JPH116812A - ガス濃度センサに用いるヒータ制御系の故障判定装置 - Google Patents

ガス濃度センサに用いるヒータ制御系の故障判定装置

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JPH116812A
JPH116812A JP10023600A JP2360098A JPH116812A JP H116812 A JPH116812 A JP H116812A JP 10023600 A JP10023600 A JP 10023600A JP 2360098 A JP2360098 A JP 2360098A JP H116812 A JPH116812 A JP H116812A
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山下  幸宏
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒータ制御系の故障発生時においてその旨を正
確に判定すると共に、故障箇所を特定する。 【解決手段】A/Fセンサ30は、エンジン10のエン
ジン本体11から延びる排気管12に取り付けられてお
り、マイコン20から指令される電圧の印加に伴い、排
気ガス中の酸素濃度に比例したリニアなセンサ電流信号
を出力する。同センサ30には、バッテリ電源からの電
力供給により通電されるヒータ33が付設されている。
マイコン20内のCPU20aは、ヒータ33への通電
を所定の制御デューティ比にてオン・オフ制御する。ま
た、CPU20aは、ヒータ通電時の電圧及び電流と、
ヒータ非通電時の電圧及び電流とからなる4つの値を各
々に所定のしきい値にて大小比較し、該比較した4つの
値のうち、いずれが正常時の値と異なるかに応じて故障
の有無を判定すると共に故障箇所を特定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス濃度センサに
用いるヒータ制御系の故障判定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車への応用をはじめとするガス濃度
検出装置において、ガス濃度センサを用いた同検出装置
が提案されており、その一例として空燃比センサを用い
た空燃比検出装置が知られている。
【0003】つまり、近年の車載用エンジンでは、エン
ジンに吸入される混合気の空燃比(排ガス中の酸素濃
度)を広域に且つリニアに検出するリニア式空燃比セン
サが適用されており、この種のセンサとして例えば限界
電流式空燃比センサでは、空燃比(酸素濃度)を精度良
く検出するためにセンサ素子の温度を所定の活性温度に
維持する必要がある。そのため、通常はセンサにヒータ
を付設し、同ヒータの通電を所定のデューティ比信号に
て制御している。
【0004】また最近では、自動車の排出ガスに関する
この種のセンサについて、ヒータ制御系の機能を監視す
ることが法的に規定されつつあり、この規定は今後さら
に強化される傾向にある。こうした状況下において、特
開平5−195843号公報の「酸素測定センサのヒー
タの機能能力を監視する方法及び装置」といった技術が
提案されている。同公報の装置では、酸素測定センサの
ヒータに印加される電圧をヒータ通電時及び遮断時に測
定し、その測定した電圧の差が所定範囲外となった時に
故障信号を出力するように構成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
装置では、ヒータに印加される電圧値(電源電圧)に基
づき故障の有無を判定することが主たる構成となってお
り、ヒータ制御系の故障箇所や故障モードを特定するこ
とに関しては未だ不十分であった。従って、故障発生後
に修理工場等に持ち込まれた自動車は、故障原因が何で
ありどこを修理すればよいかを調査するために、制御回
路の検査やハーネス検査(導線やコネクタの検査を含
む)等の様々な調査が強いられることになる。そのた
め、保守や点検に煩雑な作業や多大な時間を要し、メン
テナンス性が悪いという問題点があった。
【0006】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、ヒータ制御系の
故障発生時においてその旨を正確に判定すると共に、故
障箇所を特定することができるガス濃度センサに用いる
ヒータ制御系の故障判定装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明ではその特徴として、ヒータ
に並列に接続され、ヒータの両端電圧をヒータ通電時並
びに非通電時に検出する電圧検出手段と、ヒータに直列
に接続され、ヒータに流れる電流をヒータ通電時並びに
非通電時に検出する電流検出手段と、前記検出したヒー
タ通電時の電圧及び電流と、ヒータ非通電時の電圧及び
電流とからなる4つの値を各々に所定のしきい値にて大
小比較し、該比較した4つの値のうち、いずれが正常時
の値と異なるかに応じて故障の有無を判定すると共に故
障箇所を特定する故障判定手段とを備える。
【0008】上記構成によれば、ヒータ通電時の電圧及
び電流と、ヒータ非通電時の電圧及び電流とからなる4
つの値を検出し、各々に所定のしきい値と比較判定する
ことで、既存の装置では不十分であったヒータ制御系の
故障箇所の特定が可能となる。つまり、ヒータ制御系の
故障発生時においてその旨を正確に判定すると共に、故
障箇所を細部にまで特定することができるようになる。
かかる場合において、故障発生の旨が判定された際に
は、例えば故障警告灯(MIL:Malfunction indicato
r light )が点灯され、この警告に従い故障発生の車両
が修理工場等に持ち込まれる。そして、上記故障箇所の
特定結果を用いることにより、実際の修理までに要する
故障箇所の特定作業が大幅に簡素化できるようになる。
その結果、メンテナンス性や作業性が向上するという効
果も得られる。
【0009】因みに、上記の如く特定される故障情報
は、電源の遮断後にもそのデータを保持するバックアッ
プメモリ等に記憶され、修理工場等において随時ダイア
グチェッカにて読み出される。
【0010】また、上記請求項1の発明は、次の請求項
2〜請求項5のように具体化される。すなわち、 ・請求項2に記載の発明では、前記故障判定手段は、前
記ヒータの電源側,グランド側電気経路と前記ヒータと
を結ぶ電気経路が開放されるような故障を特定する。 ・請求項3に記載の発明では、前記故障判定手段は、前
記ヒータと前記電圧検出手段とを結ぶ電気経路が開放さ
れるような故障を特定する。 ・請求項4に記載の発明では、前記故障判定手段は、前
記ヒータのグランド側の電気経路が短絡される故障(G
NDショート)、すなわち半導体スイッチング素子のオ
ン・オフにかかわらず、ヒータが通電されっ放しとなる
故障を特定する。 ・請求項5に記載の発明では、前記故障判定手段は、電
源、ヒータ及びグランドを結ぶ電気経路を断続するため
の半導体スイッチング素子のオン・オフ切換えが不能と
なる故障、すなわち常時オンの故障或いは常時オフの故
障を特定する。請求項2〜5の構成によれば、発生頻度
が比較的高い故障、又は優先度が比較的高い故障につい
てその故障箇所を特定することが可能となる。
【0011】故障形態の事例を図4の回路図を用いて簡
単に説明すれば、 ・上記請求項2では、図4のA,C,D,F,G各部の
断線といった故障が検出できる。 ・上記請求項3では、図4のB,E各部の断線といった
故障が検出できる。 ・上記請求項4では、図4のD,E,F各部の短絡とい
った故障が検出できる。 ・上記請求項5では、トランジスタ26のオン故障又は
オフ故障が検出できる。
【0012】請求項6に記載の発明では、エンジン始動
に伴う前記ヒータの通電当初において、ヒータの制御デ
ューティ比を100%とする全通電手段と、前記全通電
手段によるヒータ通電の開始前に、ヒータの両端電圧と
電流値とを検出すると共に、その検出後、ヒータ通電を
開始して両端電圧と電流値とを検出する初期値検出手段
とを備え、前記故障判定手段は、前記初期値検出手段に
より検出された電圧及び電流の各値に応じて故障判定を
実施する。
【0013】つまり、エンジンの低温始動時には、ガス
濃度センサ(例えば空燃比センサ)をいち早く活性化さ
せるべくヒータの制御デューティ比が100%に設定さ
れ、当該ヒータが継続的に通電される(100%通電さ
れる)。この場合、100%通電が実施されていると、
故障が発生していてもヒータ非通電時の電圧及び電流が
検出できず、正確な故障判定が不可能になる。これに対
し上記構成では、通電開始前にヒータ非通電時の電圧及
び電流を検出しておくことで、ヒータ通電時の電圧及び
電流と、ヒータ非通電時の電圧及び電流とからなる4つ
の値を検出することが可能となり、既述のような所望の
故障判定が実施できる。
【0014】請求項7に記載の発明では、前記初期値検
出手段による電圧及び電流の各検出値に応じて故障発生
の旨が判定された場合、ヒータの両端電圧と電流値とが
検出可能な最小時間だけヒータ通電を遮断するよう制御
デューティ比を設定する手段と、該設定された制御デュ
ーティ比にてヒータ通電を制御し、その状態でヒータ制
御系の故障発生の旨が所定時間以上継続して判定されれ
ば、最終的に故障発生であることを確定する手段とを備
える。この場合、請求項6の発明に比べて、より正確な
故障判定が可能になる。つまり、最初に故障発生の旨が
判定された際に、その判定結果を仮の判定結果とし、そ
の後、ヒータの両端電圧と電流値とが検出可能な最小時
間だけヒータ通電を遮断することで、エンジン始動当初
の一時的な故障判定時にも故障の誤判定を回避すること
ができる。
【0015】請求項8に記載の発明では、前記ヒータ制
御手段による制御デューティ比を所定の下限ガード値若
しくは上限ガード値にて制限するようにしている。この
場合、ヒータの通電状態或いは非通電状態が継続される
ことがないため、ヒータ通電時の電圧及び電流と、ヒー
タ非通電時の電圧及び電流とからなる4つの値を常に検
出することが可能となり、既述のような所望の故障判定
を実施することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明を空燃比検出装置
に具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。な
お、本実施の形態における空燃比検出装置は、自動車に
搭載される電子制御ガソリン噴射エンジンに適用される
ものであって、同エンジンの空燃比制御システムにおい
ては空燃比検出装置による検出結果に基づいてエンジン
への燃料噴射量を所望の空燃比に制御する。以下の記載
では、ガス濃度センサとしての限界電流式空燃比センサ
について、同センサに付設されたヒータの通電制御手
順、並びにヒータ制御系の故障判定手順を詳細に説明す
ると共に、それらの処理を実現するための具体的構成に
ついて説明する。
【0017】図1は、本実施の形態における空燃比検出
装置の概要を示す構成図である。図1において、空燃比
検出装置は限界電流式空燃比センサ(以下、A/Fセン
サという)30を備えている。A/Fセンサ30は、エ
ンジン10のエンジン本体11から延びる排気管12に
取り付けられており、マイクロコンピュータ(以下、マ
イコンという)20から指令される電圧の印加に伴い、
排気ガス中の酸素濃度に比例したリニアな空燃比検出信
号(センサ電流信号)を出力する。マイコン20は、各
種演算処理を実行するための周知のCPU20a,RO
M20b,RAM20c、バックアップRAM20d等
により構成され、所定の制御プログラムに従いヒータ制
御回路25及びバイアス制御回路40を制御する。なお
前記バックアップRAM20dは、マイコン20への電
源遮断後にも内部の記憶情報を保持することのできるメ
モリとして構成されている。
【0018】ここで、マイコン20から出力されるバイ
アス指令信号Vrは、D/A変換器21を介してバイア
ス制御回路40に入力される。その時々の空燃比(酸素
濃度)に対応するA/Fセンサ30の出力は、バイアス
制御回路40内の電流検出回路50にてセンサ電流とし
て検出され、その検出値はA/D変換器23を介してマ
イコン20に入力される。マイコン20は、A/Fセン
サ30のヒータ33を所定の制御デューティ比信号によ
りON・OFF制御する。そして、ヒータ33のON・
OFFに伴うヒータ電圧及びヒータ電流は、後述するヒ
ータ制御回路25にて検出され、その検出値はA/D変
換器24を介してマイコン20に入力される。また、マ
イコン20には、故障発生の旨を自動車の搭乗者に知ら
しめるための故障警告灯42が接続されており、この警
告灯42は、後述する故障判定処理の判定結果に応じて
点灯又は消灯される。
【0019】図2は、A/Fセンサ30の概略を示す断
面図である。図2において、A/Fセンサ30は前記排
気管12の内部に向けて突設されており、同センサ30
は大別して、カバー31、センサ本体32及びヒータ3
3から構成されている。カバー31は断面コ字状をな
し、その周壁にはカバー内外を連通する多数の小孔31
aが形成されている。センサ素子部としてのセンサ本体
32は、空燃比リーン領域における酸素濃度、若しくは
空燃比リッチ領域における未燃ガス(CO,HC,H2
等)濃度に対応する限界電流を発生する。
【0020】センサ本体32の構成について詳述する。
センサ本体32において、断面コップ状に形成された固
体電解質層34の外表面には、排気ガス側電極層36が
固着され、内表面には大気側電極層37が固着されてい
る。また、排気ガス側電極層36の外側には、プラズマ
溶射法等により拡散抵抗層35が形成されている。固体
電解質層34は、ZrO2 、HfO2 、ThO2 、Bi
2 O3 等にCaO、MgO、Y2 O3 、Yb2 O3 等を
安定剤として固溶させた酸素イオン伝導性酸化物焼結体
からなり、拡散抵抗層35は、アルミナ、マグネシャ、
ケイ石質、スピネル、ムライト等の耐熱性無機物質から
なる。排気ガス側電極層36及び大気側電極層37は共
に、白金等の触媒活性の高い貴金属からなりその表面に
は多孔質の化学メッキ等が施されている。なお、排気ガ
ス側電極層36の面積及び厚さは、10〜100mm^2
(平方ミリメートル)及び0.5〜2.0μm程度とな
っており、一方、大気側電極層37の面積及び厚さは、
10mm^2(平方ミリメートル)以上及び0.5〜2.
0μm程度となっている。
【0021】ヒータ33は大気側電極層37内に収容さ
れており、その発熱エネルギによりセンサ本体32(大
気側電極層37、固体電極質層34、排気ガス側電極層
36及び拡散抵抗層35)を加熱する。ヒータ33は、
センサ本体32を活性化するに十分な発熱容量を有して
いる。
【0022】上記構成のA/Fセンサ30において、セ
ンサ本体32は理論空燃比点よりリーン領域では酸素濃
度に応じた限界電流を発生する。この場合、酸素濃度に
対応する限界電流は、排気ガス側電極層36の面積、拡
散抵抗層35の厚さ、気孔率及び平均孔径により決定さ
れる。また、センサ本体32は酸素濃度を直線的特性に
て検出し得るものであるが、このセンサ本体32を活性
化するのに約600℃以上の高温が必要とされると共
に、同センサ本体32の活性温度範囲が狭いため、エン
ジン10の排気ガスのみによる加熱では素子温を活性領
域に制御できない。そのため、本実施の形態では、ヒー
タ33への供給電力をデューティ制御することにより、
センサ本体32を活性温度域にまで加熱するようにして
いる。なお、理論空燃比よりもリッチ側の領域では、未
燃ガスである一酸化炭素(CO)等の濃度が空燃比に対
してほぼリニアに変化し、センサ本体32はCO等の濃
度に応じた限界電流を発生する。
【0023】センサ本体32の電圧−電流特性(V−I
特性)について図3を用いて説明する。図3によれば、
A/Fセンサ30の検出A/Fに比例するセンサ本体3
2の固体電解質層34への流入電流と、同固体電解質層
34への印加電圧とがリニアな特性を有することが分か
る。かかる場合、電圧軸Vに平行な直線部分がセンサ本
体32の限界電流を特定する限界電流検出域であって、
この限界電流(センサ電流)の増減はA/Fの増減(す
なわち、リーン・リッチ)に対応している。つまり、A
/Fがリーン側になるほど限界電流は増大し、A/Fが
リッチ側になるほど限界電流は減少する。
【0024】このV−I特性において電圧軸Vに平行な
直線部分(限界電流検出域)よりも小さい電圧域は抵抗
支配域となっており、その抵抗支配域における一次直線
部分の傾きは、センサ本体32における固体電解質層3
4の内部抵抗(以下、これを素子インピーダンスZdc
という)により特定される。この素子インピーダンスZ
dcは温度変化に伴い変化し、センサ本体32の温度が
低下するとZdcの増大により上記傾きが小さくなる。
【0025】図4は、ヒータ制御回路25の構成を示す
回路図である。同図において、ヒータ33の一端は定格
12ボルトのバッテリ電源+Bに接続され、他端は半導
体スイッチング素子を構成するnチャネルMOSトラン
ジスタ(以下、MOS26という)のドレインに接続さ
れている。MOS26のゲートはドライバ27を介して
マイコン20に接続され、ソースはヒータ電流検出用抵
抗41を介して接地されている。要するに、マイコン2
0の制御デューティ比信号によりMOS26がON・O
FF動作し、そのMOS26のON・OFF動作により
ヒータ33の通電動作が制御されるようになっている。
【0026】電圧検出手段としてのヒータ電圧検出回路
28は、オペアンプ28aと抵抗28b〜28eとから
なる差動増幅回路により構成されており、ヒータ33の
両端電圧Vhを計測しその計測結果をA/D変換器24
を介してマイコン20に出力する。なお、ヒータ両端電
圧Vhは、ヒータ33のバッテリ側の電圧Vposと、
GND側の電圧Vnegとの差に相当する(Vh=Vp
os−Vneg)。ここで、抵抗28b及び抵抗28e
はその抵抗値が等しく(この抵抗値をR1とする)、抵
抗28c及び抵抗28dはその抵抗値が等しい(この抵
抗値をR2とする)。
【0027】電流検出手段としてのヒータ電流検出回路
29は、オペアンプ29aと抵抗29b〜29eとから
なる差動増幅回路により構成されており、ヒータ電流検
出用抵抗41により検出されるヒータ電流Ihを電圧信
号に変換しその結果をA/D変換器24を介してマイコ
ン20に出力する。因みに、ヒータ電流検出用抵抗41
の抵抗値は、ヒータ電流Ihに影響を与えないよう極め
て小さい値に設定され、それによりヒータ33の昇温性
能が損なわれないようになっている。
【0028】そして、ヒータ通電時(MOS26のON
動作時)及びヒータ非通電時(MOS26のOFF動作
時)において、ヒータ制御系に何ら故障が発生していな
ければ、上記ヒータ制御回路25は以下の如くヒータ両
端電圧及びヒータ電流を検出する。つまり、ヒータ通電
時には、ヒータ両端に印加される電圧(以下、ヒータオ
ン電圧Vonという)がヒータ33の電源電圧VBとほ
ぼ等しい値(ハーネス等の抵抗成分の電圧降下分だけ低
い値)となると共に、その際にヒータ33に流れる電流
(以下、ヒータオン電流Ionという)が電源電圧VB
をヒータ抵抗値Rhで割った値となる。具体的には、V
B=12ボルトであれば、ヒータオン電圧Vonは、 Von=(R1/R2)・Vh という数式から「約11ボルト」となる。また、Rh=
2オームであれば、ヒータオン電流Ionは、 Ion=VB/Rh という数式から「約5アンペア」となる。すなわち、ヒ
ータ電圧検出回路28の出力(オペアンプ28aの出力
電圧)が「約11ボルト」となると共に、ヒータ電流検
出回路29の出力(オペアンプ29aの出力電圧)の電
流換算値が「約5アンペア」となる。
【0029】また、ヒータ非通電時には、ヒータ両端の
電位差が無くなるため、その際にヒータ両端に印加され
る電圧(以下、ヒータオフ電圧Voffという)が「ほ
ぼ0ボルト」となる。またこのとき、ヒータ電流検出用
抵抗41の両端の電位差が無くなるためにヒータ33に
流れる電流(以下、ヒータオフ電流Ioffという)が
「0アンペア」となる。すなわち、ヒータ電圧検出回路
28の出力(オペアンプ28aの出力電圧)が「ほぼ0
ボルト」となると共に、ヒータ電流検出回路29の出力
(オペアンプ29aの出力電圧)の電流換算値が「ほぼ
0アンペア」となる。
【0030】一方、ヒータ制御系において、ハーネス故
障(導線の断線やコネクタの接触不良)等、何らかの故
障が発生した場合には、上記したVon,Ion,Vo
ff,Ioffが正常値とは異なる値となり、その値は
ヒータ制御系の構成上、いずれの箇所でどのような故障
が発生したかに応じて相違する。そこで、本実施の形態
では、故障発生箇所、及びその内容(以下、故障モード
という)を以下の(1)〜(10)に区分して解析し、
その解析結果を図15を参照しつつ個々に説明する。図
15には、故障箇所及び故障モード毎に各々に対応する
Von,Ion,Voff,Ioffの値が示されてい
る。
【0031】(1)図4のA部開放の場合 断線等による「A部開放」の故障時において、ヒータ通
電時(MOS26のON動作時)には、ヒータ33の両
端電位は共にGNDレベルでありヒータ両端の電位差は
発生しない。従って、ヒータオン電圧Vonが「0ボル
ト」になる。またこのとき、バッテリ電源+B、ヒータ
33及びGNDを結ぶ電気経路が遮断されるため、ヒー
タ33に電流が流れず、ヒータオン電流Ionが「0ア
ンペア」になる。この場合、ヒータ制御系の正常時と比
較すれば、Von,Ionが大きく相違することにな
る。
【0032】因みに、オペアンプ28aの非反転入力端
子が抵抗28eを介してGNDに接続されると共に、オ
ペアンプ28aは抵抗28bにより負帰還をかけてい
る。そのため、ヒータ非通電時(MOS26のOFF動
作時)には、オペアンプ28aの反転入力端子がGND
レベルとなり、オペアンプ28aの出力電圧がGNDレ
ベルである、「0ボルト」となる。すなわち、ヒータオ
フ電圧Voffが正常時と同様に「0ボルト」となる。
また、ヒータオフ電流Ioffは、正常時と同様に「0
アンペア」となる。
【0033】(2)図4のB部開放の場合 断線等による「B部開放」の故障時において、ヒータ通
電時(MOS26のON動作時)には、オペアンプ28
aの非反転入力端子がGNDレベルとなり、ヒータオン
電圧Vonは「0ボルト」となる。またこのとき、図4
の回路図から明らかなようにB部が開放されてもヒータ
電流は正常に流れるため、ヒータオン電流Ionは正常
時と同じ値となる。なお、ヒータ非通電時(MOS26
のOFF動作時)のヒータオフ電圧Voff,ヒータオ
フ電流Ioffは共に正常時と同様の値となる。つま
り、Vonだけが正常値に対して大きく異なり、これに
より故障判定が可能になると共に、前述のA部開放の故
障との判別も可能となる。
【0034】(3)図4のC部開放の場合 断線等による「C部開放」の故障時において、ヒータ通
電時(MOS26のON動作時)には、オペアンプ28
aの非反転入力端子がヒータ電源電圧VBの電位となる
と共に、その反転入力端子が0ボルトとなる。詳細に
は、 Von=(R1/R2)・VB という数式からVon値が求められる。このとき、ヒー
タオン電圧Vonは、電源電圧VBの電位に相当する電
圧値、すなわち「12ボルト」となる。ここで、このC
部開放時には、バッテリ電源+B、ヒータ33及びGN
Dを結ぶ電気経路が遮断されており、MOS26がON
されてもヒータ電流が流れない。そのため、ハーネス等
の電圧降下がなく、ヒータオン電圧Vonが正常時より
も高い値となる。また、ヒータオン電流Ionは電気経
路の遮断により「0アンペア」となる。
【0035】一方、ヒータ非通電時(MOS26のOF
F動作時)において、ヒータオフ電圧Voffは、電源
電圧VBと抵抗分圧値(R1/(R1+R2))との積
から求められる。つまり、 Voff={R1/(R1+R2)}・VB という数式からヒータオフ電圧Voffが求められ、具
体的には「9ボルト」程度の値となる。また、ヒータオ
フ電流Ioffは「0アンペア」となる。こうしたC部
開放の故障の場合、Ion,Voffが正常値に対して
大きく異なり、それにより故障判定可能となる。
【0036】(4)図4のD部開放の場合 断線等による「D部開放」の故障時には、前述したC部
開放の故障時と同様に、Von=12ボルト,Ion=
0アンペア,Voff=9ボルト,Ioff=0アンペ
アとなる。因みに、ヒータ33自身が破損するといった
故障が発生した場合にも同様の検出結果が得られる。
【0037】(5)図4のE部開放の場合 断線等による「E部開放」の故障時において、ヒータ通
電時(MOS26のON動作時)には、 Von={R1/(R1+R2)}・VB という数式からヒータオン電圧Vonが求められる。具
体的には、Vonが「9ボルト」程度の値となる。ここ
で、このE部開放時には、ヒータ33の通電が可能であ
るため、ヒータオン電流Ionは正常通りに検出される
(Ion=5アンペア)。
【0038】一方、ヒータ非通電時(MOS26のOF
F動作時)において、ヒータオフ電圧Voffは、上記
ヒータオン電圧Vonと同様に、 Voff={R1/(R1+R2)}・VB という数式から求められ、具体的には「9ボルト」程度
の値となる。また、ヒータオフ電流Ioffは「0アン
ペア」となる。こうしたE部開放の場合、Voffが正
常値に対して大きく異なり、それにより故障判定が可能
となる。
【0039】(6)図4のF部開放の場合 断線等による「F部開放」の故障時には、バッテリ電源
+B、ヒータ33、MOS26及びGNDといった電気
経路が遮断される。そのため、ヒータ33の通電・非通
電(MOS26のON・OFF)に関係無く、ヒータ電
圧及び電流値がMOS26のOFF時の値と同等にな
る。つまり、Von=0ボルト,Ion=0アンペア,
Voff=0ボルト,Ioff=0アンペアとなる。こ
の場合、Von,Ionが正常値に対して大きく異な
り、それにより故障発生の判定が可能となる。
【0040】(7)図4のG部開放の場合 断線等による「G部開放」の故障時にも上記(6)のF
部開放の場合と同様に、バッテリ電源+B、ヒータ3
3、MOS26及びGNDといった電気経路が遮断され
る。そのため、ヒータ33の通電・非通電(MOS26
のON・OFF)に関係無く、ヒータ電圧及び電流値が
MOS26のOFF時と同等になる。つまり、Von=
0ボルト,Ion=0アンペア,Voff=0ボルト,
Ioff=0アンペアとなる。この場合、Von,Io
nが正常値に対して大きく異なり、それにより故障発生
の判定が可能となる。
【0041】(8)図4のD,E,F−GND間短絡の
場合 この「D,E,F−GND間短絡」の故障時には、ヒー
タ33の通電・非通電(MOS26のON・OFF)に
関係無く、ヒータ電圧がMOS26のON時の値とほぼ
同等になる。但しかかる場合には、ハーネス等による抵
抗分の電圧降下がなく、ヒータ両端に電源電圧VBと同
じ電圧が印加されることになる。つまり、Von=12
ボルト,Voff=12ボルトとなる。また、ヒータ電
流検出用抵抗41の両端の電位差が無くなるため、Io
n=0アンペア,Ioff=0アンペアとなる。この場
合、Ion,Voffが正常値に対して大きく異なり、
それにより故障判定可能となる。
【0042】なお因みに、Ion,Voffが正常値に
対して大きく異なることは、既述のC部又はD部開放の
故障時と同じであるが、各々のVoffを比較すれば、
これらC部又はD部開放の故障と、D,E,F−GND
間短絡の故障とを区別することができる。これを以下に
説明すれば、C部又はD部開放時には、電源電圧VBと
抵抗分圧値(R1/(R1+R2))との積にてVof
f値が求められる。これに対し、D,E,F−GND間
短絡時には、オペアンプ28aの反転入力端子がGND
レベルとなり、オペアンプ28aの出力、すなわちVo
ff値が「R1/R2×VB」として求められる。従っ
て、C部開放及びD部開放時のVoffよりD,E,F
−GND間短絡時のVoffの方が高い電圧値となり、
この両者のVoff値を判別するしきい値電圧を設定す
れば、C部又はD部開放とD,E,F−GND間短絡と
を区別することが可能となる。
【0043】(9)MOS26の常時ONの場合 「MOS26の常時ON」の故障時には、ヒータ33の
通電・非通電に関係無く、ヒータ電圧及び電流値がヒー
タ通電時の値と同等になる。つまり、Von=11ボル
ト,Ion=5アンペア,Voff=11ボルト,Io
ff=5アンペアとなる。この場合、Voff,Iof
fが正常値に対して大きく異なり、それにより故障発生
の判定が可能となる。
【0044】(10)MOS26の常時OFFの場合 「MOS26の常時OFF」の故障時には、ヒータ33
の通電・非通電に関係無く、ヒータ電圧及び電流値がヒ
ータ非通電時の値と同等になる。つまり、Von=0ボ
ルト,Ion=0アンペア,Voff=0ボルト,Io
ff=0アンペアとなる。この場合、Von,Ionが
正常値に対して大きく異なり、それにより故障発生の判
定が可能となる。
【0045】次に、上記の如く構成される本実施の形態
の装置について、その作用を説明する。図5はヒータ制
御ルーチンを、図6は図5のサブルーチンであるイニシ
ャル処理ルーチンを、図7〜9はヒータ制御系の故障判
定ルーチンを、それぞれに示すフローチャートであり、
図5及び図7〜9の各ルーチンは、マイコン20内のC
PU20aにより所定間隔(例えば、128msec周
期)のタイマ割り込みにて起動される。但し、図7〜9
のルーチンは図5のルーチンの直後に実行されるように
なっている。
【0046】図5のヒータ制御ルーチンにおいて、CP
U20aは、先ずステップ101でイニシャルフラグX
INTが「0」であるか否かを判別する。このイニシャ
ルフラグXINTは、IGキーのON操作時に要するイ
ニシャル処理が実施されたか否かを示すものであって、
XINT=0はイニシャル処理が未実施であることを、
XINT=1はイニシャル処理が実施済であることを、
それぞれ表す。XINT=0である場合、CPU20a
はステップ120に進み、図6に示すイニシャル処理を
実施した後、本ルーチンを一旦終了する。
【0047】ここで、図6のイニシャル処理ルーチンに
ついて説明する。このイニシャル処理は、ヒータ33の
通電制御が開始される前に、先ず以ってヒータオフ電圧
Voff及びヒータオフ電流Ioffを検出し、その
後、ヒータ33を通電(ON)させてヒータON時の電
圧値及び電流値を検出するものである。詳細には、CP
U20aは、先ずステップ121で前記ヒータ電圧検出
回路28及びヒータ電流検出回路29の各々の出力値に
基づいてヒータオフ電圧Voff及びヒータオフ電流I
offを検出する。また、CPU20aは、ヒータ33
を通電させ、その状態で所定時間だけ待機する(ステッ
プ122,123)。この待機時間は、ヒータ通電後に
電圧及び電流値が収束するのに要する時間であり、具体
的には200μsec程度であればよい。
【0048】所定時間の待機後、CPU20aはステッ
プ124でヒータオン電圧Von及びヒータオン電流I
onを検出し、続くステップ125でイニシャルフラグ
XINTに「1」をセットする。さらにその後、CPU
20aは、ステップ126で全通電フラグXZNに
「1」をセットして図5のルーチンに戻る。ここで、全
通電フラグXZNは、後述する全通電制御が実施される
か否かを示すものであって、XZN=1は全通電制御が
実施されることを、XZN=0は全通電制御が実施され
ないことを、それぞれ表す。
【0049】一方、上記イニシャル処理ルーチンでイニ
シャルフラグXINTがセットされると、それ以降は、
図5のステップ101が毎回肯定判別される。そして、
CPU20aは、ステップ102で故障発生フラグXF
AILが「0」であるか否かを判別する。この故障発生
フラグXFAILは、ヒータ制御系における故障の有無
の判定結果を示すものであって、XFAIL=0はヒー
タ制御系の故障有りを、XFAIL=1はヒータ制御系
の故障無しを、それぞれ表す。なお上記フラグXFAI
Lは、後述する図7〜図9の故障判定ルーチンにて操作
される。そして、故障発生フラグXFAILが「1」で
あれば、CPU20aはステップ102を否定判別して
そのまま本ルーチンを終了する。つまり、ヒータ33の
通電制御を実施しない。
【0050】また、故障発生フラグXFAILが「0」
であれば、CPU20aはステップ103に進み、素子
インピーダンスZdcがセンサ本体32の半活性状態を
判定するための所定の判定値(本実施の形態では、20
0オーム程度)以下であるか否かを判別する。なおここ
で、素子インピーダンスZdcは下記のように検出され
る。つまり、素子インピーダンスZdcの検出時には、
図10に示すように、A/Fセンサ30の印加電圧を一
時的に正方向及び負方向に変化させる。そして、この電
圧変化時における正負いずれか一方の電圧変化量ΔVと
電流変化量ΔIとから素子インピーダンスZdcを算出
する(Zdc=ΔV/ΔI)。但し、この算出法は一例
であって、正負両側の電圧及び電流の変化量に基づき素
子インピーダンスZdcを検出したり、負の印加電圧V
neg(限界電流検出域にかからない電圧)を印加した
時のセンサ電流Inegから素子インピーダンスZdc
を検出したりしてもよい(Zdc=Vneg/Ine
g)。
【0051】例えばエンジン10の低温始動時等、素子
温が低い場合にはZdc>200オームとなり、CPU
20aはステップ104に進んで故障仮フラグXTEM
が「1」であるか否かを判別する。ここで、故障仮フラ
グXTEMは、エンジン始動時においてヒータ制御系の
故障発生の旨が一時的に仮判定されると「1」に操作さ
れるものであり、その操作は後述する故障判定ルーチン
により実施される。
【0052】そして、XTEM=0の場合、すなわちエ
ンジン始動時に故障発生の旨が仮判定されていない場
合、CPU20aはステップ105に進み、ヒータ33
の「全通電制御」を実施する。この全通電制御では、ヒ
ータ33への制御デューティ比信号が100%に維持さ
れ、センサ活性化の促進が優先的に実施されることにな
る。
【0053】一方、XTEM=1の場合、すなわちエン
ジン始動時に故障発生の旨が仮判定されている場合、C
PU20aはステップ106に進み、ヒータ33の「9
8%デューティ制御」を実施する。この98%デューテ
ィ制御では、故障発生の仮判定時においてヒータオフ電
圧Voff及びヒータオフ電流Ioffが継続的に検出
できるよう、Duty=2%程度のヒータOFF時間が
設定されている。こうしてVoff,Ioffを検出す
ることで、後述する故障判定ルーチンによる故障判定が
実施可能となる。その後、CPU20aは、ステップ1
07で全通電フラグXZNに「1」をセットして本ルー
チンを一旦終了する。
【0054】ヒータ通電の開始後、ヒータ33の加熱作
用により素子温が上昇し(或いは、当初から素子温が高
く)、前記ステップ103が肯定判別されると、CPU
20aはステップ108に進み、前記の全通電フラグX
ZNを「0」にクリアする。また、CPU20aは、続
くステップ109で素子インピーダンスZdcがフィー
ドバック(F/B)制御を開始するための所定の判定値
(本実施の形態では、40オーム程度)以下であるか否
かを判別する。ここで、ステップ109の判定値は、セ
ンサ本体32の活性状態を判定するものであって、目標
インピーダンス(本実施の形態では、30オーム)に対
して「+10オーム」程度の値として設定されている。
【0055】A/Fセンサ30の活性化完了前であっ
て、ステップ109が否定判別された場合、CPU20
aはステップ110に進み、「電力制御」によりヒータ
33の通電を制御する。このとき、図11のマップに示
すように素子インピーダンスZdcに応じて電力指令値
が決定され、その電力指令値に応じてヒータ通電のため
の制御デューティ比が算出される。
【0056】一方、A/Fセンサ30の活性化が完了
し、前記ステップ109が肯定判別された場合、CPU
20aは、ステップ111で「素子インピーダンスF/
B制御」を実施する。この素子インピーダンスF/B制
御では、以下の手順にてヒータ通電のためのデューティ
比Dutyが算出されるようになっている。なお本実施
の形態では、その一例としてPID制御手順を用いるこ
ととする。
【0057】つまり、先ずは次の式(1)〜(3)によ
り比例項GP,積分項GI,微分項GDを算出する。 GP=KP・(Zdc−ZdcTG) ・・・(1) GI=GIi-1 +KI・(Zdc−ZdcTG) ・・・(2) GD=KD・(Zdc−Zdci-1 ) ・・・(3) 上式において、「KP」は比例定数、「KI」は積分定
数、「KD」は積分定数を表し、添字「i−1」は前回
処理時の値を表す。
【0058】そして、上記比例項GP,積分項GI,微
分項GDを加算してヒータ通電のためのデューティ比D
utyを算出する(Duty=GP+GI+GD)。但
し、こうしたヒータ制御手順は、上記のPID制御に限
定されるものではなく、PI制御やP制御を実施するよ
うにしてもよい。
【0059】その後、CPU20aは、ステップ112
で上記の素子インピーダンスF/B制御により設定され
るデューティ比Dutyが所定の下限ガード値よりも大
きいか否かを判別する。デューティ比Dutyの下限ガ
ードは、高負荷運転時など、排気温が高くヒータ通電が
不要な場合にもDutyを「0%」にしないように制限
するものであり、具体的には下限ガード値を「1%」程
度に設定しておけばよい。こうしてヒータ通電が不要な
場合にも微小デューティにてヒータ通電を行なわせるこ
とで、如何なる運転状態下でもヒータオン電圧Von及
びヒータオン電流Ionを検出することができ、後述の
故障判定ルーチンによる故障判定が実施可能となる。
【0060】そして、デューティ比Dutyが下限ガー
ド値未満となる場合、CPU20aはステップ113で
デューティ比Dutyを下限ガード値(1%)で制限し
た後、本ルーチンを終了する。また、デューティ比Du
tyが下限ガード以上であれば、CPU20aはそのま
ま本ルーチンを終了する。
【0061】次に、ヒータ制御系の故障判定処理につい
て説明する。なお本実施の形態の故障判定処理では、ヒ
ータオン電圧Von、ヒータオン電流Ion、ヒータオ
フ電圧Voff及びヒータオフ電流Ioffに基づき、
前記図15に示されるヒータ制御系の各種故障を判別す
るものであるが、これらVon,Ion,Voff,I
offは基本的にヒータ33の通電制御信号の「OFF
→ON」の立ち上がり時に同期して検出される。但し、
IGキーのON操作時だけは、前述のイニシャル処理に
従いVon,Ion,Voff,Ioffが検出される
ようになっている。
【0062】図12は、ヒータ33の通電制御信号に対
応するVon,Ion,Voff,Ioffの検出タイ
ミングを説明するためのタイムチャートである。同図中
のタイムアップカウンタは4msec周期でカウントア
ップされ、そのカウント値は「0」〜「32」の範囲内
で推移する。このとき、タイムアップカウンタが「0」
にクリアされるタイミングと、ヒータ33の通電制御信
号の立ち上がりのタイミングとが同期している。そし
て、タイムアップカウンタのカウント値が「0」にクリ
アされる直前、すなわちカウント値=31(図中の▼の
タイミング)でヒータオフ電圧Voff及びヒータオフ
電流Ioffが検出され、カウント値が「0」にクリア
された直後、すなわちカウント値=1(図中の▽のタイ
ミング)でヒータオン電圧Von及びヒータオン電流I
onが検出されるようになっている。Von,Ion,
Voff,Ioffの検出値は、随時マイコン20内の
RAM20cに記憶保持される。
【0063】また、図中の「Vth」は、ヒータ33の
オン電圧及びオフ電圧Von,Voffの適否を判定す
るためのしきい値電圧であり、「Ith」は、ヒータ3
3のオン電流及びオフ電流Ion,Ioffの適否を判
定するためのしきい値電流である。これらしきい値Vt
h,Ithは予め設定されており、具体的には、Vth
=5ボルト、Ith=1.5アンペアとする。
【0064】以下、上記の如く検出されるVon,Io
n,Voff,Ioffに応じた故障判定処理を図7〜
図9のフローチャートを用いて説明する。さて、ヒータ
制御系の故障判定ルーチンがスタートすると、CPU2
0aは、先ず図7のステップ201でイニシャルフラグ
XINTが「1」であるか否かを判別する。そして、X
INT=1であることを条件に、CPU20aは、ステ
ップ202でRAM20c内のVon,Ion,Vof
f,Ioffの最新値を読み込む。
【0065】その後、CPU20aは、ステップ203
で前記読み込んだVon,Ion,Voff,Ioff
の値と所定のしきい値Vth,Ithとからヒータ制御
系が正常であるか否かを判別する。ここで、同ステップ
では、次の4条件が全て成立するか否かが判別される。
すなわち、 ・Von>Vth、 ・Ion>Ith、 ・Voff<Vth、 ・Ioff<Ith、 が全て成立するか否かを判別する。この場合、ヒータ制
御系が正常であれば、上記4条件が全て成立し(図15
参照)、CPU20aはステップ203aで故障仮フラ
グXTEMを「0」にクリアした後、本ルーチンを終了
する。
【0066】一方、前記ステップ203の条件が不成立
であれば、ヒータ制御系に何らかの故障が発生している
可能性が高いとしてステップ204以降の処理を実施す
る。以下、順を追って説明する。CPU20aは、ステ
ップ204で次の4条件が全て成立するか否かを判別す
る。すなわち、 ・Von<Vth、 ・Ion<Ith、 ・Voff<Vth、 ・Ioff<Ith、 が全て成立するか否かを判別する。この場合、前記図4
のA部、F部又はG部開放、或いはMOS26の常時O
FFといった故障が発生していれば、ステップ204が
肯定判別される。つまり、前記図15に示すように、A
部、F部又はG部開放、或いはMOS26の常時OFF
といった故障発生時には、Voff,Ioffの値が正
常値であるのに対し、Von,Ionの値が正常値より
も小さく、しきい値Vth,Ithを下回ることになる
(Von=0ボルト,Ion=0アンペア)。ステップ
204が肯定判別された場合、CPU20aは、ステッ
プ205でその時の故障箇所及び故障モード(A部、F
部又はG部開放、或いはMOS26の常時OFFの故障
情報)をバックアップRAM20dに記憶させる。
【0067】また、前記ステップ204の条件が不成立
であれば、CPU20aはステップ206に進み、次の
4条件が全て成立するか否かを判別する。すなわち、 ・Von<Vth、 ・Ion>Ith、 ・Voff<Vth、 ・Ioff<Ith、 が全て成立するか否かを判別する。この場合、前記図4
のB部開放といった故障が発生していれば、ステップ2
06が肯定判別される。つまり、前記図15に示すよう
に、B部開放といった故障発生時には、Ion,Vof
f,Ioffの値が正常値であるのに対し、Vonの値
だけが正常値よりも小さく、しきい値Vthを下回るこ
とになる(Von=0ボルト)。ステップ206が肯定
判別された場合、CPU20aは、ステップ207でそ
の時の故障箇所及びモード(B部開放の故障情報)をバ
ックアップRAM20dに記憶させる。
【0068】また、前記ステップ206の条件が不成立
であれば、CPU20aは図8のステップ208に進
み、次の4条件が全て成立するか否かを判別する。すな
わち、 ・Von>Vth、 ・Ion<Ith、 ・Voff>Vth、 ・Ioff<Ith、 が全て成立するか否かを判別する。この場合、前記図4
のC部又はD部開放、或いはD,E,F−GND間短絡
といった故障が発生していれば、ステップ208が肯定
判別される。つまり、前記図15に示すように、C部又
はD部開放、或いはD,E,F−GND間短絡といった
故障発生時には、Von,Ioffの値が正常値である
のに対し(但し、Vonは12ボルトであり、ほぼ正常
な値)、Ionの値が正常値よりも小さく、しきい値I
thを下回る(Ion=0アンペア)。また、Voff
の値が正常値よりも大きく、しきい値Vthを上回る
(Voff=9ボルト又は12ボルト)。
【0069】またさらに、ステップ208が肯定判別さ
れた場合、CPU20aは、ステップ209でその時の
故障がC部又はD部開放によるものか、或いはD,E,
F−GND間短絡によるものかを区別する。詳しくは、
C部又はD部開放、或いはD,E,F−GND間短絡と
いった故障の発生時には、いずれの場合にもVoffの
値がしきい値Vth(=5ボルト)を越えるが、既述し
たようにC部又はD部開放時のVoffの値は、D,
E,F−GND間短絡時のVoffの値よりも低い値と
なる。前者の場合のVoffは9ボルト程度であり、後
者の場合のVoffは12ボルト程度である。そこで、
これら両値の間に第2のしきい値電圧Vth2を設定し
(Vth2=10.5ボルト程度)、このしきい値電圧
Vth2とVoffとの大小比較を行う。
【0070】つまり、CPU20aは、ステップ209
でVoff<Vth2が成立するか否かを判別する。そ
して、Voff<Vth2であれば、CPU20aはス
テップ210に進み、C部又はD部開放による故障が発
生しているとみなし、その旨の故障情報をバックアップ
RM20dに記憶させる。また、Voff≧Vth2で
あれば、CPU20aはステップ211に進み、D,
E,F−GND間短絡による故障が発生しているとみな
し、その旨の故障情報をバックアップRAM20dに記
憶させる。
【0071】一方、前記ステップ208の条件が不成立
であれば、CPU20aはステップ212に進み、次の
4条件が全て成立するか否かを判別する。すなわち、 ・Von>Vth、 ・Ion>Ith、 ・Voff>Vth、 ・Ioff<Ith、 が全て成立するか否かを判別する。この場合、前記図4
のE部開放といった故障が発生していれば、ステップ2
12が肯定判別される。つまり、前記図15に示すよう
に、E部開放といった故障発生時には、Von,Io
n,Ioffの値が正常値であるのに対し(但し、Vo
nは9ボルトであり、ほぼ正常な値)、Voffの値だ
けが正常値よりも大きく、しきい値Vthを上回ること
になる(Voff=9ボルト)。ステップ212が肯定
判別された場合、CPU20aは、ステップ213でそ
の時の故障箇所及びモード(E部開放の故障情報)をバ
ックアップRAM20dに記憶させる。
【0072】前記ステップ212の条件が不成立であれ
ば、CPU20aはステップ214に進み、次の4条件
が全て成立するか否かを判別する。すなわち、 ・Von>Vth、 ・Ion>Ith、 ・Voff>Vth、 ・Ioff>Ith、 が全て成立するか否かを判別する。この場合、前記図4
のMOS26の常時ONといった故障が発生していれ
ば、ステップ214が肯定判別される。つまり、前記図
15に示すように、MOS26の常時ONといった故障
発生時には、Von,Ionの値が正常値であるのに対
し、Voff,Ioffの値が正常値よりも大きく、し
きい値Vth,Ithを上回ることになる(Voff=
11ボルト,Ioff=5アンペア)。ステップ214
が肯定判別された場合、CPU20aは、ステップ21
5でその時の故障箇所及びモード(MOS26の常時O
Nの故障情報)をバックアップRAM20dに記憶させ
る。また、前記ステップ214の条件が不成立であれ
ば、CPU20aはそのまま本ルーチンを終了する。
【0073】上記一連の故障判定に従い故障発生の旨が
判定された後(ステップ205,207,210,21
1,213,215の処理後)、CPU20aは図9の
ステップ216〜221の処理を実施する。詳細には、
CPU20aは、ステップ216で全通電フラグXZN
が「1」であるか否か、すなわち今現在、ヒータ33の
全通電制御(又は、98%Duty制御)が実施されて
いるか否かを判別する。XZN=0であり、ヒータ33
の電力制御又は素子インピーダンスF/B制御が実施さ
れている場合、CPU20aはステップ216を否定判
別して直ちにステップ220に進む。CPU20aは、
ステップ220で故障発生フラグXFAILに「1」を
セットすると共に、続くステップ221で故障警告灯4
2を点灯した後、本ルーチンを終了する。故障警告灯4
2の点灯により、故障発生の旨が自動車の搭乗者に警告
されることになる。
【0074】一方、XZN=1であり、ヒータ33の全
通電制御(又は98%Duty制御)が実施されている
場合、CPU20aは前記ステップ216を肯定判別し
てステップ217に進み、故障仮フラグXTEMに
「1」にセットする。その後、CPU20aは、ステッ
プ218でカウンタCZNを「1」インクリメントし、
続くステップ219でカウンタCZNが所定の判定値K
C以上であるか否かを判別する。この判定値KCは、故
障発生を確定させるために必要な時間であり、本実施の
形態では「3秒」程度に相当するカウント値である。
【0075】CZN<KCの場合、CPU20aはその
まま本ルーチンを終了する。また、CZN≧KCの場
合、CPU20aはステップ220に進む。CPU20
aは、ステップ220で故障発生フラグXFAILに
「1」をセットすると共に、続くステップ221で故障
警告灯42を点灯した後、本ルーチンを終了する。
【0076】因みに上記図7〜図9の故障判定ルーチン
において、ヒータ33の通電開始当初に故障の旨が判定
されず、且つ全通電制御が実施されている場合には、V
off,Ioffの検出が不可能となる。そのため、か
かる場合には、全通電制御が終了され、電力制御又は素
子インピーダンスF/B制御が開始されるまでは故障判
定の処理が一時的に中断される(但し、全通電制御中で
あってもVoff,Ioffが検出できれば、故障判定
の実施が可能となる)。
【0077】なお、本実施の形態では、前記図5のヒー
タ制御ルーチンが請求項記載のヒータ制御手段に相当
し、図7〜図9の故障判定ルーチンが故障判定手段に相
当する。また、図5のステップ105の処理が全通電手
段に相当し、同図5のステップ120及び図6の処理が
初期値検出手段に相当する。
【0078】図13及び図14は、エンジン10の低温
始動時におけるヒータ通電の制御動作と、ヒータ電流の
推移と、各種フラグの操作の様子とを示すタイムチャー
トであり、図13はヒータ制御系に何ら故障が発生して
いない場合を、図14は故障が発生している場合を示
す。
【0079】図13において、時間t1ではマイコン2
0に電源が投入され、時間t1〜t2の期間にてイニシ
ャル処理が実施される(前記図6のフロー参照)。この
場合、ヒータオフ電圧Voff,ヒータオフ電流Iof
fが検出された後に、ヒータオン電圧Von,ヒータオ
ン電流Ionが検出される。そして、この最初のVof
f,Ioff,Von,Ionの各値を用いて故障判定
が実施される(前記図7〜図9のフロー参照)。このヒ
ータ通電の開始当初には、ヒータ抵抗が小さいためヒー
タ電流が比較的大きいが、暖機に伴いヒータ電流が正常
な値(5アンペア)に収束していく。
【0080】時間t2では、イニシャルフラグXINT
に「1」がセットされると共に、全通電フラグXZNに
「1」がセットされる。その後、時間t2〜t4の期間
では、ヒータ33の全通電制御が実施される。すなわ
ち、ヒータ通電の制御デューティ比Dutyが100%
で維持される。この全通電制御に要する時間は、A/F
センサ30の冷間状態の度合に応じて異なるが、最長で
約7秒程度の時間である。そして、時間t4では全通電
フラグXZNが「0」にクリアされ、それ以降、ヒータ
33の電力制御及び素子インピーダンスF/B制御が実
施される(前記図5のフロー参照)。
【0081】また、同図13において、イニシャル処理
で検出したVon,Ion,Voff,Ioffにより
故障発生の旨が仮判定された場合には、図の破線で示す
ように時間t2で故障仮フラグXTEMに「1」がセッ
トされ、デューティ比Dutyの2%をOFF時間とす
る、「98%Duty制御」が実施される(図5のステ
ップ106)。かかる場合、この故障発生の判定が一時
的なものであれば、図の時間t3で故障仮フラグXTE
Mが「0」にリセットされ(図7のステップ203
a)、ヒータ通電が98%Duty制御から全通電制御
に切り換えられる(図5のステップ105)。
【0082】一方、図14では、通電開始当初から前記
図15に示す各種故障のいずれかが発生している。この
場合、時間t11〜t12のイニシャル処理で検出した
Von,Ion,Voff,Ioffの各値を用いて故
障判定が実施され、故障発生の旨が仮判定される。そし
て、時間t12では故障仮フラグXTEM等がセットさ
れると共に、カウンタCZNのカウントアップが開始さ
れる(図9のステップ217,218)。
【0083】時間t12以降、98%Duty制御の実
施中に故障発生の旨が解消されないと、カウンタCZN
の値が所定の判定値KCに達する時間t13で故障発生
フラグXFAILに「1」がセットされる(図9のステ
ップ220)。この際、故障箇所や故障モードといった
故障情報がバックアップRAM20d内に記憶されると
共に、故障警告灯42が点灯される。そして、それ以降
のヒータ通電が停止される。
【0084】上記の如く全通電制御が本来、実施される
期間において98%Duty制御を実施し、強制的にヒ
ータ非通電の動作を行わせるため、故障発生の仮判定時
にVoff,Ioffの各値の検出が可能となる。従っ
て、ヒータ制御系の故障が正確に把握でき、センサ過昇
温といった不都合を招くこともない。
【0085】なお、上述のように故障警告灯42が点灯
されると、この警告に従い故障発生の車両が修理工場等
に持ち込まれる。そして、バックアップRAM20d内
に記憶されている故障情報をダイアグチェッカ等にて読
み出せば、煩雑な作業を要することもなく故障箇所が容
易に特定され、その時々の故障に応じた修理作業が行わ
れる。
【0086】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (a)本実施の形態では、ヒータ通電時の電圧及び電流
Von,Ionと、ヒータ非通電時の電圧及び電流Vo
ff,Ioffとからなる4つの値を各々に所定のしき
い値Vth,Ithにて大小比較し、該比較した4つの
値のうち、いずれが正常時の値と異なるかに応じて故障
の有無を判定すると共に故障箇所を特定するようにし
た。上記構成によれば、既存の装置では不十分であった
ヒータ制御系の故障箇所の特定が可能となる。つまり、
ヒータ制御系の故障発生時においてその旨を正確に判定
すると共に、故障箇所を細部にまで特定することができ
るようになる。かかる場合において、上記故障箇所の特
定結果を用いることにより、実際の修理までに要する故
障箇所の特定作業が大幅に簡素化できるようになる。そ
の結果、メンテナンス性や作業性が向上するという効果
も得られる。
【0087】(b)また本実施の形態では、前記図15
に示されるような各種故障を発生箇所毎又はモード毎に
特定することで、実機に対応する故障判定が実現できる
ようになる。
【0088】(c)エンジン始動に伴うヒータ33の通
電当初において、全通電制御の開始前に、ヒータオフ電
圧Voffとヒータオフ電流Ioffとを検出すると共
に、そのVoff,Ioffの検出後、ヒータ通電を開
始してヒータオン電圧Vonとヒータオン電流Ionと
を検出するようにした(前記図6のイニシャル処理)。
そして、当該検出したVoff,Ioff,Von,I
onの各値に応じて故障判定を実施するようにした。こ
の場合、ヒータ33の全通電制御が実施されていると
(Duty=100%であると)、故障が発生していて
もVoff,Ioffが検出できず正確な故障判定が不
可能になるが、通電開始前にVoff,Ioffを検出
しておくことで、Von,Ion,Voff,Ioff
からなる4つの値を検出することが可能となる。その結
果、既述のような所望の故障判定を実施することができ
る。
【0089】(d)また、ヒータ通電の開始当初に故障
発生の旨が判定された場合、Voff,Ioffが検出
可能な最小時間だけヒータ通電を遮断するべく、「98
%Duty制御」を実施し(前記図5のステップ10
6)、その状態でヒータ制御系の故障発生の旨が所定時
間以上継続して判定されれば、最終的に故障発生である
ことを確定するようにした(前記図9のステップ216
〜221)。この場合、エンジン始動当初の一時的な故
障判定時にも故障の誤判定を回避することができ、より
正確な故障判定が可能になる。
【0090】(e)さらに、本実施の形態では、制御デ
ューティ比Dutyを所定の下限ガード値(1%)にて
制限するようにした(前記図5のステップ112,11
3)。この場合、例えばエンジン10の高負荷運転時な
ど、排気温が高くヒータ通電が不要になる場合(Dut
y=0%になる場合)にも、ヒータオン電圧Von及び
ヒータオン電流Ionを確実に検出することができる。
従って、Von,Ion,Voff,Ioffからなる
4つの値を常に検出することが可能となり、既述のよう
な所望の故障判定を実施することができる。
【0091】(f)また、以上のようにヒータ制御系の
故障が正確に把握できれば、A/Fセンサ30の正常な
る活性状態が維持できる。その結果、精度の高い空燃比
F/B制御が実施できるようになり、エミッションが低
減されると共に、排ガス規制に関する法規制にも適切に
対応できることとなる。
【0092】なお、本発明の実施の形態は、上記以外に
次の形態にて実現できる。上記実施の形態では、ヒータ
制御系の故障判定ルーチン(図7〜図9)において、 ・Von>Vth、 ・Ion<Ith、 ・Voff>Vth、 ・Ioff<Ith、 という4条件が成立する故障時に(前記図8のステップ
208がYESとなる場合に)、Voffの値を第2の
しきい値電圧Vth2と大小比較し、C部又はD部開放
による故障と、D,E,F−GND間短絡による故障と
を判別するようにしていたが(図8のステップ209〜
211)、この構成を変更してもよい。例えばステップ
209の処理を省略し、ステップ208が肯定判別され
た場合には、「C部又はD部開放、或いはD,E,F−
GND間短絡」による故障が発生したと結論付けるよう
にしてもよい。
【0093】また、故障判定する箇所又はモードを前述
の実施の形態(図15参照)よりも減らし、CPU20
aによる演算負荷の軽減を図るようにしてもよい。具体
的には、故障の発生頻度や優先順位を考慮し、図4にお
けるE部開放、F部開放、G部開放及びMOS26の常
時ON,常時OFFといった故障の全て若しくはその一
部を故障判定の対象から外してもよい。要するに、図4
におけるA部開放、B部開放、C部開放、D部開放及び
D,E,F−GND間短絡といった故障を必須の故障判
定の対象とする。この場合、発生頻度の高い故障、又は
優先度の高い故障が適切に判定できるようになる。但
し、故障の原因の大半が半導体スイッチング素子のON
・OFF不能によるものであると解析される場合には、
故障判定の対象を当該スイッチング素子のON・OFF
故障に限定することも可能である。
【0094】上記実施の形態では、エンジン10の低温
始動当初においてヒータ33の全通電制御を実施してい
た。すなわち、ヒータ33を100%通電により加熱さ
せるようにしていた。この構成を変更し、ヒータ33の
制御デューティ比を例えば「98%」の上限ガード値に
て制限するようにしてもよい。この場合、上述した図5
のヒータ制御ルーチンのように、センサ活性前に「全通
電制御」と「98%通電制御」とを区別して実施する必
要がなくなる。こうした構成によれば、制御デューティ
比の上限及び下限が「1%〜98%」の範囲内で制限さ
れることとなり、Von,Ion,Voff,Ioff
の各値が常に検出できるようになる。但し、上記上限及
び下限ガードによるデューティ比の制限は、本発明にお
いて必須要件ではなく、適宜省略して具体化できる。
【0095】また、上記実施の形態では、ヒータ通電の
開始当初において故障発生を仮判定し、その状態が所定
時間以上経過した際に故障発生を確定させるようにして
いたが(前記図9のステップ216〜221)、こうし
た仮判定の処理をヒータ通電の開始当初以外にも適用し
てもよい。この場合、故障発生の旨の誤判定が防止でき
るようになる。また逆に、演算処理の簡素化のために、
仮判定の処理を削除して具体化することも可能である。
【0096】ヒータ制御回路25の構成を以下のように
変更してもよい。図16に示すヒータ制御回路25は、
前記図4の一部を変更したものであり、具体的にはヒー
タ電流検出回路の構成を変更している。図16のヒータ
電流検出回路45は、オペアンプ45aと、同オペアン
プ45aの非反転入力端子に接続された抵抗45b,4
5c及び定電圧電源Vcc(5ボルト)と、反転入力端
子に接続された抵抗45d,45eとからなる差動増幅
回路により構成されている。そして、当該検出回路45
は、ヒータ電流検出用抵抗41により検出されるヒータ
電流Ihを電圧信号に変換しその結果をA/D変換器2
4を介してマイコン20に出力する。かかる構成では、
前記図4の構成とは異なり、ヒータ電流Ihが大きくな
るほどオペアンプ45aの出力が小さくなるような出力
特性を有する。
【0097】図17のヒータ制御回路は、電圧検出手段
及び電流検出手段をA/D変換器24及びマイコン20
にて構成するものである。同構成では、ヒータ33のバ
ッテリ側電位が抵抗46a,46bを介してA/D変換
器24の「CH1」に入力され、ヒータ33のGND側
電位が抵抗46c,46dを介してA/D変換器24の
「CH2」に入力される。また、ヒータ電流検出用抵抗
41のヒータ側の電位がA/D変換器24の「CH3」
に入力される。そして、マイコン20は、前記A/D変
換器24のCH1,CH2,CH3に取り込まれた信号
に基づいてヒータ33の両端電圧(Von,Voff)
及びヒータ電流(Ion,Ioff)を検出する。
【0098】またその他の形態として、前記図4、図1
6、図17を組み合わせてヒータ制御回路を構成した
り、ヒータ電流ローサイド検出の構成や或いはヒータ電
流ハイサイド検出の構成を適用したりすることも可能で
ある。これらの回路構成は、エンジン毎の設計思想等に
応じて適宜選択的に用いられる。
【0099】ヒータ通電時の電圧及び電流の検出値(V
on,Ion)を比較判定するためのしきい値と、ヒー
タ非通電時の電圧及び電流の検出値(Voff,Iof
f)を比較判定するためのしきい値とを別個に設けるよ
うにしてもよい。つまり、本実施の形態の構成では、ヒ
ータ制御系の正常時には、Von=11ボルト,Ion
=5アンペア,Voff=0ボルト,Ioff=0アン
ペア若しくはその付近の値となる。そこで例えば、 ・ヒータ通電時のしきい値電圧(Vthon)を「9ボ
ルト」程度に、 ・ヒータ通電時のしきい値電流(Ithon)を「4ア
ンペア」程度に、 ・ヒータ非通電時のしきい値電圧(Vthoff)を
「2ボルト」程度に、 ・ヒータ非通電時のしきい値電流(Ithoff)を
「1アンペア」程度に、 それぞれ設定する。そして、 ・Von>Vthon、 ・Ion>Ithon、 ・Voff<Vthoff、 ・Ioff<Ithoff、 の4条件が成立する場合にのみヒータ制御系が正常であ
る旨を判定し、それ以外の場合には、上記4つの検出値
(Von,Ion,Voff,Ioff)が上記4つの
しきい値に対して如何なる大小関係にあるかに応じてヒ
ータ制御系の故障箇所及びモードを図15を参照しつつ
特定する。かかる構成によれば、より一層適確な故障判
定が実施できるようになる。
【0100】上記実施の形態では、コップ型のA/Fセ
ンサに本発明を具体化したが、積層型のA/Fセンサに
具体化してもよい。上記実施の形態では、限界電流式空
燃比センサ(A/Fセンサ)に本発明を具体化したが、
他のガス濃度センサに具体化して実現することも可能で
ある。例えば空燃比が理論空燃比(ストイキ)に対して
リッチかリーンかで異なる電圧信号(起電力)を出力す
るO2 センサにて本発明を具体化してもよい。要は、活
性化のためにヒータによる加熱が必要なガス濃度セン
サ、例えばNOx ,HC,CO等のガス濃度を検出する
ためのセンサであれば、本発明が適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における空燃比検出装置の概
要を示す構成図。
【図2】A/Fセンサの詳細な構成を示す断面図。
【図3】A/Fセンサの出力特性を説明するためのV−
I特性図。
【図4】ヒータ制御回路の構成を示す回路図。
【図5】ヒータ制御ルーチンを示すフローチャート。
【図6】イニシャル処理ルーチンを示すフローチャー
ト。
【図7】ヒータ制御系の故障判定ルーチンを示すフロー
チャート。
【図8】図7に続き、ヒータ制御系の故障判定ルーチン
を示すフローチャート。
【図9】図7及び図8に続き、ヒータ制御系の故障判定
ルーチンを示すフローチャート。
【図10】素子インピーダンスの検出法の一例を説明す
るための波形図。
【図11】電力制御時において、素子インピーダンスに
応じた電力指令値を求めるためのマップ。
【図12】ヒータの通電制御信号に対応するヒータ両端
電圧及びヒータ電流と、それら各値の検出タイミングを
説明するためのタイムチャート。
【図13】エンジン始動時における制御動作を説明する
ためのタイムチャート。
【図14】エンジン始動時における制御動作を説明する
ためのタイムチャート。
【図15】各種故障の形態と、正常時及び故障発生時に
おけるヒータ電圧及びヒータ電流の各値とを説明するた
めの図。
【図16】他の実施の形態において、ヒータ制御回路の
構成を示す回路図。
【図17】他の実施の形態において、ヒータ制御回路の
構成を示す回路図。
【符号の説明】
10…エンジン、12…排気管、20…マイコン(マイ
クロコンピュータ)、20a…ヒータ制御手段,故障判
定手段,全通電手段,初期値検出手段を構成するCP
U、20d…バックアップRAM、24…A/D変換
器、26…半導体スイッチング素子としてのMOS(n
チャネルMOSトランジスタ)、28…電圧検出手段を
構成するヒータ電圧検出回路、29…電流検出手段を構
成するヒータ電流検出回路、30…ガス濃度センサとし
てのA/Fセンサ(限界電流式空燃比センサ)、33…
ヒータ、41…電流検出手段を構成するヒータ電流検出
用抵抗、42…故障警告灯、+B…バッテリ電源。
フロントページの続き (72)発明者 長谷田 哲志 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス濃度センサに付設され、電源からの電
    力供給により通電されるヒータと、 前記ヒータへの通電を所定の制御デューティ比にてオン
    ・オフ制御するヒータ制御手段とを備えるヒータ制御系
    に適用され、 前記ヒータに並列に接続され、ヒータの両端電圧をヒー
    タ通電時並びに非通電時に検出する電圧検出手段と、 前記ヒータに直列に接続され、ヒータに流れる電流をヒ
    ータ通電時並びに非通電時に検出する電流検出手段と、 前記検出したヒータ通電時の電圧及び電流と、ヒータ非
    通電時の電圧及び電流とからなる4つの値を各々に所定
    のしきい値にて大小比較し、該比較した4つの値のう
    ち、いずれが正常時の値と異なるかに応じて故障の有無
    を判定すると共に故障箇所を特定する故障判定手段とを
    備えることを特徴とするガス濃度センサに用いるヒータ
    制御系の故障判定装置。
  2. 【請求項2】前記故障判定手段は、前記ヒータの電源
    側,グランド側電気経路と前記ヒータとを結ぶ電気経路
    が開放されるような故障を特定するものである請求項1
    に記載のガス濃度センサに用いるヒータ制御系の故障判
    定装置。
  3. 【請求項3】前記故障判定手段は、前記ヒータと前記電
    圧検出手段とを結ぶ電気経路が開放されるような故障を
    特定するものである請求項1に記載のガス濃度センサに
    用いるヒータ制御系の故障判定装置。
  4. 【請求項4】前記ヒータ制御手段のデューティ信号によ
    り、前記ヒータとグランド側との間の電気経路を断続す
    る半導体スイッチング素子を設け、 前記故障判定手段は、前記ヒータのグランド側の電気経
    路が短絡される故障を特定するものである請求項1に記
    載のガス濃度センサに用いるヒータ制御系の故障判定装
    置。
  5. 【請求項5】前記ヒータ制御手段のデューティ信号によ
    り、前記電源、ヒータ及びグランドを結ぶ電気経路を断
    続する半導体スイッチング素子を設け、 前記故障判定手段は、前記半導体スイッチング素子のオ
    ン・オフ切換えが不能となる故障を特定するものである
    請求項1に記載のガス濃度センサに用いるヒータ制御系
    の故障判定装置。
  6. 【請求項6】前記ガス濃度センサをエンジン排気管に配
    設し、ガス濃度センサの測定結果からガス濃度を検出す
    るガス濃度検出システムに適用されるものであって、 エンジン始動に伴う前記ヒータの通電当初において、ヒ
    ータの制御デューティ比を100%とする全通電手段
    と、 前記全通電手段によるヒータ通電の開始前に、ヒータの
    両端電圧と電流値とを検出すると共に、その検出後、ヒ
    ータ通電を開始して両端電圧と電流値とを検出する初期
    値検出手段とを備え、 前記故障判定手段は、前記初期値検出手段により検出さ
    れた電圧及び電流の各値に応じて故障判定を実施する請
    求項1〜請求項5のいずれかに記載のガス濃度センサに
    用いるヒータ制御系の故障判定装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のヒータ制御系の故障判定
    装置において、 前記初期値検出手段による電圧及び電流の各検出値に応
    じて故障発生の旨が判定された場合、ヒータの両端電圧
    と電流値とが検出可能な最小時間だけヒータ通電を遮断
    するよう制御デューティ比を設定する手段と、 該設定された制御デューティ比にてヒータ通電を制御
    し、その状態でヒータ制御系の故障発生の旨が所定時間
    以上継続して判定されれば、最終的に故障発生であるこ
    とを確定する手段とを備えるガス濃度センサに用いるヒ
    ータ制御系の故障判定装置。
  8. 【請求項8】前記ヒータ制御手段による制御デューティ
    比を所定の下限ガード値若しくは上限ガード値にて制限
    するようにした請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    ガス濃度センサに用いるヒータ制御系の故障判定装置。
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