JPH10316958A - リグノセルロース用接着剤およびリグノセルロース成形板の製造方法 - Google Patents

リグノセルロース用接着剤およびリグノセルロース成形板の製造方法

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JPH10316958A
JPH10316958A JP10039047A JP3904798A JPH10316958A JP H10316958 A JPH10316958 A JP H10316958A JP 10039047 A JP10039047 A JP 10039047A JP 3904798 A JP3904798 A JP 3904798A JP H10316958 A JPH10316958 A JP H10316958A
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adhesive
lignocellulose
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polyether
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JP10039047A
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Yasuhiro Matsuzaka
康弘 松坂
Maki Satou
麻紀 佐藤
Hisashi Hokogahara
久 鉾之原
Ryuji Haseyama
龍二 長谷山
Taku Nago
卓 名郷
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱圧プレス時の離型性が良好で、品質の良い
安価なリグノセルロース成形板を生産性良く製造する接
着剤の工業的な方法を提供すること。 【解決手段】 有機イソシアナート系化合物(A)から
なる第1流、反応性乳化剤(B)及び乳化媒体(C)よ
りなる第2流、さらに必要により離形剤を混合室内に4
0〜300kg/cm2の高圧にて噴射混合して得るこ
とを特徴とするリグノセルロース成形板用接着剤の提
供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リグノセルロース
を主原料とした熱圧成形ボードの製造に係る接着剤の製
造方法ならびに該接着剤を使用したリグノセルロース成
形板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リグノセルロースを主原料として用いた
成形品は、リグノセルロースが木質削片の場合パーチク
ルボードと称され、パーチクルボードの他には大型のチ
ップを用いるウエハーボード、細長いチップ(ストラン
ド)を1方向に配列させたオリエンテッドストランドボ
ード(OSB)、木質繊維(ファイバー)の場合インシ
ュレーションボード、中比重繊維板(MDF)、ハード
ボードと称されて生産され、床材、壁材、ドア材、防音
材、断熱材、畳心材、家具部材、自動車用部材として使
用されている。
【0003】従来、パーチクルボード、ウエハーボー
ド、OSB,およびハードボード、MDF、インシュレ
ーションボード等のファイバーボードや籾殻を成形して
なる籾殻ボードやコーリャン茎を成形してなるコーリャ
ンボード等(以下ボードと称する)の製造のための接着
剤、または、バインダーとしては、熱硬化性である尿素
樹脂、メラミン樹脂、尿素メラミン樹脂、フェノールメ
ラミン樹脂、フェノール樹脂等(以下ホルマリン系樹脂
接着剤)が広く用いられている。
【0004】これらの樹脂は安価で接着性に優れ、比較
的短時間で硬化するという特質を有する。しかし、これ
らのホルマリン系樹脂接着剤の熱圧成形後の製品から放
出されるホルマリンは環境上問題視されており、放出ホ
ルマリン量を低減化させるため、実際の使用に当たって
は、接着剤中の遊離ホルマリン量を少なくしたり(樹脂
接着剤のホルマリンモル比/フェノール、メラミン、尿
素のモル比を小さくする)、ホルマリン系樹脂接着剤の
配合時に、ホルマリンキャッチャー剤等が用いられてい
るがまだ十分ではない。
【0005】また一方で、非ホルマリン系であり、かつ
優れたボード物性を与える接着剤として、イソシアナー
ト系接着剤のボードへの利用も提案されている。(特開
昭57−131538号、特開昭57−147567
号、米国特許3557263号、3636199号、3
870665号、3919017号、3930110号
など)しかし、リグノセルロース系材料用接着剤として
有機ポリイソシアナートを用い、熱圧成形した場合、そ
の優れた接着性のために該接着剤の熱盤への付着が生じ
る。この接着剤の付着により、成形物は損傷し、商品と
しての価値を著しく損失し、また、熱盤からの付着物の
除去にも多大な労力を費やしてしまう。
【0006】これらの問題を解決するため、熱盤の金属
からの離型性を向上させるために有機ポリイソシアナー
トへの添加剤の検討も行われている。例えば、有機ポリ
イソシアナートへのアルキルリン酸塩または、ピロリン
酸塩(特公平03−018068号公報)、スルホン化
化合物(特公平05−038309号公報)、ワックス
および液体エステル(特公平04−054390号公
報)、脂肪族カルボン酸(特開昭58−36430号公
報)、ポリシロキサン化合物(特開昭61−86225
号公報)、脂肪酸ポリマー(米国特許第4772442
号、4933232号各明細書)などが提案されてい
る。
【0007】また、他の方法では、離型剤を直接熱盤へ
熱圧前に塗布しておく方法が提案されている。たとえ
ば、金属石鹸を用いた離型層の形成(特開平8−340
26号公報)、高沸点ポリオール(独国特許第1653
178号明細書)、官能基を持つポリシロキサンフィル
ムの使用(英国特許第135992号明細書)、ポリテ
トラフルオロエチレンによる被覆(米国特許第4374
791号明細書)などがあるがいずれも不十分である。
【0008】そのため、一部のボード工場では製造の
際、ボードを形成するいくつかの層の内、熱盤に触れな
い内部の層だけに有機ポリイソシアナート系接着剤を使
用し、熱盤と接触する表面層は従来のホルマリン系樹脂
を使用するといった製造方法も行われている。
【0009】その他の解決方法としては、例えば、本出
願人は、ポリウレタン樹脂成形品の製造において、有機
ポリイソシアナート、ポリオール、架橋剤、触媒、およ
び内部離型剤を原料とするという発明を特開昭60−2
45622号として既に出願している。しかし、これ
は、ポリオール100重量部に対し最大でも5重量部の
ステアリン酸亜鉛を添加するという方法であり、そもそ
も金型へ注型して得られるポリウレタン発泡体およびエ
ラストマーの製造法であるから、本発明の目的に対して
は十分な解決方法とはならない。また、本出願人は、離
型組成物として脂肪族カルボン酸の亜鉛塩をポリオール
に溶解した離型組成物であるという発明を特開昭63−
137953号に、高級脂肪酸金属塩およびN,N,
N’−トリス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジア
ミンからなる離型組成物であるという発明を特開昭63
−72757号に既に出願しているが、脂肪族カルボン
酸の亜鉛塩、または高級脂肪酸金属塩のポリオールに対
する使用部数が異なること、ポリオールの組成がまった
く異なること、使用する系が非水系であること、また使
用目的がポリウレタン成形物を製造するためであること
から、本発明の目的に対してもやはり十分な解決方法と
はならない。
【0010】また、有機イソシアナート系化合物を希釈
剤で増量して、接着剤組成物を製造し、リグノセルロー
ス系材料に塗布する方法において、有機イソシアナート
系化合物と希釈剤を混合する手段においては、一般に混
合釜中にてバッチで混合、乳化させるか、または、スタ
チックミキサー内にて有機イソシアナート系化合物と希
釈剤を混合、乳化した状態で用いる。
【0011】しかしながら、有機イソシアナート系化合
物の反応性の高さから混合釜内、スタチックミキサー
内、および接着剤組成物の流通する配管内において有機
イソシアナート系化合物と希釈剤との重合物等が生成
し、配管の閉塞、器壁への付着が発生し、ラインが停止
したり、又はラインの流量の変化が起ったりするため、
ラインの安定的操業が困難となる。この付着物の除去に
は多大な労力と時間を要し、ライントラブルに由来する
生産量の低下は経済的にも好ましくない。
【0012】この問題を解決するために、特開平2−2
79303号にスタチックミキサーにて乳化した接着剤
組成物を直ちにセルロース繊維流に混合させることによ
る合成板の製造方法および装置が開示されているが、そ
の清掃方法は、スタチックミキサー内の有機イソシアナ
ート系化合物の投入口、希釈剤投入口にそれぞれバッフ
ルを設け、清掃時は流体をフラッシングさせることによ
り洗浄している。ところが、定期的にスタチックミキサ
ー内を洗浄しなければならず、また、流体を流すことに
よって洗浄に時間がかかる欠点がある。また、洗浄中は
接着剤組成物が製造されないため、セルロース繊維流の
供給も停止しなくてはならず、効率の良い連続生産には
不向きである。
【0013】また、特開昭63−276501号には延
長線上で交差するように配列されている2つのノズルか
らなる2液噴射混合装置を用いて乳化して得られた接着
剤を使用したパーチクルボードの製造方法が開示されて
いるが、噴射圧力が低いため、混合、乳化が不充分にな
る可能性が高く、また2液がお互いの投入口に片方の液
が入り込むことによってヘッド中で固化しないようにす
るため、混合ヘッドの形状を特殊なものにせざるを得な
くなり、その上、清掃手段が無いため使用を長く続ける
と当然の如く混合室内に有機イソシアナート系化合物の
重合物が付着、堆積し、流量変化、ライン閉塞等のライ
ントラブルの原因となる。
【0014】このように、上記いずれの方法も各々種々
の問題があり、実際の製造現場での使用に耐えうるもの
ではなく、現在のところ、工程上、経済上、物性上すべ
てを満足する技術はない。
【0015】本願発明者等は有機イソシアナート、ポリ
エーテル、水よりなる接着剤について既に特許出願をし
ている(出願番号:特願平9−262334号/9
7)。この接着剤は優れた性能を有しているが、有機イ
ソシアナートが他の接着剤成分と反応しやすいので混合
器や配管内にイソシアナートと他の接着剤成分との反応
物がスケールとして付着するため長時間安定に使用する
にはさらに改良が望まれていた。
【0016】
【本発明が解決しようとする課題】従来の方法では満足
できなかった工程上、物性上の問題を解決し、有機ポリ
イソシアナート系接着剤を用いるにあたり、接着剤製造
工程において有機イソシアナート系化合物の重合物が混
合器内、配管内に付着することに起因するライントラブ
ルを起さないで製造することが出来る方法、またボード
の熱圧プレス時に熱盤に接着剤組成物等が付着しないと
いう離型性に優れた接着剤を使用することにより高品質
のボードを効率良く安価に製造する方法を提供すること
である。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決するために鋭意検討した結果、リグノセルロー
スを主原料とした熱圧ボード用接着剤およびボードの製
造方法に関し、有機イソシアナート系化合物を乳化媒体
と混合、乳化して接着剤組成物を製造する際に混合室内
に有機イソシアナート系化合物よりなる第1流、反応性
乳化剤および乳化媒体よりなる第2流を高圧にて噴射、
混合乳化することにより得られる接着剤ならびに該接着
剤を用いた熱圧ボードの製造方法を見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0018】すなわち、本発明は以下の発明および実施
態様を包含する。
【0019】(1)有機イソシアナート系化合物
(A)、反応性乳化剤(B)及び乳化媒体(C)を含有
してなる接着剤組成物をリグノセルロース系材料の接着
剤として用いる接着剤であって、有機イソシアナート系
化合物(A)からなる第1流、反応性乳化剤(B)及び
乳化媒体(C)よりなる第2流を混合室内に40〜30
0kg/cm2の高圧にて噴射混合して得ることを特徴
とするリグノセルロース成形板用接着剤の製造方法。
【0020】(2)第1流または第2流に、さらに離型
剤(D)を添加することを特徴とする(1)記載のリグ
ノセルロース成形板用接着剤の製造方法。
【0021】(3)混合室内が機械的清掃手段を有する
ことを特徴とする(1)または(2)記載のリグノセル
ロース成形板用接着剤の製造方法。
【0022】(4) 機械的清掃手段が、機械的に作動
しかつ混合室内部と実質的に隙間の生じないロッドが該
混合室に出入りすることにより該混合室内部を清掃する
方式であることを特徴とする(3)記載のリグノセルロ
ース成形板用接着剤の製造方法。
【0023】(5)乳化媒体(C)が、水または少なく
とも水を含有することを特徴とする(1)〜(3)のい
ずれかに記載のリグノセルロース成形板用接着剤の製造
方法。
【0024】(6)反応性乳化剤(B)がポリエーテル
および/またはポリエステルポリオールまたは少なくと
もポリエーテルおよび/またはポリエステルポリオール
を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか
に記載のリグノセルロース成形板用接着剤の製造方法。 (7)反応性乳化剤(B)が、少なくともポリエーテル
および/またはポリエステルポリオールを含有するもの
であって、該ポリエーテルおよび/またはポリエステル
ポリオールの官能基数が2〜8であり、その構造中の
(CH2CH2−O)の繰り返し単位がポリエーテルおよ
び/またはポリエステルポリオールの重量に対して5〜
70%であり、かつ、有機イソシアナート系化合物
(A)の該ポリエーテルおよび/またはポリエステルポ
リオールの比が(A)100重量部に対して0.01〜
70重量部であることを特徴とする(6)記載のリグノ
セルロース成形板用接着剤の製造方法。
【0025】(8) 反応性乳化剤(B)が少なくとも
ポリエーテルおよび/またはポリエステルポリオールを
含有するものであって、該ポリエーテルおよび/または
ポリエステルポリオールが、分子中に窒素原子を含み、
窒素原子の割合がポリエーテルおよび/またはポリエス
テルポリオールの0.1〜12.0%であることを特徴
とする(6)記載のリグノセルロース成形板用接着剤の
製造方法。
【0026】(9) ポリエーテルポリオールが、トリ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノー
ルアミン、オルソトルエンジアミン、メタトルエンジア
ミン、ジフェニルメタンジアミンまたはポリフェニルポ
リメチレンポリアミンの中から選択される1種またはそ
れ以上の化合物にアルキレンオキサイドを付加し、この
アルキレンオキサイドのうち酸化エチレンの付加含量が
ポリエーテルポリオールの重量に対し5〜70重量部で
あることを特徴とする(6)記載のリグノセルロース成
形板用接着剤の製造方法。
【0027】(10)離型剤(D)が炭素数8〜28を
有する飽和および/または不飽和脂肪族カルボン酸の金
属塩、ワックスから選ばれた少なくとも1種である請求
項2〜9のいずれかに記載のリグノセルロース成形板用
接着剤の製造方法。
【0028】(11)炭素数8〜28を有する飽和およ
び/または不飽和脂肪族カルボン酸の金属塩が、オクチ
ル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸またはベヘニン酸からなる群から
選択される1種と、亜鉛、鉄、アルミニウム、カルシウ
ム、ジルコニウム、マグネシウム、バリウム、ニッケ
ル、銅またはコバルトからなる群から選択される1種と
からなる少なくとも1種以上の組合わせであることを特
徴とする(10)に記載のリグノセルロース成形板用接
着剤の製造方法。
【0029】(12)離型剤(D)の添加量が、有機イ
ソシアナート系化合物(A)100重量部に対して1〜
150重量部であることを特徴とする(2)〜(11)
のいずれかに記載のリグノセルロース成形板用接着剤の
製造方法。
【0030】(13)有機イソシアナート系化合物
(A)が、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアナー
トであることを特徴とする(1)〜(12)のいずれか
に記載のリグノセルロース成形板用接着剤の製造方法。
【0031】(14)(1)〜(12)のいずれかに記
載のリグノセルロース成形板用接着剤をリグノセルロー
ス系材料と混合し、マット形成したのち、熱圧プレスを
行なうことによって得ることを特徴とするリグノセルロ
ース成形板の製造方法。
【0032】(15)(14)記載の方法で得られたリ
グノセルロース成形板。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0034】本発明におけるリグノセルロース成形板
(ボード)の製造方法は、リグノセルロース系材料に有
機イソシアナート系化合物、反応性乳化剤、乳化媒体を
機械的清掃手段を有する混合室内に高圧にて噴射、混合
乳化して接着剤を得、接着剤組成物をリグノセルロース
系材料に塗布し、その後マット形成、熱圧プレス、表面
研磨を経て製品のリグノセルロース成形板を得るという
方法である。
【0035】リグノセルロース系材料としては、パーチ
クルボード、ウエハーボード、OSBに使用されるスト
ランドチップ、ダストチップ、フレークチップや、ハー
ドボード、MDF、インシュレーションボードに使用さ
れるファイバーおよびコーリャン茎、パガス、籾殻等の
農産物が挙げられる。これらの原料は単独で使用しても
良いし、2種以上を組み合わせて使用することもでき
る。
【0036】本発明における(A)の有機イソシアナー
ト系化合物としては、イソシアナート基を有する物質で
あれば良いが、具体的には、たとえば、トリレンジイソ
シアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナ
ート、ヘキサメチレンジイソシアナート、キシレンジイ
ソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ノルボル
ネンジイソシアナート、ポリメチレンポリフェニルポリ
イソシアナート(ポリメリックMDI)、あるいは上記
イソシアナート化合物を活性水素を1個以上有する化合
物で変性した変性イソシアナートが挙げられる。この中
では、経済性の面からポリメリックMDIが好ましい。
【0037】本発明においては使用される反応性乳化剤
(B)は前記有機イソシアネート系化合物と反応し、し
かも乳化剤として機能するものがであれば制限なく使用
できる。この機能を有するものとしては経済性、有機イ
ソシアナート系化合物との相溶性、泡立ち性、ボードの
物性等を考慮すると、ポリエーテルおよび/またはポリ
エステルポリオールが好ましい。
【0038】ポリエーテルおよび/またはポリエステル
ポリオール(以下、ポリオールと称する)は、ポリエー
テルポリオール又はポリエステルポリオール単独でも、
ポリエーテルポリオールとポリエステルポリオールとの
混合物として用いても良いし、ポリエーテルポリエステ
ル共重合ポリオールでもよい。
【0039】本発明において使用されるポリオールとし
ては、官能基数2〜8の水酸基価(OHv)が24〜8
00mgKOH/gのポリオールで、(CH2CH2
O)の繰り返し単位がポリオールの重量に対して好まし
くは5〜70wt.%、さらに好ましくは10〜60w
t.%である。これが5%wt.以上であれば、乳化性
能が良好であり、また、70wt.%以下であれば、物
性が良好であるボードが得られる。
【0040】上記のポリエーテルポリオールは、開始剤
である活性水素を2個以上有する低分子化合物に酸化エ
チレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン、酸化スチレン
等の分子内にエポキシ基を有するアルキレンオキシドを
無触媒、あるいはアルカリ金属の水酸化物、第3級アミ
ン等を触媒にして通常のポリオールの製造として公知の
方法で付加して製造する。
【0041】上記の開始剤としては、アミン系開始剤と
して、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン等のエタノールアミン類、エチレン
ジアミン、ジエチレントリアミン、オルソトリレンジア
ミン、メタトリレンジアミン、4,4’ジフェニルメタ
ンジアミン、2,4’ジフェニルメタンジアミン、ポリ
メチルポリフェニルポリアミン等のアミン類が挙げら
れ、これらは単独、あるいは混合して用いることも出来
る。
【0042】また、非アミン系開始剤、すなわち、グリ
セリン、ショ糖、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレング
リコール、エチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,2−ブタンジオール等のアルコール類、ハイド
ロキノン、ビスフェノールA、ノボラック等のフェノー
ル類等と混合して用いてもよい。
【0043】本発明において好ましい開始剤としては、
上記のアミン系開始剤であり、これらアミン系開始剤に
非アミン系開始剤を併用して使用しても何等差し支えな
い。
【0044】ポリオール中の窒素原子の割合は0.1〜
12.0wt.%が好ましく、より好ましくは1.0〜
10wt.%である。0.1wt.%以上では乳化が効
率的に可能であり、12.0wt.%以下では反応性が
適当で、接着剤の製造が容易である。
【0045】また、ポリエステルポリオールについて
は、酸無水物とアルコールとの付加反応、ポリカルボン
酸とアルコールとの重縮合反応、酸へのアルキレンオキ
シドの付加により得られる。
【0046】酸無水物として例えば、無水マレイン酸、
無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット
酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水グルタル酸、
無水グルタコン酸、無水ジグリコール酸、無水シトラコ
ン酸、無水ジフェン酸、無水トルイル酸等が挙げられ、
ポリカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、テレフ
タル酸、ジメチルテレフタル酸、イソフタル酸、フマル
酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピ
メリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ク
エン酸、トリメリット酸等が挙げられる。また、アルコ
ールとしては、上記開始剤で挙げたアルコール類、フェ
ノール類、あるいは、上記開始剤のアルキレンオキシド
付加物が使用できる。
【0047】本発明における反応性乳化剤の1つの機能
として、有機イソシアナート系化合物(A)を乳化媒体
(C)に溶解又は乳化せしめることが重要であり、これ
を達成可能とするものが必要である。この目的に適合す
るものとしては、反応性乳化剤(B)が使用されるが、
さらにこれと併用して界面活性能を有するものであれ
ば、好適に使用できる。即ち、具体的には、いわゆる
「界面活性剤」が挙げられ、陰イオン系界面活性剤、陽
イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等が使用出
来る。
【0048】例えば、脂肪酸石鹸、ロジン酸石鹸、アル
キルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジ
アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホコハク
酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルアリールスルホン酸塩等のアニオン性
界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポ
リオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシエチレン
オキシプロピレンブロックコポリマー等の界面活性剤が
挙げられるが、本発明はこれらの界面活性剤に限定され
るものではない。また、これらの界面活性剤は単独で用
いても良いし、2種類以上を組み合わせて使用しても良
い。
【0049】本発明において乳化媒体(C)とは、水を
始めとして、エタノール、メタノール、プロパノール等
のアルコール類、ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の炭
化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート、フルフラール等の極性溶媒、もし
くはこれらの1種以上の混合物として用いられる。水を
混合物として使用する場合は水が50wt.%以上とな
るように使用することが好ましい。この中では経済性、
安全性の面から水の使用が好ましい。また、水を使用す
る際には水のpH(水素イオン濃度)は1〜13の範囲
で使用できる。
【0050】本発明の方法では有機イソシアナート
(A)、反応性乳化剤(B)及び乳化媒体(C)を用い
てリグノセルロース用接着剤を製造することができる
が、さらに離型剤(D)を添加しても良い。
【0051】(D)成分を接着剤成分として使用しない
場合はボードの熱圧プレス時に熱盤に接着剤組成物等が
付着しないように熱盤に離型剤を塗布してプレスするこ
とが推奨される。離型剤としては公知の離型剤が使用で
き、例えば本願発明の(D)成分として使用されるもの
が例示される。接着剤中に離型剤(D)を添加した場合
は熱盤に離型剤を塗布する必要はない。
【0052】本発明の方法では上記目的に適合する離型
剤であれば、好適に使用できる。本発明において、離型
剤(D)としては、特に炭素数8〜28を有する飽和お
よび/または不飽和脂肪族カルボン酸の金属塩、ワック
ス類が好ましく使用できる。
【0053】炭素数8〜28を有する飽和および/また
は不飽和脂肪族カルボン酸の金属塩は、その脂肪族カル
ボン酸としては、モノ、ジ、トリのいずれの官能基数の
ものでも使用できるが、中でも炭素数12〜22の直鎖
脂肪族のモノカルボン酸が好ましい。例えば、オクチル
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキ
ン酸、リグノセリン酸、ベヘニン酸などの脂肪族カルボ
ン酸などが挙げられる。また、金属成分としては、亜
鉛、鉄、アルミニウム、カルシウム、ジルコニウム、マ
グネシウム、バリウム、ニッケル、銅、コバルトなどが
挙げられる。これらは酸成分、金属成分のそれぞれの群
より選ばれた少なくとも1種以上を組み合わせて使用で
きる。すなわち、上記の好ましいカルボン酸からなる群
から選ばれる酸成分と、上記の好ましい金属からなる群
から選ばれる金属成分から構成されるカルボン酸の金属
塩を単独または2種以上の混合物として使用できる。
【0054】また上記(D)の炭素数8〜28を有する
飽和および/または不飽和脂肪族カルボン酸の金属塩は
本発明の接着剤中においてその形態で存在すれば良く、
金属塩の状態で添加して使用しても良く、脂肪族カルボ
ン酸と金属化合物を別々に添加して使用しても良い。
【0055】(D)成分として使用できるワックスとし
ては、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ラ
イスワックス、木ろう、パームワックス、蜜蝋、ラノリ
ン、鯨ろう、モンタンワックス、オゾケライト、セレシ
ン、パラフィンワックス、ペトロラタム、フィッシャ
ー、トロブシュワックス、ポリエチレンワックス、変性
ワックス、水素化ワックス、およびこれらの配合ワック
スなどが挙げられる。
【0056】離型剤(B)のうち、炭素数8〜28を有
する飽和および/または不飽和脂肪族カルボン酸の金属
塩は、反応性乳化剤、反応性乳化剤中のポリエーテルお
よび/またはポリエステルポリオール(B)、乳化媒体
(C)乳化媒体中の水または、反応性乳化剤(B)と乳
化媒体(C)の混合物のいずれに添加しても良く、ま
た、炭素数8〜28を有する飽和および/または不飽和
脂肪族カルボン酸の金属塩は必要に応じて乳化剤を用い
て乳化物として使用しても良い。この場合の乳化剤とし
ては一般的に使用されているものであれば良く、脂肪酸
石鹸、ロジン酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸
塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンア
ルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールス
ルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコ
ポリマー等の界面活性剤が挙げられるが、本発明はこれ
らの界面活性剤に限定されるものではない。また、これ
らの界面活性剤は単独で用いても良いし、2種類以上を
組み合わせて使用しても良い。
【0057】離型剤(D)成分がワックス等のようにイ
ソシアナートに溶解する場合は第1流に入れても良く、
また上記したように乳化剤を用いて乳化物として、第2
流に入れても良い。
【0058】本発明において上記接着剤用原料を用いた
接着剤の製造方法を以下に説明する。
【0059】図1、図2は、本発明の実施に用いる接着
剤製造装置の概念図を示したものであり、図3は本発明
の接着剤製造工程、図4は本発明のMDF製造設備例の
概念図である。
【0060】本発明における接着剤製造装置(以下、ミ
キシングヘッドと称する。)は、図1に示すように、有
機イソシアナート系化合物(A)を第1流で供給する供
給口1、反応性乳化剤、例えばポリエーテルおよび/ま
たはポリエステルポリオール(B)及び乳化媒体(C)
と必要により離型剤(D)をあらかじめ混合したものを
第2流で供給する供給口2、ミキシングチャンバー5、
実質的にミキシングチャンバーと隙間が無いように設計
され油圧または空気圧により作動するクリーニングロッ
ド4、逆止弁3および、スプレーノズル6よりなる。
【0061】また、付帯設備として、図3に示すように
第1流を高圧でミキシングチャンバー内に供給する高圧
ポンプ20、第2流を高圧で同チャンバー内に供給する
高圧ポンプ19があり、図示してはいないが、クリーニ
ングロッドを作動する油圧または空気圧の発生装置及び
その制御操作盤等がある。
【0062】本発明における接着剤の製造方法を図1、
図2及び図3を用いて説明する。図1は本発明の実施に
用いる接着剤製造装置の概念図であり、接着剤製造時の
ミキンシグヘッドの断面図であり、図2は本発明の実施
に用いる接着剤製造装置の概念図であり、清掃時のミキ
シングヘッドの断面図であり、図3は本発明の接着剤製
造工程の概念図、また図4は本発明のMDF製造設備例
の概念図である。
【0063】図1は接着剤製造時のミキンシグヘッドの
概念図である。該ミキシングヘッドは、有機イソシアネ
ート系化合物投入口1、反応性乳化剤及び乳化媒体投入
口(必要により(D)も添加)2、逆止弁3、クリーニ
ングロッド4、混合室5及びスプレーノズル6により構
成されている。
【0064】有機イソシアナート系化合物(A)は、高
圧ポンプで昇圧され、投入口1から第1流として機械的
清掃手段を有する混合室5(以下、ミキシングチャンバ
ーと称する。)内に供給される。また接着剤製造時にあ
らかじめ混合しておいた、反応性乳化剤(B)、例えば
ポリエーテルおよび/またはポリエステルポリオール、
及び乳化媒体(C)、離型剤(D)からなり、別の高圧
ポンプで昇圧され、投入口2から第2流としてミキシン
グチャンバー5内に供給される。ミキシングチャンバー
5内に導入された第1流及び第2流はその高圧により瞬
時に混合され、乳化された状態となり、本発明の接着剤
組成物が得られ、それがスプレーノズル6を通って排出
・噴射される。
【0065】本発明の機械的清掃手段を有する混合室内
に噴射する圧力は、40〜300kgf/平方センチメ
ートルの範囲であることが好ましい。噴射圧力が40k
gf/平方センチメートル未満であると、十分に混合・
乳化することができない傾向にあり、また、300kg
f/平方センチメートルで混合・乳化は充分であり、こ
れを超えても混合・乳化はそれ以上良好にならないので
工業的には無駄であり、好ましくない。
【0066】本発明の噴射装置は図1のように第1流、
第2流の混合室内への出口断面は混合室の断面よりかな
り狭く、例えばイソテルム社のNo.4チャンバーは混
合室内への出口の断面は、第1流、第2流部分ともに
0.64mm3、混合室断面は3.8m3であり、混合室
出口のノズルでは常圧なので、第1流および第2流を供
給するポンプの圧力がほぼそのままの圧力で混合室内で
衝突混合される。従って本発明の混合室内に噴射する圧
力は第1流および第2流を供給するポンプの圧力を意味
する。
【0067】図2は清掃時のミキシングヘッドの概念図
である。ミキシングチャンバー内清掃時、すなわち、接
着剤製造停止時は、ミキシングチャンバー内に実質的に
隙間を作らないように設計されたクリーニングロッド4
が第1流、第2流の投入口を塞ぎ、混合が起らないよう
にし、同時にミキシングチャンバー内の器壁に付着した
有機イソシアナート重合物をこすり取って清掃する。こ
のロッド4は機械的手段、例えば油圧あるいは空気圧に
より出し入れが行われる。また、この際、混合室5内清
掃中は第1流、第2流のポンプは止めておいても良い
し、また、低圧に切り替えて運転していても良い。ま
た、ロッド4中に第1流、第2流の流通口を設けて置
き、清掃中はポンプにより循環させておいても良い。ま
た、ミキシングヘッドの第1流、第2流のミキシングチ
ャンバーの手前に各々逆止弁3を取付け、原料供給トラ
ブル時に一方の液がもう片方の液の配管内に入り込むの
を防ぐ装置を取付けても良い。
【0068】接着剤をリグノセルロース系材料に塗布す
る方法は、リグノセルロース系材料を撹拌翼を備えたド
ラム式のブレンダーに投入後回転させながらスプレーし
て塗布しても良いし、ブロアー等によりリグノセルロー
ス系材料を流通させ、生じたリグノセルロース流にスプ
レーもしくは滴下して塗布しても良い。
【0069】また、それぞれの段階で本発明を阻害しな
い範囲で、界面活性剤、安定剤を使用しても良い。
【0070】有機イソシアナート系化合物(A)と反応
性乳化剤(B)の混合比については、有機イソシアナー
ト系化合物(A)100重量部に対して(B)の量は
0.01〜70重量部が好ましく、更に好ましくは1〜
30重量部である。0.01重量部以上では有機イソシ
アナート系化合物が良好に分散し、70重量部以下では
ボードの物性が良好である。
【0071】反応性乳化剤(B)と乳化媒体(C)の混
合比については、乳化媒体(C)100重量部に対して
反応性乳化剤(B)は0.002〜50重量部が好まし
く、更に好ましくは0.01〜30重量部である。反応
性乳化剤(B)が0.002重量部以上では反応性乳化
剤を添加した効果が認められて好ましく、また、50重
量部を超えて用いても効果は変らないため、工業的に無
駄になるので好ましくない。
【0072】有機イソシアナート系化合物(A)と、反
応性乳化剤(B)及び乳化媒体(C)の混合比について
は、有機イソシアナート系化合物(A)100重量部に
対して(B)+(C)の合計量で10〜2000重量部
が好ましく、更に好ましくは30〜800重量部であ
る。(B)+(C)の混合比が10以上では有機イソシ
アナート系化合物(A)を希釈する効果が発現し、20
00以下では物性の良い熱圧成形ボードが製造できる。
【0073】本発明において、(D)成分を添加しても
良く、添加する場合は有機イソシアナート系化合物
(A)と離型剤(D)の比は、有機イソシアナート系化
合物(A)100重量部に対して、(D)の量は飽和お
よび/または不飽和脂肪族カルボン酸の金属塩の場合は
1〜100重量部、ワックスの場合は1〜150重量部
が好ましい。これは、1重量部以上であは離型効果が改
良され、150重量部で十分な離型性が得られるので1
50重量部を超える場合の使用は工業的に無駄である。
【0074】有機イソシアナート系化合物(A)と、反
応性乳化剤(B)と離型剤(D)からなる反応性乳化剤
及び乳化媒体(C)の混合比については、有機イソシア
ナート系化合物(A)100重量部に対して、(B)+
(C)+(D)の合計量で10〜500重量部が好まし
く、更に好ましくは30〜300重量部である。(B)
+(C)+(D)の合計量と(A)との混合比が10以
上では有機イソシアナート系化合物(A)を希釈する効
果が発現し、500以下では物性の良い熱圧成形ボード
が製造できる。
【0075】また、それぞれの段階で本発明を阻害しな
い範囲で、界面活性剤、安定剤を使用しても良い。
【0076】ポリエーテルおよび/またはポリエステル
ポリオール(B)と離型剤(D)からなる反応性乳化剤
と、乳化媒体(C)の混合比については、乳化媒体
(C)100重量部に対して反応性乳化剤は(B)+
(D)合計量として、0.002〜50重量部が好まし
く、更に好ましくは0.01〜30重量部である。反応
性乳化剤(B)が0.002重量部以上であると反応性
乳化剤を添加した効果が発現し、また、50重量部を超
えて用いても効果は変らないため、工業的に無駄になる
ので好ましくない。
【0077】リグノセルロース系材料と、接着剤の使用
量は、リグノセルロース系材料の水分量、目的物性によ
っても異なるが、接着剤がリグノセルロース系材料に均
一に混合できる量であれば良いので、リグノセルロース
系材料の絶乾重量100重量部に対して接着剤量が1重
量%〜30重量%が好ましい。
【0078】接着剤量が1重量%以上で、接着剤として
の効果が得られ、また、30重量%で十分なボード物性
が得られるので、30重量%を超える量の接着剤の使用
は工業的に無駄であり好ましくない。
【0079】本発明のリグノセルロース成形板の製造方
法において、接着剤とリグノセルロース系材料との混合
物は、フォーミングを経て熱圧プレスを行なうが、フォ
ーミング時には単層から複数の層にフォーミングが可能
である。必要に応じて接着剤の含量を変えても良い。ま
た、必要があれば積層した後にプレプレスしても良く、
また、積層する前にプレプレスしたマットを積層しても
良い。
【0080】また、このとき熱盤に触れる表層の面だけ
本発明方法の接着剤を用い、内層には離型性のよくない
接着剤を用いて多層構造にしても良い。
【0081】熱圧プレスは熱が成形材料中に行きわたれ
ば良いので、形状も上下共に平板でも、湾曲した型でも
良いが、連続生産性、コスト面から平板プレスが好まし
い。また、プレスの方式は連続プレスでも多段式プレス
でもよい。
【0082】熱圧プレス後のボードの最外層の層は、必
要があれば表面を所望の厚さに研磨して仕上げをしても
よい。
【0083】本発明方法を工業的に適用した一例が、図
4に示したMDF製造設備例である。図4に示すよう
に、木片例えばチップをダイジェスターに供給してチッ
プを軟化し、その内部のリグニンを破壊する。その後リ
ファイナーに送り、このリファイナーにおいてたとえば
1方向、または、2方向に回転するディスク間でチップ
を分解して繊維にする。
【0084】高温の湿潤繊維は、いわゆるブローライン
を通って搬送され、ブレンダー中に入る。このブローラ
インの間にサイズ剤、難燃剤等の接着剤以外の他の反応
性乳化剤を添加する。接着剤はブローライン〜フォーミ
ングヘッドの間で添加され、例えば図4の矢印の箇所で
添加される。ブローライン中に本発明方法における接着
剤を滴下、あるいはスプレーして木質繊維と接着剤をブ
レンドしても良い。本発明方法のような水性乳濁液から
なる接着剤は以下に示す理由により、ブローラインにお
ける注入に適している。第一に、一定に加温されている
高温湿潤繊維は添加された水性乳濁液の接着剤組成物中
の温度を上昇させ、接着剤の塗布された木質繊維の水分
量を調整出来ること、第二に、ブローライン中での木質
繊維の大きな乱流はブローライン壁に付着した接着剤を
こすり落とすことによりブローライン内が清浄に保たれ
ること、第三に、ブローライン中の流速が速いため、混
合に要する時間が短く、また、均一に塗布されるという
ことである。
【0085】ブローラインを通った繊維流は、繊維から
部分的に脱水が行なわれる。その後、空気流から繊維を
分離するため、第1サイクロン、およびエアロックを設
けている。次に繊維はブレンダーに導入され、接着剤お
よび離型剤、難燃剤、サイズ剤等の助剤を投入し、繊維
と混合してもよい。ブレンダー内は機械的に撹拌出来る
撹拌羽根が回転しており、接着剤その他の助剤は、上方
その他適当な方向からスプレーされ、繊維と見掛け上均
一に混合される。所望の反応性乳化剤が既に添加されて
いる場合、繊維はバイパスシュートを通ってエアロック
を持つ第2のサイクロンに導入され、その後、接着剤塗
布繊維貯蔵タンクに送られる。
【0086】接着剤塗布繊維貯蔵タンクは1つ以上のフ
ォーミングヘッド装置に繊維を供給し、フォーミングヘ
ッド装置により、接着剤が塗布された繊維をフォーミン
グし、フォーミングマットは1個以上の予備プレス装置
によってあらかじめプレスされ、その後、熱圧プレス装
置によって最終的な厚みに熱圧され、その際の熱により
接着剤が硬化し、所望のボードが製造される。必要があ
れば、表面を研磨し、厚さ調整、表面状態調整を行って
も良い。
【0087】接着剤を製造する混合室を有するミキシン
グヘッドとしては、具体的には、スイスにあるイソテル
ム社(ISOTHERM AG)のもの、アメリカ合衆
国のガスマー社(GASMER)のもの、グラスクラフ
ト社(GLASS−CLAFT)のもの、クラウスマッ
ファイ社のもの、キャノン社、東邦機械工業社のものが
挙げられ、それらは全て好適に使用できる。
【0088】また、本発明においては所望の効果を阻害
しない範囲で酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、安定
剤、界面活性剤、可塑剤、シランカップリング剤、ポバ
ール、金属触媒、外部離型剤、合成ゴムラテックス、ア
クリル系エマルジョン等を併用してもよい。
【0089】
【実施例】つぎに、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、これらの実施例は本発明を何等限定するもの
ではない。実施例においては、木質繊維より繊維板を製
造する例を示すが、他のリグノセルロース系材料から各
種ボードを製造することは本実施例を応用すれば容易に
実施可能である。例中特に断らない限りすべての部およ
び比率は重量基準による。
【0090】また、性能比較におけるボードの共通製造
条件を以下に述べる。 原料:ダストチップまたは木質ファイバー(含水率7.
0%、以下チップと称する) ボード構成:単層(ダストチップ)または3層(木質フ
ァイバー) ボード厚(研磨部分除く):15mm マット含水率:16% 熱圧温度:180℃ プレス圧力:35kg/cm2 プレス時間:2分30秒 設定密度:700kg/m3 評価試験方法 1.状態曲げ強さ 成形した試料から”パーチクルボード JIS−A−5
908”の試験片の項に準じ、幅50mm、長さ275
mm(スパン225mm)に試験片を裁断し、曲げ強さ
試験を行った。結果を表に曲げ強さとして表示した。 2.湿潤曲げ強さ(A) 成形した試料から1.と同様の方法で試験片を裁断し
た。次に試験片を70±3℃の温水中に2時間浸せき
し、さらに常温水に1時間浸せきした後、濡れたままの
状態で曲げ強さ試験を行った。結果を表に湿潤時の曲げ
強さ(A)として表示した。 3.分散性 製造した接着剤の一部をサンプリングしてMDIの乳化
性を目視により観察して乳化性を評価した。 4.剥離試験 JIS−A−5905及びJIS−A−5908に記載
の方法に従って測定した。 5.連続運転評価 ボードの製造を連続的に50時間行い、製造ラインへの
接着剤の付着、コール盤への原料の付着を目視で観察し
て評価した。 6.総合評価 ボードの成形、ボードの物性評価を行い両者とも良好で
あったものを○、両者の何れかに問題のあるものを×と
した。
【0091】実施例1 まず、ポリメリックMDI(A)(三井化学(株)製、
商品名:コスモネートM−200)を第1流とし、反応
性乳化剤(B)の1つとしてエチレンジアミン(ED
A)を開始剤とし、酸化プロピレン/酸化エチレンブロ
ック共重合PPG(酸化エチレン含量:40%、水酸基
価:252mgKOH/g)を20%濃度で分散媒体
(C)の水に溶解したもの及びステアリン酸亜鉛の水乳
濁液(不揮発分31%)を固形分換算で8%濃度になる
ように両者を水中に溶解したものの混合物を第2流にな
るようにして、イソテルム社のスプレーガン(SP−3
00ガン:混合室内に噴射される第1流、第2流の穴径
が共に0.45mm、混合室の径が1.1mmのNo.
4混合チャンバー付き)のチャンバー内に100kgf
/cm2の圧力をかけて投入し、ブレンダー中の解繊し
た木質繊維に撹拌しながら噴霧塗布した。第1流と第2
流の液比は8対12であり、ポリメリックMDIとポリ
オールの和は絶乾木材の6%であった。次に鋼製コール
盤上にてフォーミング後、仮プレスを30秒間製品ボー
ド厚の500%まで行った後、上記の条件にて熱圧プレ
スした。
【0092】熱圧後、鋼製コール盤への付着を観察した
が、付着は見られなかった。また、熱圧成形後のボード
は物性比較用とし、JIS−A−5905(繊維板)の
評価方法に従って評価したところ、表1に示すように3
0タイプ以上の物性(JISの物性評価基準である曲げ
強さが、縦方向及び横方向とも30N/mm2以上の強
度を有するタイプのボードを示す)を示す良好な結果で
あった。再び同一のコール盤を用いて上記の操作を繰り
返した。50回繰り返しても鋼製コール盤への付着は観
察されなかった。
【0093】また、10分に1回、スプレーガンのミキ
シングヘッドのクリーニングロッドを出し入れし、清掃
を行いながら連続運転を50時間行った。50時間後、
ミキシングチャンバー内、スプレーノズル等にポリメリ
ックMDIと水の重合物等の付着物は観測されなかっ
た。クリーニングに要する時間は1秒前後であり、ミキ
シングチャンバーを清掃している際にライン全体を止め
る必要はなく、生産性良好であった。
【0094】実施例2 使用したポリオールの水酸基価を447mgKOH/g
に変えた以外は実施例1と同じ操作を行った。ボード物
性、生産性共に表1に示すように良好であった。
【0095】実施例3 使用したポリオールの開始剤をオルソトルエンジアミン
(OTD)に変えた(酸化エチレン含量:40%、水酸
基価:447mgKOH/g)以外は実施例1と同じ操
作を行った。ボード物性、生産性共に表1に示すように
良好であった。 実施例4 使用したポリオールの開始剤をオルソトルエンジアミン
/グリセリン(G)(モル比5:1)に変えた(酸化エ
チレン含量:50%、水酸基価:452mgKOH/
g)以外は実施例1と同じ操作を行った。ボード物性、
生産性共に表1に示すように良好であった。
【0096】実施例5 使用したポリオールの開始剤をメタトルエンジアミン
(MTD)に変えた(酸化エチレン含量:40%、水酸
基価:255mgKOH/g)以外は実施例1と同じ操
作を行った。ボード物性、生産性共に表1に示すように
良好であった。
【0097】実施例6 使用したポリオールの開始剤を4,4’−ジフェニルメ
タンジアミン(MDA)に変えた(酸化エチレン含量:
40%、水酸基価:452mgKOH/g)以外は実施
例1と同じ操作を行った。ボード物性、生産性共に良好
であった。
【0098】実施例7 使用したポリオールの開始剤をグリセリン(G)にして
(酸化エチレン含量:40%、水酸基価:56mgKO
H/g)、反応性乳化剤濃度を5%にし、また、触媒と
してウレタン分野で公知のウレタン/ウレア化触媒であ
るジアザビシクロオクタンを0.005%添加し、第1
流と第2流の液比を1/1にした以外は実施例1と同様
にしてダストチップを用いてボードを成形した。ボード
物性、生産性共に表1に示すように良好であった。
【0099】実施例8 使用したリグノセルロース系材料をダストチップに変え
た以外は実施例1と同じ操作を行いボードを得た。ボー
ドの物性はJIS−A−5908の18タイプ(JIS
の物性評価基準である曲げ強さが、縦方向及び横方向と
も18N/mm 2以上の強度を有するタイプのボードを
示す)以上の良好なボードが製造でき、また生産性も良
好であった。
【0100】実施例9 離型剤(D)成分であるステアリン酸亜鉛を使用しない
で接着剤を製造し、成形時にコール盤に塗布する外部離
型剤としてフッ素系離形剤モールドスパットW−833
(旭硝子社製)を用いた以外は実施例1と同様にしてボ
ードを製造した。ボード物性、生産性とも表1に示すよ
うに良好であった。
【0101】実施例10 離型剤としてステアリン酸亜鉛に代えてポリエチレンワ
ックス220MP(三井化学(株)製)を使用した以外
は実施例1と同様にしてボードを作成した。ボード物
性、生産性とも表1に記載のように良好であった。
【0102】比較例1 接着剤製造工程において、撹拌羽根を備えた混合釜を用
いてバッチ式で混合を行った以外は実施例1と同様にし
て接着剤を製造し、ボードを製造した。混合釜内の接着
剤を全量使い切るまでに5時間かかったが、製造してか
ら15分程度までは良好な物性のボードが得られたが、
それをすぎたものは物性が低下した。また5時間後、混
合釜の内側にMDIと水の反応物であるポリウレアが付
着しておりボード製造を止めて清掃する必要があった。
【0103】比較例2 接着剤製造工程において、第1流、第2流をスタチック
ミキサーを用いて混合を行い接着剤を製造した以外は実
施例1と同様にして接着剤を製造しボードを製造した。
得られた接着剤を一部サンプリングして目視により観察
したところ、未乳化MDIがあり、乳化性が不十分であ
った。5時間の連続運転後、スタチックミキサー内にM
DIと水の反応物であるポリウレアが付着しておりボー
ド製造を止めて清掃する必要があった。
【0104】比較例3 接着剤製造工程において、ミキシングチャンバー内への
噴射圧力を30kgf/cm2の圧力とした以外は実施
例1と同様にしてボードを製造した。得られた接着剤を
一部サンプリングして目視により観察したところ、未乳
化MDIがあり、乳化性が不十分であり、また得られた
ボードの物性も低かった。
【0105】比較例4 接着剤製造工程において、ミキシングチャンバー内への
噴射圧力を30kgf/cm2の圧力とした以外は実施
例8と同様にしてボードを製造した。得られた接着剤を
一部サンプリングして目視により観察したところ、未乳
化MDIがあり、乳化性が不十分であり、また得られた
ボードの物性も低かった。
【0106】
【表1】
【0107】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように本発明方
法に従えば、イソシアナート系接着剤の製造プロセスに
おいて混合機、および配管に有機イソシアナートの重合
体を付着しないように製造することが可能となるため、
ライン閉塞等に由来するライントラブルがなく、工業的
生産に適した連続法に最適な接着剤の製造方法を提供
し、また、本発明方法による接着剤は熱圧プレス時に離
型性が良好なため、品質の良い安価なリグノセルロース
成形板を生産性良く製造する工業的な方法として好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施に用いる接着剤製造装置の概念
図であり、接着剤製造時のミキンシグヘッドの断面図で
ある。
【図2】 本発明の実施に用いる接着剤製造装置の概念
図であり、清掃時のミキシングヘッドの断面図である。
【図3】 本発明の接着剤製造工程の概念図である。
【図4】 本発明の中比重繊維板(MDF)製造設備例
の概念図である。
【符号の説明】
1 有機イソシアナート系化合物投入口 2 反応性乳化剤及び乳化媒体投入口 3 逆止弁 4 クリーニングロッド 5 混合室(ミキシングチャンバー) 6 スプレーノズル 11 反応性乳化剤原料タンク 12 乳化媒体原料タンク 13 有機イソシアナート系化合物原料タンク 14 反応性乳化剤サービスタンク 15 乳化媒体サービスタンク 16 反応性乳化剤、乳化媒体混合釜 17 反応性乳化剤乳化媒体混合物サービスタンク 18 有機イソシアナート系化合物サービスタンク 19 昇圧ポンプ 20 昇圧ポンプ 21 ミキシングヘッド 30 フィーダー 31 ダイジェスター 32 リファイナー 33 ブローライン 34 第1サイクロン 35 エアロック 36 バイパス 37 ブレンダー 38 第2サイクロン 39 繊維貯蔵タンク 40 フォーミングヘッド 41 フォーミングベルト 42 プリプレス 43 熱圧プレス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 11/06 C09J 11/06 (72)発明者 長谷山 龍二 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 名郷 卓 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井化学株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機イソシアナート系化合物(A)、反
    応性乳化剤(B)及び乳化媒体(C)を含有してなる接
    着剤組成物をリグノセルロース系材料の接着剤として用
    いる接着剤であって、有機イソシアナート系化合物
    (A)からなる第1流、反応性乳化剤(B)及び乳化媒
    体(C)よりなる第2流を混合室内に40〜300kg
    /cm2の高圧にて噴射混合して得ることを特徴とする
    リグノセルロース成形板用接着剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1流または第2流に、さらに離型剤
    (D)を添加することを特徴とする請求項1記載のリグ
    ノセルロース成形板用接着剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 混合室内が機械的清掃手段を有すること
    を特徴とする請求項1または2記載のリグノセルロース
    成形板用接着剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 機械的清掃手段が、機械的に作動しかつ
    混合室内部と実質的に隙間の生じないロッドが該混合室
    に出入りすることにより該混合室内部を清掃する方式で
    あることを特徴とする請求項3記載のリグノセルロース
    成形板用接着剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 乳化媒体(C)が、水または少なくとも
    水を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のリグノセルロース成形板用接着剤の製造方法。
  6. 【請求項6】 反応性乳化剤(B)がポリエーテルおよ
    び/またはポリエステルポリオールまたは少なくともポ
    リエーテルおよび/またはポリエステルポリオールを含
    有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    のリグノセルロース成形板用接着剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 反応性乳化剤(B)が、少なくともポリ
    エーテルおよび/またはポリエステルポリオールを含有
    するものであって、該ポリエーテルおよび/またはポリ
    エステルポリオールの官能基数が2〜8であり、その構
    造中の(CH 2CH2−O)の繰り返し単位がポリエーテ
    ルおよび/またはポリエステルポリオールの重量に対し
    て5〜70%であり、かつ、有機イソシアナート系化合
    物(A)の該ポリエーテルおよび/またはポリエステル
    ポリオールの比が(A)100重量部に対して0.01
    〜70重量部であることを特徴とする請求項6記載のリ
    グノセルロース成形板用接着剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 反応性乳化剤(B)が少なくともポリエ
    ーテルおよび/またはポリエステルポリオールを含有す
    るものであって、該ポリエーテルおよび/またはポリエ
    ステルポリオールが、分子中に窒素原子を含み、窒素原
    子の割合がポリエーテルおよび/またはポリエステルポ
    リオールの0.1〜12.0%であることを特徴とする
    請求項6記載のリグノセルロース成形板用接着剤の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 ポリエーテルポリオールが、トリエタノ
    ールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミ
    ン、オルソトルエンジアミン、メタトルエンジアミン、
    ジフェニルメタンジアミンまたはポリフェニルポリメチ
    レンポリアミンの中から選択される1種またはそれ以上
    の化合物にアルキレンオキサイドを付加し、このアルキ
    レンオキサイドのうち酸化エチレンの付加含量がポリエ
    ーテルポリオールの重量に対し5〜70重量部であるこ
    とを特徴とする請求項6記載のリグノセルロース成形板
    用接着剤の製造方法。
  10. 【請求項10】 離型剤(D)が炭素数8〜28を有す
    る飽和および/または不飽和脂肪族カルボン酸の金属
    塩、ワックス類から選ばれた少なくとも1種である請求
    項2〜9のいずれかに記載のリグノセルロース成形板用
    接着剤の製造方法。
  11. 【請求項11】 炭素数8〜28を有する飽和および/
    または不飽和脂肪族カルボン酸の金属塩が、オクチル
    酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
    リン酸、オレイン酸またはベヘニン酸からなる群から選
    択される1種と、亜鉛、鉄、アルミニウム、カルシウ
    ム、ジルコニウム、マグネシウム、バリウム、ニッケ
    ル、銅またはコバルトからなる群から選択される1種と
    からなる少なくとも1種以上の組合わせであることを特
    徴とする請求項10に記載のリグノセルロース成形板用
    接着剤の製造方法。
  12. 【請求項12】 離型剤(D)の添加量が、有機イソシ
    アナート系化合物(A)100重量部に対して1〜15
    0重量部であることを特徴とする請求項2〜11のいず
    れかに記載のリグノセルロース成形板用接着剤の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 有機イソシアナート系化合物(A)
    が、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアナートであ
    ることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の
    リグノセルロース成形板用接着剤の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれかに記載のリ
    グノセルロース成形板用接着剤をリグノセルロース系材
    料と混合し、マット形成したのち、熱圧プレスを行なう
    ことによって得ることを特徴とするリグノセルロース成
    形板の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の方法で得られたリグ
    ノセルロース成形板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009028082A1 (ja) * 2007-08-31 2009-03-05 Mitsui Chemicals Polyurethanes, Inc. 熱圧成型用離型剤組成物とボードの製造方法
JP2021513926A (ja) * 2018-02-20 2021-06-03 ビーエイエスエフ・ソシエタス・エウロパエアBasf Se 木質繊維板の製造方法

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