JPH117280A - 電子楽器の演奏音パラメータ設定装置 - Google Patents

電子楽器の演奏音パラメータ設定装置

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JPH117280A
JPH117280A JP9176425A JP17642597A JPH117280A JP H117280 A JPH117280 A JP H117280A JP 9176425 A JP9176425 A JP 9176425A JP 17642597 A JP17642597 A JP 17642597A JP H117280 A JPH117280 A JP H117280A
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JP
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performance sound
knob
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musical instrument
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JP9176425A
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Keiji Konishi
啓志 小西
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 演奏音のパラメータ設定時に、演奏者が違和
感なく適切かつ容易に演奏音の設定を行うことができる
と共に、演奏音のパラメータ値の設定操作が容易な電子
楽器の演奏音パラメータ設定装置を提供する。 【解決手段】 電子楽器Pの演奏音パラメータ設定装置
1は、演奏音を定めるためのパラメータの値を設定する
ためのものであり、電子楽器Pの表面に回転自在に設け
られた操作子2と、この操作子2を操作したときの回転
変位量を検出する検出器3と、パラメータの設定値を、
検出器3が検出した回転変位量に応じて、操作子2の操
作直前における設定値から変化させる変更手段と、を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ピアノやシン
セサイザなどの電子楽器において、演奏音のピッチ、音
価および強度などのパラメータの設定値を変更するため
の電子楽器の演奏音パラメータ設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子ピアノの演奏音パラ
メータ設定装置として、図6に示すものが知られてい
る。この演奏音パラメータ設定装置60では、スイッチ
61が、図示しない電子ピアノの表面に多数、配置され
ている。また、電子ピアノには、N種類の音色(例え
ば、ピアノ、バイオリンおよびハープシコードなど)1
〜Nを選択するための図示しない音色ボタンが、N個、
配置されている。この電子ピアノでは、演奏音を好みの
ものに設定する場合、まず音色ボタンを押して音色を選
択する。この後、多数のスイッチ61をそれぞれ操作す
ることにより、演奏音の音色を除いたその他のパラメー
タ値を全て設定する。すなわち、電子ピアノでは、各ス
イッチ61は、演奏音の音色を除いたパラメータのうち
の1種類(ピッチや音価など)を任意に設定できるよう
になっており、音色ボタンで音色を選択した後、複数種
のパラメータ値をそれぞれのスイッチ61で設定するこ
とにより、1つの演奏音を好みのものに設定できるよう
になっている。
【0003】各スイッチ61は、可変抵抗器62と、可
変抵抗器62の図示しない回転軸に取り付けられた操作
子(つまみ)63と、を備えている。この操作子63を
回すことにより、可変抵抗器62の抵抗値が変化し、こ
の抵抗値の変化に応じて電子ピアノから発生する演奏音
のパラメータの1つ、例えばピッチが変化する。この場
合、電子ピアノの図示しないキーを押鍵しながら操作子
63を回したときには、発生音のピッチの変化を耳で確
認できる。
【0004】各スイッチ61には、これを囲むように目
盛「0」〜「10」が付けられており、通常、操作子6
3の位置が、目盛「0」から「10」まで変化した場
合、演奏音のパラメータ値は変化するようになってい
る。以下、パラメータとしてピッチの例について述べる
と、演奏者は、演奏音のピッチを高くしたい場合には、
操作子63を目盛が大きくなる方向、すなわち図中の時
計回りに回し、逆に低くしたい場合には、反時計回りに
回すことにより、ピッチを設定する。この電子ピアノ
は、図示しない制御回路を有しており、この操作子63
により設定されたピッチの設定値は、音色毎に制御回路
のメモリに記憶される。したがって、音色ボタンを押し
て音色を切り換え、その音色毎にピッチの設定操作を行
い、この操作をN回繰り返すことにより、N種類の音色
全てに対してピッチの設定を行うことができ、かつその
設定値がメモリ内に記憶される。ピッチ以外のパラメー
タについても、同様に設定され、その設定値がメモリ内
に記憶される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の電子楽器の
演奏音パラメータ設定装置60では、ピッチ設定時にお
いて、音色を音色N−1から音色Nに切り換えた場合、
切り換え直後のピッチの値は、音色Nの前回の記憶設定
値から始まり、その後、操作子63の位置に応じて設定
される。この音色を切り換え、ピッチの値を設定する際
に、電子ピアノのキーを押鍵し、かつ押鍵したままで操
作子63を回したときには、最初に音色Nの前回の記憶
設定値に応じた音が発生し、その後、操作子63の位置
に応じた音が発生する。例えば、音色N−1のピッチ設
定時に、操作子63を目盛「2」に合わせて設定を終了
し、この後、音色Nに切り換え、そのピッチの設定を行
う場合、前回の音色Nの設定終了時の目盛が「9」であ
ったときは、現在の操作子63の位置が目盛「2」であ
るにもかかわらず、音色の切り換え直後に目盛「9」に
対応するピッチで音が発生する。この状態で、操作子6
3を回し、目盛を「2」から「5」まで変化させた場
合、発生音のピッチは、一旦、「9」から「2」まで急
激に低くなった後、「2」から「5」まで連続的に高く
なるように変化する。このように、従来の電子楽器の演
奏音パラメータ設定装置60では、音色の種類を切り換
えた場合に、操作子63をピッチが高くなる方に回した
にもかかわらず、一旦、急激に低くなってから高くなる
というような、操作子63の操作と発生音のパラメータ
値の変化との関係が対応しない現象が生じ、演奏者に違
和感を与えてしまうという問題がある。
【0006】また、従来の演奏音パラメータ設定装置6
0では、可変抵抗器62を用いているため、操作子63
を回したときに、どうしてもパラメータの目標値よりも
行き過ぎたり、手前で止めてしまったりして、目標値に
なかなか設定できないという問題がある。特に、その目
標値付近から目標値そのものに設定するための微調整操
作が難しい。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、演奏音のパラメータ設定時に、演奏者が違和
感なく適切かつ容易に演奏音の設定を行うことができる
と共に、演奏音のパラメータ値の設定操作が容易な電子
楽器の演奏音パラメータ設定装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の電子楽器の演
奏音パラメータ設定装置は、演奏音を定めるためのパラ
メータの値を設定するための電子楽器の演奏音パラメー
タ設定装置であって、電子楽器の表面に回転自在に設け
られた操作子と、この操作子を操作したときの回転変位
量を検出する検出器と、パラメータの設定値を、検出器
が検出した回転変位量に応じて、操作子の操作直前にお
ける設定値から変化させる変更手段と、を備えることを
特徴とする。
【0009】この電子楽器の演奏音パラメータ設定装置
によれば、電子楽器の演奏音は、パラメータの値を設定
することにより定められる。操作子を回した場合、その
回転変位量(回転角度および回転方向)を検出器が検出
し、変更手段は、この回転変位量に応じて、パラメータ
の設定値を、操作子の操作直前における設定値から変化
させるので、電子楽器の演奏音が、操作子の回転変位量
に応じて操作子の操作直前における設定値から変化す
る。したがって、演奏音のパラメータ設定時に演奏音を
発生させながら操作子を回した場合、従来のような操作
子の操作と演奏音の変化とが対応しないような現象が発
生せず、演奏者は、違和感なく適切かつ容易に演奏音の
設定を行うことができる。
【0010】上記において、検出器は、操作子に連結さ
れたロータリエンコーダであることが好ましい。
【0011】この電子楽器の演奏音パラメータ設定装置
によれば、操作子の回転変位量をロータリエンコーダに
より検出するので、操作子の回転が正確に検出される。
これにより、演奏音のパラメータ値の設定を、確実に行
うことができる。
【0012】また、上記において、操作子およびロータ
リエンコーダのいずれか一方は、クリック機構を有する
ロータリエンコーダであることが好ましい。
【0013】この電子楽器の演奏音パラメータ設定装置
によれば、操作子およびロータリエンコーダのいずれか
一方がクリック機構を有するので、操作子を回転させた
場合、操作子およびロータリエンコーダは、クリック機
構のクリック機能により、予め設定されている所定回転
角度毎に回転抵抗が大きくなる。このクリック機構にお
ける所定回転角度が小さい設定のものを用いて、演奏音
のパラメータ値を目標値に設定する場合、まず操作子を
速く回転させることにより、素早く目標値付近まで近づ
け、目標値の付近からは、操作子をゆっくりと間欠回転
させることにより、小さな所定回転角度ずつ回転させ、
最終的には目標値に確実に到達することができる。この
ように、演奏音の各パラメータ値の設定操作が容易にな
る。
【0014】さらに、上記において、電子楽器の表面の
操作子の付近に配置され、操作子の回転変位量に応じて
発光する多数のLEDをさらに備えることが好ましい。
【0015】この電子楽器の演奏音パラメータ設定装置
によれば、操作子の付近には、多数のLEDが配置され
ており、これらが操作子の回転変位量に応じて発光する
ので、これらのLEDを目盛代わりに参照しながらパラ
メータ値を設定することができ、その設定が容易にな
る。
【0016】加えて、上記において、電子楽器の表面に
配置され、操作子およびその回転変位量に応じた画像を
それぞれ表示するLCDをさらに備えることが好まし
い。
【0017】この電子楽器の演奏音パラメータ設定装置
によれば、電子楽器の表面には、操作子およびその回転
変位量に応じた画像をそれぞれ表示するLCDが配置さ
れているので、これらを参照しながらパラメータ値を設
定でき、その設定が容易になる。特に、大きなLCD
を、演奏者が見易い位置に配置した場合、パラメータ値
の設定がさらに容易になる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の第1実施形態に係る電子楽器の演奏音パラメー
タ設定装置について説明する。図1は、電子楽器として
の電子ピアノPを示している。この電子ピアノPは、演
奏音を多数種(例えば、バイオリン音、ピアノ音および
ハープシコード音など)の中から任意に切り換えること
ができるものであり、演奏音における多数種のパラメー
タ(例えば、音色、ピッチ、音価および強度など)を、
それぞれ設定するための演奏音パラメータ設定装置1を
備えている。
【0019】この演奏音パラメータ設定装置1では、電
子ピアノPの表面の左上部に、多数のつまみ(操作子)
2が回動自在に取り付けられており、このつまみ2の右
側には、1つのLCD(液晶表示器)4と、12個の音
色ボタン5とが、それぞれ横に並んで配置されている。
このLCD4は、電子ピアノPの様々な演奏情報を表示
するものであり、音色ボタン5は、電子ピアノPが備え
る演奏音の12種の音色を切り換えるためのものであ
る。演奏者が音色ボタン5の1つを選択し押した場合、
LCD4は、演奏情報として選択された音色を表示する
と共に、この音色に対して設定されている各種パラメー
タ(例えば、ピッチ、音価および強度など)の設定値を
表示する。つまみ2は、これらの各種パラメータの設定
値を変更するためのものであり、演奏音パラメータ設定
装置1では、LCD4に表示された各設定値を確認しな
がら、1つのつまみ2を時計回り・反時計回りに回転さ
せることにより、このつまみ2と対応するパラメータ、
例えばピッチの設定値が変化するようになっている。
【0020】図2に示すように、このつまみ2の回転軸
2aは、検出器としてのロータリエンコーダ3に連結さ
れており、ロータリエンコーダ3は、電子ピアノPのケ
ースP1に内側から取り付けられている。このロータリ
エンコーダ3は、周知のような図示しないスリット付き
の円盤およびフォトセンサなどを内蔵しており、これら
によりつまみ2の回転角度および回転方向(以下「回転
変位量」という)を検出するようになっている。
【0021】また、図3に示すように、つまみ2は、そ
の下部にクリック機構20を有している。このクリック
機構20は、つまみ2の下面に形成された波状部21
と、この波状部21に係合するクリックボール22とを
備えている。クリックボール22は、ケースP1に形成
された溝23に出没自在に収納されており、この溝23
には、クリックボール22を上方に付勢するコイルばね
24が内蔵されている。このコイルばね24の付勢力に
より、クリックボール22は、波状部22と常時係合し
ている。これにより、このクリック機構20では、つま
み2を回した場合、クリックボール22が波状部21の
凸部を乗り越えながら凹部に係合し、さらに同様の動作
を繰り返す。このため、つまみ2は、所定回転角度毎に
回転抵抗の増減を繰り返しながら回転し、この後、つま
み2を回す力を緩めた場合、クリックボール22が波状
部21の凹部に係合した位置で停止する。
【0022】さらに、図1に示すように、電子ピアノP
の表面には、演奏者が演奏時に押鍵操作するキー6が多
数、横方向に並んでおり、その左右端部には、このキー
6の操作に応じて演奏音を発生する2つのスピーカ7,
7が、配置されている。電子ピアノPには、ともに図示
しないCPU、RAM、ROMなどを有する制御回路
(変更手段)が内蔵されており、この制御回路には、上
記LCD4、多数の音色ボタン5、ロータリエンコーダ
3および各キー6のスイッチ(図示せず)などが電気的
に接続されている。これにより、制御回路には、音色ボ
タン5の押下信号や、ロータリエンコーダ3が検出した
各つまみ2の回転変位量を示す信号や、キー6の押鍵操
作信号などが入力される。制御回路は、これらの信号に
基づき、LCD4に各種演奏情報を表示させると共に、
キー6が押鍵操作されている場合には、演奏音をスピー
カ7から発生させる。
【0023】制御回路は、音色ボタン5に対応する12
種の音色毎に、各つまみ2により設定された各パラメー
タの設定値を記憶するようになっており、音色ボタン5
の操作により音色が切り換えられた場合には、切り換え
られた音色に対応して記憶している各パラメータの記憶
設定値(操作直前における設定値)を、最初にLCD4
に表示し、かつロータリエンコーダ3の検出信号に応じ
て、これらの記憶設定値を変化させる。これにより、キ
ー6を押鍵しながらつまみ2を回した場合には、つまみ
2に対応するパラメータ値が記憶設定値から変化するの
に応じて、演奏音が変化するようになっている。
【0024】以上のように構成された演奏音パラメータ
設定装置1の動作について説明すると、電子ピアノPの
演奏時に、演奏音を設定する場合、まず、音色ボタン5
を選択し押すことにより、1つの音色、例えばハープシ
コード音を選択する。これにより、制御回路は、LCD
4を駆動し、ハープシコード音が選択されたことをLC
D4に表示させ、かつこのハープシコード音に対してす
でに設定されているピッチや音価などの各パラメータの
記憶設定値をLCD4に表示させる。演奏者が表示され
た各パラメータの記憶設定値を参照しながら、1つのつ
まみ2を回した場合、ロータリエンコーダ3は、このつ
まみ2の回転変位量を検出し、その検出信号を制御回路
に送る。これにより、制御回路は、このつまみ2に対応
するパラメータの設定値を、記憶設定値からつまみ2の
回転変位量に応じて変化させると共に、その設定値の変
化をLCD4に表示させる。このとき、必要に応じてキ
ー6を押鍵しながら、つまみ2を回すことにより、演奏
者は、スピーカ7から発生する演奏音の変化を耳で確か
めながらパラメータ値を設定することができる。
【0025】ハープシコードの演奏音における各パラメ
ータ値の設定が終了した後、別の演奏音、例えば、バイ
オリン音を設定する場合には、上記と同様にまず音色ボ
タン5により、バイオリン音の音色を選択する。このと
き、ハープシコードの演奏音に対する各パラメータの設
定値が、制御回路内に記憶設定値として記憶され、かつ
LCD4が、バイオリン音に対してすでに設定されてい
る各パラメータの記憶設定値を表示する。演奏者は、こ
れらを参照しながら、つまみ2を回し、各パラメータ値
を設定することにより、バイオリン音における各パラメ
ータ値を上記と同様に設定する。
【0026】このように、つまみ2を回しながら各パラ
メータ値を設定する際に、上述したように、つまみ2
は、クリック機構20を有しているので、その設定操作
を容易に行うことができる。例えば、ピッチ設定用のつ
まみ2において、ピッチの設定可能な範囲が「0〜12
8」で、クリック機構20の所定回転角度が15度であ
り、かつこの所定回転角度がピッチの設定値「1」に対
応しているものでは、つまみ2を1回転させることによ
り、ピッチの設定値が「360÷15=24」変化す
る。このつまみ2を時計回りに回すことにより、設定値
が増加するものの場合、ピッチの記憶設定値が「54」
であり、演奏者が希望するピッチの目標値が「82」の
ときには、つまみ2を時計回りに素早く1回転させるこ
とにより、ピッチの設定値が「54+24=78」まで
変化する。この後、つまみ2をゆっくりと時計回りに1
5度ずつ、4回、間欠回転させることにより、ピッチの
設定値を目標値「82」にすることができる。また、例
えば、ピッチの設定値が目標値「82」よりも行き過ぎ
て「84」になった場合には、つまみ2を反時計回りに
15度ずつ、2回、間欠回転させればよい。このよう
に、つまみ2がクリック機構20を有していることによ
り、演奏音のパラメータの設定値を容易かつ確実に目標
値に設定できる。
【0027】以上詳述したように、第1実施形態の電子
楽器の演奏音パラメータ設定装置1によれば、音色を切
り換えた場合、その切り換えた音色に対応してすでに設
定されている各パラメータの記憶設定値が、各パラメー
タの設定値として最初に設定され、つまみ2を回した場
合、その回転変位量に応じて、つまみ2に対応するパラ
メータの設定値が、記憶設定値から変化する。このと
き、キー6を押しながらつまみ2を回した場合には、電
子楽器の発生音が、つまみ2の回転変位量に応じて変化
する。このように、音色を切り換えた場合、電子楽器の
演奏音の各パラメータ値は、つまみ2の回転変位量に応
じてその記憶設定値から変化するので、パラメータ設定
時に、従来のような操作子の操作と演奏音の変化とが対
応しないような現象が発生せず、演奏者は、違和感なく
容易かつ適切に演奏音の設定を行うことができる。さら
に、つまみ2がクリック機構20を有しているので、パ
ラメータ値を設定する場合、つまみ2を速く回すことに
より素早く目標値付近まで近づけ、目標値の付近から
は、つまみ2をゆっくりと間欠回転させることにより、
目標値に確実に設定することができる。このように、パ
ラメータを目標値に設定する操作が容易になる。
【0028】なお、上記第1実施形態においては、音色
を切り換えた場合に、各音色毎にすでに設定されている
各パラメータ値を記憶設定値として最初に表示し、つま
み2の回転変位量に応じて設定するようにしたが、これ
に限らず、その他のパラメータ、例えばリズムを切り換
えた場合に、リズム毎にすでに設定されている各パラメ
ータ値を記憶設定値として最初に表示し、設定するよう
にしてもよい。また、音色毎に、各つまみ2により設定
された各パラメータの設定値を記憶するようにしたが、
これに限らず、音色毎に各パラメータの設定値を記憶し
ない構成とし、かつ音色を切り換えたときには、各パラ
メータの設定値を、所定の初期値にリセットするように
してもよい。さらに、クリック機構20をつまみ2の下
部に設けたが、ロータリエンコーダ3に設けてもよい。
【0029】次に、本発明の第2実施形態に係る電子楽
器の演奏音パラメータ設定装置を、図4を参照しながら
説明する。本実施形態の演奏音パラメータ設定装置で
は、上記第1実施形態と同様の構成に加えて、図4
(a)に示すように、多数のLED8が、つまみ2を中
心として円弧状に配置されている。これらのLED8
は、つまみ2の回転位置を示すようになっており、つま
み2を回した場合、その回転位置に応じて、LED8の
点灯位置がその円弧の周方向に沿って移動するようにな
っている。また、図4(b)に示す演奏音パラメータ設
定装置1では、つまみ2の右側に多数のLED8が上下
方向に一列に並んでいる。これらのLED8は、つまみ
2の回転位置に応じた位置を示すようになっており、つ
まみ2を回したときに、その回転位置に応じて、LED
8の点灯位置が上下方向に移動するようになっている。
このように、これらの演奏音パラメータ設定装置1で
は、多数のLED8がつまみ2の目盛代わりとして機能
するようになっており、これらのLED8を見ながらつ
まみ2を回し、パラメータ値を視覚的に設定することが
できるので、その設定が容易になる。加えて、例えば、
演奏時のように、素早い設定操作が要求される場合で
も、LED8の表示によってつまみ2の回転変位量を素
早く視覚的に判断できるので、パラメータの設定値を目
標値付近に素早く変更することができ、その設定操作が
容易になる。
【0030】なお、上記第2実施形態においては、LE
D8の点灯位置が、つまみ2の回転位置に応じて、円弧
の周方向および列の上下方向に移動するようにしたが、
これに限らず、つまみ2の回転位置に応じて、点灯して
いるLED8の総数が増減する構成としてもよい。ま
た、LED8の配置は、つまみ2の回転変位量を視覚的
に判断できるものであれば、どのような配置でもよい。
【0031】さらに、本発明の第3実施形態に係る電子
楽器の演奏音パラメータ設定装置を、図5を参照しなが
ら説明する。図5に示すように、この演奏音パラメータ
設定装置1では、LCD4に画像9が表示されるように
なっており、画像9a〜9bが、つまみ2、つまみ2の
目盛およびつまみ2の設定位置(回転位置)にそれぞれ
対応している。つまみ2を回した場合、その回転変位量
に応じて、つまみ2の設定位置に対応する画像9cが、
目盛に対応する画像9bの回りを移動する。これによ
り、演奏者は、LCD4を見ながらパラメータ値を視覚
的に容易に設定することができる。また、上記第2実施
形態と同様に、回転変位量を視覚的に判断できるので、
演奏時のように、素早い設定操作が要求される場合でも
パラメータの設定値を目標値付近に素早く変更すること
ができ、その設定操作が容易になる。特に、大きなLC
D4を、演奏者が見易い位置に配置した場合、演奏中の
パラメータの設定操作がさらに容易になる。
【0032】なお、上記第3実施形態では、つまみ2、
つまみ2の目盛およびつまみ2の設定位置(回転位置)
に対応する画像を、LCD4にそれぞれ表示するように
したが、これに限らず、つまみ2の回転変位量を視覚的
に判断できる画像を表示する構成であればよい。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の電子楽器の演奏
音パラメータ設定装置によれば、演奏音のパラメータ設
定時に、従来のような操作子の操作と演奏音の変化とが
対応しないような現象が発生せず、演奏者は、違和感な
く快適に演奏音の設定を行うことができる。また、その
パラメータ値の設定操作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る演奏音パラメータ
設定装置を備えた電子ピアノの外観を示す斜視図であ
る。
【図2】電子楽器の演奏音パラメータ設定装置における
操作子およびロータリエンコーダを示す(a)平面図
と 、(b)断面図である。
【図3】電子楽器の演奏音パラメータ設定装置のクリッ
ク機構を示す断面図である。
【図4】第2実施形態に係る演奏音パラメータ設定装置
を示す平面図である。
【図5】第3実施形態に係る演奏音パラメータ設定装置
を示す平面図である。
【図6】従来の電子楽器の演奏音パラメータ設定装置を
示す平面図である。
【符号の説明】
P 電子ピアノ(電子楽器) 1 演奏音パラメータ設定装置 2 つまみ(操作子) 3 ロータリエンコーダ(検出器) 4 LCD 8 LED 9 画像 20 クリック機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏音を定めるためのパラメータの値を
    設定するための電子楽器の演奏音パラメータ設定装置で
    あって、 前記電子楽器の表面に回転自在に設けられた操作子と、 この操作子を操作したときの回転変位量を検出する検出
    器と、 前記パラメータの設定値を、前記検出器が検出した前記
    回転変位量に応じて、前記操作子の操作直前における設
    定値から変化させる変更手段と、 を備えることを特徴とする電子楽器の演奏音パラメータ
    設定装置。
  2. 【請求項2】 前記検出器は、前記操作子に連結された
    ロータリエンコーダであることを特徴とする請求項1に
    記載の電子楽器の演奏音パラメータ設定装置。
  3. 【請求項3】 前記操作子および前記ロータリエンコー
    ダのいずれか一方が、クリック機構を有することを特徴
    とする請求項2に記載の電子楽器の演奏音パラメータ設
    定装置。
  4. 【請求項4】 前記電子楽器の表面の前記操作子の付近
    に配置され、当該操作子の前記回転変位量に応じて発光
    する多数のLEDをさらに備えることを特徴とする請求
    項1、2または3に記載の電子楽器の演奏音パラメータ
    設定装置。
  5. 【請求項5】 前記電子楽器の表面に配置され、前記操
    作子およびその前記回転変位量に応じた画像をそれぞれ
    表示するLCDをさらに備えることを特徴とする請求項
    1、2または3に記載の電子楽器の演奏音パラメータ設
    定装置。
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JP (1) JPH117280A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011100021A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Funai Electric Co Ltd 電子機器および携帯機器
JP2019078943A (ja) * 2017-10-26 2019-05-23 株式会社河合楽器製作所 パラメータ制御装置及び制御方法

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