JPH1171984A - ロータリーパーカッションドリルの防音構造 - Google Patents

ロータリーパーカッションドリルの防音構造

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JPH1171984A
JPH1171984A JP24952597A JP24952597A JPH1171984A JP H1171984 A JPH1171984 A JP H1171984A JP 24952597 A JP24952597 A JP 24952597A JP 24952597 A JP24952597 A JP 24952597A JP H1171984 A JPH1171984 A JP H1171984A
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JP
Japan
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cover
damping member
drill
rotary percussion
drill head
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JP24952597A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Endo
哲哉 遠藤
Masataka Uto
巨貴 宇都
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Koken Boring Machine Co Ltd
Original Assignee
Koken Boring Machine Co Ltd
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Publication date
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  • Drilling And Exploitation, And Mining Machines And Methods (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械が大型化することなく、部材への取付け、
取外しが容易で、既製の機械にも取付けが可能なロータ
リーパーカッションドリルの防音構造を提供する。 【解決手段】ロータリーパーカッションドリルを構成す
る部材2、3、24の露出する表面部分に、筒状の振動
減衰部材30、35を着脱自在に密着嵌合して設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロータリーパー
カッションドリルの防音構造に関し、さらに詳細には、
ハンマ作動により発生する騒音の低減化を図った防音構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】ロータリーパーカッションドリルは、ド
リルロッドを介してビットに回転力と打撃力を与えて掘
削する機構を有するため、岩盤のみならず掘削が困難な
礫層、転石層でもスピーディな掘削が行えるドリルとし
て知られている。このようなロータリーパーカッション
ドリルにおいて、ドリルロッドが接続されるハンマサブ
をハンマスプールで打撃することによりビットに打撃力
が伝達される。このため、ハンマ作動時には衝突音が発
生し、この衝突音がドリルヘッド外部に伝播して騒音が
発生する。したがって、現場での作業環境が良いとはい
えず、さらに市街地での掘削作業を行う際には、その騒
音対策が重要な課題となっている。
【0003】従来、このような騒音の防止対策を施した
装置として、特開平7−301882号公報あるいは特
開平6−185055号公報に開示されたものが知られ
ている。前者はガイドセル上にドリルロッド及びドリル
ヘッド全体を覆う大きさのスライド式カバーを設けたも
のである。また、後者はドリルヘッド及びセントラライ
ザを各々函体で覆い、ドリルロッドを蛇腹管からなるカ
バーで覆うようにしたものである。
【0004】しかしながら、これらの装置はカバーが大
型のものとなるため機械全体が大型化し、ドリルロッド
の挿入、抜き管などの作業性が極めて悪いものとなって
いる。加えて、現場でカバーを容易に取付け、取外しす
ることができない、大型であるため重量もあり、機械の
姿勢移動時のバランスが悪い、大型であるにもかかわら
ず防音効果が低いという種々の難点がある。さらに、こ
のような装置を仮にロータリーパーカッションドリルに
適用したとしても、ドリルロッドとドリルヘッドとを接
続するクリーニングスイベルのスライド状態を目視でき
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記のよう
な技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目
的を達成するものである。
【0006】この発明の目的は、ロータリーパーカッシ
ョンドリルを構成する部材に個別に防音対策を施すこと
により、機械が大型化することなく、十分な防音効果を
得ることができる防音構造を提供することを目的とす
る。
【0007】また、この発明の別の目的は、部材への取
付け、取外しが容易で、既製の機械にも取付けが可能な
防音構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するために次のような手段を採用している。
【0009】すなわち、この発明は、ロータリーパーカ
ッションドリルを構成する部材の露出する表面部分に、
筒状の振動減衰部材を着脱自在に密着嵌合して設けたこ
とを特徴とするロータリーパーカッションドリルの防音
構造にある。
【0010】前記振動減衰部材は高ヒステリシスの弾性
材料からなっている。そして、まず前記ロータリーパー
カッションドリルの構成部材が、ドリルヘッドにおける
パーカッションシリンダのシリンダボデイ後端に設けら
れたアッパフランジであり、該アッパフランジ及び前記
シリンダボディの外周に前記振動減衰部材が密着嵌合さ
れている。
【0011】次に、前記ロータリーパーカッションドリ
ルの構成部材が、ドリルヘッドのベアリングケース及び
その前端に設けられたドリルヘッドカバーであり、これ
らのベアリングケース及びドリルヘッドカバーの外周に
前記振動減衰部材が密着嵌合されている。
【0012】この場合、前記振動減衰部材が、前記ベア
リングケース及びドリルヘッドカバーの外周に密着嵌合
される筒状の第1減衰部材と、前記ドリルヘッドカバー
に固定されることにより前記第1減衰部材を保持する環
状の保持プレートと、この保持プレートの前面に固定さ
れて、前記ドリルヘッドカバーから突出するハンマサブ
に接続されたクリーニングスイベルの後端を覆う筒状の
第2減衰部材とを備えている組立体とすることができ
る。また、前記第2減衰部材は軸線方向に分割された2
つ割り構造のものとするとよい。さらに、前記振動減衰
部材を前記ドリルヘッドに固定された部分円筒形のスイ
ベルストッパで覆うようにしてもよい。
【0013】次に、前記ロータリーパーカッションドリ
ルの構成部材が、前記ドリルヘッドを案内する本体の前
端に設けられた環状のロッドガイドであり、該ロッドガ
イドの内周に前記振動減衰部材が密着嵌合されている。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参
照しながら以下に説明する。図1はロータリーパーカッ
ションドリルにおけるドリルヘッドの軸線方向断面図で
あり、図2は理解の容易のために、この発明により防音
対策が施された部分のみを断面で示す全体図である。ま
ずドリルヘッドの全体構造を概略説明する。ドリルヘッ
ドケース1は複数のケース部材3、4、5からなり、ケ
ース部材3すなわちベアリングケース3の前端にはドリ
ルヘッドカバー2が設けられている。このドリルヘッド
ケース1の内部にハンマサブ6が設けられ、その後方に
軸線が一致してハンマスプール7が配置されている。ハ
ンマスプール7はパーカッションシリンダ8のシリンダ
ボディ9に摺動自在に収容され、シリンダ8の作動によ
り前後に摺動する。
【0015】ハンマサブ6の外周にはピン10を介して
スピンドルギヤ11が相対移動自在に設けられ、このス
ピンドルギヤ11に油圧モータ12のピニオン13が噛
み合っている。また、ハンマサブ6の外周にはスプリン
グガイド14が設けられ、その外周に皿ばね15が配置
されている。皿ばね15によりハンマサブ6は軸線方向
後方に向けて付勢されている。ハンマサブ6の先端には
ロッドサブ16を介してクリーニングスイベル17が接
続され、このクリーニングスイベル17にドリルロッド
(図示せず)が接続される。
【0016】ドリルヘッドケース1のケース部材3、5
はガイド18に固定され、このガイド18は本体(リー
ダ)19上を走行可能となっていて、掘削時においてド
リルヘッドにはガイド18の走行により給進力が与えら
れる。その他、図1において20はディストリビュータ
バルブ、21、22はアキュムレータを示している。
【0017】掘削時にはハンマサブ6にクリーニングス
イベル17を介してドリルロッドが接続され、ドリルヘ
ッドが前進するとともに、ハンマサブ6が油圧モータ1
2の駆動により回転する。また、パーカッションシリン
ダ8の作動によりハンマスプール7が作動し、ハンマサ
ブ6の後端を打撃する。この打撃作用により衝突音が発
生し、衝突音がドリルヘッドを構成する部材を伝播し
て、大気中に騒音として放出される。
【0018】ここで、この出願人は、ドリルヘッドの内
部を伝播する衝突音の絶縁については、特願平8−21
6632号において既に提案している。そのうちの、い
くつかが図1に示されている。すなわち、ハンマサブ6
とハンマスプール7との衝突部分の周囲の空間に、振動
減衰部材として充填された筒状のゴム成形品23がその
1つである。もう1つは、シリンダボディ9の後端に取
付けられて、ハンマスプール7を軸線方向に移動自在に
受け入れるアッパフランジ24の内部空間に、振動減衰
部材として設けられた筒状のゴム成形品25である。
【0019】上記既提案の発明は、振動減衰部材をドリ
ルヘッドの内部に設けたものであるが、この発明はドリ
ルヘッドの構成部材等ロータリーパーカッションドリル
の構成部材の外部すなわち大気に露出する表面部分に、
筒状の振動減衰部材を密着嵌合して設けたものである。
振動減衰部材は複数の構成部材に設けられ、これを部材
ごとに順に説明する。この実施の形態では、以下に示す
振動減衰部材は高ヒステリシスの弾性材料すなわち制
振、遮音性の高い材料で製作され、ニトリルゴム(NB
R)を成形したものである。このゴム成形品は、空気層
を挟んだ2層構造や、異種材を貼り合わせたサンドイッ
チ構造としてもよい。
【0020】まず、アッパフランジ24の外周に振動減
衰部材として、アッパフランジカバー30が装着されて
いる。図3はアッパフランジカバー30の正面図すなわ
ち前面からみた図、図4は図3のA−A線断面図、図5
は図3のB−B線断面図、図6は図5のC−C線断面図
である。
【0021】アッパフランジカバー30は後端が閉鎖さ
れた筒状の部材であり、内径に前端側の大径部31と後
端側の小径部31とを有している。アッパフランジカバ
ー30の外周には軸線方向に沿った凹溝33が設けら
れ、また前端には複数の切り割34が設けられている。
アッパフランジカバー30は開放端側からアッパーフラ
ンジ24に装着され、大径部31がシリンダボディ9の
後端外周に、小径部32がアッパフランジ24の外周に
それぞれ密着嵌合される。
【0022】装着の際は、切り割34を開くことによ
り、開放端側が拡径する。また、凹溝33にアキュムレ
ータ21が受け入れられるので、アッパフランジカバー
30の装着時に障害にならない。このアッパフランジカ
バー30は、また、取付けはねじ等による固定ではな
く、ゴム材の弾性変形による摩擦抵抗のみで行われるの
で、作業工具なしで取付け、取外しすることが可能であ
る。なお、アッパフランジカバー30には、実施の形態
では硬度80度のニトリルゴムが用いられている。
【0023】次に、ベアリングケース3及びドリルヘッ
ドカバー2の外周に振動減衰部材としてフロントカバー
組立体35が装着されている。このフロントカバー組立
体35はベアリングケース3及びドリルヘッドカバー2
の外周に密着嵌合される筒状の第1カバー部材(第1減
衰部材)36と、ドリルヘッドカバー2に固定されるこ
とにより第1カバー部材36を保持する環状の保持プレ
ート37と、保持プレートの前面に固定されて、ドリル
ヘッドカバー2から突出するハンマサブ6に接続された
クリーニングスイベル17の後端を覆う筒状の第2カバ
ー部材(第2減衰部材)38とを備えている。
【0024】図7は第1カバー部材36の正面図、図8
は図7のD−D線断面図、図9は第1カバー部材36の
背面図である。第1カバー部材36は両端が開放した筒
状の部材であり、その前面には周方向に間隔をおいて複
数の有底孔39が設けられている。これらの有底孔39
には後述する第1押え板51に取付けられたナット52
が受入れられる。
【0025】また、第1カバー部材36の後面にも周方
向に間隔をおいて複数の有底孔40が設けられている。
これらの有底孔40には、ベアリングケース3とケース
部材4とを結合するためのボルト41の頭部が受け入れ
られる。さらに、第1カバー部材36は後端に切欠部4
2が形成されている。この切欠部42にはドリルヘッド
のガイド18への取付部43(図1参照)が受入れられ
るので、第1カバー部材36の装着時に障害にならな
い。
【0026】図10は保持プレート37の背面図、図1
1はその断面図である。保持プレート37は樹脂製のも
のであり、中心孔44にハンマサブ6が挿通される。中
心孔44の外側には周方向に間隔をおいて複数の貫通孔
45、46が設けられている。貫通孔45は保持プレー
ト37をドリルヘッドカバー2に固定するためのボルト
47の挿通孔である。貫通孔46にはドリルヘッドカバ
ー2をベアリングケース3に固定するボルト48の頭部
が受入れられるので、保持プレート37をドリルヘッド
カバー2に装着する時に障害にならない。
【0027】貫通孔45、46の外側には、環状の溝部
49が形成されている。この溝部49には複数の貫通孔
50が設けられている。溝部49には図12に示すよう
な2つ割りの環状の第1押え板51(一方のみを示す)
が嵌め込まれる。図13は第1押え板51の側面図であ
る。第1押え板51には周方向に間隔をおいて複数の貫
通孔(図示せず)が設けられ、第1押え板51にはこれ
らの貫通孔と整合するように複数のナット52が固着さ
れている。このナット52は第1カバー部材36の有底
孔39に受入れられる。
【0028】図14は第2カバー部材38の正面図、図
15は側面図、図16は第2カバー部材38の背面図で
ある。第2カバー部材38は両端が開放した筒状の部材
を軸線方向に分割した2つ割り構造のものである(一方
のみ示す)。第2カバー部材38は前端に周方向に間隔
をおいて複数の切欠部53が形成され、後端にフランジ
54を有している。
【0029】また、第2カバー部材38は内径が前端側
の大径部55と、後端側の小径部56とを有している。
大径部55はクリーニングスイベル17の後端を覆い、
小径部56はハンマサブ6とロッドサブ16との接続部
を覆う。フランジ54には保持プレート37の貫通孔5
0に対応した複数の貫通孔57が設けられている。フラ
ンジ54の前面には図17に示すような2つ割りの環状
の第2押え板58(一方のみを示す)が装着される。第
2押え板にはフランジ54の貫通孔57に対応した貫通
孔59が設けられている。これらの貫通孔57、59及
び保持プレート37の貫通孔50にボルト60が挿通さ
れ、このボルト60が第1押え板51に設けられたナッ
ト52に螺着される。
【0030】フロントカバー組立体35は次のようにし
て装着・組立てられる。まず、第1カバー部材36をド
リルヘッドカバー2及びベアリングケース3の外周に密
着嵌合させる。次に、溝49に一対の第1押え板51を
嵌め込んだ保持プレート37を、ドリルヘッドカバー2
の前面にボルト47により固定する。次に、一対の第2
カバー部材38でクリーニングスイベル17の後端をそ
の側方から挟み込むようにし、これらの第2カバー部材
38のフランジ54に第2押え板58をあてがう。そし
て、ボルト60をナット52に螺着することにより、第
2カバー部材38を保持プレート37に固定する。
【0031】このようなフロントカバー組立体35によ
れば、コンパクトで作業環境におけるドリルヘッド前方
の占有スペースに影響を与えることがなく、取付け、取
外しも容易に行える。また、第1カバー部材36、第2
カバー部材38が圧縮力を受けて固定されるため、ドリ
ルヘッド及び樹脂製保持プレート37に密着し、制振、
遮音の効果が高められる。なお、第1及び第2カバー部
材36、38には、実施の形態では硬度90度のニトリ
ルゴムが用いられている。
【0032】また、第2カバー部材38はクリーニング
スイベル17をドリルヘッドに接続した後に装着される
が、この第2カバー部材38は2つ割り構造となってい
るため、取付け作業に何らの支障はない。さらに、2つ
割り構造であるため、ロッドサブ16とハンマサブ16
のねじ接続部分の外周を十分なボリュームでカバーする
ことができるとともに、打撃時におけるクリーニングス
イベル17のスライドにも支障を与えることがない。図
2において鎖線Qで示す位置がスライド位置である。こ
のスライドの際には、クリーニングスイベル17の給水
口17aは、第2カバー部材38の切欠部53に受入れ
られる。
【0033】ベアリングケース3にはフロントカバー組
立体35を覆うように、スイベルストッパ61がボルト
62により固定されている。図18はスイベルストッパ
61の平面図、図19は図18のE−E線断面図、図2
0は図18のF−F線断面図である。スイベルストッパ
61は部分円筒形の部材で、前端頂部に切欠部63が、
後端にボルト62の挿通孔64がそれぞれ設けられてい
る。
【0034】切欠部63は送水ライン配管65を受入れ
ることにより、この送水ライン配管65の回転を規制す
る回り止めの機能を有している(図2参照)。同時に、
送水ライン配管65は切欠部63内をスライドし、これ
によりクリーニングスイベル17のスライドを視認する
ことができる。
【0035】このように、スベルストッパ61でフロン
トカバー組立体35及びクリーニングスイベル17をス
トロークの障害にならない範囲で可能な限り覆うことに
より、騒音の飛散を防止することができる。このスイベ
ルストッパ61は、作業スペースを損ねたり、各種の作
業に影響を与えることがない。
【0036】スイベルストッパ61は、消音効果を高め
るという観点から、透過損失の高い材質で製作すること
が望ましい。その一方、クリーニングスイベル17の回
転に伴う、送水ライン配管65の回り止め機能を持たせ
ていることから、衝撃荷重に絶え得る強度が必要であ
り、高減衰金属材料であることが望ましい。
【0037】この発明によれば、振動減衰部材はドリル
ヘッドを構成する部材以外の部材にも設けられている。
図21は環状のロッドガイド66に装着された、振動減
衰部材としてのライナ67を示す軸線方向断面図であ
る。図22はライナの正面図である。
【0038】従来のロッドガイドは鉄系材料で製作さ
れ、これに案内されるドリルロッドも同様に鉄系材料の
ものであるため、掘削時には両者が金属接触していた。
このため、ドリルロッド表面の振動がロッドガイドを介
して本体側に伝播し、騒音の放出面積の拡大や、各種部
品の共鳴などを招き、本体前方の騒音発生原因となって
いた。そこで、この発明ではロッドガイドの防音を図っ
たものである。
【0039】ロッドガイド66はドリルヘッドを案内す
る本体19(図1参照)の前端に設けられている。具体
的には、ロッドガイド66は、二重管式の場合、アウタ
ロッドクランプ機構に組込まれ、図21に示すようにア
ウタクランプカバー68及びフロントブラケット69に
固定されている。ライナ67は軸線方向に分割された2
つ割り構造となっていて、ロッドガイド66の内周に嵌
め込むための環状溝70が形成されている。
【0040】また、ライナ67には周方向に間隔をおい
た複数の貫通孔71が形成され、ラアイナ67は貫通孔
71に挿通されるボルト72により、ロッドガイド66
とともにアウタクランプカバー68及びフロントブラケ
ット69に固定される。この状態でライナ67は、ロッ
ドガイド66の内周及び外面の露出する面を覆うことに
なる。なお、ライナ67には、実施の形態では硬度90
度のニトリルゴムが用いられている。
【0041】このようなライナ67によれば、ドリルロ
ッドからの騒音を遮音し、ロッドガイド66を介して本
体に騒音が伝播するのを防止できる。また、摩耗防止の
ための面圧効果もある。また、取付け、取外し、使用限
界まで摩耗した場合の交換を容易に行うことができ、既
製の機械にも取付けが可能である。また、アウタクロッ
ドランプ機構の近傍に配置されているオートマチックロ
ッドブレーカやインナロッドクランプ機構の作動に支障
をきたすことがない。ドリルロッドの回転数などの条件
変化で、摩耗がはなはだしい場合は、ライナ67の内周
のロッド接触部に鉄系材料などからなる部材を接着また
はねじで固定して、対応するようにしてもよい。
【0042】
【騒音測定試験】図23は、この発明による機械と従来
機の騒音レベルを比較すべく、その測定試験を行った結
果を示すグラフである。グラフにおいて、横軸は測定位
置を縦軸は騒音レベルをそれぞれ示している。この発明
により騒音対策を施した部分については、従来機よりも
大幅に騒音レベルが低下していることが分かる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明によればロータ
リーパーカッションドリルを構成する部材に個別に防音
対策を施すことにより、機械が大型化することなく、十
分な防音効果を得ることができる。また、振動減衰部材
の部材への取付け、取外しが容易で、既製の機械にも取
付けが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はロータリーパーカッションドリルにおけ
るドリルヘッドの軸線方向断面図である。
【図2】図2は、この発明により防音対策が施された部
分のみを断面で示すドリルヘッドの全体図である。
【図3】図3はアッパフランジカバーの正面図である。
図6は図5のC−C線断面図である。
【図4】図4は図3のA−A線断面図である。
【図5】図5は図3のB−B線断面図である。
【図6】図6は図5のC−C線断面図である。
【図7】図7は第1カバー部材の正面図である。
【図8】図8は図7のD−D線断面図である。
【図9】図9は第1カバー部材の背面図である。
【図10】図10は保持プレートの背面図である。
【図11】図11は保持プレートの断面図である。
【図12】図12は第1押え板の正面図である。
【図13】図13は第1押え板の側面図である。
【図14】図14は第2カバー部材の正面図である。図
16は第2カバー部材38の背面図である。
【図15】図15は第2カバー部材の側面図である。
【図16】図16は第2カバー部材の背面図である。
【図17】図17は第2押え板の正面図である。
【図18】図18はスイベルストッパの平面図である。
【図19】図19は図18のE−E線断面図である。
【図20】図20は図18のF−F線断面図である。
【図21】図21はロッドガイドに装着されたライナを
示す軸線方向断面図である。
【図22】図22はライナの正面図である。
【図23】図23は騒音測定試験を行った結果を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1…ドリルヘッドケース 6…ハンマサブ 7…ハンマスプール 8…パーカッションシリンダ 9…シリンダボディ 24…アッパフランジ 30…アッパフランジカバー(振動減衰部材) 35…フロントカバー組立体(振動減衰部材) 36…第1カバー部材(第1減衰部材) 37…保持プレート 38…第2カバー部材(第2減衰部材) 61…スイベルストッパ 66…ロッドガイド 67…ライナ(振動減衰部材)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】図3はアッパフランジカバーの正面図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】図14は第2カバー部材の正面図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータリーパーカッションドリルを構成す
    る部材の露出する表面部分に、筒状の振動減衰部材を着
    脱自在に密着嵌合して設けたことを特徴とするロータリ
    ーパーカッションドリルの防音構造。
  2. 【請求項2】前記振動減衰部材が高ヒステリシスの弾性
    材料からなることを特徴とする請求項1記載のロータリ
    ーパーカッションドリルの防音構造。
  3. 【請求項3】前記ロータリーパーカッションドリルの構
    成部材が、ドリルヘッドにおけるパーカッションシリン
    ダのシリンダボデイ後端に設けられたアッパフランジで
    あり、該アッパフランジ及び前記シリンダボディの外周
    に前記振動減衰部材が密着嵌合されていることを特徴と
    する請求項1又は2記載のロータリーパーカッションド
    リルの防音構造。
  4. 【請求項4】前記ロータリーパーカッションドリルの構
    成部材が、ドリルヘッドのベアリングケース及びその前
    端に設けられたドリルヘッドカバーであり、これらのベ
    アリングケース及びドリルヘッドカバーの外周に前記振
    動減衰部材が密着嵌合されていることを特徴とする請求
    項1又は2記載のロータリーパーカッションドリルの防
    音構造。
  5. 【請求項5】前記振動減衰部材が、前記ベアリングケー
    ス及びドリルヘッドカバーの外周に密着嵌合される筒状
    の第1減衰部材と、前記ドリルヘッドカバーに固定され
    ることにより前記第1減衰部材を保持する環状の保持プ
    レートと、この保持プレートの前面に固定されて、前記
    ドリルヘッドカバーから突出するハンマサブに接続され
    たクリーニングスイベルの後端を覆う筒状の第2減衰部
    材とを備えていることを特徴とする請求項4記載のロー
    タリーパーカッションドリルの防音構造。
  6. 【請求項6】前記第2減衰部材が軸線方向に分割された
    2つ割り構造のものであることを特徴とする請求項5記
    載のロータリーパーカッションドリルの防音構造。
  7. 【請求項7】前記振動減衰部材が、前記ドリルヘッドに
    固定された部分円筒形のスイベルストッパに覆われてい
    ることを特徴とする請求項5又は6記載のロータリーパ
    ーカッションドリルの防音構造。
  8. 【請求項8】前記ロータリーパーカッションドリルの構
    成部材が、前記ドリルヘッドを案内する本体の前端に設
    けられた環状のロッドガイドであり、該ロッドガイドの
    内周に前記振動減衰部材が密着嵌合されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載のロータリーパーカッショ
    ンドリルの防音構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014141839A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Sanwa Kiko Kk 杭打ち機
JP2014141838A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Sanwa Kiko Kk 杭打ち機

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JP2014141839A (ja) * 2013-01-24 2014-08-07 Sanwa Kiko Kk 杭打ち機
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