JPH1172969A - 荷電制御剤及びその関連技術 - Google Patents

荷電制御剤及びその関連技術

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JPH1172969A
JPH1172969A JP24960697A JP24960697A JPH1172969A JP H1172969 A JPH1172969 A JP H1172969A JP 24960697 A JP24960697 A JP 24960697A JP 24960697 A JP24960697 A JP 24960697A JP H1172969 A JPH1172969 A JP H1172969A
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徹 鶴原
Kazuaki Sugata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた荷電制御特性を示し、熱時安定性及び
耐久性に優れ、トナーの定着性やオフセット特性に悪影
響を与えず、帯電の立ち上がりが速い荷電制御剤及びト
ナー、安定性に優れ塗着効率の高い静電塗装用粉体塗
料、長期間性能の劣化がなく、細線再現性及び階調性の
優れたトナー画像が得られる電荷付与材の提供。 【解決手段】 式[I]で表される造塩化合物の少なく
とも1つからなる荷電制御剤。 kA+ ・B-k ・・・・[I] kA+ はk個のAカチオン(kは1又は2を示す。)を
示し、B-kはベンゼンスルホン酸誘導体に基づくアニオ
ン又はナフタレンスルホン酸誘導体に基づくアニオンを
示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真等に用い
られる荷電制御剤、並びに、その荷電制御剤を用いた、
静電荷像現像用トナー、静電塗装用粉体塗料、及び静電
荷像現像用トナー等に対し電荷を付与するための電荷付
与材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電子写
真法を利用した複写機、プリンター等においては、無機
又は有機光導電材料を含有する感光層を備えた感光体上
に形成された静電潜像を現像するために、着色剤及び定
着用樹脂等からなる種々の乾式又は湿式トナーが用いら
れている。乾式トナーを用いる現像方法としては、トナ
ーとキャリヤとが混合されてなる二成分系現像剤を用い
る方法と、キャリヤと混合せずにトナー単独で用いられ
る一成分系現像剤を用いる方法がある。これらの現像方
法に用いられるトナーの帯電性は、静電潜像を現像する
システムにおいて特に重要な因子である。そこでトナー
の帯電性を適切に制御又は安定化するため、トナー中に
各種の正帯電性又は負帯電性を示す荷電制御剤が添加さ
れることが多い。
【0003】近年、当業界においては、複写機やレーザ
ープリンタ等の現像システムにおける静電荷潜像形成の
ための光導電材料として、低コスト、フリーメンテナン
スで而も高感度の有機光導電性感光体の使用量が急激に
伸びている。このような有機光導電性感光体上に形成さ
れる静電荷潜像の現像には、より良好な帯電特性を示す
トナーを用いることが望まれている。
【0004】従来実用化されている荷電制御剤のうち、
正帯電性のものとしては、ニグロシン系染料やトリアリ
ールメタン系染料のような塩基性染料を挙げることがで
きる。ところが、染料構造の荷電制御剤は、一般に構造
が複雑で安定性が十分でないものが多く、例えば、機械
的な摩擦や衝撃、温度や湿度条件の変化、電気的衝撃、
光照射等により、分解又は変化して所期の荷電制御性が
失われ易い。また、染料構造の荷電制御剤は、有色であ
るため、近時において要望の強いカラートナー用として
の汎用性に欠ける。
【0005】このような問題を解決し得る荷電制御剤を
用いたトナーとしては、例えば帯電強化添加剤としてピ
リジニウム塩系のスルホネート材料を含有する現像剤組
成物(特開昭58−98742号公報)、特定の第四級
アンモニウム塩とβ型銅フタロシアニンとカーボンブラ
ックを含有する静電荷像現像用トナー(特開平2−22
2967号公報)、特定の第四級アンモニウム塩を含有
する静電荷像現像用トナー(特開平6−236071号
公報)、第四級アンモニウム塩とカオリンクレー等の多
湿顔料から調製された荷電制御組成物(特開平8−62
95号公報)、酸価が0.4mgKOH/g以下である
静電荷像現像用第四級アンモニウム塩系帯電制御剤(特
開平8−15917号公報)、特定の第四級アンモニウ
ム塩と高分子バインダーとを含む静電写真用乾式粒状ト
ナー組成物(特開平8−234495号公報)、特定の
第四級ホスホニウム塩を含有する静電荷像現像用トナー
(特開昭61−213856号公報)、特定の第四級ホ
スホニウム塩を含有する静電荷像現像用トナー(特開平
6−80681号公報)、特定の第四級ホスホニウム塩
と高分子バインダーとを含む静電写真用乾式粒状トナー
組成物(特開平8−272144号公報)等が挙げられ
る。
【0006】また、負帯電性トナーにおいて正帯電性の
荷電制御剤を荷電制御助剤として用いたものとしては、
バインダー樹脂、着色剤、負帯電性荷電制御剤及び特定
の第四級アンモニウム塩を含有する負帯電性カラートナ
ー(特開平2−264970号公報)、結着樹脂、着色
剤及び負荷電制御剤を主成分とし、特定の第四級アンモ
ニウム塩及び第四級ホスホニウム塩化合物を荷電制御助
剤として含有する静電荷像現像用負荷電性トナー及び現
像方法(特開平5−216280号公報)等が挙げられ
る。
【0007】しかしながら、ここに挙げた荷電制御剤
は、トナー用樹脂に対する相溶性や帯電付与効果が不十
分であったり、トナーを多数回繰り返し使用した際の帯
電安定性が不十分であったり、帯電の立ち上がり速度が
不十分なために初期の複写画像が比較的鮮明性に欠ける
ものであったり、また、連続複写中における複写画像の
品質が比較的変動し易いものであったりする等、更なる
研究の余地があった。
【0008】次に、静電塗装用粉体塗料においては、塗
着効率を向上させるために、静電荷像現像用トナーの電
荷を制御又は増強するために使用されていた荷電制御剤
の適用が従来より試みられてきた。
【0009】このような試みの具体例としては、アジン
系染料の樹脂重合物を含む静電粉体塗料(特開昭60−
67563号)、含金属錯塩化合物のような荷電増強剤
を含有する静電塗装用樹脂粉体組成物(特開昭63−7
5077号)、荷電制御又は増強剤として第四級アンモ
ニウム塩を含有する粉体塗料組成物(特開平2−212
563号)等を挙げることができる。
【0010】しかしながら、このような従来の静電塗装
用粉体塗料には、環境に対する安定性に不十分なものが
多く、より安定性に優れ、高い塗着効率を示すものが望
まれている。
【0011】一方、従来より、静電荷像現像用トナーを
用いた静電潜像の現像プロセスにおいては、トナー同士
の摩擦やトナーとキャリヤとの衝突等により、トナー表
面から荷電制御剤が脱落してキャリヤ汚染等が生じ、帯
電性不良、画像濃度低下、細線再現性低下、カブリ増加
等の問題が生じることがあった。このため、現像プロセ
ス中、或いはその前にトナーに接触する、キャリヤ、ス
リーブ、層形成ブレード等の部材(電荷付与材)の表面
に対し、従来から荷電制御剤として使われている例えば
ニグロシン染料、トリフェニルメタン染料、第四級アン
モニウム塩等をコートすることが行われてきた。電荷付
与材にトナーが接触することにより、トナーに現像のた
めに必要な電荷又は補助的な電荷を付与し、従来のトナ
ーの問題を改善する試みである。
【0012】しかしながら、このような従来の電荷付与
材を用いた場合でも、トナーの帯電特性の安定性や複写
画像の品質に問題があり、更なる研究の余地があった。
【0013】本発明は、従来技術に存した上記のような
課題に鑑み行われたものであって、その目的とするとこ
ろは、優れた荷電制御特性を示す安定な化学構造の化合
物を有効成分とし、熱時安定性及び耐久性(多数回繰返
し使用された場合の荷電制御又は増強特性の安定性)に
優れ、トナーに用いられた場合のトナーの定着性やオフ
セット特性に悪影響を与えず、トナーの帯電の立ち上が
りが速い、カラートナー用として最適な正帯電性荷電制
御剤、帯電特性が優れていてコピー汚れ等の発生しにく
い高品質の静電荷像現像用トナー、安定性に優れ、高い
塗着効率を示す静電塗装用粉体塗料、並びに、長期間の
使用において性能の劣化がなく、細線再現性及び階調性
の優れたトナー画像が得られる電荷付与材を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、上記
目的を達成するために鋭意研究を行なった結果、特定の
構造を有する造塩化合物を有効成分とする荷電制御剤、
並びに、その荷電制御剤を含有する、トナー、粉体塗料
及び電荷付与材によって、上記課題が解決されることを
見い出し、本発明の完成に至った。
【0015】本発明の荷電制御剤は、式[I]で表され
る造塩化合物の少なくとも1つからなる(請求項1)。 kA+ ・B-k ・・・・[I] [式[I]中、kA+ は、k個のAカチオン(kは1
又は2を示す。)を示し、B-kは、下記式[II]のベ
ンゼンスルホン酸誘導体に基づくアニオン、又は下記式
[III]のナフタレンスルホン酸誘導体に基づくアニ
オンを示す。
【0016】
【化6】 〔式[II]中、Zは、水酸基、置換若しくは非置換ア
ルキル基、アルケニル基、又はCOOHを示し、kは1
又は2を示し、g及びhはそれぞれ1乃至3の整数を示
し、kとgとhの合計は6以下である。〕
【0017】
【化7】 〔式[III]中、Zは水酸基、置換若しくは非置換ア
ルキル基、アルケニル基、又はCOOHを示し、kは1
又は2を示し、m及びnはそれぞれ1乃至3の整数を示
す。〕] 本発明の荷電制御剤は、上記式[I]中のA+が、構造
内に窒素原子又はリン原子を含み、その窒素原子又はリ
ン原子がカチオンになっているものであることが好まし
い。例えば、四級アンモニウム、ピロリジニウム、ピリ
ジニウム、ピペリジニウム、キノリニウム、四級ホスホ
ニウム等の構造が挙げられる。
【0018】このような荷電制御剤としては、式[I]
で表される造塩化合物が下記式[IV]で表される四級
アンモニウム塩であり、その四級アンモニウム塩の少な
くとも1つからなるもの(請求項2)、及び、式[I]
で表される造塩化合物が下記式[V]で表される四級
ホスホニウム塩であり、その四級ホスホニウム塩の少な
くとも1つからなるもの(請求項4)を挙げることがで
きる。
【0019】
【化8】 〔式[IV]中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独
立して、炭素数1乃至18の置換若しくは非置換アルキ
ル基、炭素数1乃至18のアルケニル基、シクロアルキ
ル基、置換若しくは非置換フェニル基、又は置換若しく
は非置換ベンジル基を示す。〕
【0020】
【化9】 〔式[V]中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立
して、炭素数1乃至18の置換若しくは非置換アルキル
基、炭素数1乃至18のアルケニル基、シクロアルキル
基、置換若しくは非置換フェニル基、又は置換若しくは
非置換ベンジル基を示す。〕 上記式[IV]におけるR1、R2、R3及びR4は、それ
ぞれ独立して、ブチル基、オクチル基、フェニル基、又
はベンジル基であることが好ましい(請求項3)。ま
た、上記式[V] におけるR1、R2、R3及びR4は、
それぞれ独立して、ブチル基、オクチル基、フェニル
基、又はベンジル基であることが好ましい(請求項
5)。
【0021】更に、本発明の荷電制御剤は、上記式
[I]、式[IV]、又は式[V]中のB-kが、式[V
I]で表されるベンゼンスルホン酸誘導体に基づくアニ
オンであり、その式[I]、式[IV]、又は式[V]
で表される造塩化合物の少なくとも1つからなるもので
あることが好ましい(請求項6)。
【0022】
【化10】 〔式[VI]中、p及びqはそれぞれ1乃至3の整数を
示し、pとqの合計は5以下である。〕 次に、本発明の静電荷像現像用トナーは、着色剤及び樹
脂を備えると共に、上記本発明の荷電制御剤を少なくと
も1つ含有してなる(請求項7)。
【0023】また、本発明の静電荷像現像用負帯電性ト
ナーは、着色剤、樹脂及び負帯電性荷電制御剤を備える
と共に、上記本発明の荷電制御剤の少なくとも1つを、
荷電制御助剤として含有してなる(請求項8)。
【0024】本発明の静電塗装用粉体塗料は、上記本発
明の荷電制御剤の少なくとも1つを含有してなる(請求
項9)。
【0025】また本発明の静電荷像現像用電荷付与材
は、上記本発明の荷電制御剤の少なくとも1つを有して
なる(請求項10)。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明における上記式[I]、式
[IV]、又は式[V]で表される造塩化合物は、例え
ば、公知の方法でカチオン成分とアニオン成分を反応さ
せることにより、その生成物として得ることができる。
具体的には例えば、1モルのカルボキシベンゼンモノス
ルホン酸誘導体を水等の適当な溶剤に溶解又は分散させ
ると共に、別に1モルの第四アンモニウムハロゲン化物
を水等の適当な溶剤に溶解又は分散させ、これら両方の
溶液又は分散液を混合して適当な時間攪拌し、得られた
生成物を濾過するか又は溶剤を取り除くことにより所望
の生成物を得ることができる。
【0027】本発明における上記式[I]、式[I
V]、又は式[V]で表される造塩化合物のアニオン成
分B-kは、(i) 少なくとも1つのカルボキシル基及
び少なくとも1つのスルホン基を有し、更に少なくとも
1つの置換基を有するベンゼン誘導体に基づくアニオ
ン、又は、(ii)少なくとも1つのカルボキシル基及
び少なくとも1つのスルホン基を有し、更に少なくとも
1つの置換基を有するナフタレン誘導体に基づくアニオ
ンである。前記造塩化合物は、そのアニオン成分B-k
カルボキシル基及びスルホン基を同時に含むことによ
り、良好な荷電制御特性を示し、更に少なくとも1つの
置換基を有することにより、熱時安定性及び耐久性に優
れ、トナー用の樹脂との分散性が向上し、帯電の立ち上
がりが更に向上する。
【0028】式[a] で表される造塩化合物と式
[b] 乃至[d] でそれぞれ表される造塩化合物を
挙げて具体的に比較すると、下記のように、アニオン成
分B-kが、置換基として1つのカルボキシル基及び1つ
のスルホン基を有し、更にヒドロキシル基又はカルボキ
シル基を有することにより、融点が高くなり、帯電量も
高くなっている。融点が高くなると、トナー用の樹脂と
混練する工程での安定性や耐久性が向上する。
【0029】
【化11】 元素分析 C(%) H(%) N(%) 実測値 65.5 8.4 2.8 理論値 65.4 8.2 2.9 融点 143.1℃ 帯電量 +20.2μC/g
【0030】
【化12】 元素分析 C(%) H(%) N(%) 実測値 63.5 8.1 2.7 理論値 63.3 7.9 2.8 融点 184.9℃ 帯電量 +37.2μC/g
【0031】
【化13】 元素分析 C(%) H(%) N(%) 実測値 62.2 7.6 2.5 理論値 62.2 7.5 2.7 融点 201.6℃ 帯電量 +33.0μC/g
【0032】
【化14】 元素分析 C(%) H(%) N(%) 実測値 60.6 7.8 2.5 理論値 62.2 7.5 2.7 融点 187.7℃ 帯電量 +24.8μC/g 上記[a] 乃至[d] の造塩化合物についての帯電
量の測定は、外添法を使用して次のように行った。すな
わち、試料0.010重量部とスチレンアクリル系樹脂
(三井東圧化学社製 商品名:CPR−600B)0.
990重量部と鉄粉キャリヤ(パウダーテック社製 商
品名:TEFV200/300)50重量部を容器に入
れ、その容器を150rpm回転数で15分回転させ、
ブローオフ粉体帯電量測定器(東芝ケミカル社製)を用
いて帯電量を測定した。
【0033】本発明に用いる造塩化合物のアニオン成分
-kの具体例としては、次のようなカルボキシベンゼン
スルホン酸誘導体に基づくアニオン及びカルボキシナフ
タレンスルホン酸誘導体に基づくアニオンが挙げられ
る。但し、これらの例において、モノアルキルがモノア
ルケニルであってもよく、ジアルキル又はトリアルキル
のそれぞれのうち1以上がアルケニルであってもよい。
【0034】カルボキシベンゼンスルホン酸誘導体に基
づくアニオンとしては、例えば下記のものを挙げること
ができる。モノヒドロキシモノカルボキシベンゼンモノ
スルホン酸、ジヒドロキシモノカルボキシベンゼンモノ
スルホン酸、トリヒドロキシモノカルボキシベンゼンモ
ノスルホン酸、モノアルキルモノカルボキシベンゼンモ
ノスルホン酸、ジアルキルモノカルボキシベンゼンモノ
スルホン酸、トリアルキルモノカルボキシベンゼンモノ
スルホン酸等のモノカルボキシベンゼンモノスルホン酸
誘導体に基づくアニオン;モノヒドロキシモノカルボキ
シベンゼンジスルホン酸、ジヒドロキシモノカルボキシ
ベンゼンジスルホン酸、トリヒドロキシモノカルボキシ
ベンゼンジスルホン酸、モノアルキルモノカルボキシベ
ンゼンジスルホン酸、ジアルキルモノカルボキシベンゼ
ンジスルホン酸、トリアルキルモノカルボキシベンゼン
ジスルホン酸等のモノカルボキシベンゼンジスルホン酸
誘導体に基づくアニオン;モノヒドロキシジカルボキシ
ベンゼンモノスルホン酸、ジヒドロキシジカルボキシベ
ンゼンモノスルホン酸、トリヒドロキシジカルボキシベ
ンゼンモノスルホン酸、モノアルキルジカルボキシベン
ゼンモノスルホン酸、ジアルキルジカルボキシベンゼン
モノスルホン酸、トリアルキルジカルボキシベンゼンモ
ノスルホン酸等のジカルボキシベンゼンモノスルホン酸
誘導体に基づくアニオン;モノヒドロキシジカルボキシ
ベンゼンジスルホン酸、ジヒドロキシジカルボキシベン
ゼンジスルホン酸、モノアルキルジカルボキシベンゼン
ジスルホン酸、ジアルキルジカルボキシベンゼンジスル
ホン酸等のジカルボキシベンゼンジスルホン酸誘導体に
基づくアニオン;モノヒドロキシトリカルボキシベンゼ
ンモノスルホン酸、ジヒドロキシトリカルボキシベンゼ
ンモノスルホン酸、モノアルキルトリカルボキシベンゼ
ンモノスルホン酸、ジアルキルトリカルボキシベンゼン
モノスルホン酸等のトリカルボキシベンゼンモノスルホ
ン酸誘導体に基づくアニオン;モノヒドロキシトリカル
ボキシベンゼンジスルホン酸、モノアルキルトリカルボ
キシベンゼンジスルホン酸等のトリカルボキシベンゼン
ジスルホン酸誘導体に基づくアニオン;テトラカルボキ
シベンゼンモノスルホン酸に基づくアニオン;テトラカ
ルボキシベンゼンジスルホン酸に基づくアニオン;及
び、ペンタカルボキシベンゼンモノスルホン酸に基づく
アニオン。
【0035】また、カルボキシナフタレンスルホン酸誘
導体に基づくアニオンとしては、例えば下記のものを挙
げることができる。モノヒドロキシモノカルボキシナフ
タレンモノスルホン酸、ジヒドロキシモノカルボキシナ
フタレンモノスルホン酸、トリヒドロキシモノカルボキ
シナフタレンモノスルホン酸、モノアルキルモノカルボ
キシナフタレンモノスルホン酸、ジアルキルモノカルボ
キシナフタレンモノスルホン酸、トリアルキルモノカル
ボキシナフタレンモノスルホン酸等のモノカルボキシナ
フタレンモノスルホン酸誘導体に基づくアニオン;モノ
ヒドロキシモノカルボキシナフタレンジスルホン酸、ジ
ヒドロキシモノカルボキシナフタレンジスルホン酸、ト
リヒドロキシモノカルボキシナフタレンジスルホン酸、
モノアルキルモノカルボキシナフタレンジスルホン酸、
ジアルキルモノカルボキシナフタレンジスルホン酸、ト
リアルキルモノカルボキシナフタレンジスルホン酸等の
モノカルボキシナフタレンジスルホン酸誘導体に基づく
アニオン;モノヒドロキシジカルボキシナフタレンモノ
スルホン酸、ジヒドロキシジカルボキシナフタレンモノ
スルホン酸、トリヒドロキシジカルボキシナフタレンモ
ノスルホン酸、モノアルキルジカルボキシナフタレンモ
ノスルホン酸、ジアルキルジカルボキシナフタレンモノ
スルホン酸、トリアルキルジカルボキシナフタレンモノ
スルホン酸等のジカルボキシナフタレンモノスルホン酸
誘導体に基づくアニオン;モノヒドロキシジカルボキシ
ナフタレンジスルホン酸、ジヒドロキシジカルボキシナ
フタレンジスルホン酸、トリヒドロキシジカルボキシナ
フタレンジスルホン酸、モノアルキルジカルボキシナフ
タレンジスルホン酸、ジアルキルジカルボキシナフタレ
ンジスルホン酸、トリアルキルジカルボキシナフタレン
ジスルホン酸等のジカルボキシナフタレンジスルホン酸
誘導体に基づくアニオン;モノヒドロキシトリカルボキ
シナフタレンモノスルホン酸、ジヒドロキシトリカルボ
キシナフタレンモノスルホン酸、トリヒドロキシトリカ
ルボキシナフタレンモノスルホン酸、モノアルキルトリ
カルボキシナフタレンモノスルホン酸、ジアルキルトリ
カルボキシナフタレンモノスルホン酸、トリアルキルト
リカルボキシナフタレンモノスルホン酸等のトリカルボ
キシナフタレンモノスルホン酸誘導体に基づくアニオ
ン;モノヒドロキシトリカルボキシナフタレンジスルホ
ン酸、ジヒドロキシトリカルボキシナフタレンジスルホ
ン酸、トリヒドロキシトリカルボキシナフタレンジスル
ホン酸、モノアルキルトリカルボキシナフタレンジスル
ホン酸、ジアルキルトリカルボキシナフタレンジスルホ
ン酸、トリアルキルトリカルボキシナフタレンジスルホ
ン酸等のトリカルボキシナフタレンジスルホン酸誘導体
に基づくアニオン;テトラカルボキシナフタレンモノス
ルホン酸に基づくアニオン;テトラカルボキシナフタレ
ンジスルホン酸に基づくアニオン;ペンタカルボキシナ
フタレンモノスルホン酸に基づくアニオン;ペンタカル
ボキシナフタレンジスルホン酸に基づくアニオン;ヘキ
サカルボキシナフタレンモノスルホン酸に基づくアニオ
ン;及びヘキサカルボキシナフタレンジスルホン酸に基
づくアニオン。
【0036】上記のカルボキシベンゼンスルホン酸誘導
体又はカルボキシナフタレンスルホン酸誘導体における
置換若しくは非置換アルキル基及びアルケニル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
so−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、
tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチ
ル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基等の炭素数1乃至18のアルキル基、ビニル
基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等の炭素数1
乃至18のアルケニル基、水酸基置換アルキル基、ハロ
ゲン置換アルキル基、アルコキシル基置換アルキル基
(例えば、2−ヒドロキシエチル基、ヒドロキシメチル
基、メトキシメチル基、シアノメチル基、ホルミルメチ
ル基、クロロメチル基、2−クロロエチル基、4−カル
ボエトキシブチル基、カルボメトキシメチル基、4−カ
ルボキシブチル基)等の炭素数1乃至18の置換アルキ
ル基が挙げられる。
【0037】上記式[IV]で示される第四級アンモニ
ウム塩及び上記式[V]で示される第四級ホスホニウム
塩のそれぞれにおいてR1、R2、R3及びR4がそれぞれ
独立して示す、炭素数1乃至18の置換若しくは非置換
アルキル基、炭素数1乃至18のアルケニル基、シクロ
アルキル基、置換若しくは非置換フェニル基又は置換若
しくは非置換ベンジル基の例としては、下記のものが挙
げられる。
【0038】炭素数1乃至18の置換若しくは非置換ア
ルキル基及び炭素数1乃至18のアルケニル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
so−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、
tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチ
ル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基等の炭素数1乃至18のアルキル基、ビニル
基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等の炭素数1
乃至18のアルケニル基、水酸基置換アルキル基、ハロ
ゲン(例えばF、Cl、Br)置換アルキル基、アルコ
キシル基(例えば炭素数1乃至10のアルコキシル基)
置換アルキル基、シアノ基置換フェニル基、アシル基置
換フェニル基、カルボアルコキシル基置換アルキル基、
カルボキシル基置換アルキル基(例えば、2−ヒドロキ
シエチル基、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、
シアノメチル基、ホルミルメチル基、クロロメチル基、
2−クロロエチル基、4−カルボエトキシブチル基、カ
ルボメトキシメチル基、4−カルボキシブチル基)等の
炭素数1乃至18の置換アルキル基が挙げられる。好ま
しい例としてはブチル基及びオクチル基が挙げられる。
【0039】シクロアルキル基としては、例えば、炭素
数10以下のシクロプロピル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。
【0040】置換若しくは非置換フェニル基としては、
例えば、フェニル基、アルキル基(例えば炭素数1乃至
10のアルキル基)置換フェニル基、水酸基置換フェニ
ル基、ハロゲン(例えばF、Cl、Br)置換フェニル
基、ニトロ基置換フェニル基、アルコキシル基(例えば
炭素数1乃至10のアルコキシル基)置換フェニル基、
シアノ基置換フェニル基、アリール基(フェニル、ナフ
チル等)置換フェニル基等の置換フェニル基(具体例と
しては、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル
基、4−メチルフェニル基、4−tert−ブチルフェ
ニル基、4−tert−オクチルフェニル基、4−メト
キシフェニル、4−エトキシフェニル基基、4−n−ブ
トキシフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、4−ブ
ロモフェニル基、4−クロロフェニル基、4−フルオロ
フェニル基、2−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニ
ル基、4−シアノフェニル基、p−フェニルフェニル
基、p−ナフチルフェニル基等)が挙げられる。
【0041】置換若しくは非置換ベンジル基としては、
例えば、ベンジル基、アルキル基(炭素数1乃至3)置
換ベンジル基、アルコキシル基(例えば炭素数1乃至1
0のアルコキシル基)置換ベンジル基、水酸基置換ベン
ジル基、ハロゲン(例えばF、Cl、Br)置換ベンジ
ル基、ニトロ基置換ベンジル基、シアノ基置換ベンジル
基、アリール基(フェニル、ナフチル等)置換ベンジル
基等(具体的には、ベンジル基、2−メチルベンジル
基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル基、4
−メトキシベンジル基、4−n−ブトキシベンジル基、
4−エトキシベンジル基、2−ヒドロキシベンジル基、
4−ブロモベンジル基、4−クロロベンジル基、4−フ
ルオロベンジル基、2−ニトロベンジル基、4−ニトロ
ベンジル基、4−シアノベンジル、ナフチルベンジル基
等)が挙げられる。好ましい例としてはベンジル基が挙
げられる。
【0042】本発明の式[IV]で表される第四級アン
モニウム塩のカチオン成分の例としては、メチルトリブ
チルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メトキ
シブチルオクチルシクロペンチルブチルアンモニウム、
クロロエチルブチルジオクチルアンモニウム、メチルト
リオクチルアンモニウム、トリラウリルメチルアンモニ
ウム、ブチルトリフェニルアンモニウム、ジブチルジフ
ェニルアンモニウム、ドデシルトリフェニルアンモニウ
ム、シクロヘキシルトリフェニルアンモニウム、テトラ
フェニルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウ
ム、トリプロピルベンジルアンモニウム、トリブチルベ
ンジルアンモニウム、トリアミルベンジルアンモニウ
ム、トリヘキシルベンジルアンモニウム、トリオクチル
ベンジルアンモニウム、トリラウリルベンジルアンモニ
ウム、シクロヘキシルジブチルベンジルアンモニウム、
ジメチルステアリルベンジルアンモニウム、メチルブチ
ルオクチルベンジルアンモニウム、ジメチルオクチルベ
ンジルアンモニウム、ジブチルジベンジルアンモニウ
ム、トリブチル(クロロベンジル)アンモニウム、トリ
メチル(ペルフルオロメチルベンジル)アンモニウム、
トリエチル(メチルベンジル)アンモニウム、トリドデ
シル(メトキシベンジル)アンモニウム、トリオクチル
(ビニルベンジル)アンモニウム、トリフェニルベンジ
ルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム、等を挙
げることができる。
【0043】本発明の式[V]で表される第四級ホスホ
ニウム塩のカチオン成分の例としては、メチルトリブチ
ルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、メトキシ
ブチルブチルシクロペンチルオクチルホスホニウム、ク
ロロエチルブチルジオクチルホスホニウム、メチルトリ
オクチルホスホニウム、メチルトリラウリルホスホニウ
ム、トリメチルベンジルホスホニウム、トリプロピルベ
ンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウ
ム、トリアミルベンジルホスホニウム、トリヘキシルベ
ンジルホスホニウム、トリオクチルベンジルホスホニウ
ム、トリラウリルベンジルホスホニウム、ジブチルシク
ロヘキシルベンジルホスホニウム、ジメチルステアリル
ベンジルホスホニウム、メチルブチルベンジルオクチル
ホスホニウム、ジメチルオクチルベンジルホスホニウ
ム、ジブチルジベンジルホスホニウム、トリブチル(ク
ロロベンジル)ホスホニウム、トリメチル(ペルフルオ
ロメチルベンジル)ホスホニウム、トリエチル(メチル
ベンジル)ホスホニウム、トリドデシル(メトキシベン
ジル)ホスホニウム、トリオクチル(ビニルベンジル)
ホスホニウム、ブチルトリフェニルホスホニウム、トリ
ブチルフェニルホスホニウム、クロロエチルトリフェニ
ルホスホニウム、ブロモプロピルトリフェニルホスホニ
ウム、ドデシルトリフェニルホスホニウム、シクロヘキ
シルトリフェニルホスホニウム、テトラフェニルホスホ
ニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム、トリフェ
ニル(ブトキシベンジル)ホスホニウム、トリフェニル
(ペルフルオロベンジル)ホスホニウム、メチル(トリ
メトキシフェニル)ホスホニウム、メチルトリトリルホ
スホニウム等を挙げることができる。
【0044】本発明における造塩化合物の具体例を、下
記構造例1乃至8のグループ毎に挙げる。但し、これら
に限定されるものではない。 構造例1
【0045】
【化15】
【0046】
【表1】 構造例2
【0047】
【化16】
【0048】
【表2】 構造例3
【0049】
【化17】
【0050】
【表3】 構造例4
【0051】
【化18】
【0052】
【表4】 構造例5
【0053】
【化19】
【0054】
【表5】 構造例6
【0055】
【化20】
【0056】
【表6】 構造例7
【0057】
【化21】
【0058】
【表7】 構造例8
【0059】
【化22】
【0060】
【表8】 本発明の静電荷像現像用トナーは、上記式[I]、式
[IV]、又は式[V]で表される造塩化合物を1種含
むものであってもよく、複数種含むものでもよい。ま
た、本発明のトナーは、所期の目的の範囲内で従来から
使用されている淡色の四級アンモニウム塩等の他の正帯
電性荷電制御剤を同時に含んでいてもよい。また本発明
の静電荷像現像用トナーは、本発明の荷電制御剤を、ト
ナーの荷電制御が可能な含有率で含有するものであれば
よい。荷電制御剤の好ましい配合量は、樹脂100重量
部に対し、前記造塩化合物0.1乃至10重量部、より
好ましくは、樹脂100重量部に対し前記造塩化合物
0.5乃至5重量部である。
【0061】本発明の静電荷像現像用トナーに使用し得
る樹脂としては、トナー用樹脂或いは結着樹脂として知
られる次のような樹脂を例示することができる。すなわ
ち、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン
−ブタジエン樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレ
ン−ビニルメチルエーテル樹脂、スチレン−メタアクリ
ル酸エステル共重合体、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、及びパラ
フィンワックス等である。これらの樹脂は、単独で又は
数種をブレンドして用いることができる。
【0062】本発明の静電荷像現像用トナーには、着色
剤として種々の染料や顔料を用いることができる。用い
得るものの具体例は次のとおりである。すなわち、キノ
フタロンイエロー、イソインドリノンイエロー、ペリノ
ンオレンジ、ペリレンマルーン、ローダミン6Gレー
キ、キナクリドンレッド、ローズベンガル、銅フタロシ
アニンブルー、銅フタロシアニングリーン及びジケトピ
ロロピロール系顔料等の有機顔料;カーボンブラック、
チタンホワイト、チタンイエロー、群青、コバルトブル
ー及びべんがら等の無機顔料;アゾ染料、キノフタロン
系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染
料、インドフェノール系染料、及びインドアニリン系染
料等の各種の油溶性染料や分散染料の他、ロジン、ロジ
ン変性フェノール、ロジン変性マレイン酸等の樹脂によ
り変性されたトリアリールメタン系染料及びキサンテン
系染料等が挙げられる。また、上記のような着色剤を、
単独で又は2種以上配合して使用することができる。有
彩色のモノカラートナーには、着色剤として、同系色の
染料と顔料、例えばキノフタロン系の染料と顔料、キサ
ンテン系又はローダミン系の染料と顔料、フタロシアニ
ン系の染料と顔料を、適宜配合して用いることができ
る。
【0063】また、トナーの品質を向上させる上で、例
えば導電性粒子、流動性改良剤、画像剥離防止剤等の添
加剤をトナーに内添又は外添させることもできる。
【0064】本発明の静電荷像現像用トナーは、例えば
次のように製造することができる。すなわち、上記のよ
うな樹脂、着色剤及び本発明の荷電制御剤、並びに必要
に応じて磁性材料、流動化剤等を、ボールミルその他の
混合機により十分混合した後、加熱ロール、ニーダー、
エクストルーダー等の熱混練機を用いて溶融混練する。
溶融混練されたものを冷却固化させた後、粉砕及び分級
することにより、例えば平均粒径1乃至20μmのトナ
ーを得ることができる。
【0065】また、結着樹脂溶液中に他の材料を分散し
た後、噴霧乾燥することによりトナーを製造する方法
や、結着樹脂を構成すべき単量体に、所定材料を混合し
て乳化懸濁液とし、その後重合させてトナーを得る重合
トナーの製造方法等を応用することができる。
【0066】本発明の静電荷像現像用トナーを2成分現
像剤として用いる場合には、本発明のトナーをキャリヤ
粉と混合して用い、2成分磁気ブラシ現像法等により現
像することができる。
【0067】この場合に使用し得るキャリヤに特に限定
はない。使用し得るキャリヤを例示するならば、粒径5
0乃至200μm程度の鉄粉、ニッケル粉、フェライト
粉及びガラスビーズ等、並びに、これらの表面をアクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル
共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、
シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂又はフッ化エチレン系
樹脂等でコーティングしたもの等を挙げることができ
る。
【0068】本発明の静電荷像現像用トナーを1成分現
像剤として用いる場合には、上記のようにしてトナーを
製造する際に、例えば鉄粉、ニッケル粉又はフェライト
粉等の強磁性材料製の微粉体を適量添加分散させて用い
ることができる。
【0069】次に、本発明の荷電制御剤は、静電荷像現
像用負帯電性トナーの帯電特性を適正に調整するための
荷電制御助剤としても使用し得る。
【0070】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナーに
おいて荷電制御助剤としての本発明の荷電制御剤との組
合せで使用する負帯電性荷電制御剤に特に限定はない。
好適な負帯電性荷電制御剤の例としては、サルチル酸誘
導体、パラオキシ安息香酸誘導体、メタオキシ安息香酸
誘導体、2−オキシ−1−ナフトエ酸誘導体、1−オキ
シ−2−ナフトエ酸誘導体、3−オキシ−2−ナフトエ
酸誘導体等の芳香族オキシカルボン酸誘導体の金属塩又
は金属錯化合物;フタル酸誘導体、2−カルボキシ−1
−ナフトエ酸誘導体、1−カルボキシ−2−ナフトエ酸
誘導体、3−カルボキシ−2−ナフトエ誘導体酸等の芳
香族ジカルボン酸誘導体の金属塩又は金属錯化合物;
1:1型又は2:1型金属錯塩染料、カリックス(n)
アレーン誘導体等を挙げることができる。これらの金属
塩または金属錯化合物における金属の例としては、鉄、
アルミニウム、クロム、コバルト等が挙げられる。
【0071】上記のような負帯電性荷電制御剤と、荷電
制御助剤としての上記式[I]、式[IV]、又は式
[V]で表される造塩化合物との重量比は、一般に1:
0.05乃至1:1程度であり、特に1:0.1乃至
1:0.5程度が好ましい。 このような重量比におけ
る負帯電性荷電制御剤と荷電制御助剤の合計量が、樹脂
100重量部に対し0.1乃至10重量部であることが
好ましく、より好ましくは、樹脂100重量部に対し
0.5乃至5重量部である。
【0072】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナーに
使用し得る樹脂、着色剤、添加剤、トナー製造方法、ト
ナーを用いた現像方法等は、本発明の静電荷像現像用ト
ナーについて上記したところに準じる。
【0073】次に、本発明の静電塗装用粉体塗料は、本
発明の荷電制御剤を含有することにより、その粉体塗料
の電荷を安定的に増強し、また制御することができる。
本発明の静電塗装用粉体塗料は、荷電制御剤による帯電
増強特性が良好なので高い塗着効率を示し、塗料の回収
・再使用を行う必要性が低い。また、本発明の静電塗装
用粉体塗料を用いる塗装は、コロナ印荷方式、摩擦帯電
方式、又はハイブリッド方式等の、一般の静電粉体塗装
法を用いて行うことができる。
【0074】次に、本発明の静電荷像現像用電荷付与材
は、例えば、キャリヤ粒子、現像スリーブ或いは層形成
ブレード等を構成する母材の表面の少なくとも一部(若
しくは全部)に本発明の荷電制御剤を有するものであっ
てもよく、キャリヤ粒子、現像スリーブ或いは層形成ブ
レード等の内部を含む部分に本発明の荷電制御剤を有す
るものであってもよい。
【0075】このような本発明の静電荷像現像用電荷付
与材は、例えば、必要に応じバインダー樹脂と共に前記
本発明の荷電制御剤を溶媒又は分散媒中に溶解又は分散
させて得た塗布液を、母材に対し、ディッピング、スプ
レー法、ハケ塗り等によって塗布することにより得るこ
とができる。
【0076】母材がキャリヤ粒子である場合は、例え
ば、これを上記のような塗布液に浸せき混合させたのち
乾燥する方法や、母材との直接混合物の流動化ペッドに
よる被覆の方法等により、母材上に該荷電制御剤を含有
する被覆層を形成させることにより、本発明の静電荷像
現像用電荷付与材としてのキャリヤを得ることができ
る。
【0077】また、バインダー樹脂と本発明の荷電制御
剤を直接溶融混練し、母材上に押し出しラミネートして
本発明の静電荷像現像用電荷付与材を得てもよい。更
に、成形可能な樹脂中に本発明の荷電制御剤を含有さ
せ、これをキャリヤ粒子、現像スリーブ又は層形成ブレ
ード等に成形して本発明の静電荷像現像用電荷付与材を
得ることもできる。
【0078】なお、この静電荷像現像用電荷付与材は、
所期目的を逸脱しない範囲内で、例えば少量の補助的な
負電荷付与剤(例えば従来の四級アンモニウム塩タイプ
の負電荷付与剤等)を同時に有していてもよい。
【0079】
【発明の効果】本発明の荷電制御剤は、樹脂に対する分
散性が良好で、優れた正帯電性の荷電制御特性を示す安
定な化学構造の化合物を有効成分とし、熱時安定性及び
耐久性(多数回繰返し使用された場合の荷電制御又は増
強特性の安定性)に優れ、トナーに用いられた場合のト
ナーの定着性やオフセット特性に悪影響を及ぼさず、そ
のトナーの帯電の立ち上がりが速く、無色又は淡色であ
るため種々のトナーや静電樹脂粉体に用いられた場合に
色調障害を起こし難い。
【0080】本発明の静電荷像現像用トナーは、帯電安
定性、耐環境性、保存安定性、熱時安定性及び耐久性に
優れると共に、定着性及びオフセット特性が良好であ
り、帯電の立ち上がりが速い。また、荷電制御剤として
含有する造塩化合物が無色又は淡色であるため、トナー
画像の色調障害が生じ難い。
【0081】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナー
は、本発明の荷電制御剤が荷電制御助剤として加えられ
て帯電量が適切に調整されることにより、例えば、トナ
ー帯電量の分布をシャープにし、トナー飛散の防止、良
質のトナー画像、帯電時の電荷立上がり速度の上昇、長
期使用時における負帯電特性の劣化防止等を実現するこ
とができる。
【0082】本発明の静電塗装用粉体塗料は、荷電制御
剤による帯電増強特性が良好なので、粉体塗料の回収・
再使用を行わなくても高い塗着効率を示す。
【0083】本発明の静電荷像現像用電荷付与材は、静
電荷像現像用トナーに対し安定的に負電荷を付与し、連
続複写後にも初期画像と同等の高品質のトナー画像を提
供することができる。
【0084】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、勿論本発明はこれらのみに限定されるものでは
ない。なお以下の記述において、重量部を部と略す。
【0085】−静電荷像現像用正帯電性トナー− 実施例1乃至15は、本発明の静電荷像現像用トナーに
関するものである。
【0086】実施例1 スチレン−アクリル共重合樹脂(三洋化成社製 商品
名:ハイマー SMB600)・・・・100部 カーボンブラック(コロンビアカーボン社製 商品名:
RAVEN1250)・・・・8部 荷電制御剤(化合物例1)・・・・1部 上記配合物をボールミルで均一に予備混合し、プレミッ
クスを調製した後、加熱ロールを用いて溶融混練した。
それを冷却した後、振動ミルで粗粉砕し、得られた粗砕
物を分級機付のエアージェットミルを用いて微粉砕する
ことにより、粒径5乃至15μmの正帯電性黒色トナー
を得た。
【0087】得られたトナー3部に対して鉄粉キャリヤ
(パウダーテック社製 商品名:TEFV200/30
0)97部を混合して現像剤を調製した。本現像剤の初
期ブローオフ帯電量は+24.9μC/gであった。ト
ナーリサイクル装置の組み込まれた複写機を用いて10
000枚複写後のブローオフ帯電量を測定したところ、
+24.7μC/gと非常に安定であった。
【0088】また、本トナーを用いて市販の複写機にて
トナー画像を形成したところ、カブリのない細線再現性
の良好な良質の黒色の画像が得られた。また、連続複写
20000枚後においても、画像濃度の低下及びオフセ
ット現象が認められず、良好な黒色の画像が得られた。
【0089】実施例2乃至8 実施例2乃至8では、実施例1で用いた荷電制御剤であ
る化合物例1を表9に示す各化合物例に代える以外は実
施例1と同様にして本発明のトナー及び現像剤を調製
し、評価した。その結果を表9に示す。
【0090】また、実施例1の場合と同様に繰返し実写
したところ、実施例1と同様に帯電安定性及び持続性が
良好で、オフセット現象も認められず、画像の濃度低下
やカブリ等のない良質な黒色の画像が得られた。
【0091】
【表9】 実施例9 スチレン−アクリル共重合樹脂(三洋化成社製 商品
名:ハイマーSMB600)・・・・100部 銅フタロシアニン顔料・・・・6部 荷電制御剤(化合物例46)・・・・2部 上記配合物を実施例1と同様に処理して青色トナー及び
現像剤を調製し、初期ブローオフ帯電量を測定したとこ
ろ、本現像剤の初期ブローオフ帯電量は+22.0μC
/gであった。トナーリサイクル装置の組み込まれた複
写機を用いて10000枚複写後のブローオフ帯電量を
測定したところ、+21.4μC/gと非常に安定であ
った。
【0092】また本トナーを用いて実施例1と同様に市
販の複写機にてトナー画像を形成したところ、カブリの
ない細線再現性の良好な良質の青色のトナー画像が得ら
れた。また連続複写20000枚後においても、画像濃
度の低下及びオフセット現象もなく、良好な青色の画像
が得られた。
【0093】実施例10乃至12 実施例10乃至12では、実施例9で用いた荷電制御剤
である化合物例46を表10に示す各化合物例に代える
以外は実施例9と同様にして本発明のトナー及び現像剤
を調製し、評価した。その結果を表10に示す。
【0094】また、実施例9の場合と同様に繰返し実写
したところ、実施例9と同様に帯電安定性及び持続性が
良好で、オフセット現象も認められず、画像の濃度低下
やカブリ等のない良質な青色の画像が得られた。
【0095】
【表10】 実施例13 スチレン系樹脂(エッソ石油化学社製 商品名:ビコラ
スチックD−125)・・・・100部 低重合ポリプロピレン(三洋化成社製 商品名:ビスコ
ール550P)・・・・10部 フタロシアニングリーン顔料・・・・7部 荷電制御剤(化合物例3)・・・・3部 上記配合物を実施例1と同様に処理して緑色トナー及び
現像剤を調製し、初期ブローオフ帯電量を測定したとこ
ろ、本現像剤の初期ブローオフ帯電量は+18.0μC
/gであった。トナーリサイクル装置の組み込まれた複
写機を用いて10000枚複写後のブローオフ帯電量を
測定したところ、+17.6μC/gと非常に安定であ
った。
【0096】また本トナーを用いて実施例1と同様に市
販の複写機にてトナー画像を形成したところ、カブリの
ない細線再現性の良好な良質の緑色のトナー画像が得ら
れた。また連続複写20000枚後においても、画像濃
度の低下及びオフセット現象もなく、良好な緑色の画像
が得られた。
【0097】実施例14乃至15 実施例14乃至15では、実施例13で用いた荷電制御
剤である化合物例3を表11に示す化合物例に代える以
外は実施例13と同様にして本発明のトナー及び現像剤
を調製し、評価した。その結果を表11に示す。
【0098】また、実施例13の場合と同様に繰返し実
写したところ、実施例13と同様に帯電安定性及び持続
性が良好で、オフセット現象も認められず、画像の濃度
低下やカブリ等のない良質な緑色の画像が得られた。
【0099】
【表11】 比較例1 実施例1における荷電制御剤としての化合物例1を下記
式[a] の造塩化合物に代える以外は実施例1と同様
に処理して黒色トナー及び現像剤を調製した。
【0100】
【化23】 本現像剤の初期ブローオフ帯電量を測定したところ、所
期の帯電性を得られなかった。また、トナー画像を形成
したところ、画像の細線再現性や階調性が不十分であっ
た。
【0101】比較例2 実施例1における荷電制御剤としての化合物例1を下記
式[e] の造塩化合物に代える以外は実施例1と同様
に処理して黒色トナー及び現像剤を調製した。
【0102】
【化24】 本現像剤の初期ブローオフ帯電量を測定したところ、所
期の帯電性を得られず、またトナー画像を形成したとこ
ろ、かぶりが大きかった。
【0103】比較例3 実施例2における荷電制御剤としての化合物例3を下記
式[f] の造塩化合物に代える以外は実施例2と同様
に処理して黒色トナー及び現像剤を調製した。
【0104】
【化25】 本現像剤の初期ブローオフ帯電量を測定したところ、所
期の帯電性を得られず、またトナー画像を形成したとこ
ろ、かぶりが大きかった。
【0105】比較例4 実施例9における荷電制御剤としての化合物例46を下
記式[g] の造塩化合物に代える以外は実施例9と同
様に処理して青色トナー及び現像剤を調製した。
【0106】
【化26】 本現像剤の初期ブローオフ帯電量を測定したところ、所
期の帯電性を得られず、またトナー画像を形成したとこ
ろ、かぶりが大きかった。
【0107】−静電荷像現像用負帯電性トナー− 実施例16及び17は、本発明の静電荷像現像用負帯電
性トナーに関するものである。
【0108】実施例16 スチレン系樹脂(エッソ石油化学社製 商品名:ビコラ
スチックD−125)・・・・100部 低重合ポリプロピレン(三洋化成社製 商品名:ビスコ
ール550P)・・・・10部 カーボンブラック(コロンビアカーボン社製 商品名:
RAVEN1250)・・・・8部 荷電制御剤(式[h] の1:2型モノアゾクロム錯
体)・・・・2部 荷電制御助剤(化合物例1)・・・・1部 上記配合物をボールミルで均一に予備混合し、プレミッ
クスを調製した後、加熱ロールを用いて溶融混練した。
それを冷却した後、振動ミルで粗粉砕し、得られた粗砕
物を分級機付のエアージェットミルを用いて微粉砕する
ことにより、粒径5乃至15μmの負帯電性黒色トナー
を得た。
【0109】
【化27】 得られたトナー3部に対して鉄粉キャリヤ(パウダーテ
ック社製 商品名:TEFV200/300)97部を
混合して現像剤を調製した。本現像剤の初期ブローオフ
帯電量は−19.5μC/gであった。トナーリサイク
ル装置の組み込まれた複写機を用いて10000枚複写
後のブローオフ帯電量を測定したところ、−18.7μ
C/gと非常に安定であった。
【0110】また、本トナーを用いて市販の複写機にて
トナー画像を形成したところ、カブリのない細線再現性
の良好な良質の黒色の画像が得られた。また、連続複写
20000枚後においても、画像濃度の低下及びオフセ
ット現象が認められず、良好な黒色の画像が得られた。
【0111】実施例17 ポリエステル樹脂[日本合成化学社製 商品名:HP−
301]・・・・100部 低重合ポリプロピレン(三洋化成社製 商品名:ビスコ
ール550P)・・・・10部 カーボンブラック(コロンビアカーボン社製 商品名:
RAVEN1250)・・・・8部 荷電制御剤(式[i] の芳香族オキシカルボン酸アル
ミニウム錯体)・・・・2部 荷電制御助剤(化合物例49)・・・・1部 上記配合物を実施例16と同様に処理して粒径5乃至1
5μmの負帯電性黒色トナー及び現像剤を調製した。
【0112】
【化28】 本現像剤の初期ブローオフ帯電量は−21.3μC/g
であった。トナーリサイクル装置の組み込まれた複写機
を用いて10000枚複写後のブローオフ帯電量を測定
したところ、−20.8μC/gと非常に安定であっ
た。また、本トナーを用いて市販の複写機にてトナー画
像を形成したところ、カブリのない細線再現性の良好な
良質の黒色の画像が得られた。また連続複写20000
枚後においても、画像濃度の低下及びオフセット現象も
なく、良好な黒色の画像が得られた。
【0113】−静電塗装用粉体塗料− 実施例18乃至20は、本発明の静電塗装用粉体塗料に
関するものである。
【0114】本発明の静電塗装用粉体塗料は、コロナチ
ャージ方式、摩擦帯電方式、及びハイブリッド方式等の
何れの静電塗装法においても用いることができるが、こ
こでは、摩擦帯電方式による静電塗装の例を説明する。
【0115】表12に示されるように、粉体塗料用の樹
脂97乃至98部、荷電増強剤としての化合物2乃至3
部、及び着色剤2乃至5部を、ボールミルで均一に予備
混合してプレミックスを調製した後、熱ロールを用いて
溶融混練し、それを冷却した後、粗粉砕及び微粉砕を施
すことにより、粒径20乃至250μmの静電塗装用粉
体塗料を得た。
【0116】得られた静電塗装用粉体塗料を使用し、摩
擦帯電方式の静電粉体塗装機(商品名:トリボマチック
ノードソン社製)により、鋼板に摩擦帯電方式による塗
装試験を行ったところ、95%以上の塗着効率で、塗装
外観の良好な塗装物を得ることができた。
【0117】
【表12】 −静電荷像現像用電荷付与材− 実施例21は、本発明の静電荷像現像用電荷付与材に関
するものである。実施例21 メチルエチルケトン1リットル中に、化合物例1(荷電
制御剤)10部を分散させ、更にこれに鉄粉キャリヤ
(粒径:250乃至400メッシュ)1000部を分散
させたものを、ボールミル中で30分間撹拌混合した。
この鉄粉キャリヤ混合液を十分に乾燥させ、軽く凝集を
ほぐすことにより、本発明の静電荷像現像用電荷付与材
としてのキャリヤを得た。
【0118】別に、静電荷像現像用トナーを通常の材料
及び方法に従って、下記の処方で調製した。 スチレン−アクリル共重合樹脂(三洋化成社製 商品
名:ハイマーSMB600)・・・・100部 カーボンブラック(コロンビアカーボン社製 商品名:
RAVEN1250)・・・・2部 荷電制御剤(1:2型モノアゾクロム錯体 オリエント
化学工業社製 商品名:BONTRON S−34)・
・・・2部 上記配合物を混練、粉砕し、更に粒径1乃至30μmに
分級してトナーを調製し、このトナーと前記のキャリヤ
(電荷付与材)を重量比で10:100に混合して現像
剤を得た。
【0119】得られた現像剤の帯電量をブローオフ法に
より測定したところ、−18.7μC/gであった。ま
たこの現像剤を用いて複写機で画像を形成したところ、
連続複写20000枚後においても、初期と変わらない
良好な画像濃度、細線再現性及び階調性を示し、かぶり
も認められなかった。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式[I]で表される造塩化合物の少なくと
    も1つからなる荷電制御剤。 kA+ ・B-k ・・・・[I] [式[I]中、kA+ は、k個のAカチオン(kは1
    又は2を示す。)を示し、B-kは、下記式[II]のベ
    ンゼンスルホン酸誘導体に基づくアニオン、又は下記式
    [III]のナフタレンスルホン酸誘導体に基づくアニ
    オンを示す。 【化1】 〔式[II]中、Zは、水酸基、置換若しくは非置換ア
    ルキル基、アルケニル基、又はCOOHを示し、kは1
    又は2を示し、g及びhはそれぞれ1乃至3の整数を示
    し、kとgとhの合計は6以下である。〕 【化2】 〔式[III]中、Zは水酸基、置換若しくは非置換ア
    ルキル基、アルケニル基、又はCOOHを示し、kは1
    又は2を示し、m及びnはそれぞれ1乃至3の整数を示
    す。〕]
  2. 【請求項2】式[I]で表される造塩化合物が式[I
    V]で表される四級アンモニウム塩である請求項1記載
    の荷電制御剤。 【化3】 〔式[IV]中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独
    立して、炭素数1乃至18の置換若しくは非置換アルキ
    ル基、炭素数1乃至18のアルケニル基、シクロアルキ
    ル基、置換若しくは非置換フェニル基、又は置換若しく
    は非置換ベンジル基を示す。〕
  3. 【請求項3】式[IV]におけるR1、R2、R3及びR4
    が、それぞれ独立して、ブチル基、オクチル基、フェニ
    ル基、又はベンジル基である請求項2記載の荷電制御
    剤。
  4. 【請求項4】式[I] で表される造塩化合物が式
    [V]で表される四級ホスホニウム塩である請求項1記
    載の荷電制御剤。 【化4】 〔式[V]中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立
    して、炭素数1乃至18の置換若しくは非置換アルキル
    基、炭素数1乃至18のアルケニル基、シクロアルキル
    基、置換若しくは非置換フェニル基、又は置換若しくは
    非置換ベンジル基を示す。〕
  5. 【請求項5】式[V] におけるR1、R2、R3及びR4
    が、それぞれ独立して、ブチル基、オクチル基、フェニ
    ル基、又はベンジル基である請求項4記載の荷電制御
    剤。
  6. 【請求項6】B-kが式[VI]で表されるベンゼンスル
    ホン酸誘導体に基づくアニオンである請求項1、2、
    3、4又は5記載の荷電制御剤。 【化5】 〔式[VI]中、p及びqはそれぞれ1乃至3の整数を
    示し、pとqの合計は5以下である。〕
  7. 【請求項7】着色剤及び樹脂を備えると共に、請求項
    1、2 、3、4、5又は6記載の荷電制御剤を少なく
    とも1つ含有してなる静電荷像現像用トナー。
  8. 【請求項8】着色剤、樹脂及び負帯電性荷電制御剤を備
    えると共に、請求項1、2 、3、4、5又は6記載の
    荷電制御剤の少なくとも1つを、荷電制御助剤として含
    有してなる静電荷像現像用負帯電性トナー。
  9. 【請求項9】請求項1、2 、3、4、5又は6記載の
    荷電制御剤の少なくとも1つを含有してなる静電塗装用
    粉体塗料。
  10. 【請求項10】請求項1、2 、3、4、5又は6記載
    の荷電制御剤の少なくとも1つを有してなる静電荷像現
    像用電荷付与材。
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