JPH1171267A - 有核顆粒およびその製造法 - Google Patents

有核顆粒およびその製造法

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JPH1171267A
JPH1171267A JP10140202A JP14020298A JPH1171267A JP H1171267 A JPH1171267 A JP H1171267A JP 10140202 A JP10140202 A JP 10140202A JP 14020298 A JP14020298 A JP 14020298A JP H1171267 A JPH1171267 A JP H1171267A
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granule
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正 槙野
Tetsuro Tabata
哲朗 田畑
Shinichiro Hirai
真一郎 平井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、顆粒強度が強くしかも崩壊性のすぐ
れた有核顆粒およびその製造法に関する。 【解決手段】本発明の有核顆粒は、顆粒強度が強いので
さらに均一にコーティング(例、持続性コーティング、
胃溶性コーティング、腸溶性コーティング等)すること
が可能で、かつ崩壊性にすぐれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顆粒強度が強くし
かも崩壊性のすぐれた有核顆粒およびその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、薬物放出制御システム(ドラッグ
デリバリーシステム)に関する検討が数多くおこなわ
れ、特に経口投与用剤形としては、顆粒に各種コーティ
ングをほどこしたいわゆるコーティング顆粒を用いるこ
とが多くなり、そのまま顆粒剤とするか、あるいはカプ
セルに充填したカプセル剤として開発されている。該理
由としては、生物薬剤学的な観点から錠剤に比べて顆粒
剤の方が、胃排出速度、吸収性等においても固体差がみ
られず、又食事の影響もほとんどうけないことが挙げら
れる。球形顆粒の製造に関しては、押し出し造粒後、マ
ルメライザーを用いて球形化する方法が一般的に知られ
ているが、真球度に乏しく、粒度分布が大きいため均一
なコーティングが難かしく精度の高い放出制御製剤を作
ることが困難であるとされている。一方、近年、遠心流
動型コーティング造粒装置(以下、CF装置と省略する
こともある。)が開発され、これを用いて球形化する方
法ガ検討されるようになってきた。該方法は、球形核顆
粒あるいは核の表面に、水あるいは結合剤を含む溶液を
スプレーしながら主薬を含む散布剤をコーティングする
もので、真球度が高くかつ粒度分布の小さい球形顆粒が
得られる。[ドラッグ・デベロップメント・アンド・イ
ンダストリアル・ファーマシー(Drug Development and
Industrial Pharmacy)、11(8).1523−15
41(1985)参照] 薬物放出制御製剤をつくるためには得られた球形顆粒の
表面を、薬物の放出を制御する目的でワックスあるいは
ポリマーでコーティングをするが該コーティング法とし
て一般的には、流動層コーティングが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、流動層コーテ
ィングにおいては、その初期に球形顆粒の破壊,ケズレ
等の障害がしばしば生じる。該障害は、顆粒剤において
薬物の放出制御機能をそこなうのみならず、顆粒製造時
の収率にも大きな影響を及ぼすため顆粒強度の強いしか
も崩壊がすみやかな球形顆粒の製造が要望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この様な
事情に鑑み、CF装置を用いて、顆粒強度の強いしかも
崩壊のすみやかな球形顆粒について鋭意検討した結果、
本発明を完成した。すなわち本発明は、(1)ベンツイ
ミダゾール系薬物以外の主薬と、粉状散布剤に対して1
0〜60%(W/W)の低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロースとを配合してなる粉状散布剤で被覆された有核
顆粒、(2)核顆粒に、水性結合剤を噴霧しながら、ベ
ンツイミダゾール系薬物以外の主薬と、粉状散布剤に対
して10〜60%(W/W)の低置換度ヒドロキシプロ
ピルセルロースとを配合してなる粉状散布剤で該核顆粒
を被覆することを特徴とする有核顆粒の製造法、およ
び、(3)さらにコーティングされた上記(1)記載の
有核顆粒の製造法に関する。
【0005】本発明において用いられる低置換度ヒドロ
キシプロピルセルロース(以下、L−HPCと省略する
こともある。)のヒドロキシプロポキシル基含量は、一
般に約4〜20%であり、好ましくは5.0〜16.0
%、より好ましくは10.0〜13.0%である。また、
該L−HPCの平均粒子径としては一般に200μm以
下であればよく、好ましくは100μm 以下、より好ま
しくは30μm 以下である。主薬としては、顆粒剤とし
て投与されるものならば特に限定されず、例えば中枢神
経系薬物としては、ジアゼパム、イデベノン、アスピリ
ン、イブプロフェン、パラセタモール、ナプロキセン、
ピロキシカム、ジクロフェナック、インドメタシン、ス
リンダック、ロラゼパム、ニトラゼパム、フェニトイ
ン、アセトアミノフェン、エテンザミド、ケトプロフェ
ンなどが、循環器系薬物としては、モルシドミン、ビン
ポセチン、プロプラノーロル、メチルドパ、ジピリダモ
ール、フロセミド、トリアムテレン、ニフェジピン、ア
テノロール、スピロノラクトン、メトプロロール、ピン
ドロール、カプトプリル、硝酸イソソルビドなどが、呼
吸器系薬物としては、アムレキサノクス、デキストロメ
トルファン、テオフィリン、プソイドエフェドリン、サ
ルブタモール、グアイフェニシンなどが、消化器系薬物
としては、後述するベンツイミダゾール系薬物、シメチ
ジン、ラニチジン、パンクレアチン、5−アミノサリチ
ル酸などが、抗生物質および化学療法剤としては、セフ
ァレキシン、セファクロール、セフラジン、アモキシシ
リン、ピバンピシリン、バカンピシリン、ジクロキサシ
リン、エリスロマイシン、エリスロマイシンステアレー
ト、リンコマイシン、ドキシサイクリン、トリメトプリ
ム、スルファメトキサゾールなどが、代謝系薬物として
は、セラペプターゼ、グリペンクラミド、塩化カリウム
などが、ビタミン系薬物としては、ビタミンB1、ビタ
ミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、フルスルチアミン
などが挙げられる。
【0006】該ベンツイミダゾール系化合物としては、
アメリカ特許第4045563号明細書、アメリカ特許
第4255431号明細書、ヨーロッパ特許第4520
0号公開公報、アメリカ特許第4472409号明細
書、ヨーロッパ特許第5129号公開公報、イギリス特
許第2134523号公開公報、ヨーロッパ特許第17
4726号公開公報、ヨーロッパ特許第175464号
公開公報およびヨーロッパ特許第208452号公開公
報等に記載された抗潰瘍作用を有する化合物が挙げら
れ、次の一般式(I)で示される。
【化1】 [式中、R1は水素、アルキル、ハロゲン、シアノ、カ
ルボキシ,カルボアルコキシ,カルボアルコキシアルキ
ル、カルバモイル、カルバモイルアルキル、ヒドロキ
シ、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、トリフルオロメ
チル、アシル、カルバモイルオキシ、ニトロ、アシルオ
キシ、アリール、アリールオキシ、アルキルチオまたは
アルキルスルフィニルを、R2は水素、アルキル、アシ
ル、カルボアルコキシ、カルバモイル、アルキルカルバ
モイル、ジアルキルカルバモイル、アルキルカルボニル
メチル、アルコキシカルボニルメチル、アルキルスルホ
ニルを、R3およびR5は同一または異なって水素、アル
キル、アルコキシまたはアルコキシアルコキシを、R4
は水素、アルキル、フッ素化されていてもよいアルコキ
シまたはアルコキシアルコキシを、mは0ないし4の整
数をそれぞれ示す。]
【0007】一般式(I)の化合物は前記公開公報に記
載された方法またはそれに準じた方法により製造するこ
とができる。一般式(I)における公知化合物の置換基
について以下に簡単に説明する。上記式中、R1で示さ
れるアルキルとしては、炭素数1ないし7のものが、カ
ルボアルコキシのアルコキシとしては炭素数1ないし4
のものが、カルボアルコキシアルキルのアルコキシとし
ては炭素数1ないし4の、アルキルとしては炭素数1な
いし4のものが、カルバモイルアルキルのアルキルとし
ては炭素数1ないし4のものが、アルコキシとしては炭
素数1ないし5のものが、ヒドロキシアルキルのアルキ
ルとしては炭素数1ないし7のものが、アシルとしては
炭素数1ないし4ものが、アシルオキシのアシルとして
は炭素数1ないし4のものが、アリールとしてはフェニ
ルが、アリールオキシのアリールとしてはフェニルが、
アルキルチオのアルキルとしては炭素数1ないし6のも
のが、アルキルスルフィニルのアルキルとしては炭素数
1ないし6のものがあげられる。また、R2で示される
アルキルとしては炭素数1ないし5のものが、アシルと
しては炭素数1ないし4のものが、カルボアルコキシの
アルコキシとしては炭素数1ないし4のものが、アルキ
ルカルバモイルのアルキルとしては炭素数1ないし4の
ものが、ジアルキルカルバモイルのアルキルとしてはそ
のアルキルがそれぞれ炭素数1ないし4のものが、アル
キルカルボニルメチルのアルキルとしては炭素数1ない
し4のものが、アルコキシカルボニルメチルのアルコキ
シとしては炭素数1ないし4のものが、アルキルスルホ
ニルのアルキルとしては炭素数1ないし4のものがあげ
られる。
【0008】R3、R4およびR5で示されるアルキルと
しては炭素数1ないし4のものが、アルコキシとしては
炭素数1ないし8のものが、アルコキシアルコキシのア
ルコキシとしては炭素数1ないし4のものがあげられ
る。またR4で示されるフッ素化されていてもよいアル
コキシのアルコキシとしては炭素数1ないし8のものが
あげられる。該ベンツイミダゾール系化合物をより具体
的に例示すると2−〔〔3−メチル−4−(2,2,2−
トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル〕メチルスルフ
ィニル〕ベンツイミダゾール、5−メトキシ−2−
〔(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジル)
メチルスルフィニル〕ベンツイミダゾール等が挙げられ
る。該核顆粒としては例えばショ糖(75重量部)をコ
ーンスターチ(25重量部)で自体公知の方法によりコ
ーティングしたノンパレル(Nonpareil)および結晶セ
ルロースを用いた球形核顆粒等が挙げられ、また、核顆
粒自体が主薬と異なる前記した主薬成分であってもよ
い。該核顆粒の平均粒度としては、一般に14〜80メ
ッシュである。該水性結合剤としては、水、エタノール
(濃度:50%(V/V)以下が好ましい)あるいは、
結合剤の水またはエタノール溶液等が挙げられ、該溶液
の濃度は一般に0.1〜80%(W/V)、好ましくは
0.5〜70%(W/V)である。該結合剤としては、
例えばグラニウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、プルラン、アラビアゴム等
が挙げられ、これらの二種以上を併用してもよい。
【0009】本発明において主薬とL−HPCとを配合
してなる粉状散布剤中には、さらに粉状の添加剤を配合
してもよく、該添加剤としては、例えば賦形剤(例、乳
糖、コーンスターチ、グラニウ糖、結晶セルロース、軽
質無水ケイ酸等)、結合剤(例、α化デンプン、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリ
ン、アラビアゴム等)、崩壊剤(例、カルボキシメチル
セルロースカルシウム、デンプン等)、安定化剤(例、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−システイン
等)、着色剤(例、タルク、ベンガラ、タール系色素
等)などが用いられる。
【0010】本発明において、該散布剤は主薬、L−H
PCおよび上記の添加剤を均一に混和することによって
得られ、その粒度としては一般に約100μm 以下、好
ましくは約50μm 以下である。L−HPCの散布剤に
対する配合量は、約5〜90%(W/W)が好ましく、
約10〜60%(W/W)がより好ましい。主薬の散布
剤に対する配合量は、薬物の種類やその投与量などによ
って異なるが、たとえば約2〜70%(W/W)であ
り、好ましくは約5〜50%(W/W)である。次に、
本発明の有核顆粒の製造法について詳述する。核顆粒に
水性結合剤を噴霧しながら粉状散布剤で該顆粒を被覆す
る条件としては、水性結合剤と散布剤の比率が約1:1
〜1:2が適当であり、また製造温度は特に調製する必
要はなく、一般に室温(1〜30℃)でよい。また、乾
燥後篩過することにより粒度のそろった球形の有核顆粒
が得られる。用いられる篩としては例えば12〜32メ
ッシュの丸篩が挙げられ、12メッシュを通過し、32
メッシュを通過しない顆粒を選別すればよい。かくして
得られた有核顆粒を、味のマスキング、腸溶性あるいは
胃溶性、持続性をもたせる目的で、自体公知の方法によ
りコーティングしてもよく、さらに、自体公知の方法で
カプセルにつめてもよい。
【0011】該コーティング剤としては、例えばヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン80、
プルロニックF68、ヒマシ油、セルロースアセテート
フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタ
レート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシ
ネート、オイドラキット(ローム社製、西ドイツ、アク
リル酸系共重合物)、カルボキシメチルエチルセルロー
ス、ポリビニルアセタルジエチルアミノアセテート、ワ
ックス類およびタルク、酸化チタン、ベンガラ等の色素
などが挙げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に実施例および実験例を挙げ
て本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を
限定するものではない。
【実施例】
実施例1 ノンパレル(20〜28メッシュ)2250gをCF装
置(CF−360、フロイント社製、日本)に入れ、ロ
ーター回転数を200rpm とし、室温でヒドロキシプロ
ピルセルロース溶液(3%(W/V))2000mlを2
5ml/min で噴霧しながらあらかじめ混和して得られた
下記組成の散布剤1次いで散布剤2を45g/min で散
布コーティングし、40℃、16時間真空乾燥し、丸篩
を用いて12から32メッシュの球形有核顆粒を得た。 [散布剤1] 化合物A* 450g 炭酸マグネシウム 450g グラニウ糖 450g コーンスターチ 450g L−HPC 450g (ヒドロキシプロポキシル基置換度:10.0〜13.0
%(W/W)、平均粒子径30μm 以下、以後、これと
同じ置換度および平均粒子径のものを用いた。)*化合
物A:2−[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフロ
オロエトキシ)−2−ピリジル]メチルスルフィニル]
ベンツイミダゾール [散布剤2] グラニウ糖 420g コーンスターチ 360g L−HPC 360g
【0013】実施例2 実施例1で得た顆粒3800gを流動層コーティング機
(大河原社製、日本)に入れ、送風50℃、品温40℃
にコントロールし下記組成の腸溶性フィルム液を50ml
/min で噴霧して腸溶性コーティングをおこない、腸溶
性有核顆粒を得た。該顆粒を、カプセル充填機(パーク
デービス社製、米国)を用いて2号硬カプセルに充填し
カプセル剤を製造した。 [腸溶性フィルム液] オイドラキット L30D−55 628g タルク 192g ポリエチレングリコール6000 64g 酸化チタン 64g ツイーン80 32g 水 4400ml [カプセル剤の組成] 腸溶性顆粒 240mg 2号硬カプセル 65mg 350mg(1カプセルあたり)
【0014】実施例3 ノンパレル(20〜28メッシュ)85gをミニCF装
置(フロイント社製)に入れ、ローター回転速度を40
0rpm とし水(50ml)を2.5ml/min で噴霧しなが
ら下記組成の散布剤を、5g/min で散布コーティング
し、40℃、16時間真空乾燥後、丸篩を用いて12か
ら32メッシュの球形有核顆粒を得た。 [散布剤] パンクレアチン 20g グラニウ糖 40g コーンスターチ 20g L−HPC 20g
【0015】実施例4 ノンパレル(24〜32メッシュ)2kgをCF装置(C
F−360、フロイント社製)に入れ、ローター回転速
度を200rpm とし、ヒドロキシプロピルセルロース1
%(W/V)溶液(1000ml)を20ml/min で噴霧
しながら、下記組成の散布剤を40g/min で散布コー
ティングし、40℃、16時間真空乾燥後、丸篩を用い
て12から32メッシュの球形有核顆粒を得た。 [散布剤] セラペプターゼ 50g グラニウ糖 1350g コーンスターチ 200g L−HPC 400g 次に得られた球形有核顆粒300gを流動層コーティン
グ機(大河原社製、日本)に入れ、送風50℃、品温4
0℃にコントロールし、下記組成の腸溶性フィルム液5
0ml/min で噴霧して腸溶性コーティングをおこない腸
溶性有核顆粒を得た。 [腸溶性フィルム液] ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート 1000g ヒマシ油 100g タルク 20g アセトン 10000ml
【0016】実施例5 ノンパレル(24〜32メッシュ)85gをミニCF装
置(フロイント社製)に入れ、ローター回転速度を40
0rpm とし50%(W/V)グラニウ糖液(50ml)を
5ml/min で噴霧しながら下記組成の散布剤を10g/
min で散布コーティングし、40℃、16時間真空乾燥
後、丸篩を用いて12から32メッシュの球形有核顆粒
を得た。 [散布剤] モルシドミン 5g グラニウ糖 55g コーンスターチ 20g L−HPC 20g
【0017】実施例5 ノンパレル(24〜32メッシュ)85gをミニCF装
置(フロイント社製)に入れ、ローター回転速度を40
0rpm としヒドロキシプロピルメチルセルロース1%
(W/V)溶液(50ml)を2.5ml/min で噴霧しな
がら下記組成の散布剤を5g/min で散布コーティング
し40℃、16時間真空乾燥後、丸篩を用いて12から
32メッシュの球形有核顆粒を得た。 [散布剤] イデベノン 20g グラニウ糖 20g コーンスターチ 25g L−HPC 35g
【0018】実施例7 結晶セルロース球形核顆粒(20〜32メッシュ)85
gをミニCF装置(フロイント社製)に入れ、ローター
回転速度を300rpm としプルラン1%(W/V)溶液
(50ml)を2.5ml/min で噴霧しながら下記組成の
散布剤を5g/min で散布コーティングし、40℃、1
6時間真空乾燥後、丸篩を用いて12から32メッシュ
の球形有核顆粒を得た。 [散布剤] アムレキサノクス 25g ヒドロキシプロピルメチルセルロース 20g コーンスターチ 25g L−HPC 30g
【0019】実施例8 ビタミンCの結晶(42〜60メッシュ品)80gをミ
ニCF装置(フロイント社製)に入れ、ローター回転速
度を400rpm としヒドロキシプロピルセルロース2%
(W/V)溶液(60ml)を2.5ml/min で噴霧しな
がら下記組成の散布剤を5g/min で散布コーティング
し、40℃、16時間真空乾燥後、丸篩を用いて12か
ら32メッシュの球形有核顆粒を得た。 [散布剤] セファクロール 50g グラニウ糖 20g コーンスターチ 10g L−HPC 40g
【0020】実施例9 グラニウ糖結晶(42〜60メッシュ品)85gをミニ
CF装置(フロイント社製)に入れ、ローター回転速度
を400rpm とし、水(50ml)を2.5ml/min で噴
霧しながら下記組成の散布剤を5g/min で散布コーテ
ィングし、40℃、16時間真空乾燥後、丸篩を用いて
12から32メッシュの球形有核顆粒を得た。 [散布剤] フルスルチアミン 5g グラニウ糖 35g コーンスターチ 30g L−HPC 30g
【0021】実施例10 ノンパレル(20〜28メッシュ)1650gをCF装
置(CF−360フロイント社製、日本)に入れ、ロー
ター回転数を250rpm とし、室温でヒドロキシプロピ
ルセファクロール溶液(2%(w/v))1050mlを30
ml/min で噴霧しながら、あらかじめ混和して得られた
下記組成の散布剤1、次いで散布剤2を、60g/min
で散布コーティングし、40℃、16時間真空乾燥後、
丸篩を用いて14から32メッシュの球形有核顆粒を得
た。 [散布剤1] 化合物A 450g 炭酸マグネシウム 336g グラニウ糖 297g コーンスターチ 300g L−HPC 354g [散布剤2] グラニウ糖 300g コーンスターチ 246g L−HPC 246g
【0022】実施例11 得られた顆粒3800gを流動層コーティング機(大河
原社製、日本)に入れ、送風65℃、品温40℃にコン
トロールし、下記組成の腸溶性フィルム液を50ml/mi
n で噴霧して腸溶性コーティングを行ない、腸溶性有核
顆粒を得た。該顆粒にタルクおよび軽質無水ケイ酸を混
合し、カプセル充填機(パークデービス社製、米国)を
用いて1号硬カプセルに充填しカプセル剤を製造した。 [腸溶性フィルム液] オイドラキット L30D−55 2018g(固形分650g) タルク 182g ポリエチレングリコール6000 60g 酸化チタン 60g ツイーン80 27g 水 4230ml
【0023】 [1カプセル中の組成] 腸溶性顆粒 348.8mg 化合物A 30.0mg 炭酸マグネシウム 22.4mg ノンパレル 110.0mg グラニウ糖 39.8mg コーンスターチ 36.4mg L−HPC 40.0mg ヒドロキシプロピルセルロース 1.4mg オイドラキット L30D−55 44.6mg タルク 13.4mg ポリエチレングリコール6000 4.4mg 酸化チタン 4.4mg ツイーン80 2.0mg タルク 0.6mg 軽質無水ケイ酸 0.6mg 1号硬カプセル 79.0mg 計 429.0mg
【0024】実験例1 実施例3の方法において、散布剤中のL−HPCを〔第
1表〕に示す各成分に変えた散布剤でコーティングし球
形有核顆粒を製造した。得られた該顆粒(12〜32メ
ッシュ品)5gを、50mlのステンレスシリンダー
(50ml容、直径32mm)に入れ、粉砕機(スペックス
社製、スペックスミル)で30分間振とうしたのち32
メッシュの丸篩で篩過し篩上の量を測定して残存率を求
め顆粒強度を求めた。さらに、第11改正日本薬局方崩
壊試験法に従い崩壊時間の測定もおこなった。
【0025】
【表1】
【0026】以上の結果から、本発明の有核顆粒は強度
が強く、しかも崩壊性がすぐれていることが明らかであ
る。
【0027】
【発明の効果】本発明の有核顆粒は、顆粒強度が強いの
でさらに均一にコーティング(例、持続性コーティン
グ、胃溶性コーティング、腸溶性コーティング等)する
ことが可能で、かつ崩壊性にすぐれている。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】近年、薬物放出制御システム(ドラッグ
デリバリーシステム)に関する検討が数多くおこなわ
れ、特に経口投与用剤形としては、顆粒に各種コーティ
ングをほどこしたいわゆるコーティング顆粒を用いるこ
とが多くなり、そのまま顆粒剤とするか、あるいはカプ
セルに充填したカプセル剤として開発されている。該理
由としては、生物薬剤学的な観点から錠剤に比べて顆粒
剤の方が、胃排出速度、吸収性等においても固体差がみ
られず、又食事の影響もほとんどうけないことが挙げら
れる。球形顆粒の製造に関しては、押し出し造粒後、マ
ルメライザーを用いて球形化する方法が一般的に知られ
ているが、真球度に乏しく、粒度分布が大きいため均一
なコーティングが難かしく精度の高い放出制御製剤を作
ることが困難であるとされている。一方、近年、遠心流
動型コーティング造粒装置(以下、CF装置と省略する
こともある。)が開発され、これを用いて球形化する方
検討されるようになってきた。該方法は、球形核顆
粒あるいは核の表面に、水あるいは結合剤を含む溶液を
スプレーしながら主薬を含む散布剤をコーティングする
もので、真球度が高くかつ粒度分布の小さい球形顆粒が
得られる。[ドラッグ・デベロップメント・アンド・イ
ンダストリアル・ファーマシー(Drug Development and
Industrial Pharmacy)、11(8).1523−15
41(1985)参照] 薬物放出制御製剤をつくるためには得られた球形顆粒の
表面を、薬物の放出を制御する目的でワックスあるいは
ポリマーでコーティングをするが該コーティング法とし
て一般的には、流動層コーティングが行われている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】実施例 ノンパレル(24〜32メッシュ)85gをミニCF装
置(フロイント社製)に入れ、ローター回転速度を40
0rpm としヒドロキシプロピルメチルセルロース1%
(W/V)溶液(50ml)を2.5ml/min で噴霧しな
がら下記組成の散布剤を5g/min で散布コーティング
し40℃、16時間真空乾燥後、丸篩を用いて12から
32メッシュの球形有核顆粒を得た。 [散布剤] イデベノン 20g グラニウ糖 20g コーンスターチ 25g L−HPC 35g

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベンツイミダゾール系薬物以外の主薬と、
    粉状散布剤に対して10〜60%(W/W)の低置換度
    ヒドロキシプロピルセルロースとを配合してなる粉状散
    布剤で被覆された有核顆粒。
  2. 【請求項2】核顆粒に、水性結合剤を噴霧しながら、ベ
    ンツイミダゾール系薬物以外の主薬と、粉状散布剤に対
    して10〜60%(W/W)の低置換度ヒドロキシプロ
    ピルセルロースとを配合してなる粉状散布剤で該核顆粒
    を被覆することを特徴とする有核顆粒の製造法。
  3. 【請求項3】さらにコーティングされた請求項1記載の
    有核顆粒。
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