JPH1172210A - Rdfを用いたボイラ装置 - Google Patents
Rdfを用いたボイラ装置Info
- Publication number
- JPH1172210A JPH1172210A JP23345997A JP23345997A JPH1172210A JP H1172210 A JPH1172210 A JP H1172210A JP 23345997 A JP23345997 A JP 23345997A JP 23345997 A JP23345997 A JP 23345997A JP H1172210 A JPH1172210 A JP H1172210A
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- JP
- Japan
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- gas
- rdf
- boiler
- sodium
- dechlorinating agent
- Prior art date
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- Pending
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- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 可燃性の廃棄物を単に焼却処理せずに、一旦
固形化してRDF(固形化燃料)にし、これをボイラの
燃料として再利用することが行われているが、RDFを
燃焼させた際、塩素系ガスが発生して、ダイオキシン発
生の原因となる。 【解決手段】 RDFと脱塩素剤とを破砕・混合手段1
で破砕混合して加熱手段3を有する反応炉2に投入し、
加熱して分解ガス(塩素系ガス)を発生させる。発生し
た塩素系ガスと脱塩素剤とを接触反応させ、有害な塩化
水素(HCl)を無害な塩化物(NaCl,KCl)に
置換生成して、分解ガスを無害化し、この無害化ガスを
ボイラ本体4の熱源として利用し、ダイオキシンを発生
させることのない、RDFを用いたボイラ装置を得る。
固形化してRDF(固形化燃料)にし、これをボイラの
燃料として再利用することが行われているが、RDFを
燃焼させた際、塩素系ガスが発生して、ダイオキシン発
生の原因となる。 【解決手段】 RDFと脱塩素剤とを破砕・混合手段1
で破砕混合して加熱手段3を有する反応炉2に投入し、
加熱して分解ガス(塩素系ガス)を発生させる。発生し
た塩素系ガスと脱塩素剤とを接触反応させ、有害な塩化
水素(HCl)を無害な塩化物(NaCl,KCl)に
置換生成して、分解ガスを無害化し、この無害化ガスを
ボイラ本体4の熱源として利用し、ダイオキシンを発生
させることのない、RDFを用いたボイラ装置を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、RDF(固形化燃
料)を用いたボイラ装置に関し、特に、各種の廃棄物の
減容化,燃料化のために一般的に行われている塩素成分
を含有するRDFを処理すると同時にこれをボイラの加
熱用として利用するボイラ装置に関する。
料)を用いたボイラ装置に関し、特に、各種の廃棄物の
減容化,燃料化のために一般的に行われている塩素成分
を含有するRDFを処理すると同時にこれをボイラの加
熱用として利用するボイラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ゴミ等の被処理物は年々その量が増
加し、その処理が問題となっている。都市ゴミは一般的
に、一般家庭とかオフィス等から処理物として排出さ
れ、可燃性のものが主となっている。最近では、この可
燃性の処理物を単に焼却処理するのではなく、資源とし
て有効に利用することが考えられ、一旦処理物を固形化
してRDF(固形化燃料)にし、これを焼却炉に廃棄物
と共に投入して燃料として再利用することが行われてい
る。
加し、その処理が問題となっている。都市ゴミは一般的
に、一般家庭とかオフィス等から処理物として排出さ
れ、可燃性のものが主となっている。最近では、この可
燃性の処理物を単に焼却処理するのではなく、資源とし
て有効に利用することが考えられ、一旦処理物を固形化
してRDF(固形化燃料)にし、これを焼却炉に廃棄物
と共に投入して燃料として再利用することが行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、被処理物中に
は、近年多種多様な化学物質、例えば、塩化ビニル樹脂
を多く含んだプラスチック類や、オフィスで使用される
紙を塩素漂白剤のように、多量の塩素を含んだ物質が混
入しているため、事前に被処理物を分別して塩素成分の
発生の少ない処理物のみを選別したり、塩素除去手段
(消石灰、カルシウム等の添加)を施してRDF化する
ことが行われているが十分ではないのが現状である。
は、近年多種多様な化学物質、例えば、塩化ビニル樹脂
を多く含んだプラスチック類や、オフィスで使用される
紙を塩素漂白剤のように、多量の塩素を含んだ物質が混
入しているため、事前に被処理物を分別して塩素成分の
発生の少ない処理物のみを選別したり、塩素除去手段
(消石灰、カルシウム等の添加)を施してRDF化する
ことが行われているが十分ではないのが現状である。
【0004】従って、RDFを燃焼させた際、塩素系ガ
スが発生し、ダイオキシン発生の原因となり、そのまま
大気に放出することは環境上好ましくない。
スが発生し、ダイオキシン発生の原因となり、そのまま
大気に放出することは環境上好ましくない。
【0005】一方、平成9年1月の厚生省のガイドライ
ンによれば、複数のRDF化施設にてRDF化を推進
し、これらを大型の連続運転焼却施設に集積して集中焼
却処理する方針が示されているが、連続運転焼却炉はダ
イオキシン防止には寄与する施設であることから、従来
よりは改善されるものの必ずしも十分なものとは言えな
い。
ンによれば、複数のRDF化施設にてRDF化を推進
し、これらを大型の連続運転焼却施設に集積して集中焼
却処理する方針が示されているが、連続運転焼却炉はダ
イオキシン防止には寄与する施設であることから、従来
よりは改善されるものの必ずしも十分なものとは言えな
い。
【0006】このようにRDFを単に燃焼,焼却処理す
ると環境上好ましくなく種々の問題が発生する。従っ
て、これをボイラ装置に利用する場合も同様の問題を生
ずる。
ると環境上好ましくなく種々の問題が発生する。従っ
て、これをボイラ装置に利用する場合も同様の問題を生
ずる。
【0007】そこで、本発明は、RDFを直接燃焼させ
るのではなく、加熱処理し、発生し有害な塩素系ガスと
脱塩素剤とを反応させて、無害な塩化物を生成し、有害
な塩素系ガス及び有害な残渣を発生させることなくRD
Fを処理すると同時に、ボイラにて熱湯を得るようにし
たボイラ装置を提供することを目的とするものである。
るのではなく、加熱処理し、発生し有害な塩素系ガスと
脱塩素剤とを反応させて、無害な塩化物を生成し、有害
な塩素系ガス及び有害な残渣を発生させることなくRD
Fを処理すると同時に、ボイラにて熱湯を得るようにし
たボイラ装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩素系ガスを
発生するRDFを直接燃料として使用するのではなく、
加熱処理によって脱塩素処理し、発生した無害な分解ガ
スを加熱処理の加熱源に利用し、そのあとのガスによっ
て熱交換して水を加熱し、RDFの無害化処理と同時に
加熱ガスを利用してボイラの熱水を得るようにするもの
である。
発生するRDFを直接燃料として使用するのではなく、
加熱処理によって脱塩素処理し、発生した無害な分解ガ
スを加熱処理の加熱源に利用し、そのあとのガスによっ
て熱交換して水を加熱し、RDFの無害化処理と同時に
加熱ガスを利用してボイラの熱水を得るようにするもの
である。
【0009】そこで、本発明において上記の課題を解決
するための具体的手段は、含有塩素RDFの粉砕物と粉
体脱塩素剤との混合物を加熱することで熱分解して発生
する塩素系ガスと脱塩素剤とを接触反応して無害な塩化
物を生成して、無害な分解ガスと、無害な残渣を得る反
応炉と、発生した分解ガスを反応炉外に導出し、該導出
加熱ガスにより熱交換されるボイラ本体と、この熱交換
後のガスを処理して大気中に放出するガス排出手段とで
ボイラ装置を構成する。
するための具体的手段は、含有塩素RDFの粉砕物と粉
体脱塩素剤との混合物を加熱することで熱分解して発生
する塩素系ガスと脱塩素剤とを接触反応して無害な塩化
物を生成して、無害な分解ガスと、無害な残渣を得る反
応炉と、発生した分解ガスを反応炉外に導出し、該導出
加熱ガスにより熱交換されるボイラ本体と、この熱交換
後のガスを処理して大気中に放出するガス排出手段とで
ボイラ装置を構成する。
【0010】本発明に使用される脱塩素剤にはアルカリ
物質を使用する。このアルカリ物質には、次のものがあ
る。
物質を使用する。このアルカリ物質には、次のものがあ
る。
【0011】(1)アルカリ金属化合物の単体、複数の
混合物。
混合物。
【0012】(2)アルカリ金属化合物は、水酸化物、
炭酸化物の物質。
炭酸化物の物質。
【0013】(3)水酸化物、炭酸化物は、ナトリウム
系、カリウム系の物質。
系、カリウム系の物質。
【0014】(4)脱塩素剤は、(a)炭酸水素ナトリ
ウム。別称、酸性炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、
重炭酸ソーダ。
ウム。別称、酸性炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、
重炭酸ソーダ。
【0015】(b)炭酸ナトリウム。別称、炭酸ソー
ダ、ソーダ、ソーダ灰、洗濯ソーダ、結晶ソーダ。
ダ、ソーダ、ソーダ灰、洗濯ソーダ、結晶ソーダ。
【0016】(c)セスキ炭酸ナトリウム。別称、二炭
酸一水素ナトリウム、三二炭酸水素ナトリウム、ナトリ
ウムセスキカーボネート。
酸一水素ナトリウム、三二炭酸水素ナトリウム、ナトリ
ウムセスキカーボネート。
【0017】(d)天然ソーダ。別称、トロナ。
【0018】(e)炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸ナトリウムカリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムから選択した単体、又は複数種の混合物として使
用する。
炭酸ナトリウムカリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムから選択した単体、又は複数種の混合物として使
用する。
【0019】また、RDFと脱塩素剤との接触効果を高
めるため、RDFと脱塩素剤とを混合して加熱処理す
る。
めるため、RDFと脱塩素剤とを混合して加熱処理す
る。
【0020】この加熱処理は、破砕したRDFと粉体の
脱塩素剤とを混合して加熱する。このように、破砕する
ことで表面積を増し、塩素系ガスが析出し易くなり、且
つ脱塩素剤との混合を十分なものにして、脱塩素剤との
接触効果を高める。
脱塩素剤とを混合して加熱する。このように、破砕する
ことで表面積を増し、塩素系ガスが析出し易くなり、且
つ脱塩素剤との混合を十分なものにして、脱塩素剤との
接触効果を高める。
【0021】また、RDFから発生した塩素系ガスと脱
塩素剤とを接触反応させる。この接触反応は、反応炉で
行う。
塩素剤とを接触反応させる。この接触反応は、反応炉で
行う。
【0022】また、加熱された雰囲気は、200℃〜1
000℃とし、反応炉の形態、処理量、処理時間などの
運転条件により決定する。
000℃とし、反応炉の形態、処理量、処理時間などの
運転条件により決定する。
【0023】ここでRDF(固形化燃料)とは、可燃で
きるように処理したものを言い、広義には、 (a)厨芥類(肉類、魚頭・骨、卵殻、野菜、果実等の
食物の残り物) (b)プラスチック類(ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、等) (c)紙類(ティッシュペーパ、新聞紙、広告紙、袋
類、箱類、飲料パック、等) (d)その他可燃物(布などの繊維類、木片、ゴム、皮
皮、等)の混合物を言う。
きるように処理したものを言い、広義には、 (a)厨芥類(肉類、魚頭・骨、卵殻、野菜、果実等の
食物の残り物) (b)プラスチック類(ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、等) (c)紙類(ティッシュペーパ、新聞紙、広告紙、袋
類、箱類、飲料パック、等) (d)その他可燃物(布などの繊維類、木片、ゴム、皮
皮、等)の混合物を言う。
【0024】狭義には、(b),(c),(d)を言
う。
う。
【0025】しかし、最近では、燃焼などの目的のため
にプラスチック類、ゴム類といった特定物質を中心に固
形化処理したものも含まれるようになっている。
にプラスチック類、ゴム類といった特定物質を中心に固
形化処理したものも含まれるようになっている。
【0026】以上の条件により、塩素成分を含有するR
DFにアルカリ物質からなる脱塩素剤を添加して熱処理
すると、例えば、 炭酸水素ナトリウムの場合 (NaHCO3)+(HCl)→(NaCl)+(H
20)+(CO2) 炭酸水素カリウムの場合 (KHCO3)+(HCl)→(KCl)+(H20)+
(CO2) 水酸化ナトリウムの場合 (NaOH)+(HCl)→(NaCl)+(H20) 水酸化カリウムの場合 (KOH)+(HCl)→(KCl)+(H20) のように塩素系ガスと反応して無害な塩化ナトリウム
(NaCl)、塩化カリウム(KCl)が生成され、有
害な塩素成分(HCl)は無くなる。
DFにアルカリ物質からなる脱塩素剤を添加して熱処理
すると、例えば、 炭酸水素ナトリウムの場合 (NaHCO3)+(HCl)→(NaCl)+(H
20)+(CO2) 炭酸水素カリウムの場合 (KHCO3)+(HCl)→(KCl)+(H20)+
(CO2) 水酸化ナトリウムの場合 (NaOH)+(HCl)→(NaCl)+(H20) 水酸化カリウムの場合 (KOH)+(HCl)→(KCl)+(H20) のように塩素系ガスと反応して無害な塩化ナトリウム
(NaCl)、塩化カリウム(KCl)が生成され、有
害な塩素成分(HCl)は無くなる。
【0027】このことから、アルカリ物質を添加して処
理することで、無害化処理、即ち、有害な塩素系ガス及
び有害な残渣を発生させることなくRDFを処理すると
同時にボイラの加熱源への利用が実現できる。
理することで、無害化処理、即ち、有害な塩素系ガス及
び有害な残渣を発生させることなくRDFを処理すると
同時にボイラの加熱源への利用が実現できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
によって説明する。
によって説明する。
【0029】図1(A)は、本発明の一つの実施の形態
のシステム構成図、図1(B)は(A)図のA−A断面
図を示し、同図において、1は破砕・混合手段で、RD
Fと脱塩素剤とを破砕して混合する。RDFは、事前に
破砕したものを投入してもよい。また、脱塩素剤は、通
常「粉体」を使用する。しかし、破砕・混合以前の形態
は、任意の形態(例えば塊状)でよい。
のシステム構成図、図1(B)は(A)図のA−A断面
図を示し、同図において、1は破砕・混合手段で、RD
Fと脱塩素剤とを破砕して混合する。RDFは、事前に
破砕したものを投入してもよい。また、脱塩素剤は、通
常「粉体」を使用する。しかし、破砕・混合以前の形態
は、任意の形態(例えば塊状)でよい。
【0030】2は反応炉で破砕・混合手段1で混合した
RDFと脱塩素剤の粉体の混合物を加熱して反応させる
回転炉体21と、加熱手段3とから成り、回転炉体21
は図1(B)に示すように円筒状で内部に加熱ガスが流
通するパイプ22が円筒状の長手方向に複数本配設さ
れ、ローラ支持体23で回転自在に支持されている。2
2′はRDFと脱塩素剤との混合物26を効果的に回転
させて脱塩素反応が良好となるような機能を持つように
配設されたパイプである。なお、この回転炉体21は図
の左側の混合物を投入する投入部24から、右側の排出
部25側に下がるように傾斜して設置され、回転炉体2
1が図示を省略した駆動手段で回転されたとき、混合物
が排出部25側に流動するように形成されている。
RDFと脱塩素剤の粉体の混合物を加熱して反応させる
回転炉体21と、加熱手段3とから成り、回転炉体21
は図1(B)に示すように円筒状で内部に加熱ガスが流
通するパイプ22が円筒状の長手方向に複数本配設さ
れ、ローラ支持体23で回転自在に支持されている。2
2′はRDFと脱塩素剤との混合物26を効果的に回転
させて脱塩素反応が良好となるような機能を持つように
配設されたパイプである。なお、この回転炉体21は図
の左側の混合物を投入する投入部24から、右側の排出
部25側に下がるように傾斜して設置され、回転炉体2
1が図示を省略した駆動手段で回転されたとき、混合物
が排出部25側に流動するように形成されている。
【0031】加熱手段3は、回転炉体21の排出口25
側に設けたガス取り出し手段31とこの取り出した分解
ガスを更に加熱する加熱ヒータ32、加熱ヒータ32で
昇温された分解ガスを各パイプ22,22′に分配する
分配手段33と、各パイプに分配された分解ガスを再び
集めてガス送出管35に送出するガス送出手段34とに
より形成されている。
側に設けたガス取り出し手段31とこの取り出した分解
ガスを更に加熱する加熱ヒータ32、加熱ヒータ32で
昇温された分解ガスを各パイプ22,22′に分配する
分配手段33と、各パイプに分配された分解ガスを再び
集めてガス送出管35に送出するガス送出手段34とに
より形成されている。
【0032】4は熱交換手段を有するボイラ本体で熱湯
を得る。5はガス排出手段で、熱交換後のガスを必要に
応じて除塵フィルタ、二次燃焼などの排ガス処理装置5
1で処理した後、煙突52から大気中に排出する。
を得る。5はガス排出手段で、熱交換後のガスを必要に
応じて除塵フィルタ、二次燃焼などの排ガス処理装置5
1で処理した後、煙突52から大気中に排出する。
【0033】6は残渣処理手段で、回転炉体21から残
渣を取り出し、水などの溶液で洗浄し、残渣から反応済
みの脱塩素剤を分離除去し、固液分離して炭化物および
洗浄液を回収する。なお、図中、Sはシールドを示して
いる。
渣を取り出し、水などの溶液で洗浄し、残渣から反応済
みの脱塩素剤を分離除去し、固液分離して炭化物および
洗浄液を回収する。なお、図中、Sはシールドを示して
いる。
【0034】なお、本実施の形態における加熱手段3
は、加熱分解ガスを利用した場合であるが、回転炉体2
1を電気加熱,ガス加熱,誘導加熱,マイクロ波加熱等
の加熱手段で直接加熱するようにしてもよい。この場合
は、回転炉体の内部のパイプは不用となり、また、ガス
取り出し手段31からの分解ガスは、点線で示すよう
に、直接ボイラ本体4に接続する。
は、加熱分解ガスを利用した場合であるが、回転炉体2
1を電気加熱,ガス加熱,誘導加熱,マイクロ波加熱等
の加熱手段で直接加熱するようにしてもよい。この場合
は、回転炉体の内部のパイプは不用となり、また、ガス
取り出し手段31からの分解ガスは、点線で示すよう
に、直接ボイラ本体4に接続する。
【0035】一連の処理は、RDFと脱塩素剤の粉体
(例えば、炭酸水素ナトリウム、NaHCO3)を破砕
・混合手段1に投入し、RDFの破砕と両者の混合を行
う。RDFは小指程度の塊であるが、事前に破砕してお
いても良いし、また、破砕・混合手段1で破砕してもよ
い。
(例えば、炭酸水素ナトリウム、NaHCO3)を破砕
・混合手段1に投入し、RDFの破砕と両者の混合を行
う。RDFは小指程度の塊であるが、事前に破砕してお
いても良いし、また、破砕・混合手段1で破砕してもよ
い。
【0036】脱塩素剤は、通常粉体を使用する。この脱
塩素剤の添加量は、RDFの重量に対して、2〜30重
量%を添加する。勿論、RDFの特性(発生塩素系ガス
量)に応じて添加量を決定する。また、塩化水素量をモ
ニタリングして逐次脱塩素剤を反応炉2内に追加供給し
てもよい。
塩素剤の添加量は、RDFの重量に対して、2〜30重
量%を添加する。勿論、RDFの特性(発生塩素系ガス
量)に応じて添加量を決定する。また、塩化水素量をモ
ニタリングして逐次脱塩素剤を反応炉2内に追加供給し
てもよい。
【0037】この破砕・混合手段1で十分に破砕と混合
をした後に、反応炉2内の回転炉体21内に投入する。
この反応炉2内での加熱処理は、処理物が炭化するまで
充分に加熱処理(例えば、1時間)する。
をした後に、反応炉2内の回転炉体21内に投入する。
この反応炉2内での加熱処理は、処理物が炭化するまで
充分に加熱処理(例えば、1時間)する。
【0038】回転炉体21内では、パイプ22′によっ
て混合物が回転され、分解ガスを効果的に発生させ、脱
塩素剤との反応を良好なものとしている。この加熱によ
り発生した分解ガスは、加熱ガスとなり、ガス取り出し
手段31に導出され、加熱ヒータ32,分配手段33を
通り、各パイプ22,22′に分配されて回転炉体21
および混合物を300℃〜500℃に加熱して熱分解を
行う。
て混合物が回転され、分解ガスを効果的に発生させ、脱
塩素剤との反応を良好なものとしている。この加熱によ
り発生した分解ガスは、加熱ガスとなり、ガス取り出し
手段31に導出され、加熱ヒータ32,分配手段33を
通り、各パイプ22,22′に分配されて回転炉体21
および混合物を300℃〜500℃に加熱して熱分解を
行う。
【0039】回転炉体21を加熱した加熱後のガスは、
ガス送出手段34に集められ、ガス送出管35を介して
ボイラ本体4に導かれ、熱交換されて熱湯を得る。
ガス送出手段34に集められ、ガス送出管35を介して
ボイラ本体4に導かれ、熱交換されて熱湯を得る。
【0040】この熱交換された後のガスは、必要に応じ
て除塵フィルタ、二次燃焼などの排出処理装置51を経
て煙突52から大気中に排出される。
て除塵フィルタ、二次燃焼などの排出処理装置51を経
て煙突52から大気中に排出される。
【0041】なお、運転起動時には、図示を省略した加
熱手段で、回転炉体21を外部から加熱するか、又は加
熱ヒータ32で空気を加熱して回転炉体21に供給す
る。
熱手段で、回転炉体21を外部から加熱するか、又は加
熱ヒータ32で空気を加熱して回転炉体21に供給す
る。
【0042】処理済み残渣は、回転炉体21の排出部2
5から取り出され、残渣処理手段6の洗浄処理部61
で、水などの溶液で洗浄分離され、脱塩素剤と塩素系ガ
スと反応して生成された無害な塩化物(例えば、塩化ナ
トリウム)は溶液として排出される。
5から取り出され、残渣処理手段6の洗浄処理部61
で、水などの溶液で洗浄分離され、脱塩素剤と塩素系ガ
スと反応して生成された無害な塩化物(例えば、塩化ナ
トリウム)は溶液として排出される。
【0043】一方、分離後、乾燥することで、固形物と
して、有益な炭化物が取り出される。
して、有益な炭化物が取り出される。
【0044】反応炉2での加熱処理は、「溶解、燃焼、
焼却」ではなく、「蒸焼、熱分解」での処理とすると、
析出した有害な塩素系ガスと脱塩素剤とを効果的に接触
反応させることができ、有害な塩素系ガスを無害な塩化
物に置換生成することができる。
焼却」ではなく、「蒸焼、熱分解」での処理とすると、
析出した有害な塩素系ガスと脱塩素剤とを効果的に接触
反応させることができ、有害な塩素系ガスを無害な塩化
物に置換生成することができる。
【0045】従って、この反応環境を維持するには、一
つには、全体の環境が反応維持に必要な安定した状態と
成っていること、例えば、低酸素雰囲気の安定状態とな
っていること。(処理中に処理物の周囲にのみに新たに
空気量が進入しないことが必要で、これだと有機物の周
囲が燃焼を開始することになり、反応が不安定となるお
それがある。) または、未燃焼状態を維持できる条件の基に、粉砕され
た処理物内部全体に空気が行き渡るように新鮮な空気を
吹き込むことでも反応を維持できることが実験の結果判
明している。
つには、全体の環境が反応維持に必要な安定した状態と
成っていること、例えば、低酸素雰囲気の安定状態とな
っていること。(処理中に処理物の周囲にのみに新たに
空気量が進入しないことが必要で、これだと有機物の周
囲が燃焼を開始することになり、反応が不安定となるお
それがある。) または、未燃焼状態を維持できる条件の基に、粉砕され
た処理物内部全体に空気が行き渡るように新鮮な空気を
吹き込むことでも反応を維持できることが実験の結果判
明している。
【0046】塩素成分を含有するRDFから発生する有
害な塩素系ガスと加熱された雰囲気中で反応するアルカ
リ物質からなる脱塩素剤とを接触反応させると有害な塩
素系ガスと反応して無害な塩化物を生成することは、次
の実験調査により明らかとなった。
害な塩素系ガスと加熱された雰囲気中で反応するアルカ
リ物質からなる脱塩素剤とを接触反応させると有害な塩
素系ガスと反応して無害な塩化物を生成することは、次
の実験調査により明らかとなった。
【0047】実験は、排気管付きで、開閉扉を有する密
閉容器にて低酸素雰囲気を作り、この密閉容器にRDF
の試料を入れ、電気炉にて加熱し、250℃から600
℃まで50℃間隔で各温度にて5分間保持し、昇温時、
キープ時で排気管を開けて塩化水素ガス(HCl)濃度
(ppm)を測定した。
閉容器にて低酸素雰囲気を作り、この密閉容器にRDF
の試料を入れ、電気炉にて加熱し、250℃から600
℃まで50℃間隔で各温度にて5分間保持し、昇温時、
キープ時で排気管を開けて塩化水素ガス(HCl)濃度
(ppm)を測定した。
【0048】ガス濃度の測定は、JIS−K0804に
規定されている検知管によって測定した。
規定されている検知管によって測定した。
【0049】表1にこの測定結果を示す。塩化水素ガス
濃度は実験10回における測定値で実施例1および2は
最高値、比較例1および2は最低値を示す。
濃度は実験10回における測定値で実施例1および2は
最高値、比較例1および2は最低値を示す。
【0050】なお、“ND”は“検出されず”を表し、
10回の実験でいずれも検出されなかったことを示す。
10回の実験でいずれも検出されなかったことを示す。
【0051】実験は、まず、比較例として脱塩素剤を添
加しないRDF40gの試料を作り、破砕したものを比
較例1、破砕しない塊状のものを比較例2とした。
加しないRDF40gの試料を作り、破砕したものを比
較例1、破砕しない塊状のものを比較例2とした。
【0052】次に、破砕したRDF40gに本発明の脱
塩素剤である炭酸水素ナトリウム10gを添加した試料
を作り、これを実施例1とし、同様に、塊状のRDF4
0gに炭酸水素ナトリウムを添加した試料を実施例2と
して実験を行った。その結果を表1に示す。
塩素剤である炭酸水素ナトリウム10gを添加した試料
を作り、これを実施例1とし、同様に、塊状のRDF4
0gに炭酸水素ナトリウムを添加した試料を実施例2と
して実験を行った。その結果を表1に示す。
【0053】なお、一般的に知られている処理済みRD
Fにおける塩素成分の含有量は、廃プラスチック系のR
DFは、0.29〜0.89重量%の塩素成分を含有し
ている。古紙系のRDFは、0.2重量%の塩素成分を
含有している。
Fにおける塩素成分の含有量は、廃プラスチック系のR
DFは、0.29〜0.89重量%の塩素成分を含有し
ている。古紙系のRDFは、0.2重量%の塩素成分を
含有している。
【0054】また、今回の実験に供したRDFの塩素含
有量は、分析結果、0.7重量%であった。
有量は、分析結果、0.7重量%であった。
【0055】
【表1】
【0056】この表1に示す実験結果から、次のように
考察される。
考察される。
【0057】(1)脱塩素剤を使用しないRDFのみの
場合、 (a)塊状の場合は、比較例2に示すように、350℃
〜450℃あたりで、塩化水素が相当量発生しているこ
とがわかる。
場合、 (a)塊状の場合は、比較例2に示すように、350℃
〜450℃あたりで、塩化水素が相当量発生しているこ
とがわかる。
【0058】(b)破砕した場合には、比較例1に示す
ように、比較例2と同じ温度域で塩化水素が発生してい
るが、比較例2より発生量は少ないものの、依然として
相当量発生していることがわかる。
ように、比較例2と同じ温度域で塩化水素が発生してい
るが、比較例2より発生量は少ないものの、依然として
相当量発生していることがわかる。
【0059】(2)RDFと脱塩素剤の場合、 (a)塊状の場合は、実施例2に示すように、350℃
〜450℃あたりで、塩化水素が僅かに発生している。
〜450℃あたりで、塩化水素が僅かに発生している。
【0060】(b)破砕した場合には、塩化水素の発生
がみられないことがわかった。
がみられないことがわかった。
【0061】上記の実験において炭酸水素ナトリウムが
脱塩素剤として非常に効果があることが判明したので、
同様の無害な塩化物を生成する物質を求めて実験を行っ
た。
脱塩素剤として非常に効果があることが判明したので、
同様の無害な塩化物を生成する物質を求めて実験を行っ
た。
【0062】この実験も、前記と同じ要領で行った。
【0063】実験は、まず、塩素成分を多量に含んでい
るポリ塩化ビニリデンのみ4gを用いて予備試験を行っ
た。その結果を表2の比較例1に示す。
るポリ塩化ビニリデンのみ4gを用いて予備試験を行っ
た。その結果を表2の比較例1に示す。
【0064】次に、従来より脱塩素剤として知られてい
る消石灰および炭酸カルシウムの粉末を各20g添加し
て実験した。その結果を比較例2および比較例3に示
す。
る消石灰および炭酸カルシウムの粉末を各20g添加し
て実験した。その結果を比較例2および比較例3に示
す。
【0065】次に、被処理物として、加熱した場合に多
量の塩化水素を発生するポリ塩化ビニリデンと塩化ビニ
ルを選び、これに本発明のアルカリ物質による脱塩素剤
の中から、表2に示す数種の物質を選んで、添加して実
験を行った。
量の塩化水素を発生するポリ塩化ビニリデンと塩化ビニ
ルを選び、これに本発明のアルカリ物質による脱塩素剤
の中から、表2に示す数種の物質を選んで、添加して実
験を行った。
【0066】実施例1および実施例2は、本発明の炭酸
水素ナトリウムの粉末20gを被処理物のポリ塩化ビニ
リデン4gおよび塩化ビニル4gに添加した場合、実施
例3〜実施例5は、同じ被処理物のポリ塩化ビニリデン
4gに、本発明の炭酸水素カリウム10g、水酸化ナト
リウム20g、水酸化カリウム20gを夫々添加した場
合で、各実施例において被処理物と脱塩素剤とを混合し
て実験を行った。その結果を表2に示す。
水素ナトリウムの粉末20gを被処理物のポリ塩化ビニ
リデン4gおよび塩化ビニル4gに添加した場合、実施
例3〜実施例5は、同じ被処理物のポリ塩化ビニリデン
4gに、本発明の炭酸水素カリウム10g、水酸化ナト
リウム20g、水酸化カリウム20gを夫々添加した場
合で、各実施例において被処理物と脱塩素剤とを混合し
て実験を行った。その結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】表2に示した実験結果から以下のように考
察される。
察される。
【0069】まず、塩素成分を多量に含有するポリ塩化
ビニリデンを被処理物とした場合、脱塩素剤を添加しな
い比較例1では熱処理による各温度に渡って塩化水素ガ
スが多量に発生している。この被処理物に従来の脱塩素
剤である消石灰を添加した比較例2と炭酸カルシウムを
添加した比較例3では、比較例1と較べて塩化水素ガス
の発生がかなり抑制されているものの、まだ十分である
とはいえない。
ビニリデンを被処理物とした場合、脱塩素剤を添加しな
い比較例1では熱処理による各温度に渡って塩化水素ガ
スが多量に発生している。この被処理物に従来の脱塩素
剤である消石灰を添加した比較例2と炭酸カルシウムを
添加した比較例3では、比較例1と較べて塩化水素ガス
の発生がかなり抑制されているものの、まだ十分である
とはいえない。
【0070】これに対し、本発明では、実施例4および
実施例5の450℃において極く微量(1ppm、2p
pm)の塩化水素ガスが検出されたが、それ以外は全温
度範囲にわたり全く検出されず極めて良好な結果が得ら
れた。
実施例5の450℃において極く微量(1ppm、2p
pm)の塩化水素ガスが検出されたが、それ以外は全温
度範囲にわたり全く検出されず極めて良好な結果が得ら
れた。
【0071】また、被処理物に塩化ビニルを用いて、炭
酸水素ナトリウムを添加した場合も、実施例2に示すよ
うに、何れの温度領域においても、塩化水素の生成は完
全に抑制されている。
酸水素ナトリウムを添加した場合も、実施例2に示すよ
うに、何れの温度領域においても、塩化水素の生成は完
全に抑制されている。
【0072】以上の実験調査により、RDFを脱塩素処
理する場合には、塩素系ガスと反応して無害な塩化物を
生成するアルカリ物質(特にアルカリ金属化合物)を添
加して処理することで、無害化処理できることが確認で
きた。
理する場合には、塩素系ガスと反応して無害な塩化物を
生成するアルカリ物質(特にアルカリ金属化合物)を添
加して処理することで、無害化処理できることが確認で
きた。
【0073】なお、600℃以上においても同様な脱塩
素効果はあるが、設備の形態、時間、処理量などに基づ
いて決定すればよい。
素効果はあるが、設備の形態、時間、処理量などに基づ
いて決定すればよい。
【0074】有害な塩化水素が無害な塩化物に置換生成
される理由は下記のように反応していることから明らか
となった。
される理由は下記のように反応していることから明らか
となった。
【0075】(1)炭酸水素ナトリウムの場合 (NaHCO3)+(HCl)→(NaCl)+(H
20)+(CO2) (2)炭酸水素カリウムの場合 (KHCO3)+(HCl)→(KCl)+(H20)+
(CO2) (3)水酸化ナトリウムの場合 (NaOH)+(HCl)→(NaCl)+(H20) (4)水酸化カリウムの場合 (KOH)+(HCl)→(KCl)+(H20) 上記のように生成した、NaCl、KClは無害な塩化
物であり、上記物質以外にも、同様にNaCl、KCl
を生成するナトリウム系、カリウム系の下記の物質があ
り、同様な効果が得られる。
20)+(CO2) (2)炭酸水素カリウムの場合 (KHCO3)+(HCl)→(KCl)+(H20)+
(CO2) (3)水酸化ナトリウムの場合 (NaOH)+(HCl)→(NaCl)+(H20) (4)水酸化カリウムの場合 (KOH)+(HCl)→(KCl)+(H20) 上記のように生成した、NaCl、KClは無害な塩化
物であり、上記物質以外にも、同様にNaCl、KCl
を生成するナトリウム系、カリウム系の下記の物質があ
り、同様な効果が得られる。
【0076】炭酸ナトリウム 炭酸カリウム 炭酸ナトリウムカリウム 炭酸ナトリウム水和物 セスキ炭酸ナトリウム 天然ソーダ 次に、得られた残渣を分析し、脱塩素処理後の塩素系物
質の確認を行った結果、有害な塩素系ガス成分は検出さ
れず、無害な塩化物である塩化ナトリウム、塩化カリウ
ムが検出された。更に残渣を10分間撹拌して水洗浄す
ることにより、塩化ナトリウム、塩化カリウムは水に溶
解し、炭化物が残存するが、この炭化物中にも有害な塩
素系ガス成分は検出されなかった。
質の確認を行った結果、有害な塩素系ガス成分は検出さ
れず、無害な塩化物である塩化ナトリウム、塩化カリウ
ムが検出された。更に残渣を10分間撹拌して水洗浄す
ることにより、塩化ナトリウム、塩化カリウムは水に溶
解し、炭化物が残存するが、この炭化物中にも有害な塩
素系ガス成分は検出されなかった。
【0077】従って、有害な塩素成分は、残渣の一部と
なる、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(K
Cl)、水分(H2O)、気体(CO2)となり、ダイオ
キシン類の発生の原因となる塩化水素を発生することは
なく、排ガス及び残渣の無害化が実現できる。
なる、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化カリウム(K
Cl)、水分(H2O)、気体(CO2)となり、ダイオ
キシン類の発生の原因となる塩化水素を発生することは
なく、排ガス及び残渣の無害化が実現できる。
【0078】以上のことから、RDFをそのまま燃料と
して再利用するのではなく、脱塩素処理して無害化を行
った上で利用するのが良いことが判明した。
して再利用するのではなく、脱塩素処理して無害化を行
った上で利用するのが良いことが判明した。
【0079】このような、脱塩素処理に使用する脱塩素
剤としては、 (1)アルカリ金属化合物の単体、複数種の混合 (2)アルカリ金属化合物は、水酸化物、炭酸化物の物
質 (3)水酸化物、炭酸化物は、ナトリウム系、カリウム
系の物質 (4)脱塩素剤は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、セスキ炭酸ナトリウム、天然ソーダ、炭酸カリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムから選択した単体、複数
種の混合 が適合することも判明した。
剤としては、 (1)アルカリ金属化合物の単体、複数種の混合 (2)アルカリ金属化合物は、水酸化物、炭酸化物の物
質 (3)水酸化物、炭酸化物は、ナトリウム系、カリウム
系の物質 (4)脱塩素剤は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、セスキ炭酸ナトリウム、天然ソーダ、炭酸カリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムから選択した単体、複数
種の混合 が適合することも判明した。
【0080】従って、発生した有害な塩素系ガスと加え
た脱塩素剤との接触反応により、有害な塩素系ガスが無
害な塩化物(NaCl、KCl)が生成されるものであ
る。しかもこれらの無害な塩化物は、水などの溶液によ
る洗浄処理により効果的に除去でき、しかも洗浄後には
再利用可能な炭化物などが残る。
た脱塩素剤との接触反応により、有害な塩素系ガスが無
害な塩化物(NaCl、KCl)が生成されるものであ
る。しかもこれらの無害な塩化物は、水などの溶液によ
る洗浄処理により効果的に除去でき、しかも洗浄後には
再利用可能な炭化物などが残る。
【0081】また、洗浄処理前・後において、任意の分
離手段により各物質に分離し、分離後の物質を乾燥固化
して燃料その他有効に活用することができる。
離手段により各物質に分離し、分離後の物質を乾燥固化
して燃料その他有効に活用することができる。
【0082】なお、洗浄後の処理液は無害な塩化物を含
有するが、有害な物質はほとんど含まれず、必要に応じ
て廃水処理を行い、河川又は海洋に放流することができ
る。
有するが、有害な物質はほとんど含まれず、必要に応じ
て廃水処理を行い、河川又は海洋に放流することができ
る。
【0083】
【発明の効果】以上の実験結果から明らかとなったよう
に、固形化処理されたRDFをそのまま加熱処理すると
塩化水素が発生することが判明し、これを燃料として使
用することはダイオキシンを発生することになる。
に、固形化処理されたRDFをそのまま加熱処理すると
塩化水素が発生することが判明し、これを燃料として使
用することはダイオキシンを発生することになる。
【0084】本発明は、有害な塩素系ガス及び有害な残
渣を発生させることなくRDFを処理することができ、
同時にボイラにて熱湯を得ることができる。
渣を発生させることなくRDFを処理することができ、
同時にボイラにて熱湯を得ることができる。
【0085】無害な塩化物に置換することで、排ガスの
無害化と残渣の無害化の両方を実現できる。この結果、
ダイオキシン発生を効果的に防止できる。
無害化と残渣の無害化の両方を実現できる。この結果、
ダイオキシン発生を効果的に防止できる。
【0086】また、分解ガスは、有害な塩素系ガス(塩
化水素,塩素ガス)を含んでいないので、この分解を加
熱手段に利用して反応炉を加熱してもパイプやガス送出
管などの金属を腐食させることはない、等の効果を奏す
る。
化水素,塩素ガス)を含んでいないので、この分解を加
熱手段に利用して反応炉を加熱してもパイプやガス送出
管などの金属を腐食させることはない、等の効果を奏す
る。
【図1】本発明の実施の形態におけるシステム構成図。
1…破砕・混合手段 2…反応炉 21…回転炉体 22,22′…パイプ 23…ローラ支持体 24…投入部 25…排出部 26…混合物 3…加熱手段 31…ガス取り出し手段 32…加熱ヒータ 33…分配手段 34…ガス送出手段 35…ガス送出管 4…ボイラ本体 5…ガス排出手段 51…排ガス処理装置 52…煙突 6…残渣処理手段 61…洗浄処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 7/00 ZAB F23G 7/00 ZABA
Claims (6)
- 【請求項1】 含有塩素RDFの粉砕物と粉体脱塩素剤
との混合物を加熱することで熱分解して発生する塩素系
ガスと脱塩素剤とを接触反応して無害な塩化物を生成し
て、無害な分解ガスと無害な残渣を得る反応炉と、発生
した分解ガスを反応炉外に導出し、該導出加熱ガスによ
り熱交換されるボイラ本体と、この熱交換後のガスを処
理して大気中に放出するガス排出手段とを備えたことを
特徴とするRDFを用いたボイラ装置。 - 【請求項2】 脱塩素剤はアルカリ物質であることを特
徴とする請求項1記載のRDFを用いたボイラ装置。 - 【請求項3】 アルカリ物質は、アルカリ金属化合物の
単体、複数種の混合物であることを特徴とする請求項2
記載のRDFを用いたボイラ装置。 - 【請求項4】 アルカリ金属化合物は、水酸化物、炭酸
化物の物質であることを特徴とする請求項3記載のRD
Fを用いたボイラ装置。 - 【請求項5】 水酸化物、炭酸化物は、ナトリウム系、
カリウム系の物質であることを特徴とする請求項4記載
のRDFを用いたボイラ装置。 - 【請求項6】 脱塩素剤は、炭酸水素ナトリウム、炭酸
ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、天然ソーダ、炭酸
カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選択した単
体、複数種の混合物であることを特徴とする請求項1記
載のRDFを用いたボイラ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23345997A JPH1172210A (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | Rdfを用いたボイラ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23345997A JPH1172210A (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | Rdfを用いたボイラ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1172210A true JPH1172210A (ja) | 1999-03-16 |
Family
ID=16955372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23345997A Pending JPH1172210A (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | Rdfを用いたボイラ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1172210A (ja) |
-
1997
- 1997-08-29 JP JP23345997A patent/JPH1172210A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20051111 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051213 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060411 |