JP2014190863A - センサ温度制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】センサ温度制御装置1は、スイッチング素子51と、センサ素子部3が目標温度となるようにデューティ比DTを制御する通電制御手段S1〜S2と、第1デューティ比DT1を予め記憶した記憶手段75と、センサ素子部3が目標温度を含む第1温度範囲内の温度になっているか否かを判断する素子温度判断手段S3と、センサ素子部3が第1温度範囲内の温度になっている状態で、現在デューティ比DT2を第1デューティ比DT1と比較することにより、スイッチング素子51を流れる電流のうち一部のみがヒータ部4に流れ、かつ、センサ素子部3が第1温度範囲内の温度である略短絡第1温度範囲状態が生じているか否かを検知する略短絡検知手段S4〜S6とを備える。
【選択図】図1
Description
センサ温度制御装置は、ヒータ部への通電をオンオフするスイッチング素子を備えており、センサ素子部が目標温度となるように、スイッチング素子に入力する通電制御パルスのデューティ比をフィードバック制御する。
なお、センサ温度制御装置のスイッチング素子には、電源(電源電位)とヒータ部との間に介在するハイサイド型と、ヒータ部と接地電位との間に介在するローサイド型があり、例えば、特許文献1には、ガス濃度センサを用いるガス濃度検出装置として、このようなハイサイド型(図10)及びローサイド型(図11)のスイッチング素子(スイッチ)を備えたヒータ制御回路が開示されている。
そして、センサ素子部が第1温度範囲内の温度になっている状態で、現在デューティ比を第1デューティ比と比較することにより、略短絡第1温度範囲状態が生じているか否かを検知する。
これにより、抵抗を有する接続経路を生じ、スイッチング素子を流れる電流のうち一部のみがヒータ部に流れながらも、センサ素子部の温度が目標温度付近の温度になっている状態を適切に検知することができる。
また、センサ素子部の素子温度を温度センサで検知して、この検知した素子温度が所定の温度となるようにフィードバック制御する方法も挙げられる。
これにより、素子抵抗を用いて、適切に略短絡第1温度範囲状態を検知することができる。
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態1に係るセンサ温度制御装置であるガスセンサ制御装置1の概略構成を示す図である。ガスセンサ制御装置1は、マイクロプロセッサ70、センサ素子部制御回路40及びヒータ部制御回路50を備え、ガスセンサ2に接続して、これを制御する。
なお、ガスセンサ2は、図示しない車両の内燃機関の排気管に装着され、排気ガス中の酸素濃度(空燃比)を検出して、内燃機関における空燃比フィードバック制御に用いる空燃比センサ(全領域酸素センサ)である。このガスセンサ2は、酸素濃度を検知するセンサ素子部3、及びセンサ素子部3を加熱するヒータ部4を有する。
図1に示すように、ヒータ部制御回路50は、パワーMOS−FETを内蔵するヒータドライバ51を備えており、このヒータドライバ51のドレイン51Dは、リード線52を介して、ガスセンサ2のヒータ部4の電源側端子4Pに接続されている。また、ヒータドライバ51のソース51Sは、電源電位VBを出力する電源BTの+端子に接続されている。なお、電源BTは12V仕様のバッテリである。
一方、ヒータ部4の接地側端子4Nは、リード線53を介してヒータ部制御回路50に接続され、このヒータ部制御回路50内で接地電位GNDに接続されている。すなわち、ヒータドライバ51は、電源BT(電源電位VB)とヒータ部4との間に介在するハイサイド型のスイッチング素子である。
また、ヒータドライバ51のゲート51Gは、マイクロプロセッサ70のPWM出力ポート74に接続されており、このPWM出力ポート74から出力されるパルス駆動信号PSに従って、ヒータドライバ51がオンオフされて、ヒータ部4への通電が制御される。なお、ヒータドライバ51は、図示しないが、パワーMOS−FETのゲートドライブ回路を内蔵しており、パルス駆動信号PSがHレベルのときに、ヒータドライバ51がオンし、パルス駆動信号PSがLレベルのときに、ヒータドライバ51がオフする。
また、ヒータ部4は、ガスセンサ2のセンサ素子部3に一体化されており、ヒータ部4による加熱で、センサ素子部3のポンプセル14及び起電力セル24を活性化させることで、酸素濃度の検出が可能となる。
以下、図2のタイミングチャートを参照しつつ、素子抵抗Rpvsが目標抵抗値RT(RT=75Ω)となるように、ヒータ部4の通電制御が行われている状態で、リード線52が接地電位GNDに対して、略短絡状態になった場合を考える。なお、図2のタイミングチャートは、内燃機関の運転状態が安定した状況下において、リード線52が接地電位GNDに対して、略短絡状態になった場合を表したものである。
図2において、(a)は、マイクロプロセッサ70のPWM出力ポート74から出力されるパルス駆動信号PS〔HまたはL〕を表し、また、(b)は、ヒータドライバ51のドレイン51Dの電圧レベルである出力端電圧VO〔V〕を、(c)は、センサ素子部3(起電力セル24)の素子抵抗Rpvs〔Ω〕をそれぞれ表す。また、(a)〜(c)の横軸は、いずれも時間(時刻)t〔sec〕を表す。
これにより、センサ素子部3が目標温度を含む第1温度範囲内の温度に維持された状態で、ガスセンサ2、ガスセンサ制御装置1及び抵抗接続路RRGが略短絡第1温度範囲状態となっているか否かを適切に検知することができる。
本実施形態1では、図3に示すように、ヒータ部を通電制御するヒータ制御ルーチンの中で、略短絡第1温度範囲状態の検知を行う。
まず、ステップS1では、センサ素子部制御回路40の出力端子45から出力され、A/D入力ポート72を通じてマイクロプロセッサ70に入力される電圧変化量ΔVsから、素子抵抗Rpvsを検知(算出)する。続くステップS2では、検知した素子抵抗Rpvsが目標抵抗値RT(=75Ω)となるように、ヒータ部制御回路50により、ヒータ部4への通電をフィードバック制御する。
素子抵抗Rpvsが第1抵抗範囲RR1内の抵抗値(50〜100Ω)になっていない場合(No)には、略短絡第1温度範囲状態の検知を飛ばして、ステップS7に進む。一方、素子抵抗Rpvsが第1抵抗範囲RR1内の抵抗値(50〜100Ω)になっている場合(Yes)には、ステップS4に進み、略短絡第1温度範囲状態の検知を行う。
次いで、ステップS5では、ステップS4で取得した現在デューティ比DT2と不揮発性メモリ75に記憶した第1デューティ比DT1とを比較する。具体的には、現在デューティ比DT2から第1デューティ比DT1を差し引いた値(DT2−DT1)を算出し、この値が予め定めた閾値よりも大きいか否かを判定する。そして、(DT2−DT1)が閾値よりも大きい場合には、Yesとなって、ステップS6に進む。
ステップS6では、リード線52が、抵抗を生じた抵抗接続路RRGを介して接地電位GNDに導通し、略短絡第1温度範囲状態となっていると判断できるので、この略短絡第1温度範囲状態の発生を外部(ECU)に通知する。
そして、続くステップS7では、外部(ECU)からのヒータ制御終了の指示を確認し、終了指示がなければ(No)、ステップS1に戻ってヒータ部の通電制御を継続する。一方、ヒータ制御終了の指示があれば(Yes)、本ヒータ制御ルーチンを終了する。
また、不揮発性メモリ75が記憶手段に相当し、ステップS3を実行しているマイクロプロセッサ70が素子抵抗判断手段(素子温度判断手段)に相当する。また、ステップS4〜S6を実行しているマイクロプロセッサ70が略短絡検知手段に相当し、このうち、ステップS6を実行しているマイクロプロセッサ70が第1判断手段に相当する。
また、ヒータドライバ51のドレイン51Dとヒータ部4の電源側端子4Pとを接続するリード線52が第1接続路に相当する。
そして、素子抵抗Rpvsが目標抵抗値RTを含む第1抵抗範囲RR1内の抵抗値(素子抵抗Rpvs=目標抵抗値RT±α(50〜100Ω))となっている状態(ステップS3でYesのとき)で、現在デューティ比DT2を、予め記憶した第1デューティ比DT1と比較することにより、略短絡第1温度範囲状態となっているか否かを検知する。
これにより、センサ素子部3が目標温度を含む第1温度範囲内の温度に維持された状態で、略短絡第1温度範囲状態が生じているか否かを適切に検知することができる。
これにより、素子抵抗Rpvsを用いて、適切に略短絡第1温度範囲状態を検知することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について、図4を参照して説明する。実施形態1に係るセンサ温度制御装置であるガスセンサ制御装置1では、ヒータ部制御回路50が備えるヒータドライバ51は、電源BT(電源電位VB)とヒータ部4との間に介在するハイサイド型のスイッチング素子であった。
これに対し、本実施形態2に係るセンサ温度制御装置であるガスセンサ制御装置1Aでは、ヒータ部制御回路150が備えるヒータドライバ151は、ヒータ部4と接地電位GNDとの間に介在するローサイド型のスイッチング素子である点が異なる。
一方、ヒータ部4の電源側端子4Pは、リード線152を介してヒータ部制御回路150に接続され、このヒータ部制御回路150内で電源電位VBを出力する電源BTの+端子に接続されている。なお、電源BTは12V仕様のバッテリである。すなわち、ヒータドライバ151は、ヒータ部4と接地電位GNDとの間に介在するローサイド型のスイッチング素子である。
また、ヒータドライバ151のゲート151Gは、マイクロプロセッサ70のPWM出力ポート74に接続されており、このPWM出力ポート74から出力されるパルス駆動信号PSに従って、ヒータドライバ151がオンオフされて、ヒータ部4への通電が制御される。
そこで、本実施形態2のガスセンサ制御装置1Aでは、実施形態1と同様に、第1デューティ比DT1(固定値)を不揮発性メモリ75に予め記憶し、素子抵抗Rpvsが、素子抵抗Rpvs=目標抵抗値RT±αとなる第1抵抗範囲RR1内の抵抗値(50〜100Ω)となり、センサ素子部3が目標温度を含む第1温度範囲内の温度を維持している状態で、マイクロプロセッサ70のPWM出力ポート74から出力されているパルス駆動信号PSの現在のデューティ比DTである現在デューティ比DT2を、記憶した第1デューティ比DT1と比較する。そして、現在デューティ比DT2が第1デューティ比DT1よりも十分に大きい場合、具体的には、現在デューティ比DT2から第1デューティ比DT1を差し引いた値が所定の閾値よりも大きい場合には、リード線153が、抵抗を生じた抵抗接続路RRVを介して電源電位VBに導通し、略短絡第1温度範囲状態となっていると判断する。
これにより、センサ素子部3が目標温度に維持された状態で、ガスセンサ2、ガスセンサ制御装置1A及び抵抗接続路RRVが略短絡第1温度範囲状態となっているか否かを適切に検知することができる。
本実施形態2では、ステップS6において、リード線153が、抵抗を生じた抵抗接続路RRVを介して電源電位VBに導通し、略短絡第1温度状態となっていると判断でき、この略短絡第1温度範囲状態の発生を外部(ECU)に通知する。
また、不揮発性メモリ75が記憶手段に相当し、ステップS3を実行しているマイクロプロセッサ70が素子抵抗判断手段(素子温度判断手段)に相当する。また、ステップS4〜S6を実行しているマイクロプロセッサ70が略短絡検知手段に相当し、このうち、ステップS6を実行しているマイクロプロセッサ70が第2判断手段に相当する。
ヒータドライバ151のドレイン151Dとヒータ部4の接地側端子4Nとを接続するリード線153が第2接続路に相当する。
これにより、実施形態1と同様に、センサ素子部3が目標温度を含む第1温度範囲内の温度に維持された状態で、略短絡第1温度範囲状態が生じているか否かを適切に検知することができる。
これにより、素子抵抗Rpvsを用いて、適切に略短絡第1温度範囲状態を検知することができる。
例えば、実施形態1,2では、センサ素子部及びヒータ部を有するセンサとして、排気ガス中の酸素濃度(空燃比)を検出する空燃比センサであるガスセンサ2を用いた。しかし、ヒータ部を有するセンサは、これに限られず、酸素濃度の濃淡(リッチ/リーン)を検出する酸素センサ、窒素酸化物(NOx)の濃度を検出するNOxセンサなどであっても良い。
2 ガスセンサ
3 センサ素子部
4 ヒータ部
4P 電源側端子
4N 接地側端子
Rpvs 素子抵抗
RT 目標抵抗値
40 センサ素子部制御回路(素子抵抗検知手段,通電制御手段)
50,150 ヒータ部制御回路(通電制御手段)
51,151 ヒータドライバ(スイッチング素子)
52,152 リード線(第1接続路)
53,153 リード線(第2接続路)
70 マイクロプロセッサ
72 A/D入力ポート(素子抵抗検知手段,通電制御手段)
74 PWM出力ポート(通電制御手段)
75 不揮発性メモリ(記憶手段)
BT 電源(バッテリ)
PS パルス駆動信号
DT デューティ比
DT1 第1デューティ比
DT2 現在デューティ比
RR1 第1抵抗範囲
S1 素子抵抗検知手段(通電制御手段)
S2 素子抵抗制御手段(通電制御手段)
S3 素子抵抗判断手段(素子温度判断手段)
S4〜S6 略短絡検知手段
S6 第1判断手段,第2判断手段
Claims (4)
- センサ素子部及び上記センサ素子部を加熱するヒータ部を有するセンサにおける上記ヒータ部へのパルス通電を制御して、上記センサ素子部の温度を制御するセンサ温度制御装置であって、
上記ヒータ部への通電をオンオフするスイッチング素子と、
上記センサ素子部が目標温度となるように、上記スイッチング素子に入力する通電制御パルス信号のデューティ比をフィードバック制御する通電制御手段と、
上記スイッチング素子を流れる電流がすべて上記ヒータ部に流れ、かつ、上記センサ素子部が上記目標温度となっている非短絡定温状態における上記デューティ比である第1デューティ比を予め記憶した記憶手段と、
上記センサ素子部が上記目標温度を含む第1温度範囲内の温度になっているか否かを判断する素子温度判断手段と、
上記センサ素子部が上記第1温度範囲内の温度になっている状態で、現在の上記デューティ比である現在デューティ比を、予め記憶した上記第1デューティ比と比較することにより、上記スイッチング素子を流れる電流のうち一部のみが上記ヒータ部に流れ、かつ、上記センサ素子部が上記第1温度範囲内の温度である略短絡第1温度範囲状態が生じているか否かを検知する略短絡検知手段と、を備える
センサ温度制御装置。 - 請求項1に記載のセンサ温度制御装置であって、
前記スイッチング素子は、電源電位と前記ヒータ部との間に介在するハイサイド型のスイッチング素子であり、
前記略短絡検知手段は、
前記現在デューティ比を前記第1デューティ比と比較して、上記スイッチング素子と上記ヒータ部の電源側端子とを接続する第1接続路が、抵抗を生じた抵抗接続路を介して接地電位に導通し、前記略短絡第1温度範囲状態となっているか否かを判断する第1判断手段を含む
センサ温度制御装置。 - 請求項1に記載のセンサ温度制御装置であって、
前記スイッチング素子は、前記ヒータ部と接地電位との間に介在するローサイド型のスイッチング素子であり、
前記略短絡検知手段は、
前記現在デューティ比を前記第1デューティ比と比較して、上記ヒータ部の接地側端子と上記スイッチング素子とを接続する第2接続路が、抵抗を生じた抵抗接続路を介して電源電位に導通し、前記略短絡第1温度範囲状態となっているか否かを判断する第2判断手段を備える
センサ温度制御装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のセンサ温度制御装置であって、
前記センサ素子部は、その温度によって、自身の素子抵抗が変化する特性を有し、
前記通電制御手段は、
上記センサ素子部の上記素子抵抗を検知する素子抵抗検知手段と、
検知した上記素子抵抗が目標抵抗値となるように、前記デューティ比をフィードバック制御する素子抵抗制御手段と、を含み、
前記素子温度判断手段は、
上記素子抵抗が上記目標抵抗値を含む第1抵抗範囲内の抵抗値になっているか否かを判断する素子抵抗判断手段であり、
前記略短絡検知手段は、
上記素子抵抗が上記第1抵抗範囲内の抵抗値になっている状態で、前記現在デューティ比を前記第1デューティ比と比較して、前記略短絡第1温度範囲状態が生じているか否かを検知する手段である
センサ温度制御装置。
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