JPH1172923A - 感光性樹脂積層体 - Google Patents

感光性樹脂積層体

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JPH1172923A
JPH1172923A JP23232797A JP23232797A JPH1172923A JP H1172923 A JPH1172923 A JP H1172923A JP 23232797 A JP23232797 A JP 23232797A JP 23232797 A JP23232797 A JP 23232797A JP H1172923 A JPH1172923 A JP H1172923A
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JP
Japan
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photosensitive resin
layer
adhesive
printing
adhesive layer
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Application number
JP23232797A
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English (en)
Inventor
Shigenori Nagahara
重徳 永原
Satoshi Imahashi
聰 今橋
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】卓越した異種材料(弾性補強材)との強力な接
着性を有し、製版工程の作業性、環境性、置版性を改善
したフレキソ印刷に適した感光性樹脂積層体を得るこ
と。 【解決手段】少なくとも下層から順に支持体、離型
層、接着層および感光性樹脂層からなる感光性樹脂積層
体であって、該接着層が熱可塑性エラストマ−および活
性ハロゲン化合物を含有する接着性組成物からなること
を特徴とする感光性樹脂積層体および弾性補強材層、
接着層および感光性樹脂層からなる感光性樹脂積層体で
あって、該接着層が熱可塑性エラストマ−および活性ハ
ロゲン化合物を含有する接着性組成物からなることを特
徴とする感光性樹脂積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系現像可能な感
光性樹脂積層体に関する。更に詳しくは、卓越した異種
材料(弾性補強材)との強力な接着性および寸法安定性
を合わせもつ接着性組成物からなる水系現像可能なフレ
キソ印刷用感光性樹脂積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、フレキソ印刷用感光性樹脂積層体
は支持体上に適当な弾性を有する感光性樹脂層が積層さ
れたものであって、例えば、フィルム、封筒、ラベル、
紙袋、重袋、包装紙類、段ボ−ル、紙器等の被印刷材料
への印刷用凸版材料として使用されている。特に、重
袋、包装紙類、段ボ−ル等への印刷の場合、一般的に被
印刷材料の表面平滑性が劣りインキの追従性が悪いこと
から感光性樹脂層を厚くし、例えば重袋、段ボ−ル等版
材用途の場合、通常4mm以上、多くは7mm程度の版
厚みとして使用される。
【0003】しかし、感光性樹脂層のみで版厚みを得る
には製造上、経済的および現像時の現像液の疲労等の多
くの問題点があるため、例えば版材7mmを得る手段と
して感光性樹脂層は3mm程度とし、残り4mmは異種
材料を感光性樹脂層と接着させ全厚み7mm程度とした
印刷版材として支給されている。
【0004】一方、従来よりハロゲン系有機溶剤で現像
可能な感光性フレキソ版材が使用されている。この感光
性樹脂版材は、主として感光性エラストマ−組成物の層
からなる積層体であって、この積層体を用いて異種材料
と接着させる場合、一般的に支持体を除去した後紫外線
露光機を用い裏露光し、そして、有機溶剤で感光性エラ
ストマ−組成物の層を溶解又は膨潤させ異種材料と接着
させる方法が採用されている。この時、溶解された感光
性エラストマ−層は接着層の働きをするが感光性エラス
トマ−層のゴム成分の特性として、接着力および凝集力
が良いことから物理的な接着性に優れ異種材料との界面
で層間剥離するような問題は殆どない。ましてや、感光
性エラストマ−組成物からなる感光性樹脂と異種材料を
接着させた後も有機溶剤を用いてレリ−フ(印刷版)を
作製する現像処理時に一部有機溶剤が感光性エラストマ
−層にしみこむことにより一層接着性が向上するもので
ある。
【0005】ところで、最近の環境規制に伴い前記のハ
ロゲン系有機溶剤で現像可能なフレキソ印刷版材に代わ
って水系現像可能な感光性フレキソ版材、例えば、特開
昭60−211451号、特開昭60−173055
号、特開昭63−8648号、特開平1−108542
号、特開平2−175702号、特開平4−3162
号、特開平1−219735号、特開平2−30580
5号、特開平3−228060号、特開平6−2896
10号、特開平7−114180号公報等に開示されて
いる感光性樹脂組成物を用いた版材が使用されつつあ
る。
【0006】これら水系現像可能な感光性フレキソ版材
の場合、水系現像液で現像可能にするために感光性樹脂
組成物の構造は相分離構造若しくはそれに近い構造とな
っている。これ等、水系現像可能な感光性フレキソ版材
を用いて前記の有機溶剤を用いた同様な方法で異種材料
と接着させようとした場合、有機溶剤に対して感光性樹
脂組成物の溶解性および膨潤性が不充分であることと、
たとえ溶解および膨潤したとしても感光性樹脂組成物が
相分離構造であるがために接着性および凝集力がない、
又は不充分であるがために感光性樹脂と異種材料間で充
分な接着性が得られず実用性に耐え得るものでなかっ
た。
【0007】そこで、このような感光性フレキソ版材と
異種材料(弾性補強材)とを接着させる方法としては、
両面粘着テ−プを用いる方法、接着剤を用いる方
法、感光性フレキソ版とゴムシ−ト材の間に光硬化性
組成物を介在させ感光性フレキソ版の露光により接着さ
せる方法(特公昭60−16997号)、支持体を除
去した後、裏露光し良溶剤で接着させる製造方法(特公
平4−68620号)、接着すべき面を有機活性ハロ
ゲン含有化合物で処理し接着させる方法(特公平5−5
6374号)、水系現像可能な感光性樹脂の下層にブ
ロック共重合体および反応性モノマ−からなる接着性組
成物を設ける感光性フレキソ版(特開平8−29736
9号)等が開示されている。
【0008】しかしながら、前記方法では接着性が充
分でなく、特に表面研磨された異種材料を使用した場合
に研磨面と充分に接着しないために印刷時に剥離し易
く、又、高価である。方法では、接着性を得るために
乾燥が長時間必要であったり、接着剤中の溶剤が蒸発に
伴いカ−ルの発生があったり、特に接着剤の種類によっ
ては異種材料のみ接着し感光性樹脂へは接着しなかった
り、又はその反対であったりしてそのため何層にも塗工
が必要であり、そのことにより厚みが変動し、印刷性に
影響する等の欠点がある。方法では、感光性フレキソ
版の特性によっては光硬化接着が充分でない場合があり
一般的でない。方法では、支持体を除去し空気に曝し
た後、露光することにより感光性樹脂版の重合を不充分
にさせ有機溶剤での溶解性を向上させ接着させる製造方
法であるが、水系現像可能なフレキソ印刷版に適用させ
た場合、重合させてしまうと益々溶解性が低下し接着性
が得られない欠点がある。方法では、有機活性ハロゲ
ン含有化合物を水系現像可能なフレキソ印刷版に適用さ
せた場合、接着性は得られるものの化合物の安定性に劣
る欠点がある。さらに方法では、感光性樹脂組成物と
同様な接着性組成物を一層設けることにより接着性はあ
る程度得られるものの、まだその接着力は充分でない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、この
ような実状のもとに創案されたものであり、特に水系現
像可能なフレキソ印刷用版材に適用させた場合に有効で
あり、その課題は、接着作業性が容易であると共に接着
性および寸法安定性に優れた感光性樹脂積層体を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意研究した結果、熱可塑性エラス
トマ−および活性ハロゲン化合物からなる接着性組成物
を支持体と感光性樹脂の間に介在させ積層・一体化させ
てなる感光性樹脂積層体が卓越した接着性と耐光性を合
わせもつことを見出し、遂に本発明を完成するに至っ
た。即ち本発明は、(1) 下層から順に支持体、離型層、
接着層および感光性樹脂層からなる感光性樹脂積層体で
あって、該接着層が熱可塑性エラストマ−および活性ハ
ロゲン化合物を含有する接着性組成物であることを特徴
とする感光性樹脂積層体および (2)下層から順に弾性補
強材層、接着層および感光性樹脂層からなる感光性樹脂
積層体であって、該接着層が熱可塑性エラストマ−およ
び活性ハロゲン化合物を含有する接着性組成物であるこ
とを特徴とする感光性樹脂積層体である。
【0011】本発明において、弾性補強材とは、被印刷
材料の表面平滑性が劣りインキの追従性が悪に印刷性改
善のために、又は経済性を得るために使用される弾性補
強材のことであり、特に限定されるものではなく、例え
ば、生ゴム、加硫ゴムおよび合成ゴム等のゴムシ−ト
材、軟質塩ビシ−ト材、ウレタンフォ−ム等の多孔質ク
ッション材等が挙げられる。
【0012】また本発明における接着性とは、感光性フ
レキソ版材と異種材料とを何らかの方法で接着させた
後、レリ−フ作製のため現像機を用いて現像処理する場
合に回転ブラシまたは押し込み圧力に影響され感光性フ
レキソ版材と異種材料間で剥離しない特性、またこのレ
リ−フを用いて、ある一定部数印刷したとき剥離するこ
となく印刷性に影響しない特性、数年間置版しても剥離
することなく接着性を維持している等の特性のことであ
る。
【0013】次に本発明における接着層は、熱可塑性エ
ラストマーおよび活性ハロゲン化合物を含有するもので
あり、まず熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポ
リスチレン類重合体ブロック、ポリエチレンテレフタレ
−ト、ポリトリメチレンテレフタレ−ト、ポリテトラメ
チレンテレフタレ−トなどに代表されるポリエステル類
重合体ブロック、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポ
リクロロプレン等に代表される共役ジエン化合物ブロッ
ク、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル類重合
体ブロック、ポリ(ジエチレングリコ−ル、トリエチレ
ングリコ−ル、テトラエチレングリコ−ル)等の脂肪族
ポリエ−テル類重合体ブロック、エチレン・プロピレン
共重合ブロック、エチレン・アクリル酸共重合ブロック
等のエラストマ−状ブロック共重合体等が挙げられ、更
にはスチレンとブタジエンの単量体単位からなるスチレ
ン・ブタジエンランダム共重合体、アクリロニトリルと
ブタジエンの単量体単位からなるアクリロニトリル・ブ
タジエンランダム共重合体等のエラストマ−状ランダム
共重合体等が挙げられる。その他に、ポリブタジエン、
ポリイソプレン、天然ポリイソプレン等も挙げられ、こ
れ等単独または複数組み合わせて用いても良い。
【0014】なお、ハ−ドセグメントAとソフトセグメ
ントBからなるブロック共重合体の構造は特に限定され
ず、例えば、一般式A−Bのジブロック、A−B−Aの
トリブロック、(A−B)nのマルチブロック、(A−
B)n・Xのスタ−型ブロック(nは1〜10の整数)
のブロック共重合体が挙げられ、これ等の中で本発明で
はスチレン含有率が15%以上からなるポリスチレン類
ブロック共重合体が好ましく、具体的には、スチレン・
ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・イ
ソプレン・スチレンブロック共重合体、水添スチレン・
ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エ
チレン/ブチレン・スチレンブロック共重合体、スチレ
ン・エチレン/プロピレン・スチレンブロック共重合
体、エポキシ変成スチレン・ブタジエン・スチレンブロ
ック共重合体等が挙げられ、これ等単独または複数組み
合わせて用いることが好ましい。
【0015】次に接着層におけるもう一方の成分である
活性ハロゲン化合物は、接着性組成物の接着性を向上さ
せる意味において配合されるものであり、更には、寸法
安定性と印刷時の版胴に巻き付けるのに容易な柔軟性を
備えるために配合されるものである。
【0016】次に、本発明からなる接着性組成物の一方
に配合される活性ハロゲン化合物としては、反応性に富
むハロゲン原子を有する化合物であれば何でもよいが、
具体的には、メチルハイポクロライト等の第一級アルキ
ルハイポクロライト、sec-ブチルハイポクロライト等の
第二級アルキルハイポクロライト、tert- ブチルハイポ
クロライト、tert- アミルハイポクロライト等の第三級
アルキルハイポクロライト等のアルキルハイポクロライ
ト、その他N,N−ジクロロベンゼンスルホンアミド、
N,N−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N,N−ジ
クロロメチルスルホンアミド等のN,N−ジハロスルホ
ンアミド基含有化合物、沃化イソシアネート等のハロゲ
ン化イソシアネート、N,N−ジクロロメチルウレタ
ン、N,N−ジブロモエチルウレタン、N,N−ジクロ
ロベンジルウレタン、N,N−ジクロロフェニルウレタ
ン等のN,N−ジハロアルキルウレタン、その他、N−
クロロスクシンイミド、ハロゲン化イソシヌル酸、ハロ
ゲン化アルキルヒンダトイン等が挙げられ、本発明にお
いては特に安定な第三級ブチルハイポクロライト、第三
級アミルハイポクロライトが好ましい化合物として挙げ
られる。
【0017】前記本発明に使用される活性ハロゲン化合
物の配合量は、有機溶剤で溶解された熱可塑性エラスト
マ−の固形分に対して、1〜99重量%、好ましくは1
0〜90重量%、特に50〜80重量%で配合するのが
望ましい。活性ハロゲン化合物が1重量%未満の場合
は、熱可塑性エラストマ−を活性化させ接着力を発現さ
せる効果が少なく、一方99重量%を超えると接着性組
成物のバインダ−である熱可塑性エラストマ−の含有量
が少ないため、接着性に必要な凝集力が低いため充分な
接着性が得られないので好ましくない。
【0018】この他に、本発明からなる接着性組成物に
検版性を良くするために感光性樹脂の重合(印刷版のフ
ロア−形成のための重合)を阻害しない程度の濃度で着
色剤を配合しても良い。具体的な例としては、カラ−イ
ンデックスNO(以降CIと記載)109、CI502
05、CI50315、CI50320、CI4259
5、CI45210、CI45160、CI4251
0、CI44090等の着色剤が挙げられる。
【0019】本発明感光性樹脂積層体の支持体として
は、寸法安定性や耐熱性、機械的性能の上からポリエチ
レンテレフタレ−トフィルムが最適であるが、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレンその他の材料も使
用することができる。又、製版時感光性樹脂積層体の支
持体を剥がす作業があることから、作業を容易にするた
めに支持体上に離型層を設けることが必要である。この
離型層は離型剤の薄層を設けてなり、厚さとしては、
0.1〜2.0μ、好ましくは0.1〜0.5μであ
り、一般には0.1〜0.3μ程度が採用される。また
離型剤としては、シリコン樹脂、アルキッド樹脂、アク
リル・シリコン共重合体樹脂、その他にフッソ系樹脂、
オレフィン系(ワックス)等が使用され、これ等の中で
シリコン樹脂が離型性、加工性等から好ましい。
【0020】本発明感光性樹脂積層体の接着層を有する
支持体を得る方法としては、予め離型剤の薄層を有する
支持体上に熱可塑性エラストマ−および活性ハロゲン化
合物を含有する接着性組成物を有機溶剤で溶解した塗工
液をコンマコ−タ−、バ−コ−タ−、リバ−スロ−ルコ
−タ−等の塗工機を用い塗布・乾燥することによって得
ることができる。また感光性樹脂と該支持体を積層する
までは接着層を保護するためにセパレ−ト材で被ってお
くのが好ましい。セパレ−ト材としては、通常、ポリエ
チレン、離型紙等が使用されるが、好ましくはエンボス
加工されたポリエチレンが取り扱い性、離型性等から好
ましい。
【0021】なお前記接着性組成物を溶解する有機溶剤
としては、特に限定されるものでなく、例えば、トルエ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素
類、1、1、1−トリクロロエタン、四塩化炭素、クロ
ロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、
ジオキサン等のエ−テル類、メチルエチルケトン等のケ
トン類、酢酸エチル等のエステル類の汎用有機溶剤が使
用できる。これらの有機溶剤の中で環境の点からトルエ
ンを使用するのが好ましい。又、これ等有機溶剤で溶解
された塗工液の濃度としては、塗工機の種類、得られる
接着層の厚みに依存するが、通常、10重量%〜50重
量%の範囲で使用される。
【0022】なお本発明に用いられる接着層の厚みは、
10μ〜150μ、好ましくは30μ〜90μ、更に好
ましくは、40μ〜60μである。10μ未満の場合は
平面性の良い異種材料との接着性は良いが表面研磨され
た異種材料を使用した場合、研磨面の凹部に接着層が充
分に充填されないため接着性にバラツキが出る恐れがあ
り、一方、150μを超えると、製造塗工の厚みむらの
発生、ピンホ−ルの発生等の製造工程上の問題点があり
好ましくない。
【0023】本発明感光性樹脂積層体を得る方法として
は、前記の接着層を有する支持体と、予め粘着防止層を
有するカバ−フィルムを準備してから、感光性樹脂組成
物を中心に、熱プレス、カレンダ−加工、ロ−ルプレス
加工等などの一般的な方法で所望の厚み、幅に積層する
方法が採用することができる。
【0024】前記の粘着防止層を有するカバ−フィルム
としては、非粘着層を有するカバ−フィルムであって、
非粘着層として具体的には、ポリアミド系、ポリビニル
アルコ−ル系、セルロ−ス系エチレンオキサイド系、高
分子電解質系等の樹脂を任意にコ−ト処理された約1.
5μ〜5μ厚みの粘着防止層を有するカバ−フィルムが
使用できる。
【0025】次に、本発明の感光性樹脂積層体に使用さ
れる感光性樹脂組成物は、使用用途によって特に限定さ
れるものではなく水系現像可能な感光性樹脂組成物であ
ればいずれを使用してもよい。例えば、特開昭60−2
11451号、特開昭60−173055号、特開昭6
3−8648号、特開平1−108542号、特開平1
−2197354号、特開平2−175702号、特開
平3−228060号、特開平4−3162号、特開平
6−289610号、特開平7−114180号公報な
どに記載の感光性樹脂組成物を採用することができる。
【0026】なおここでの水系現像とは、水または水を
含む水溶液で現像できるものであり、具体的には、水、
界面活性剤を含有する水溶液、界面活性剤としては、ア
ルキルベンゼンスルフォン酸ソ−ダ等のアニオン系界面
活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性
剤、両性界面活性剤、水酸化ナトリウル等のアルカリ性
化合物を含有した水溶液、メチルアルコ−ル、エチルア
ルコ−ル等のアルコ−ル類を含有した水溶液等を用いて
感光性樹脂組成物を溶解又は膨潤させ得るものであり、
単独または混合して用いることもできる。これらの水ま
たは水を含む水溶液で現像する場合の現像温度は約25
℃〜50℃であることが好ましい。
【0027】また、本発明で得られた感光性樹脂積層体
を硬化させる際に使用される紫外線は、150〜500
mμの波長、特に300〜400mμの波長の波長領域
のものが有効であり、使用される光源としては低圧水銀
灯、高圧水銀灯、カ−ボンア−ク灯、ケミカルランプ、
キセノンランプ等が好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明は、少なくとも下層から順
に支持体、離型層、接着層および感光性樹脂層からなる
感光性樹脂積層体および該感光性樹脂積層体を用い
て例えば、段ボ−ル用途、重袋用途等などの異種材料
(ゴムシ−ト材、軟質塩ビシ−ト等の弾性補強材)とを
接着させた感光性樹脂積層体であり、該感光性樹脂積
層体を印刷に供給する場合には、まず前記の感光性樹
脂積層体の裏面から紫外線を有する露光機で露光しフロ
ア−を形成させる。この時、支持体を付けたまま、又
は、剥がした後露光しても、何れでも構わない。次に、
離型層とともに支持体を剥離することによって接着層を
露出させ、接着層または弾性補強材のいずれかの面に任
意の溶剤を塗布した後、重ねあわせ、感光性樹脂が変形
しない程度に荷重し接着させる。更に、前記紫外線露光
機を用いて透明画像を有するネガフィルムを当てて画像
露光し、露光されなかった非画像部を前記現像液にて除
去しレリ−フ(印刷版)を作製し、段ボ−ル印刷等に供
給する。これら作製されたレリ−フは、紫外線カットし
た部屋に安置しておくのが一般的に望ましいが、現状は
紫外線に暴露され、更に、これ等のレリ−フを数年間放
置後、再度使用されているのが実態である。
【0029】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお実施例中に、部とあるのは重量部を意味する。
また、実施例における評価方法は、次に述べる方法によ
る。 (1)接着強度試験:感光性樹脂層とゴムシ−ト材との
接着性は、下記の試験方法により行った。JIS−K6
301に準拠して、引張試験機(株)東洋ボ−ルドウイ
ン社製を用いインチ当たりの接着強度を求めた。なお、
接着強度の値が大きい程感光性樹脂層とゴムシ−ト材間
の接着剤の効果が優れていることを示す。 (2)カ−ル試験:現像処理後のレリ−フでカ−ル(寸
法変化)の有無を目視判定した。 ○:カ−ルが発生していない。 △:印刷することはできるがややカ−ルの発生がある。 ×:印刷することはできずカ−ルの発生が大きい。
【0030】参考例1 ポリスチレン・ポリイソプレン・ポリスチレンからなる
ブロック共重合体(シェルジャパン(株)製クレ−トン
D−1107)60部をトルエン340部に溶解し固形
分15%の溶解液を作製した。
【0031】参考例2 感光性樹脂組成物を次に述べるような方法で作成した。
ヘキサメチレンジイソシアネ−ト21.8部、ジメチロ
−ルプロピオン酸15.4部、ポリテトラメチレングリ
コ−ル(PG−100 日本ポリウレタン工業(株)
製)7.6部、およびジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ
1.0部をテトラヒドロフラン300部に溶解した溶液
を攪拌機の付いた1リットルフラスコに入れ、攪拌を続
けながらフラスコを65℃に加熱し3時間反応を続け
た。別の容器で、末端アミノ基含有アクリロニトリル・
ブタジエンオリゴマ−(Hycar ATBNX 13
00X16 宇部興産(株)製)55.3部をメチルエ
チルケトン100部に溶解して調整した溶液を上記のフ
ラスコ内に室温下で攪拌しながら添加した。得られたポ
リマ−溶液を減圧乾燥してテトラヒドロフラン、メチル
エチルケトンを除去し、数平均分子量が21000のポ
リマ−を得た。次に該ポリマ−100部をメチルエチル
ケトン100部に溶解した溶液に、水酸化リチウ4.8
部をメチルアルコ−ル100部に溶解した溶液を室温下
で攪拌しながら添加し、さらに30分間攪拌することに
よって親水性ポリマ−〔1〕を得た。
【0032】上記親水性ポリマ−〔1〕10部、疎水性
ポリマ−として、塩素化ポリエチレン(H−135大阪
曹達(株)製)45部、スチレン・ブタジエンゴム(J
SR1507 日本合成ゴム(株)製)15部、ブタジ
エンオリゴアクリレ−ト(PB−A 共栄社油脂(株)
製)28.5部、ベンジルジメチルケタ−ル(イルガキ
ュア−651、チバガイギ−(株)製)1部およびハイ
ドロキノンモノメチルエ−テル0.5部をトルエン40
部、水10部に溶解、分散させ、加熱ニ−ダ−を用いて
105℃で混練し溶解し脱泡後、感光性樹脂組成物を得
た。
【0033】次に、予め作製していた離型剤を塗布して
なる125μ厚みのポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムと2μ厚みの粘着防止層を有するカバ−フィルムを準
備し、全厚みが3mm版になるように調整されたロ−ル
プレス機に100℃の加温下、参考例2の感光性樹脂組
成物を中心に成形し3mm厚みのフレキソ印刷用感光性
樹脂版(生版)を作製した。
【0034】実施例1 参考例1からなる固形分濃度15%の溶解液92.5部
にtert−ブチルハイポクロライト7.5部添加(対
固形分54%)し、充分攪拌・混合し接着性組成物を得
た。次に、参考例2で得られた感光性フレキソ印刷版
(生版)の裏面から紫外線露光機(大日本スクリ−ン製
P−113−D,照度150W/m2 )で1分間裏露
光しフロア−を形成した。 更に、裏露光された感光性
フレキソ印刷版の支持体を剥がし硬化した感光性樹脂層
を露出させ、予め準備していた4mm厚みのゴムシ−ト
材(クレハエラストマ−(株)製 TW−2)を製版台
の上に置き、このゴムシ−ト材の面に前記接着性組成物
からなる接着剤を塗布しながらゴムロ−ルで押し出しな
がらを感光性樹脂層と密着させ、感光性樹脂が変形しな
い程度に加重を掛け接着させ7mm厚みの感光性樹脂積
層体を得た。溶剤が蒸発したのを確認した後、紫外線露
光機で8分間表露光し感光性樹脂を硬化させた後、接着
強度試験機で接着強度を求めたところ、1.0kgf/
inchであった。この感光性樹脂積層体は180度内
外に折り曲げても剥離するようなことはなかった。次
に、別途作製した7mm厚みの感光性樹脂積層体を用い
てカバ−フィルムを剥がし350mm×250mmから
なる画像を有する原図フィルムを置き真空密着させた
後、紫外線露光機で8分間表露光し原図フィルムを除去
し、次いでアルキルナフタレンスルホン酸ソ−ダ2重量
%含有する中性水で40℃15分間、ブラシによる現像
を行いレリ−フ深度1.1mmの印刷用レリ−フを作製
した。得られたリ−フを観察したところカ−ルの発生は
なく、折り曲げても感光性樹脂層とゴムシ−ト材の間で
剥離するようなことはなかった。次に、 次に、段ボ
−ル用水性フレキソインキ(東洋インキ製、LOXS
G)を用いモデル印刷試験機で印刷したところ、印刷中
にゴムシ−ト材又はレリ−フが剥離してしてしまう様な
ことはなく印刷性は特に問題なかった。
【0035】実施例2 参考例1からなる固形分濃度15%の溶解液90.0部
にtert−ブチルハイポクロライト10部添加(対固
形分74%)し、充分攪拌・混合し接着性組成物を得
た。次に、実施例1と同様な方法で感光性フレキソ印刷
版(生版)の裏面から紫外線露光機で1分間裏露光しフ
ロア−を形成した。次に、実施例1と同様な方法でゴム
シ−ト材と接着させ、紫外線露光機で8分間表露光し接
着強度試験機で接着強度を求めたところ、1.2Kgf
/inchで折り曲げても剥離するようなことはなかっ
た。次に、実施例1と同様な方法で印刷用レリ−フを作
製しモデル印刷試験機で段ボ−ル印刷したところ特に問
題はなかった。
【0036】実施例3 参考例1からなる固形分濃度15%の溶解液97.5部
にtert−ブチルハイポクロライト2.5部添加(対
固形分17%)し、充分攪拌・混合し接着性組成物を得
た。次に、実施例1と同様な方法で感光性フレキソ印刷
版(生版)の裏面から紫外線露光機で1分間裏露光しフ
ロア−を形成した。次に、実施例1と同様な方法でゴム
シ−ト材と接着させ、紫外線露光機で8分間表露光し接
着強度試験機で接着強度を求めたところ、0.8Kgf
/inchで折り曲げても剥離するようなことはなかっ
た。次に、実施例1と同様な方法で印刷用レリ−フをモ
デル印刷試験機で段ボ−ル印刷したところ特に問題はな
かった。
【0037】実施例4 次に、実施例1からなる接着性組成物を用いてゴムシ−
ト材に代わって4mm厚みの合成ゴムシ−トを用いた以
外、実施例1と同様な方法で7mm厚みの感光性樹脂積
層体を作製し、実施例1と同様な方法で接着強度試験機
で接着強度を求めたところ、1.4Kgf/inchで
折り曲げても剥離するようなことはなかった。次に、実
施例1と同様な方法で印刷用レリ−フを作製したがカ−
ルの発生もなく、モデル印刷試験機で段ボ−ル印刷した
ところ特に問題はなかった。
【0038】実施例5 次に、実施例1からなる接着性組成物に代わって市販N
R接着剤(篠田商事(株)製、熱可塑性エラストマ−含
有)90部にtert−ブチルハイポクロライト10部
添加し、充分攪拌・混合し接着性組成物を得た。次に、
実施例1と同様な方法でゴムシ−ト材と接着させ7mm
厚みの感光性樹脂積層体を作製し、実施例1と同様な方
法で接着強度試験機で接着強度を求めたところ、0.8
Kgf/inchで折り曲げても剥離するようなことは
なかった。次に、実施例1と同様な方法で印刷用レリ−
フを作製したがカ−ルの発生もなく、モデル印刷試験機
で段ボ−ル印刷したところ特に問題はなかった。
【0039】比較例1 接着性組成物を用いなかった以外、実施例1と同様な方
法で感光性樹脂積層体を作製したが、折り曲げたところ
感光性樹脂層とゴムシ−ト材の間で容易に剥離し印刷試
験に供するようなものはできなかった。
【0040】比較例2 実施例1の接着性組成物に代わって、有機溶剤トルエン
を用い感光性樹脂面に塗布した以外、実施例1と同様な
方法で感光性樹脂積層体を作製したが、折り曲げたとこ
ろ感光性樹脂層とゴムシ−ト材の間で容易に全面剥離し
印刷試験に供するようなものはできなかった。
【0041】比較例3 tert−ブチルハイポクロライトが添加されてない参
考例1で得られた溶解液からなる接着剤で実施例1と同
様な方法で感光性樹脂積層体を作製し、接着強度を求め
たところ O.2Kgf/inchで折り曲げると接着
した側面に剥がれが生じた。次に、実施例1と同様な方
法で印刷用レリ−フを作製したところ、感光性樹脂層と
ゴムシ−ト材の間で 剥がれ生じ印刷試験を中止した。
【0042】比較例4 tert−ブチルハイポクロライトのみを用いた以外、
実施例1と同様な方法で感光性樹脂積層体を作製し接着
強度を求めたところO.1Kgf/inchで折り曲げ
ると接着した側面に剥がれが生じたため印刷用レリ−フ
の作製を中止した。
【0043】比較例5 市販NR接着剤のみを用いた以外、実施例1と同様な方
法で感光性樹脂積層体を作製し接着強度を求めたところ
O.17Kgf/inchで折り曲げると接着した側面
に剥がれが生じたため印刷用レリ−フの作製を中止し
た。
【0044】参考例3 前記実施例1〜5および比較例1〜5による結果を下記
表−1に示す。
【0045】
【表1】 組成A:スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重
合体15%固形分濃度 活性剤A:tert−ブチルハイポクロライト(組成A
固形に対する添加率) ゴムシ−ト材:加硫ゴムシ−ト(TW−6)
【0046】
【発明の効果】以上かかる構成よりなる接着性組成物を
用いることにより、従来、支持体と水系現像性感光性樹
脂では接着性が得られにくかったものが強固な接着性が
得られるようになり、これからなる感光性樹脂積層体
は、段ボ−ル印刷用途、重袋印刷用途等に展開したとき
有用であり、製版業界、印刷業界に寄与すること大であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも下層から順に支持体、離型層、
    接着層および感光性樹脂層からなる感光性樹脂積層体で
    あって、該接着層が熱可塑性エラストマ−および活性ハ
    ロゲン化合物を含有する接着性組成物からなることを特
    徴とする感光性樹脂積層体。
  2. 【請求項2】少なくとも下層から順に弾性補強材層、接
    着層および感光性樹脂層からなる感光性樹脂積層体であ
    って、該接着層が熱可塑性エラストマ−および活性ハロ
    ゲン化合物を含有する接着性組成物からなることを特徴
    とする感光性樹脂積層体。
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