JP2530057B2 - ガス絶縁変圧器 - Google Patents

ガス絶縁変圧器

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JP2530057B2
JP2530057B2 JP2284219A JP28421990A JP2530057B2 JP 2530057 B2 JP2530057 B2 JP 2530057B2 JP 2284219 A JP2284219 A JP 2284219A JP 28421990 A JP28421990 A JP 28421990A JP 2530057 B2 JP2530057 B2 JP 2530057B2
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安信 戸川
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はガス絶縁変圧器に係り、特に、巻線間の半径
方向絶縁距離を確保するために配設される間隔材に改良
を施したガス絶縁変圧器に関するものである。
(従来の技術) 近年、防災上の観点から、例えばSF6ガスなどの絶縁
ガスを使用し、不燃性を特徴としたガス絶縁変圧器の需
要が増加してきており、また、このガス絶縁変圧器の高
電圧への適用やコンパクト化の要求も高まってきてい
る。
この様なガス絶縁変圧器においては、従来、鉄心に対
して同心状に配置された巻線間の絶縁距離を確保するた
めに、絶縁物から成る断面形状が矩形の間隔材が前記巻
線間に挿入されている。これは、輸送時の衝撃荷重や短
絡事故時に発生する短絡機械力により巻線が位置ずれを
起こしたり、変形することを防止するためである。ま
た、間隔材としてはプレスボードの様な絶縁物を円周方
向に等間隔に配置しているが、確保すべき絶縁距離が大
きい場合には、第4図に示した様に、間隔材を複数個に
分割して、その間に絶縁筒を配設している。即ち、外側
巻線2と内側巻線3との間の絶縁距離を大きくする場合
には、間隔材4を半径方向に複数個に分割して構成し、
その間に絶縁筒5を配設し、分割した間隔材4で絶縁筒
5を挟持する形で支持し、絶縁距離を確保している。こ
れは、幅に比べて半径方向の厚さが大きい間隔材を用い
ると、安定性が著しく低下し、小さな衝撃が加わった場
合でも間隔材が倒れてしまい、巻線を支持することがで
きないからである。
また、第5図は第4図の半径方向断面図であるが、図
から明らかな様に、間隔材4の断面形状が矩形であるの
に対し、巻線2,3や絶縁筒5は円形であるため、間隔材
4と巻線2,3あるいは絶縁筒5とが接する部分には、微
小な隙間が生じていた。
ところで、従来から用いられていた油入変圧器とガス
絶縁変圧器との絶縁上の大きな違いの一つは、絶縁ガス
の比誘電率が1.0であるのに対し、絶縁油の比誘電率が
2.2と大きいことである。また、変圧器の絶縁構成とし
て、電極間に絶縁油や絶縁ガスの様な絶縁媒体とプレス
ボードの様な固体絶縁物が共用される部分が多いが、こ
の様な場合には、絶縁媒体と固体絶縁物に平等に電位が
分担されず、比誘電率の小さい方により多くの電位差が
生ずることである。この点を第6図を参照して説明す
る。即ち、絶縁ガス23中に対向して配設された電極間
(高圧電極21と接地電極22)に、例えば、比誘電率3.3
の固体絶縁物24を配置すると、第6図に示した様に、等
電位線はガス中では“密”に、固体絶縁物中では“粗”
となる。なお、等電位線の間隔が狭いほど電界強度が高
いことを示し、ガス中により多くの電界が加わっている
ことを示している。この場合、ガス中の電界強度は次式
で表わされる。
E1=V/{D−t(1−ε1/ε2)} [KV/mm] V:電極間の電位差[V] D:電極間の距離[mm] t:固体絶縁物の厚さ[mm] ε1:ガスの比誘電率 ε2:固体絶縁物の比誘電率 一方、電極間に固体絶縁物が存在せず、ガスだけの場合
の電界強度は次式で表わされる。
E0=V/D したがって、電極間に厚さtの固体絶縁物が配置される
ことにより、ガスで分担する電界強度は、E1/E0倍とな
る。これに上式の右辺及びε1=1、ε2=3.3を代入す
ると、 E1/E0=D/{D−t(1−1/3.3)} =D/(D−0.7t) となる。ここで、電極間がすべて固体絶縁物で充填され
(t≒D)、さらに固体絶縁物と電極間に寸法的には無
視できる程の微小ガスギャップがあると、このガス部で
は、 E1/E0≒D/(D−0.7D) =D/0.3D =3.3 となり、電界強度は比誘電率の逆数倍に近づく。その結
果、第4図において、巻線間の絶縁空間の内、間隔材4
と絶縁筒5の様な固体絶縁物で支持された部分では、巻
線間がほぼ固体絶縁物でつながった状態となるため、間
隔材4と絶縁筒5間に生じた微小なガスの隙間部分に
は、第6図に示した様に、間隔材がない部分に比べ非常
に大きな電界が加わり、絶縁上の最弱点となっていた。
(発明が解決しようとする課題) 上述した様な間隔材と絶縁筒との間に生じる微小な隙
間をなくすためには、絶縁筒や巻線の曲率とまったく同
じ曲率を各間隔材につける必要があるが、その様な精度
を絶縁物に求めることは不可能に近く、たとえ可能にな
ったとしても、コストが大幅に増大し、採算がとれない
ものであった。
本発明は、上記の様な従来技術の欠点を解消するため
に提案されたものであり、その目的は、間隔材を使用す
ることにより生じる微小な隙間に生じる電界の集中度を
小さくし、その部分が絶縁上の弱点とならない、信頼性
の高いガス絶縁変圧器を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、鉄心に対して同心状に配置された巻線と、
これらの巻線間の絶縁距離を確保するために配設される
絶縁物から成る間隔材を備えたガス絶縁変圧器におい
て、巻線の線路端口出しの位置に合わせて、前記間隔材
に切欠きを形成し、この切欠き部をガス空間としたこと
を特徴とするものである。
(作用) 以上の構成を有する本発明のガス絶縁変圧器によれ
ば、間隔材に形成した切欠き部がガス空間となるので、
等価的に巻線間の間隙でガスの占める割合を増大させる
ことができ、従来問題となっていた間隔材を使用するこ
とにより生じる微小な隙間部分のガスの電界強度を大幅
に低減することができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図及び第2図に基づい
て具体的に説明する。なお、第4図に示した従来型と同
一の部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
本実施例においては、第1図に示した様に、巻線中央
部に線路端口出し10が、また、巻線の上下端に中性点口
出し11があり、この場合には、線路端口出し10の位置に
合わせて間隔材12の中央部だけに切欠き13を形成し、こ
の切欠き部をガス空間とする。
これは以下の理由による。即ち、絶縁階級が140号以
上の変圧器においては、一般的に線路端の絶縁階級に比
べて中性点側が低い絶縁階級となっている。そのため、
巻線中央部に線路端口出し10が、また、巻線の上下端に
中性点口出し11がある場合には、巻線の軸方向で高圧巻
線と低圧巻線間に発生する電位差が異なっており、巻線
中央部の電位差が端部に比べて大きくなっている。従っ
て、巻線間に配設される間隔材の微小な隙間に生じる電
界集中度も、巻線中央部で最も大きく、巻線上下端部に
近いほど小さくなる。そのため、電界集中度の最も高い
巻線中央部に切欠き13を形成することにより、その部分
をガスギャップとして、間隔材の微小な隙間に生じる電
界集中度を低減するためである。
この様な構成を有する本実施例のガス絶縁変圧器にお
いては、以下に述べる様に、間隔材の微小な隙間に生じ
る電界集中度を大幅に低減することができる。即ち、巻
線中央部付近は、間隔材12を切欠くことによりガスギャ
ップとなるため、等価的に巻線間の間隙でガスの占める
割合が増加する。例えば、切欠き13を形成することによ
り、半径方向の固体絶縁物の厚さの合計が1/2になった
とすると、微小な隙間部分のガスの電界強度E2は、切欠
きを形成しない場合の電界強度E1と比較して、 E2/E1=D−0.7D/D−0.7×1/2D =0.3D/0.65D =0.46 と50%以下に低下する。
なお、間隔材12は一般にプレスボードなどの板材を積
層して構成されたものであるため、切欠き13は第2図に
示した様に、所定の部分を切り離すことによって容易に
形成することができる。また、本実施例においては、間
隔材12の中央部分のみを切欠き、巻線の上下端部は切欠
いていないため、間隔材の巻線支持機能は従来と同様に
十分に確保されている。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものでは
なく、第3図に示した様に、線路端口出し10が巻線の上
端にあり、中性点口出し11が巻線の下端にある場合に
は、線路端口出し10に対応する部分のみに切欠き13を形
成すれば良い。この場合も上記の実施例と同様の効果が
得られる。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明によれば、巻線の線路端口
出しの位置に合わせて、巻線間に配設される間隔材に切
欠きを形成し、この切欠き部をガス空間とすることによ
って、間隔材を使用することにより生じる微小な隙間に
生じる電界の集中度を小さくし、その部分が絶縁上の弱
点とならない、信頼性の高いガス絶縁変圧器を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のガス絶縁変圧器の一実施例を示す断面
図、第2図は間隔材の切欠き状態を示す斜視図、第3図
は本発明の他の実施例を示す断面図、第4図は従来のガ
ス絶縁変圧器の巻線間の絶縁構成を示す斜視図、第5図
は第4図の半径方向断面図、第6図はガスと固体絶縁物
とが共存する電極系における電位分布を示す図である。 1…鉄心、2…外側巻線、3…内側巻線、4…間隔材、
5…絶縁筒、10…線路端口出し、11…中性点口出し、12
…間隔材、13…切欠き、21…高圧電極、22…接地電極、
23…ガス、24…固体絶縁物、25…等電位線。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄心に対して同心状に配置された巻線と、
    これらの巻線間の絶縁距離を確保するために配設される
    絶縁物から成る間隔材を備えたガス絶縁変圧器におい
    て、 前記巻線の線路端口出しの位置に合わせて、前記間隔材
    に切欠きを形成し、この切欠き部をガス空間としたこと
    を特徴とするガス絶縁変圧器。
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