JP2006300625A - 酸素センサの異常検出装置 - Google Patents

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靖志 岩▲崎▼
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Abstract

【課題】 酸素センサの異常を検出するとともに、より好適な出力補正の実行及び劣化の判定が可能な酸素センサの異常検出装置を提供する。
【解決手段】 第1のガスと第2のガスとの間に配置され、前記第1のガスと前記第2のガスとの酸素分圧差に応じた起電力を発生する検出素子21を備えた酸素センサ2の異常検出装置1であって、酸素センサ2のプラス端子側の出力を検出する検出部AD1と、酸素センサ2のマイナス端子側に配設した分割抵抗R2、R3間の出力を検出する検出部AD2とを備え、検出部AD1及びAD2が検出した出力に基づき、酸素センサ2の異常の有無を診断する診断手段とともに、検出部AD1及びAD2が検出した出力に基づき、酸素センサ2の内部抵抗値を推定する内部抵抗推定手段と、推定した内部抵抗値に基づき、酸素センサ2の出力を補正する出力補正手段とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、酸素センサの異常を検出する異常検出装置に関し、特に酸素センサの出力の補正及び劣化の判定が可能な酸素センサの異常検出装置に関する。
ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関には、排気ガス中に含まれる有害成分を除去するため排気ガス浄化システムが配備されている。この排気ガス浄化システムを有効に機能させるためには、内燃機関で燃焼される大気(空気)と燃料との混合割合、すなわち空燃比を厳密にコントロールすることが重要である。そこで、内燃機関の排気通路中に排気ガスの酸素分圧を検出する酸素センサを設置して理想的な空燃比(ストイキ)が得られるようにフィードバック制御を行っている。
図4(A)は、一般的な酸素センサにおける検出素子部を示した図である。酸素センサ100は、排気通路120内に突出するように配設された筒型の検出素子部101を備えている。検出素子部101は内面側に大気(空気)Airが導入され、外面側にはセンサカバー102を通過した排気ガスEGが接触するように形成されている。図4(B)は、図4(A)中のCR内の検出素子部101の断面構造を示した図である。図4(B)で示すように、検出素子部101は固体電解質107を間にして内側に大気電極105、外側に排気電極106を被覆した構造を有している。固体電解質107は酸素(O)がイオン化(O2-)した状態でその内部を移動可能な物質、例えばジルコニアなどによって形成されている。
大気と排気ガスとには酸素分圧差があり、一般に大気側の酸素分圧が高い。その結果、酸素センサ100内では内側の大気と外側の排気ガスとの酸素分圧差が小さくなるように、酸素がイオン化し固体電解質107を介して大気側から排気ガス側へと移動する。図4(B)で図示するように、酸素分子はイオン化する過程で4価の電子(e)を受け取り、イオン化した状態から分子に戻る過程で4価の電子を放出する。このような酸素の移動に応じて検出素子部101の内外表面の電極105、106で電子の移動が生じて検出素子部101に起電力が発生する。このように酸素センサ100は、大気と排気ガスとの酸素分圧に応じた電圧を出力するので、従来から空燃比制御用のセンサとして使用されている。
ところが、図4(A)で示すように、酸素センサ100の検出素子部101に大気側と排気側とを連通するようなクラック等の異常(以下、単にクラックCKという)が発生する場合がある。検出素子部101にクラックCKがあると、排気ガスEGが検出素子部101の内側(大気電極105の側)に侵入する場合がある。このような状況が発生すると酸素センサ100が正確に機能しなくなってしまう。
図5は、酸素センサの一般的な電圧検出回路を示した図である。図5に示すように、酸素センサ100のマイナス端子側はGNDに接続されている。ここで、上述したように排気ガスEGが検出素子部101の内側に侵入すると、酸素センサ100の出力(図5において、酸素センサのプラス端子側)が接地電圧未満となる場合がある。しかし、酸素センサ100の出力を受け取るCPUの判読可能な電圧は接地電圧以上である。そのため、CPUは酸素センサの出力を接地電圧と誤判読してしまう。
そこで、特許文献1では酸素センサの出力が接地電圧未満である場合でも、センサ出力を判読可能な空燃比検出装置を提案している。特許文献1は、センサ出力に所定のバイアスをかける補正を行うことによって、接地電圧未満の出力を、少なくとも接地電圧を超える電圧として出力する出力補正手段を開示している。この技術によれば、出力特性が変化した酸素センサの出力が接地電圧未満になっても、CPUは酸素センサの出力を出力補正手段が補正した出力として判読可能である。これにより、例えば空燃比リッチ時の出力とリーン時の出力との中間値付近を比較電位(正常な酸素センサにおいては理論空燃比相当の出力)とする補正方法(以下、移動スライスレベル方式という)によって、変化した酸素センサの出力特性を補正可能である。
実開平1−124351号公報
しかしながら、移動スライスレベル方式によって変化した酸素センサの出力特性を補正する場合には、空燃比をリーン、リッチに交互に強制的に変更する制御(以下、アクティブ制御という)を実行した状態において、補正の要否を判定する必要がある。そして、係る制御は混合気の最適燃焼とは異なる観点で実行する制御であるため、実行により排気ガス中に含まれるエミッションの増大を招く。また、係る制御によって内燃機関のトルクも変動するため、例えば車両が備える内燃機関にあってはドライバビリティへも影響を及ぼすことになる。
また、特許文献1の空燃比検出装置は、接地電位を超えるように補正した出力補正手段の出力に基づいて、酸素センサの劣化を判定する手段や異常発生の有無を診断する手段を有しない。そのため、酸素センサに劣化や異常があっても使用し続けてしまう虞があり、劣化に起因する酸素センサの応答性悪化や異常の発生に起因する酸素センサの故障を未然に防ぐことができない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、酸素センサの異常を検出するとともに、より好適な出力補正の実行及び劣化の判定が可能な酸素センサの異常検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、第1のガスと第2のガスとの間に配置され、前記第1のガスと前記第2のガスとの酸素分圧差に応じた起電力を発生する検出素子を備えた酸素センサの異常検出装置であって、前記酸素センサの一方の出力端子側の出力を検出する第1の検出部と、前記酸素センサの他方の出力端子側に配設した分割抵抗間の出力を検出する第2の検出部とを備え、前記第1及び第2の検出部が検出した出力に基づき、前記酸素センサの異常の有無を診断する診断手段とともに、前記第1及び第2の検出部が検出した出力に基づき、前記酸素センサの内部抵抗値を推定する内部抵抗推定手段と、推定した該内部抵抗値に基づき、前記酸素センサの出力を補正する出力補正手段とを有することを特徴とする。
例えば、酸素センサの検出素子に欠損が発生した結果、検出素子内外面に接触する気体の酸素濃度が正常な酸素センサにおける酸素濃度と逆転している場合には、酸素センサは負電圧を発生する。係る状況においても、酸素センサの他方の出力端子側に分割抵抗間に発生する所定の電圧を印加することによって、第1の検出部は酸素センサの出力を0(ゼロ)を超える出力として検出可能である。また、酸素センサの出力は、第1及び第2の検出部が検出した出力の差である。これにより、第1及び第2の検出部が検出した出力に基づき、診断手段は酸素センサの出力を判読できるので、酸素センサの出力が負電圧であるかどうか、すなわち、酸素センサの異常の有無を診断可能である。
また、酸素センサの他方の出力端子側に分割抵抗間に発生する所定の電圧を印加することによって、酸素センサの出力が0(ゼロ)であっても、第1及び第2の検出部は、所定の電圧を検出する。この際に酸素センサに内部抵抗が発生していれば、第1及び第2の検出部で検出した電圧には電圧差が発生する。この電圧差は、酸素センサの内部抵抗増大による電圧降下と捉えることができる。このような相関関係により、この電圧降下量に基づいて内部抵抗値を推定可能である。一方、酸素センサの内部抵抗が増大すると、酸素センサの出力や応答性が低下する。そのため、この電圧降下量に基づいて内部抵抗値を推定すれば、推定した内部抵抗値に基づいて酸素センサの出力を補正可能である。本発明によれば、酸素センサの異常検出装置が診断手段、内部抵抗推定手段及び出力補正手段を有することによって、酸素センサの異常の有無を診断するとともに酸素センサの出力を好適に補正可能である。
また、本発明は、第1のガスと第2のガスとの間に配置され、前記第1のガスと前記第2のガスとの酸素分圧差に応じた起電力を発生する検出素子を備えた酸素センサの異常検出装置であって、前記酸素センサの一方の出力端子側の出力を検出する第1の検出部と、前記酸素センサの他方の出力端子側に配設した分割抵抗間の出力を検出する第2の検出部とを備え、前記第1及び第2の検出部が検出した出力に基づき、前記酸素センサの異常の有無を診断する診断手段とともに、前記第1及び第2の検出部が検出した出力に基づき、前記酸素センサの内部抵抗値を推定する内部抵抗推定手段と、推定した該内部抵抗値に基づき、前記酸素センサの劣化を判定する劣化判定手段とを有することを特徴とする。
本発明の酸素センサの異常検出装置によれば、前述した診断手段と同様、酸素センサの異常の有無を診断可能である。また、前述した内部抵抗推定手段と同様、酸素センサの内部抵抗値を推定可能である。さらに、推定した内部抵抗値が所定の設定値以上になった場合には、酸素センサが劣化している、と判定可能である。このように、酸素センサの異常検出装置が診断手段、内部抵抗推定手段及び劣化判定手段を有することによって、酸素センサの異常の有無を診断するとともに酸素センサの劣化を好適に判定可能である。
本発明によれば、酸素センサの異常を検出するとともに、より好適な出力補正の実行及び劣化の判定が可能な酸素センサの異常検出装置を提供することができる。
以下、本発明に係る酸素センサの異常検出装置(以下、単に異常検出装置と称す)の最良の実施形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、検出対象となる酸素センサ2に接続された状態での異常検出装置1を示したブロック図である。また、図2は図1に対応する電気的な構成例を示した図である。
図1に示すように、異常検出装置1は酸素センサ2の検出素子21に接続される起電力検出回路25と、この起電力検出回路25によって算出される出力を用いて検出素子21の欠損の有無を診断する診断手段、酸素センサ2の内部抵抗値を推定する内部抵抗推定手段、推定した内部抵抗値に基づき酸素センサ2の劣化を判定する判定手段及び推定した内部抵抗値に基づき酸素センサ2の出力を補正する出力補正手段としてのCPU(central processing unit)3とを含んでいる。
酸素センサ2は、検出素子21及びこの検出素子21を加熱するためのヒータ22を含んでいる。検出素子21は従来と同様の構造を有したものでよく、内側では大気(第1のガス)、外側では排気ガス(第2のガス)と接触するようにして排気通路に設置され酸素分圧に応じて後述する仮想GNDに対する起電力(図2の電池記号で表わす)を発生させる(図4参照)。図5に示す一般的な酸素センサ100のようにマイナス端子側をGNDに接続せず、仮想GNDに接続することで、後述するように酸素センサ2の内部抵抗値を推定することが可能になる。なお、図1で示す例ではCPU3が酸素センサ2の制御も行うように構成されている。酸素センサ2で発生した起電力は起電力検出回路25を介してCPU3へ供給される。
図2は、図1で示す2種類の回路、すなわちインピーダンス算出回路10及び起電力検出回路25をより詳細に示している。インピーダンス算出回路10は酸素センサ2の検出素子21のインピーダンス値を算出するための回路である。このインピーダンス算出回路10は、スイッチング素子(トランジスタ)Tr1と共に、電流測定用のシャント抵抗Rsを含んでいる。ここで検出素子21の内部インピーダンスImpが小さいと大きな電流が流れ、これとは逆に内部インピーダンスImpが大きいと小さな電流が流れる。インピーダンス値は、シャント抵抗Rsの両端(N1とN2)で検出される電圧に基づいて算出できる。具体的には、インピーダンス測定をする時に、CPU3がバッテリ26から所定の電圧Vpを印加すると共に、スイッチング素子Tr1をオン(ON)とし、この後にスイッチング素子Tr1をオフ(OFF)させる操作を行う。
CPU3は、酸素センサ2のプラス端子側に接続された検出部AD1(第1の検出部)と、マイナス端子側に接続された検出部AD2(第2の検出部)及びシャント抵抗Rsの両端の電圧を検出する検出部ADからの出力を検出している。また、CPU3は、双方向バス4によってROM5、RAM6と接続されている。ROM5には後述する電圧降下量に基づいて酸素センサ2の内部抵抗値を推定するプログラムや、推定した内部抵抗値に基づいて酸素センサ2の劣化の判定や出力の補正をするためのプログラム等、CPU3が実行する種々のプログラムやデータが格納されている。RAM6はCPU3がプログラムを実行するための処理領域を提供する。
起電力検出回路25は抵抗R1を含み、端子TE1及びTE2を介して酸素センサ2に接続されている。酸素センサ2のマイナス端子側には電圧V2を印加する。この電圧V2は、所定の電圧Vpを抵抗R2とR3とで抵抗分割することで分割部に生じる電圧である。この分割部の電圧V2を印加することで、酸素センサ2のマイナス端子側に仮想GNDを生成する。
ところで、図1で示したように酸素センサ2はヒータ22を備えている。このヒータ22は、500℃を越える程度にまで検出素子21を加熱して活性化させるために配置されている。CPU3は、検出素子21の周囲温度が活性温度に維持されるようにヒータ22を駆動制御する。このような検出素子21の活性を維持するために温度制御が必要である。また、検出素子21の周囲温度が上昇すると、図1に示すインピーダンス算出回路10が算出するインピーダンス値が低下し、これとは逆に検出素子21の周囲温度が低下するとインピーダンス値が上昇する。このような温度と内部インピーダンスImpとの相関関係に基づいて、検出素子21の温度制御を行える。なお、抵抗R3と並列に備えられたコンデンサC2は、酸素センサ2のマイナス端子側に仮想GNDを生成するにあたって、正常なインピーダンス値を算出するために備えられている。
また、図2において、上記インピーダンス算出回路10、起電力検出回路25、CPU3、ROM5、RAM6等を含んで酸素センサ2用のECU(electronic control unit:電子制御装置)7を形成した場合には、異常検出装置1はこのECU7の一部によって実現できることになる。この場合にはCPU3に接続されているROM5に酸素センサ2の異常検出用のプログラムを格納すればよい。
上述した回路構成で酸素センサ2の起電力をE、検出部AD1が検出する酸素センサ2のプラス端子側の出力をV1とすると、これらと仮想GNDにおける電圧V2との関係は次式で示される。
V1=E+V2・・・・・・・・・(A)
酸素センサ2が正常な場合には、起電力Eは次式に示す範囲に含まれる値である。
0<E<1(V)・・・・・・・・(B)
一方、検出素子21に欠損が生じている場合には、検出素子21内に排気ガス、検出素子21外に大気が接触する状態が発生する。この正常な酸素センサ2における酸素濃度と逆転したような状態においても、酸素センサ2の起電力Eは(B)式に示す最大出力値に基づき、次式に示す範囲に含まれる値となる。
−1<E<0(V)・・・・・・・(C)
したがって、仮想GNDにおける電圧V2が、式(V2>1(V))に示すように1Vよりも大きくなるよう分割抵抗R2及びR3の抵抗値を設定すれば、(A)式及び(C)式によりセンサ出力V1は、次式に示す範囲に含まれる出力となる。
V1>0(V)・・・・・・・・・(D)
これにより、酸素センサ2の起電力EがC式に含まれるような負電圧であっても、CPU3は起電力Eの代わりにセンサ出力V1を検出することができる。また、(A)式及び(C)式により、センサ出力V1と印加した電圧V2との差が0(ゼロ)V未満、すなわち式(V1−V2<0(V))を満たせば、CPU3は、酸素センサ2が異常であると診断できる。以上によって、酸素センサ2の異常を検出可能である。
また、例えば劣化により酸素センサ2の内部抵抗が変化すると、酸素センサ2の出力や応答性に影響が生じる。図3は、内部抵抗の大きさと酸素センサ2の起電力Eとの相関関係を示す図である。図3は、縦軸が酸素センサ2の起電力E、横軸が内部抵抗値である。図3により、内部抵抗が増大すると酸素センサ2の起電力Eが低下する傾向を把握することが可能である。
このような特徴を捉え、本実施例では、酸素センサ2の電圧降下量を測定し、この電圧降下量から内部抵抗値を推定する。式(A)により、酸素センサ2の起電力Eが0(ゼロ)Vの場合、式(V1−V2=0)に示す通り、センサ出力V1と分割部における電圧V2の差は0(ゼロ)Vである。すなわち、センサ出力V1は分割部の電圧V2と同じになる。ところが、酸素センサ2に内部抵抗が発生している場合には、分割部の電圧V2は、酸素センサ2のプラス端子側で低下する。すなわち、センサ出力V1が低下するので、式(V1−V2≠0)に示す通り、式(V1−V2)はある所定の値となる。本実施例では、この値を酸素センサ2の内部抵抗による電圧降下量Bとして捉える。例えば図3に示す相関関係を用いれば、この電圧降下量Bから酸素センサ2の内部抵抗値を推定可能である。
ここで、酸素センサ2の内部抵抗は温度によって変化する。また、電圧降下量Bは、酸素センサ2の起電力Eによっても変化する。そのため、電圧降下量Bを測定する際には、以下のような条件を満たす必要がある。満たすべき条件の一つは、略同一のセンサ温度にて電圧降下量Bを測定することである。前述したように、検出素子21のインピーダンス値と検出素子21の周囲温度とには相関関係がある。したがって、例えば略同一のインピーダンス値を検出した際には、略同一のセンサ温度にて電圧降下分Bを測定することが可能である。
さらに満たすべき別の条件は、酸素センサ2の起電力Eが略0(ゼロ)Vのときに電圧降下量を測定することである。この条件を満たすためには、内燃機関において燃料カット制御を実行し、大気を排気するようにすればよい。これによって、検出素子21の内外に接触する気体を共に大気にすることができるので、酸素センサ2の起電力Eを略0(ゼロ)Vにできる。したがって、この際に電圧降下量Bを測定すればよい。以上のような条件を満たすことによって、酸素センサ2の内部抵抗値と相関関係を有する電圧降下量Bを測定することが可能である。
上述のようにして推定した内部抵抗値によって、CPU3は酸素センサ2の出力を補正することができる。酸素センサ2の内部抵抗が増大すると、酸素センサ2の起電力Eや応答性は低下する。このような相関関係を利用して、本実施例では、推定した内部抵抗値の大きさに応じて、低下した起電力Eや応答性を補正可能である。これによって、例えば酸素センサ2の出力を利用して出力補正を実行する場合に必要となるアクティブ制御を実行する必要がない。このアクティブ制御は前述したようにエミッションの増大を招き、他の制御、例えば内燃機関の燃料噴射制御へも影響を及ぼす。それ故に比較的限れられた条件下、例えば少なくともドライバビリティに多大な影響を与えない状況下でないと、酸素センサ2の出力の補正ができないという問題点がある。本実施例によれば、このような問題点のない酸素センサ2の出力補正を実行可能である。
また、酸素センサ2の劣化によっても内部抵抗は増大する。このような相関関係を利用して、推定した内部抵抗値が例えば設定値よりも大きくなった場合には、酸素センサ2が劣化していると判定することができる。また、電圧降下量を測定して内部抵抗値を推定するので、例えば内部抵抗値を測定するための比較抵抗を回路に追加する必要もない。以上により、酸素センサ2の異常を検出するとともに、より好適な出力補正の実行及び劣化の判定が可能な酸素センサの異常検出装置1を実現することができる。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
検出対象となる酸素センサ2に接続された状態での異常検出装置1を示したブロック図である。 図1に対応する電気的な構成例を示した図である。 内部抵抗の大きさと酸素センサ2の起電力Eとの相関関係を示す図である。 一般的な酸素センサにおける検出素子部を示した図である。 一般的な酸素センサの電圧検出回路を示した図である。
符号の説明
1 異常検出装置
2 酸素センサ
3 CPU
4 双方向バス
5 ROM
6 RAM
7 ECU
10 インピーダンス算出回路
21 検出素子
22 ヒータ
25 起電力検出回路

Claims (2)

  1. 第1のガスと第2のガスとの間に配置され、前記第1のガスと前記第2のガスとの酸素分圧差に応じた起電力を発生する検出素子を備えた酸素センサの異常検出装置であって、
    前記酸素センサの一方の出力端子側の出力を検出する第1の検出部と、前記酸素センサの他方の出力端子側に配設した分割抵抗間の出力を検出する第2の検出部とを備え、
    前記第1及び第2の検出部が検出した出力に基づき、前記酸素センサの異常の有無を診断する診断手段とともに、前記第1及び第2の検出部が検出した出力に基づき、前記酸素センサの内部抵抗値を推定する内部抵抗推定手段と、推定した該内部抵抗値に基づき、前記酸素センサの出力を補正する出力補正手段とを有することを特徴とする酸素センサの異常検出装置。
  2. 第1のガスと第2のガスとの間に配置され、前記第1のガスと前記第2のガスとの酸素分圧差に応じた起電力を発生する検出素子を備えた酸素センサの異常検出装置であって、
    前記酸素センサの一方の出力端子側の出力を検出する第1の検出部と、前記酸素センサの他方の出力端子側に配設した分割抵抗間の出力を検出する第2の検出部とを備え、
    前記第1及び第2の検出部が検出した出力に基づき、前記酸素センサの異常の有無を診断する診断手段とともに、前記第1及び第2の検出部が検出した出力に基づき、前記酸素センサの内部抵抗値を推定する内部抵抗推定手段と、推定した該内部抵抗値に基づき、前記酸素センサの劣化を判定する劣化判定手段とを有することを特徴とする酸素センサの異常検出装置。
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