JPH1166865A - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JPH1166865A
JPH1166865A JP9230038A JP23003897A JPH1166865A JP H1166865 A JPH1166865 A JP H1166865A JP 9230038 A JP9230038 A JP 9230038A JP 23003897 A JP23003897 A JP 23003897A JP H1166865 A JPH1166865 A JP H1166865A
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transistor
current
base
emitter
transistors
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JP9230038A
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Genichiro Oga
玄一郎 大賀
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記憶データの保持特性の向上が図れ、データ
の信頼性を改善でき、アナログ回路と一つのチップ上に
形成できる半導体記憶装置を実現する。 【解決手段】 記憶用トランジスタQ1とトランジスタ
Q2により、差動増幅回路を構成し、これらのトランジ
スタのコレクタ電流を電流比較回路10により比較し、
比較結果に応じてトランジスタQ3,Q4のオン/オフ
状態を制御する。書き込み時入力端子TINを接地電位G
NDに保持することによって、トランジスタQ1をブレ
イクダウン状態に設定し、入力端子TINを開放状態に保
持して読み出しを行なう場合、トランジスタQ1の電流
増幅率の低下により、トランジスタQ3,Q4をオン状
態に保持し、出力端子TOUT をローレベルに保持し、且
、トランジスタQ1のブレイクダウン状態を維持する
ことができ、書き込みデータの信頼性の向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体記憶装置、
特にバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間に耐
圧以上の逆バイアス電圧を印加し、当該トランジスタを
ブレイクダウンさせ、その電流増幅率を低下させること
により、データを記憶する半導体記憶装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】バイポーラトランジスタのベースとエミ
ッタ間に当該バイポーラトランジスタのベース−エミッ
タ耐圧以上の逆バイアス電圧を印加することにより、ブ
レイクダウンという現象が発現し、以降正常なバイアス
状態において、当該バイポーラトランジスタの電流増幅
率が低下することが一般的に知られている。
【0003】図4はブレイクダウンによるトランジスタ
の特性の変化を示すグラフである。ここで、バイポーラ
トランジスタの電流増幅率をhfeをとし、コレクタ電流
をIC とすると、図4は通常のトランジスタおよびベー
ス−エミッタ間にブレイクダウンさせたトランジスタの
fe−IC 特性を示している。図4の曲線Aは、通常の
トランジスタのhfe−IC 特性、曲線Bは、ブレイクダ
ウンしたトランジスタのhfe−IC 特性をそれぞれ示し
ている。
【0004】図示のように、ブレイクダウンさせた後の
トランジスタの電流増幅率が通常のトランジスタより低
下し、特にコレクタ電流の低い領域、例えば、図4に示
すコレクタ電流I0 の場合、ブレイクダウンさせた後の
トランジスタ電流増幅率が著しく低下する。
【0005】このブレイクダウンさせたときとさせない
ときのトランジスタの電流増幅率の差をデータの“1”
と“0”にあてはめれば、記憶装置(メモリ)を構成す
ることができる。このように構成されたメモリを用いれ
ば、例えば、アナログ回路において、その動作を制御す
るために必要な記憶メモリを純粋なバイポーラトランジ
スタプロセスによって1チップ化できるメリットがあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した半
導体記憶装置では、ブレイクダウンしたトランジスタの
電流増幅率hfeの劣化は、時間経過とともに徐々に回復
していくという特徴があり、これにより書き込んだデー
タの信頼性が低下するという不利益がある。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、バイポーラトランジスタのブレ
イクダウンによりデータを保持する半導体記憶装置にお
いて、記憶データの信頼性の向上が図れ、アナログ回路
とその動作を制御するための記憶装置とを純粋なバイポ
ーラプロセスにより一つのチップ上に形成可能な半導体
記憶装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の半導体記憶装置は、記憶データに応じてベ
ース−エミッタ間に当該ベース−エミッタ間の耐圧以上
の逆バイアス電圧が印加された記憶用トランジスタと、
上記逆バイアス電圧が印加された上記記憶用トランジス
タのコレクタ電流から、当該記憶用トランジスタが逆バ
イアス電圧印加前の電流増幅率より低下しているか否か
を判別する判別手段と、上記判別手段で電流増幅率が低
下していると判別した場合に、上記記憶用トランジスタ
のベース電位を逆バイアス電圧印加後における当該トラ
ンジスタの電流増幅率状態と等価な状態に維持可能な電
位に設定するバイアス手段とを有する。
【0009】また、本発明の半導体記憶装置は、記憶デ
ータに応じてベース−エミッタ間に当該ベース−エミッ
タ間の耐圧以上の逆バイアス電圧が印加された第1のト
ランジスタと、エミッタが上記第1のトランジスタのエ
ミッタに接続され、その接続点が電流源回路に接続さ
れ、上記第1のトランジスタと差動増幅回路を構成する
第2のトランジスタと、上記差動増幅回路を構成する上
記第1と第2のトランジスタのベースを所定の電位に保
持するバイアス手段と、上記第1と第2のトランジスタ
のコレクタ電流を比較し、比較結果に応じた信号を出力
する電流比較手段と、一方の端子が上記第1のトランジ
スタのベースに接続され、他方の端子が所定の電位に接
続され、上記電流比較手段の出力信号に応じてオン/オ
フ状態が制御されているスイッチング素子とを有する。
【0010】また、本発明では、好適には上記バイアス
手段は、所定のバイアス電圧を供給するバイアス電圧供
給手段と、上記差動増幅回路を構成する上記第1のトラ
ンジスタのベースと上記バイアス電圧供給手段との間に
接続されている第1の抵抗素子と、上記差動増幅回路を
構成する上記第2のトランジスタのベースと上記バイア
ス電圧供給手段との間に接続されている第2の抵抗素子
とを有する。
【0011】さらに、本発明では、好適には上記電流比
較手段は、カレントミラー回路を有し、上記スイッチン
グ素子は、コレクタが上記第1のトランジスタのベース
に接続され、エミッタが上記所定の電位に接続され、ベ
ースに上記電流比較回路の出力信号に応じた信号が印加
されているトランジスタにより構成されている。
【0012】本発明によれば、記憶データに応じて記憶
用トランジスタがブレイクダウンされるか否かが制御さ
れる。記憶用トランジスタとしての第1のトランジスタ
と通常のトランジスタである第2のトランジスタによ
り、差動増幅回路が構成され、読み出し時に、電流比較
手段により差動増幅回路を構成している記憶用トランジ
スタのコレクタ電流と第2のトランジスタのコレクタ電
流が比較され、比較結果に応じて記憶用トランジスタの
ベース−エミッタ間電圧が設定される。
【0013】例えば、記憶用トランジスタがブレイクダ
ウン状態にある場合に、電流比較手段の比較結果に応じ
て、記憶用トランジスタのベース電位が、低いレベル、
例えば接地電位GNDに保持され、エミッタ電位が所定
の高電位にバイアスされるので、記憶用トランジスタの
ベース−エミッタ間に逆バイアス状態が設定され、ブレ
イクダウン状態が維持される。これに応じて、記憶用ト
ランジスタのデータ保持特性の向上が図れ、記憶データ
が安定して保持できる。
【0014】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は本発明に係る半導体記憶装置の第1の実施形態を
示す回路図である。図示のように、本実施形態の半導体
記憶装置は、電流比較回路10、npnトランジスタQ
1,Q2,Q3,Q4、抵抗素子R1,R2および電流
源IS、電圧源VSにより構成されている。
【0015】図示のように、トランジスタQ1,Q2が
差動増幅回路を構成しており、トランジスタQ1のベー
スが入力端子TINに接続され、さらにトランジスタQ1
およびQ2のベースが抵抗素子R1,R2を介して電圧
源VSに接続されている。トランジスタQ1,Q2のコ
レクタが電流比較回路10の端子IN1,IN2にそれ
ぞれ接続されている。さらにトランジスタQ1とQ2の
エミッタ同士が接続され、その接続点が電流源ISに接
続されている。トランジスタQ3のコレクタがトランジ
スタQ1のベースとともに入力端子TINに接続され、エ
ミッタが接地されている。トランジスタQ3とトランジ
スタQ4のベース同士が接続され、その接続点が電流比
較回路の出力端子OUTに接続されている。
【0016】トランジスタQ1は記憶用トランジスタで
あり、書き込み時に記憶データに応じてベース−エミッ
タ間に当該ベース−エミッタ間の耐圧以上の逆バイアス
電圧が印加されるか否かが制御される。例えば、入力端
子TINに負の高電圧が印加されることにより、トランジ
スタQ1のベース−エミッタ間に逆バイアス電圧が印加
され、当該逆バイアス電圧がトランジスタQ1のベース
−エミッタ間の耐圧以上に設定されることにより、トラ
ンジスタQ1をブレイクダウンさせることができる。
【0017】このように、書き込み時に書き込みデータ
に応じて入力端子TINに印加される書き込み電圧を制御
することにより、記憶用トランジスタQ1をブレイクダ
ウン状態にするか否かが決定される。ブレイクダウンし
た場合に、記憶用トランジスタQ1の電流増幅率が低下
するが、ブレイクダウンしない場合に、その電流増幅率
が通常のトランジスタと同じである。
【0018】図2は、電流比較回路10を含む本実施形
態の詳細な構成例を示している。図示のように、本例の
電流比較回路10は、抵抗素子R3、pnpトランジス
タQ5,Q6およびQ7により構成され、その他の回路
部分は、図1とほぼ同じである。
【0019】電流比較回路10において、トランジスタ
Q5,Q6のベース同士が接続され、その接続点がトラ
ンジスタQ5のコレクタに接続されている。トランジス
タQ5,Q6のエミッタが電源電圧VCCの供給線に共通
に接続され、トランジスタQ5のコレクタは電流比較回
路10の入力端子IN1に接続され、トランジスタQ6
のコレクタは電流比較回路10の入力端子IN2に接続
されている。
【0020】トランジスタQ7のエミッタは電源電圧V
CCの供給線に接続され、ベースはトランジスタQ6のコ
レクタに接続され、コレクタは抵抗素子R3を介して接
地されている。さらに、トランジスタQ7のコレクタ
は、電流比較回路10の出力端子OUTに接続されてい
る。
【0021】以下、上述した構成を持つ記憶装置の動作
について説明する。本実施形態の半導体記憶装置に記憶
データを書き込むとき、上述したように、記憶すべきデ
ータに応じて、入力端子TINに印加する書き込み電圧の
レベルが制御される。そして、書き込みが行なった後、
入力端子TINは開放状態にし、読み出し時に、例えば、
記憶用トランジスタQ1と通常のトランジスタQ2によ
り構成された差動増幅回路に駆動電流を供給し、出力端
子TOUT の出力信号レベルに応じて、記憶装置の記憶デ
ータを読み出すことができる。なお、図1に示す回路に
より、記憶用トランジスタQ1がブレイクダウン状態に
あるか否かにより、データの“0”または“1”の何れ
かを記憶することができ、一ビットのデータを格納可能
である。
【0022】ここで、説明を便利にするため、データ
“0”をローレベルに対応させ、データ“1”をハイレ
ベルに対応させ、回路の動作を説明する。まず、データ
“1”を記憶することについて説明する。データ“1”
を記憶する場合、書き込み時に入力端子TINは開放状態
に保持したままで、記憶用トランジスタQ1がなんのダ
メージも受けることなく、電流増幅率hfeは低下するこ
となく、通常のトランジスタとして動作する。
【0023】読み出し時に、差動増幅回路を構成してい
るトランジスタQ1,Q2の特性が同じく、且つこれら
のトランジスタのベースが同じ電位に保持されているの
で、トランジスタQ1,Q2のコレクタ電流が等しくな
る。ここで、説明を明瞭にするためにトランジスタQ
1,Q2の電流増幅率hfeがともに49であり、且つ、
記憶用トランジスタQ1がブレイクダウン後の電流増幅
率hfeが4まで低下してしまうものと仮定する。電流源
ISの供給する電流値を2I0 として、且つI0は図4
に示す電流I0 に等しいものとする。
【0024】これらの条件に基づき、読み出し時にトラ
ンジスタQ1とQ2のコレクタ電流は等しく、ともに4
9/50I0 である。これらの電流は、電流比較回路1
0にの入力端子IN1,IN2に入力され、電流比較回
路10においてトランジスタQ5,Q6からなる能動負
荷に入力される。電流比較回路10においては、トラン
ジスタQ5とQ6のエミッタサイズの比率に差異を設け
て用いるが、ここでは、1:1.1という比率をつけた
として説明を続ける。これにより、トランジスタQ7に
はベース電流が流れなくなる。
【0025】なお、ここで、エミッタサイズ比は1:
1.1に限定するものではないが、必要条件として、ト
ランジスタQ5のエミッタサイズをトランジスタQ6の
エミッタサイズより小さく設定しなければならない。即
ち、トランジスタQ5,Q6のエミッタサイズは、次式
を満たす必要がある。
【0026】
【数1】 SEM(Q5)<SEM(Q6) …(1) ここで、SEM(Q5),SEM(Q6)はそれぞれトランジスタQ
5,Q6のエミッタサイズを示している。
【0027】トランジスタQ7のベース電流がなくなる
と、トランジスタQ7のコレクタ電流もなくなり、電流
比較回路10の出力端子Qは接地電位GNDに保持され
る。これに応じてトランジスタQ3とQ4のベース電位
がともに接地電位GNDに保持されるので、これらのト
ランジスタがオフ状態に設定されている。このため、出
力端子TOUT はハイレベル、例えば、出力電源電圧VH
レベルに保持される。また、トランジスタQ3のコレク
タがフローティング状態にあり、記憶用トランジスタQ
1のベース電位に影響を与えることなく、記憶データが
そのまま保持される。
【0028】上述のように、データ“1”を記憶した場
合に、読み出し時に出力端子TOUTはハイレベルに保持
され、即ち、データ“1”に対応した出力信号が記憶装
置により出力される。
【0029】次に、データ“0”を記憶することについ
て説明する。データ“0”を記憶する場合、書き込み時
に入力端子TINがローレベル、例えば、接地電位GND
に保持される。このとき、記憶用トランジスタQ1のベ
ース−エミッタ間にブレイクダウンを起こすために電圧
源VSの電圧値VC は次式を満たす必要がある。
【0030】
【数2】 VC >VBE(Q2)+VBK(Q1) …(2)
【0031】ここで、VBE(Q2)はトランジスタQ2のベ
ース−エミッタ間電圧降下、VBK(Q1)はトランジスタQ
1のベース−エミッタ間ブレイクダウン電圧である。
【0032】さらに、図1に示す回路において、抵抗素
子R1は入力端子TINの入力抵抗である。また、抵抗素
子R2はトランジスタQ1とQ2のベース電流によるオ
フセットを低減するための抵抗なので、ここで、抵抗素
子R1とR2の抵抗値が一致することが望ましい。
【0033】上述した式(1)を満足するバイアス電圧
C を電圧源VSにより供給することによって、入力端
子TINを接地電位GNDに保持して書き込みを行なうこ
とにより、記憶用トランジスタQ1のベース−エミッタ
間にブレイクダウンが発生し、トランジスタQ1の電流
増幅率hfeは低下する。例えば、ここでは、トランジス
タQ1は通常のバイアス状態において、電流増幅率hfe
は4とする。
【0034】書き込み終了後、入力端子TINは開放状態
に保持される。読み出し時に、トランジスタQ1のコレ
クタ電流は4/5I0 、トランジスタQ2のコレクタ電
流は49/50I0 にそれぞれ設定されている。これら
のトランジスタのコレクタ電流が電流比較回路10の入
力端子IN1,IN2に入力され、電流比較回路10に
おいてトランジスタQ5,Q6からなる能動負荷に入力
される。ここで、トランジスタQ1のコレクタ電流は
1.1倍されるが、(4/5I0×1.1=44/50
0 )なので、トランジスタQ2のコレクタ電流49/
50I0 より低い。
【0035】なお、ここで、トランジスタQ5とQ6の
エミッタサイズ比は、1:1.1に限定するものではな
く、必要条件は次式に示す通りである。
【0036】
【数3】 ここで、hfe(n) は通常のトランジスタの電流増幅率、
fe(b) はブレイクダウンしたトランジスタの電流増幅
率をそれぞれ示している。
【0037】式(1)および式(3)によって、次式が
得られる。
【数4】
【0038】式(4)は、電流比較回路10におけるト
ランジスタQ5,Q6のエミッタサイズおよび記憶用ト
ランジスタQ1の通常とブレイクダウンした場合の電流
増幅率の満たすべき条件を示している。なお、記憶用ト
ランジスタQ1とともに差動増幅回路を構成していうト
ランジスタQ2の電流増幅率は、記憶用トランジスタQ
1の通常時の電流増幅率と同じであるとする。
【0039】本説明に用いた条件下では、式(4)によ
り、トランジスタQ6,Q5のエミッタサイズ比xは、
次式を満足する。
【数5】 1<x<1.23 …(5)
【0040】よって、本実施形態では、トランジスタQ
6,Q5のエミッタサイズ比を式(5)に示す中間の値
をとって、1:1.1とした。
【0041】上述した条件を満たした場合に、読み出し
時にトランジスタQ7のベースに電流が供給され、その
コレクタに電流が流れる。これによって、抵抗素子R4
に電圧が発生し、トランジスタQ3,Q4がともにオン
状態に設定される。
【0042】トランジスタQ4がオン状態にあると、出
力端子TOUT は、トランジスタQ4の飽和電圧V
CESAT(Q4) に保持される。なお、トランジスタQ4の飽
和電圧VCESAT(Q4) は通常低い電圧、例えば、0.1〜
0.3Vにあるので、出力端子TOUT は接地電位GND
に近いローレベルとなる。
【0043】さらに、トランジスタQ3がオン状態にあ
ると、そのコレクタ、即ちトランジスタQ1のベース電
位が、トランジスタQ3の飽和電圧VCESAT(Q3) に保持
される。このため、トランジスタQ1のエミッタ−ベー
ス間の電圧VEB(Q1)は、次式により与えられる。
【0044】
【数6】 VEB(Q1)=VC −VBE(Q2)−VCESAT(Q3) …(6)
【0045】ここで、VEB(Q1)>VBK(Q1)であれば、ト
ランジスタQ1は常時ブレイクダウン状態となり、正常
なバイアス状態にならないので、時間が経過とともに電
流増幅率hfeが回復することなく、書き込みデータ
“0”の保持特性の低下が回避でき、データの信頼性は
向上する。
【0046】なお、式(2)および式(6)をまとめ
て、電圧源VSにより供給されるバイアス電圧VC が満
たすべき条件は、次式により与えられる。
【0047】
【数7】 VC >VBE(Q2)+VCESAT(Q3) +VBK(Q1) …(7)
【0048】即ち、電圧源VSにより、式(7)を満た
すバイアス電圧VC を供給することにより、本実施形態
の記憶装置において、回路動作時にデータ“0”が書き
込まれている記憶用トランジスタQ1において、常にブ
レイクダウン状態に保持され、保持データの劣化が防止
できる。
【0049】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、記憶用トランジスタQ1とトランジスタQ2によ
り、差動増幅回路を構成し、これらのトランジスタのコ
レクタ電流を電流比較回路10により比較し、比較結果
に応じた信号を出力端子OUTに出力し、これに応じて
トランジスタQ3,Q4のオン/オフ状態を制御する。
通常の状態では、読み出し時に出力端子TOUT がハイレ
ベルVH に保持され、入力端子TINを接地電位GNDに
保持して書き込みを行なうことによって、トランジスタ
Q1をブレイクダウン状態に設定し、入力端子TINを開
放状態に保持して読み出しを行なうとき、トランジスタ
Q1の電流増幅率の低下により、トランジスタQ3,Q
4がオン状態に保持され、出力端子TOUT がローレベル
に保持され、且つトランジスタQ1のブレイクダウン状
態が維持されるので、書き込みデータの信頼性の向上が
図れる。
【0050】第2実施形態 図3は本発明に係る半導体記憶装置の第2の実施形態を
示す回路図である。図示のように、本実施形態の半導体
記憶装置は、図2に示す第1の実施形態とほぼ同じ構成
を有しており、記憶用トランジスタQ1とトランジスタ
Q2により、差動増幅回路が構成されている。トランジ
スタQ5,Q6,Q7および抵抗素子R3,R4によ
り、差動増幅回路を構成するトランジスタQ1,Q2の
コレクタ電流を比較する電流比較回路10aが構成され
る。
【0051】図3においては、回路の同じ構成部分に第
1の実施形態を示す図1および図2と同じ符号を付して
表記する。以下、本実施形態と前述した第1の実施形態
の異なる部分について説明し、第1の実施形態と同様な
部分について説明を省略する。ここでは、本実施形態を
構成するトランジスタQ1,Q2の電流増幅率およびト
ランジスタQ5,Q6のエミッタサイズ比などの諸条件
は、第1の実施形態の対応する各トランジスタと同じで
あると仮定する。
【0052】図3に示すように、トランジスタQ7のコ
レクタは、抵抗素子R4を介してトランジスタトランジ
スタQ3,Q4のベースにそれぞれ接続されている。こ
れに対して、図1または図2に示す本発明の第1の実施
形態においては、トランジスタQ7のコレクタが直接ト
ランジスタトランジスタQ3,Q4のベースに接続され
ている。
【0053】この結果、本実施形態では、抵抗素子R4
を付加することにより、トランジスタQ3およびQ4の
ベース駆動電流を制限する効果が得られる。図3におい
て、抵抗素子R3に生じた電圧降下、即ち、ノードND
1の電位は、トランジスタQ3およびQ4ベースバイア
ス電圧をなす。上述した点を除けば、本実施形態の他の
構成部分は、第1の実施形態とほぼ同じである。
【0054】このため、図3に示す本実施形態の記憶装
置は、第1の実施形態とほぼ同じ動作特性を有する。以
下、図3を参照しつつ、本実施形態の記憶装置の動作に
ついて簡単に説明する。書き込み時に、入力端子TIN
開放状態に保持されている場合、記憶用トランジスタQ
1のベース−エミッタ間にブレイクダウンが発生せず、
トランジスタQ1の電流増幅率は、トランジスタQ2と
同じく保持される。この状態において、読み出し時に、
電流比較回路を構成するトランジスタQ7のベースに電
流が流れず、トランジスタQ7オフ状態に保持される。
これによって、ノードND1の電位が接地電位GNDに
保持され、これに応じてトランジスタQ3,Q4がとも
にオフ状態に保持されるので、出力端子TOUTにハイレ
ベルVH の信号が出力される。
【0055】一方、書き込み時に入力端子TINをローレ
ベル、例えば、接地電位GNDレベルに保持することに
より、記憶用トランジスタQ1のベース−エミッタ間に
当該ベース−エミッタの耐圧以上の逆バイアス電圧が印
加されるので、トランジスタQ1はブレイクダウン状態
になり、トランジスタQ1の電流増幅率が通常に較べて
低下する。
【0056】この状態において、読み出し時にトランジ
スタQ1のコレクタ電流がトランジスタQ2より低くな
り、これに応じてトランジスタQ7のベースに電流が供
給され、トランジスタQ7がオン状態に保持される。こ
のため、ノードND1の電位が高いレベルに保持され、
トランジスタQ3,Q4がオン状態に設定されるので、
出力端子TOUT はトランジスタQ4の飽和電圧程度に保
持され、即ち、ローレベルに保持される。
【0057】また、トランジスタQ3のコレクタ、即
ち、トランジスタQ1のベースもトランジスタQ3の飽
和電圧である低いレベルに保持されているので、トラン
ジスタQ1のベース−エミッタ間に逆のバイアス電圧が
印加され、トランジスタQ1のブレイクダウン状態が維
持され、データ保持特性の向上が図れる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体記
憶装置によれば、トランジスタのベース−エミッタ間の
ブレイクダウンによる電流増幅率の劣化を用いた場合、
記憶データの保持特性の向上が図れ、データの信頼性を
改善できる利点がある。さらに、本発明の半導体記憶装
置を用いることにより、アナログ回路とその動作を制御
するために必要な記憶装置を純粋なバイポーラプロセス
によって、一つのチップ上に形成することができ、IC
チップの高集積化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体記憶装置の第1の実施形態
を示す回路図である。
【図2】第1の実施形態の電流比較回路の回路図であ
る。
【図3】本発明に係る半導体記憶装置の第2の実施形態
を示す回路図である。
【図4】通常のトランジスタおよびブレイクダウンした
トランジスタの電流増幅特性を示すグラフである。
【符号の説明】 10…電流比較回路、Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,
Q6,Q7…トランジスタ、R1,R2,R3,R4,
R5…抵抗素子、IS…電流源、VS…電圧源、VCC
電源電圧、GND…接地電位。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】図4はブレイクダウンによるトランジスタ
の特性の変化を示すグラフである。ここで、バイポーラ
トランジスタの電流増幅率をhfeをとし、コレクタ電流
をIC とすると、図4は通常のトランジスタおよびベー
ス−エミッタ間ブレイクダウンさせた後のトランジス
タのhfe−IC 特性を示している。図4の曲線Aは、通
常のトランジスタのhfe−IC 特性、曲線Bは、ブレイ
クダウンしたトランジスタのhfe−IC 特性をそれぞれ
示している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】式(1)および式(3)によって、次式が
得られる。
【数4】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】式(4)は、電流比較回路10におけるト
ランジスタQ5,Q6のエミッタサイズおよび記憶用ト
ランジスタQ1の通常とブレイクダウンした場合の電流
増幅率の満たすべき条件を示している。なお、記憶用ト
ランジスタQ1とともに差動増幅回路を構成してい
ランジスタQ2の電流増幅率は、記憶用トランジスタQ
1の通常時の電流増幅率と同じであるとする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】図3に示すように、トランジスタQ7のコ
レクタは、抵抗素子R4を介してトランジスタQ3,Q
4のベースにそれぞれ接続されている。これに対して、
図1または図2に示す本発明の第1の実施形態において
は、トランジスタQ7のコレクタが直接トランジスタQ
3,Q4のベースに接続されている。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記憶データに応じてベース−エミッタ間に
    当該ベース−エミッタ間の耐圧以上の逆バイアス電圧が
    印加された記憶用トランジスタと、 上記逆バイアス電圧が印加された上記記憶用トランジス
    タのコレクタ電流から、当該記憶用トランジスタが逆バ
    イアス電圧印加前の電流増幅率より低下しているか否か
    を判別する判別手段と、 上記判別手段で電流増幅率が低下していると判別した場
    合に、上記記憶用トランジスタのベース電位を逆バイア
    ス電圧印加後における当該トランジスタの電流増幅率状
    態と等価な状態に維持可能な電位に設定するバイアス手
    段とを有する半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】記憶データに応じてベース−エミッタ間に
    当該ベース−エミッタ間の耐圧以上の逆バイアス電圧が
    印加された第1のトランジスタと、 エミッタが上記第1のトランジスタのエミッタに接続さ
    れ、その接続点が電流源回路に接続され、上記第1のト
    ランジスタと差動増幅回路を構成する第2のトランジス
    タと、 上記差動増幅回路を構成する上記第1と第2のトランジ
    スタのベースを所定の電位に保持するバイアス手段と、 上記第1と第2のトランジスタのコレクタ電流を比較
    し、比較結果に応じた信号を出力する電流比較手段と、 一方の端子が上記第1のトランジスタのベースに接続さ
    れ、他方の端子が所定の電位に接続され、上記電流比較
    手段の出力信号に応じてオン/オフ状態が制御されてい
    るスイッチング素子とを有する半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】上記バイアス手段は、所定のバイアス電圧
    を供給するバイアス電圧供給手段と、 上記差動増幅回路を構成する上記第1のトランジスタの
    ベースと上記バイアス電圧供給手段との間に接続されて
    いる第1の抵抗素子と、 上記差動増幅回路を構成する上記第2のトランジスタの
    ベースと上記バイアス電圧供給手段との間に接続されて
    いる第2の抵抗素子とを有する請求項2記載の半導体記
    憶装置。
  4. 【請求項4】上記電流比較手段は、カレントミラー回路
    を有する請求項2記載の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】上記スイッチング素子は、コレクタが上記
    第1のトランジスタのベースに接続され、エミッタが上
    記所定の電位に接続され、ベースに上記電流比較回路の
    出力信号に応じた信号が印加されているトランジスタに
    より構成されている請求項2記載の半導体記憶装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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