JPH1167557A - シールド部を備える変圧器用鉄心 - Google Patents
シールド部を備える変圧器用鉄心Info
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- JPH1167557A JPH1167557A JP22875997A JP22875997A JPH1167557A JP H1167557 A JPH1167557 A JP H1167557A JP 22875997 A JP22875997 A JP 22875997A JP 22875997 A JP22875997 A JP 22875997A JP H1167557 A JPH1167557 A JP H1167557A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】シート状のシールド体の互いに重なり合うよう
にする両端部の相互間における電気絶縁を、容易で確実
に行えるように改良されたシールド部を備える変圧器用
鉄心を提供する。 【解決手段】変圧器用鉄心1は、従来例のシールド用絶
縁体に用いられているのと同様のシート状の電気絶縁材
を,矩形状に裁断の上でU字状に折り曲げて形成したシ
ールド用絶縁体3を用いたシールド部2を備えている。
シールド用絶縁体3は、シールド体6の内側の端部6a
に挿入されて配置されるが、U字状に折り曲げられた外
側の部分の長さ寸法(脚部8の外周に沿う方向の寸法)
である寸法Lは、端部6aと端部6bとを接触させない
ために,端部6aと端部6bの重なり合う寸法よりも長
い寸法として設定される必要があり、U字状に折り曲げ
られた内側の部分の長さ寸法は適宜の寸法に定めること
ができる。
にする両端部の相互間における電気絶縁を、容易で確実
に行えるように改良されたシールド部を備える変圧器用
鉄心を提供する。 【解決手段】変圧器用鉄心1は、従来例のシールド用絶
縁体に用いられているのと同様のシート状の電気絶縁材
を,矩形状に裁断の上でU字状に折り曲げて形成したシ
ールド用絶縁体3を用いたシールド部2を備えている。
シールド用絶縁体3は、シールド体6の内側の端部6a
に挿入されて配置されるが、U字状に折り曲げられた外
側の部分の長さ寸法(脚部8の外周に沿う方向の寸法)
である寸法Lは、端部6aと端部6bとを接触させない
ために,端部6aと端部6bの重なり合う寸法よりも長
い寸法として設定される必要があり、U字状に折り曲げ
られた内側の部分の長さ寸法は適宜の寸法に定めること
ができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、脚部の外周部を
シート状のシールド体で覆うようにしたシールド部を備
える変圧器用鉄心に係わり、シート状のシールド体の互
いに重なり合うようにする両端部の相互間における電気
絶縁を、容易で確実に行えるように改良されたその構成
に関する。
シート状のシールド体で覆うようにしたシールド部を備
える変圧器用鉄心に係わり、シート状のシールド体の互
いに重なり合うようにする両端部の相互間における電気
絶縁を、容易で確実に行えるように改良されたその構成
に関する。
【0002】
【従来の技術】電力用に用いられる変圧器は、変圧器用
鉄心と変圧器用巻線とを必須の部品として備えているの
が一般であり、変圧器用鉄心は、交番磁界による渦流損
を低減するため、けい素鋼板などの強磁性薄板製の鉄心
板の多数枚を積層するいわゆる積み鉄心の構成とされる
のが一般である。このため、変圧器用鉄心の各部の断面
形状は、用いられる鉄心板の幅寸法が単一である場合に
は矩形状になり、また、用いられる鉄心板として互いに
異なる幅寸法を持つ複数種類を用いる場合には、いわゆ
る階段状になる。この変圧器用鉄心は、良く知られてい
るように、いずれの断面形状を持つ場合であっても、変
圧器用巻線が装填される部位である脚部と、脚部の端部
を磁気的に接続する継鉄部とを少なくとも有している。
鉄心と変圧器用巻線とを必須の部品として備えているの
が一般であり、変圧器用鉄心は、交番磁界による渦流損
を低減するため、けい素鋼板などの強磁性薄板製の鉄心
板の多数枚を積層するいわゆる積み鉄心の構成とされる
のが一般である。このため、変圧器用鉄心の各部の断面
形状は、用いられる鉄心板の幅寸法が単一である場合に
は矩形状になり、また、用いられる鉄心板として互いに
異なる幅寸法を持つ複数種類を用いる場合には、いわゆ
る階段状になる。この変圧器用鉄心は、良く知られてい
るように、いずれの断面形状を持つ場合であっても、変
圧器用巻線が装填される部位である脚部と、脚部の端部
を磁気的に接続する継鉄部とを少なくとも有している。
【0003】変圧器用鉄心は電気上の安全などのために
電気的には接地されることが一般であり、また、変圧器
用巻線には、変圧器の使用電圧に応じる値の電圧が印加
される。したがって、変圧器用巻線と変圧器用鉄心との
間には、変圧器用巻線に印加される電圧に対応する電位
差が与えられて、これによる電界が形成されることにな
る。この電界の強度を変圧器用鉄心側から見ると、変圧
器用巻線が装填される脚部で大きく、継鉄部では相対的
に小さいことが一般である。そうして、変圧器用鉄心の
断面形状が矩形状であっても階段状であっても、その角
部には良く知られているところから電界が集中すること
になるので、この電界の集中を防止するために、脚部の
外周部にはシールド部を備えることが一般となってい
る。
電気的には接地されることが一般であり、また、変圧器
用巻線には、変圧器の使用電圧に応じる値の電圧が印加
される。したがって、変圧器用巻線と変圧器用鉄心との
間には、変圧器用巻線に印加される電圧に対応する電位
差が与えられて、これによる電界が形成されることにな
る。この電界の強度を変圧器用鉄心側から見ると、変圧
器用巻線が装填される脚部で大きく、継鉄部では相対的
に小さいことが一般である。そうして、変圧器用鉄心の
断面形状が矩形状であっても階段状であっても、その角
部には良く知られているところから電界が集中すること
になるので、この電界の集中を防止するために、脚部の
外周部にはシールド部を備えることが一般となってい
る。
【0004】以下に、図2を用いて、円筒状の変圧器用
巻線が装填されると共に階段状の断面形状を持つ脚部を
有する場合に代表させて、シールド部を備える変圧器用
鉄心の従来例を説明する。ここで図2は、従来例のシー
ルド部を備える変圧器用鉄心を変圧器用巻線と共に模式
的に示す断面図である。図2において、9は、階段状の
断面形状を持つ周知の脚部8を含む鉄心部と、シールド
部7とを備えた変圧器用鉄心であり、4は、円筒形状を
持つ周知の変圧器用巻線(以降、単に巻線と略称するこ
とがある。)である。シールド部7は、シート状のシー
ルド体6と、シールド体6の両側の端部6a,6bの間
を電気的に絶縁するためのシート状のシールド用絶縁体
5と、電気絶縁材製の絶縁筒71,72とを有して構成
されている。
巻線が装填されると共に階段状の断面形状を持つ脚部を
有する場合に代表させて、シールド部を備える変圧器用
鉄心の従来例を説明する。ここで図2は、従来例のシー
ルド部を備える変圧器用鉄心を変圧器用巻線と共に模式
的に示す断面図である。図2において、9は、階段状の
断面形状を持つ周知の脚部8を含む鉄心部と、シールド
部7とを備えた変圧器用鉄心であり、4は、円筒形状を
持つ周知の変圧器用巻線(以降、単に巻線と略称するこ
とがある。)である。シールド部7は、シート状のシー
ルド体6と、シールド体6の両側の端部6a,6bの間
を電気的に絶縁するためのシート状のシールド用絶縁体
5と、電気絶縁材製の絶縁筒71,72とを有して構成
されている。
【0005】変圧器用鉄心9が有する鉄心部は、脚部8
と図示しない周知の継鉄部などを有して構成されてお
り、図示を省略したが周知の方法によって電気的には接
地されるように構成されている。シールド体6は、カー
ボン粉末入りの繊維を織り込むことなどによって導電性
が付与されたポリエステル繊維製の不織布などのシート
状で導電性を持つ柔軟な布地であり、矩形状に裁断され
ている。なお、シールド体6に用いられるシート材とし
ては、柔軟で導電性を有するものであれば適宜の素材の
採用が可能であり、例えば、カーボン繊維製、金属製繊
維製などの導電性を有するシート材を用いたものも知ら
れている。このシールド体6は、図示を省略した適宜の
公知の方法によって接地電位に接続されている。
と図示しない周知の継鉄部などを有して構成されてお
り、図示を省略したが周知の方法によって電気的には接
地されるように構成されている。シールド体6は、カー
ボン粉末入りの繊維を織り込むことなどによって導電性
が付与されたポリエステル繊維製の不織布などのシート
状で導電性を持つ柔軟な布地であり、矩形状に裁断され
ている。なお、シールド体6に用いられるシート材とし
ては、柔軟で導電性を有するものであれば適宜の素材の
採用が可能であり、例えば、カーボン繊維製、金属製繊
維製などの導電性を有するシート材を用いたものも知ら
れている。このシールド体6は、図示を省略した適宜の
公知の方法によって接地電位に接続されている。
【0006】絶縁筒71,72は、シールド体6に隣接
する脚部8などの部品に対する電気絶縁や,シールド体
6の機械的な保護を役目とする電気絶縁材製の比較的に
大きな剛性を持つ円筒状体であり、絶縁筒71は脚部8
の外周を直接に覆うようにして、また、絶縁筒72はシ
ールド体6の外側を覆うようにして配置される。矩形状
に裁断されたシールド体6は、巻線4の内周面に対向す
る部位の脚部8を完全に覆うようにするために、いわゆ
るのり巻き状にして一巡りさせて絶縁筒71の外周に巻
き付けられており、両側の端部6a,6bは図示のとお
りに互いに重なり合わせられている。ただし、内側の端
部6aと外側の端部6bとが接触し合うことは、脚部8
に対する1ターンの短絡巻線が形成されることになって
好ましくないので、端部6aと端部6bとの間は電気的
に絶縁されることが重要となる。
する脚部8などの部品に対する電気絶縁や,シールド体
6の機械的な保護を役目とする電気絶縁材製の比較的に
大きな剛性を持つ円筒状体であり、絶縁筒71は脚部8
の外周を直接に覆うようにして、また、絶縁筒72はシ
ールド体6の外側を覆うようにして配置される。矩形状
に裁断されたシールド体6は、巻線4の内周面に対向す
る部位の脚部8を完全に覆うようにするために、いわゆ
るのり巻き状にして一巡りさせて絶縁筒71の外周に巻
き付けられており、両側の端部6a,6bは図示のとお
りに互いに重なり合わせられている。ただし、内側の端
部6aと外側の端部6bとが接触し合うことは、脚部8
に対する1ターンの短絡巻線が形成されることになって
好ましくないので、端部6aと端部6bとの間は電気的
に絶縁されることが重要となる。
【0007】この目的のために設けられているのがシー
ルド用絶縁体5である。シールド用絶縁体5には、プレ
スボードなどのシート状の電気絶縁材(例えば、厚さ
0.5〔mm〕)が用いられている。両端部6a,6b
の間にシールド用絶縁体5が挟み込まれた状態とされて
絶縁筒71に巻き付けられたシールド体6は、接着テー
プなどの図示しない周知の電気絶縁材製テープが巻き付
けられることで固定される。なお、巻線4は、この発明
の直接の対象では無く、かつ周知の部品であるので、そ
の構成の説明は省略する。
ルド用絶縁体5である。シールド用絶縁体5には、プレ
スボードなどのシート状の電気絶縁材(例えば、厚さ
0.5〔mm〕)が用いられている。両端部6a,6b
の間にシールド用絶縁体5が挟み込まれた状態とされて
絶縁筒71に巻き付けられたシールド体6は、接着テー
プなどの図示しない周知の電気絶縁材製テープが巻き付
けられることで固定される。なお、巻線4は、この発明
の直接の対象では無く、かつ周知の部品であるので、そ
の構成の説明は省略する。
【0008】なおまた、これまでの説明では、脚部(例
えば、脚部8)の断面形状は階段状であり、変圧器用巻
線(例えば、変圧器用巻線4)の形状は円筒状であると
してきたが、シールド部を備える変圧器用鉄心を用いた
変圧器においては、矩形状の断面形状を持つ脚部や,矩
形の筒状の形状を持つ変圧器用巻線を用いたものも知ら
れている。
えば、脚部8)の断面形状は階段状であり、変圧器用巻
線(例えば、変圧器用巻線4)の形状は円筒状であると
してきたが、シールド部を備える変圧器用鉄心を用いた
変圧器においては、矩形状の断面形状を持つ脚部や,矩
形の筒状の形状を持つ変圧器用巻線を用いたものも知ら
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
るシールド部を備えた変圧器用鉄心(例えば、変圧器用
鉄心9)においては、前述のごとくに構成されているの
で、変圧器用巻線(例えば、変圧器用巻線4)の内周面
に対向する部位の脚部(例えば、脚部8)はシールド体
(例えば、シールド体6)によって完全に覆われてお
り、このシールド体は接地をされている。これによっ
て、巻線から発して脚部に向かおうとする周知の電気力
線の全てはシールド体が終着点になり、脚部に到達する
電気力線を零にすることができている。そうして、脚部
を覆うシールド体は角部などの曲率半径の小さな部分を
持たないことにより、電界の集中が発生しない。
るシールド部を備えた変圧器用鉄心(例えば、変圧器用
鉄心9)においては、前述のごとくに構成されているの
で、変圧器用巻線(例えば、変圧器用巻線4)の内周面
に対向する部位の脚部(例えば、脚部8)はシールド体
(例えば、シールド体6)によって完全に覆われてお
り、このシールド体は接地をされている。これによっ
て、巻線から発して脚部に向かおうとする周知の電気力
線の全てはシールド体が終着点になり、脚部に到達する
電気力線を零にすることができている。そうして、脚部
を覆うシールド体は角部などの曲率半径の小さな部分を
持たないことにより、電界の集中が発生しない。
【0010】高い電圧で使用されると共にシールド体が
設けられていない変圧器用鉄心においては、巻線から発
して接地電位に向かう電気力線が脚部に到達し、周知の
ことによって脚部の角部に電界集中部が形成されること
で、周知の部分放電が発生すると言う問題がある。シー
ルド部を備えた変圧器用鉄心では、シールド体を備える
ことによって、脚部の角部に電界集中部が形成されるこ
とで発生する部分放電の問題を解消することができてい
る。しかしながら、従来技術のシールド部を備えた変圧
器用鉄心には、次記する問題点が残存しており、その解
決が望まれている。
設けられていない変圧器用鉄心においては、巻線から発
して接地電位に向かう電気力線が脚部に到達し、周知の
ことによって脚部の角部に電界集中部が形成されること
で、周知の部分放電が発生すると言う問題がある。シー
ルド部を備えた変圧器用鉄心では、シールド体を備える
ことによって、脚部の角部に電界集中部が形成されるこ
とで発生する部分放電の問題を解消することができてい
る。しかしながら、従来技術のシールド部を備えた変圧
器用鉄心には、次記する問題点が残存しており、その解
決が望まれている。
【0011】シールド用絶縁体(例えば、シールド用絶
縁体5)は、その設置目的を全うするために、脚部の外
周に沿う方向である長さ寸法を、まずシールド体の両端
部(例えば、端部6a,6b)の重なり合う寸法を実測
し、この実測値よりも長い寸法として設定するようにし
ている。すなわち、シールド用絶縁体の長さ寸法の設定
に多くの手間を要している。また、シールド体では、絶
縁筒(例えば、絶縁筒71)に巻き付けられた後に、端
部の重なり合う部位がシールド用絶縁体によって電気絶
縁されていることの確認のために、シールド体の外側の
端部(例えば、端部6b)からシールド用絶縁体が食み
出ていることの確認を行うようにしている。しかしなが
ら、シールド体の内側の端部(例えば、端部6a)がシ
ールド体によって隠れざるを得ないので、内側の端部が
シールド用絶縁体によって電気絶縁されていることの確
認は目視によっては全く不可能なのである。
縁体5)は、その設置目的を全うするために、脚部の外
周に沿う方向である長さ寸法を、まずシールド体の両端
部(例えば、端部6a,6b)の重なり合う寸法を実測
し、この実測値よりも長い寸法として設定するようにし
ている。すなわち、シールド用絶縁体の長さ寸法の設定
に多くの手間を要している。また、シールド体では、絶
縁筒(例えば、絶縁筒71)に巻き付けられた後に、端
部の重なり合う部位がシールド用絶縁体によって電気絶
縁されていることの確認のために、シールド体の外側の
端部(例えば、端部6b)からシールド用絶縁体が食み
出ていることの確認を行うようにしている。しかしなが
ら、シールド体の内側の端部(例えば、端部6a)がシ
ールド体によって隠れざるを得ないので、内側の端部が
シールド用絶縁体によって電気絶縁されていることの確
認は目視によっては全く不可能なのである。
【0012】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その目的は、シート状のシール
ド体の互いに重なり合うようにする両端部の相互間にお
ける電気絶縁を、容易で確実に行えるように改良された
シールド部を備える変圧器用鉄心を提供することにあ
る。
みなされたものであり、その目的は、シート状のシール
ド体の互いに重なり合うようにする両端部の相互間にお
ける電気絶縁を、容易で確実に行えるように改良された
シールド部を備える変圧器用鉄心を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の目的
は、 1)変圧器用巻線がそれぞれ装填される1個または複数
個の脚部と、それぞれの脚部の外周部とこの脚部に装填
される変圧器用巻線の内周部との間に介挿されてなるシ
ールド部とを備え、シールド部は、両端部が互いに重な
り合うようにして脚部の外周部を一巡りさせて配置され
て,変圧器用巻線の内周部に対向する部位の脚部の外周
部を覆ってなるシート状のシールド体と、シールド体の
両端部の互いに重なり合うことになる部分の間を電気的
に絶縁してなるシート状で電気絶縁材製のシールド用絶
縁体とを有してなり、それぞれの変圧器用巻線から発生
してこの変圧器用巻線が装填される脚部に向かう電気力
線を前記シールド体によって捕捉するようにしてなるシ
ールド部を備える変圧器用鉄心において、シールド部
は、シールド用絶縁体がU字状に折り曲げられ、シール
ド体の内側の端部に挿入されて配置されてなる構成とす
ること、により達成される。
は、 1)変圧器用巻線がそれぞれ装填される1個または複数
個の脚部と、それぞれの脚部の外周部とこの脚部に装填
される変圧器用巻線の内周部との間に介挿されてなるシ
ールド部とを備え、シールド部は、両端部が互いに重な
り合うようにして脚部の外周部を一巡りさせて配置され
て,変圧器用巻線の内周部に対向する部位の脚部の外周
部を覆ってなるシート状のシールド体と、シールド体の
両端部の互いに重なり合うことになる部分の間を電気的
に絶縁してなるシート状で電気絶縁材製のシールド用絶
縁体とを有してなり、それぞれの変圧器用巻線から発生
してこの変圧器用巻線が装填される脚部に向かう電気力
線を前記シールド体によって捕捉するようにしてなるシ
ールド部を備える変圧器用鉄心において、シールド部
は、シールド用絶縁体がU字状に折り曲げられ、シール
ド体の内側の端部に挿入されて配置されてなる構成とす
ること、により達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。なお、この項の以下の説明
においては、変圧器用巻線や従来例のシールド部を備え
た変圧器用鉄心と同一部分には同じ符号を付し、その説
明を省略する。図1は、この発明の実施の形態の一例に
よるシールド部を備える変圧器用鉄心を変圧器用巻線と
共に模式的に示す断面図である。図1において、1は、
図2に示した従来例によるシールド部を備えた変圧器用
鉄心9に対して、シールド用絶縁体としてシールド用絶
縁体3を用いたシールド部2を備えるようにした変圧器
用鉄心である。
を参照して詳細に説明する。なお、この項の以下の説明
においては、変圧器用巻線や従来例のシールド部を備え
た変圧器用鉄心と同一部分には同じ符号を付し、その説
明を省略する。図1は、この発明の実施の形態の一例に
よるシールド部を備える変圧器用鉄心を変圧器用巻線と
共に模式的に示す断面図である。図1において、1は、
図2に示した従来例によるシールド部を備えた変圧器用
鉄心9に対して、シールド用絶縁体としてシールド用絶
縁体3を用いたシールド部2を備えるようにした変圧器
用鉄心である。
【0015】シールド用絶縁体3は、この発明による特
徴的な形状として、従来例のシールド用絶縁体5に用い
られているのと同様のシート状の電気絶縁材を、矩形状
に裁断した上で図に示すごとくにU字状に折り曲げて形
成するようにしている。このような形状を持つシールド
用絶縁体3は、シールド体6の内側の端部6aに挿入さ
れて配置される。シールド用絶縁体3のU字状に折り曲
げられた内側の部分の長さ寸法(脚部8の外周に沿う方
向の寸法)は、主にシールド用絶縁体3をシールド体6
に保持するために必要なものであり、電気絶縁を考慮す
る必要がさして無いので、適宜の寸法に定めることがで
きる。
徴的な形状として、従来例のシールド用絶縁体5に用い
られているのと同様のシート状の電気絶縁材を、矩形状
に裁断した上で図に示すごとくにU字状に折り曲げて形
成するようにしている。このような形状を持つシールド
用絶縁体3は、シールド体6の内側の端部6aに挿入さ
れて配置される。シールド用絶縁体3のU字状に折り曲
げられた内側の部分の長さ寸法(脚部8の外周に沿う方
向の寸法)は、主にシールド用絶縁体3をシールド体6
に保持するために必要なものであり、電気絶縁を考慮す
る必要がさして無いので、適宜の寸法に定めることがで
きる。
【0016】他方、シールド用絶縁体3のU字状に折り
曲げられた外側の部分の長さ寸法である寸法Lは、内側
の端部6aと外側の端部6bとが接触しないようにする
ためのものであり、端部6aと端部6bの重なり合う寸
法よりも長い寸法として設定される必要があることは、
従来例の場合と同一である。そうして、この発明になる
シールド用絶縁体3の長さ寸法Lの設定には、従来例の
シールド用絶縁体5の場合と同一の方法を採ることもで
きるが、シールド用絶縁体3がU字状に折り曲げられて
いて端部6aに挿入されて保持されることを利用した,
簡便に設定する方法を採用することもできるという利点
を持っている。
曲げられた外側の部分の長さ寸法である寸法Lは、内側
の端部6aと外側の端部6bとが接触しないようにする
ためのものであり、端部6aと端部6bの重なり合う寸
法よりも長い寸法として設定される必要があることは、
従来例の場合と同一である。そうして、この発明になる
シールド用絶縁体3の長さ寸法Lの設定には、従来例の
シールド用絶縁体5の場合と同一の方法を採ることもで
きるが、シールド用絶縁体3がU字状に折り曲げられて
いて端部6aに挿入されて保持されることを利用した,
簡便に設定する方法を採用することもできるという利点
を持っている。
【0017】すなわち、シールド用絶縁体3は、長さ方
向寸法に余裕を持たせた矩形状に裁断されたシート状の
電気絶縁材を用いてU字状に形成し、シールド体6が絶
縁筒71に巻き付けられた後に、例えば、シールド体6
の端部6bから過度に食み出ているシールド用絶縁体3
を切断などによって除去することで、端部6bから食み
出す長さを適正値に調整するという方法を採ることがで
きる。
向寸法に余裕を持たせた矩形状に裁断されたシート状の
電気絶縁材を用いてU字状に形成し、シールド体6が絶
縁筒71に巻き付けられた後に、例えば、シールド体6
の端部6bから過度に食み出ているシールド用絶縁体3
を切断などによって除去することで、端部6bから食み
出す長さを適正値に調整するという方法を採ることがで
きる。
【0018】図1に示すこの発明の実施の形態の一例に
よるシールド部を備えた変圧器用鉄心1では前述の構成
としたので、U字状のシールド用絶縁体3はシールド体
6の内側の端部6aに挿入されて配置されることにな
る。したがって、この端部6aはシールド用絶縁体3に
よって挟み込まれて保持をされるので、確実に電気絶縁
されることになり、シールド用絶縁体3を巻き付けた後
でのその確認が基本的に不要であるとの特長を生み出す
ことができている。これにより、シールド体6の絶縁筒
71の巻き付け後における、内側の端部6aがシールド
用絶縁体3によって電気絶縁されていることの目視によ
る確認が不可能であっても、シールド体6の両端部6
a,6bの接触に起因する1ターンの短絡巻線の形成防
止に関する信頼性を向上することができることになる。
よるシールド部を備えた変圧器用鉄心1では前述の構成
としたので、U字状のシールド用絶縁体3はシールド体
6の内側の端部6aに挿入されて配置されることにな
る。したがって、この端部6aはシールド用絶縁体3に
よって挟み込まれて保持をされるので、確実に電気絶縁
されることになり、シールド用絶縁体3を巻き付けた後
でのその確認が基本的に不要であるとの特長を生み出す
ことができている。これにより、シールド体6の絶縁筒
71の巻き付け後における、内側の端部6aがシールド
用絶縁体3によって電気絶縁されていることの目視によ
る確認が不可能であっても、シールド体6の両端部6
a,6bの接触に起因する1ターンの短絡巻線の形成防
止に関する信頼性を向上することができることになる。
【0019】また、長さ方向寸法に余裕を持たせた矩形
状に裁断されたシート状の電気絶縁材を用いてシールド
用絶縁体3を形成し、シールド体6が絶縁筒71に巻き
付けられた後に,シールド体6の端部6bから食み出す
シールド用絶縁体3の長さを適正値に調整するという方
法を採ることにより、シールド用絶縁体3の長さ寸法の
設定に要する手間の単純化ができて、その製造原価を低
減することができる。
状に裁断されたシート状の電気絶縁材を用いてシールド
用絶縁体3を形成し、シールド体6が絶縁筒71に巻き
付けられた後に,シールド体6の端部6bから食み出す
シールド用絶縁体3の長さを適正値に調整するという方
法を採ることにより、シールド用絶縁体3の長さ寸法の
設定に要する手間の単純化ができて、その製造原価を低
減することができる。
【0020】
【発明の効果】この発明になるシールド部を備えた変圧
器用鉄心においては、前記の課題を解決するための手段
の項で述べた構成とすることにより、次記する効果を奏
する。 シールド体の内側の端部がシールド用絶縁体により挟
み込まれるようにして確実に保持されることで、シール
ド体の両端部の接触に起因する1ターンの短絡巻線の形
成防止に関する信頼性の向上が可能になる。
器用鉄心においては、前記の課題を解決するための手段
の項で述べた構成とすることにより、次記する効果を奏
する。 シールド体の内側の端部がシールド用絶縁体により挟
み込まれるようにして確実に保持されることで、シール
ド体の両端部の接触に起因する1ターンの短絡巻線の形
成防止に関する信頼性の向上が可能になる。
【0021】長さ方向寸法に余裕を持たせた矩形状に
裁断されたシート状の電気絶縁材を用いてシールド用絶
縁体を形成し、シールド体が絶縁筒に巻き付けられた後
にシールド用絶縁体の長さを適正値に調整するという方
法を採ることにより、シールド用絶縁体の長さ寸法の設
定に要する工数の低減が可能となり、これに伴って製造
原価の低減が可能となる。
裁断されたシート状の電気絶縁材を用いてシールド用絶
縁体を形成し、シールド体が絶縁筒に巻き付けられた後
にシールド用絶縁体の長さを適正値に調整するという方
法を採ることにより、シールド用絶縁体の長さ寸法の設
定に要する工数の低減が可能となり、これに伴って製造
原価の低減が可能となる。
【図1】この発明の実施の形態の一例によるシールド部
を備える変圧器用鉄心を変圧器用巻線と共に模式的に示
す断面図
を備える変圧器用鉄心を変圧器用巻線と共に模式的に示
す断面図
【図2】従来例のシールド部を備える変圧器用鉄心を変
圧器用巻線と共に模式的に示す断面図
圧器用巻線と共に模式的に示す断面図
1 変圧器用鉄心 2 シールド部 3 シールド用絶縁体 6 シールド体 6a 端部 6b 端部 8 脚部 L 寸法
Claims (1)
- 【請求項1】変圧器用巻線がそれぞれ装填される1個ま
たは複数個の脚部と、それぞれの脚部の外周部とこの脚
部に装填される変圧器用巻線の内周部との間に介挿され
てなるシールド部とを備え、シールド部は、両端部が互
いに重なり合うようにして脚部の外周部を一巡りさせて
配置されて,変圧器用巻線の内周部に対向する部位の脚
部の外周部を覆ってなるシート状のシールド体と、シー
ルド体の両端部の互いに重なり合うことになる部分の間
を電気的に絶縁してなるシート状で電気絶縁材製のシー
ルド用絶縁体とを有してなり、それぞれの変圧器用巻線
から発生してこの変圧器用巻線が装填される脚部に向か
う電気力線を前記シールド体によって捕捉するようにし
てなるシールド部を備える変圧器用鉄心において、 シールド部は、シールド用絶縁体がU字状に折り曲げら
れ、シールド体の内側の端部に挿入されて配置されてな
ることを特徴とするシールド部を備える変圧器用鉄心。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22875997A JPH1167557A (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | シールド部を備える変圧器用鉄心 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22875997A JPH1167557A (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | シールド部を備える変圧器用鉄心 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1167557A true JPH1167557A (ja) | 1999-03-09 |
Family
ID=16881391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22875997A Pending JPH1167557A (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | シールド部を備える変圧器用鉄心 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1167557A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101777416A (zh) * | 2010-03-15 | 2010-07-14 | 贵阳新星变压器有限公司 | 壳式变压器矩形圆角铁芯 |
CN101794663A (zh) * | 2010-04-08 | 2010-08-04 | 崔贵峰 | 一种树脂浇注线圈干式铁心电抗器 |
JP2011066266A (ja) * | 2009-09-18 | 2011-03-31 | Japan Ae Power Systems Corp | 電磁誘導機器 |
-
1997
- 1997-08-26 JP JP22875997A patent/JPH1167557A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011066266A (ja) * | 2009-09-18 | 2011-03-31 | Japan Ae Power Systems Corp | 電磁誘導機器 |
CN101777416A (zh) * | 2010-03-15 | 2010-07-14 | 贵阳新星变压器有限公司 | 壳式变压器矩形圆角铁芯 |
CN101794663A (zh) * | 2010-04-08 | 2010-08-04 | 崔贵峰 | 一种树脂浇注线圈干式铁心电抗器 |
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