ化水素酸洗浄装置や表面洗浄装置と酸
化膜形成装置1,1Aや酸化膜成膜装置をクラスターツ
ール化し、フッ化水素酸洗浄装置や表面洗浄装置と酸化
膜形成装置1,1Aと酸化膜成膜装置とを減圧状態ある
いは不活性ガス雰囲気の搬送路で連結してもよい。
【0080】あるいは又、表1や表2に示したシリコン
層の洗浄を実行できるような装置に、図1や図2に示し
た酸化膜形成装置を改造することによって、本発明の第
2の態様に係るシリコン酸化膜の形成方法を実施するこ
とも可能である。
【0081】表3に、シリコン層の表面からシリコン原
子が脱離しない温度に雰囲気を保持した状態にて、ガス
状酸化種として水蒸気を用いた熱酸化法によってシリコ
ン層の表面にシリコン酸化膜を形成する第1の酸化膜形
成工程(表3では第1の酸化工程と表示した)における
雰囲気、所望の温度に雰囲気を保持した状態にて水蒸気
を用いた熱酸化法によって更にシリコン酸化膜を形成す
る第2の酸化膜形成工程(表3では第2の酸化工程と表
記した)における雰囲気、並びに、形成されたシリコン
酸化膜に熱処理を施すために雰囲気を昇温する工程(表
3では昇温工程と表記した)における雰囲気の組み合わ
せを示す。尚、表3中、水蒸気雰囲気を「水蒸気」と表
記し、ハロゲン元素を含有する水蒸気雰囲気を「*水蒸
気」と表記し、不活性ガス雰囲気を「不活性ガス」と表
記し、ハロゲン元素を含有する不活性ガス雰囲気「*不
活性ガス」と表記した。ここで、表3に示した各種の雰
囲気の組み合わせは、図1、図2や図7、図8及び図3
に示した酸化膜形成装置及び酸化膜成膜装置にて実現す
ることができる。尚、第1の酸化膜形成工程及び/又は
第2の酸化膜形成工程における水蒸気若しくはハロゲン
元素を含む水蒸気を、不活性ガス(例えば窒素ガス)で
希釈してもよい。
【0082】
【表3】 第1の酸化工程 第2の酸化工程 昇温工程 水蒸気 水蒸気 不活性ガス 水蒸気 水蒸気 *不活性ガス 水蒸気 *水蒸気 不活性ガス 水蒸気 *水蒸気 *不活性ガス *水蒸気 水蒸気 不活性ガス *水蒸気 水蒸気 *不活性ガス *水蒸気 *水蒸気 不活性ガス *水蒸気 *水蒸気 *不活性ガス
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、短時間でシリコン層を
所望の温度とすることができ、しかも、シリコン層を均
一に所望の温度とすることができる結果、シリコン酸化
膜の形成に要する時間を短縮することが可能となり、高
いスループットを実現することができる。
【0084】また、本発明の第2の態様に係るシリコン
酸化膜の形成方法においては、シリコン層を洗浄してシ
リコン層の清浄な表面を露出させた後、シリコン層にシ
リコン酸化膜を形成するので、清浄なシリコン層表面に
シリコン酸化膜を形成することができるし、シリコン層
表面に自然酸化膜が形成されることを防止することがで
きる。
【0085】更には、シリコン層の表面に既に保護膜と
しても機能するシリコン酸化膜を形成した後、第2の酸
化膜形成工程において水蒸気を用いた熱酸化法によって
更にシリコン酸化膜を形成するとき、第2の酸化膜形成
工程におけるシリコン酸化膜の形成前にシリコン層の表
面に凹凸(荒れ)が生じることがないし、優れた特性を
有するシリコン酸化膜を形成することができる。以上の
結果として、長期信頼性に優れた極薄の例えばゲート酸
化膜の形成が可能となる。また、本発明のシリコン酸化
膜の形成方法において、水蒸気を用いた熱酸化法によっ
てシリコン酸化膜を形成すれば、優れた経時絶縁破壊
(TDDB)特性を有するシリコン酸化膜を得ることが
できる。更には、シリコン酸化膜に熱処理を施せば、一
層優れた特性を有するシリコン酸化膜を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のシリコン酸化膜の形成方法の実施に
適した酸化膜形成装置の概念図である。
【図2】実施例1のシリコン酸化膜の形成方法の実施に
適した酸化膜形成装置の変形例の概念図である。
【図3】縦型の酸化膜成膜装置の模式的な断面図であ
る。
【図4】本発明のシリコン酸化膜の形成方法を説明する
ための酸化膜成膜装置等の模式的な断面図である。
【図5】図4に引き続き、本発明のシリコン酸化膜の形
成方法を説明するための酸化膜成膜装置等の模式的な断
面図である。
【図6】本発明のシリコン酸化膜の形成方法を説明する
ためのシリコン半導体基板等の模式的な一部断面図であ
る。
【図7】実施例2のシリコン酸化膜の形成方法の実施に
適した酸化膜形成装置の概念図である。
【図8】実施例2のシリコン酸化膜の形成方法の実施に
適した酸化膜形成装置の変形例の概念図である。
【図9】従来のシリコン酸化膜の形成方法を説明するた
めの酸化膜成膜装置等の模式的な断面図である。
【図10】図9に引き続き、従来のシリコン酸化膜の形
成方法を説明するための酸化膜成膜装置等の模式的な断
面図である。
【図11】図10に引き続き、従来のシリコン酸化膜の
形成方法を説明するための酸化膜成膜装置等の模式的な
断面図である。
【符号の説明】
1,1A,2,2A・・・酸化膜形成装置、10,10
A・・・処理室、11,11A・・・基板載置ステー
ジ、11B・・・回転軸、12,12A,22,22A
・・・ガス導入部、13,13A・・・配管、14・・
・燃焼室、15・・・不活性ガス供給源、16・・・バ
ルブ、17・・・ヒータ、18・・・邪魔板、19・・
・貫通孔、20・・・洗浄薬液供給源、21・・・配
管、21A・・・薬液供給ノズル、30・・・シリコン
半導体基板、31・・・素子分離領域、31・・・シリ
コン酸化膜、40・・・成膜室、41・・・ガス流路、
42・・・ガス導入部、43・・・ガス排気部、44・
・・均熱管、45・・・ヒータ、46・・・シャッタ
ー、50・・・基板搬入出部、51・・・ガス導入部、
52・・・ガス排気部、53・・・エレベータ機構、5
4・・・石英ボート、60・・・燃焼室、61,62,
63・・・配管

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)処理室、 (B)該処理室内に配設され、シリコン層を有する基板
    を載置する基板載置ステージ、及び、 (C)該処理室に開口したガス導入部、を備えた酸化膜
    形成装置を使用したシリコン酸化膜の形成方法であっ
    て、 該基板載置ステージからの基板の加熱及び/又は該ガス
    導入部からの加熱不活性ガスの処理室への導入によって
    シリコン層を所望の温度に加熱し、該所望の温度にシリ
    コン層を保持した状態で該ガス導入部からガス状酸化種
    を処理室内に導入し、シリコン層の表面に熱酸化法にて
    シリコン酸化膜を形成することを特徴とするシリコン酸
    化膜の形成方法。
  2. 【請求項2】(A)処理室、 (B)該処理室内に配設され、シリコン層を有する基板
    を載置する基板載置ステージ、 (C)該処理室に開口したガス導入部、及び、 (D)シリコン層の表面に形成された酸化膜を除去する
    ための除去手段、を備えた酸化膜形成装置を使用したシ
    リコン酸化膜の形成方法であって、 基板載置ステージ上に基板を載置した状態で、ガス導入
    部から不活性ガスを処理室内に導入しながらシリコン層
    の洗浄を行い、 その後、該基板載置ステージからの基板の加熱及び/又
    は該ガス導入部からの加熱不活性ガスの処理室への導入
    によってシリコン層を所望の温度に加熱し、該所望の温
    度にシリコン層を保持した状態で該ガス導入部からガス
    状酸化種を処理室内に導入し、シリコン層の表面に熱酸
    化法にてシリコン酸化膜を形成することを特徴とするシ
    リコン酸化膜の形成方法。
  3. 【請求項3】シリコン層の洗浄を、フッ化水素酸水溶液
    を用いたスピン洗浄法にて行うことを特徴とする請求項
    2に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  4. 【請求項4】ガス状酸化種は、パイロジェニック酸化法
    により発生した水蒸気、純水の加熱により発生した水蒸
    気、並びに、酸素ガス又は不活性ガスによって加熱純水
    をバブリングすることで発生した水蒸気の内の少なくと
    も1種の水蒸気であり、 前記所望の温度は、シリコン層の表面からシリコン原子
    が脱離しない温度であることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  5. 【請求項5】シリコン層の表面からシリコン原子が脱離
    しない温度は、シリコン層表面を終端している原子とシ
    リコン原子との結合が切断されない温度であることを特
    徴とする請求項4に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  6. 【請求項6】シリコン層の表面からシリコン原子が脱離
    しない温度は、Si−H結合が切断されない温度若しく
    はSi−F結合が切断されない温度であることを特徴と
    する請求項5に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  7. 【請求項7】前記シリコン酸化膜の形成の完了後、基板
    を酸化膜成膜装置の成膜室内に搬入し、次いで、 酸化膜成膜装置の成膜室内の雰囲気温度を所望の温度と
    した状態にて、水蒸気を用いた熱酸化法によって、更に
    シリコン酸化膜を形成する第2のシリコン酸化膜形成工
    程を更に含むことを特徴とする請求項4に記載のシリコ
    ン酸化膜の形成方法。
  8. 【請求項8】第2のシリコン酸化膜形成工程において、
    シリコン酸化膜を形成する前の酸化膜成膜装置の成膜室
    内の雰囲気は不活性ガス雰囲気であることを特徴とする
    請求項7に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  9. 【請求項9】酸化膜形成装置の処理室にてシリコン酸化
    膜を形成するときの雰囲気温度よりも、酸化膜成膜装置
    の成膜室内にてシリコン酸化膜を形成するときの雰囲気
    温度を高くすることを特徴とする請求項7に記載のシリ
    コン酸化膜の形成方法。
  10. 【請求項10】第2のシリコン酸化膜形成工程における
    水蒸気は、パイロジェニック酸化法により発生した水蒸
    気、純水の加熱により発生した水蒸気、並びに、酸素ガ
    ス又は不活性ガスによって加熱純水をバブリングするこ
    とで発生した水蒸気の内の少なくとも1種の水蒸気であ
    ることを特徴とする請求項7に記載のシリコン酸化膜の
    形成方法。
  11. 【請求項11】水蒸気にはハロゲン元素が含有されてい
    ることを特徴とする請求項4又は請求項10に記載のシ
    リコン酸化膜の形成方法。
  12. 【請求項12】ハロゲン元素は塩素であることを特徴と
    する請求項11に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  13. 【請求項13】塩素は塩化水素の形態であり、水蒸気中
    に含有される塩化水素の濃度は0.02乃至10容量%
    であることを特徴とする請求項12に記載のシリコン酸
    化膜の形成方法。
  14. 【請求項14】水蒸気は不活性ガスで希釈されているこ
    とを特徴とする請求項4又は請求項10に記載のシリコ
    ン酸化膜の形成方法。
  15. 【請求項15】第2のシリコン酸化膜形成工程の完了
    後、形成されたシリコン酸化膜に熱処理を施すことを特
    徴とする請求項7に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  16. 【請求項16】熱処理の雰囲気は、ハロゲン元素を含有
    する不活性ガス雰囲気であることを特徴とする請求項1
    5に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  17. 【請求項17】ハロゲン元素は塩素であることを特徴と
    する請求項16に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  18. 【請求項18】塩素は塩化水素の形態であり、不活性ガ
    ス中に含有される塩化水素の濃度は0.02乃至10容
    量%であることを特徴とする請求項17に記載のシリコ
    ン酸化膜の形成方法。
  19. 【請求項19】熱処理は700乃至950゜Cの温度で
    行われることを特徴とする請求項15に記載のシリコン
    酸化膜の形成方法。
  20. 【請求項20】熱処理は炉アニール処理であることを特
    徴とする請求項19に記載のシリコン酸化膜の形成方
    法。
  21. 【請求項21】熱処理の雰囲気は、窒素系ガス雰囲気で
    あることを特徴とする請求項15に記載のシリコン酸化
    膜の形成方法。
  22. 【請求項22】形成されたシリコン酸化膜に熱処理を施
    す際の雰囲気温度は、第2のシリコン酸化膜形成工程に
    おいてシリコン酸化膜を形成する際の雰囲気温度よりも
    高いことを特徴とする請求項15に記載のシリコン酸化
    膜の形成方法。
  23. 【請求項23】第2のシリコン酸化膜形成工程における
    シリコン酸化膜の形成完了後、酸化膜成膜装置の成膜室
    の雰囲気をハロゲン元素を含有する不活性ガス雰囲気に
    切り替えた後、熱処理を施すための雰囲気温度まで昇温
    することを特徴とする請求項22に記載のシリコン酸化
    膜の形成方法。
  24. 【請求項24】ハロゲン元素は塩素であることを特徴と
    する請求項23に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  25. 【請求項25】塩素は塩化水素の形態であり、不活性ガ
    ス中に含有される塩化水素の濃度は0.02乃至10容
    量%であることを特徴とする請求項24に記載のシリコ
    ン酸化膜の形成方法。
  26. 【請求項26】シリコン層は、基板上に形成されたエピ
    タキシャルシリコン層から成ることを特徴とする請求項
    1に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  27. 【請求項27】シリコン酸化膜を形成する前の処理室内
    の雰囲気は不活性ガス雰囲気であることを特徴とする請
    求項1に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
  28. 【請求項28】シリコン層の洗浄を行う際の処理室内の
    雰囲気は不活性ガス雰囲気であることを特徴とする請求
    項2に記載のシリコン酸化膜の形成方法。
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