JPH1171566A - 接着剤組成物、および該接着剤組成物を使用したボードの製造方法 - Google Patents
接着剤組成物、および該接着剤組成物を使用したボードの製造方法Info
- Publication number
- JPH1171566A JPH1171566A JP10039048A JP3904898A JPH1171566A JP H1171566 A JPH1171566 A JP H1171566A JP 10039048 A JP10039048 A JP 10039048A JP 3904898 A JP3904898 A JP 3904898A JP H1171566 A JPH1171566 A JP H1171566A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- adhesive composition
- molecular weight
- density polyethylene
- composition according
- board
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
とした熱圧成型ボードの製造方法において、イソシアネ
ート系接着剤を用いた場合でも、熱盤からの離型性が恒
久的に良好であり、システムの生産性が著しく向上し、
同時に優れた物性および低い吸湿膨張率を具備するボー
ドを提供すること。 【解決手段】 有機ポリイソシアネート系化合物
(A)、低分子量低密度ポリエチレン(B)、水(C)
を必須成分とする接着剤組成物の使用。
Description
類および/または無機材料を主原料とした熱圧成型ボー
ドの製造方法に関する。リグノセルロース類を主原料と
して用いた成型品は、リグノセルロースが木質削片の場
合パーティクルボードと称され、パーティクルボードの
他に大型のチップを用いるウェイファーボード、細長い
チップ(ストランド)を一定方向に配列させたオリエン
テッドストランドボード(OSB)、木質繊維の場合イ
ンシュレーションボード、ハードボード、中質繊維板
(MDF)と称され、また無機材料としてはロックウー
ルやシラスを主原料として生産される。これらボードの
用途としては床材、壁材、ドア材、防音材、断熱材、畳
心材、家具部材、自動車部材、床下地材などに使用され
ている。
ーボード、OSB、インシュレーションボード、ハード
ボード、中質繊維板や籾殻を成型してなる籾殻ボードや
コーリャン茎を成型してなるコーリャンボード、無機材
料を原料として製造される無機ボード等(以下ボードと
いう。)の成型の為の接着剤またはバインダーとして
は、熱硬化性である尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素メラ
ミン樹脂、メラミン尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノ
ールメラミン樹脂、メラミンフェノール樹脂等(以下ホ
ルマリン系接着剤という。)が広く用いられている。ホ
ルマリン系接着剤は安価で接着力に優れ、比較的短時間
で硬化するという特質を有する。しかし、これらのホル
マリン系接着剤の熱圧成型後の製品から放出されるホル
マリンは環境上問題視されており、従来その対策として
は、放出ホルマリンを低減化させるため、実際の使用に
当たってはホルマリン系接着剤中の遊離ホルマリン量を
少なく(ホルマリン系接着剤のホルマリン対フェノー
ル、メラミン又は尿素のモル比を小さく)したり、ホル
マリン系接着剤の配合時に、ホルマリンキャッチャー剤
が添加されている。また一方の手段として、非ホルマリ
ン系接着剤である、イソシアネート系接着剤のボードへ
の利用が提案されている(特開昭57−131538号
公報、特開昭57−147567号公報など)。
型用接着剤としてイソシアネート系接着剤を用い熱圧成
型した場合、その優れた接着性のため、熱盤(金属)へ
の付着を生じる。その結果、熱盤からの付着物の除去に
は多大な労力を費やすとともに、除去後の成型物は損傷
し、商品としての価値を損失してしまう。
性を向上させる有機ポリイソシアネートへの添加剤(内
部離型剤と称する)の検討も行われている。例えば、有
機ポリイソシアネートへのアルキルリン酸塩またはピロ
リン酸塩(特公平03−8068号公報)、スルホン化
化合物(特公平05−38309号公報)、ワックスお
よび液体エステル(特公平04−54390号公報)、
脂肪族カルボン酸(特開昭58−36430号公報)、
モンタンワックス及び/又はカルナバワックス(特公平
3−21321号公報)などが提案されている。さらに
出願人は、ウレタン化合物の効果的な離型剤である、脂
肪酸の金属石鹸(特開昭60−30306号公報)につ
いても提案している。
盤へ熱圧前に塗布(外部離型剤と称する)しておく方法
が提案されている。例えば、金属石鹸を用いた離型層の
形成(特開昭52−154875号公報)、官能基を持
つポリシロキサンフィルムの使用(英国特許第1359
92号明細書)などがある。
も種々の問題があり、実際の現場での長期使用に耐えう
るものではなく、現在のところ満足する技術は殆どな
い。例えば、内部離型剤では、多くのものは効果が少な
く、充分な効果を得るためには大量に樹脂中へ添加しな
くてはならない。その結果、樹脂比率は低下し、ボード
物性の低下を招く。さらにワックス類の大量の添加はボ
ード表面の塗れ性を悪化させ、二次加工用途への使用を
困難なものにする。一方で、外部離型剤単独使用では表
面の耐性に問題があるため頻繁な再塗布の必要が生じる
ため、多段プレスなどへの実使用に当たっては多大な労
力を要し、生産性の低下が著しい。そのため、一部のボ
ード工場では、熱盤に触れない内部の層だけに有機ポリ
イソシアネート系接着剤を使用し、熱盤に接触する表裏
面層については、従来のホルマリン系接着剤を使用した
例や、または樹脂未含浸のチップで成型物をカバーし熱
圧処理する(仏国公開公報第2199285号)といっ
た例も観られる。
た例としては、パーチクルボードと接触する金属表面と
してマグネシウム及び/又は亜鉛から選ばれる金属を用
いる(特公平3−65241号公報)といった例も見ら
れるが、この場合には大判の熱圧盤をメッキ処理する必
要があり、既設の工場の場合多大な労力を要する。
結果、リグノセルロース類又は無機材料を主原料とした
熱圧成型ボードの製造方法に関し、その接着剤に使用す
る離型剤成分として低分子量低密度ポリエチレンを使用
することによって熱盤からの恒久的に良好な離型性が得
られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
供するものである。
(A)と低分子量低密度ポリエチレン(B)および水
(C)を含有することを特徴とする接着剤組成物。
(A)と低分子量低密度ポリエチレン(B)の使用重量
比率がA:B=1:0.001〜1であることを特徴と
する(1)記載の接着剤組成物。
(B)の25℃における密度が、0.800〜0.93
0であることを特徴とする(1)又は(2)記載の接着
剤組成物。
(B)の25℃における密度が、0.850〜0.92
0であることを特徴とする(1)又は(2)記載の接着
剤組成物。
(B)のゲル浸透クロマトグラフィーによる数平均分子
量(MN)が、単分散ポリスチレン換算で500〜70
00であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか
に記載の接着剤組成物。
(B)のゲル浸透クロマトグラフィーによる数平均分子
量(MN)が、単分散ポリスチレン換算で1000〜6
000であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれ
かに記載の接着剤組成物。
(B)のゲル浸透クロマトグラフィーによる重量平均分
子量(MW)と数平均分子量(MN)の比であるMW/
MNが、1.2〜3.0であることを特徴とする(1)
〜(6)のいずれかに記載の接着剤組成物。
(B)のゲル浸透クロマトグラフィーによる重量平均分
子量(MW)と数平均分子量(MN)の比であるMW/
MNが、1.5〜3.0であることを特徴とする(1)
〜(6)のいずれかに記載の接着剤組成物。
(B)の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピーク
が、40℃〜120℃であることを特徴とする(1)〜
(8)のいずれかに記載の接着剤組成物。
(B)の示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピーク
が、45℃〜100℃であることを特徴とする(1)〜
(8)のいずれかに記載の接着剤組成物。
(B)が、該低分子量低密度ポリエチレン(B)中の炭
素100個に対し、メチル基炭素を3個以上含むことを
特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の接着剤
組成物。
(B)が、該低分子量低密度ポリエチレン(B)中の炭
素100個に対し、メチル基炭素を4個以上含むことを
特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の接着剤
組成物。
(B)を、水(C)を用いて水乳化または分散液として
使用することを特徴とする(1)〜(12)のいずれか
に記載の接着剤組成物。
(B)を、水(C)を用いて水乳化または分散液とした
時の該水乳化または分散液のレーザー式粒子径測定装置
による平均粒子径が、100〜10000nmであるこ
とを特徴とする(13)記載の接着剤組成物。
物(A)が、その構造中に(−CH2CH2−O−)の繰
り返し単位を80〜99重量%含む単官能アルコール類
(D)と該有機ポリイソシアネート系化合物(A)と一
部反応したものを含有することを特徴とする(1)〜
(14)のいずれかに記載の接着剤組成物。
物(A)を、その構造中に(−CH2CH2−O−)の繰
り返し単位を5〜70重量%含む2〜8官能のポリオー
ル類(E)を使用して水中に乳化又は分散させて使用す
ることを特徴とする(1)〜(15)のいずれかに記載
の接着剤組成物。
物(A)、低分子量低密度ポリエチレン(B)、水
(C)及びポリオール類(E)をインラインミキサーを
用いて水乳化または分散液としてから使用することを特
徴とする(16)記載の接着剤組成物。
物(A)が、ポリメリックMDIであることを特徴とす
る(1)〜(17)のいずれかに記載の接着剤組成物。
剤を用いてボードを製造する方法であって、該接着剤
が、(1)〜(18)のいずれかに記載の接着剤組成物
を使用することを特徴とするボードの製造方法。
ードを製造する方法であって、該接着剤が、(1)〜
(18)のいずれかに記載の接着剤組成物を使用するこ
とを特徴とするボードの製造方法。
れるボード。
れるボード。
して詳細に説明する。
で、有機ポリイソシアネート系化合物(A)は実質的な
接着剤成分であり、低分子量低密度ポリエチレン(B)
は実質的な離型剤成分である。水(C)は有機ポリイソ
シアネート系化合物(A)の硬化に必要な活性水素含有
化合物である。また単官能アルコール類(D)は有機ポ
リイソシアネート系化合物(A)の水中への乳化・分散
助剤であり、ポリオール類(E)は有機ポリイソシアネ
ート系化合物(A)の水中への乳化・分散助剤であると
ともに架橋密度を向上させ、ボード物性に寄与する。
イソシアネート系化合物としては、例えばジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフ
ェニルイソシアネート(ポリメリックMDI)、トリレ
ンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシア
ネート等の芳香族イソシアネート及びポリイソシアネー
ト類のほか、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、リジンメチルエステルジイソシアネート類の脂肪
族イソシアネート及びポリイソシアネート類、水添ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、ノルボルネンジイソシアネート、水添トリレン
ジイソシアネート等の脂環式イソシアネート及びポリイ
ソシアネート類が挙げられるが、毒性や価格の面よりポ
リメリックMDIの使用が好ましい。また、前記ポリメ
リックMDIに単官能ポリエーテルアルコールまたは単
官能ポリエステルアルコールを付加した自己乳化型MD
Iも有効である。
低密度ポリエチレンとしては、分岐構造を持つものが良
い。分岐の程度を示す因子としては、密度、分子構造中
のメチル基(−CH3)の数、融点などが挙げられ、各
々密接な関係がある。
30が好ましく、さらに好ましくは0.850〜0.9
20であり、最も好ましいのは0.875〜0.915
である。上記密度の範囲で良好な離型効果が得られる。
また、示差走査熱量計(DSC)による測定の吸熱ピー
クの頂点を融点と規定した場合、低分子量低密度ポリエ
チレン(B)の融点は40℃〜120℃が好ましく、さ
らに好ましくは45〜100℃である。融点が上記範囲
で良好な離型効果が得られる。
MRにより測定でき、低分子量低密度ポリエチレン
(B)中の炭素100個中のメチル基の個数は2個以上
が好ましい。より好ましくは3個以上、さらにより好ま
しくは4個以上である。炭素100個中のメチル基の個
数が2個以上では充分な離型効果が得られる。
(GPC)により測定できるが、低分子量低密度ポリエ
チレン(B)の数平均分子量(MN)は単分散ポリスチ
レン換算で500〜7000が好ましく、さらに好まし
くは1000〜6000である。この数平均分子量(M
N)が上記範囲で好ましい離型効果が得られる。また、
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって得られ
る重量平均分子量(MW)と数平均分子量(MN)の比
MW/MNは1.2〜3.0であることが好ましく、さ
らに好ましくは1.5〜3.0である。MW/MN比が
上記範囲で好ましい離型効果が得られる。
は上記物性値を持つものであれば、製造方法等に特に限
定はなく、例えば、直接エチレンまたはエチレンとα−
オレフィンを(共)重合したもの、高分子量ポリエチレ
ンを熱分解して得られるもの、パラフンワックス等特に
限定されない。
の有機ポリイソシアネート系化合物(A)に対する使用
量は、重量比率でA:B=1:0.001〜1が好まし
い。(B)の量が0.001未満では充分な離型効果が
得られにくい傾向にあり、1を超えると離型効果に影響
はないが過剰な添加は工業的に意味がない。
(B)の使用方法としては、ボードとコール盤(及び熱
圧プレス表面(プラテン))の間に存在すれば良く、そ
の方法・形態は限定されない。例えばコール盤(及び熱
圧プレス表面(プラテン))表面に直接塗布しても良い
し、原料エレメント(例えばパーティクルボードの場合
はチップ、MDFなどの繊維板の場合はファイバー、O
SBではストランド、無機ボードの場合は無機粉粒体な
ど)と混合して使用しても良い。混合する場所はリグノ
セルロースボードの場合エレメントの乾燥前でも良い
し、接着剤組成物と同時期にブレンダーやブローライン
(MDFの場合)で混合しても良い。通常、接着剤組成
物と混合して使用するのが望ましい。
低密度ポリエチレン(B)は水乳化・分散液とし、内部
離型剤として使用するのが好ましく、レーザー式粒子径
測定装置による粒子径が100〜10000nmとする
のがさらに好ましい。また水乳化・分散液を接着剤組成
物中へ混合し使用するのが工業的に好ましい。
は、当初コール盤(及び熱圧プレス表面(プラテン))
表面への低分子量低密度ポリエチレン(B)の移動する
量が不足するため、事前にコール盤(及び熱圧プレス表
面(プラテン))へ低分子量低密度ポリエチレン(B)
を溶融塗布しておくことが望ましい。
に分散・乳化する方法としては一般的なワックスエマル
ション製造の方法が適用される。水もしくは乳化剤また
は分散剤を含む水中に低分子量低密度ポリエチレン
(B)を溶融後攪拌添加し乳化・分散しても良いし、ボ
ールミル等の粉砕器を用いて機械的に強制乳化・分散し
ても良い。この場合に使用する乳化剤または分散剤とし
ては一般的に使用されているもので良く、脂肪酸石鹸、
ロジン酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、ア
ルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩等
のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オ
キシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等の
ノニオン性界面活性剤が挙げられるが、本発明はこれら
の乳化剤に限定されるものではない。また、これらの界
面活性剤は単独で使用しても良いし、二種類以上を組み
合わせて使用しても良い。
の材料エレメント(すなわちリグノセルロース類、また
は無機粉粒体)中に予め存在させても良いが、好ましい
のは有機ポリイソシアネート系化合物(A)または低分
子量低密度ポリエチレン(B)の乳化・分散用の水とし
て使用することである。
ポリイソシアネート系化合物(A)が硬化するのに充分
な量があれば良い。
類(D)としては、メタノール等のアルコール類を出発
物質としたエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
の付加重合物が挙げられる。該単官能アルコール類
(D)中のエチレンオキサイドの繰り返し単位である
(−CH2CH2−O−)が占める重量%は80〜99重
量%が好ましく、さらに好ましくは90〜98%であ
る。80重量%未満では有機ポリイソシアネート系化合
物(A)との反応物の水中への乳化性が悪化し、また9
9重量%を超えると、親水性が強すぎるため有機ポリイ
ソシアネート系化合物(A)との反応物の安定性が得ら
れにくい傾向がある。また、単官能アルコール類(D)
の分子量としては、200〜2000が好ましい。20
0未満では乳化性能が劣り、2000を超えるとMDI
との相溶性が劣り、実用性に劣る傾向がある。
単官能アルコール類(D)の使用比率(重量比率)は、
A:D=100:0.5〜10が好ましい。さらに好ま
しくはA:D=100:2〜5である。Dの値(使用比
率)が0.5未満では乳化性が悪化する傾向にあり、D
の値(使用比率)が10を超えると有機ポリイソシアネ
ート系化合物(A)との反応物の乳化性は向上するが、
ボードの耐水強度が低下する傾向にある。
(E)としては、具体的には、例えば、プロピレングリ
コール、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリ
スリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、
ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ブチレングリコール、トリエタ
ノールアミン、ヘキサントリオール、グラニュー糖、ポ
リビニルアルコール等の多価アルコール単独、またはこ
れら多価アルコールおよびエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオ
キサイド類との付加重合によって得られるポリエーテル
ポリオール、またはエチレンジアミン、オルソトルエン
ジアミンなどのアミン類とエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオ
キサイド類との付加重合によって得られるポリエーテル
ポリオール、および上記多価アルコールとアジピン酸、
ヒメリン酸、セバシン酸、アゼライン酸などの脂肪族飽
和脂肪酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸などの
不飽和脂肪酸、およびフタール酸、テレフタール酸など
の芳香族脂肪酸或いはそれらの無水物の単独または混合
物との反応によって得られるポリエステルポリオールな
どの各種ポリオールの単独または二種以上の混合物が挙
げられる。
の単独または二種以上の混合物に用いられるポリオール
のOH価としては20〜900が好ましい。OH価が2
0未満では得られたボードの弾性が得られにくくなる場
合があり、OH価が900を超えるとイソシアネートと
の反応が速すぎる場合がある。そのためポリオールのO
H価は20〜900が好ましく、さらに好ましくは25
〜600である。また、本発明で使用するポリオールの
種類としては、取り扱いや価格面よりプロピレングリコ
ール、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリス
リトール等の多価アルコールとエチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレ
ンオキサイド類との付加重合によって得られるポリエー
テルポリオールの使用が好ましい。
ノールアミン、オルトトルエンジアミン等を出発物質と
しエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレ
ンオキサイド等のアルキレンオキサイド類との付加重合
によって得られるポリオールを使用した場合、ポリオー
ルが3級アミンを含有するため有機ポリイソシアネート
の反応性が向上し、プレス時間を短縮する事が出来る。
さらにその場合、適度にイソシアネート基が失活するた
め金属への付着力が弱まり、離型剤の使用量を低減でき
る。
ポリオール類(E)において、イソシアネート基(−N
CO)と水酸基(−OH)のモル比(NCO/OH)は
2〜60000が好ましい。この比が2未満の場合、残
存NCOが接着剤中に少な過ぎて、ボード成型品の物理
的強度が得られにくい傾向にあり、熱圧後接着不良を生
じ、芯層部の一部に剥離を生じる、いわゆるパンクの原
因となる場合がある。また、60000を超える場合に
は乳化・分散効果が得られにくい傾向にあるのと架橋密
度が低くなる傾向にあるため好ましくない。好ましくは
NCO/OHのモル比は5〜50000であり、さらに
好ましくは6〜40000である。
ましい。単官能基アルコールを用いた場合、有機ポリイ
ソシアネート系化合物(A)の乳化には効果があるが、
架橋密度が上がらないためかボードの強度が得られにく
い傾向にある。有機ポリイソシアネート系化合物(A)
の乳化及びボードの強度向上の目的には多価アルコール
としての官能基数は2〜8であり、より好ましくは官能
基数が3〜6である。本発明で使用するポリオール類
(E)としては、その構造中の(−CH2CH2−O−)
の繰り返し単位を該ポリオール類(E)の重量に対して
5〜70重量%含有することが好ましい。5重量%未満
では、乳化性能が不足する傾向にあるため好ましくな
く、また70重量%を超えるとポリイソシアネートとの
相溶性が不足する傾向にあるため、やはり好ましくな
い。
としては、パーティクルボードや、OSB(オリエンテ
ッド・ストランド・ボード)、ウェイファーボード、L
SL(ラミネーテッド・ストランド・ランバー)に使用
される木質削片であるストランドチップ、ダストチッ
プ、フレークチップや、ハードボード、MDF、インシ
ュレーションボードに使用されるファイバー及びコーリ
ャン茎、バガス、籾殻等の農産物が挙げられる。これら
の原料は単独で使用しても良いし、2種類以上を組み合
わせて使用しても良い。
真珠岩、黒曜岩、ヒル石、シラス等を加熱発泡させた多
孔質のパーミライトやバーミキュライト、発泡シラス、
ガラスやアルミナ、フライアッシュ、硅砂、貢岩等を原
料とし微小中空体としたガラスバルーン、シラスバルー
ン等である。軽量な成型体を得るためには、無機質含泡
粒子のかさ密度は、0.3g/cm3以下が望ましい。
無機質含泡粒子は、結合剤との接着性を向上させるた
め、シランカップリング剤等を用いた表面処理を行った
物でも良い。
たは無機系材料との使用比率は、接着剤中の有効成分で
ある有機イソシアネート系化合物(A)とリグノセルロ
ース系材料または無機系材料とが重量比で2:100〜
30:100の範囲であり、好ましくは3:100〜2
0:100の範囲である。有機イソシアネート系化合物
(A)が、リグノセルロース系材料または無機系材料1
00重量部に対して、2重量部未満では接着剤としての
効果が得られにくい傾向にあり、30重量部で十分なボ
ード物性が得られるため、30重量部を超える量の接着
剤を使用しても工業的に無駄である。
系化合物(A)、低分子量低密度ポリエチレン(B)、
水(C)、及びポリオール類(E)を、水乳化または分
散液とする場合に使用する乳化・混合機としては公知の
ものが採用できるが、本発明においては下記の乳化・混
合機を使用することが好ましい。
タティックタイプのミキサーでも良いし、パイプライン
中にローター/ステーターを有する機械式のミキサーで
も良い。さらに高圧で各液を衝突させ混合するタイプで
も良い。各機械の例を述べると、スタティック型ではケ
ニックス型、ゴーリン社製ハイドロシャー、ラモンド社
製ラモンドミキサー、機械式ミキサーでは特殊機化工業
製TKホモミックラインミル、荏原機械製エバラマイル
ダーなどがあげられる。高圧衝突混合型では一般的なポ
リウレタン用高圧注入機や高圧発泡機、またはポリウレ
タン用高圧スプレー塗装機で代用可能である。具体的に
は丸加化工機製MEG−HKシリーズ、GUSMER社
製H−2000などが挙げられる。しかしながら、乳化
・混合機には多くの種類があり、本発明は上記乳化・混
合機に限定されるものではない。またパーティクルボー
ドなど、原料に廃材チップを使用するタイプのリグノセ
ルロースボードの場合、接着剤組成物から発生するホル
ムアルデヒドはないが、原料となる廃材チップからホル
ムアルデヒドが発生する。また、本発明記載の接着剤組
成物と従来のホルムアルデヒド系接着剤を併用して使用
する場合もあり、この場合ボードからの放散ホルムアル
デヒドはゼロではない。従って、このような時には、こ
のホルムアルデヒドを減少させる目的で表層および/ま
たは芯層部にホルムアルデヒドキャッチャーを添加する
のは有効である。ホルムアルデヒドキャッチャーとして
は、ホルムアルデヒドと反応するものであれば何でも有
効であり、酸のアンモニウム塩、アルカリ金属の亜硫酸
塩なども有効である。さらにその中でもアミノ基を有す
る例えば尿素、グアニル尿素、メラミン、アンモニア等
が好ましい。添加する方法としては、ボード製造時にボ
ード中に存在すれば良く、接着剤組成物中に添加しても
良いし、乾燥前の材料エレメント、ブレンダー中の材料
エレメントに添加し混合するのも有効である。
(A)には所望の効果を阻害しない範囲で紫外線吸収
剤、酸化防止剤、可塑剤、シランカップリング剤、金属
触媒、合成または天然ゴムラテックス、アクリル系エマ
ルション、酢ビエマルション、溌水剤、消泡剤等を併用
しても良い。
には従来の離型効果を損なわないタイプの離型性成分、
例えば天然ワックス類、金属石鹸類、オルガノポリシロ
キサン化合物、リン系化合物、フッ素系化合物などの1
種以上を併用しても良い。
例をあげて説明する。内容は表−1に示した。例中の比
率、%は特に指定のない限り重量基準による。尚、本発
明はこれらの製造例、実施例に限定されるものではな
い。
を表す。 比率:出来上がりのボード中における構成比率。不揮発
分ベース。 ボード原料、種類:ボード製造用の原料名称。 ボード原料、含水率(%):原料のボード製造前の含水
率。ドライベース。 離型性:各ボード製造後のコール盤からの離型性を表
す。 ボード物性、曲げ強度:JIS−5905、JIS−5
908等に準拠し、常態での曲げ強度を測定した。 ボード物性、密度:21℃、65%RHにおける密度を
測定した。
名:WEISSEN−0252C、性状は下記の通り。
また、同ワックスのGPCチャートを[図−1]に、D
SCチャートを[図−2]に、H1NMRチャートを
[図−3]に示した。)300gを1Lフラスコに入
れ、オイルバスで95℃まで加熱溶融した。別に1Lポ
リカップに蒸留水685gを入れ、攪拌下アルキル硫酸
ナトリウム塩(花王(株)製、商品名:エマール10)
15gを投入、溶解させた。次にWEISSEN−02
52C溶融液を攪拌しながらエマール10水溶液を毎分
20mlの割合で定量ポンプを用いてフラスコ中に添加
した。エマール10水溶液添加終了後、乳化液を徐々に
冷却し、WEISSEN−0252C水乳化・分散物を
得た。分散物をさらに粉砕機(特殊機化工業(株)製、
商品名:ホモミックラインミル)にて粉砕し、微分散体
を得た。粒子径測定(コールター社製、商品名;コール
ターカウンターN4型)の結果、該微分散体の平均粒子
径は350nmであった。有効成分30%として、実施
例−3、4の試験に供した。尚、実施例−1、5におい
ては加水し、所望の有効成分濃度とし、試験に供した。
ポリスチレン換算分子量 MN=3830、MW=8930、MW/MN=2.3
3 ・示差走査熱量計(DSC)による融点 65℃ ・密度(25℃) 0.91 ・分子中炭素100個あたりのメチル基の数(スペクト
ル−2より)約4.2。 製造例−2 1Lフラスコ中にポリメリックMDI(三井化学(株)
製、商品名:ユーロイドM−400)を1000g投入
し、攪拌しながら80℃まで加熱した。昇温後、ポリオ
キシポリエチレンモノアルコール(日本油脂(株)製、
商品名:ユニオックスM−1000)を50g投入し、
窒素気流下、付加反応を行った。2時間後、徐冷し、実
施例−3に供した。
名:WEISSEN−0453、性状は下記の通り。ま
た、同ワックスのGPCチャートを[図−4]に、DS
Cチャートを[図−5]に、H1NMRチャートを[図
−6]に示した。)200gを1Lフラスコに入れ、オ
イルバスで70℃まで加熱溶融した。別に1Lポリカッ
プに蒸留水785gを入れ、攪拌下アルキル硫酸ナトリ
ウム塩(花王(株)製、商品名:エマール10)15g
を投入、溶解させた。次にWEISSEN−0453溶
解液を攪拌しながらエマール10水溶液を毎分50ml
の割合で定量ポンプを用いてフラスコ中に添加した。エ
マール10水溶液添加終了後、水乳化・分散物をさらに
粉砕機(特殊機化工業(株)製、商品名:ホモミキサ
ー)にて粉砕し、微分散体を得、これを冷却した。粒子
径測定(コールター社製、商品名;コールターカウンタ
ーN4型)の結果、該微分散体の平均粒子径は5μmで
あった。有効成分20%として、実施例−6の試験に供
した。
ポリスチレン換算分子量 MN=3390、MW=8480、MW/MN=2.5
0 ・示差走査熱量計(DSC)による融点 41.2℃ ・密度(25℃) 0.89 ・分子中炭素100個あたりのメチル基の数(スペクト
ル−4より)約6.3 実施例1 ボードの製造方法:鋸屑状の微小木粉(含水率約9%)
1560gを攪拌羽のついたブレンダー中に投入した。
次いでポリオール(三井化学(株)製、商品名:EP−
280)および[製造例−1]で調製した低分子量低密
度ポリエチレン(日本精蝋(株)製、商品名:WEIS
SEN−0252C)の微分散体(有効成分10%)を
有り姿ベースで0.1:100で混合し、高圧衝突混合
スプレー(ガスマー製、商品名:H−2000)にて1
20kgf/cm2の圧力でポリメリックMDI(三井
化学(株)製、商品名:ユーロイドM−200)と重量
比で1:1の比率で高圧衝突させ、混合後直ちにブレン
ダー中のチップへ表−1の比率となるように調整し吹き
付けた。その後接着剤組成物を塗布したチップを取りだ
し、成型後のボードが設定密度になるように計量し、コ
ール盤(鉄製)上に30cm×30cmの大きさに均一
にフォーミングし、さらに同一組成のコール盤をかぶ
せ、以下の条件で熱圧プレスした。結果、離型性は非常
に良好で、50回の連続的な製造でもコール盤への付着
は全く観られなかった。製造したボードはJISに従
い、常態曲げ強度を測定した。
木材チップ並びに低分子量低密度ポリエチレン(日本精
蝋(株)製、商品名:WEISSEN−0252C)を
重量比で100:1.2となるようにMDF製造設備に
投入し、蒸気加圧下で解繊処理を行った。加圧常態のま
まポリメリックMDI(三井化学(株)製、商品名:ユ
ーロイドM−300)を原料ファイバー1250重量部
(dry)に対し100重量部、高圧ポンプおよびスプ
レーガンを用いて、いわゆる“ブローライン”にて塗布
した。その後、該ファイバーを含水率約12%となるま
で乾燥し、成型後のボードが設定密度になるように計量
し、コール盤(鉄製)上に30cm×30cmの大きさ
に均一にフォーミングし、さらに同一組成のコール盤を
かぶせ、以下の条件で熱圧プレスした。結果、離型性は
非常に良好で、50回の連続的な製造でもコール盤への
付着は全く観られなかった。製造したボードはJISに
従い、常態曲げ強度を測定した。
ファイバーであるバガスを天日にて乾燥しファイバーを
得た(含水率約13%)。のち、ハンマーミルにて粉砕
し、バガス微小ファイバーを得た。該ファイバー372
9gを攪拌羽のついたブレンダー中に投入した。次いで
[製造例−1]で作った低分子量低密度ポリエチレン
(日本精蝋(株)製、商品名:WEISSEN−025
2C)の微分散体(有効成分30%)を水で11倍に希
釈した。該希釈液110gを300mlポリカップに入
れ、攪拌下、[製造例−2]で作った自己乳化型ポリメ
リックMDIを100g投入し、接着剤組成物を作成し
た。該接着剤組成物すべてをエアスプレーを用いて既述
のブレンダー中のバガス微小ファイバーと混合塗布し
た。接着剤組成物を塗布したファイバーを取りだし、成
型後のボードが設定密度になるように計量し、コール盤
(鉄製)上に30cm×30cmの大きさに均一にフォ
ーミングし、さらに同一組成のコール盤をかぶせ、以下
の条件で熱圧プレスした。結果、離型性は非常に良好
で、50回の連続的な製造でもコール盤への付着は全く
観られなかった。製造したボードはJISに従い、常態
曲げ強度を測定した。
いてフレーク状(0.5mm×40mm×80mm)と
し、オーブンにて乾燥した(含水率約4%)。該フレー
ク2600gを回転ドラム型ブレンダー中に投入した。
次いで[製造例−1]で作った低分子量低密度ポリエチ
レン(日本精蝋(株)製、商品名:WEISSEN−0
252C)の微分散体(有効成分30%)を水で13倍
に希釈し、該希釈液216.7gをエアスプレーでフレ
ークに塗布した。引き続きポリメリックMDI(三井化
学(株)製、商品名:ユーロイドM−200)を高圧ス
プレーを用いて100g噴霧塗布した。接着剤組成物を
塗布したフレークを取りだし、成型後のボードが設定密
度になるように計量し、コール盤(鉄製)上に30cm
×30cmの大きさに均一にフォーミングした。フォー
ミングに当たっては3層構造とし、表層−芯層−表層の
重量比を2:6:2とした。尚、表層と芯層はその線維
方向が直交するようにフォーミングした。次いで、同一
組成のコール盤をかぶせ、以下の条件で熱圧プレスし
た。結果、離型性は非常に良好で、50回の連続的な製
造でもコール盤への付着は全く観られなかった。製造し
たボードはJISに従い、常態曲げ強度を測定した。
子としたいわゆる“シラスバルーン(嵩密度約0.3g
/cm3、含水率0.1%)”1672gを回転ドラム
型ブレンダー中に投入した。次いでポリオール(三井化
学(株)製、商品名:EP−3033)および[製造例
−1]で作った低分子量低密度ポリエチレン(日本精蝋
(株)製、商品名:WEISSEN−0252C)の微
分散体(有効成分20%)を水で3倍に希釈し、該希釈
液150gをエアスプレーでシラスバルーンに塗布し
た。引き続きポリメリックMDI(三井化学(株)製、
商品名:ユーロイドM−700)を高圧スプレーを用い
て100g噴霧塗布した。接着剤組成物を塗布したシラ
スバルーンを取りだし、成型後のボードが設定密度にな
るように計量し、コール盤(鉄製)上に30cm×30
cmの大きさに均一にフォーミングした。次いで、同一
組成のコール盤をかぶせ、以下の条件で熱圧プレスし
た。結果、離型性は非常に良好で、50回の連続的な製
造でもコール盤への付着は全く観られなかった。製造し
たボードはJISに従い、常態曲げ強度を測定した。
木材チップを蒸気加圧下で解繊処理を行った。得られた
ファイバーをMDF製造設備に投入し、低分子量低密度
ポリエチレン(日本精蝋(株)製、商品名:WEISS
EN−0453)を重量比で100:0.5となるよう
にエアスプレーにて塗布した。さらにポリメリックMD
I(三井化学(株)製、商品名:ユーロイドM−20
0)を原料ファイバー1250重量部(dry)に対し
100重量部、エアレススプレーガンを用いて塗布し
た。その後、該ファイバーを含水率約12%となるまで
乾燥し、成型後のボードが設定密度になるように計量
し、コール盤(鉄製)上に30cm×30cmの大きさ
に均一にフォーミングし、さらに同一組成のコール盤を
かぶせ、以下の条件で熱圧プレスした。結果、離型性は
非常に良好で、50回の連続的な製造でもコール盤への
付着は全く観られなかった。製造したボードはJISに
従い、常態曲げ強度を測定した。
%)1430gを攪拌羽のついたブレンダー中に投入し
た。次いで低分子量低密度ポリエチレン(日本精蝋
(株)製、商品名:WEISSEN−0252C)の粉
体を10g混合した。次いでポリメリックMDI(三井
化学(株)製、商品名:ユーロイドM−200)を高圧
スプレーを用いてブレンダー中のチップへ100g吹き
付けた。チップを取りだし、成型後のボードが設定密度
になるように計量し、コール盤(鉄製)上に30cm×
30cmの大きさに均一にフォーミングし、さらに同一
組成のコール盤をかぶせ、以下の条件で熱圧プレスし
た。結果、硬化不足でボードは成型されなかった。その
後のボードの評価は行わなかった。
木材チップをMDF製造設備に投入し、蒸気加圧下で解
繊処理を行った。加圧常態のままポリメリックMDI
(三井化学(株)製、商品名:ユーロイドM−200)
を原料ファイバー1250重量部(dry)に対し10
0重量部、高圧ポンプを用いて、いわゆる“ブローライ
ン”にて塗布した。後、該ファイバーを含水率約12%
となるまで乾燥し、成型後のボードが設定密度になるよ
うに計量し、コール盤(鉄製)上に30cm×30cm
の大きさに均一にフォーミングし、さらに同一組成のコ
ール盤をかぶせ、以下の条件で熱圧プレスした。結果、
ボードはコール盤に激しく付着した。その後のボードの
評価は行わなかった。
を主原料とした熱圧成型ボードの製造方法において、本
発明の接着剤組成物及びその方法によれば、イソシアネ
ート系接着剤を用いて熱圧成型した場合でも、熱盤から
の離型性が恒久的に良好であり、システムの生産性が著
しく向上する。同時に優れたボード物性および低い吸湿
線膨張率を具備する。
接着剤を使用することもないので、成型ボードからの放
出ホルムアルデヒドを低減化或いは実質的にゼロにする
ことが可能であり、環境を汚染することもなくなる。
(日本精蝋(株)製、商品名:WEISSEN−025
2C)のGPCチャート
密度ポリエチレン(日本精蝋(株)製、商品名:WEI
SSEN−0252C)のDSCチャート
密度ポリエチレン(日本精蝋(株)製、商品名:WEI
SSEN−0252C)のH1NMRチャート
(日本精蝋(株)製、商品名:WEISSEN−045
3)のGPCチャート
密度ポリエチレン(日本精蝋(株)製、商品名:WEI
SSEN−0453)のDSCチャート
密度ポリエチレン(日本精蝋(株)製、商品名:WEI
SSEN−0453)のH1NMRチャート
Claims (22)
- 【請求項1】 有機ポリイソシアネート系化合物(A)
と低分子量低密度ポリエチレン(B)および水(C)を
含有することを特徴とする接着剤組成物。 - 【請求項2】 有機ポリイソシアネート系化合物(A)
と低分子量低密度ポリエチレン(B)の使用重量比率が
A:B=1:0.001〜1であることを特徴とする請
求項1記載の接着剤組成物。 - 【請求項3】 低分子量低密度ポリエチレン(B)の2
5℃における密度が、0.800〜0.930であるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の接着剤組成物。 - 【請求項4】 低分子量低密度ポリエチレン(B)の2
5℃における密度が、0.850〜0.920であるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の接着剤組成物。 - 【請求項5】 低分子量低密度ポリエチレン(B)のゲ
ル浸透クロマトグラフィーによる数平均分子量(MN)
が、単分散ポリスチレン換算で500〜7000である
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の接着
剤組成物。 - 【請求項6】 低分子量低密度ポリエチレン(B)のゲ
ル浸透クロマトグラフィーによる数平均分子量(MN)
が、単分散ポリスチレン換算で1000〜6000であ
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の接
着剤組成物。 - 【請求項7】 低分子量低密度ポリエチレン(B)のゲ
ル浸透クロマトグラフィーによる重量平均分子量(M
W)と数平均分子量(MN)の比であるMW/MNが、
1.2〜3.0であることを特徴とする請求項1〜6の
いずれかに記載の接着剤組成物。 - 【請求項8】 低分子量低密度ポリエチレン(B)のゲ
ル浸透クロマトグラフィーによる重量平均分子量(M
W)と数平均分子量(MN)の比であるMW/MNが、
1.5〜3.0であることを特徴とする請求項1〜6の
いずれかに記載の接着剤組成物。 - 【請求項9】 低分子量低密度ポリエチレン(B)の示
差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークが、40℃〜
120℃であることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
かに記載の接着剤組成物。 - 【請求項10】 低分子量低密度ポリエチレン(B)の
示差走査熱量計(DSC)による吸熱ピークが、45℃
〜100℃であることを特徴とする請求項1〜8のいず
れかに記載の接着剤組成物。 - 【請求項11】 低分子量低密度ポリエチレン(B)
が、該低分子量低密度ポリエチレン(B)中の炭素10
0個に対し、メチル基炭素を2個以上含むことを特徴と
する請求項1〜10のいずれかに記載の接着剤組成物。 - 【請求項12】 低分子量低密度ポリエチレン(B)
が、該低分子量低密度ポリエチレン(B)中の炭素10
0個に対し、メチル基炭素を3個以上含むことを特徴と
する請求項1〜10のいずれかに記載の接着剤組成物。 - 【請求項13】 低分子量低密度ポリエチレン(B)
を、水(C)を用いて水乳化または分散液として使用す
ることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の
接着剤組成物。 - 【請求項14】 低分子量低密度ポリエチレン(B)
を、水(C)を用いて水乳化または分散液とした時の該
水乳化または分散液のレーザー式粒子径測定装置による
平均粒子径が、100〜10000nmであることを特
徴とする請求項13記載の接着剤組成物。 - 【請求項15】 有機ポリイソシアネート系化合物
(A)が、その構造中に(−CH2CH2−O−)の繰り
返し単位を80〜99重量%含む単官能アルコール類
(D)と該有機ポリイソシアネート系化合物(A)と一
部反応したものを含有することを特徴とする請求項1〜
14のいずれかに記載の接着剤組成物。 - 【請求項16】 有機ポリイソシアネート系化合物
(A)を、その構造中に(−CH2CH2−O−)の繰り
返し単位を5〜70重量%含む2〜8官能のポリオール
類(E)を使用して水中に乳化又は分散させて使用する
ことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の接
着剤組成物。 - 【請求項17】 有機ポリイソシアネート系化合物
(A)、低分子量低密度ポリエチレン(B)、水(C)
及びポリオール類(E)をインラインミキサーを用いて
水乳化または分散液としてから使用することを特徴とす
る請求項16記載の接着剤組成物。 - 【請求項18】 有機ポリイソシアネート系化合物
(A)が、ポリメリックMDIであることを特徴とする
請求項1〜17のいずれかに記載の接着剤組成物。 - 【請求項19】 リグノセルロース系材料と接着剤を用
いてボードを製造する方法であって、該接着剤が、請求
項1〜18のいずれかに記載の接着剤組成物を使用する
ことを特徴とするボードの製造方法。 - 【請求項20】 無機系材料と接着剤を用いてボードを
製造する方法であって、該接着剤が、請求項1〜18の
いずれかに記載の接着剤組成物を使用することを特徴と
するボードの製造方法。 - 【請求項21】 請求項19記載の方法により得られる
ボード。 - 【請求項22】 請求項20記載の方法により得られる
ボード。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03904898A JP4065595B2 (ja) | 1997-02-20 | 1998-02-20 | 接着剤組成物、および該接着剤組成物を使用したボードの製造方法 |
TW87117236A TW400368B (en) | 1997-02-20 | 1998-10-19 | Binder composition and process for producing a hot press molded board using the same |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3623897 | 1997-02-20 | ||
JP17447797 | 1997-06-30 | ||
JP9-36238 | 1997-06-30 | ||
JP9-174477 | 1997-06-30 | ||
JP03904898A JP4065595B2 (ja) | 1997-02-20 | 1998-02-20 | 接着剤組成物、および該接着剤組成物を使用したボードの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1171566A true JPH1171566A (ja) | 1999-03-16 |
JP4065595B2 JP4065595B2 (ja) | 2008-03-26 |
Family
ID=27289024
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03904898A Expired - Lifetime JP4065595B2 (ja) | 1997-02-20 | 1998-02-20 | 接着剤組成物、および該接着剤組成物を使用したボードの製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4065595B2 (ja) |
TW (1) | TW400368B (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003073992A (ja) * | 2001-08-30 | 2003-03-12 | Mitsui Takeda Chemicals Inc | 水性バインダー用イソシアネート含有組成物 |
JP2007237482A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Nippon Seiro Co Ltd | 熱圧成型用離型剤組成物とボードの製造方法 |
WO2009028082A1 (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-05 | Mitsui Chemicals Polyurethanes, Inc. | 熱圧成型用離型剤組成物とボードの製造方法 |
JP2012131979A (ja) * | 2010-12-21 | 2012-07-12 | Rohm & Haas Co | 接着剤組成物 |
CN104927381A (zh) * | 2015-06-18 | 2015-09-23 | 福建师范大学泉港石化研究院 | 一种聚氨酯增韧pe木塑复合材料的制备方法 |
-
1998
- 1998-02-20 JP JP03904898A patent/JP4065595B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1998-10-19 TW TW87117236A patent/TW400368B/zh active
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003073992A (ja) * | 2001-08-30 | 2003-03-12 | Mitsui Takeda Chemicals Inc | 水性バインダー用イソシアネート含有組成物 |
JP2007237482A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Nippon Seiro Co Ltd | 熱圧成型用離型剤組成物とボードの製造方法 |
WO2009028082A1 (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-05 | Mitsui Chemicals Polyurethanes, Inc. | 熱圧成型用離型剤組成物とボードの製造方法 |
JP2012131979A (ja) * | 2010-12-21 | 2012-07-12 | Rohm & Haas Co | 接着剤組成物 |
CN104927381A (zh) * | 2015-06-18 | 2015-09-23 | 福建师范大学泉港石化研究院 | 一种聚氨酯增韧pe木塑复合材料的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4065595B2 (ja) | 2008-03-26 |
TW400368B (en) | 2000-08-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6420034B1 (en) | Binder composition and process for manufacturing board by using the binder composition | |
CA1239268A (en) | Reinforced cellular or noncellular polyurethane molded parts | |
KR101713104B1 (ko) | 리그노셀룰로즈계 제품 및 이의 형성 방법 | |
US6635695B2 (en) | Adhesive composition for lignocellulose-type hot-pressed forms, and hot-pressed form production process using the same | |
JP5178072B2 (ja) | 接着剤、該接着剤を含む複合材料および複合材料の製造方法 | |
KR20160065908A (ko) | 리그노셀룰로스 복합 물품 | |
JP4065595B2 (ja) | 接着剤組成物、および該接着剤組成物を使用したボードの製造方法 | |
JP5783888B2 (ja) | 高耐水性の複合材料形成用接着剤組成物、複合材料、それらの製造方法および高耐水性の複合材料形成用接着剤 | |
JP2000119626A (ja) | バインダー組成物、および該バインダー組成物を使用したボードの製造方法 | |
KR101104532B1 (ko) | 열압 성형용 이형제 조성물과 보드의 제조 방법 | |
AU690497B1 (en) | Adhesive, adhesive for pressed lignocellulose board, pressed lignocellulose board and production processes thereof | |
KR19980071561A (ko) | 리그노셀룰로스용 접착제 및 리그노셀룰로스성형판의 제조방법 | |
JP3981197B2 (ja) | 接着剤、およびリグノセルロース成型板の製造法 | |
JPH11320517A (ja) | リグノセルロース成形板の製造方法 | |
JP3743731B2 (ja) | リグノセルロース成形板の製造方法 | |
JP4845535B2 (ja) | 熱圧成型用離型剤組成物とボードの製造方法 | |
JP3981196B2 (ja) | 接着剤、およびリグノセルロース成型板の製造方法 | |
JP3743730B2 (ja) | リグノセルロース成形板の製造方法 | |
JP2000343510A (ja) | リグノセルロース成形板の製造方法 | |
JPH029073B2 (ja) | ||
JPH09314522A (ja) | リグノセルロース成型板及びその製造方法 | |
JPH10316958A (ja) | リグノセルロース用接着剤およびリグノセルロース成形板の製造方法 | |
JPH10180723A (ja) | リグノセルロース成形板の製造方法 | |
JPH10100114A (ja) | リグノセルロース成形板の製造方法 | |
JP2002241729A (ja) | リグノセルロース系熱圧成形体用接着剤組成物、及びそれを用いた熱圧成形体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20050830 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20060203 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071002 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20071002 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071129 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071225 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080107 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120111 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140111 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |