JPH0553094U - ガス絶縁接地開閉器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 過酷な電磁誘導電流の遮断条件下で、アーク
長さが長くなる場合の遮断能力の低下を防止すると共
に、短絡事故電流の投入操作を容易に行うことが可能
な、小型で低駆動エネルギーのガス絶縁接地開閉器を提
供する。 【構成】 消弧性ガスを充填した容器内に、固定接触子
部１及び可動接触子部２を対向配置する。遮断動作時に
は、可動接触子部２の可動接触子５及びピストン６を開
極方向８に駆動し、可動接触子５を固定接触子部１の固
定接触子３から開離すると共に、シリンダ７の内部のガ
ス圧縮空間７ｂをピストン６の移動によって圧縮し、可
動接触子５に設けた連通孔５ｂを介して、ガス圧縮空間
７ｂから中空部５ａ内にガス流１１ａを流し込む。これ
により、接触子３，５間に発生するアーク９にガス流１
１ｃを吹き付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、高電圧送電系統の点検時の安全を確保するため、閉極動作により、 停止送電線を接地し、且つ、開極動作により、両端を接地されている送電線に流 れる電磁誘導電流を遮断する、ガス絶縁接地開閉器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

現在、７２ｋＶ以上の高電圧送電系統には、ＳＦ₆ ガスを消弧絶縁媒体とした ガス絶縁開閉装置（ＧＩＳ）が広く普及している。接地開閉器は、このＧＩＳを 構成する主要機器であり、点検時の安全を確保するため、閉極動作により停止中 の線路や高電圧機器の残留電荷と誘導電圧を零とする責務を有している。

【０００３】 また、通常、送電鉄塔には、同一電圧の送電線（電圧の異なる場合もある。） が複数組設けられる。そのような送電系統で停止線の両端を接地すると閉ループ ができるので、使用されている送電線の電流による磁束が鎖交し、閉ループに電 磁誘導電流が流れる。そのため、接地開閉器は、前記の責務に加えて、この電磁 誘導電流を遮断する責務を有している。流れる電流と回復電圧は送電線の構成と 健全線の電流によって決まり、条件によっては過酷な遮断責務となる。例えば、 日本国内の最高電圧、最大定格電流の系統である５５０Ｖ−１２ｋＡ送電線では 、誘導電流値は、１ｋＡ以上となり、回復電圧の値も５０ｋＶを越える。

【０００４】 過酷な使用条件に対して、意図的な消弧装置を持たない並切り形での遮断は不 可能であるため、接地開閉器は、一般的に、図６に示すような吸い込み形の消弧 室を備えている。図６に示すように、消弧性ガスを充填してなる図示していない 容器内には、固定接触子部１及び可動接触子部２が対向配置されている。固定接 触子部１は、固定接触子３及びその外周部に配置されたシールド４によって構成 されている。可動接触子部２は、中空状の可動接触子５とピストン６が直結され て構成されており、ピストン６は、容器に固定されたシリンダ７内に摺動可能に 挿入されている。シリンダ７の先端側の内部には、ピストン６の前面によって、 ガス吸引空間７ａが形成されている。可動接触子５におけるピストン６の前面の 直前の位置には、可動接触子５の中空部５ａとシリンダ７のガス吸引空間７ａを 連通する複数の連通孔５ｂが設けられている。

【０００５】 この場合、図６は、遮断動作状態を示している。すなわち、遮断動作時には、 図示していない駆動装置により、可動接触子５及びこれに直結されたピストン６ は、開極方向８に一体に駆動される。この動作により、固定接触子３及び可動接 触子５間にアーク９が発生すると同時に、シリンダ７のガス吸引空間７ａ内の容 積が増加して圧力が低下し、相対的に高圧側となった可動接触子５の中空部５ａ 内から連通孔５ｂを介してシリンダ７のガス吸引空間７ａ内に流れ込むガス流１ ０ａが発生する。このガス流１０ａによって、可動接触子５の中空部５ａ内には 、その先端部から連通孔５ｂ側に流れるガス流１０ｂが発生し、さらに、可動接 触子５の先端部では、周辺空間から可動接触子５の中空部５ａ内に流れ込むガス 流１０ｃが発生する。そして、このガス流１０ｃが、接触子３，５間に発生して いるアーク９に吹き付け、これを冷却して消弧する。このような吸い込み形消弧 室を備えた接地開閉器は、単純な構成で比較的優れた遮断能力が得られることか ら、高電圧用ＧＩＳに広く使用されている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図６に示すような吸い込み形消弧室において、電流遮断時の固 定接触子３及び可動接触子５の間のアーク９周辺部に着目した場合、図６に示す ように、吸引によって発生するガス流は、可動接触子５の先端部においてその中 空部５ａ内に流れ込むガス流１０ｃのみであり、可動接触子５から離れた位置に おいては、ガス流はほとんど発生していない。このため、アーク９のうち、可動 接触子５の先端部付近の部分についてはガス流１０ｃによって冷却されるが、可 動接触子５から離れた位置の部分については、ほとんど冷却されないことになる 。従って、大電流で高い回復電圧の条件下の遮断において、固定接触子及び可動 接触子の間の距離が長くなると、可動接触子から離れた位置のアークが冷却され ず、高温のガスが多く残留し易くなり、電流零点の後、絶縁破壊が生じ易くなる 。このような不都合を回避するためには、例えば、電流遮断完了時における接触 子間距離を短くすることが考えられるが、この場合には、短い距離の動作に対し てシリンダの圧力低下を大きくすることが必要となり、シリンダ径を大きくしな ければならなくなる。このことは、装置全体を大型化させる上、不経済であるた め、実用上不都合である。

【０００７】 また、接地開閉器には、系統の短絡事故状態での投入を可能とする性能が要求 される場合があるが、図６に示す吸い込み形消弧室において、このような性能を 実現しようとすると、次のような欠点を生じてしまう。すなわち、接地開閉器に おいて、短絡事故状態での大電流を投入する場合、固定接触子と可動接触子が閉 極する直前には、絶縁破壊により接触子間に大電流のアークが発生する。そのた め、図６に示すような吸い込み形消弧室において、短絡事故時の大電流を投入す ると、接触子３，５間に発生したアーク９により、接触子３，５間の圧力が一時 的に上昇するため、可動接触子５の先端部からガスが流出し難くなる。また、図 ６に示すような吸い込み形消弧室においては、投入動作時に、シリンダ７のガス 吸引空間７ａ内の圧力が上昇する特性がある。さらに、電流値や接触子の構造に よっては、接触子３，５間の高温ガスが、シリンダ７のガス吸引空間７ａ内に流 入することもある。

【０００８】 従って、以上のような現象及びシリンダ７のガス吸引空間７ａ内の特性により 、無負荷での投入動作時に比べてシリンダ７のガス吸引空間７ａ内の圧力が格段 に高くなり、この結果生じるピストン６の両面の相対的な圧力差が、ピストン６ を開離方向に押し戻す大きな反力となる。そのため、投入速度が著しく低減し、 厳しい条件下においては投入不良を引き起こす場合もある。このような速度の低 減を防止するためには、それに打ち勝つだけの大きな駆動力が必要となる。この ことは、装置の駆動エネルギーを増大させる上、不経済であるため、実用上不都 合である。

【０００９】 本考案は、上記のような従来技術の課題を解決するために提案されたものであ り、その目的は、過酷な電磁誘導電流の遮断条件下で、アーク長さが長くなる場 合の遮断能力の低下を防止すると共に、短絡事故電流の投入操作を容易に行うこ とが可能な、小型で低駆動エネルギーのガス絶縁接地開閉器を提供することであ る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案は、消弧性ガスを充填した容器内に、対向配置された固定接触子部及び 可動接触子部を有し、前記固定接触子部には、前記容器に固定された固定接触子 が設けられ、前記可動接触子部には、駆動装置によって駆動され、前記固定接触 子に対して接離する中空状の可動接触子及びこれに直結してなるピストンと、前 記容器に固定されたシリンダが設けられ、このシリンダに前記ピストンが挿入さ れ、遮断動作時には、前記可動接触子及び前記ピストンを開極方向に駆動し、前 記シリンダと前記ピストンの相対移動を利用して、前記固定接触子及び可動接触 子間に発生するアークにガス流を吹き付けるガス絶縁接地開閉器において、前記 シリンダの内部には、遮断動作時にピストンの移動によって圧縮されるガス圧縮 空間が形成され、前記可動接触子には、その中空部と前記ガス圧縮空間とを連通 させる連通孔が設けられたことを特徴としている。

【００１１】 また、前記固定接触子部に、前記固定接触子を包囲するシールド部が設けられ 、このシールド部の内部空間のうち、前記可動接触子部に対向する先端部以外の 部分が、周囲のガス空間に対してほぼ閉じた状態に区分される構成が可能である 。さらに、前記固定接触子が、内部空間を包囲するように構成され、この固定接 触子の内部空間のうち、前記可動接触子部に対向する先端部以外の部分が、周囲 のガス空間に対してほぼ閉じた状態に区分される構成も可能である。

【００１２】

【作用】

以上のような構成を有する本考案の作用は次の通りである。すなわち、遮断動 作時には、可動接触子及びピストンを開極方向に駆動することにより、可動接触 子が固定接触子から開離し、接触子間にアークが発生する。同時に、ピストンの 移動によってシリンダ内のガス圧縮空間が圧縮されるため、圧縮されたガスは、 可動接触子の連通孔を介して、可動接触子の中空部に流れ込むガス流となり、こ の結果、可動接触子の先端部から吹き出すガス流が発生する。そして、このよう に、可動接触子の先端部から吹き出すガス流は、接触子間に発生したアークの全 長に亘って吹き付けられる。従って、ガス流によってアーク全長を冷却できるた め、高温ガスの残留量を低減でき、電流零点後の絶縁回復が良好になり、遮断性 能が向上する。

【００１３】 また、投入動作時には、可動接触子及びピストンを閉極方向に駆動することに より、可動接触子が固定接触子に接近し、閉極直前には、絶縁破壊により接触子 間にアークが発生する。この場合、ピストンの移動によって、ガス圧縮空間内の 圧力は低下するが、接触子間で発生したアークによる高温ガス流が、可動接触子 の中空部を通って連通孔からガス圧縮空間内に流れ込むため、ガス圧縮空間内の 圧力低下を最小限度に抑制することができる。従って、ピストン両面の相対的な 圧力差に基づいて生じる反力を減少することができ、投入速度の低減を防止でき る。

【００１４】 さらに、固定接触子部の空間を、周囲のガス空間に対して閉じた状態に区分し た場合には、投入動作時の閉極直前のアーク発生時に、閉じた空間内の圧力を高 めることによって、可動接触子の中空部内を通じて流れる高温ガス流の流量を増 大でき、その結果、シリンダのガス圧縮空間内への高温ガス流入量を増大できる 。そのため、投入動作時におけるシリンダのガス圧縮空間内の圧力低下をより効 果的に抑制することができ、投入動作に対する反力をさらに減少することができ 、投入速度の低減をより有効に防止できる。

【００１５】

【実施例】

以下には、本考案によるガス絶縁接地開閉器の実施例について、図面を参照し て具体的に説明する。なお、前述した従来例と同一部分については同一符号を付 している。

【００１６】 まず、図１乃至図３に、本考案によるガス絶縁接地開閉器の基本的な一実施例 （第１実施例）を示す。ここで、図１は、閉極状態を示す断面図、図２は、遮断 動作状態を示す断面図、図３は、投入動作状態を示す断面図である。

【００１７】 図１に示すように、本実施例は、基本的に、図６に示した従来例と同様の構成 要素を有している。すなわち、消弧性ガスを充填してなる図示していない容器内 には、固定接触子部１及び可動接触子部２が対向配置されている。固定接触子部 １は、固定接触子３及びその外周部に配置されたシールド４によって構成されて いる。可動接触子部２は、中空状の可動接触子５とピストン６が直結されて構成 されており、ピストン６は、容器に固定されたシリンダ７内に摺動可能に挿入さ れている。そして、本実施例においては、シリンダ７の後方側の内部に、ピスト ン６の背面によってガス圧縮空間７ｂが形成されている。可動接触子５における ピストン６の背面の近接位置には、可動接触子５の中空部５ａとシリンダ７のガ ス圧縮空間７ｂを連通する複数の連通孔５ｂが設けられている。

【００１８】 以上のような構成を有する本実施例の作用は次の通りである。すなわち、図１ に示すような閉極状態から、遮断動作を行う場合には、図示していない駆動装置 により、可動接触子５及びピストン６が、開極方向８に一体に駆動される。図２ は、このような動作により、固定接触子３から可動接触子５が開離し、アーク９ が発生した後、さらに時間が経過して、可動接触子５と固定接触子３の間の距離 が大きくなった状態を示している。

【００１９】 この時点では、シリンダ７のガス圧縮空間７ｂは、ピストン６の移動により圧 縮されており、そのガス圧力は上昇している。そのため、このガス圧縮空間７ｂ 内から連通孔５ｂを介して可動接触子５の中空部５ａ内に流れ込むガス流１１ａ が発生する。このガス流１１ａによって、可動接触子５ａ内には、その連通孔５ ｂ側から先端部に流れるガス流１１ｂが発生し、さらに、可動接触子５の先端部 では、可動接触子５の中空部５ａ内から周辺空間に噴出するガス流１１ｃが発生 する。このガス流１１ｃは、図２に示すように、アーク９の全長に吹き付ける。 従って、アーク９の全長が長い遮断条件下においても、アーク９の全長を効果的 に冷却でき、接触子３，５間に残る高温ガス量を従来より大幅に減少させること ができる。この結果、絶縁回復が良好になり、遮断性能が大幅に向上する。

【００２０】 また、投入動作時には、図３に示すように、可動接触子５及びピストン６を閉 極方向１２に駆動することにより、可動接触子５が固定接触子３に接近し、閉極 直前には、絶縁破壊により接触子３，５間にアーク９が発生する。この場合、ピ ストン６の移動によって、ガス圧縮空間７ｂ内の圧力は低下するが、接触子３， ５間のアーク９によって、可動接触子５の中空部５ａの先端部から後方に流れる 高温ガス流１３ａが発生し、この高温ガス流１３ａが、中空部５ａを通って連通 孔５ｂからガス圧縮空間７ｂ内に流れ込むため、ガス圧縮空間７ｂ内の圧力低下 を最小限度に抑制することができる。従って、従来問題となっていたピストン６ 両面の相対的な圧力差に基づいて生じる反力を減少することができ、投入速度の 低減を防止できる。

【００２１】 上記のように、本実施例によれば、アークの全長を効果的に冷却でき、遮断性 能を向上できるため、小径のシリンダで、高電圧、大電流系統の過酷な電磁誘導 電流を遮断することが可能になる。また、投入動作時に生じる反力を減少するこ とができるため、短絡による大電流を投入しても、アークによる投入速度の低減 がなく、いかなる条件においても安定な投入動作を行うことができる。従って、 小型で駆動エネルギーが小さく、経済的にも優れたガス絶縁接地開閉器を提供で きる。

【００２２】 次に、図４は、本考案によるガス絶縁接地開閉器の第２実施例における投入動 作状態を示す断面図である。本実施例では、固定接触子部１のシールド４が支持 板１４に取り付けられる。そして、このシールド４及び支持板１４により、シー ルド４の内部空間４ａのうち、可動接触子部２に対向する先端部以外の部分は、 周囲のガス空間に対してほぼ閉じた状態に区分されている。

【００２３】 以上のような構成を有する本実施例において、大きな電流で投入した場合には 、機械的投入直前の絶縁破壊によって発生するアーク９により、固定接触子３の 先端部から内部空間４ａ内に流れる高温ガス流１３ｂが発生する。この場合、本 実施例においては、内部空間４ａがシールド４によって周囲のガス空間に対して 閉じた状態に区分されているため、高温ガス流１３ｂによって内部空間４ａ内の 圧力が一層高められ、この内部空間４ａが周囲のガス空間に対して解放されてい る場合に比べて、中空部５ａ内を通じて流れる高温ガス流１３ａの流量を増大で き、その結果、シリンダ７のガス圧縮空間７ｂ内への高温ガス流入量を増大でき る。そのため、シリンダ７のガス圧縮空間７ｂ内の圧力低下をより効果的に抑制 することができる。従って、投入動作に対する反力をさらに減少することができ 、投入速度の低減をより有効に防止できる。以上の作用により、本実施例におい ても、前記第１実施例と同様に、小型で駆動エネルギーが小さく、経済的にも優 れたガス絶縁接地開閉器を提供できる。

【００２４】 さらに、図５は、本考案によるガス絶縁接地開閉器の第３実施例における投入 動作状態を示す断面図である。本実施例では、固定接触子３が接触子支持部材１ ５によって支持され、この接触子支持部材１５が支持板１４に取り付けられてい る。また、固定接触子３の外周には、若干の間隔を開けてバネカバー１６が配置 され、このバネカバー１６の後方端部は、支持板１４の前面及び接触子支持部材 １５の外周面に取り付けられている。そして、固定接触子３とバネカバー１６の 間には、バネ１７が挿入されており、このバネ１７によって、固定接触子３を中 心軸方向に付勢し、可動接触子５との接触力を与えるように構成されている。さ らに、固定接触子３の内部空間３ａのうち、可動接触子部２に対向する先端部以 外の部分は、周囲のガス空間に対してほぼ閉じた状態に区分されている。

【００２５】 以上のような構成を有する本実施例において、投入動作時には、アーク９によ って、固定接触子３の先端部からその内部空間３ａ内に流れ込む高温ガス流１３ ｂが発生する。この場合、内部空間３ａは、前記第２実施例における内部空間４ ａよりもさらに小さいため、高温ガス流１３ｂによって内部空間３ａ内の圧力は 急激に上昇し、圧力上昇値も高い。これにより、中空部５ａ内を通じて流れる高 温ガス流１３ａの流量をさらに増大でき、その結果、シリンダ７のガス圧縮空間 ７ｂ内への高温ガス流入量をさらに増大できる。そのため、シリンダ７のガス圧 縮空間７ｂ内の圧力低下をさらに効果的に抑制することができる。従って、投入 動作に対する反力をさらに減少することができ、投入速度の低減を一層有効に防 止できる。以上の作用により、本実施例においても、前記第１実施例及び第２実 施例と同様に、小型で駆動エネルギーが小さく、経済的にも優れたガス絶縁接地 開閉器を提供できる。

【００２６】 なお、本考案は、前記各実施例に限定されるものではなく、具体的な部材構成 及び各部材の形状は適宜選択可能である。

【００２７】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案においては、遮断動作時に、固定のシリンダに対し てピストンを移動させることによってガスを圧縮し、圧縮したガスを可動接触子 の連通孔及び中空部を通じてその先端部に噴出するように構成することにより、 過酷な電磁誘導電流の遮断条件下で、アーク長さが長くなる場合の遮断能力の低 下を防止すると共に、短絡事故電流の投入操作を容易に行うことが可能な、小型 で低駆動エネルギーのガス絶縁接地開閉器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるガス絶縁接地開閉器の基本的な一
実施例（第１実施例）における開極状態を示す断面図。

【図２】図１のガス絶縁接地開閉器の遮断動作状態を示
す断面図。

【図３】図１のガス絶縁接地開閉器の投入動作状態を示
す断面図。

【図４】本考案によるガス絶縁接地開閉器の第２実施例
における投入動作状態を示す断面図。

【図５】本考案によるガス絶縁接地開閉器の第３実施例
における投入動作状態を示す断面図。

【図６】従来のガス絶縁接地開閉器の一例における遮断
動作状態を示す断面図。

【符号の説明】

１…固定接触子部 ２…可動接触子部 ３…固定接触子 ３ａ…内部空間 ４…シールド ４ａ…内部空間 ５…可動接触子 ５ａ…中空部 ５ｂ…連通孔 ６…ピストン ７…シリンダ ７ｂ…ガス圧縮空間 ８…開極方向 ９…アーク １１ａ〜１１ｃ…ガス流 １２…閉極方向 １３ａ，１３ｂ…高温ガス流 １４…支持板 １５…接触子支持部材 １６…バネカバー １７…バネ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 豊田 充 神奈川県川崎市川崎区浮島町２番１号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 消弧性ガスを充填した容器内に、対向配
   置された固定接触子部及び可動接触子部を有し、前記固
   定接触子部には、前記容器に固定された固定接触子が設
   けられ、前記可動接触子部には、駆動装置によって駆動
   され、前記固定接触子に対して接離する中空状の可動接
   触子及びこれに直結してなるピストンと、前記容器に固
   定されたシリンダが設けられ、このシリンダに前記ピス
   トンが挿入され、遮断動作時には、前記可動接触子及び
   前記ピストンを開極方向に駆動し、前記シリンダと前記
   ピストンの相対移動を利用して、前記固定接触子及び可
   動接触子間に発生するアークにガス流を吹き付けるガス
   絶縁接地開閉器において、 前記シリンダの内部には、遮断動作時にピストンの移動
   によって圧縮されるガス圧縮空間が形成され、前記可動
   接触子には、その中空部と前記ガス圧縮空間とを連通さ
   せる連通孔が設けられたことを特徴とするガス絶縁接地
   開閉器。
2. 【請求項２】 前記固定接触子部に、前記固定接触子を
   包囲するシールド部が設けられ、このシールド部の内部
   空間のうち、前記可動接触子部に対向する先端部以外の
   部分が、周囲のガス空間に対してほぼ閉じた状態に区分
   されたことを特徴とする請求項１に記載のガス絶縁接地
   開閉器。
3. 【請求項３】 前記固定接触子が、内部空間を包囲する
   ように構成され、この固定接触子の内部空間のうち、前
   記可動接触子部に対向する先端部が周囲のガス空間に対
   して解放されると共に、この先端部以外の部分が周囲の
   ガス空間に対してほぼ閉じた状態に区分されたことを特
   徴とする請求項１に記載のガス絶縁接地開閉器。