JPH04306813A - 変圧器 - Google Patents

変圧器

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Publication number
JPH04306813A
JPH04306813A JP7122391A JP7122391A JPH04306813A JP H04306813 A JPH04306813 A JP H04306813A JP 7122391 A JP7122391 A JP 7122391A JP 7122391 A JP7122391 A JP 7122391A JP H04306813 A JPH04306813 A JP H04306813A
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JP
Japan
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insulating
dielectric constant
conductor
lead wire
transformer
Prior art date
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Pending
Application number
JP7122391A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Inoue
保 井上
Tsuneji Teranishi
常治 寺西
Muneya Hirota
統也 広田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、変圧器に係り、特に巻
線やリード線などの絶縁被覆を有する導体を、絶縁部材
によって支持固定または絶縁距離を確保してなるものに
おいて、導体と絶縁部材との間の絶縁強度を向上する技
術に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、防災上の理由から、油入り変圧器
に代わる変圧器として、ガスを絶縁媒体としたガス絶縁
変圧器が注目されている。このようなガス絶縁変圧器の
巻線構成としては、多種多様の構成が存在している。こ
のようなガス絶縁変圧器の巻線のうち、例えば、従来の
油入り変圧器と同様に、絶縁被覆を有する平角銅線を絶
縁筒の上に巻回してなる巻線周辺の構成は、図8の模式
的断面斜視図に示すような構成とされている。
【0004】図8において、絶縁筒1の外周面には、レ
ール2が取り付けられ、絶縁筒1の軸方向に沿った複数
の箇所に、平角銅線3が巻回され、複数個の巻線4を形
成している。この場合、平角銅線3は、断面四角形状の
導体5の表面に、絶縁被覆6が施されて形成されている
。そして、複数個の巻線4の間には、巻線4間の絶縁距
離を確保する形で巻線4を支持固定するために、絶縁ス
ペーサ7が取り付けられている。この絶縁スペーサ7は
、例えばプレスボードなどのような固体絶縁物を積層し
てなる絶縁部材である。なお、図示していないが、巻線
4の端部にも、絶縁スペーサ7と同様に固体絶縁物を積
層してなる別の絶縁部材(巻線支持絶縁部材)が取り付
けられており、タンクなどの接地物に対して巻線4の絶
縁距離を確保する形で、この巻線4を支持固定している
【0005】一方、このような変圧器のタンク内には、
巻線以外にも、絶縁被覆を有するリード線またはその他
の導体が収納されているが、これらの導体に関しても、
タンクなどの接地物に対して、あるいは導体間において
、同様に絶縁部材によって支持固定され、絶縁距離を確
保されるような支持・絶縁構成が広く採用されている。 図9は、このような巻線以外の導体の支持・絶縁構成の
うち、リード線の支持・絶縁構成の一例を示す模式的断
面図である。
【0006】この図9において、タンクなどの接地物1
1には、絶縁ボルト12によってリード線支持絶縁部材
13が固定されている。このリード線支持絶縁部材13
は、図示していない巻線から引き出されたリード線14
の、接地物11に対する絶縁距離を確保する形で、この
リード線14を支持固定している。この場合、リード線
14は、断面円形状の導体15の表面に、絶縁紙などに
よる絶縁被覆16が施されて形成されており、絶縁紐1
7によって、リード線支持絶縁部材13に支持固定され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8及
び図9に示すような従来の変圧器においては、次のよう
な問題点が存在していた。
【0008】すなわち、前述した通り、図8に示すよう
な巻線構成においては、巻線4間の絶縁を絶縁スペーサ
7によって実施しており、また、図9に示すようなリー
ド線の支持・絶縁構成においては、リード線14を、リ
ード線支持絶縁部材13と絶縁紐17によって支持固定
している。この場合、絶縁スペーサ7やリード線支持絶
縁部材13、絶縁紐17などの各種絶縁部材の誘電率、
及び巻線4やリード線14などの導体5,15の絶縁被
覆6,16の誘電率に比べて、ガス絶縁変圧器の絶縁媒
体として通常使用されているSF6 ガスの誘電率が低
いため、導体と絶縁部材との間におけるガス部分の電界
が高くなり、この部分から絶縁破壊が生じる恐れがある
。 周知のように、SF6 ガスは、電界依存型の絶縁破壊
を生じる。そして、例えば、図8における、絶縁スペー
サ7と平角銅線3が接触する部分や、図9における、絶
縁部材12とリード線14が接触する部分においては、
くさび状のガスギャップが存在するため、このくさび状
のガスギャップ部分の電界が高くなり、この部分から絶
縁破壊を生じてしまう。
【0009】このような絶縁破壊を防止する方法として
は、例えば、図8の巻線構成においては、巻線4間の絶
縁距離を延ばす方法や、平角銅線3の絶縁被覆6を厚く
して、くさび状のガスギャップ部分の電界を下げる方法
などが考えられる。しかしながら、巻線4間の絶縁距離
を延ばす方法は、絶縁距離が長くなる分だけ変圧器全体
の大きさが大きくなってしまい、経済的にも不利である
。また、平角銅線3の絶縁被覆6を厚くする方法は、巻
線4部分での発熱をSF6 ガスで冷却する際の冷却効
率を、絶縁被覆が厚い分だけ低下させてしまうため、電
流密度の低い、大きい断面積の平角銅線3を使用するこ
とが新たに必要となる。このような大きい断面積の平角
銅線3の使用は、変圧器全体の重量を増大させるばかり
か、変圧器を大型化させるため、経済的にも不利である
。さらに、絶縁スペーサ7や巻線支持部材などの絶縁部
材全体を、誘電率の低い絶縁材料で構成する方法も考え
られるが、周知のように、低誘電率の絶縁材料は、高価
であるばかりか、例えば、巻線支持部材などの大型のブ
ロック状の絶縁部材の製作は困難であり、十分な機械的
強度を得ることも困難である場合が多い。
【0010】一方、図9のようなリード線の支持・絶縁
構成において、絶縁破壊を防止する方法としては、リー
ド線14と接地物11との間の絶縁距離、あるいはリー
ド線14相互間の絶縁距離を延ばす方法や、リード線1
4の絶縁被覆16を厚くして、くさび状のガスギャップ
部分の電界を下げる方法などが考えられる。しかしなが
ら、リード線14の絶縁距離を延ばす方法は、絶縁距離
が長くなる分だけ変圧器全体の大きさが大きくなってし
まい、経済的にも不利である。また、リード線14の絶
縁被覆16を厚くする方法は、巻線の絶縁被覆を厚くし
た場合と同様に、リード線14部分での発熱をSF6 
ガスで冷却する際の冷却効率を、絶縁被覆が厚い分だけ
低下させてしまうため、電流密度の低い、大きい断面積
のリード線14を使用することが新たに必要となる。こ
のような大きい断面積のリード線14の使用は、変圧器
全体の重量を増大させるばかりか、変圧器を大型化させ
るため、経済的にも不利である。
【0011】なお、以上のような問題点は、ガス絶縁変
圧器に限らず、同様の巻線構成、あるいは同様のリード
線の支持・絶縁構成を有する油入り変圧器においても、
同様のくさび状のギャップ部分が生じ、同様に、絶縁上
の弱点となっていた。
【0012】本発明は、上記のような従来技術の課題を
解決するために提案されたものであり、その目的は、巻
線やリード線などの、絶縁被覆を有する導体と、この導
体を支持固定し、あるいはその絶縁距離を保持するため
の絶縁部材との間の電界を、各種の不都合を生じること
なく低下させ、絶縁耐力を高めることにより、信頼性が
高く、冷却効率に優れ、小型・軽量で、経済的にも有利
な変圧器を提供することにある。
【0013】[発明の構成]
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による変圧器は、
巻線、リード線、またはその他の絶縁被覆を有する少な
くとも1つの導体と、鉄心と、ガス状または液体状の絶
縁媒体とが、タンク内部に収納され、且つ、少なくとも
1つの導体の外面に、この導体を前記タンクまたはその
他の接地物に対して支持固定しまたは絶縁距離を確保す
る絶縁部材が配置されるか、または、複数の導体を有し
、この複数の導体間に、少なくとも一つの導体の支持固
定または導体間の絶縁距離の確保を行う絶縁部材が配置
されてなる変圧器において、導体と絶縁部材との間に、
導体の絶縁被覆の誘電率より低い誘電率を有する低誘電
率絶縁物が配置されたことを特徴としている。
【0015】
【作用】以上のような構成を有する本発明の変圧器にお
いては、導体と絶縁部材との間に、導体の絶縁被覆の誘
電率より低い誘電率を有する低誘電率絶縁物を配置する
ことにより、導体と絶縁部材との間に生じるくさび状の
ギャップ部分の電界を低下させることができ、この部分
の絶縁耐力を向上できる。従って、一定の電界に対する
絶縁距離を短縮できるため、変圧器の小型化に貢献でき
る。
【0016】また、このように、低誘電率絶縁物を配置
するだけで、絶縁耐力を向上できるため、導体の絶縁被
覆は薄くて十分であるため、冷却効率を低下させること
はない。従ってまた、導体の断面積が拡大することはな
いため、変圧器の小型化及び軽量化に貢献でき、経済的
にも有利である。さらに、本発明においては、高価な低
誘電率絶縁物を使用しているが、その使用量は、絶縁部
材全体に比べれば、わずか一部であるため、経済的な不
利を生ずる問題はない。なお、低誘電率絶縁物だけで十
分な機械的強度を得ることは困難であるが、本発明は、
十分な機械的強度を有する絶縁部材を配置した上に、低
誘電率絶縁物を配置する構成であるため、絶縁部材によ
って、十分な機械的強度を得られる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明による変圧器の実施例につい
て、図1乃至図7を参照して具体的に説明する。
【0018】まず、図1は、本発明による変圧器を、平
角銅線を巻回してなる巻線を有するガス絶縁変圧器に適
用し、巻線間の絶縁スペーサ部分に低誘電率絶縁物を配
置してなる第1実施例を示す模式的断面斜視図である。 この図1の第1実施例は、図8に示す従来技術に対応す
る技術であり、巻線や絶縁スペーサなどの基本的構成は
、図8の技術と同一であるため、これらの同一部分には
図8と同一の符号を付し、説明を省略する。
【0019】図1に示すように、平角銅線3を巻回して
なる2個の巻線4の間には、固体絶縁物を積層してなる
絶縁スペーサ7が配置されている。そして、両側の巻線
4と絶縁スペーサ7との間には、本発明に従って、平角
銅線3の絶縁被覆6の誘電率より誘電率の低い、板状の
低誘電率絶縁物8がそれぞれ配置されている。この低誘
電率絶縁物8は、絶縁スペーサ7よりも幅を広くされて
いる。この場合、具体的な低誘電率絶縁物8の材料は、
平角銅線3の絶縁被覆6の種類に応じて決定される。例
えば、ガス絶縁変圧器において、平角銅線3の絶縁被覆
6の材料として多く使用されているポリエチレンテレフ
タレートの比誘電率は、約3である。このようなポリエ
チレンテレフタレートを平角銅線3の絶縁被覆6の材料
として使用した場合に、低誘電率絶縁物8の材料として
は、例えばポリテトラフルオロエチレン(比誘電率約2
.1)などの絶縁材料を使用することができる。
【0020】以上のような構成を有する本発明の第1実
施例の作用効果は、次の通りである。すなわち、巻線4
の平角銅線3の絶縁被覆6が、この絶縁被覆6の誘電率
よりも誘電率の低い低誘電率絶縁物8と接触状態にある
ため、この接触部分にできる微小ガスギャップ部分の電
界は、絶縁被覆6をそのまま絶縁スペーサ7と接触させ
ていた従来技術に比べて低下する。そのため、電界強度
で絶縁破壊電圧が決定されるSF6 ガス中においては
、絶縁破壊電圧が上昇する。逆にいえば、従来と同一電
界とした場合には、絶縁距離を縮小できる。従って、変
圧器全体を従来より小型化できる。また、ガスギャップ
部分の電界強度が低下するため、平角銅線3の絶縁被覆
6を薄くすることができ、冷却効率を向上できる。従っ
てまた、導体の断面積が拡大することはないため、変圧
器の小型化及び軽量化に貢献でき、経済的にも有利であ
る。
【0021】特に、この第1実施例においては、低誘電
率絶縁物8の幅を、絶縁スペーサ7の幅よりも広くして
いるため、絶縁スペーサ7と低誘電率絶縁物8との間に
生じる微小ガスギャップ部分の電界もまた低減でき、高
耐圧化されたガス絶縁変圧器が得られる。さらに、この
ように、低誘電率絶縁物8の幅が絶縁スペーサ7よりも
広くされていることから、仮に、絶縁スペーサ7が移動
した場合でも、平角銅線3の絶縁被覆6との間に低誘電
率絶縁物8を介在させた状態を確実に保持できるため、
電界の集中を生じる恐れはない。
【0022】次に、図2は、前記第1実施例と同様に、
巻線間の絶縁スペーサ部分に低誘電率絶縁物を配置する
場合の第2実施例を示す模式的斜視図である。この図2
においては、便宜上の理由から、絶縁スペーサ7と低誘
電率絶縁物8のみを示しているが、この一体の構造物は
、図1と同様に、巻線間に配置されている。図2に示す
ように、この第2実施例においては、低誘電率絶縁物8
の断面は、U字状に構成され、絶縁スペーサ7の積層方
向の片面から、積層方向の1つの端面を介して積層方向
の残る片面までの全体を覆うようになっている。また、
前記第1実施例と同様に、低誘電率絶縁物8の幅は、絶
縁スペーサ7の幅よりも広くされている。このように構
成した場合には、巻線の主間隙方向の電圧に対しても微
小ガスギャップ部分の電界が緩和され、その絶縁耐力を
向上できるため、主間隙方向の絶縁距離を短縮でき、変
圧器をさらに小型化できる。
【0023】また、前記第1実施例と第2実施例に示す
ような低誘電率絶縁物8を有する絶縁スペーサ7の構造
は、巻線をタンクなどの接地物に対して支持・絶縁する
ための巻線支持絶縁部材としても使用可能である。
【0024】さらに、図3は、ガス絶縁変圧器における
リード線の支持・絶縁構成部分に、低誘電率絶縁物を配
置してなる第3実施例を示す模式的断面図である。この
図3の第3実施例は、図9に示す従来技術に対応する技
術であり、リード線やリード線支持絶縁部材などの基本
的構成は、図9の技術と同一であるため、これらの同一
部分には図9と同一の符号を付し、説明を省略する。
【0025】図3に示すように、リード線14の絶縁被
覆16の表面には、絶縁被覆16の誘電率よりも低い誘
電率を有する低誘電率絶縁物18が、絶縁テープなどに
より取り付けられている。この低誘電率絶縁物18は、
リード線14がリード線支持絶縁部材13と接触する特
定の部分のみに限定的に取り付けられており、リード線
14のその他の一般の部分には、取り付けられていない
。この場合、具体的な低誘電率絶縁物18の材料は、リ
ード線14の絶縁被覆16の種類に応じて決定される。 例えば、リード線14の絶縁被覆16の材料として、前
述のポリエチレンテレフタレート(比誘電率約3)を使
用した場合に、低誘電率絶縁物18の材料としては、例
えば,ポリテトラフルオロエチレン(比誘電率約2.1
)などの絶縁材料を使用することができる。
【0026】以上のように構成された第3実施例の構成
において、低誘電率絶縁物18の材料を適宜変化させる
ことによってその比誘電率を段階的に変化させ、この比
誘電率に対する電界の変化を解析したところ、図4に示
すような電界解析結果が得られた。すなわち、図4は、
低誘電率絶縁物18の比誘電率を横軸にとり、縦軸に、
リード線14の絶縁被覆16とリード線支持絶縁部材1
3との間に生じるくさび状ガスギャップ部分の電界を示
している。この図4に示すように、くさび状ガスギャッ
プ部分の電界は、低誘電率絶縁物18の誘電率が小さい
程低くなることがわかる。
【0027】従って、この第3実施例において、リード
線14の絶縁被覆16とリード線支持絶縁部材13との
間に生じるくさび状ガスギャップ部分の電界は、絶縁被
覆16をそのままリード線支持絶縁部材13と接触させ
ていた従来技術に比べて低下するため、絶縁破壊電圧を
上昇できる。従って、従来と同一電界とした場合には、
リード線14と他の接地物との間の絶縁距離を短縮でき
、変圧器を小型化できる。また、ガスギャップ部分の電
界強度が低下するため、リード線14の絶縁被覆16を
薄くすることができ、冷却効率を向上できる。従ってま
た、リード線14の導体15の断面積が拡大することは
ないため、変圧器の小型化及び軽量化に貢献でき、経済
的にも有利である。
【0028】一方、図5は、第3実施例と同様に、ガス
絶縁変圧器におけるリード線の支持・絶縁構成部分に、
低誘電率絶縁物を配置してなる第4実施例を示す模式的
断面図である。この図5に示す第4実施例は、リード線
14に低誘電率絶縁物18を取り付ける代わりに、リー
ド線支持絶縁部材13側に低誘電率絶縁物18を取り付
けてなる実施例である。このように構成した場合におい
ても、前記第3実施例と同様の作用効果が得られる。
【0029】また、前記第3実施例と第4実施例の変形
例として、リード線14側とリード線支持絶縁部材13
との両方に低誘電率絶縁物を取り付けても、同様の作用
効果を得られる。特に、このように両方に低誘電率絶縁
物を取り付けた場合、本発明の1,2実施例よりくさび
状ガスギャップ部分の電界集中をさらに低減でき、絶縁
耐力を一層向上できる。
【0030】さらに、図6は、ガス絶縁変圧器において
、リード線支持絶縁部材13側に低誘電率絶縁物18を
取り付ける場合に、この低誘電率絶縁物18の接触面に
、予めリード線14の外径に合わせた凹部19を設けて
なる第5実施例を示す図である。このように構成した場
合には、電界の集中する原因となるくさび状のガスギャ
ップ自体をなくすことができるため、絶縁耐力を一層向
上できる。
【0031】加えて、巻線間の絶縁スペーサに適用した
場合と同様に、リード線の支持・絶縁構成においても、
図7に第6実施例として示すように、低誘電率絶縁物1
8の幅をリード線支持絶縁部材13の幅より広くするこ
とによって、リード線支持絶縁部材13とリード線14
の間の微小なガスギャップ部分の電界が緩和され、この
部分の絶縁耐力を向上できる。
【0032】なお、本発明は、前記各実施例に限定され
るものではなく、本発明において使用する低誘電率絶縁
物は、ポリテトラフルオロエチレンに限定されるもので
はなく、例えば、エラストマー材、ゲル材などの使用が
可能である。このうち、エラストマー材は、一種のゴム
弾性体の絶縁材料であるため、絶縁被覆を有する導体と
接触した場合、エラストマー材は、微小なガスギャップ
をなくすように変形する。そのため、電界を集中差せる
微小ガスギャップ部分をなくすことができ、絶縁耐力を
向上できる。さらにエラストマー材は、このようにゴム
弾性体であるため、変圧器の振動に対しても、振動を吸
収し、巻線の変形を生ずることなく、低騒音の変圧器を
提供できる。また、ゲル材を使用した場合においても、
エラストマー材を使用した場合と同様の作用効果を得ら
れる。
【0033】一方、前記各実施例は、本発明をガス絶縁
変圧器に適用した場合の実施例であるが、本発明は、ガ
ス絶縁変圧器に限定されるものではなく、従来の油入り
変圧器にも同様に適用可能であり、優れた作用効果を得
られるものである。
【0034】さらに、本発明は、巻線間の絶縁スペーサ
部分や、巻線の接地物に対する支持・絶縁構成、あるい
は、リード線の支持・絶縁構成部分への個々の適用に限
定されるものではなく、これらの適用対象部分に対して
適宜選択的に組み合わせて適用することができる。加え
て、本発明は、以上に列挙した適用対象部分以外の、絶
縁被覆を有する他の導体と絶縁部材との間にも同様に適
用可能であり、同様に優れた作用効果を得られるもので
ある。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
絶縁被覆を有する導体と、この導体を支持固定しまたは
絶縁距離を確保するための絶縁部材との間に、導体の絶
縁被覆の誘電率より低い誘電率を有する低誘電率絶縁物
を配置することにより、導体と絶縁部材との間に生じる
くさび状のギャップ部分の電界を、各種の不都合を生じ
ることなく低下させ、絶縁耐力を高めることができるた
め、信頼性が高く、冷却効率に優れ、小型・軽量で、経
済的にも有利な変圧器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による変圧器を、平角銅線を巻回してな
る巻線を有するガス絶縁変圧器に適用し、巻線間の絶縁
スペーサ部分に低誘電率絶縁物を配置してなる第1実施
例を示す模式的断面斜視図。
【図2】本発明による変圧器を、平角銅線を巻回してな
る巻線を有するガス絶縁変圧器に適用し、巻線間の絶縁
スペーサ部分に低誘電率絶縁物を配置してなる第2実施
例を示す模式的斜視図。
【図3】本発明による変圧器を、ガス絶縁変圧器に適用
し、リード線の支持・絶縁構成部分に、低誘電率絶縁物
を配置してなる第3実施例を示す模式的断面図。
【図4】図3に示す第3実施例の構成において、低誘電
率絶縁物の比誘電率に対する電界の変化を解析した電界
解析結果を示す説明図。
【図5】本発明による変圧器を、ガス絶縁変圧器に適用
し、リード線の支持・絶縁構成部分に、低誘電率絶縁物
を配置してなる第4実施例を示す模式的断面図。
【図6】本発明による変圧器を、ガス絶縁変圧器に適用
し、リード線支持絶縁部材側に低誘電率絶縁物を取り付
ける場合において、低誘電率絶縁物の形状を改良してな
る第5実施例を示す斜視図。
【図7】本発明による変圧器を、ガス絶縁変圧器に適用
し、リード線の支持・絶縁構成部分に、低誘電率絶縁物
を配置してなる第6実施例を示す側面図。
【図8】従来のガス絶縁変圧器の巻線の一例として、絶
縁被覆を有する平角銅線を絶縁筒の上に巻回してなる巻
線周辺の構成を示す模式的断面斜視図。
【図9】従来のガス絶縁変圧器における、リード線の支
持・絶縁構成の一例を示す模式的断面図。
【符号の説明】
3        平角銅線 4        巻線 5,15  導体 6,16  絶縁被覆 7        絶縁スペーサ 8,18  低誘電率絶縁物 13      リード線支持絶縁部材14     
 リード線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  巻線、リード線、またはその他の絶縁
    被覆を有する少なくとも1つの導体と、鉄心と、ガス状
    または液体状の絶縁媒体とが、タンク内部に収納され、
    且つ、少なくとも1つの導体の外面に、この導体を前記
    タンクまたはその他の接地物に対して支持固定しまたは
    絶縁距離を確保する絶縁部材が配置されるか、または、
    複数の導体を有し、この複数の導体間に、少なくとも一
    つの導体の支持固定または導体間の絶縁距離の確保を行
    う絶縁部材が配置されてなる変圧器において、前記導体
    と絶縁部材との間に、導体の絶縁被覆の誘電率より低い
    誘電率を有する低誘電率絶縁物が配置されたことを特徴
    とする変圧器。
JP7122391A 1991-04-03 1991-04-03 変圧器 Pending JPH04306813A (ja)

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