JPH1167026A - パッファ形ガス遮断器 - Google Patents

パッファ形ガス遮断器

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JPH1167026A
JPH1167026A JP23107697A JP23107697A JPH1167026A JP H1167026 A JPH1167026 A JP H1167026A JP 23107697 A JP23107697 A JP 23107697A JP 23107697 A JP23107697 A JP 23107697A JP H1167026 A JPH1167026 A JP H1167026A
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piston
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small
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JP23107697A
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Inventor
Hitoshi Mizoguchi
均 溝口
Tadashi Mori
正 森
Takeshi Shinkai
健 新海
Hiromichi Kono
広道 河野
Katsumi Suzuki
克巳 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開極動作の後半の高い圧力上昇によって生ず
る反力を低減し、小さい駆動エネルギーで長い時間安定
した高い遮断性能を得る。 【解決手段】 消弧性ガスが封入された容器内に固定接
触子部10と可動接触子部20が対向配置され、固定接
触子部は固定アーク接触子1を有し、可動接触子部20
は操作ロッド3、可動シリンダー4、可動アーク接触子
5、ノズル7およびピストン部と集電シリンダー25を
有する。可動シリンダー4の後端に後端小内径部4aが
設けられる。集電シリンダー25内に固定ピストン23
が設けられ、この浮動ピストン23はバネ24によって
前方に付勢され、集電シリンダー25の小内径部によっ
て位置規制され、浮動ピストン23は開極動作の途中で
可動シリンダー4の後端小内径部4aに係合し、その後
可動シリンダー4と一体的に動作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送電系統や配電系
統を保護するために線路の地絡故障や線間短絡故障など
による電流を遮断するガス遮断器に係わり、特に、開極
時の機械的圧縮とアークの熱エネルギーによる昇圧作用
とを併用して可動シリンダー内の圧力を上昇させ、接触
子間に発生するアークにガスを吹き付けて電流を遮断す
るように構成されたパッファ形ガス遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】現在72kV以上の高電圧送電系統の保
護用遮断器として、構造が単純で信頼性が高く、かつ優
れた遮断性能を有するパッファ形ガス遮断器が広く使用
されている。このパッファ形ガス遮断器では、可動接触
子と直結した可動シリンダーによってSF6 ガスなどの
消弧性ガスを圧縮して、高圧のガス流を形成しているた
め、そのしゃ断性能は可動シリンダーの圧力上昇によっ
て大きな影響を受けることになる。
【0003】ところで、従来のパッファ形ガス遮断器に
おいては、小さな可動シリンダーと小さな駆動エネルギ
ーから高い圧力上昇を得る方法が種々試みられている。
図27はそのーつである従来のガス遮断器の一例であ
り、開極動作の途中の状態を示す。
【0004】図27において、図示していない消弧性の
ガスが封入された容器内に固定接触子部10と可動接触
子部20が対向配置されている。なお、以下簡略化の観
点から可動接触子部20の位置関係について、固定接触
子部10側の方向を前方、その反対側を後方と定義して
説明する。
【0005】まず、固定接触子部10は固定アーク接触
子1とその周囲に配置された固定通電接触子2から構成
されている。
【0006】一方、可動接触子部20は前端部にフラン
ジ部3aを有する中空の操作ロッド3とこの操作ロッド
3の周囲に配置されてフランジ部3aに連結された可動
シリンダー4、フランジ部3aの前面に連結された中空
かつ指状の可動アーク接触子5とその周囲に配置された
可動通電接触子6、可動アーク接触子5を包囲する絶縁
性のノズル7、可動シリンダー4内に挿入された固定ピ
ストン8から構成されている。
【0007】以上の可動接触子部20のうち、操作ロッ
ド3は、図示していない駆動装置によって、その軸方向
に往復動するように構成されており、その後部に中空部
とガス封入雰囲気空間を連通する複数の排気孔3bを有
している。また、可動アーク接触子5とノズル7との間
には、可動シリンダー4内部の圧縮空間S1で圧縮され
たガスを高圧のガス流として固定アーク接触子1側に導
くためのガス流路が形成されている。
【0008】更に固定ピストン8は、ロッド挿通穴を有
する円板状に形成されており、そのロッド挿通穴の周面
を操作ロッド3の外周面が摺動すると共に、その外周面
を可動シリンダー4が摺動するように構成されている。
この場合、固定ピストン8は、その後方に一体的に設け
られて軸方向に伸びる中空のピストン支持部8aを有
し、このピストン支持部8aによって図示していない支
持絶縁部材を介して図示していない容器内に固定され
る。
【0009】そして、このように固定された固定ピスト
ン8に対し、操作ロッド3と可動シリンダー4が一体的
に移動することにより、可動シリンダー4と固定ピスト
ン8が相対移動し、それによって可動シリンダー4の内
部に形成される空間S1が圧縮されるようになってい
る。
【0010】なお、ピストン支持部8aの後部には、そ
の中空部とガス封入雰囲気中を連通する複数個の排気孔
8bが設けられている。
【0011】次にこのような構成のガス遮断器における
開極動作を説明する。まず、開極動作途中の初期状態に
おいては、図27に示すように矢印Dの方向に操作ロッ
ド3が移動しており、この操作ロッド3を含む可動部、
すなわち、操作ロッド3とそれに連結された可動シリン
ダー4、可動アーク接触子5、可動通電接触子6および
ノズル7が、矢印Dの方向に一体的に移動している。
【0012】図27はこのような開極動作によって固定
アーク接触子1と可動アーク接触子5が開離した直後の
状態を示しており、両アーク接触子1,5間にはアーク
11が発生している。
【0013】ここで、図27は電流値の大きい瞬時を示
しており、アークの体積は大きくなっている。このよう
な状態において、アーク11によって加熱された周囲の
ガスは、大別して3方向の高温ガス流12a,12b,
12cとなる。ここで、ガス流12aは、固定アーク接
触子1に沿ってノズル7の外部に流出するガス流であ
る。そして、ガス流12bは可動アーク接触子5の中空
部から操作ロッド3の中空部内に流入し、排気孔3bを
介してガス封入雰囲気空間に排出されるガス流である。
また、ガス流12cは可動アーク接触子5とノズル7間
のガス流路から可動シリンダー内に流入するガス流であ
る。
【0014】従って、可動シリンダー4内の空間S1の
圧力は可動シリンダー4とピストン8の相対移動による
機械的な圧縮作用に加えて、この高温ガス流12cによ
って伝達されるアークの熱エネルギーによっても昇圧さ
れることになる。
【0015】このような開極動作の初期状態から開極が
進むと、可動シリンダー4内の空間S1の圧力は遮断性
能を得るに十分な値まで高められる。このように空間S
1が十分な圧力に昇圧された状態で、ノズル7のスロー
ト部が十分に開口すると、可動アーク接触子5とノズル
7のガス流路から固定アーク接触子1に向かって流れる
高圧のガス流が発生する。すなわち、前述したガス流1
2cと逆向きのガス流が発生する。その一方で、可動ア
ーク接触子5の中空部では開極動作の初期から前述した
ようなガス流12bが発生しているため、アーク11は
このような2方向のガス流によって強力に冷却され、電
流遮断が達成される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のパッファ形のガス遮断器においては、開極動
作の後半に可動シリンダー4内の圧力上昇が過大になる
と、その反力のため開極速度が急激に減じられ、圧力が
低下して遮断性能が低下してしまう可能性がある。この
点について、図28を参照して具体的に説明する。
【0017】図28は遮断電流と開極トラベルおよび可
動シリンダー内の圧力上昇の時間的な関係を表す。図2
2の実線Xに示すように、遮断電流のアーク時間が長い
場合には開極終了位置に達する前に圧力上昇の反力によ
って開極動作が停止に至り、さらには逆行することもあ
る。
【0018】このように開極動作が停止し、さらには逆
行した場合にもガスは流出しているため、可動シリンダ
ー内の圧力は低下する。そして、このような可動シリン
ダー内の圧力低下によって駆動力が反力より大きくなれ
ば、可動部に開極方向の加速度が加わるが、そのような
加速度が加わっても動作方向を直ちに逆転することは困
難である。一方、このようにガスを流出した時点で、可
動シリンダー内の容積は小さくなっているため、圧縮作
用が無い状態ではその圧力は急速に低下する。その結
果、図28に示すように長いアーク時間での電流零点の
圧力が低下してガス吹き付けが弱くなり、遮断性能が低
下して必要な遮断アーク時間幅が得られない場合があ
る。
【0019】このような長いアーク時間での圧力低下を
防止する手段の一つは、駆動エネルギーと可動部の質量
を大きくすることである。そうすると可動部の慣性力が
大きくなって図28に点線X′で示すように、開極動作
が停止することがなくなり、圧力上昇についても点線で
示すように電流零点での値は十分に高く維持され、十分
に長い遮断アーク時間幅が得られる。
【0020】しかし、このようにすると大きな駆動装置
が必要となり、また可動部の部品の強度も大きくするこ
とが必要となり、遮断器全体寸法が大きくなる。遮断器
の大型化は製造と運用の両方のコストを上昇させてしま
うため、好ましくない。
【0021】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は開極動作の後半
の高い圧力上昇による反力を低減することにより、小さ
い駆動エネルギーで安定した高い遮断性能を得ることが
可能な優れたパッファ形ガス遮断器を提供することであ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
目的を達成するために小径の固定ピストンと、大径の浮
動ピストンまたは大径の固定ピストンを設け、シリンダ
ーとの相互作用により開極動作の初期には両ピストンに
よってガスを圧縮し、開極動作の途中から小径の固定ピ
ストンのみによってガスを圧縮するように構成すること
により、開極動作後半のガス圧縮断面積を縮小して可動
部の受ける反力を低減し、駆動エネルギーの低減を可能
にするものである。
【0023】本発明のガス遮断器は、まず次のような構
成を有することを前提としている。すなわち、ガス遮断
器は消弧性のガスが封入された容器内に対向配置された
固定接触子部および可動接触子部を有する。そのうち、
固定接触子部は固定アーク接触子を有する。一方、可動
接触子部は前記のように固定接触子側の方向を前方、そ
の反対側を後方と定義した場合に、その一部に排気孔を
有する中空の操作ロッドとこの操作ロッドの周囲に配置
されてその前端部で操作ロッドに取り付けられる可動シ
リンダー、可動シリンダーを包囲して前記可動シリンダ
ーと集電コンタクトを介して摺動接触、かつほぼ気密に
接触する集電シリンダー、前記可動シリンダーの前端部
の前方に取り付けられた中空の可動アーク接触子とそれ
を包囲する絶縁性ノズルおよび前記集電シリンダー内に
配置される二つのピストンを有する。この遮断器では開
極動作時に前記二つのシリンダーと二つのピストンの相
対移動によりガスを圧縮して、前記ノズル内にガス流を
発生させ、前記固定アーク接触子と可動アーク接触子間
に発生するアークに吹き付け電流を遮断する。
【0024】このとき、開極動作の初期にはアークによ
り発生する高温ガスを前記操作ロッドの中空部を通じて
二つのシリンダーと二つのピストンで形成されるガス圧
縮空間内に導き、開極動作の後期にはアークから前記操
作ロッドの中空部に至る高温ガスを前記操作ロッドの排
気孔を通じてガス雰囲気中に排出する。
【0025】請求項1に対応する発明は、以上のような
ガス遮断器において、可動シリンダーとピストンおよび
その周辺部分が次のように構成されることを特徴として
いる。すなわち、請求項1記載の発明において、可動シ
リンダーは、その後端部に後端小内径部を有し、可動接
触子部は前記可動シリンダーを包囲し、後方の端部で固
定され、前記可動シリンダー後端小内径部の外周部に設
けられる集電コンタクトを介して摺動接触する集電シリ
ンダーが設けられ、前記ピストンは固定ピストンと浮動
ピストンを有して前記集電シリンダー内に配置され、そ
の固定ピストンはその後方に中空のピストン支持部を有
し、前記操作ロッドがその内径部を摺動すると共に、前
記可動シリンダー後端小内径部の内側を通過できるよう
に構成され、前記浮動ピストンは前記集電シリンダーの
内部て前記可動シリンダー後端小内径部の後方に設けら
れ、その外径部が前記集電シリンダーの内径部を摺動
し、その内径部が前記ピストン支持部の前方の外径部を
摺動するように構成され、バネで前方に付勢され、ピス
トン支持部より大径の固定ピストンの外径部により、そ
の前進位置が規制されるように構成されている。遮断動
作の初期、前記可動シリンダー後端小内径部は設定され
た距離を移動したとき前記浮動ピストンに係合し、その
後両部材が一体的に移動するように構成されている。ま
た、前記操作ロッドの排気孔は、開極動作の初期には操
作ロッドの中空部とガス圧縮空間が連通し、開極動作の
後期には操作ロッドの中空部がガス封入雰囲気中に連通
するように構成される。
【0026】以上の構成を有する請求項1に対応する発
明のガス遮断器によれば、次のような作用効果が得られ
る。すなわち、開極動作の初期には浮動ピストンがバネ
と位置規制構造によって所定の前進位置に停止するた
め、可動シリンダーとピストンの相対移動により、可動
シリンダーと集電シリンダーおよびピストンで形成され
る空間は固定ピストンと浮動ピストンの両方によって圧
縮される。このような開極動作の初期において、可動シ
リンダーの後端小内径部は浮動ピストンに係合する。そ
のときまでに可動シリンダーの小内径部が移動してきた
空間(第2の圧縮空間)のガスは全て残りの空間である
固定ピストン前方の空間(第1の圧縮空間)に送り込ま
れる。この係合後、浮動ピストンは可動シリンダーの後
端小内径部に押圧され、それと一体的になってバネの力
に逆らい、前記集電シリンダーと前記ピストン支持部と
の空間を摺動する。そのような状態では、前記第1の圧
縮空間は可動シリンダー後端小内径部の内径の内側に相
当する断面積(固定ピストンの断面積に近い断面積)に
よって圧縮されることになり、従来例に比べ反力が格段
に低減され、駆動エネルギーを低減することがてきる。
【0027】また、請求項1に対応する発明のガス遮断
器においては、開極動作の時アークから操作ロッド中空
部に至るガスは開極動作の初期、可動シリンダー、固定
ピストンなどで形成される第1および第2の圧縮空間に
導かれ、圧縮空間の熱エネルギー量を増大させるので、
可動シリンダー内の圧力はより効率的に高められる。請
求項2に対応する発明は、請求項1に対応する発明にお
いて、前記固定ピストンにはその外周部に前記集電シリ
ンダー内で前記可動シリンダーの小内径部と浮動ピスト
ンで形成される第1の圧縮空間と、前記可動シリンダー
の後端小内径部の前方に形成される第1の圧縮空間を連
通する複数の溝が設けられる。
【0028】上記の構成を有する請求項2に対応する発
明のガス遮断器によれば、前記第2の圧縮空間から前記
第1の圧縮空間へのガスの送り込みの作用が一層確実に
される。すなわち、可動シリンダーの後端小内径部が浮
動ピストンに係合した後、ガスを固定ピストンの断面積
だけで圧縮するためには、可動シリンダーの後端小内径
部と浮動ピストンを密着させる必要がある。そのために
は、第2の圧縮空間と第1の圧縮空間を連通するガス流
路の断面積を大きくすることが望ましい。ガス流路の断
面積が小さく、そこからのガス流量が少ないと、可動シ
リンダーの後端小内径部と浮動ピストンの距離が短くな
って、第2の圧縮空間の容積が小さくなったとき、その
圧力か高くなり過ぎて浮動ピストンが後方に駆動されて
しまい、その後しばらくの間、可動シリンダーの後端小
内径部と浮動ピストンとの間に間隙ができてしまうおそ
れがある。
【0029】請求項1に対応する発明では、このガス流
路が、前記可動シリンダーの後端小内径部の内径と固定
ピストンの外径との間隙で形成されている。両部材が係
合した後ガス圧縮断面積を初期の断面積に比べより小さ
くするためには、前記可動シリンダーの後端小内径部の
内径と固定ピストンの外径との差を小さくすることが必
要であるが、そのようにするとガス流路の断面積が小さ
くなってしまう。
【0030】請求項2に対応する発明では、前記可動シ
リンダーの後端小内径部の内径と固定ピストンの外径と
の差を小さくしても、前記固定ピストンの外周に設けら
れた複数の溝により十分に大きいガス流路が確保され
る。従って、より効率的なガス圧縮断面積縮小作用が得
られ、駆動エネルギーの低減を達成できる。
【0031】請求項3に対応する発明は、請求項1また
は請求項2に対応する発明において、前記集電シリンダ
ーの取り付け内周部に集電シリンダーと同心で小径の浮
動ピストン停止部材を有することを特徴としている。
【0032】請求項1に対応する本発明のガス遮断器で
は、開極トラベルの終端で開極動作が終了したとき、浮
動ピストンはバネによって前方に付勢されているもの
の、慣性でしばらくの間後方に動き続ける。浮動ピスト
ンを停止させるため、浮動ピストンが摺動するピストン
支持部の後方部分の径を摺動部よりやや大きくしてい
る。しかしながら、開極速度が大きく、かつ浮動ピスト
ンの質量が大きいと、浮動ピストン停止時の衝撃力のた
め、浮動ピストン自身および停止させる部分が変形する
ことがある。
【0033】請求項3に対応する発明のガス遮断器によ
れば、集電シリンダーの内周部に浮動ピストン停止部材
が追加設置され、遮断器の開極終了時に浮動ピストンを
停止させる部材の面積が増加する。そのため、浮動ピス
トンおよび停止部材に働く局部的な衝撃力が小さくな
り、浮動ピストンおよび停止部材が変形する恐れがな
い。
【0034】請求項4に対応する発明は、請求項1乃至
請求項3の何ずれか一つの項に対応する発明において、
集電コンタクトが集電シリンダーの内周部に取り付けら
れる構成を有することを特徴としている。
【0035】請求項1乃至請求項3に対応する発明のガ
ス遮断器では、集電コンタクトは移動する可動シリンダ
ーの外周部に装着されていたが、請求項4に対応する発
明のガス遮断器では、集電コンタクトは固定されている
集電コンタクトの内周部に取り付けられている。この集
電コンタクトは固定部に取り付けた方が安定と考えられ
ている。
【0036】このような構成を有する請求項4に対応す
る発明のガス遮断器によれば、遮断器を多数回動作させ
たとしても長い期間安定な通電状態を維持できる。
【0037】請求項5に対応する発明は、請求項1乃至
請求項4の何ずれか一つの項に対応する発明において、
浮動ピストン内にガス封入雰囲気中から可動シリンダー
内へのガス流を可能とし可動シリンダー内からガス封入
雰囲気中へのガス流出を防止する逆止弁を有することを
特徴としている。
【0038】上記の構成を有する請求項5に対応する発
明のガス遮断器によれば、閉極動作の時に可動シリンダ
ー内の圧力がガス封入雰囲気圧力より低くなることを防
止できる。従って、規格に決められている閉極後直ちに
開極を行う遮断においても、良好な遮断性能を得ること
ができる。
【0039】請求項6に対応する発明は、集電シリンダ
ーの後方の内径を前方の可動シリンダーとの摺動部の内
径より大きくし、後方の大径部中に浮動ピストンを摺動
させ、前方の小径部によって浮動ピストンの前進位置を
規制し、且つ浮動ピストンの内径部が摺動するピストン
支持部の外径と固定ピストンの外径とを同一とし、更に
固定ピストンの前端部に複数個の切り欠き溝を有するこ
とを特徴としている。以上の構成を有する請求項6に対
応する発明のガス遮断器によれば、前記可動シリンダー
後端小内径部の内径を請求項1乃至請求項5に対応する
発明のガス遮断器小さくすることができる。そのため、
集電シリンダー内に前記可動シリンダーと浮動ピストン
形成される前記第2の圧縮空間の圧縮断面積を大きくす
ることができ、固定ピストン部の切り欠き溝を介して請
求項1乃至請求項5に対応する発明のガス遮断器より多
量のガスを可動シリンダーと固定ピストンで形成される
第1の圧縮空間に送り出すことができる。従って、効率
よく、より高い圧力上昇を得ることができる。
【0040】請求項7に対応する発明は、閉極位置にお
いて、前記可動シリンダーの後端小内径部に前記固定ピ
ストンが挿入する構成を有し、固定ピストン外周部から
前記ピストン支持部の先端外周部に複数個の溝を有し、
この溝が可動シリンダーの後端小内径部と浮動ピストン
によって形成される第1の圧縮空間と可動シリンダー内
でその後端小内径部の前方に形成される第1の圧縮空間
とを連通する構成を有することを特徴としている。
【0041】以上の構成を有する請求項7に対応する発
明のガス遮断器によれば、請求項6に対応する発明と同
様、前記第2の圧縮空間の圧縮断面積を大きくすること
ができ、固定ピストン部の溝を介して請求項1乃至請求
項5に対応する発明のガス遮断器より多量のガスを可動
シリンダーと固定ピストンで形成される第1の圧縮空間
に送り出すことができる。加えて、可動シリンダーの後
端小内径部が開極動作の最初から固定ピストンの外径部
によって支持されているので、全ての部材の中心軸を精
度良く合わせることが可能となり、機械的な安定性が向
上する。
【0042】請求項8に対応する発明は、請求項6また
は請求項7に対応する発明において、前記固定ピストン
の前方の端面と前記浮動ピストンの前方の端面がほぼ同
一位置にされる構成を有することを特徴としている。
【0043】以上の構成を有する請求項8に対応する発
明のガス遮断器によれば、請求項6および請求項7に対
応する発明のガス遮断器と同様の作用が得られるばかり
でなく、可動シリンダーの必要長さを短くすることがで
きる。すなわち、固定ピストンから操作ロッドのフラン
ジ部までの長さを請求項1乃至請求項7に対応する発明
のガス遮断器と同じに保つので、請求項8に対応する発
明のガス遮断器では、固定ピストンを浮動ピストン位置
まで後退させたことになり、その分可動シリンダーの必
要長さを短くできる。それにより、遮断器の小型化が可
能となる。
【0044】請求項9に対応する発明は、請求項6に対
応する発明のガス遮断器において、開極動作の途中、前
記可動シリンダーの後端小径部が、前記浮動ピストンに
係合する位置を開極トラベル長の50%付近、またはそ
れ以上とし、かつ浮動ピストンが可動シリンダーと一体
的に移動した後、設定された距離で、前記集電シリンダ
ーに設けられた小連通孔が開口し、集電シリンダー内
に、可動シリンダー小内径部と浮動ピストンにより形成
される小空間を外部のガス封入雰囲気中に連通させる構
成を有することを特徴としている。
【0045】以上の構成を有する請求項9に対応する発
明のガス遮断器によれば、請求項1乃至請求項8に対応
する発明のガス遮断器と同様の作用で集電シリンダー内
に可動シリンダー後端小内径部と浮動ピストンによって
形成される第2の圧縮空間のガスを、可動シリンダー内
に形成される第1の圧縮空間内に送り込むことか可能
で、かつ、開極動作の途中よりガス圧縮断面積を小さく
する作用を有するばかりでなく、第2の空間内に残る高
圧のガスを連通孔より、ガス封入雰囲気中に排出するこ
とができる。それにより、可動シリンダーの後端小内径
部の後端面に作用する反力を消失させ、開極動作途中か
らのガス圧縮断面積を縮小させることができる。
【0046】請求項10に対応する発明は、前記可動シ
リンダーの後端小内径部の前方の端面が前記固定ピスト
ンの前方の端面とほぼ同一位置にされる構成を有し、可
動シリンダーの後端小内径部に、可動シリンダー内の第
1の圧縮空間から集電シリンダー内の第2の圧縮空間へ
のガス流を阻止する逆止弁を有することを特徴としてい
る。
【0047】以上の構成を有する請求項10に対応する
発明のガス遮断器によれば、請求項9に対応する発明と
同様に、開極動作の途中まで第2の圧縮空間から第1の
圧縮空間にガスを送り込むことが可能で、途中で第2の
圧縮空間のガスをガス封入雰囲気中に放出して、ガス圧
縮断面積を縮小する作用を完遂することができるばかり
でなく、開極動作の最初より、可動シリンダーの後端小
内径部が固定ピストンに支持されているので、構成部材
の中心軸がそろい機械的な安定性を向上させることがで
きる。
【0048】請求項11に対応する発明は、請求項9ま
たは請求項10に対応する発明において、浮動ピストン
に、ガス封入雰囲気中から集電シリンダー内の可動シリ
ンダー後端小内径部と浮動ピス卜ンで形成される第2の
圧縮空間へのガス流を可能とし、その逆向きのガス流を
阻止する逆止弁を有していることを特徴としている。以
上の構成を有する請求項11に対応する発明のガス遮断
器によれば、閉極動作のとき第2の圧縮空気の圧力がガ
ス封入雰囲気中の圧力より低下することを防止できる。
従って、閉極後直ちに遮断を行うときの遮断匪能を良好
に保つことができる。
【0049】請求項12に対応する発明は、請求項10
または請求項11に対応する発明において、前記バネに
より前方に付勢される前記浮動ピストンの係止位置が、
可動シリンダー後端小内径部の開極動作終了位置付近に
設定される構成を有することを特徴としている。更に、
浮動ピストンに請求項11に対応する発明と同様の浮動
ピストンに逆止弁が装着される追加の構成を有すること
を特徴としている。
【0050】以上の構成による請求項12に対応する発
明のガス遮断器によれば、浮動ピストンは開極動作の終
了直前に可動シリンダの後端小内径部に係合して後方に
動き始めるか、または可動シリンダー後端小内径部と浮
動ピストンによって形成される第2の圧縮空間の圧力上
昇によって後方に動き始める。そして、その後集電シリ
ンダーに設けられた連通孔の位置を通過し、第2の圧縮
空間をガス封入雰囲気中に連通してガスをガス封入雰囲
気中に放出する。浮動ピストンが動き始めるタイミング
および放出し始めるガス圧力は連動しており、浮動ピス
卜ンを付勢するバネの力で自由に設定できる。この構成
では、第2の圧縮空間を圧縮する長さを大きくできるの
で、より多量のガスを可動シリンダー内の第1の圧縮空
間に送り込むことができる。特に遮断電流が小さく可動
シリンダー内の第1の圧縮空間の圧力が低い時には長い
時間ガスが送り込まれる。従って、小さい電流から大き
な電流まで安定な遮断性能を発揮できる。また、この構
成では、浮動ピストンの動く距離を短くできるのみなら
ず、可動シリンダーが係合しなくとも動かすことが可能
であり、摺動距離が小さく、衝撃力も無くすることがで
きるので機械的に極めて安定である。なお、浮動ピスト
ンに逆止弁を装着する追加の構成により、請求項11に
対応する発明と同様に、閉極動作時の可動シリンダー内
の圧力低下を防止できる。
【0051】請求項13に対応する発明は、請求項12
に対応する発明において、前記可動シリンダーの後端小
内径部を前進させ、前記固定ピストンとの間に距離を有
する構成を有することを特徴としている。この場合、前
記操作ロッドのフランジ部と固定ピストンとの距離およ
び可動シリンダーと浮動ピストンとの距離は請求項12
に対応する発明と同じになるように構成されている。
【0052】以上請求項13に対応する発明のガス遮断
器の構成によれば、可動シリンダーを前進させた距離だ
け可動シリンダーの必要長さを短くでき、ガス遮断器の
全長を短くできる。
【0053】請求項14に対応する発明は、その中間部
に中間小内径部を有する可動シリンダーを有し、その中
間小内径部の後方の内周面に長さ方向の途中まで加工さ
れる複数の溝を有し、かつ、ピストン部に、端の外径部
に複数個の切り欠き溝か加工され、開極動作の初期に可
動シリンダーの中間小内径部に挿入される構成の固定ピ
ストンと、ピストン支持部後方部分に大径固定ピストン
を有することを特徴としている。それらにおいて、開極
動作の初期、固定ピス卜ンが可動シリンダーの中間小内
径部に挿入された後、定められた長さの間、可動シリン
ダーの中間小内径部と大径固定ピストンによって形成さ
れる第2の圧縮空間が切り欠き溝を介して可動シリンダ
ー中間小内径部の前方の第1の圧縮空間空間に連通し、
また前記大径固定ピストンは、閉極状態のときから可動
シリンダー中間小内径部の後方の内周部に挿入され、可
動シリンダー中間小内径部が固定ピストンの切り欠き溝
を通過し、第2の圧縮空間と第1の圧縮空間の連通を閉
止した直後に、可動シリンダー中間小内径部の後方部に
設けられた溝の後端部が大径固定ピストンを通過し、第
2の圧縮空間をガス封入雰囲気中に連通する構成を有す
ることを特徴としている。
【0054】以上の構成による請求項14に対応する発
明のガス遮断器によれば、請求項1乃至請求項13に対
応する発明と同様に開極動作の途中まて大きなピストン
断面積でガスを圧縮し、開極動作の途中から圧縮断面積
を縮小して反力を減少する作用が得られるばかりでな
く、請求項1乃至請求項13に対応する発明における浮
動ピストンに代わり、ピストン支持部に大径固定ピスト
ンが設けられるので、顕著な構造の単純化が達成され
る。
【0055】請求項15に対応する発明は、請求項14
に対応する発明において、前記可動シリンダー中間小内
径部に、可動シリンダー中間小内径部と前記大径固定ピ
ストン部によって形成される第2の圧縮空間から可動シ
リンダー中間小内径部の前方の第1の圧縮空間へのガス
流を可能とし、逆向きのガス流を阻止する逆止弁を有
し、閉極状態において前記固定(小径)ピストンが前記
可動シリンダーの中間小内径部に挿入されている構成を
有し、かつ開極動作の開始後、設定された位置で、前記
可動シリンダー中間小内径部の後方内径部に設けられた
溝の後端部が、前記大径固定ピストン部を通過し、前記
第2の圧縮空間がガス封入雰囲気中に連通する構成を有
することを特徴としている。
【0056】以上の構成を有する請求項15に対応する
発明のガス遮断器では、請求項14に対応する発明と同
様に開極動作の初期には第2の圧縮空間から第1の圧縮
空間にガスを送り込むことができ、開極動作の中期にお
いて、第2の圧縮空間のガスをガス封入雰囲気中に放出
して、ガス圧縮断面積を縮小する作用を確実にできるば
かりでなく、開極動作の最初より可動シリンダーの後端
小内径部が固定ピストンに支持されているので、構成部
材の中心軸がそろい機械的な安定性を向上させることか
できる。
【0057】請求項16に対応する発明は、請求項1乃
至請求項15の何ずれか一つの項に対応する発明におい
て、操作ロッドの複数の排気孔が閉極状態の時から、固
定ピストンの後方の位置に設けられることを特徴として
いる。すなわち、請求項16に対応する発明において
は、可動接触子の中空部および操作ロッド中空部が閉極
状態を含む開極動作の初期から、ガス封入雰囲気中に連
通するように構成されている。
【0058】以上のような請求項16に対応する発明の
ガス遮断器によれば、固定、可動のアーク接触子が開離
して、アークが発生した直後からアークからの高温ガス
は、前記可動アーク接触子の中空部と前記操作ロッド中
空部を経てガス封入雰囲気中に排出される。従って、熱
エネルギーによる昇圧効果が小さく、圧縮空間の圧力上
昇は、請求項1乃至請求項15に対応する発明のガス遮
断器より低くなる。しかしながら、開極動作の途中から
ガス圧縮断面積を縮小して、反力を低減する作用効果に
ついては、請求項1乃至請求項15に対応する発明と同
様である。
【0059】
【発明の実施の形態】以下本発明によるパッファ形ガス
遮断器の複数の実施の形態について、図1〜図20によ
り具体的に説明する。
【0060】なお、以下の説明においては、可動接触子
部の方向として固定接触子側の方向を前方、その反対側
を後方とする。
【0061】図1乃至図4は本発明の第1の実施の形態
の構成を示すものであり、図1(a)は閉極状態を示す
断面図、図1(b)は(a)のZ−Z方向の矢視図であ
る。また、図2は開極動作の初期、図3は開極動作の中
期および図4は開極動作の後期を段階的にそれぞれ示す
断面図である。
【0062】図1(a)に示すように、消弧性のガスが
封入された図示していない容器内には、固定接触子部1
0と可動接触子部20が軸方向に対向配置されている。
そのうち、固定接触子部10は、固定アーク接触子1と
その周囲に配置された固定通電接触子2から構成されて
いる。
【0063】一方、可動接触子部20は前端部にフラン
ジ部3aを有する中空の操作ロッド3と、この操作ロッ
ド3の周囲に配置されてフランジ部3aの後面に連結さ
れた可動シリンダ4、フランジ部3aの前面に連結され
た中空かつ指状の可動アーク接触子5とその周囲に配置
された可動通電接触子6、可動アーク接触子5を包囲す
る絶縁性のノズル7、可動シリンダー4の外側に配置さ
れ、ピストン支持部22のフランジ部22bに固定され
る集電シリンダー25および集電シリンダー25内に配
置されたピストン部から構成されている。
【0064】この可動接触子部20においては、可動シ
リンダーの後方の端部に内側に突出する後端小内径部4
aが設けられ、後端小内径部4aの外径部に集電コンタ
ク卜26を介して集電シリンダー25と摺動可能に接触
している。
【0065】この場合、上記可動シリンダー25の小内
径部4aの外径は良好な摺動状態を確保するため、図1
(a)に示すように他の部分より僅かに大きく構成され
ている。また、ピストン部は固定ピストン21、中空の
ピストン支持部22、浮動ピストン23およびバネ24
から構成されている。
【0066】すなわち、集電シリンダー25の内部にお
ける操作ロッド3の周囲の空間には、円形平板状の固定
ピストン21が設置され、この固定ピストン21はその
後方の中空で軸後方に伸びるピストン支持部によって固
定されている。このように固定ピストン21とピストン
支持部22が別部材として設けられているのは、ピスト
ン支持部22の外径部に浮動ピストン23を摺動可能に
装着し、かつ固定ピストン21の外周の突起部21bに
よって浮動ピストン23の内周部を係止するためであ
る。
【0067】ここで、固定ピストン21の内径は操作ロ
ッド3の外径drとほぼ同じにしてあり、固定ピス卜ン
21の外径は可動シリンダー4の後端小内径部4aの内
径以下に設定されている。すなわち、固定ピストン21
の内周面を操作ロッド3の外周面が摺動すると共に、可
動シリンダー4の後端小内径部4aの内周部が固定ピス
トン21の外周部に衝突することなく、その外側を通過
できるように構成されている。また、ピストン支持部2
2の外径は固定ピス卜ン21の外径より小さくしてあ
り、従って可動シリンダー4aの内径より小さくしてあ
る。そして、ピストン支持部22の外側には浮動ピスト
ン23が装着されている。
【0068】ここで、浮動ピストン23の内径はピスト
ン支持部22の外径とほぼ等しくしてあり、浮動ピスト
ン23の外径は集電シリンダー25の内径とほぼ等しく
してある。すなわち、浮動ピストン23はその内周面で
ピストン支持部22の外周面を摺動すると共に、その外
周面で集電シリンダー25の内周面を摺動するように構
成されている。
【0069】この場合、この浮動ピストン23はピスト
ン支持部22のフランジ部22bと浮動ピストン23の
間に設置されるバネ24によって前方に付勢されると共
に、固定ピストン21の突起部21bによって前進位置
が規制されるように構成されている。すなわち、図1
(b)に示すように、固定ピストン21の外周部には複
数の溝21aが設けられている。そして、この複数の溝
21aの加工によって、隣の溝21aの間に突起部21
bが形成され、浮動ピストン23はこの突起部21bに
よって係止されるようになっている。
【0070】また、固定ピストン21の溝21aは図1
(a)に示すように、開極動作の初期、可動シリンダー
4の後端小内径部4aが固定ピストン21の外径部を通
過するとき、可動シリンダー4内の第1の圧縮空間S1
と集電シリンダー25の内部の可動シリンダー4の後端
の内径部4aと浮動ピストン23との間に形成される第
2の圧縮空間S2とを連通するために設けられる。この
固定ピストン21の外周部の溝はピストン支持部22の
外径dpに達する深さに加工されている。
【0071】更に、図1(a)に示す開極状態におい
て、可動シリンダー4と浮動ピストン23とは予め設定
された距離L1cを保持しており、操作ロッド3のフラン
ジ部3aと固定ピストンはL2cを保持している。
【0072】なお、開極トラベル長として、Ltrが設定
されている。また、ピストン支持部22の後部には、浮
動ピストン23の後方への移動を停止するため、外径を
大きくした係止部22cが設けられ、更にその後部にピ
ストン支持部22の中空部とガス封入雰囲気中を連通す
る排気孔22aが設けられている。
【0073】一方、操作ロッド3は図示していない駆動
装置によってその軸方向に往復運動するように構成され
ているが、その排気孔3bは図21の従来例より前方に
設けられている。すなわち、操作ロッド3の排気孔3b
は固定ピストン21より前方に配置されており、図1
(a)に示す閉極状態においては、可動アーク接触子5
の中空部および操作ロッド3の中空部と前記第1の圧縮
空間S1および第2の圧縮空間S2とを連通させるよう
になっている。
【0074】また、この操作ロッド3の排気孔3bは図
4に示す開極動作の後期において、可動アーク接触子5
の中空部および操作ロッド3の中空部をピストン支持部
22の中空部と排気孔22aを介してガス封入雰囲気中
に連通している。
【0075】さらに、操作ロッド3の排気孔3bの直後
にはガス流閉止部材3cが設けられている。このガス流
閉止部材3cは操作ロッド3の前方からのガス流の後方
への流路を遮断し、排気孔3bからのガス流の排出を導
くために設けられている。
【0076】次に上記のように構成された第1の実施の
形態のパッファ形ガス遮断器の作用について図1乃至図
4を用いて説明する。
【0077】まず、図1(a)に示す閉極状態におい
て、電流は固定接触子部10の固定通電接触子2から可
動接触子部20の可動通電接触子6に流れ、更に集電コ
ンタクト26を介して集電シリンダー25に流れてい
る。このような閉極状態で、図示していない駆動装置か
らの駆動力が矢印Dの方向に働き、操作ロッド3が矢印
方向に移動すると、操作ロッド3を含む可動部、すなわ
ち操作ロッド3とこれに連結された可動シリンダー4、
可動アーク接触子5、可動通電接触子6およびノズル7
が矢印Dの方向に一体的に移動する。
【0078】このような移動により、最初に固定通電接
触子1と可動通電接触子6が開離し、遅れて固定アーク
接触子2と可動アーク接触子5が開離する。
【0079】その結果、図2に示すように固定アーク接
触子1と可動アーク接触子5の間にアーク11が発生す
る。この場合、第1の圧縮空間S1および第2の圧縮空
間S2のガスは、固定ピストン21と浮動ピストン23
の両方により、集電シリンダー25の内径dc1と操作ロ
ッド3の外径dr との差による断面積、π(dc12 −d
r 2 )/4で圧縮され、両圧縮空間の容積は、断面積×
移動距離だけ減少する。
【0080】そして、このような開極動作の移動距離
が、閉極状態における可動シリンダー4の小内径部4a
と浮動ピストン23との距離L1cとなると、図2に示す
ように可動シリンダー4の小内径部4aが浮動ピストン
23に係合する。この距離L1cは開極トラベル長Ltrの
50%より短く設定されている。その後、開極動作が進
行し、可動部か更に矢印Dの方向に移動すると、図3に
示すように、浮動ピストン23は可動シリンダー4の小
内径部4aに押圧され、バネ24を圧縮しながら可動シ
リンダー4と一体的に移動する。
【0081】従って、図3に示すように可動シリンダー
4の後端小内径部4aの内径をdc3とした場合に、図2
の状態以後における圧縮断面積(可動シリンダー内を圧
縮する状態になる)は、π(dc32 −dr 2 )/4とな
り、開極動作初期の圧縮断面積より縮小される。
【0082】上記のように可動シリンダー4の後端小内
径部4aが浮動ピストン23に係合した後、直ちにガス
圧縮断面積を縮小するためには、可動シリンダー4の後
端小径部4aと浮動ピストン23が密着していることが
必要である。開極速度が大きいと、浮動ピストン23は
衝撃ではじかれ、長い時間可動シリンダー4の後端小内
径部4aとの間に間隙ができてしまう。
【0083】本実施の形態では、開極速度がまだ大きく
ない開極動作の初期に両部材が係合するように設定され
ているので、衝撃力が少なく、両部材は係合後極めて短
い時間で密着し、一体的に後方に移動する。
【0084】一方、図1(a)の状態から図3の状態に
達する時点で、電流値が大きい場合にはアーク11が大
きく広がり、このアーク11によって加熱されたガスは
大別して、3方向のガス流12a,12b,12cとな
る。このうち、ガス流12aはノズル7の外部に噴出す
るが、ガス流12b,12cは共に可動シリンダー4内
の第1の圧縮空間S1内に流入する。
【0085】すなわち、ガス流12bは可動アーク接触
子部5の中空部および操作ロッド3の中空部から排気孔
3bを通り、可動シリンダー4内の第1の圧縮空間S1
に流入し、ガス流12cは可動アーク接触子5とノズル
7との間のガス流路から可動シリンダー4の第1の圧縮
空間S1に流入する。
【0086】従って、可動シリンダー4内の圧縮空間S
1の圧力は浮動ピストン23と固定ピストン21(この
時点では固定ピストン21のみ)による機械的な圧縮作
用に加えて、このような高温ガス流12b,12cによ
って伝達されるアークの熱エネルギーによっても効果的
に昇圧されることになる。そのため、図3の状態の付近
では可動シリンダー4内の圧力上昇値は極めて高くな
る。
【0087】その後、更に開極が進み、図4に示すよう
にノズル7のスロート部が十分に開口して電流値も小さ
くなると、ノズル7のスロート付近に充満していた高温
ガスが消失し、ガス流13が可動シリンダー4内の圧縮
空間S1から可動アーク接触子5とノズル7との間のガ
ス流路に流れるようになる。
【0088】このガス流はノズル7の外部に噴出するガ
ス流13aと、可動アーク接触子5の中空部から操作ロ
ッドの中空部内に流入するガス流13bとなる。このよ
うな図4に示す時点では、操作ロッド3の排気孔3bは
固定ピストン21の後方に位置しており、ピストン支持
部22の中空部と連通するため、ガス流13bは操作ロ
ッド3の排気孔3bからピストン支持部22の中空部と
その排気孔22aを介してガス封入雰囲気中に排出され
る。
【0089】従って、アーク11は二方向のガス流によ
って冷却される。前述したように,このとき圧力は極め
て高くなっているので、強いガス流がアーク11へ吹き
付けられ、強力な冷却力となる。
【0090】なお、可動部が図4に示すLtr(開極トラ
ベル長)を移動すると開極動作は終了する。そのときの
操作ロッド3のフランジ部3aと固定ピストン21の距
離はL2o(エルツーオー)である。ここで、L2oは操作
ロッド3のフランジ部3aと固定ピストン21が衝突し
ないための機械的な余裕を確保する距離として設けられ
ている。
【0091】このように第1の実施の形態においては、
図2に示した位置以後、ガス圧縮断面積は開極動作初期
の値より縮小される。そのため、図2に示した位置以後
の開極動作後半においては、圧力上昇値を高くしながら
可動部の受ける反力を低減することができる。
【0092】このように開極動作後半の反力を低減でき
るため、駆動エネルギーを低減しても、開極動作後半の
減速度(負の加速度)を低減でき,可動部は図3に示す
ように、可動部が距離Ltrを移動して操作ロッド3のフ
ランジ部3aと固定ピストン21との距離がL2oとなる
開極状態まで、無負荷開極動作に近い速度で動作する。
その結果、駆動エネルギーを低減しても、可動シリンダ
ー4内の圧力上昇値を長い時間に亘って高く維持するこ
とができる。
【0093】従って、本実施の形態によれば、小さな駆
動エネルギーで長いアーク時間の間安定した高い遮断性
能を得ることができる。
【0094】図5は本発明によるパッファ形ガス遮断器
の第2の実施の形態の閉極状態を示す断面図であり、図
1と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、
ここでは異なる点について述べる。
【0095】この第2の実施形態においては、集電シリ
ンダー25の取り付け部の内周に浮動ピストン23の後
方への移動を停止させるシリンダー状の停止部材27を
設けるようにしたものである。
【0096】前述した本発明の第1の実施の形態におい
ては、開極トラベルの終端で開極動作が終了したとき、
浮動ピストン23はバネ24によって前方に付勢されて
いるものの、慣性でしばらくの間後方に動き続ける。こ
の浮動ピストン23の移動を停止させるため、ピストン
支持部22はその後方部分が摺動部より大きな径に形成
された停止部22cを有している。しかしながら、開極
速度が大きく、浮動ピストン23の質量が大きいと、そ
の停止時の衝撃力のため、浮動ピストン23自身および
停止させる部分22cが変形することがある。
【0097】本発明の第2の実施の形態においては、集
電シリンダー25の内周部に浮動ピストン停止部材27
が追加設置され、開極動作の終了時、浮動ピストン23
を停止させる部材の面積が大きくなるようにしている。
そのため、浮動ピストン23および停止部材22c,2
7に働く極部的な衝撃力が小さくなるので、これらが変
形する恐れがない。
【0098】従って、前記第1の実施の形態と同様に小
さな駆動エネルギーで長いアーク時間安定した高い遮断
性能を得ることができるばかりでなく、機械的な寿命が
長くなり、多数回の安定した遮断性能を得ることができ
る。
【0099】前述した第1の実施の形態および第2の実
施の形態においては、集電コンタクト26を移動する可
動シリンダー4に装着したが、集電シリンダー25の内
周部に集電コンタクト26を装着するようにしてもよ
い。
【0100】このようにすれば、集電コンタクト26を
可動部よりも固定部に装着する方が安定になるので、第
1および第2の実施の形態と同様に小さな駆動エネルギ
ーで長いアーク時間安定した高い遮断性能を得ることが
できるばかりでなく、長い期間安定な通電状態を維持で
きる。
【0101】図6は本発明によるパッファ形ガス遮断器
の第3の実施の形態の閉極状態を示す断面図であり、図
1と同一部品には同一符号を付してその説明を省略し、
ここでは異なる点について述べる。
【0102】この第3の実施の形態においては、浮動ピ
ストン23の内部に逆止弁29を設けるようにしたもの
である。この逆止弁29は、ガス封入雰囲気中から可動
シリンダー4内へのガス流を可能とし、可動シリンダー
4内からガス封入雰囲気中へのガス流出を防止する機能
を有している。
【0103】以上の構成を有する第3の実施の形態にお
いては、閉極動作の時、集電シリンダー25と可動シリ
ンダー4およびピストン部で形成される圧縮空間(S1
+S2)の圧力がガス封入雰囲気圧力より低下すること
が防止できる。このことは閉極動作を行った後、直ちに
遮断動作を行う場合に有効である。閉極動作のとき圧縮
空間の圧力が低下していると、直後の遮断動作の初期の
圧力が低く、十分な圧力上昇値が得られない。
【0104】第3の実施の形態においては、閉極動作の
時、二つの圧縮空間S1,S2内の圧力低下を防止でき
るので、前記第1の実施の形態と同様に小さない駆動エ
ネルギーで長いアーク時間安定した高い遮断性能を得る
ことができるばかりでなく、規格に決められている閉極
後直ちに開極を行う遮断においても、良好な遮断性能を
得ることができる。
【0105】図7は本発明によるパッファ形ガス遮断器
の第4の実施の形態を示すもので、(a)は閉極状態を
示す断面図、(b)は(a)のZ方向の矢視図である。
なお、図1と同一部品には同一符号を付してその説明を
省略し、ここでは異なる点について述べる。
【0106】この第4の実施の形態においては、図7に
示すように集電シリンダー25の後方部の内径dc1を、
可動シリンダー4の外周部と摺動する前方部の内径dc2
より大きくし、後方の大径部中に浮動ピストン23を摺
動できるように装着し、且つ前方の小径部によって浮動
ピストン23の前進位置を規制するようにし、更にピス
トン8の前端部に複数個の切り欠き溝8cを設ける構成
とするものである。
【0107】第1の実施の形態では、図4に示す可動シ
リンダー4の後端小内径部4aの内径dc3は、固定ピス
トン21の外径より大きくしなければならない。そのた
め、図4に示すように、ピストン支持部22の外径とほ
ぼ同じである浮動ピストン23の内径と差ができる。そ
のため、それらの内径差による断面積、π(dc32 −d
p 2 )/4に対して、圧縮空間S1の圧力が働き、浮動
ピストン23を後方に押す。図3の状態以後圧力が高く
なるので、この力も大きくなる。開極動作の途中、図2
に示すように、可動シリンダー4の後端小内径部4aが
浮動ピストン23に係合した後、圧縮断面積を縮小する
ためには、可動シリンダー4の後端小内径部4aと浮動
ピストン23を密着させなければならない。そのため、
第1乃至第3の実施の形態では、バネ24の力を必要に
応じて強くしなければならない。このバネ24の力も可
動部に対する反力のーつであるので、駆動エネルギー低
下のためにはバネ24の力を小さくすることか望まし
い。
【0108】第4の実施の形態においては、前記可動シ
リンダー4の後端小内径部4aの内径を第1の実施の形
態の形態の場合より小さくすることができる。すなわ
ち、図7に示す可動シリンダー4の後端小内径部4aの
内径dc3と浮動ピストン23の内径dp(固定ピストン
8の外径dpとほぼ同じなので、このように表す)との
差が、前記第1の実施の形態に比べ格段に小さくなる。
従って、両内径差分の断面積に働く力は非常に小さくな
り、バネ24の力を小さくできるので、更なる低駆動エ
ネルギー化が可能になる。
【0109】加えて、可動シリンダー4の後端小内径部
4aの内径を小さくできることにより、その断面積を大
きくでき、可動シリンダー4と浮動ピストン23によっ
て集電シリンダー25内に形成される第2の圧縮空間S
2の容積を大きくすることができ、第1乃至第3の実施
の形態に比べ、多量のガスを可動シリンダー4内の第1
の圧縮空間S1に送り込むことができる。その結果、可
動シリンダー4内の圧力上昇を一層高くできる。
【0110】以上の構成を有する第4実施の形態におい
ては、開極初期のガス圧縮断面積は、π(dc22 −dr
2 )/4である。開極動作が進行して、可動シリンダー
4の後端小内径部4aが浮動ピストン23に係合して一
体的に後方移動するようになると、第1乃至第3の実施
の形態と同様にガス圧縮断面積は、π(dp 2 −d
2 )/4に減少する。
【0111】以上のように本実施の形態によれば、第1
乃至第3の実施の形態に比べてより小さい駆動エネルギ
ーで長い時間安定した高い遮断性能を得ることができ
る。
【0112】図8は本発明によるガス遮断器の第5の実
施の形態を示すもので、(a)は閉極状態を示す断面
図、(b)は(a)のZ方向の矢視図である。
【0113】この第5の実施の形態においては、可動シ
リンダー4の後方の長さをやや長目にし、閉極状態にお
いて、可動シリンダー4の後端小内径部4aに固定ピス
トン8を挿入し、また固定ピストン8の外周部からピス
トン支持部8aの先端外周部にかけて、複数個の溝8c
を加工してこの溝が可動シリンダー4の後端小内径部4
aと浮動ピストン23によって形成される第1の圧縮空
間S1と可動シリンダー4内でその後端小内径部4aの
前方に形成される第1の圧縮空間S2とを連通させる構
成とするものである。なお、上記固定ピストン8の周辺
部、可動シリンダー4の後端小内径部4aの周辺部、集
電シリンダー25の周辺部以外は、前記第4の実施の形
態と同じ構成である。
【0114】以上の構成を有する第5の実施の形態にお
いては、第4の実施の形態と同様、可動シリンダー4の
後端小内径部4aの内径dc3と浮動ピストン23の内径
dp(固定ピストン8の外径dpとほぼ同じなので、こ
のように表す)をほぼ同じにてきる。前記第4の実施の
形態と同様に両内径差分の断面積に働く力を小さくで
き、バネ24の力を小さくできるので、前記第4の実施
の形態と同程度の低駆動エネルギー化を達成できる。
【0115】また、前記第4の実施の形態と同様に可動
シリンダー4の後端小内径部4aの内径の縮小により、
後端小内径部4その断面積が大きくなり、第2の圧縮空
間S2の容積を大きくすることができ、第1乃至第3の
実施の形態に比べて多量のガスを可動シリンダー4内の
第1の圧縮空間S1に送り込むことができる。その結
果、可動シリンダー4内の圧力上昇を一層高くすること
ができ遮断性能を高めることができることは前記第4の
実施の形態と同様である。
【0116】加えて、可動シリンダー4の後端小内径部
4aが開極動作の最初から固定ピストン8の外径部によ
って支持されているので、全ての部材の中心軸を精度良
く合わせることが可能となり、機械的な安定性が向上す
る。
【0117】以上の作用により本実施の形態によれば、
第1乃至第4の実施の形態に比べ一層低駆動エネルギー
でより長い時間安定した高い遮断性能を得ることができ
るばかりてなく、機械的な安定性が向上し長寿命化を達
成できる。
【0118】図9は本発明によるパッファ形ガス遮断器
の第6の実施の形態を示す閉極状態の断面図である。
【0119】この第6の実施の形態においては、ピスト
ン支持部8aの軸方向長さがやや短目に形成され、閉極
状態において、固定ピストン8の前方端面と浮動ピスト
ン23の前方端面の位置がほぼ等しくなるように構成す
るものである。なお、上記固定ピストン8の周辺部、可
動シリンダー4の周辺部、および集電シリンダー25の
周辺部以外は、前記第4および第5の実施の形態と同じ
構成である。
【0120】第6の実施の形態においても、操作ロッド
3のフランジ部3aと固定ピストン8との距離はL2c
は、前記第1乃至第5の実施の形態の場合と同じに保た
れる。その結果、第6の実施の形態においては、可動シ
リンダー4の必要長さLctを短くすることができる。
【0121】すなわち、本実施の形態においては、前記
第4および第5の実施の形態と同様の低駆動エネルギー
化と高遮断性能化を達成できるばかりでなく、遮断器の
小型化も達成できる。
【0122】図10および図13は、本発明によるパッ
ファ形ガス遮断器の第7の実施の形態を示すものであ
り、図10(a)は閉極状態を示す断面図、(b)は
(a)のZ方向の矢視図である。また、図11〜図13
は開極動作の初期、中期、および後期を段階的にそれぞ
れ示す断面図である。
【0123】この第7の実施の形態においては、図11
に示すように、開極動作の途中、可動シリンダー4の後
端小径部4aと浮動ピストン23とが係合する位置を開
極トラベル長の50%付近またはそれ以上とし、また集
電シリンダー25には浮動ピス卜ン23を係止する位置
の後方に複数個の小径の排気孔を設け、さらに固定ピス
卜ン8の先端の外周部からピストン支持部8aの先端の
外周部にかけて複数個の切り欠き溝8cを設ける構成す
るものである。なお、上記浮動ピストン23の周辺部、
固定ピストン8の周辺部、可動シリンダー4の周辺部お
よび集電シリンダー25の周辺部以外は、前記第4乃至
第6の実施の形態と同じ構成である。
【0124】図10(a)に示す閉極状態で、図示して
いない駆動装置からの駆動力が矢印Dの方向に働き、操
作ロッド3を含む可動部、すなわち操作ロッド3とそれ
に連結された可動シリンダー4、可動アーク接触子5、
可動通電接触子6およびノズル7が矢印Dの方向に一体
的に移動し、図11に示すように、遅れて開離する固定
アーク接触子2と可動アーク接触子5の間にアーク11
が発生し、図12、図13を経て遮断に至るまでのアー
ク11の状態と高温ガス12a,12b,12cの流
れ、冷却ガス流13,13a,13bの流れや、圧縮空
間を加熱して昇圧する作用は第1の実施の形態の場合と
同じである。
【0125】本実施の形態では、可動シリンダー4の後
端小内径部4aが浮動ピストン23に係合する位置が開
極トラベルの50%、またそれ以後に設定されているの
で、図11に示すように、固定ピストン8が可動シリン
ダー4の後端小内径部4aに挿入されたとき、可動シリ
ンダー4の後端小内径部4aと浮動ピストン23との距
離はまだ十分に大きな間隔を有している。このとき以
後、可動シリンダー4の後端小内径部4aが浮動ピスト
ン23に係合する直前まで、可動シリンダー4の後端小
内径部4aと浮動ピストン23で形成される第2の圧縮
空間S2のガスは、前記複数の切り欠き溝8cを介し
て、可動シリンダー4内の第1の圧縮空間S1に送り込
まれる。開極が進んで、可動シリンダー4の後端小内径
部4aが浮動ピストン23に係合する直前になると、図
12に示すように、前記切り欠き溝8cは可動シリンダ
ー4の後端小内径部4aによって閉じられる。
【0126】本実施の形態では、S2の初期容積が大き
く、長い時間ガスを送り込む作用が持続するので、第1
から第6の実施の形態に比べて多量のガスがS1からS
2に送り込まれ、可動シリンダー4内のガス圧力が一層
高く上昇する。
【0127】図12に示す状態の直後、可動シリンダー
4の後端小内径部4aが浮動ピストン23に係合し、そ
の後両者は一体的に後方に移動する。その後、設定され
た距離だけ浮動ビストン23が後方に移動した後は、図
13に示すように、集電シリンダー25に設けられた小
径の排気孔が開口し、第2の圧縮空間S2とガス封入雰
囲気中が連通する。
【0128】ガス圧縮断面積は、これ以後、π(dp 2
−dr 2 )/4となって、前半の値π(dc 2 −dr
2 )/4から十分に小さくなる。なお、図13に示す
状態から更に開極が進み、可動部が図10に点線て示す
閉極状態からLtr移動すると操作ロッド3のフランジ部
3aと固定ピストン8との距離がL1oとなって開極動作
が終了する。
【0129】本実施の形態では、可動シリンダー4の小
内径部4aと浮動ピストン23が係合した後、設定され
た位置で第2の圧縮空間S2のガスが放出されるので、
係合時の衝撃で可動シリンダー4と浮動ピストン23の
間に間隙ができたとしても、可動シリンダー4の小内径
部4aの後方から働く力が消失し、圧縮断面積の縮小は
確実に達成される。
【0130】従って、小さな駆動エネルギーにおいて
も、図28の点線で示すように、可動部は無負荷開極動
作時とほぼ同じ特性で最終位置に達する。その結果、駆
動エネルギーを低減してもシリンダー4内を高い圧力上
昇値を長い時間高く維持できる。また、本実施の形態で
はバネ24のストロークが第1から第6の実施の形態に
比べて小さくなり、その寸法が小さく、そのエネルギー
も小さい。
【0131】従って、本実施の形態によれば、小さい駆
動エネルギーで長い時間安定した高い遮断性能を得るこ
とができる。
【0132】なお、前述した第4の実施の形態乃至第7
の実施の形態においても、第3の実施の形態と同様に浮
動ピストン23の内部に逆止弁29を設けるようにして
もよい。
【0133】図14乃至図17は、本発明によるパッフ
ァ形ガス遮断器の第8の実施の形態の閉極状態を示す断
面図、また図15乃至図17は開極動作の初期、中期お
よび後期を段階的にそれぞれ示す断面図である。
【0134】この第8の実施の形態においては、可動シ
リンダー4を第7の実施の形態より軸方向にやや長目に
構成し、その後端小内径部4aの前方の端面が固定ピス
トン8の前方の端面とほぼ同一の位置になるようにし、
また可動シリンダー4の後端小内径部4aに可動シリン
ダー4内の第1の圧縮空間S1から集電シリンダー内の
第2の圧縮空間S2へのガス流を阻止する逆止弁28を
設ける構成とするものである。なお、前記可動シリンダ
ー4の後端小内径部4aの周辺部および固定ピストン8
の周辺部以外は、第7の実施の形態と同じ構成となって
いる。
【0135】以上の構成を有する第8の実施の形態で
は、開極動作の初期、集電シリンダー25内において、
可動シリンダー4の後端小内径部4aと浮動ピストン2
3で形成される第2の圧縮空間S2の圧力が、可動シリ
ンダー内の第1の圧縮空間S1の圧力より高いため、図
14に示すように逆止弁28は開いた状態となり、圧縮
空間S2からガスが圧縮空間S1に送り込まれる。開極
が進んで図15に示す状態になって圧縮空間S1の圧力
が、圧縮空間S2の圧力より高くなれば、逆止弁28は
図15に示すように閉じた状態になり、圧縮空間S1か
ら圧縮空間S2へのガス流出が阻止される。
【0136】その直後、可動シリンダー4の小内径部4
aは、浮動ピストン23に係合し、その後両者は一体的
に後方に移動し、浮動ピストン23が設定された位置に
達すると、摺動シリンダー25に設けられた小径孔25
aが開口し、S2内のガスがガス封入雰囲気中に放出さ
れ、そのときガス圧縮断面積が小さくなる作用は第8の
実施の形態と同じである。
【0137】本実施の形態では、開極動作の最初より可
動シリンダーの後端小内径部が固定ピストンに支持され
ている。従って、構成部材の中心軸が揃い機械的な安定
性を向上させることができる。
【0138】従って、第8の実施の形態によれば、前記
第7の実施の形態と同様に小さな駆動エネルギーで長い
時間安定した高い遮断性能を得ることができるばかりで
なく、機械的な安定性が向上し、長寿命化が達成でき
る。
【0139】図18乃至図20は本発明によるパッファ
形ガス遮断器の第9の実施の形態を示すもので、図18
は閉極状態を示す断面図、図19は開極動作の後期を示
す断面図、図20は開極動作の終了位置(開極状態)を
それぞれ示す半断面図である。
【0140】この第9の実施の形態おいては、バネ24
によって前方に付勢される浮動ピストン23の閉極状態
における係止位置を可動シリンダー4の後端小内径部4
aの開極動作終了位置付近に設定する構成とするもので
ある。すなわち、図18において、可動シリンダー4の
後端小内径部4aと浮動ピストン23との距離L1cは、
ほぼ開極トラベルLtrに等しい。また、可動シリンダー
4の後端小内径部4aには集電シリンダー25内で前記
可動シリンダーの後端小内径部4aと浮動ピストン23
によって形成される第2の圧縮空間S2から可動シリン
ダー4内の第1の圧縮空間S1へのガス流を可能とし、
その逆向きのガス流を阻止する逆止弁28が装着されて
いる。
【0141】以上の構成による第9の実施の形態におい
ては、図示していない開極動作の初期、第2の圧縮空間
S2の圧力が第1の圧縮空間S1の圧力より高くなるの
で、逆止弁28は開の状態となり、第1の圧縮空間S1
のガスが第2の圧縮空間S2に送り込まれる。
【0142】その後、アーク11からの高温ガスに第1
の圧縮空間S1内の圧力が上昇するが、開極動作による
圧縮のため第2の圧縮空間S2の圧力も上昇するので、
逆止弁28の開閉の状態はS1,S2の圧力の状態によ
り決まる。
【0143】何ずれにしろ、開極動作の途中で、第1の
圧縮空間S1の圧力が第2の圧縮空間S2の圧力より低
い状態になれば、逆止弁28が開いて第2の圧縮空間S
2のガスが第1の圧縮空間S1に供給され、その圧力低
下を緩和する。そして、浮動ピストン23は開極動作の
終了直前に可動シリンダー4の後端小内径部4aに係合
するか、または第2の圧縮空間S2の圧力が設定された
圧力に達すると、浮動ピストン23は後方に動き始め
る。
【0144】図19は、可動シリンダー4の後端小内径
部4aが接触する前に第2の圧縮空間S2の高い圧力上
昇によって浮動ピストン23が動き始め、その後浮動ピ
ストン23が集電シリンダー25に設けられた複数の小
径排気孔25aの位置を通過し、第2の圧縮空間S2の
ガスをガス封入雰囲気中に放出した(ガス流14)状態
を示す。このとき第2の圧縮空間S2の圧力は低下する
ので、逆止弁28は閉の状態となって、第1の圧縮空間
S1からのガス流出による圧力低下を防止している。
【0145】浮動ピストン23が動き始めるタイミング
と放出圧力は、バネ24の力を変えることにより自由に
設定できる。集電シリンダー25に設けられた排気孔2
5aが開き、第2の圧縮空間のガスが圧力が低下した後
は、第6から第8の実施の形態と同様にガス圧縮断面積
が減少する。開極動作が終了して少しの時間が経過した
状態を図20に示す(L1c=Ltrの例)。開極状態で
は、操作ロッド3のフランジ部3aと固定ピストン8と
の距離はL2oとなる。
【0146】本実施の形態では、第2の圧縮空間S2を
圧縮する長さを大きくできるので、より多量のガスを可
動シリンダー内の第1の圧縮空間S1に送り込むことが
できる。特に、遮断電流が小さく可動シリンダー内の第
1の圧縮空間S1の圧力が低い時には長い時間ガスが送
り込まれる。従って、小さい電流から大きな電流まで安
定した遮断性能を発揮できる。
【0147】また、本実施の形態では浮動ピストン23
の動く距離が極めて短くなり、可動シリンダー4の小内
径部4aを係合させなくても浮動ピストン23を動かす
ことが可能である。これらにより、摺動距離が小さく、
かつ、浮動ピストン23に働く衝撃力を無くすることが
可能になり、機械的な安定性は一層向上する。
【0148】なお、第3の実施の形態と同様に浮動ピス
トン23に逆止弁を装着すれば、閉極動作時の可動シリ
ンダー内の圧力低下を防止できる。
【0149】従って、本実施の形態によれば、第1の実
施の形態から第8の実施の形態と同様に駆動エネルギー
を低減でき、長いアーク時間安定した高い遮断性能を得
ることができるばかりでなく、機械的に安定で閉極後直
ちに開極を行う遮断においても、高い遮断性能が得られ
る。
【0150】図21は本発明によるパッファ形ガス遮断
器の第10の実施の形態の閉極状態を示す断面図であ
る。この第10の実施の形態においては、前記第9の実
施の形態から、可動シリンダー4の後端小内径部4aを
前進させ、固定ピストン8との間に距離L3cを有するよ
うに構成するものである。この場合、操作ロッド3のフ
ランジ部3aと固定ピストン8との距離L2cおよび可動
シリンダー4と浮動ピストン23との距離L1cは第9の
実施の形態と同じになるように構成されている。なお、
前記可動シリンダー4の周辺部以外は第9の実施例と同
様に構成される。以上の構成による第10の実施の形態
によれば、可動シリンダー4の後端小内径部4aを前進
させた距離だけ可動シリンダーの必要長さを短くでき
る。第1の実施の形態から第9の実施の形態と同様に駆
動エネルギーを低減でき、長いアーク時間安定した高い
遮断性能を得ることができるばかりでなく、可動部の長
さを短くでき、ガス遮断器を小型化できる。
【0151】図22乃至図24は本発明によるパッファ
形ガス遮断器の第11の実施の形態を示すもので、図2
2(a)は閉極状態を示す断面図、(b)は(a)のZ
方向矢視図である。また、図23及び図24は開極動作
の初期および中期をそれぞれ示す断面図である。
【0152】この第11の実施の形態においては、図2
2に示すように、可動シリンダー4はその中間部に中間
小内径部4bを有している。更に、中間小内径部4bの
後方の内周面には、その長さ方向の途中まて複数の溝4
cが加工されている。
【0153】一方、ピストン部は小径の固定ピストン8
に加えて、ピストン支持部8aの後方部分に固定されて
いる大径固定ピストン8eを有している。その大径固定
ピストン8eは、可動シリンダー4の中間小内径部4b
の後方の内周部に摺動可能に挿入設置されている。ま
た、固定ピストン8からピストン支持部8aの先端の外
径部に複数個の切り欠き溝8cが設けられ、固定ピスト
ン8は、開極動作の初期に可動シリンダー4の小内径部
4bの挿入されるように構成されている。
【0154】なお、ピストン部の周辺部、可動シリンダ
ー4の周辺部および可動シリンダー4の形状によって形
状が変化する集電シリンダー25の周辺部以外は、第1
乃至第10の実施の形態と同じである。
【0155】なお、本実施の形態において、浮動ピスト
ン23に逆止弁29が装着された第3の実施の形態と同
様に大径固定ピストン8eにガス封入雰囲気中から第2
の圧縮空間へのガス流を可能とする逆止弁を装着するよ
うにしてもよい。
【0156】図23に示す開極動作の初期、固定ピスト
ン8が可動シリンダー4の中間小内径部4aに挿入され
た状態になる。このとき、固定ピストン8の外径部から
ピストン支持部8aの外径部にかけて加工された複数の
切り欠き溝8cを介して、第1の圧縮空間S1と第2の
圧縮空間S2が連通している。そのため、第2の圧縮空
間から第1の圧縮空間にガスか送り込まれている。
【0157】このときのガス圧縮断面積は、π(dc12
−dr 2 )/4である。その後開極動作の中期になる
と、図24に示すように可動シリンダー4の中間小内径
部4bは、切り欠き溝8cの部分を通過し、第1の圧縮
空間と第2の圧縮空間の連通を閉止した状態になる。こ
の時、既に可動シリンダー4の中間小内径部4bの後方
の溝4cの端部は大径固定ピストン8eを通過し、第2
の圧縮空間S2とガス封入雰囲気中を連通する。
【0158】従って、そのとき、第2の圧縮空間S2の
ガスはガス封入雰囲気中に放出され(ガス流14)、S
2の圧力がガス封入雰囲気中と等しくなる。従って、そ
の後のガス圧縮断面積はπ(dp 2 −dr 2 )/4とな
り、開極動作の初期の値から縮小される。
【0159】本実施の形態では、第1から第10の実施
の形態での浮動ピストンに代わり、大径固定ピストンが
設置される。従って、遮断器としての構造は、第1から
第10の実施の形態に比べ単純である。
【0160】以上の構成による第11の実施の形態によ
れば、第1乃至第10の実施の形態と同様に開極動作の
初期に大きなピストン断面積でガスを圧縮し、開極動作
の中期から、圧縮断面積を縮小して反力を減少すること
ができ、小さな駆動エネルギーで長い時間安定した高い
遮断性能が得られるばかりでなく、顕著な構造の単純化
を実現できる。更に、大径固定ピストン8eに、逆止弁
が装着された場合は、閉極動作時における第2の圧縮空
間内の減圧が防止され、閉極動作の直後に開極動作を実
施した時の遮断性能の達成が確実にされる。
【0161】図25は本発明によるパッファ形ガス遮断
器の第12の実施の形態の閉極状態を示す断面図であ
る。第12の実施の形態においては、前記可動シリンダ
ー4の中間小内径部4bに、可動シリンダー4の中間小
内径部4bと前記大径固定ピストン8eによって形成さ
れる第2の圧縮空間S2から可動シリンダー4の中間小
内径部4aの前方の第1の圧縮空間S1へのガス流を可
能とし、逆向きのガス流を阻止する逆止弁が設けられ
る。また、閉極状態において、固定ピス卜ン8が、可動
シリンダー4の中間小内径部4aに挿入されている。
【0162】この構成により、開極動作の開始から、可
動シリンダー4が固定ピストン8に確実に支持される。
なお、上記の可動シリンダー4の周辺部および固定ピス
トン周辺部以外は第11の実施の形態の構成と同じであ
る。
【0163】このように可動シリンダー4の中間小内径
部4bに逆止弁28を設けることにより、第9の実施の
形態と同様の作用となり、弁の開閉は開極動作中、第1
の圧縮空間S1と第2の圧縮空間S2の圧力によって決
まる。
【0164】第11の実施の形態によれば、第1乃至第
11の実施の形態と同様、開極動作の初期大きなピスト
ン断面積でガスを圧縮し、開極動作の中期から、圧縮断
面積を縮小して反力を減少することができ、小さな駆動
エネルギーで長い時間安定した高い遮断性能が得られる
ばかりでなく、可動シリンダー4がより確実とされ、高
い機械的安定性を得ることができる。
【0165】図26は本発明によるガス遮断器の第13
の実施の形態の閉極状態を示す断面図である。第13の
実施の形態では、操作ロッド3の排気孔3bとガス流閉
止部材3cが閉極状態の時、固定ピストン21の後方の
位置に設けられている。すなわち、可動アーク接触子5
の中空部および操作ロッド3の中空部は閉極状態を含む
開極動作の初期から、ガス封入雰囲気中に連通するよう
に構成されている。
【0166】図26において、操作ロッド3の周辺以外
は第1の実施の形態の構成と同じであるが、図26の構
成は代表の実施の形態であり、第13の実施の形態は第
2の実施の形態乃至第12の実施の形態まで、この発明
の全ての実施の形態に適用可能である。
【0167】第13の実施の形態では、固定アーク接触
子1と可動アーク接触子5の開離後発生するアークから
可動アーク接触子5の中空部を経て、操作ロッド3の中
空部に流れる高温ガスが可動シリンダー4内の第1の圧
縮空間S1に流入せず、直ちに操作ロッド3の排気孔3
bからピストン支持部22の中空部に排出され、ピスト
ン支持部22の排気孔22aを介してガス封入雰囲気中
に排出される。
【0168】従って、熱による圧縮空間の昇圧効果は低
く、第1乃至第12の実施の形態より圧力上昇は低くな
る。しかしながら、開極動作の途中から、ガス圧縮断面
積を縮小して、反力を低減する作用と効果については、
第1の実施の形態と同様である。
【0169】従って、本実施の形態によれば、図27の
従来例に比べて、格段に小さい駆動エネルギーて長い時
間安定した高い遮断性能を得ることができる。
【0170】なお、本発明は各実施の形態に限定される
ものでなく、多種多様な形態の実施が可能である。例え
ば、各実施の形態の複数の形態を適宜組み合わせること
も可能である。また、固定ピストンと浮動ピストンの具
体的構成は、シリンダー内の断面積に対するピストンの
比率を含め、適宜選択可能である。更に、各部に設ける
排気孔、溝などの数や形状、寸法などは自由に設計可能
である。
【0171】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
集電シリンダー内の可動シリンダーの近辺に固定ピスト
ンと浮動ピストン、または固定小径ピストンと固定大径
ピストン、の2種類のピストンを設け、集電シリンダー
および可動シリンダー内の空間のガスを開極動作の初期
には、両方のピストンの断而積て圧縮し、開極動作の途
中からは、ほぼ固定ピストンの断面積のみ、またはほぼ
固定小径ピストンの断面積のみによって圧縮するように
構成することにより、従来に比べて開極動作後半の高い
圧力上昇による反力を低減できるため、小さい駆動エネ
ルギーで長い時間安定した遮断性能を得ることが可能な
優れたガス遮断器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態のパッファ形ガ
ス遮断器を示す図であり、(a)は閉極状態を示す断面
図、(b)は(a)のZ方向矢視図。
【図2】図1のパッファ形ガス遮断器の開極動作の初期
の状態を示す断面図。
【図3】図1のパッファ形ガス遮断器の開極動作の中期
の状態を示す断面図。
【図4】図1のパッファ形ガス遮断器の開極動作の後期
の状態を示す断面図。
【図5】本発明による第2の実施の形態のパッファ形ガ
ス遮断器の閉極状態の要部を示す断面図。
【図6】本発明による第3の実施の形態のパッファ形ガ
ス遮断器の閉極状態を示す断面図。
【図7】本発明による第4の実施の形態のパッファ形ガ
ス遮断器を示す図であり、(a)は閉極状態を示す断面
図、(b)は(a)のZ方向矢視図。
【図8】本発明による第5の実施の形態のパッファ形ガ
ス遮断器を示す図であり、(a)は閉極状態を示す断面
図、(b)は(a)のZ方向矢視図。
【図9】本発明による第6の実施の形態のパッァ形ガス
遮断器の要部を示す断面図。
【図10】本発明による第7の実施の形態のパッファ形
ガス遮断器を示す図であり、(a)は閉極状態を示す断
面図、(b)は(a)のZ方向矢視図。
【図11】図10のバッファ形ガス遮断器の開極動作の
初期の状態を示す断面図。
【図12】図10のバッファ形ガス遮断器の開極動作の
中期の状態を示す断面図。
【図13】図10のバッファ形ガス遮断器の開極動作の
後期の状態を示す断面図。
【図14】本発明による第8の実施の形態のパッファ形
ガス遮断器の閉極状態を示す断面図。
【図15】図14のパッファ形ガス遮断器の開極動作の
状態の初期の状態を示す断面図。
【図16】図14のパッファ形ガス遮断器の開極動作の
中期の状態を示す断面図。(c)は開極動作の後期の状
態を示す断面図。
【図17】図14のパッファ形ガス遮断器の開極動作の
後期の状態を示す断面図。
【図18】本発明による第9の実施の形態のパッファ形
ガス遮断器の閉極状態を示す断面図。
【図19】図18のパッファ形ガス遮断器の開極動作の
中期の状態を示す断面図。
【図20】図18のパッファ形ガス遮断器の開極動作の
終期の状態を示す半部の断面図。
【図21】本発明による第10の実施の形態のパッファ
形ガス遮断器の閉極状態を示す断面図。
【図22】本発明による第11の実施の形態のパッファ
形ガス遮断器を示す図であり、(a)は閉極状態を示す
断面図、(b)は(a)のZ方向矢視図。
【図23】図22のパッファ形ガス遮断器の開極動作の
初期の状態を示す断面図。
【図24】図22のパッファ形ガス遮断器の開極動作の
中期の状態を示す断面図。
【図25】本発明による第12の実施の形態のパッファ
形ガス遮断器の閉極状態の要部を示す断面図。
【図26】本発明による第13の実施の形態のパッファ
形ガス遮断器の閉極状態を示す断面図。
【図27】従来のガス遮断器の一例を示す図であり、そ
の開極動作途中の状態を示す断面図。
【図28】従来のガス遮断器の遮断電流と開極トラベル
および可動シリンダー内の圧力上昇を示す図。
【符号の説明】
1……固定アーク接触子 2……固定通電接触子 3……操作ロッド 3a……フランジ部 3b……排気孔 3c……ガス流閉止部 4……可動シリンダー 4a……後端小内径部 4b……中間小内径部 4c……溝 5……可動アーク接触子 6……可動通電接触子 7……ノズル 8……固定ピストン 8a……ピストン支持部 8b:排気孔 8c……切り欠き溝 8d……フフンジ部 8e……大径固定ピストン 10……固定接触子部 11……アーク 12a〜12c……ガス流 13,13a,13b,13c……ガス流 20……可動接触子部 21a……溝 21b……突起部 22……ピストン支持部 22a……排気孔 22b……フランジ部 22c……停止部 23……浮動ピストン 24……バネ 25……集電シリンダー 25a……排気孔 25b……排気孔 26……集電コンタクト 27……停止部材 28……逆止弁 29……逆止弁 S1……第1の圧縮空間 S2……第2の圧縮空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 広道 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 鈴木 克巳 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消弧性ガスが封入された容器内に固定接
    触子部およびこの固定接触子部に対して軸方向に移動可
    能に対向配置された可動接触子部を有し、 前記固定接触子部は固定アーク接触子を備え、 前記可動接触子部は一部に排気孔を有する中空の操作ロ
    ッドと、この操作ロッドの周囲に配置されると共にその
    前端部が前記操作ロッドに取付けられ、後端部に内側に
    突出する後端小内径部を有する可動シリンダーと、この
    可動シリンダを同心円状に包囲するように設けられ、且
    つその内周部に配置されるリング状の集電コレクタを介
    して前記可動シリンダーに有する後端小内径部の外周部
    と摺動接触可能な集電シリンダーと、前記可動シリンダ
    ーの前方に取付けられる中空の可動アーク接触子と、こ
    の可動アーク接触子を包囲するように前記可動シリンダ
    ーに取付けられた絶縁性のノズルと、前記可動シリンダ
    ー内に中空のピストン支持部に支持させて前記操作ロッ
    ドの外周面を摺動可能に配置され、外径が前記ピストン
    支持部の前方部の外径を越え、かつ前記可動シリンダー
    の後端小内径部の内径以下として前記可動シリンダー後
    端小内径部の内周を通過できるように構成した固定ピス
    トンと、前記集電シリンダーの内部にバネにより前方に
    付勢されるようにして設けられ、前記集電シリンダーの
    内周面と前記ピストン支持部の外周面との間を摺動する
    と共に、前記固定ピストンによりその前進位置が規制さ
    れるように構成された浮動ピストンとを備え、 前記可動シリンダー後端小内径部は遮断動作の初期、設
    定された距離を移動したとき前記浮動ピストンに係合
    し、その後浮動ピストンと可動シリンダーが一体的に移
    動可能に構成し、開極動作の初期には前記操作ロッド内
    の中空部を前記操作ロッドの排気孔を介して前記可動シ
    リンダー内に連通し、開極動作の後期には前記操作ロッ
    ド排気孔を前記ピストンの後方に開口して前記操作ロッ
    ドの中空部をガス封入雰囲気中に連通させる構成とした
    ことを特徴とするパッファ形ガス遮断器。
  2. 【請求項2】 前記固定ピストンは、その外周部に前記
    集電シリンダー内における前記可動シリンダーの後端小
    内径部と前記浮動ピストンによって形成される圧縮空間
    と、前記可動シリンダー内における前記後端小径部より
    前方の圧縮空間とを連通する複数の溝を設けたことを特
    徴とする請求項1記載のパッファ形ガス遮断器。
  3. 【請求項3】 前記集電シリンダーの内周部に前記浮動
    ピストンの後方移動を停止させる部材を設けたことを特
    徴とする請求項1記載のパッファ形ガス遮断器。
  4. 【請求項4】 前記集電シリンダーの内周部に前記集電
    コンタクトを有し、前記可動シリンダー外周部との摺動
    接触により、閉極位置から開極位置までの通電を可能と
    することを特徴とする請求項1記載のパッファ形ガス遮
    断器。
  5. 【請求項5】 前記浮動ピストンに前記可動シリンダー
    側に抜ける連通孔を設け、この連通孔に前記可動シリン
    ダー内の空間がガス封入雰囲気圧力より低くなると、ガ
    ス封入雰囲気中から可動シリンダー内へのガス流人を可
    能とし、可動シリンダー内圧力がガス封入雰囲気圧力よ
    り高くなると、可動シリンダー内からガス封入雰囲気中
    へのガス流出を防止する逆止弁を装着したことを特徴と
    する請求項1記載のパッファ形ガス遮断器。
  6. 【請求項6】 前記集電シリンダーの後方の内径を前方
    の前記可動シリンダーとの摺動部の内径より大きくし、
    後方の大径部に前記浮動ピストンを摺動させ、前方の小
    径部によって浮動ピストンの前進位置を規制し、浮動ピ
    ストンの内径部が摺動する前記ピストン支持部の外径と
    前記固定ピストンの外径を同一とし、前記固定ピストン
    の前端部に複数個の切り欠き溝を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載のバッファ形ガス遮断器。
  7. 【請求項7】 前記集電シリンダーの後方の内径を前方
    の前記可動シリンダーとの摺動部の内径より大きくし、
    後方の大径部に前記浮動ピストンを摺動させ、前方の小
    径部によって浮動ピストンの前進位置を規制し、且つ閉
    極位置において、前記可動シリンダーの後端小内径部に
    前記固定ピストンが挿入するように構成し、前記ピスト
    ン外周部から前記ピストン支持部の先端外周部に複数個
    の溝を設け、この溝により前記可動シリンダの後端小内
    径部の前方の空間とを連通させたことを特徴とする請求
    項1記載のパッファ形ガス遮断器。
  8. 【請求項8】 前記集電シリンダーの後方の内径を前方
    の前記可動シリンダーとの摺動部の内径より大きくし、
    後方の大径部に前記浮動ピストンを摺動させ、前方の小
    径部によって浮動ピストンの前進位置を規制し、且つ閉
    極位置において、前記浮動ピストンの前方端面と前記固
    定ピストンの前方端面がほぼ同一位置になるよう構成し
    たことを特徴とする請求項1記載のパッファ形ガス遮断
    器。
  9. 【請求項9】 開極動作中、前記固定ピストンが開極動
    作の初期に前記可動シリンダーの後端小内径部に挿入さ
    れ、その後、前記可動シリンダー後端小内径部が前記浮
    動ピス卜ンに係合する直前まで、前記可動シリンダー後
    端小内径部と前記浮動ピストンによってできる空間が、
    前記ピストンの外径部に設けられる複数個の切り欠き溝
    を介して前記可動シリンダー後端小内径部の前方の可動
    シリンダー内空間と連通し、前記可動シリンダーの後端
    小内径部が前記浮動ピストンに当たる位置が、開極動作
    長さ(開極トラベル長と称す)の50%以上であるよう
    に設定され、かつ前記浮動ピストンが前記可動シリンダ
    ー後端小内径部と一体となって動き始めた後、設定され
    た位置で前記集電シリンダーに設けられた複数個の小径
    連通孔が開口し、前記集電シリンダー内径部と前記可動
    シリンダー外径部および後端小内径部、浮動ピストン、
    前記ピストン外径部によって形成される小空間がガス封
    入雰囲気中に連通することを特徴とする請求項6記載の
    パッファ形ガス遮断器。
  10. 【請求項10】 閉極状態において、前記固定ピストン
    が前記可動シリンダー後端小内径部に挿入した状態で、
    かつ固定ピストンの前方端面と可動シリンダー後端小内
    径部の前方端面がほぼ同一位置とされ、前記可動シリン
    ダーの後端小内径部に連通孔を設け、この連通孔に前記
    可動シリンダー後端小内径部と前記浮動ピストンによっ
    てできる空間から前記可動シリンダー後端部の前方の可
    動シリンダー内へのガス流を可能とし、その逆方向のガ
    ス流を阻止する逆止弁を設けたことを特徴とする請求項
    9記載のパッファ形ガス遮断器。
  11. 【請求項11】 前記浮動ピストンに前記可動シリンダ
    ー側に抜ける連通孔を設け、この連通孔に前記浮動ピス
    トンにガス封入雰囲気中から前記可動シリンダー後端小
    内径部と浮動ピストンによって形成される空間へのガス
    流を可能とし、その逆方向のガス流を阻止する逆止弁を
    設けたことを特徴とする請求項9または請求項10記載
    のパッファ形ガス遮断器。
  12. 【請求項12】 前記集電シリンダーの後方の大径部を
    摺動し、集電シリンダー前方の小径部により、前記浮動
    ピストンの係止位置が規制され、浮動ピストンが前記可
    動シリンダー後端小内径部の開極動作時の移動終了位
    置、またはそれより後方の位置に係止されることを特徴
    とする請求項10または請求項11に記載のパッファ形
    ガス遮断器。
  13. 【請求項13】 前記可動シリンダーの後端小内径部を
    前進させ、前記固定ピストンとの間に設定された間隙を
    設け、開極動作の初期に前記固定ピストンが、前記可動
    シリンダー後端小内径部に挿入される構成としたことを
    特徴とする請求項12記載のパッファ形ガス遮断器。
  14. 【請求項14】 前記可動シリンダーは、その中間部に
    中間小内径部を有すると共に、中間小内径部後方の内径
    部に複数個の溝を有し、前記固定ピストンは、その先端
    外径部に加工される複数個の切り欠き溝と、そのピスト
    ン支持部後方に大径固定ピストン部を有し、開極動作の
    初期に、固定(小径)ピストンが可動シリンダーの中間
    小内径部に挿入され、かつ前記大径固定ピストン部は閉
    極状態のときから前記可動シリンダー中間小内径部の後
    方で可動シリンダーの内径部に挿入され、開極動作の初
    期に前記固定ピストンが前記可動シリンダーの中間小内
    径部に挿入された後定められた長さの間、前記切り欠き
    溝を介して可動シリンダーの中間小内径部と前記大径固
    定ピストン部によって形成される空間を可動シリンダー
    中間小内径部の前方の空間に連通し、かつ前記可動シリ
    ンダー中間小内径部が前記固定(小径)ピストンの切り
    欠き溝を通過した直後に、前記可動シリンダー中間小内
    径部後方に設けられた溝の後端部が前記大径固定ピスト
    ン部を通過し、前記可動シリンダー中間小内径部と前記
    大径固定ピストン部によって形成される空間がガス封入
    雰囲気中に連通する構成としたことを特徴とする請求項
    4記載のパッファ形ガス遮断器。
  15. 【請求項15】 前記可動シリンダー中間小内径部に、
    前記可動シリンダー中間小内径部と前記大径固定ピスト
    ン部によって形成される空間から前記可動シリンダー中
    間小内径部の前方の可動シリンダー内空間へのガス流を
    可能とし、その逆方向のガス流を阻止する逆止弁を有
    し、閉極状態において前記固定(小径)ピストンが、前
    記可動シリンダーの中間小内径部に挿入された状態に構
    成され、開極動作の開始後、前記可動シリンダー中間小
    内径部の後方内径部に設けられた溝の後端部が前記大径
    固定ピストン部を通過し、前記可動シリンダー中間小内
    径部と前記大径固定ピストン部によって形成される空間
    がガス封入雰囲気中に連通するように構成されることを
    特徴とする請求項14に記載のパッファ形ガス遮断器。
  16. 【請求項16】 前記操作ロッドの排気孔を開極動作の
    初期から前記固定ピストンの後方に位置するように設
    け、前記操作ロッドの中空部を開極の初期よりガス封入
    雰囲気中に連通するように構成されることを特徴とする
    請求項1から請求項15のいずれか一つの項に記載のパ
    ッファ形ガス遮断器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009094067A (ja) * 2007-10-03 2009-04-30 Areva T & D Sa 2つの圧縮容積を有している電力回路遮断器の電流遮断チャンバー
CN111863521A (zh) * 2020-06-11 2020-10-30 南方电网科学研究院有限责任公司 一种sf6快速断路器

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