JPH1171805A - 水回り製品 - Google Patents

水回り製品

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JPH1171805A
JPH1171805A JP10157691A JP15769198A JPH1171805A JP H1171805 A JPH1171805 A JP H1171805A JP 10157691 A JP10157691 A JP 10157691A JP 15769198 A JP15769198 A JP 15769198A JP H1171805 A JPH1171805 A JP H1171805A
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antifouling
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JP10157691A
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Haruyuki Mizuno
治幸 水野
Yoshihiro Ookubo
吉浩 大久保
Jiyunko Takada
潤子 高田
Masatsugu Miura
正嗣 三浦
Shigeo Imai
茂雄 今井
Hideo Ogoshi
英雄 大越
Tokuo Hasegawa
徳男 長谷川
Takeshi Nishikawa
武 西川
Fumiyasu Ishiguro
文康 石黒
Keisuke Yamamoto
圭介 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚れの発生を確実に防止することができる水
回り製品を提供する。 【解決手段】 洗浄面23に撥水剤よりなる防汚領域26
と、非防汚領域27とを馬目地状に配列することにより、
洗浄面23を流下する洗浄水29の拡散状態をより良好なも
のにする。また、洗浄面23の溜水面31近くを除く全面
に、水に対する接触角が90度未満となる物質を使用して
防汚処理を施し、トラップ水の溜水面の近傍の洗浄面に
は、水に対する接触角が90度以上となる物質を使用して
防汚処理を施して、珪酸スケールの発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、便器、洗面器、流
し台、等の水回り製品に関し、特に防汚処理が施された
水回り製品に関する。
【0002】
【背景技術】便器、洗面器、流し台、等の水回り製品に
おいて、リム部の通水路から洗浄水を供給して鉢面内を
洗浄する方式のものがある。また、この種の水回り製品
では、鉢面内に特殊な処理を施して汚れが付着しにく
く、汚れが付着した場合でも容易に洗い流すことができ
るようにしたものもある。この具体的手段としては、水
回り製品の表面に、アルキルシラン系、フルオロアルキ
ルシラン系等の撥水剤を塗布したり、シリコンオイルや
フッ素系オイルのような表面エネルギーを小さくする物
質を塗布することが行われている。
【0003】一方、細菌やカビ等に対しては、抗菌処理
を施して、衛生的な使用を確保できるようにしたものも
ある。このような抗菌処理技術としては、水回り製品の
製造工程の途中において、釉薬の中に銀や銀化合物を添
加して施釉して焼成することにより釉薬層中に銀、銀化
合物を含有させて抗菌作用を持たせている。また、水回
り製品の表面に酸化チタンの層を形成し、更にこの酸化
チタン層の表面に銀メッキを施し、酸化チタンの光触媒
機能を利用して抗菌性を持たせたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記撥水剤の塗布は、
通常、水回り製品の洗浄面の全面に行っている。しか
し、例えば水回り製品が便器で洗浄面の全面に撥水処理
が施されている場合、リム部の通水路の小孔から出た洗
浄水が便鉢面に拡散しないでそのまま筋状となって流れ
落ち、洗浄水が供給されない不洗浄領域が残るという問
題点があった。
【0005】そのため、洗浄水が筋状となって流下する
領域では、撥水剤の効果により汚れが容易に落ちて、き
れいな表面になるが、洗浄水が供給されない領域では、
汚れがそのまま残っていた。即ち、汚れが落ちてきれい
になった部分と、汚れが洗い落とされずに残ったままの
部分とがまだら状に形成されるため、汚れが却って目立
ってしまうという問題があった。一方、水回り製品の汚
れは、前記以外にも、洗浄水中に20〜40ppm含まれる珪
酸塩が、汚物、石鹸滓、鉄錆等の汚れを取り込み、洗浄
面表面において水との界面で乾燥、濃縮が繰り返され、
珪酸スケールとして強固に洗浄面に付着することによっ
ても起こる。
【0006】そこで、本発明は、汚れの発生を確実に防
止することができる水回り製品を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明に係る
水回り製品は、洗浄面に、防汚処理が施された防汚領域
が隙間を開けて複数個設けられ、前記複数の防汚領域間
の隙間が非防汚領域とされていることを特徴とする。
【0008】前記防汚処理には、撥水処理だけではな
く、抗菌処理、珪酸スケールの除去処理、等も含まれ
る。このような防汚領域を形成する防汚剤としては、例
えば、アルキルシラン(AS)系化合物、フロロア
ルキルシラン(FAS)系化合物、シロキサン誘導体
(オルガノポリシロキサン化合物等)、アルキルシラ
ン系化合物とフロロアルキルシラン系化合物の共加水分
解物、前記共加水分解物とシロキサン誘導体の混合
物、のいずれかを使用することができる。これらのう
ち、、、及びは、撥水剤としても機能する。
【0009】前記防汚処理の防汚剤として、、等の
撥水剤を使用した場合には、洗浄面の全面が撥水領域と
なっているわけではないので、非撥水領域に沿って洗浄
水の流れが拡散されるため、洗浄水によって洗浄されな
い部分の割合を少なくすることができる。前記防汚領域
は、水回り製品の製造直後にその洗浄面の防汚領域を形
成すべき部分に防汚剤を塗布することにより形成するこ
とができる。前記水回り製品の具体例は、便器、洗面
器、流し台、等である。なお、本発明では、上記とは逆
のパターンにして、前記防汚領域のところを非防汚領域
とし、前記非防汚領域のところを防汚領域としてもよ
い。
【0010】本発明の第2発明に係る水回り製品は、第
1発明において、前記複数の防汚領域が上下左右方向に
規則的に配列され、1つの左右方向に配列された複数の
防汚領域と、この防汚領域の直下の左右方向に配列され
た複数の防汚領域とは、上側の防汚領域の下方に下側の
非防汚領域が位置するように配列されていることを特徴
とする。
【0011】前記防汚領域の形状は任意でよく、例えば
四角、菱形、三角、丸、菱形、台形、星形、クロス形等
を挙げることができる。本発明によれば、防汚領域と非
防汚領域とがタイル張りの際の馬目地(馬踏み目地)状
に配列されているため、防汚領域が撥水剤よりなる場
合、洗浄面を流下する洗浄水の拡散状態がより良好なも
のとなって、洗浄面をより確実に洗浄することができ
る。
【0012】本発明の第3発明に係る水回り製品は、第
1又は第2発明において、前記防汚領域の大きさが0.2c
m2〜3.0cm2であることを特徴とする。前記防汚領域の大
きさが0.2cm2より小さいと、防汚領域が撥水領域の場
合、水滴に覆われて撥水性能が発揮できなくなり、また
製造上、領域の形成が難しくなる。逆に、前記防汚領域
の大きさが3.0cm2より大きいと、洗浄水の拡散が悪くな
る。なお、防汚領域と非防汚領域を上記構成とは逆のパ
ターンにした場合には、非防汚領域の大きさを0.2cm2
3.0cm2にすればよい。
【0013】本発明の第4発明に係る水回り製品は、第
1〜第3発明のいずれかにおいて、前記複数の防汚領域
の総面積が、洗浄面の総面積に対して15〜60%を占める
ことを特徴とする。前記防汚領域の総面積が15%に満た
ないと、防汚領域が撥水領域の場合、撥水面積が不足し
て汚れ付着防止効果が不充分となる。逆に、防汚領域の
総面積が60%を超えると、洗浄水の拡散効果が不充分と
なる。
【0014】本発明の第5発明に係る水回り製品は、第
1〜第4発明のいずれかにおいて、前記防汚領域は、通
水路を有するリム部と、トラップ水が滞留するトラップ
部との間に設けられていることを特徴とする。前記防汚
領域は、洗浄水が実際に流下する部分である、リム部か
らトラップ部の間に設けておく必要がある。
【0015】本発明の第6発明に係る水回り製品は、第
1〜第5発明のいずれかにおいて、前記非防汚領域に
は、抗菌処理が施されていることを特徴とする。前記抗
菌処理を施すための抗菌性物質としては、銀、銅、亜鉛
等、及びこれらの化合物を使用できる。銀化合物の具体
例は、酸化銀、硝酸銀、リン酸銀、硫化銀、塩化銀、硫
酸銀、過酸化銀、臭化銀、ヨウ化銀、等である。
【0016】前記抗菌処理は、釉薬の中に銀、銀化合物
等の抗菌性物質を混入しておくことにより、施釉工程と
同時にこの抗菌処理を行うことができる。この釉薬中の
銀、銀化合物等は、その後の焼成工程においてもそのま
まの状態で存在し、製造後は釉薬層の表面にその一部が
露出して銀イオンを放出し、抗菌作用を示す。また、
銀、銀化合物等は、光触媒機能を有することが最近明ら
かになっており、その光触媒機能によって空気中の酸素
から活性酸素種が生成し、抗菌作用及び有機化合物の分
解作用等が得られる。本発明によれば、前記非防汚領域
に抗菌処理を施したため、これらの非防汚領域における
細菌の繁殖やカビの発生等を抑制することができる。
【0017】本発明の第7発明は、洗浄面の全面に防汚
処理が施された水回り製品であって、前記防汚処理の施
された面の水に対する接触角が90度未満であることを特
徴とする。前記水に対する接触角が90度未満となる防汚
処理面を形成する物質としては、シロキサン誘導体を挙
げることができる。このシロキサン誘導体としては、例
えばオルガノポリシロキサン化合物(水に対する接触
角:60度)がある。前記防汚処理面を構成する物質とし
て水に対する接触角が前記要件を満たすものは、洗浄面
となる釉薬層表面の親水基と先に結合していて、洗浄水
中の珪酸塩と、前記親水基との結合をブロックできるた
め、珪酸スケールの発生を防止できるようになる。
【0018】本発明の第8発明に係る水回り製品は、第
7発明において、水に対する接触角が90度未満の防汚処
理面と、水に対する接触角が90度以上の防汚処理面とが
設けられていることを特徴とする。前記水に対する接触
角が90度以上となる防汚処理面を形成する物質として
は、フロロアルキルシラン(FAS、接触角:110
度)、アルキルシラン(AS、接触角:90度)、FAS
+AS(接触角:110度)、等がある。
【0019】前記水に対する接触角が90度以上の物質
は、例えばトラップ水の溜水面と防汚処理面との接触部
分における汚れ物質や珪酸塩の凝集を防止して、珪酸ス
ケールの発生を防止することができる。前記接触角が異
なる2種類の防汚処理面のパターンは、例えば平行なス
トライプ状のパターンや前記馬目地に類似したパターン
にできる。
【0020】本発明の第9発明に係る水回り製品は、第
8発明において、トラップ水の溜水面の上下近傍を除く
洗浄面の全面には、水に対する接触角が90度未満の防汚
処理面が設けられ、トラップ水の溜水面の上下近傍の洗
浄面には、水に対する接触角が90度以上である防汚処理
面が設けられていることを特徴とする洗浄面の部位によ
って、水に対する接触角が異なる防汚処理面を設けるこ
とにより、部位の汚れ特性に応じた防汚処理面が得られ
ることになる。
【0021】本発明の第10発明に係る水回り製品は、
第9発明において、トラップ水内の鉢面には、抗菌処理
が施されていることを特徴とする。具体的な抗菌性物質
の種類、抗菌処理方法、抗菌作用のメカニズム、等は、
第6発明において記載した通りである。本発明によれ
ば、トラップ水として水が滞留している部分における鉢
面には、細菌やカビが発生しやすくなっているが、抗菌
処理が施されているため、細菌やカビの発生を抑えるこ
とが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕図1を参照して本発明の第1実施形態
に係る水回り製品であるサイホンゼット式洋風大便器11
を説明する。この大便器11は、便器本体12の前方に設け
られた便鉢部13と、便器本体12の後方に設けられた給水
室14と、前記便鉢部13からの水を排出する排水路15とを
備えて構成されている。
【0023】前記便鉢部13の上縁のリム部16には洗浄水
が通る通水路17が形成され、この通水路17には便鉢部13
側に開口した小孔18が複数個等間隔で形成されている。
前記便鉢部13は、その下方にトラップ水19が滞留するト
ラップ部21を有している。このトラップ部21と、前記リ
ム部16の通水路17との間の便鉢面22が洗浄面23となって
いる。また、便鉢部13の外周には、前記通水路17と連通
するゼット水路24が設けられ、このゼット水路24は、便
鉢部13の下側部分でゼット孔25を介してトラップ部21と
連通している。
【0024】前記洗浄面23には、水平の左右方向に防汚
処理が施された四角形の防汚領域26が隙間を開けて複数
個規則的に設けられ、これら複数の防汚領域26間の隙間
が非防汚領域27とされている。また、1つの左右方向の
防汚領域26の上下方向においても、同様の防汚領域26と
非防汚領域27が形成されている。これらの防汚領域26
は、アルキルシラン系又はフルオロアルキルシラン系等
の撥水剤よりなる。非防汚領域27は、釉薬面がそのまま
露出した親水性を有する領域となっている。
【0025】そして、1つの左右方向に配列された複数
の防汚領域26と、この防汚領域26の直下又は直上の左右
方向に配列された複数の防汚領域26とは、タイル張りの
際の馬目地状に、即ち上側の防汚領域26の下方に下側の
非防汚領域27が位置するように配列されている。各防汚
領域26の具体的な大きさは、0.2cm2〜3.0cm2である。ま
た、これらの防汚領域26の総面積は、洗浄面23の総面積
に対して15〜60%を占めている。このような防汚領域26
のパターンは、防汚領域26となるべき部分の洗浄面23に
撥水剤を選択的に塗布することにより形成されたもので
ある。
【0026】前記非防汚領域27には、抗菌処理が施され
ている。この抗菌処理は、大便器11製造の際、釉薬の中
に銀、銀化合物等の抗菌性物質を混入しておくことによ
り、施釉工程と同時にこの抗菌処理が行われたものであ
る。また、トラップ水19内の便鉢面22にも、抗菌処理が
施されている。この抗菌処理は、非防汚領域に対する抗
菌処理と同様に行われたものである。
【0027】この大便器11において、ロータンク28から
洗浄水29が給水室14に供給され、この洗浄水29の一部
は、ゼット水路24に供給される。ゼット水路24内の洗浄
水29は、ゼット孔25を介してトラップ部21に噴出され
る。ゼット孔25から噴出された洗浄水29により、トラッ
プ部21のトラップ水19の水位が上昇し、排水路15が満水
状態となり、サイホン作用を強制的に発生させ、便鉢部
13内の屎尿等をトラップ水19と共に速やかに大便器11外
に排出する。一方、給水室14に供給された他の一部の洗
浄水29は、リム部16の通水路17にも供給され、小孔18か
ら便鉢面22に噴射される。
【0028】そして、図1,2に示すように、リム部16
の通水路17の小孔18から洗浄面23に供給された洗浄水29
は、防汚領域26間の非防汚領域27を通って拡散しながら
洗浄面23を流下し、その一部は下方の防汚領域26上をも
流下する。この後、洗浄水29は、同様の拡散をしながら
流下を続け、便鉢面22の全面を洗浄してトラップ水19内
に流れ落ちる。
【0029】本実施形態の大便器11によれば、撥水剤よ
りなる防汚領域26と、非防汚領域27とがタイル張りの際
の馬目地状に配列されているため、洗浄面23を流下する
洗浄水29の拡散状態がより良好なものとなって、洗浄面
23をより確実に洗浄することができる。また、防汚領域
26は、撥水効果により、汚物等の汚れ自体が付着しにく
くなっており、仮に汚れが付着した場合であっても、流
下する洗浄水29によって容易に洗い落とされるため、便
鉢面22の清掃性が向上する。
【0030】また、防汚領域26の大きさを0.2cm2〜3.0c
m2にし、かつ総面積を洗浄面の総面積に対して15〜60%
にしたため、撥水剤よりなる防汚領域26の良好な撥水効
果と、洗浄水29の拡散効果を両立させることができる。
更に、非防汚領域27に抗菌処理を施したため、これらの
非防汚領域29における細菌の繁殖やカビの発生等を抑制
することができ、大便器11を清潔に保つことができる。
【0031】なお、本実施形態においては、防汚領域26
と非防汚領域27のパターンを上記パターンとは逆のパタ
ーンにして、前記防汚領域26のところを非防汚領域と
し、前記非防汚領域27のところを防汚領域としてもよ
い。この場合には、非防汚領域について、前記大きさと
面積の要件が適用される。範囲限定の理由は、上記とは
逆になり、例えば非防汚領域の大きさが0.2cm2より小さ
いと、洗浄水の拡散が悪くなる。このパターンの場合に
も、リム部の小孔から洗浄面に供給された洗浄水は、非
防汚領域において拡散して洗浄面の全面に広がり、防汚
領域ではストレートに流下する。
【0032】〔第2実施形態〕図3を参照して、本発明
の第2実施形態に係る水回り製品であるサイホンゼット
式洋風大便器11を説明する。この大便器11の基本的構造
は、第1実施形態に係る大便器11と同様である。この大
便器11では、洗浄面23の溜水面31近くを除く全面に防汚
処理が施されており、この防汚処理のための防汚剤とし
て、水に対する接触角が90度未満となる物質が使用され
ている。
【0033】このような物質として、シロキサン誘導
体、例えばオルガノポリシロキサン化合物(水に対する
接触角:60度)がある。また、トラップ水19の溜水面31
の上下それぞれ例えば3cmの範囲の洗浄面23Aには、防
汚処理が施されており、この防汚処理のための防汚剤と
して、水に対する接触角が90度以上となる物質が使用さ
れている。このような物質としては、フロロアルキルシ
ラン(FAS、接触角:110度)、アルキルシラン(A
S、接触角:90度)、FAS+AS(接触角:110
度)、等がある。本実施形態においても、トラップ水19
内の便鉢面22には、抗菌処理が施されている。この抗菌
処理は、第1実施形態における非防汚領域に対する抗菌
処理と同様に行われたものである。
【0034】本実施形態によれば、溜水面31近くを除く
洗浄面23の全面にオルガノポリシロキサン化合物等を使
用した防汚処理が施されているため、オルガノポリシロ
キサン化合物等は、洗浄面23となる釉薬層表面の親水基
と先に結合していて、洗浄水中の珪酸塩と前記親水基と
の結合をブロックできるため、珪酸スケールの発生を防
止できる。また、トラップ水19の溜水面31の上下近傍の
洗浄面23Aには、FAS、AS、FAS+AS、等より
なる防汚処理が施されているため、溜水面31と防汚処理
面との接触部分における汚れ物質や珪酸塩の凝集を防止
して、珪酸スケールの発生を防止することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る水回り製品によれば、洗浄
面に撥水剤よりなる防汚領域と、非防汚領域とを馬目地
状に配列した場合には、洗浄面を流下する洗浄水の拡散
状態がより良好なものとなって、洗浄面を確実に洗浄す
ることができる。また、洗浄面の溜水面近くを除く全面
に、水に対する接触角が90度未満となる物質を使用して
防汚処理を施し、トラップ水の溜水面の近傍の洗浄面に
は、水に対する接触角が90度以上となる物質を使用して
防汚処理を施すことにより、珪酸スケールの発生を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る大便器の断面図で
ある。
【図2】第1実施形態に係る大便器の要部側面図であ
る。
【図3】本発明の第2実施形態に係る大便器の断面図で
ある。
【符号の説明】
11 水回り製品である大便器 13 便鉢部 16 リム部 18 小孔 19 トラップ水 22 便鉢面 23 洗浄面 23A 洗浄面 26 防汚領域 27 非防汚領域 29 洗浄水 31 溜水面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 正嗣 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 今井 茂雄 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 大越 英雄 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 長谷川 徳男 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 西川 武 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 石黒 文康 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内 (72)発明者 山本 圭介 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株式 会社イナックス内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄面に、防汚処理が施された防汚領域
    が隙間を開けて複数個設けられ、前記複数の防汚領域間
    の隙間が非防汚領域とされていることを特徴とする水回
    り製品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水回り製品において、 前記複数の防汚領域が上下左右方向に規則的に配列さ
    れ、 1つの左右方向に配列された複数の防汚領域と、この防
    汚領域の直下の左右方向に配列された複数の防汚領域と
    は、上側の防汚領域の下方に下側の非防汚領域が位置す
    るように配列されていることを特徴とする水回り製品。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の水回り製品にお
    いて、 前記防汚領域の大きさが0.2cm2〜3.0cm2であることを特
    徴とする水回り製品。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の水回り
    製品において、 前記複数の防汚領域の総面積が、洗浄面の総面積に対し
    て15〜60%を占めることを特徴とする水回り製品。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の水回り
    製品において、 前記防汚領域は、通水路を有するリム部と、トラップ水
    が滞留するトラップ部との間に設けられていることを特
    徴とする水回り製品。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の水回り
    製品において、 前記非防汚領域には、抗菌処理が施されていることを特
    徴とする水回り製品。
  7. 【請求項7】 洗浄面の全面に防汚処理が施された水回
    り製品であって、 前記防汚処理の施された面の水に対する接触角が90度未
    満であることを特徴とする水回り製品。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の水回り製品において、 水に対する接触角が90度未満の防汚処理面と、水に対す
    る接触角が90度以上の防汚処理面とが設けられているこ
    とを特徴とする水回り製品。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の水回り製品において、 トラップ水の溜水面の上下近傍を除く洗浄面の全面に
    は、水に対する接触角が90度未満の防汚処理面が設けら
    れ、トラップ水の溜水面の上下近傍の洗浄面には、水に
    対する接触角が90度以上である防汚処理面が設けられて
    いることを特徴とする水回り製品。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の水回り製品におい
    て、 トラップ水内の鉢面には、抗菌処理が施されていること
    を特徴とする水回り製品。
JP10157691A 1997-07-02 1998-06-05 水回り製品 Withdrawn JPH1171805A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000273937A (ja) * 1999-03-25 2000-10-03 Inax Corp 防汚処理された小便器
JP2000355967A (ja) * 1999-06-17 2000-12-26 Toto Ltd 防汚性水洗式便器
JP2009108567A (ja) * 2007-10-30 2009-05-21 Teshika:Kk 汚水受器
JP2009203634A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Panasonic Electric Works Co Ltd 水洗便器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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