JPH09219327A - 変圧器 - Google Patents

変圧器

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JPH09219327A
JPH09219327A JP8023647A JP2364796A JPH09219327A JP H09219327 A JPH09219327 A JP H09219327A JP 8023647 A JP8023647 A JP 8023647A JP 2364796 A JP2364796 A JP 2364796A JP H09219327 A JPH09219327 A JP H09219327A
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JP
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winding
voltage winding
inter
spacer
spacers
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JP8023647A
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Masahiro Hamaguchi
昌弘 浜口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高圧巻線の端部の電界を低減でき
て全体の小形化を図るようにしている。 【解決手段】 鉄心11の周囲には、低圧巻線12が配
設され、この低圧巻線12の周囲には主絶縁部材13を
介して高圧巻線14が配設されている。主絶縁部材13
は、仕切板17の両面に多数の巻線間用スペーサ18
a,18bを間欠的に取付けて構成されている。仕切板
17の一方の面における巻線間用スペーサ18aと他方
の面における巻線間用スペーサ18bとは、高圧巻線1
4と低圧巻線12との対向方向においてずれる構成であ
る。巻線間用スペーサ18a間、18b間には、SF
ガス等の冷却媒体が流されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻線の絶縁構造を
改善した変圧器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来のガス絶縁変圧器
の構成を図16および図17に示している。鉄心1の周
囲には、低圧巻線2が配設されていると共に、この低圧
巻線2の周囲には主絶縁部材3を介して高圧巻線4が配
設されている。上記主絶縁部材3は、仕切板5の両面に
多数の巻線間用スペーサ6を間欠的に取付けてなる。そ
して、巻線間用スペーサ6間には、SFガス等の冷却
媒体が流されるようになっている。この主絶縁部材3の
役割は、低圧巻線2と高圧巻線4とを絶縁することと、
低圧巻線2および高圧巻線4を冷却することと、二次短
絡時の電磁力等の機械的な力に対して巻線全体が耐える
ように支持することにある。
【0003】この主絶縁部材3は、電圧が11kV以上
のいわゆる特別高圧以上のクラスでは、高圧巻線4と低
圧巻線2とに絶縁距離が数10mm以上必要となるため
に、スペーサ6は構造的に1段では無理があり、通常は
2段以上の構成となる。このような事情から、主絶縁部
材3は、図17に示したように、絶縁板からなる仕切板
5の両面に多数の巻線間用スペーサ6を間欠的に取付け
る構成とされたものである。
【0004】ところで、ガス絶縁機器の絶縁性能は、あ
る一定電界以上になると部分放電が発生し、ついには、
絶縁破壊が発生するので、絶縁構成の最高電界により決
まるものである。したがって、部分的に高い電界を発生
せず、できる限り均一な低い電界分布にすることが好ま
しい。
【0005】しかし、高圧巻線4の端部には、図18お
よび図19に示すように、素線4aと端部詰物4b(支
持絶縁物の一種)とスペーサ6とにより、いわゆるガス
の楔ギャップ7が形成されるものであり、この楔ギャッ
プ7は、電界が誘電体界面で大きくなるので絶縁上の弱
点となる。
【0006】この楔ギャップ対策としては、特開昭59
−222913号公報に示されるように、構造的に楔ギ
ャップが形成されないように工夫したものがある。しか
しこれでは、構造が複雑であり且つ耐機械力も弱くなる
欠点があった。すなわち、特に容量の小さいガス絶縁変
圧器では、巻線をコンパクトにする上では、楔ギャップ
を形成しても他の絶縁構成絶縁ギャップの電界を低減す
ることで絶縁性能を向上することが重要となる。
【0007】これらの観点から、前記楔ギャップ7に加
わる電界について考える。特にスペーサ6が、高圧巻線
4と低圧巻線2との対向方向に重なった場合の影響につ
いて考える。図18においては、高圧巻線4の端部の電
位を100%とし、低圧巻線2の電位を0%とすると、
90%の等電位面は、スペーサ6が電界の加わる方向
(高圧巻線4と低圧巻線2との対向方向)に重なった部
位(図17のA部分)では、図18に示すように、符号
A′で示すように位置し、スペーサ6が重ならない部位
(図17のB部分)では、図18に示すように、符号
B′で示すように位置するところとなる。これは簡単に
は次のように説明される。
【0008】電界が加わる方向にガスのギャップd1、
絶縁物(スペーサ)が厚みがd2あるとし、それぞれの
比誘電率をe1、e2とするとガスの部分に加わる電圧
は、 1/[(d1/e1)+(d2/e2)] に比例する。通常、e2/e1は2〜5程度であるが、
絶縁物の誘電率が高いと、その分だけガスに電圧が余分
に加わることになる。つまり、d1+d2のトータルギ
ャップを等しくするとき、楔ギャップの電界を低減する
には、ガスのギャップ長をできるだけ長くするようが良
いことが判る。
【0009】これに対して、従来においては、図17に
示したように、スペーサ6が電界の加わる方向に重なっ
てしまうことがあったので、高圧巻線4の楔ギャップ7
の電界が高くなり、低い電圧で部分放電を発生させた
り、絶縁破壊することがあった。この対策として、主絶
縁部材の厚さを厚くすると、巻線が大きくなり、総じて
ガス絶縁変圧器が大きくなってしまう。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、高圧巻線の端部の電界、ひいては楔
ギャップ部分の電界を低減でき、絶縁距離を小さくでき
て全体の小形化を図ることができる変圧器を提供するに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の手段は、高圧巻線
と低圧巻線とをほぼ同心巻きとし、その高圧巻線と低圧
巻線との間に、仕切板の両面に多数の巻線間用スペーサ
を間欠的に取付けてなる主絶縁部材を介在させ、各巻線
間用スペーサ間に冷却媒体を通したものにおいて、前記
仕切板の一方の面における巻線間用スペーサと他方の面
における巻線間用スペーサとを、高圧巻線と低圧巻線と
の対向方向においてずらして配設したところに特徴を有
する。
【0012】この構成においては、主絶縁部材における
仕切板の一方の面における巻線間用スペーサと他方の面
における巻線間用スペーサとが、高圧巻線と低圧巻線と
の対向方向つまり電界のかかる方向に重なることがな
く、主絶縁部材の各部において巻線端部に加わる電界を
低減でき、いわゆる楔ギャップの電界を低減できる。こ
れにより主絶縁部材の絶縁厚さを小さくでき、全体の小
形化を図ることが可能となる。
【0013】第2の手段は、高圧巻線と低圧巻線とをほ
ぼ同心巻きとし、その高圧巻線と低圧巻線との間に、仕
切板の両面に多数の巻線間用スペーサを間欠的に取付け
てなる主絶縁部材を介在させ、各巻線間用スペーサ間に
冷却媒体を通したものにおいて、前記巻線間用スペーサ
および仕切板の誘電率を冷却媒体の誘電率の2倍以下に
設定したところに特徴を有する。
【0014】この構成においては、それぞれ絶縁物であ
る巻線間用スペーサおよび仕切板の誘電率が、ガス等の
冷却媒体の誘電率の2倍以下であると、楔ギャップの電
界が低減される。この結果、主絶縁部材の絶縁厚さを小
さくでき、これにより全体の小形化を図ることが可能と
なる。
【0015】第3の手段は、高圧巻線と低圧巻線とをほ
ぼ同心巻きとし、その高圧巻線と低圧巻線との間に、仕
切板の両面に多数の巻線間用スペーサを間欠的に取付け
てなる主絶縁部材を介在させ、各巻線間用スペーサ間に
冷却媒体を通したものにおいて、前記仕切板の一方の面
における巻線間用スペーサと他方の面における巻線間用
スペーサとを、その端部でのみ、高圧巻線と低圧巻線と
の対向方向においてラップして配設し、且つ、各巻線間
用スペーサにおける前記対向方向と直交する面に凹状の
くぼみを形成したところに特徴を有する。
【0016】この構成においては、仕切板の一方の面に
おける巻線間用スペーサと他方の面における巻線間用ス
ペーサとが、その端部で僅かながらもラップしているか
ら、電界が加わる方向に対する強度が強く、しかも、各
巻線間用スペーサにおける前記対向方向と直交する面が
凹状にくぼんでいるから、このくぼみ部分のガスに電圧
を分担でき、高圧巻線端部の電界を低減できる。この結
果、主絶縁部材の絶縁厚さを小さくでき、これにより全
体の小形化を図ることが可能となる。
【0017】第4の手段は、高圧巻線と低圧巻線とをほ
ぼ同心巻きとし、その高圧巻線と低圧巻線との間に、主
絶縁部材を介在させ、且つ、高圧巻線の層間に層間スペ
ーサを多数間欠的に配設し、前記主絶縁部材内および層
間スペーサ間に冷却媒体を通したものにおいて、前記層
間スペーサのうち前記高圧巻線端部に対応する部分を他
の部位よりも幅狭に形成したところに特徴を有する。
【0018】この構成においては、電界が集中する高圧
巻線の端部部分に対応して、層間スペーサの幅を狭くし
たから、高圧巻線の端部の電界を低減できる。この結
果、主絶縁部材の絶縁厚さを小さくでき、これにより全
体の小形化を図ることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施例につ
き図1ないし図9を参照しながら説明する。鉄心11の
周囲には、低圧巻線12が配設されていると共に、この
低圧巻線12の周囲には主絶縁部材13を介して高圧巻
線14が配設されている。この高圧巻線14は、図2お
よび図4にも示すように、素線14aをコイル状に巻回
すると共に、各層間に絶縁物からなる層間スペーサ15
(図8にも示す)を間欠に介在させて構成され、また、
各素線14aの上端部には絶縁物からなる端部詰物16
が配設されている。この端部詰物16は素線14aを軸
方向に固定するものである。
【0020】一方、前記低圧巻線12は、図2および図
6に示すように、シート状の素線12aを巻回して構成
されており、その上下端部に端部絶縁部材12bを設け
ている。また、上記素線12aの各層間にもスペーサ1
2cを間欠的に介在させている。
【0021】上記主絶縁部材13は、図5にも示すよう
に、絶縁物からなる仕切板17の両面に、これも絶縁物
からなる多数の巻線間用スペーサ18a,18bを間欠
的に取付けて構成されている。ここで、この主絶縁部材
13において、前記仕切板17の一方の面における巻線
間用スペーサ18aと他方の面における巻線間用スペー
サ18bとを、高圧巻線14と低圧巻線12との対向方
向においてずれるように配設している。
【0022】そして、巻線間用スペーサ18a間、18
b間には、SFガス等の冷却媒体が流されるようにな
っている。この主絶縁部材13の役割は、低圧巻線12
と高圧巻線14とを絶縁することと、低圧巻線12およ
び高圧巻線14を冷却することと、二次短絡時の電磁力
等の機械的な力に対して巻線全体が耐えるように支持す
ることにある。なお、上述の絶縁物としては、アラミッ
ド系絶縁物と、一般のプレスボード(紙を押し固めたも
の)等がある。
【0023】また、これら低圧巻線12、主絶縁部材1
3および高圧巻線14の各上下端部と、鉄心11の上下
の継鉄部11a(図2参照)との間には、支持部材19
(上方のもののみ図示)が設けられている。この支持部
材19は、図3に示すように、絶縁物からなるドーナッ
ツ円板状の支持板20の上下両面に径方向に指向する多
数の支持用スペーサ21を取着して構成されている。
【0024】このような構成の本実施例によれば、主絶
縁部材13における仕切板17の一方の面における巻線
間用スペーサ18aと他方の面における巻線間用スペー
サ18bとが、高圧巻線14と低圧巻線12との対向方
向つまり電界のかかる方向に重なることがなく、主絶縁
部材13の各部において巻線端部に加わる電界を低減で
き、いわゆる楔ギャップ22(図7参照)の電界を低減
できる。これにより主絶縁部材13の絶縁厚さを小さく
でき、全体の小形化を図ることができる。
【0025】ところで、図9には、主絶縁部材の仕切板
および巻線間用スペーサの誘電率と、冷却媒体の誘電率
との比と、楔ギャップの電界の強さとの関係を示してい
る。この図から、主絶縁部材の仕切板および巻線間用ス
ペーサの誘電率が、冷却媒体の誘電率の2倍以下のとき
には、楔ギャップの電界の強さが弱く、2倍を超えると
強くなることが判る。既述したアラミッド系絶縁物を多
孔質板状に成形した絶縁物の誘電率は、ほぼ1.9であ
り、また、一般のプレスボード(紙を押し固めたもの)
の誘電率はほぼ3.4である。ただし前者のものは、高
価で、機械力が弱く、高温に耐えるというものあり、後
者のものは、その逆の特性を有する。冷却媒体たるSF
ガスの誘電率は1である。
【0026】本実施例では、主絶縁部材13の仕切板1
7および巻線間用スペーサ18a,18bの絶縁材料
を、上述のアラミッド系絶縁物を多孔質に板成形した絶
縁物とし、冷却媒体をSFガスとしており、この結
果、前者の誘電率が後者の誘電率の2倍以下となり、楔
ギャップ22の電界が低減され、主絶縁部材13の絶縁
厚さを小さくでき、これによっても全体の小形化を図る
ことが可能となる。なお、このような誘電率の比を採用
すれば、巻線間用スペーサ18a,18bがずれる構成
は必ずにも必要でない。
【0027】図10は本発明の第2の実施例を示し、こ
の実施例においては主絶縁部材31の構成が第1の実施
例と異なる。すなわち、この主絶縁部材31における仕
切板32は、例えば、絶縁紙とレジン紙とを積層し加熱
硬化させてなるところの丈夫な絶縁筒を、軸方向に切断
したものであり、この仕切板32を低圧巻線12に緊密
に巻き、そして両端部をラップさせ、その上に高圧巻線
14を巻いている。
【0028】この実施例によれば、低圧巻線12、主絶
縁部材31の仕切板32および高圧巻線14を緊密に巻
くことができる構成であるので、全体の強度アップを図
り得る。すなわち、仮に主絶縁部材の仕切板が単なる絶
縁紙から円筒状に形成されていると、巻線間用スペーサ
が相互にずれていることから、変圧器の容量が大きいよ
うな場合において、短絡時等に機械力が加わると、仕切
板がこれに耐え得ずに変形することがある。しかるに、
この実施例では、上述したように、仕切板32を円筒状
ではなく、周方向に端部が存する筒状として、低圧巻線
12と、この仕切板32と、高圧巻線14とを緊密に巻
くから、三者の締結強度が大きくなり、全体の強度がア
ップする。
【0029】図11は本発明の第3の実施例を示してお
り、この実施例においては、主絶縁部材41の構成が第
1の実施例と異なる。すなわち、この主絶縁部材41に
おいては、仕切板17の一方の面における巻線間用スペ
ーサ42aと他方の面における巻線間用スペーサ42b
とを、その端部42c,42dでのみ、高圧巻線と低圧
巻線との対向方向においてラップするように配設し、且
つ、各巻線間用スペーサ42a,42bにおける前記対
向方向と直交する面を、凹状にくぼむように形成してい
る。
【0030】この実施例においては、一方の巻線間用ス
ペーサ42aと他方の巻線間用スペーサ42bとが、そ
の端部42c,42dで僅かながらもラップしているか
ら、電界が加わる方向に対する強度強く、しかも、各巻
線間用スペーサ42a,42bにおける前記対向方向と
直交する面が凹状にくぼんでいるから、このくぼみ部分
のガスに電圧を分担でき、高圧巻線14端部の電界を低
減できる。この結果、この主絶縁部材41の絶縁厚さを
小さくでき、これにより全体の小形化を図ることができ
る。
【0031】図12は本発明の第4の実施例を示し、こ
の実施例においては、支持部材51の構成が第1の実施
例と異なる。この支持部材51は、絶縁板52,52間
に絶支持用スペーサ53を介在させて構成されており、
この支持用スペーサ53は、単位スペーサ54を複数の
中間板55に空隙を形成するように取付けて構成されて
いる。なお、支持用スペーサ53間には冷却媒体を流す
が、単位スペーサ54相互間の空隙には冷却媒体は流さ
ない。特に、各単位スペーサ54は重ならないように配
設され、但しその端部のみがラップするようにしてい
る。この実施例によれば、支持部材51の機械的強度を
高くできると共に、高圧巻線14端部の電界を低減でき
る。
【0032】図13は本発明の第5の実施例を示してお
り、この実施例においては、端部詰物61の構成が第1
の実施例と異なる。すなわち、この端部詰物61は、円
弧シート状の絶縁板62,62間に波形の絶縁板63を
取着して構成されている。図14には、端部詰物に占め
る絶縁物の厚さの割合と電界との関係を示している。す
なわち、絶縁物の厚みの合計を端部詰物の見掛けの厚さ
で除した割合が約20%までは余り電界は高くならない
が、それ以上になると電界が高くなる。
【0033】この実施例のように、絶縁板62,62間
に波形絶縁板63を取着する構成とすると、必要な強度
を確保しながら、上述の割合を20%以下にすることが
容易となり、この結果、変圧器全体の強度を確保しなが
ら、高圧巻線14端部の電界を低減できる。
【0034】図15は本発明の第6の実施例を示してお
り、この実施例においては、高圧巻線14の層間スペー
サ71の構成が第1の実施例と異なる。すなわち、この
層間スペーサ71は、高圧巻線14端部に対応する部分
を他の部位よりも幅狭に形成している。その幅狭部分に
符号71aを付している。この実施例によれば、高圧巻
線14端部の電界を低減できる。つまり、層間スペーサ
は、従来、その幅より数倍程度の離間距離をおいて並ぶ
ように設けられている。この場合、高圧巻線14端部の
電界を低減することは困難である。本発明者が実験およ
び調査したところ、層間スペーサの幅より10倍以上の
離間距離をおいて並ぶように設ければ、高圧巻線14端
部の電界の低減を図ることが可能である。しかるにこの
実施例によれば、層間スペーサ71において、高圧巻線
14端部に対応する部分を他の部位よりも幅狭に形成し
ているから、高圧巻線14端部の電界を低減でき、この
結果、主絶縁部材13の絶縁厚さを小さくでき、これに
より全体の小形化を図ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、次の効果を得ることができる。請求項1の発明によ
れば、主絶縁部材における仕切板の一方の面における巻
線間用スペーサと他方の面における巻線間用スペーサと
を、高圧巻線と低圧巻線との対向方向つまり電界のかか
る方向にずれるようにしたから、主絶縁部材の各部にお
いて巻線端部に加わる電界を低減でき、いわゆる楔ギャ
ップの電界を低減できる。これにより主絶縁部材の絶縁
厚さを小さくでき、全体の小形化を図ることができる。
【0036】請求項2の発明によれば、巻線間用スペー
サおよび仕切板の誘電率を冷却媒体の誘電率の2倍以下
に設定したから、楔ギャップの電界を低減でき、この結
果、主絶縁部材の絶縁厚さを小さくでき、これにより全
体の小形化を図ることができる。
【0037】請求項3の発明によれば、主絶縁部材にお
ける仕切板の一方の面における巻線間用スペーサと他方
の面における巻線間用スペーサとを、その端部でのみ、
高圧巻線と低圧巻線との対向方向においてラップするよ
うに配設し、且つ、各巻線間用スペーサにおける前記対
向方向と直交する面を、凹状にくぼむように形成したか
ら、電界が加わる方向に対する強度が強く、しかも、く
ぼみ部分のガスに電圧を分担できて、高圧巻線端部の電
界を低減できる。この結果、主絶縁部材の絶縁厚さを小
さくでき、これにより全体の小形化を図ることができ
る。
【0038】請求項4の発明によれば、層間スペーサの
うち高圧巻線端部に対応する部分を他の部位よりも幅狭
に形成したから、高圧巻線端部の電界を低減でき、この
結果、主絶縁部材の絶縁厚さを小さくでき、これにより
全体の小形化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す要部の横断平面図
【図2】要部の縦断側面図
【図3】支持部材の斜視図
【図4】高圧巻線の斜視図
【図5】主絶縁部材の斜視図
【図6】低圧巻線の斜視図
【図7】楔ギャップ部分の縦断側面図
【図8】層間スペーサ部分の斜視図
【図9】絶縁物の誘電率と冷却媒体の誘電率の比と、楔
ギャップの電界との関係を示す図
【図10】本発明の第2の実施例を示す主絶縁部材の横
断平面図
【図11】本発明の第3の実施例を示す主絶縁部材の横
断平面図
【図12】本発明の第4の実施例を示す支持部材の部分
的斜視図
【図13】本発明の第5の実施例を示す端部詰物部分の
斜視図
【図14】端部詰物に占める絶縁物の厚さの割合と電界
との関係を示す図
【図15】本発明の第6の実施例を示す層間スペーサ部
分の斜視図
【図16】従来例を示す要部の縦断側面図
【図17】要部の横断平面図
【図18】高圧巻線端部部分の縦断側面図
【図19】楔ギャップ部分の縦断側面図
【符号の説明】
11は鉄心、12は低圧巻線、13は主絶縁部材、14
は高圧巻線、14aは素線、15は層間スペーサ、16
は端部詰物、17は仕切いた、18a,18bは巻線間
用スペーサ、19は支持部材、20は支持部材、21は
支持用スペーサ、22は楔ギャップ、31は主絶縁部
材、32は仕切板、41は主絶縁部材、42a,42b
は巻線間用スペーサ、51は支持部材、52は絶縁板、
53は絶支持用スペーサ、54は単位スペーサ、61は
端部詰物、71は層間スペーサを示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧巻線と低圧巻線とをほぼ同心巻きと
    し、その高圧巻線と低圧巻線との間に、仕切板の両面に
    多数の巻線間用スペーサを間欠的に取付けてなる主絶縁
    部材を介在させ、各巻線間用スペーサ間に冷却媒体を通
    したものにおいて、前記仕切板の一方の面における巻線
    間用スペーサと他方の面における巻線間用スペーサと
    を、高圧巻線と低圧巻線との対向方向においてずらして
    配設したことを特徴とする変圧器。
  2. 【請求項2】 高圧巻線と低圧巻線とをほぼ同心巻きと
    し、その高圧巻線と低圧巻線との間に、仕切板の両面に
    多数の巻線間用スペーサを間欠的に取付けてなる主絶縁
    部材を介在させ、各巻線間用スペーサ間に冷却媒体を通
    したものにおいて、前記巻線間用スペーサおよび仕切板
    の誘電率を冷却媒体の誘電率の2倍以下に設定したこと
    を特徴とする変圧器。
  3. 【請求項3】 高圧巻線と低圧巻線とをほぼ同心巻きと
    し、その高圧巻線と低圧巻線との間に、仕切板の両面に
    多数の巻線間用スペーサを間欠的に取付けてなる主絶縁
    部材を介在させ、各巻線間用スペーサ間に冷却媒体を通
    したものにおいて、前記仕切板の一方の面における巻線
    間用スペーサと他方の面における巻線間用スペーサと
    を、その端部でのみ、高圧巻線と低圧巻線との対向方向
    においてラップして配設し、且つ、各巻線間用スペーサ
    における前記対向方向と直交する面に凹状のくぼみを形
    成したことを特徴とする変圧器。
  4. 【請求項4】 高圧巻線と低圧巻線とをほぼ同心巻きと
    し、その高圧巻線と低圧巻線との間に、主絶縁部材を介
    在させ、且つ、高圧巻線の層間に層間スペーサを多数間
    欠的に配設し、前記主絶縁部材内および層間スペーサ間
    に冷却媒体を通したものにおいて、前記層間スペーサの
    うち前記高圧巻線端部に対応する部分を他の部位よりも
    幅狭に形成したことを特徴とする変圧器。
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