JP2006300829A - 酸素センサの異常検出装置 - Google Patents

酸素センサの異常検出装置 Download PDF

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裕 澤田
Kenji Tashiro
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Masanobu Kanamaru
昌宣 金丸
Masaya Kawamichi
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Abstract

【課題】 異常をより好適に検出する酸素センサの異常検出装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関の排気通路内に晒された排気側電極24と、排気通路の内部に、大気孔を介して大気と導通する大気層18を形成する大気層形成部材16と、大気層18に晒された大気側電極22と、排気側電極24と大気側電極22との間に介在して、両者間での酸素イオンの移動を可能にする電解質層20とを備えた酸素センサの異常検出装置1であって、イグニッションをオフにした後に、大気孔から大気層18に取り込まれる酸素量より多くの酸素を大気側電極22から排気側電極24に向かって強制的に移動させるのに必要な値だけ排気側電極24の電位が大気側電極22の電位より高くなるように逆電圧を印加する逆電圧印加手段と、逆電圧の印加に伴って大気側電極22と排気側電極24との間を流れる逆電流に基づき、酸素センサ10の異常の有無を診断する異常診断手段とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、酸素センサの異常検出装置に関する。
近年、内燃機関の空燃比制御システムにおいては、排気ガス中の酸素濃度に応じて電流をリニアに出力する限界電流方式の酸素センサが採用されている。この限界電流方式の酸素センサは、電圧印加時に酸素濃度に対応したほぼ一定の限界電流を出力する電圧−電流特性を有している。内燃機関の空燃比制御システムは、この限界電流値に応じて空燃比を求めている。
この限界電流方式の酸素センサ(以下、単に酸素センサという)では、酸素センサの異常をより精度良く検出する技術が要望されている。そこで、特許文献1では、酸素センサが正常であれば、酸素濃度に関係なく正の電流または負の電流が流れる印加電圧領域があることに着目し、酸素センサの異常診断技術を提案している。ここで、混合気の空燃比が理論空燃比(ストイキ)である場合には、限界電流値は「0」である。一方、この提案技術によれば、診断用電圧の印加に伴い出力されるセンサ電流は、酸素濃度に関係ない正または負の電流である。これによって、診断用電圧の印加に伴い出力されるセンサ電流がほぼ「0」の場合に、酸素濃度によるものか、異常によるものかを判別する処理を要することなく異常診断することが可能である。
特開平8−327586号公報
上記提案技術において、負の電流が流れる印加電圧領域は、一部を除き負の印加電圧(逆電圧ともいう)領域である。そして、この逆電圧印加中には、酸素センサの異常診断装置は、酸素センサの大気側の酸素濃度に基づく電流を測定する。したがって、逆電圧印加中には、酸素センサの排気側の酸素濃度に基づく電流、すなわち通常空燃比制御のために測定している電流を測定できなくなる。しかしながら、上記提案技術では、内燃機関の運転中に診断用電圧を印加して酸素センサの異常診断を実行する。そのため、診断用電圧を印加している間には、センサ出力に基づく適切な空燃比制御を実行できなくなり、その結果、排気ガス中のエミッションの増大や内燃機関の出力の変動等が発生する虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、異常をより好適に検出する酸素センサの異常検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、内燃機関の排気通路内に晒された排気側電極と、前記排気通路の内部に、大気孔を介して大気と導通する大気層を形成する大気層形成部材と、前記大気層に晒された大気側電極と、前記排気側電極と前記大気側電極との間に介在して、両者間での酸素イオンの移動を可能にする電解質層とを備えた酸素センサの異常検出装置であって、前記内燃機関を停止させるための信号を入力した後に、前記大気孔から前記大気層に取り込まれる酸素量より多くの酸素を前記大気側電極から前記排気側電極に向かって強制的に移動させるのに必要な値だけ前記排気側電極の電位が前記大気側電極の電位より高くなるように逆電圧を印加する逆電圧印加手段と、前記逆電圧の印加に伴って前記大気側電極と前記排気側電極との間を流れる逆電流に基づき、前記酸素センサの異常の有無を診断する異常診断手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、例えば内燃機関を備えた車両において、イグニッションスイッチをオフにした後、すなわち確実に車両を停車した際に、排気通路に備えた酸素センサの異常診断を実行できる。車両の運転中に逆電圧を印加して酸素センサの異常を診断する場合には、空燃比制御等に影響を及ぼして内燃機関の出力変動等を招きドライバビリティが損なわれるが、本発明によれば、そのようなことがなく好適に異常診断を実行可能である。本発明は、このように空燃比制御等に影響を及ぼしても問題とならないタイミングで酸素センサの異常診断を実行することに特徴を有する。
また、本発明は、前記内燃機関を停止させるための信号を入力した後、混合気の空燃比を理論空燃比に対してリッチに制御してもよい。本発明によれば、例えば上述のように内燃機関を車両に備えた場合において、逆電圧を印加する前に、酸素センサの周囲を酸素濃度が低い排気ガスの雰囲気にすることができる。これによって、酸素センサに欠損が生じている場合には、大気層に酸素濃度の低い排気ガスを侵入させることができる。すなわち、大気層の気体に酸素濃度の変化が確実に起こっている状態で異常の検出を行うことができるので、異常検出装置の異常検出精度を向上させることができる。
本発明によれば、異常をより好適に検出する酸素センサの異常検出装置を提供可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、検出対象となる酸素センサ10に接続された状態での酸素センサの異常検出装置(以下、単に異常検出装置という)1を示したブロック図である。図1に示すように、異常検出装置1は酸素センサ10のセンサ素子部に接続される電流検出回路2と、この電流検出回路2によって検出される電流値を用いて酸素センサ10の異常の有無を診断する異常診断手段としてのCPU(central processing unit)3とを含んでいる。また、異常検出装置1は、双方向バス4によってCPU3と接続されるROM5、RAM6を含んでいる。
電流検出回路2は、CPU3の指令に基づき、酸素センサ10に所定の電圧を印加する。すなわち、逆電圧印加手段は、電流検出回路2とCPU3とで形成されている。また、所定の電圧が印加された際に酸素センサ10で発生した電流は電流検出回路2を介してCPU3へ供給される。ROM5には酸素センサ10の異常の有無を診断するためのプログラム等、CPU3が実行する種々のプログラムやデータが格納されている。RAM6はCPU3がプログラムを実行するための処理領域を提供する。
図1に示すように、電流検出回路2、CPU3、ROM5、RAM6等を含んで酸素センサ10用のECU(electronic control unit:電子制御装置)7を形成した場合には、異常検出装置1は、このECU7の一部によって実現できる。
図2は、本発明に係る異常検出装置1の異常検出対象となる酸素センサ10の構成を示した図であり、より具体的には、酸素センサ10のセンサ素子部分の断面を示した図である。酸素センサ10は、図2に示す断面構造を有するセンサ素子と、そのセンサ素子を保護するための図示しないカバーとを備えている。酸素センサ10は、そのカバーに覆われたセンサ素子が排気ガスに晒されるように、内燃機関の排気通路に組み付けられる。酸素センサ10のカバーには、排気通路の内部を流通する排気ガスがセンサ素子に到達するように、複数の通気孔が設けられている。このため、図2に示す酸素センサ10は、周囲が排気ガスに晒された状態に置かれることになる。
酸素センサ10は、ヒータ層12を有している。ヒータ層12の内部には、センサ素子を活性温度に加熱するためのヒータ14が埋め込まれている。図2において、ヒータ層12の上には大気層形成部材16が配置されている。大気層形成部材16は、アルミナなどのセラミックスで構成されている。
大気層形成部材16の上部には、ジルコニア等で構成された電解質層20が配置されている。また、大気層形成部材16の電解質層20側の面には、大気層18を形成するための窪みが設けられている。大気層18は、大気層形成部材16及び電解質層20により排気通路の内部空間から隔絶されており、かつ、図示しない大気孔により大気に解放されている。
電解質層20の大気層形成部材16側の面には、大気層18に晒されるように大気側電極22が配置されている。一方、大気層形成部材16に対して反対側の電解質層20の面には排気側電極24が配置されている。排気側電極24は、拡散抵抗層26により覆われている。拡散抵抗層26は、多孔質性の物質であり、排気通路を流れる排気ガスが、大気側電極22に到達する速度を適度に規制する働きを有している。
酸素センサ10には、図1中に符号(i)を付して示すような正電圧と、符号(ii)を付して示すような逆電圧とが選択的に印加される。正電圧は、具体的には、大気側電極22が排気側電極24に比して高電圧となるように印加される。この場合、大気側電極22と排気側電極24との間には、排気ガス中の酸素過不足量に応じたセンサ電流、つまり、排気ガスの酸素濃度に応じたセンサ電流が流通する。このため、そのセンサ電流を検出すれば、排気ガスの酸素濃度を検知することができる。
逆電圧は、具体的には、排気側電極24が大気側電極22に比して高電圧となるように印加される。この場合、大気側電極22の表面に接している酸素がイオン化されて排気側電極24に向けてポンピングされる。その結果、排気側電極24と大気側電極22との間には、大気層18中の酸素濃度と相関を有する負の電流、つまり、逆電流が流通する。なお、ここでは、大気側電極22から排気側電極24に向かう電流の向きを正の方向とし、その逆の方向を負の方向とする。
図2に示すように、センサ素子に欠損28が発生すると、センサ素子の大気層18内に排気が流入してくることで大気層18中の気体の酸素濃度が変化する。このときに逆電圧を印加し、センサ電流値を測定することで欠損28が生じているかどうかを検出することができる。具体的な酸素センサ10の異常診断制御については後述する。
ここで、逆電圧印加中には、異常検出装置1は、大気側電極22に接触する気体の酸素濃度に基づく逆電流を測定する。したがって、排気側電極24に接触する排気ガスの酸素濃度に基づくセンサ電流、すなわち通常空燃比制御のために測定しているセンサ電流を測定できなくなる。このような場合、センサ電流に基づく適切な空燃比制御を実行できなくなり、その結果、排気ガス中のエミッションの増大や内燃機関の出力の変動等が発生する場合がある。これに対して本実施例では、内燃機関を車両に備えている場合において、イグニッションスイッチをオフにした後、すなわち確実に車両を停車した際に、排気通路に備えた酸素センサ10の異常診断を実行する。これにより、異常診断を実行して空燃比制御等に影響が及んでも、車両停車中なので、ドライバビリティを損なうことがない。以上により、より好適に異常を検出する酸素センサ10の異常検出装置1を実現できる。
また、本実施例では、内燃機関において、イグニッションスイッチをオフにした後、逆電圧を印加する前に混合気の空燃比をリッチに制御する。具体的な逆電圧印加制御の例については後述する。イグニッションスイッチをオフにした後には、通常、内燃機関は停止するが、本実施例では、メインリレーによる制御を行って所定の時間、内燃機関の運転を継続させる。これによって、逆電圧を印加する前に、酸素センサ10の周囲を酸素濃度が低い排気ガスの雰囲気にできる。したがって、酸素センサ10に欠損28が生じている場合には、大気層18に酸素濃度の低い排気ガスを侵入させることができる。すなわち、大気層18の気体に酸素濃度の変化が確実に起こっている状態で異常の検出を行うことができるので、異常検出装置1の異常検出精度を向上させることができる。
イグニッションスイッチをオフにした後に実行する逆電圧印加制御及び異常診断制御としては、本実施例においては、以下のような逆電圧印加制御及び異常診断制御を実行可能である。図3は、イグニッションスイッチをオフにした後に実行する本実施例に係る第1の制御の実行タイミングチャートである。図3(A)は空燃比のリッチ制御の実行状態を、図3(B)は、酸素センサ10に対する印加電圧の変化を、図3(C)は、酸素センサ10を流れるセンサ電流をそれぞれ示している。
イグニッションスイッチをオフにすると、空燃比制御はリッチ制御に変更される。リッチ制御が開始されると、所定時間t経過の後に、酸素センサ10に対する印加電圧が正電圧から逆電圧に変更される。そして、酸素センサ10に欠損28が生じている場合(以下、欠損28が生じている酸素センサ10を故障センサという)には、所定時間tを経過する間に、欠損28を通じて酸素濃度が低い排気ガスが大気層18に侵入する。ここで、印加時間Tはセンサ電流が落ち過ぎない程度の時間に設定する。これは、酸素センサ10が正常な場合(以下、正常な酸素センサ10を、正常なセンサという)には、大気層18の大気に含まれる酸素がポンピングされ尽くした時点で、センサ電流が急激に減少するためである。また、図3(B)に示すように、逆電圧の印加を所定の回数実行する。このときの印加間隔Iは、2回目以降のセンサ電流に、前回変化した電流の影響が出ない程度の時間に設定する。すなわち、印加間隔Iは、正常なセンサの場合にあっては、大気層18に大気が十分流入するまでの時間であり、故障センサの場合にあっては、欠損28を通じて排気ガスが十分侵入するまでの時間である。これによって、2回目以降も、1回目とほぼ同様の条件でセンサ電流を測定できる。逆電圧の印加を所定の回数実行した後には、空燃比のリッチ制御を停止して内燃機関を停止する。
ここで、故障センサの場合には、上述したように大気層18に排気ガスが流入する。そのため、大気層18の気体の酸素濃度は大気と比較して低くなっている。したがって、逆電圧印加直後において、破線で示す故障センサのセンサ電流の絶対値は、実線で示す正常なセンサのセンサ電流の絶対値と比較して小さくなる。異常検出装置1は、この逆電圧印加直後のピーク電流値i1を取得する。そして、異常検出装置1は、所定の回数電圧印加した結果取得した複数のピーク電流値i1の平均値をもって判定電流とする。また、異常検出装置1は、正常時に得られる判定電流と、故障時に得られる判定電流とを区別するための判定値を記憶している。そして、実際に取得した判定電流と、その判定値とを比較することにより、酸素センサ10の異常の有無を診断することができる。本実施例では、このような電圧印加制御及び異常診断制御を実行可能である。
また、イグニッションスイッチをオフにした後に実行する逆電圧印加制御及び異常診断制御としては、本実施例においては、以下のような逆電圧印加制御及び異常診断制御も実行可能である。図4は、イグニッションスイッチをオフにした後に実行する本実施例に係る第2の制御の実行タイミングチャートである。図4(A)は空燃比のリッチ制御の実行状態を、図4(B)は、酸素センサ10に対する印加電圧の変化を、図4(C)は、酸素センサ10を流れるセンサ電流をそれぞれ示している。
イグニッションスイッチをオフにすると、空燃比制御はリッチ制御に変更される。リッチ制御が開始されると、所定時間t経過の後に、酸素センサ10に対する印加電圧が正電圧から逆電圧に変更される。そして、故障センサの場合には、所定時間tを経過する間に、欠損28を通じて酸素濃度の低い排気ガスが大気層18に侵入する。ここで、印加時間Tは、正常なセンサにおいてセンサ電流が急激に減少して安定するまでに要する時間に設定する。また、逆電圧の印加を2回実行するが、印加間隔Iは、正常なセンサにおいて、2回目の逆電圧の印加までに大気層18の酸素が十分に回復しない程度の時間に設定する。空燃比のリッチ制御は、逆電圧印加1回目の途中で停止して内燃機関を停止する。
故障センサの場合には、上述したように大気層18に排気ガスが流入する。そのため、1回目の電圧印加直後には、大気層18の気体の酸素濃度は大気と比較して低くなっている。したがって、破線で示す故障センサのセンサ電流の絶対値は、実線で示す正常なセンサのセンサ電流の絶対値と比較して小さくなる。しかし、2回目の逆電圧印加時には、大気層18内の酸素がポンピングされて、センサ電流が急激に減少するため、故障センサのセンサ電流の絶対値は、正常なセンサのセンサ電流の絶対値と比較して大きくなる。これは、正常なセンサの場合には、大気層18の酸素がポンピングによって減少する一方であるのに対して、故障センサの場合には大気層18にリッチ制御停止後の酸素濃度が高いガスが欠損28を通じて侵入するため、酸素濃度の低下率が減少することに因る。
ここで、1回目に逆電圧を印加した時の電圧印加終了直前の電流値を電流値i1とし、2回目に電圧を印加した時の電圧印加終了直前の電流値を電流値i2とする。そして、電流値i2とi1との差分(以下、式(i2−i1)で示す)及び電流値i2とi1(以下、式(i2/i1)で示す)との比をもって、判定値とする。本制御例においては、逆電圧印加時のセンサ電流は図4に示したような挙動を示すので、判定値は、正常なセンサよりも故障センサのほうが小さい値になる。本実施例では、このような逆電圧印加制御及び異常診断制御も実行可能である。
また、イグニッションスイッチをオフした後に実行する逆電圧印加制御及び異常診断制御としては、本実施例においては、以下のような逆電圧印加制御及び異常診断制御も実行可能である。図5は、イグニッションスイッチをオフした後に実行する本実施例に係る第3の制御の実行タイミングチャートである。図5(A)は空燃比のリッチ制御の実行状態を、図5(B)は、酸素センサ10に対する印加電圧の変化を、図5(C)は、酸素センサ10を流れるセンサ電流をそれぞれ示している。
イグニッションスイッチをオフにすると、空燃比制御はリッチ制御に変更される。リッチ制御が開始されると、所定時間t経過の後に、酸素センサ10に対する印加電圧が正電圧から逆電圧に変更される。そして、故障センサの場合には、所定時間tを経過する間に、欠損28を通じて酸素濃度の低い排気ガスが大気層18に侵入する。ここで、印加時間Tは、故障センサにおいて、大気層18に混入した排気ガスが抜け大気に変わって行くまでの時間に設定する。また、逆電圧の印加を1回実行し、その後、空燃比のリッチ制御を停止して内燃機関を停止する。印加時間Tは、空燃比のリッチ制御を停止した後に終了することになる。
故障センサの場合には、上述したように大気層18に排気ガスが流入する。そのため、大気層18の気体の酸素濃度は大気と比較して低くなっている。したがって、逆電圧印加直後には、破線で示す故障センサのセンサ電流の絶対値は、実線で示す正常なセンサのセンサ電流の絶対値と比較して小さくなる。電圧を印加し続けると、正常なセンサの場合には、大気層18の酸素が減少していく。一方、故障センサの場合には、一定時間経過すると排気通路内の気体が大気に変わり、大気層18に欠損28を通じて大気が流入する。これによって、破線で示す故障センサのセンサ電流の絶対値は増加することになる。
ここで、正常なセンサの逆電圧印加直後のピーク電流値をi1とする。また、故障センサの電流の絶対値が減少から増加に転じるピーク電流値を、故障センサのピーク電流値i1とする。さらに、逆電圧印加終了時の正常なセンサ及び故障センサの電流値をi2とする。そして、電流値i2とi1との差分及び電流値i2とi1との比をもって、判定値とする。逆電圧印加時のセンサ電流は図5に示したような挙動を示すので、正常なセンサの判定値は、必ず差分だと負の値になり、比だと1以下の値となる。一方、故障センサの判定値は、必ず差分だと正の値になり、比だと1以上になる。本実施例では、このような逆電圧印加制御及び異常診断制御も実行可能である。
また、イグニッションスイッチをオフした後に実行する逆電圧印加制御及び異常診断制御としては、本実施例においては、以下のような逆電圧印加制御及び異常診断制御も実行可能である。図6は、イグニッションスイッチをオフした後に実行する本実施例に係る第4の制御の実行タイミングチャートである。図6(A)は空燃比のリッチ制御の実行状態を、図6(B)は、酸素センサ10に対する印加電圧の変化を、図6(C)は、酸素センサ10を流れるセンサ電流をそれぞれ示している。
イグニッションスイッチをオフにすると、空燃比制御はリッチ制御に変更される。リッチ制御が開始されると、所定時間t経過の後に、酸素センサ10に対する印加電圧が正電圧から逆電圧に変更される。そして、故障センサの場合には、所定時間tを経過する間に、欠損28を通じて酸素濃度の低い排気ガスが大気層18に侵入する。ここで、印加時間Tは、逆電圧印加時にセンサ電流が急激に減少することなく、安定するまでに要する時間に設定する。また、逆電圧の印加を2回実行し、印加間隔Iは、2回目の逆電圧の印加までに、故障センサにおいて、大気層18の排気ガスが完全に大気に変わるまでの時間に設定する。また、1回目の逆電圧の印加を実行した後、空燃比のリッチ制御を停止して内燃機関を停止する。
故障センサの場合には、上述したように大気層18に排気ガスが流入する。そのため、1回目の電圧印加直後には、大気層18の気体の酸素濃度は大気と比較して低くなっている。したがって、破線で示す故障センサのセンサ電流の絶対値は、実線で示す正常なセンサのセンサ電流の絶対値と比較して小さくなる。また、印加間隔Iを上述したように設定しているため、2回目の電圧印加時は大気層18に十分大気が流入し、正常な酸素センサの電流値は1回目と比較してもほとんど変化しない。また、故障センサの場合、印加間隔Iを上述したように設定しているため、2回目の電圧印加時には大気層18の気体が大気に変わっており、センサ電流値は正常なセンサとほぼ同等となる。
ここで、1回目に電圧を印加した時の電圧印加終了直前の電流値を電流値i1とし、2回目に電圧を印加した時の電圧印加終了直前の電流値を電流値i2とする。そして、電流値i2とi1との差分及び電流値i2とi1との比をもって、判定値とする。電圧印加時のセンサ電流は図6に示したような挙動を示すので、正常なセンサの判定値は、差分だとほぼ「0」になり、比だとほぼ「1」となる。一方、故障センサの判定値は、差分も比も共に正常なセンサの判定値よりも大きくなる。本実施例では、このような逆電圧印加制御及び異常診断制御も実行可能である。なお、上述した逆電圧印加制御及び異常診断制御に限られず、本実施例においては、イグニッションスイッチをオフにした後に実行可能な他の逆電圧印加制御及び異常診断制御を実行してもよい。
ここで、上述した異常診断制御を実行するにあたって、酸素センサ10のセンサ素子温度が下がり活性温度を満たさなくなると、酸素センサ10の出力が正常でなくなってしまう。そこで、本実施例では、異常診断制御を実行している際には、異常診断制御が終了するまでヒータ14の制御も実行する。さらに図6に示す異常診断制御の例では、印加間隔Iが長時間必要になるため、1回目の逆電圧印加制御を終了した後には、ヒータ14の制御も停止する。その後、所定の条件を満たして2回目の逆電圧印加制御を実行する前に、センサ素子温度を活性温度にするために再度ヒータ14の制御を実行する。なお、ヒータ14の制御は、上述したものに限られず、異常診断制御を実行する際に、センサ素子温度を活性温度に保つことができればよい。
また、内燃機関停止時に逆電流を測定して異常診断制御を実行する場合には、気圧の変化が酸素センサ10の逆電流の大きさに影響を及ぼすことも考えられる。すなわち、測定した電流値と判定値とを比較するためには気圧の条件を同一にする必要がある。そのため、本実施例では、例えば排気圧センサ等を備えてイグニッションスイッチをオフにした直後に算出される気圧を用いて測定した電流値に補正をかける。なお、気圧の測定は排気通路内の排気圧を検出可能な他のセンサがあればそれを用いてもよい。
また、図5及び図6に示す異常診断制御の例では、故障センサの場合において、大気層18に排気ガスが入った状態から大気層18が大気に変わる過程で逆電流を検出している。ここで、内燃機関停止後、排気通路内の排気ガスが大気に変わるまでにはある程度の時間を要する。そのため、内燃機関を停止させずに燃料カットし、一定時間スロットルを開いた状態に制御して大気を吸い込むようにしてもよい。これによって、排気通路内の雰囲気を排気ガスから大気により早く変更することができる。
以上により、酸素センサ10の異常をより好適に検出する異常検出装置1を実現可能である。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
検出対象となる酸素センサ10に接続された状態での異常検出装置1を示したブロック図である。 本発明に係る異常検出装置1の異常検出対象となる酸素センサ10の構成を示した図である。 イグニッションスイッチをオフにした後に実行する本実施例に係る第1の制御の実行タイミングチャートである。 イグニッションスイッチをオフにした後に実行する本実施例に係る第2の制御の実行タイミングチャートである。 イグニッションスイッチをオフにした後に実行する本実施例に係る第3の制御の実行タイミングチャートである。 イグニッションスイッチをオフにした後に実行する本実施例に係る第4の制御の実行タイミングチャートである。
符号の説明
1 異常検出装置
2 電流検出回路
3 CPU
4 双方向バス
5 ROM
6 RAM
7 ECU
10 酸素センサ
12 ヒータ層
14 ヒータ
16 大気層形成部材
18 大気層
20 電解質層
22 大気側電極
24 排気側電極
26 拡散抵抗層
28 欠損

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気通路内に晒された排気側電極と、
    前記排気通路の内部に、大気孔を介して大気と導通する大気層を形成する大気層形成部材と、
    前記大気層に晒された大気側電極と、
    前記排気側電極と前記大気側電極との間に介在して、両者間での酸素イオンの移動を可能にする電解質層とを備えた酸素センサの異常検出装置であって、
    前記内燃機関を停止させるための信号を入力した後に、前記大気孔から前記大気層に取り込まれる酸素量より多くの酸素を前記大気側電極から前記排気側電極に向かって強制的に移動させるのに必要な値だけ前記排気側電極の電位が前記大気側電極の電位より高くなるように逆電圧を印加する逆電圧印加手段と、
    前記逆電圧の印加に伴って前記大気側電極と前記排気側電極との間を流れる逆電流に基づき、前記酸素センサの異常の有無を診断する異常診断手段とを備えることを特徴とする酸素センサの異常検出装置。
  2. 前記内燃機関を停止させるための信号を入力した後、混合気の空燃比を理論空燃比に対してリッチに制御することを特徴とする請求項1記載の酸素センサの異常検出装置。
JP2005125395A 2005-04-22 2005-04-22 酸素センサの異常検出装置 Withdrawn JP2006300829A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009250690A (ja) * 2008-04-02 2009-10-29 Toyota Motor Corp 酸素センサの異常検出装置及び異常検出方法
CN106460696A (zh) * 2014-06-10 2017-02-22 罗伯特·博世有限公司 用于运行废气探测器的方法和装置

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