JP3419565B2 - 静止誘導電気機器 - Google Patents

静止誘導電気機器

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JP3419565B2 JP24361794A JP24361794A JP3419565B2 JP 3419565 B2 JP3419565 B2 JP 3419565B2 JP 24361794 A JP24361794 A JP 24361794A JP 24361794 A JP24361794 A JP 24361794A JP 3419565 B2 JP3419565 B2 JP 3419565B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、巻線端部に静電シール
ドを取り付けた静止誘導電気機器にかかり、特に、静電
シールドの外周の絶縁構造に改良を施した静止誘導電気
機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、防災上の観点から、油入変圧器に
変わる変圧器として、ガスを絶縁媒体としたガス絶縁変
圧器が注目されている。この様なガス絶縁変圧器にはさ
まざまな巻線構成があるが、その一例として、従来の油
入変圧器と同様に、絶縁被覆した平角銅線を絶縁筒の上
に巻回してなるガス絶縁変圧器について、以下に説明す
る。
【0003】ここで、図3はガス絶縁変圧器の巻線端部
部分の概略断面図を示したものであり、また、図4は図
3の正面図である。すなわち、図3及び図4に示した様
に、平角線を巻回した巻線1の端部に、表面を絶縁被覆
3した静電シールド2が配設されている。また、この静
電シールド2の外側には、それと接触する部分に、第1
の絶縁物6が静電シールド2の全体を覆うように取り付
けられている。これは、巻線の締め付けを、静電シール
ド2を介して実施しているためである。なお、前記第1
の絶縁物6は、図5に示した様に、断面形状が扇形に構
成されている。
【0004】さらに、前記静電シールド2の外側には、
鉄心(図示せず)からの絶縁を保持し、巻線を締め付け
・固定するために、第2の絶縁物である固体絶縁物4が
絶縁シート5と共に取り付けられている。なお、前記固
体絶縁物4は、図4に示した様に、所定の間隔をおいて
配設されている。この様に、固体絶縁物4を巻線の端部
全面に取り付けず、所定の間隔をおいて配設するのは、
互いに隣接する固体絶縁物4,4の間を、巻線内部を循
環した冷却用の絶縁ガスが流通できるガス道とするため
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た様な従来のガス絶縁変圧器には、以下に述べる様な問
題点があった。すなわち、SFガスにおいては、電界
依存型の絶縁破壊となることが知られており、また、通
常、SFガスを絶縁媒体として用いるガス絶縁変圧器
では、固体絶縁物4の誘電率が絶縁ガスに比べて高いた
め、ガス部分の電界が高くなり、その部分から絶縁破壊
が生じる。特に、静電シールド2部分は電界の集中が大
きいため、電圧を上昇させると、静電シールド2の端部
に部分放電が発生したり、絶縁破壊が生じることがあっ
た。
【0006】特に電界集中の大きい部分は、静電シール
ド2と第1の絶縁物6とで構成されるギャップ部分(図
3の“A”部分)である。さらに、巻線の軸方向の長さ
及び直径が大きいため、第1の絶縁物6は1枚では構成
できず、図5に示した様な断面扇状の絶縁板を、円周状
に複数枚並べて構成されている。そのため、そのつなぎ
合わせ部分には、図4に示した様なギャップ“B”が形
成される。なお、上記つなぎ目は、第2の絶縁物である
固体絶縁物4の下側に位置するように取り付けられてい
る。その理由は、特に、SFガスは電界依存型の絶縁
破壊となるため、固体絶縁物4との間にガスギャップが
存在すると、その誘電率の関係により、ガスギャップ部
分の電界集中が大きくなって、その部分より絶縁破壊を
起こすことがあるからである。
【0007】この様にガス絶縁変圧器においては、静電
シールド2端部の耐電圧を上昇させることが、ガス絶縁
変圧器の絶縁信頼性を向上させ、さらにはガス絶縁変圧
器を小型化できるもっとも良い手段の1つであるといえ
る。ところが、上述した様に、巻線の大きさが大きいた
め、第1の絶縁物6を1枚の絶縁板から構成して、ガス
ギャップ“B”をなくすことは非常に困難である。
【0008】また、静電シールド2の端部の電界を低下
させるには、静電シールド2と鉄心(図示せず)の間の
絶縁距離を大きくすれば良い。しかし、この方法は、ガ
ス絶縁変圧器を大型にすることになるため、望ましいも
のではない。さらに、静電シールド2端部の電界を下げ
る手段として、静電シールド2の四隅の曲率部の半径を
大きくする方法が考えられる。しかし、ガス絶縁変圧器
は、周知のように巻線の機械力強化のため、巻線を静電
シールドを介して締め付けているが、この方法の様に静
電シールド2の四隅の曲率部の半径を大きくすると、巻
線と接合する面積が少なくなり、締め付け面積が狭くな
るため、巻線の締め付け力が減少し、機械的信頼性が低
下するといった欠点があった。
【0009】本発明は、上述した様な従来技術の問題点
を解決するために提案されたもので、その目的は、巻線
端部、特に静電シールド部分の絶縁耐圧の向上と機械的
強度の向上を可能とした静止誘導電気機器を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、鉄心の回りに複数個の巻線を巻装し、その巻線の端
部に静電シールドを取り付けるとともに、その静電シー
ルドの外側に絶縁物を複数層にわたって取り付けた静止
誘導電気機器において、前記複数層重ねた絶縁物のう
ち、少なくとも静電シールドと接する絶縁物を、少なく
とも2層で構成すると共に、前記少なくとも2層の絶縁
物の各層をそれぞれ巻線円周方向に複数個に分割し、前
記複数個に分割された各層のつなぎ目の位置が、各層ご
とにずれるように配設されたことを特徴とするものであ
る。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の静止誘導電器機器において、前記複数層重ねた絶
縁物のうち、少なくとも静電シールドと接する少なくと
も2層で構成された絶縁物の誘電率を、静電シールドを
絶縁している絶縁被覆の誘電率より小さくしたことを特
徴とするものである。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2記載の静止誘導電気機器において、前記少なく
とも2層で構成された絶縁物を、絶縁紙によって一括し
て絶縁被覆したことを特徴とする
【0013】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項
1乃至3のいずれか1項記載の静止誘導電気機器におい
て、前記複数層重ねた絶縁物のうち、少なくとも静電シ
ールドと接する少なくとも2層で構成された絶縁物の幅
が、前記静電シールドの直線部の幅より小さいか、ほぼ
同じに構成されたことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】請求項1に記載の静止誘導電気機器によれば、
巻線の軸方向の長さ及び半径が大きい場合でも、絶縁物
の取り付けが容易となり、また、各層の接続部分の位置
をそれぞれずらして取り付けることができるため、絶縁
物の接続部分にガスギャップが生じたとしても、その部
分の電界集中が小さくなり、耐圧が向上するため、ガス
絶縁変圧器の信頼性が大幅に向上する。また、絶縁物の
つなぎ目の位置が 各層ごとにずれるように配設すること
により、絶縁物の接続部分にできるガスギャップの大き
さが小さくなるため、破壊電圧の上昇したガス絶縁変圧
器が得られる。
【0015】請求項2に記載の静止誘導電気機器によれ
ば、静電シールドの外側に取り付ける絶縁物の誘電率
を、静電シールドの絶縁被覆の誘電率より小さくしてい
るため、絶縁物の接続部分にガスギャップが生じたとし
ても、その部分の電界集中が小さくなり、耐圧が向上す
る。
【0016】請求項3に記載の静止誘導電気機器によれ
ば、複数層で構成された絶縁物を一体化することができ
るので、機械的強度が大幅に向上する。
【0017】請求項4に記載の静止誘導電気機器によれ
ば、絶縁物の大きさを、静電シールドの外側面の曲率部
分を除いた直線部分とほぼ同一か、それ以下となるよう
に構成したことにより、静電シールドの曲率部分に電界
が集中することがなくなり、破壊電圧が上昇する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の静止誘導電気機器の一実施例
を図1及び図2に基づいて具体的に説明する。なお、図
3乃至図5に示した従来型と同一の部材には同一の符号
を付して、説明は省略する。
【0019】本実施例においては、図1に示した様に、
静電シールド2の外側には、少なくとも2層に構成され
た絶縁物11が配設され、この絶縁物11の誘電率が、
前記静電シールド2の周囲に施された絶縁被覆3の誘電
率より小さくなるように構成されている。さらに、前記
絶縁物11の大きさは、静電シールド2の外側面の曲率
部分(図1中、2a,2b部分)を除いた直線部分
“L”とほぼ同一か、または、それ以下となるように構
成されている。また、少なくとも2層で構成した絶縁物
11は、図2に示した様に、各層の継ぎ合わせ部分の位
置が互いにずれるように構成されている。さらに、前記
2層の絶縁物11には、その周囲に絶縁紙による絶縁被
覆12が施されている。
【0020】この様な構成を有する本実施例の静止誘導
電気機器は、以下の様に作用する。すなわち、静電シー
ルド2の外側に取り付ける絶縁物11の誘電率を、静電
シールド2の絶縁被覆3の誘電率より小さくしているた
め、絶縁物11の接続部分にガスギャップが生じたとし
ても、その部分の電界集中が小さくなり、耐圧が向上す
るため、ガス絶縁変圧器の信頼性が大幅に向上する。
【0021】また、静電シールド2の外側に取り付ける
絶縁物11を少なくとも2層で構成し、それら各層の接
続部分の位置をそれぞれずらして取り付けているので、
絶縁物11の接続部分にガスギャップが生じたとして
も、その部分の電界集中が小さくなり、耐圧が向上する
ため、信頼性の高いガス絶縁変圧器が得られる。
【0022】さらに、静電シールド2の外側に取り付け
る絶縁物11の大きさを、静電シールド2の外側面の曲
率部分を除いた直線部分とほぼ同一となるように構成し
たので、電界集中の大きい静電シールドの外側面におい
て、絶縁物11と静電シールド2との間でガスギャップ
が形成されることがなく、耐圧が向上するため、信頼性
の高いガス絶縁変圧器が得られる。
【0023】また、2層で構成された絶縁物11を、一
括して絶縁紙で絶縁被覆12してあるので、2層で構成
された絶縁物11が一体化され、機械的強度に優れたガ
ス絶縁変圧器が得られる。
【0024】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、油入変圧器に適用しても同様の作用
・効果が得られる。また、変圧器で説明したが、リアク
トルなどの静止誘導機器にも適用できることはいうまで
もない。
【0025】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、巻線
端部、特に静電シールド部分の絶縁耐圧の向上と機械的
強度の向上を可能とした静止誘導電気機器を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静止誘導電気機器の巻線端部の1実施
例を示す概略断面図
【図2】図1に示した巻線端部の概略正面図
【図3】従来の静止誘導電気機器の巻線端部の一例を示
す概略断面図
【図4】図3に示した巻線端部の概略正面図
【図5】静電シールド部分に用いられる絶縁物の断面図
【符号の説明】
1…巻線 2…静電シールド 2a,2b…静電シールドの曲率部 3…絶縁被覆 4…固体絶縁物 5…絶縁シート 6…第1の絶縁物 11…絶縁物 12…絶縁被覆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 27/32 H01F 27/36 H01F 30/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心の回りに複数個の巻線を巻装し、そ
    の巻線の端部に静電シールドを取り付けるとともに、
    の静電シールドの外側に絶縁物を複数層にわたって取り
    付けた静止誘導電気機器において、前記複数層重ねた絶縁物のうち、少なくとも静電シール
    ドと接する絶縁物を、少なくとも2層で構成すると共
    に、前記少なくとも2層の絶縁物の各層をそれぞれ巻線
    円周方向に複数個に分割し、 前記複数個に分割された各層の つなぎ目の位置が、各層
    ごとにずれるように配設されたことを特徴とする静止誘
    導電気機器。
  2. 【請求項2】 前記複数層重ねた絶縁物のうち、少なく
    とも静電シールドと接する少なくとも2層で構成された
    絶縁物の誘電率を、静電シールドを絶縁している絶縁被
    覆の誘電率より小さくしたことを特徴とする請求項1記
    載の静止誘導電気機器。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2層で構成された絶縁物
    を、絶縁紙によって一括して絶縁被覆したことを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の静止誘導電気機器。
  4. 【請求項4】 前記複数層重ねた絶縁物のうち、少なく
    とも静電シールドと接する少なくとも2層で構成された
    絶縁物の幅が、前記静電シールドの直線部の幅より小さ
    いか、ほぼ同じに構成されたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のいずれか1項記載の静止誘導電気機器。
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