JPH071772Y2 - 静止誘導電器 - Google Patents

静止誘導電器

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JPH071772Y2
JPH071772Y2 JP8129289U JP8129289U JPH071772Y2 JP H071772 Y2 JPH071772 Y2 JP H071772Y2 JP 8129289 U JP8129289 U JP 8129289U JP 8129289 U JP8129289 U JP 8129289U JP H071772 Y2 JPH071772 Y2 JP H071772Y2
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嘉和 矢島
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Fuji Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、変圧器やリアクトルなどの高電圧静止誘導
電器の巻線上下端を支持する支持スペーサに関する。
〔従来の技術〕
第2図は従来の静止誘導電器の構成例を示す縦断面図で
あり、SF6ガス、絶縁油など絶縁ガスまたは絶縁液体を
包蔵するタンク1内にあって直立する鉄心2を支える上
部フレーム3Aおよび下部フレーム3Bと、鉄心2を巻回す
る円板巻線4と、上下に水平な平坦部をもち前記円板巻
線と反対側の内径側および外径側に丸みを形成する縦断
面を有し金属シールド5A,5Bとこれを被覆する絶縁層6A,
6Bよりなる環状の静電シールド7A,7Bと、この水平な平
坦部にそれぞれの端面が接し静電シールド7A,7Bを含め
て円板巻線4を支持する直立角柱状の絶縁性支持スペー
サ9A,9Bと、支持スペーサ9Aと上部フレーム3Aとの間に
介在し円板巻線4を締め付ける環状の締付リング8より
構成される。
静電シールド7A,7Bは高電位にある円板巻線4の上下端
部の電界集中を緩和するためのものであり、円板巻線4
の半径方向幅と同じ幅をもち角部は大きな丸みのある環
状のものである内部の金属シールド5A,5Bはそれぞれ図
示されていないリード線によって円板巻線4に導電接続
されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の構成においては静電シールド7A,7
Bがそれぞれ支持スペーサ9A,9Bと接する部分に楔状のガ
スまたは液体の間隙が介在しこの部分の電界が非常に高
くなるという問題があった。たとえば、第2図において
上部の静電シールド7Aと支持スペーサ9A間のW部および
X部に、また、下部の静電シールド7Bと支持スペーサ9B
間のY部およびZ部にそれぞれ楔状の間隙が介在してい
る。
楔状間隙中の電界が非常に高くなることは、一般に知ら
れており、以下に簡単な計算例を示しながら説明する。
第3図は、楔状間隙を含む絶縁構成例の断面図であり、
電極10A,10B間にそれぞれ互いに異なる誘電率ε1,ε2
の絶縁体11,12が角度αの境界13を形成し、電極10A,10B
の間に挟持されている。
電極10A,10Bと境界13との交点をそれぞれP点,Q点とす
ると、ここに角度αの楔状間隙が見られる。いま、誘電
率の比ε1/ε2を4、絶縁体11,12の厚さtを4cm、角度
αを45度、電極10A,10B間の電位差を1kVとした場合の境
界13部における電界は第4図の特性線図となる(文献
「宅間ほか:電気学会第9回絶縁材料シンポジウム資料
III-1、P.109〜112、1976年」より引用)。第4図は第
3図における境界13上における絶縁体12側の電界EとP
点より境界13に沿った距離lとの関係を示しており、P
点における楔状間隙中の電界Eは、特性曲線14のように
距離lが小さくなると急激に高まっている。
一般に、絶縁体中にこれより誘電率の小さい楔状間隙が
介在すると、その間隙内の電界は楔状間隙の奥に入るほ
ど高くなり、極限的には無限大となることが理論的に証
明されている。また、誘電率の比ε1/ε2が大となるに
したがって、楔状間隙中の電界の上昇する傾向が高ま
る。電界が高いと、絶縁耐力の低下を招くので、所定の
絶縁耐力を維持するには絶縁を厚くしておかねばならな
い。
従来の構成において、とくにSF6ガスをタンク内に包蔵
するガス絶縁変圧器の場合、楔状間隙の絶縁体となるガ
スの誘電率が1.0と非常に小さく、かつ、その周囲の絶
縁体である支持スペーサ9A,9Bや絶縁層6A,6Bとして誘電
率4乃至5のプラスチック性固体絶縁物がよく用いられ
誘電率の比は4〜5となるので、楔状間隙中の電界が著
しく高い。また、絶縁油をタンク内に包蔵する油入変圧
器の場合も、楔状間隙の絶縁体となる絶縁油の誘電率が
2.2であり、かつその周囲の支持スペーサ9A,9Bや絶縁層
6A,6Bの誘電率が4程度の油浸紙が用いられ誘電率の比
は約1.8倍なのでガス絶縁変圧器の場合ほど電界集中は
激しくないが、楔状間隙中の電界が高くなるという欠点
は同様に存在する。
この考案の目的は、静電シールドと支持スペーサとの間
に介在する楔状間隙を排除し、巻線上下端の絶縁耐力を
向上させることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、この考案によれば、絶縁ガ
スまたは絶縁液体を包蔵するタンク内にあって直立する
鉄心を巻回する円板巻線と、上下に水平な平坦部をもち
前記円板巻線に対向しない側に内径側および外径側に丸
みを形成した前記円板巻線の上端面または下端面に配設
する環状の静電シールドと、この丸みを形成した位置を
除いた水平な平坦部に端面が接し前記円板巻線の上下端
を支持する直立角柱状の支持スペーサより構成されるも
のにおいて、前記静電シールドの水平な平坦部に接する
支持スペーサの端面が前記平坦部より狭い幅からなるよ
うに前記支持スペーサの端部側縁に切り欠き部を設けて
なるものとする。
〔作用〕
この考案によれば、静電シールドの水平な平坦部より狭
い幅の端面を残して支持スペーサの端部側縁に切り欠き
部を設け、支持スペーサの残りの端面全体が静電シール
ドの水平な平坦部に接する構成としたので、静電シール
ドと支持スペーサ間に溝状の間隙が形成され楔状間隙に
よる極端な電界の集中を避けることができ、巻線上下端
の絶縁耐力が向上する。
〔実施例〕
以下この考案の実施例に基づいて説明する。
第1図はこの考案の実施例にかかる静止誘導電器の要部
構成を示す縦断面図であり、静電シールド7の水平な平
坦部の幅eより狭い幅fの端面90を残して支持スペーサ
9の端部側縁に切り欠き部91を設け、支持スペーサ9の
残りの端面90全体が静電シールド7の水平な平坦部に接
して構成される。なお、従来の構成と同じ部分には同一
参照符号を用いることにより詳細な説明は省略する。
静電シールド7の本来の役目が円板巻線4の上下端部の
電界を緩和することにあるので、静電シールド7の縦断
面は内径側および外径側に半径Rの大きな丸みを形成し
ているが、静電シールド7の丸みのない残りの水平な平
坦面とのみ支持スペーサ9が接することによって楔状の
間隙を排除した構成となる。切り欠き部91の形状は楔状
ではないので、切り欠き部の深さdが数mm以上あれば、
第4図で示したような楔状間隙中で生ずる極端な電界を
避けることができる。
なお、第1図は、第2図における上部の楔状間隙(W部
およびX部)を排除した例であるが、第2図の下部の楔
状間隙(Y部およびZ部)は第1図の上下を反転した構
成とすることによって排除することができる。
〔考案の効果〕
この考案は前述のように、支持スペーサの静電シールド
側端面の側縁に切り欠き部を設け楔状間隙を排除した構
造としたので、従来の構造では支持スペーサと静電シー
ルド間に楔状の間隙が介在し極端に高電界となる欠点が
あったのが、大幅に電界緩和され巻線上下端の絶縁耐力
が高くなるという効果が得られ、さらには従来の装置よ
り小型の静止誘導電器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例にかかる静止誘導電器の要部構成を示す
縦断面図、第2図は従来の構造にかかる静止誘導電器の
縦断面図、第3図は楔状間隙を含む絶縁構成例の断面
図、第4図は第3図における電界の特性線図である。 1:タンク、2:鉄心、3A:上部フレーム、3B:下部フレー
ム、4:円板巻線、5,5A,5B:金属シールド、6,6A,6B:絶縁
層、7,7A,7B:静電シールド、8:締付リング、9,9A,9B:支
持スペーサ、90:端面、91:切り欠き部、10A,10B:電極、
11:誘電率ε1の絶縁体、12:誘電率ε2の絶縁体、13:境
界、14:境界13における特性曲線。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁ガスまたは絶縁液体を包蔵するタンク
    内にあって直立する鉄心を巻回する円板巻線と、上下に
    水平な平坦部をもち前記円板巻線に対向しない側に内径
    側および外径側に丸みを形成した前記円板巻線の上端面
    または下端面に配設する環状の静電シールドと、この丸
    みを形成した位置を除いた水平な平坦部に端面が接し前
    記円板巻線の上下端を支持する直立角柱状の支持スペー
    サより構成されるものにおいて、前記静電シールドの水
    平な平坦部に接する支持スペーサの端面が前記平坦部よ
    り狭い幅からなるように前記支持スペーサの端部側縁に
    切り欠き部を設けてなることを特徴とする静止誘導電
    器。
JP8129289U 1989-07-11 1989-07-11 静止誘導電器 Expired - Lifetime JPH071772Y2 (ja)

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JP8129289U JPH071772Y2 (ja) 1989-07-11 1989-07-11 静止誘導電器

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JP8129289U JPH071772Y2 (ja) 1989-07-11 1989-07-11 静止誘導電器

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Publication Number Publication Date
JPH0321832U JPH0321832U (ja) 1991-03-05
JPH071772Y2 true JPH071772Y2 (ja) 1995-01-18

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ID=31627103

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