JPH1165124A - 感光性樹脂組成物の露光方法およびそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

感光性樹脂組成物の露光方法およびそれを用いたパターン形成方法

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JPH1165124A
JPH1165124A JP22793797A JP22793797A JPH1165124A JP H1165124 A JPH1165124 A JP H1165124A JP 22793797 A JP22793797 A JP 22793797A JP 22793797 A JP22793797 A JP 22793797A JP H1165124 A JPH1165124 A JP H1165124A
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滋 三上
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孝洋 迎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性樹脂組成物の露光方法およびそれを用
いたパターン形成方法の提供。 【解決手段】 (i)a)感光性樹脂としての鎖状ポリ
シランまたはネットワーク状ポリシラン、b)光ラジカ
ル発生剤および酸化剤、および場合によりc)シリコー
ン化合物を含んで成る感光性樹脂組成物を、基材に塗布
および乾燥し、感光層を形成する工程、(ii)上記感光
層の上にパターニング用マスクを配置する工程であっ
て、前記感光層とマスクとの間のギャップが1〜1000μ
mであること、および(iii)前記ギャップに酸素濃度1
〜100%の気体を流入させながら、前記マスクを介して
前記感光層を選択的に露光して潜像を形成する工程を含
む感光性樹脂組成物の露光方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
を用いた露光方法およびそれを用いたパターン形成方法
であって、特に、カラーフィルターのための着色パター
ンを形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶を光シャッターとする液晶ディスプ
レーのカラー表示のためにカラーフィルターが使用され
ている。これまで本発明者らは、有機ポリシランの光分
解を利用したカラーフィルターの製造方法を開発してき
た。
【0003】例えば、特開平8-262727号公報および特開
平8-262728号公報には、ポリシランを含む感光性組成物
の薄膜上にパターニングマスクをソフトコンタクトさせ
て紫外線露光し、その露光部を現像または着色剤により
着色させる、パターンの形成方法が記載されている。ポ
リシランの主鎖であるSi-Si結合は、紫外線露光に
より、周囲環境や感光性組成物中の酸化剤から供給され
た酸素と反応して、シラノール基(-Si-OH)に変換
される。上記公報に記載の方法では、そのシラノール基
をさらに低分子量化し、現像することによりレジストと
してのパターンを形成するか、あるいは前記シラノール
基に着色剤を作用させることにより着色パターンを形成
する。
【0004】しかしながら、上記方法において、露光
中、前記感光性薄膜とマスクはソフトコンタクトしてい
るために、Si-Si結合からシラノール基への変換に
必要な酸素が、周囲環境から十分に供給され難い。特
に、マスク中心部において、存在する酸素の濃度は著し
く低下する。マスク中心部に対応するパターン部分のシ
ラノール基変換効率が低下し、結果としてパターンに欠
陥が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
シラン含有感光性組成物の露光において、シラノール基
の生成に必要な酸素を露光部へ十分に供給することによ
り、上記のような欠陥をのないパターンを形成する方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、感光性樹脂組
成物を露光する方法であって、(i)a)感光性樹脂と
しての式:
【化2】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立し
て、水素、メチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n
-ヘキシル基、フェニルメチル基、トリフルオロプロピ
ル基およびノナフルオロヘキシル基等の置換もしくは無
置換の脂肪族炭化水素基、p-トリル基、ビフェニル基
およびフェニル基等の芳香族炭化水素基、シクロキシル
基、メチルシクロヘキシル基等の置換もしくは無置換の
脂環式炭化水素基、並びにメトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、n-ブトキシ基、およびtert-ブトキシ基等
のアルコキシ基から成る群より選ばれる基であり、mお
よびnは0以上の整数を表し、m+nは1以上であ
る。)で表される鎖状ポリシラン、または隣接するSi原
子との結合数が3または4であるSi原子が、全体のSi原
子数の5〜50%である、平均分子量10000以上のネット
ワーク状ポリシラン、さらに b)光ラジカル発生剤および/または酸化剤、および、
場合により c)シリコーン化合物を含んで成る感光性樹脂組成物
を、基材に塗布および乾燥し、感光層を形成する工程、
(ii)上記感光層の上にパターニング用マスクを配置す
る工程であって、前記感光層とマスクとの間のギャップ
が1〜1000μmであること、および(iii)前記ギャップ
に酸素濃度1〜100%の気体を流入させながら、前記マ
スクを介して前記感光層を選択的に露光して潜像を形成
する工程を含む感光性樹脂組成物の露光方法を提供す
る。
【0007】本発明は、さらに、上記工程(iii)の
後、(iv)前記マスクを取り除いた後、前記潜像をア
ルカリ水溶液で現像してパターンを形成する工程を含む
パターン形成方法を提供する。
【0008】本発明は、上記工程(iii)の後、(iv)
前記マスクを取り除いた後、前記潜像を着色液で着色し
てパターンを形成する工程を含むパターン形成方法も提
供する。また、本発明は、上記工程(iv)の後、
(v)前記(ii)〜(iv)を所望のパターンが得られ
るまで繰り返すことも含む、2色以上のパターンを形成
する方法も提供するものである。
【0009】さらに、本発明は、上記工程(iii)の
後、金属酸化物ゾルに浸漬するかまたは金属酸化物を塗
布することにより得られる機能性薄膜を提供する。
【0010】
【発明の効果】露光時に、ポリシラン塗膜上に反応に必
要十分な量の酸素を供給することができるため、形成さ
れる潜像やその後の着色パターンに欠陥が生じない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 <感光性樹脂組成物>本発明の方法に適した感光性樹脂
組成物は、基本的に、a)ポリシラン、およびb)光ラ
ジカル発生剤および/または酸化剤、並びに、場合によ
りc)シリコーン化合物を含んで成る。
【0012】a)ポリシラン 本発明で使用するポリシランとしては、ネットワーク状
および鎖状のものが挙げられる。感光性材料としての機
械的強度を考慮すると、ネットワーク状ポリシランが好
ましい。ネットワーク状と鎖状は、ポリシラン中に含ま
れるSi原子の結合状態によって区別される。ネットワー
ク状ポリシランとは、隣接するSi原子と結合している数
(結合数)が、3または4であるSi原子を含むポリシラン
である。これに対して、鎖状のポリシランでは、Si原子
の、隣接するSi原子との結合数は2である。通常Si原子
の原子価は4であるので、ポリシラン中に存在するSi原
子の中で結合数が3以下のものは、Si原子以外に、炭化
水素基、アルコキシ基または水素原子と結合している。
このような炭化水素基としては、炭素数1〜10のハロゲ
ンで置換されていてもよい脂肪族炭化水素基、炭素数6
〜14の芳香族炭化水素基が好ましい。脂肪族炭化水素基
の具体例としては、メチル基、n-プロピル基、n-ブチ
ル基、n-ヘキシル基、オクチル基、デシル基、フェニ
ルメチル基、トリフルオロプロピル基およびノナフルオ
ロヘキシル基などの置換または無置換の鎖状のもの、お
よびシクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基のよう
な脂環式が挙げられ、あるいは芳香族炭化水素基の具体
例としては、フェニル基、p-トリル基、ビフェニル基お
よびアントラシル基等が挙げられる。アルコキシ基とし
ては、炭素数1〜8のものが挙げられる。具体例として
は、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、オクチル
オキシ基などが挙げられる。合成の容易さを考慮する
と、これらの中でメチル基およびフェニル基が特に好ま
しい。
【0013】ネットワーク状ポリシランの場合には、隣
接するSi原子との結合数が3または4であるSi原子は、
ネットワーク状ポリシラン中の全体のSi原子数の5〜50
%であることが好ましい。5%未満では、本発明の効果
が得られず、50%を上回ると溶解性に問題が生じる恐れ
がある。この値は、硅素の核磁気共鳴スペクトル測定に
より決定することができる。
【0014】本発明の方法に適したポリシランは、ネッ
トワーク状と鎖状のポリシランを混合したものも包含す
る。その場合における、上記のSi原子の含有率は、ネッ
トワーク状ポリシランと鎖状ポリシランの平均によって
計算される。
【0015】本発明に使用されるポリシランはハロゲン
化シラン化合物をナトリウムのようなアルカリ金属の存
在下、n-デカンやトルエンのような有機溶媒中において
80℃以上に加熱することによる重縮合反応によって製造
することができる。
【0016】ネットワーク状ポリシランは、オルガノト
リハロシラン化合物、テトラハロシラン化合物、および
ジオルガノジハロシラン化合物から生成される。オルガ
ノトリハロシラン化合物およびテトラハロシラン化合物
が全体量の5モル%以上50モル%未満であるハロシラン
混合物を加熱して重縮合することにより、目的とするネ
ットワーク状ポリシランを製造できる。ここで、オルガ
ノトリハロシラン化合物は、隣接するSi原子との結合数
が3であるSi原子源となり、一方のテトラハロシラン化
合物は、隣接するSi原子との結合数が4であるSi原子源
となる。なお、ネットワーク構造の確認は、紫外線吸収
スペクトルや硅素の核磁気共鳴スペクトルの測定により
確認することができる。
【0017】本発明において、前記ネットワーク状ポリ
シラン中のSi原子は、隣接するSi原子との結合数が3の
場合、隣接するSi原子以外に、メチル基、n-プロピル
基、n-ブチル基、n-ヘキシル基、フェニルメチル基、
トリフルオロプロピル基およびノナフルオロヘキシル基
のような置換もしくは無置換の脂肪族炭化水素基、p-
トリル基、ビフェニル基およびフェニル基のような芳香
族炭化水素基、およびシクロヘキシル基、メチルシクロ
ヘキシル基のような置換もしくは無置換の脂環式炭化水
素基から成る群より選ばれる1つの基とも結合してい
る。
【0018】一方、鎖状ポリシランは、原料として、複
数もしくは単一のジオルガノジクロロシランを用いる他
は、ネットワーク状ポリシランの場合と同様の反応によ
り製造することができる。
【0019】ポリシランの原料として用いられるオルガ
ノトリハロシラン化合物、テトラハロシラン化合物、お
よびジオルガノジハロシラン化合物がそれぞれ有するハ
ロゲン原子は、塩素原子であることが好ましい。オルガ
ノトリハロシラン化合物およびジオルガノジハロシラン
化合物が有するハロゲン原子以外の置換基としては、上
述の炭化水素基、アルコキシ基または水素原子が挙げら
れる。
【0020】これらのネットワーク状および鎖状のポリ
シランは、有機溶剤に可溶であり、重量平均分子量が10
000以上のものであれば特に限定されない。感光性材料
としての利用を考慮すると、本発明で使用するポリシラ
ンは蒸発性を有する有機溶媒に可溶である必要がある。
このような有機溶媒として好ましいものは、炭素数5〜
12の炭化水素系、ハロゲン化炭化水素系、エーテル系で
ある。
【0021】前記炭化水素系の例としては、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、n-デカン、n-ド
デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベン
ゼンなどが挙げられる。前記ハロゲン化炭化水素系の例
としては、四塩化炭素、クロロホルム、1,2-ジクロロエ
タン、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどが挙げられ
る。前記エーテル系の例としては、ジエチルエーテル、
ジブチルエーテル、テトラハイドロフランなどが挙げら
れる。
【0022】b)光ラジカル発生剤および酸化剤 本発明に使用できる光ラジカル発生剤は、光によってハ
ロゲンラジカルを発生する化合物であれば特に限定され
ないが、2,4,6-トリス(トリハロメチル)-1,3,5-トリア
ジンとその2位、またはその2位と4位が置換された化
合物、フタルイミドトリハロメタンスルホネートとその
ベンゼン環に置換基を有する化合物、およびナフタルイ
ミドトリハロメタンスルホネートとそのベンゼン環に置
換基を有する化合物などを例として挙げることができ
る。これらの化合物が有する置換基は、置換基を有して
いてもよい脂肪族および芳香族炭化水素基である。
【0023】一方、本発明に使用できる酸化剤とは酸素
供給源となる化合物であれば特に限定されないが、例え
ば、過酸化物、アミンオキシドおよびホスフィンオキシ
ドなどが例として挙げられる。
【0024】光ラジカル発生剤としてトリクロロトリア
ジン系のものと、酸化剤として過酸化物の組み合わせが
好ましい。
【0025】感光性樹脂組成物への光ラジカル発生剤お
よび酸化剤の添加は、Si-Si結合が、上述のハロゲンラ
ジカルにより効率よく切断されることおよび容易に酸素
が挿入されることを目的とする。あるいは、クマリン
系、シアニン系、メロシアニン系等の可溶性色素を上記
感光性樹脂組成物に添加して、色素の光励起によるハロ
ゲンラジカルを発生させることも可能である。これらは
全て、ポリシランの光に対する感度の向上につながる。
【0026】本発明の方法に適した感光性樹脂組成物
は、上記a)ポリシラン、およびb)光ラジカル発生剤
および酸化剤の他に、c)シリコーン化合物、並びに
d)有機溶剤を含有していてもよい。
【0027】c)シリコーン化合物 本発明で使用するシリコーン化合物は、式:
【0028】
【化3】
【0029】[式中、R11、R12、R13、R14、R15
よびR16は、水素、炭素数1〜10のハロゲンまたはグ
リシジルオキシ基で置換されていてもよい脂肪族炭化水
素基、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、炭素数1〜
8のアルコキシ基からなる群から選択される基であり、
同一でも異なっていてもよい。kおよびlは整数であ
り、k+l≧1を満たすものである。]で示されるもの
である。
【0030】このシリコーン化合物が有する脂肪族炭化
水素基の具体例としては、メチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、トリフルオ
ロプロピル基、グリシジルオキシプロピル基などの鎖状
のもの、およびシクロヘキシル基、メチルシクロヘキシ
ル基のような脂環式のものなどが挙げられる。また、芳
香族炭化水素基の具体例としては、フェニル基、p-トリ
ル基、ビフェニル基などが挙げられ、アルコキシ基の具
体例としては、メトキシ基、エトキシ基、tert-ブトキ
シ基、フェノキシ基、オクチルオキシ基などが挙げられ
る。
【0031】本発明において、上記のR11〜R16の種類
およびkとlの値は特に重要ではなく、ポリシランおよ
び有機溶媒と相溶するものであれば特に限定されない。
相溶性を考慮した場合には、使用するポリシランが有す
る炭化水素基と同じ基を有していることが好ましい。例
えば、ポリシランとして、フェニルメチル系のものを使
用する場合には、同じフェニルメチル系またはジフェニ
ル系のシリコーン化合物を使用することが好ましい。ま
た、R11〜R16のうち、少なくとも2つが炭素数1〜8
のアルコキシ基であるような、1分子中にアルコキシ基
を2つ以上有するシリコーン化合物は、架橋剤として利
用可能である。そのようなものとしては、アルコキシ基
を15〜35重量%含んだメチルフェニルメトキシシリ
コーンやフェニルメトキシシリコーンなどを挙げること
ができる。
【0032】分子量としては、20000以下、好ましくは3
000以下のものが好適に用いられる。
【0033】d)有機溶剤 本発明で使用する有機溶剤は、a)ポリシランのところで
述べたものが好ましい。
【0034】本発明の感光性樹脂組成物中の上記各成分
の配合は、ポリシラン100重量部に対して、光ラジカル
発生剤1〜30重量部、酸化剤1〜30重量部、シリコーン
化合物5〜500重量部である。さらに色素を加える場合
にはポリシラン100重量部に対して1〜20重量部である
ことが好ましい。これに対して、有機溶媒は全体の濃度
が5〜15重量%になるように用いられる。本発明では、
ポリシランと光ラジカル発生剤および酸化剤との相溶化
剤として機能するシリコーン化合物を用いているので、
シリコーン化合物を使用しない場合に比べて、光ラジカ
ル発生剤および酸化剤を多く含むことが可能となる。
【0035】<露光方法>図1に、本発明の第1の態様
の露光方法を表す工程図を示す。本発明の第1の態様
は、(i)上述の組成の感光性組成物を、基材1に塗布
および乾燥し、感光層2を形成する工程、(ii)上記感
光層2の上にパターニング用マスク3を配置する工程で
あって、前記感光層2とマスク3とのギャップ4が1〜
1000μmであること、および(iii)前記ギャップ4に酸
素濃度1〜100%の気体5を流入させながら、前記マス
ク3を介して前記感光層2を選択的に露光する工程から
成る感光性樹脂組成物の露光方法10である。
【0036】上記基材は、用途によって異り、一般に、
ガラス板、金属板、プラスチック板などが使用できる
が、カラーフィルターを製造する場合には、透明基板を
用いる必要がある。透明基板の例としては、シリコンウ
エハー、ガラス板、石英板、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム、ポレオレフィンフィルム、アクリルフィル
ムが挙げられる。これらの中でガラス板を基板として用
いることが特に好ましい。その際の基板の厚さは、用い
る材質の強度に依存して変化する。例えば、ガラス板を
用いる場合は、カラーフィルタ材料としての強度の観点
から0.6〜1.2mmの範囲の厚さのものが好ましい。また、
必要に応じて基板に金属クロムの遮光膜(ブラックマト
リクス)が先にパターニングされていてもよい。
【0037】前記基材上へ感光性組成物を塗布する方法
は、均一な厚さのポリシラン層が形成可能であれば、特
に限定されず、当業者に知られた方法によって行うこと
ができる。一般に、スピンコート法を用いることが好ま
しい。基板上に形成されるポリシラン層は、0.1〜10μm
の範囲の乾燥厚となることが好ましい。
【0038】上記感光層と基材から感光性材料が構成す
る。このようにして得られる感光性材料は、以下の方法
で露光して潜像を形成すること(すなわち、パターニン
グすること)により、カラーフィルター、レジストまた
はセラミック薄膜として利用することができる。
【0039】次に、工程(ii)において、上記で形成し
た感光層上にパターニング用マスクを配置する。
【0040】本発明では、図1に示すように、先ず基材
1上に感光層2を形成し、次に前記感光層2とマスク3
との間にギャップ4を設ける。ギャップを設ける目的
は、その後の露光によるパターニングを行うために必要
な酸素5を、感光層2とマスク3の間に十分に存在させ
ることである。また、ポリシラン化合物を含んで成る感
光層は、光照射により分解し、ガスを発生するために、
このガスが必要な酸素を駆遂してしまう。そのために、
光分解反応が停止または不必要な架橋反応を起こす可能
性もあるので、発生ガスをギャップ内から流出させる目
的もある。
【0041】前記ギャップは通常、1〜1000μm、好ま
しくは1〜200μmの範囲である。ギャップが1μm未満
であると、その後の酸素含有気体の流入が困難となる。
また、ギャップが1000μmを超えると、露光部以外への
光の回り込みが生じ、マスクのパターンに忠実なパター
ンを得ることが困難となるため、好ましくない。
【0042】本発明の酸素含有気体の流入方法の具体的
な装置図を図2に示す。上記と同様にして、先ず感光層
2を一方の面に形成した基材1を、感光層2を形成して
いない方の面(すなわち、基材1)を下にして基板ステ
ージ11に配置する。次に、基板ステージ11および/また
はマスク3を保持したマスクホルダー12を移動させて、
前記感光層2とマスク3との間のギャップ4を制御す
る。マスクの端部に直径1.5mmのプラスチック製のノ
ズル13を通して、コンプレッサーまたはポンプによりギ
ャップ4に酸素含有気体5を流入する。酸素含有気体5
は、高圧ガスボンベから直接ギャップ4に流入してもよ
い。前記気体の流入方法としては、通常、加圧した気体
を使用するが、場合により、気体を流入する位置に対応
する、気体の流出位置を減圧してもよい。
【0043】前記ノズルの場所、数、方向および形状
は、ギャップ間の気体の流速が一定かつ必要以上あり、
光分解反応が均一になるのであれば、特に限定されな
い。特に、液晶用の大型基板の場合には、ノズル設定位
置にスリット状の形状のものを基板の一方の端全体に設
けることが望ましい。また、上記酸素含有気体は、マス
クの端部から流入する以外に、マスク中央部のパターン
形成を阻害しない場所があれば、そこに1つまたは複数
の穴を空けて流入することもできる。
【0044】気体の流入は、露光の直前から露光中にか
けて連続的に行う必要があるが、より気体の流入の均一
性を上げるために、露光を何度かに分けて行ってもよ
い。
【0045】本発明の方法の工程(iii)では、前記ギ
ャップに酸素濃度1〜100%の気体を流入させる。酸素
濃度が1%未満であると、本発明の効果である、感光層
への酸素の供給が達成できない。最も好ましくは、前記
ギャップに酸素濃度10〜100%の気体を流入させる。
【0046】本発明で使用するのに適した気体は、基本
的には上記の濃度の酸素を含んでいればよいが、より好
ましくは酸素と窒素の混合物から成る。
【0047】上記酸素含有気体の流入は、エアコンプレ
ッサー等の常套の空気供給装置やボンベを気体供給源と
し、それらから管を介して、露光装置の基材保持部分ま
で気体を導入することによって行う。前記気体の流量
(あるいは気体線速度)は、通常、0.5m/s以上好ましく
は、1〜5m/sが好ましい。この流量は、ギャップの間
隔に依存して変化してよい。
【0048】露光時の温度および湿度などの条件は、特
に限定されないが、いずれも高い程、形成される着色パ
ターンにおける着色濃度が高くなる。
【0049】上記酸素含有気体を流入させながら、前記
マスクを介して感光層を選択的に露光することにより、
感光層の露光部に潜像を形成するものである。露光に
は、一般に紫外線が用いられる。
【0050】本発明で用いられる紫外線は、感光層内に
含まれるポリシランのσ−σ*吸収域である250〜400nm
の波長を有する。この照射は、前記感光層の厚さ1μm
当り0.01〜1J/cm2、好ましくは0.1〜0.5J/cm2の光量で
行われる。照射光量が0.01J/cm2を下回ると感光層着色
性が低下し、1J/cm2を上回ると感光層表面に多数のピ
ンホールが発生する。紫外線源としては、高圧および超
高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ等
の他、レーザー走査の場合には、He−Cdレーザー、Arレ
ーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー等が使用でき
る。
【0051】上記方法により露光された感光層の露光部
では、感光層内のポリシランの主鎖であるSi-Si結
合が、光反応により誘発されたハロゲンラジカルによっ
て切断されてポリシランが低分子化し、さらには周囲お
よび感光層内に含まれる酸化剤から供給される酸素が前
記結合と作用してシラノール基(Si-OH)が生成す
る。その結果、感光層に、使用したマスクのパターンに
応じた潜像が形成される。
【0052】本発明の第1の態様によりレジスト層にパ
ターニングを行う場合、上記露光工程(iii)の後、マ
スクを除去し、公知の現像液(例えば、アルカリ水性現
像液等)を用いて露光部を溶出すること〔工程(iv-
a)〕ができる。この実施態様では、ポジ型パターンを
形成することができる。
【0053】本発明の第2の態様では、上記の露光工程
(iii)の後、(iv-b)前記マスクを取り除いた後、
感光層に潜像を含んで成る前記基材を金属酸化物ゾルに
浸漬するかまたはそれを塗布する工程を含むパターン形
成方法を提供する。この方法により形成されたパターン
を有する薄膜は、機能性薄膜として使用できる。
【0054】さらに、本発明の第3の態様では、上記の
露光工程(iii)の後、(iv-c)前記マスクを取り除
いた後、前記潜像を着色剤で着色してパターンを形成す
る工程を含むパターン形成方法も提供する。前記工程
(iv-c)において使用するのに適した着色液は、染
料または顔料を含み得る。
【0055】前記工程(iv-c)では、前記着色液に
前記感光層を浸漬してもよい。
【0056】上記工程(iv-b)または(iv-c)、
特に工程(iv-b)では、ゾル−ゲル着色法、染色
法、電着法およびシランカップリング法などの常套の各
種着色法が利用できるが、得られる材料の耐熱性の点か
ら、ゾル−ゲル着色法またはシランカップリング法が好
ましい。以下にゾル−ゲル着色法について詳細を述べ
る。
【0057】<ゾル−ゲル着色法>ゾル−ゲル着色法で
は、染料または顔料を含んだ金属酸化物のゾルを着色液
として使用する。本明細書中において、「金属酸化物ゾ
ル」とは1種類または2種類以上の金属が酸素を介して
縮重合して、適当な溶媒中でゾル化したものをいい、例
えばケイ素の場合にはシリカゾルと呼ばれる。
【0058】金属酸化物ゾルの原料としては、一般的に
ゾル−ゲル法で使われるものが使用できる。すなわち、
Si、Zr、Pb、Ti、Ba、Sr、Nb、K、Li、Ta、In、Sn、Z
n、Y、Cu、Ca、Mn、Fe、Co、La、Al、Mg、Vなどのアル
コキシド、アセチルアセトナート、酢酸塩、アミン等の
金属有機物、硝酸塩などの可溶性無機塩、あるいは酸化
物微粒子の分散体が用いられる。これらの中で、取り扱
いが容易なSiのアルコキシドを原料とすることが好まし
い。ゾル化は、上記の原料をアルコール等の溶媒で溶液
化し、酸または塩基などの触媒を使って縮重合反応させ
ることにより行われる。
【0059】例えば、Siのアルコキシドとしてテトラエ
トキシシランを用いて、金属酸化物ゾルを合成する場合
には、テトラエトキシシランをエタノール−水の混合溶
液に溶解させたものに、染料または顔料を混合した後、
塩酸を加えて室温で撹拌する。これにより、テトラエト
キシシランは加水分解および脱水縮合して、均質なシリ
カゾルが得られる。また、染料または顔料の混合は、ゾ
ルを形成した後で行ってもよい。
【0060】組成としては、テトラエトキシシラン100
重量部に対してエタノール20〜200重量部、水50〜200重
量部、塩酸0.01〜3重量部、染料または顔料0.5〜25重
量部が好ましい。
【0061】本発明に用い得る染料または顔料は、金属
アルコキシドのアルコール溶液に溶解または分散可能な
ものであり、金属酸化物ゾルと相互作用を有し得る全て
のものである。このような染料または顔料は、紫外線照
射によりポリシラン層中に形成されるシラノール基と相
互作用することにより、感光性材料に吸着すると考えら
れる。その結果、感光性材料が露光パターンに応じて着
色されることとなる。
【0062】このような染料には、塩基性染料、油溶性
染料および、分散染料が含まれる。本発明に好適に使用
し得る染料のC.I.No.の例を以下に示す。
【0063】塩基性染料としては、ベーシック・レッド
(Basic Red)12、ベーシック・レッド27、ベーシック・
バイオレット(Basic Violet)7、ベーシック・バイオレ
ット10、ベーシック・バイオレット40、ベーシック・ブ
ルー(Basic Blue)1、ベーシック・ブルー7、ベーシッ
ク・ブルー26、ベーシック・ブルー77、ベーシック・グ
リーン(Basic Green)1およびベーシック・イエロー(Ba
sic Yellow)21が挙げられる。
【0064】油溶性染料としては、ソルベント・レッド
(Solvent Red)125、ソルベント・レッド132、ソルベン
ト・レッド83、ソルベント・レッド109、ソルベント・
ブルー(Solvent Blue)67、ソルベント・ブルー25、ソル
ベント・イエロー(Solvent Yellow)25、ソルベント・イ
エロー89、ソルベント・イエロー146が挙げられる。分
散染料としては、ディスパース・レッド(Disperse Red)
60、ディスパース・レッド72、ディスパース・ブルー(D
isperse Blue)56、ディスパース・ブルー60、ディスパ
ース・イエロー(Disperse Yellow)60が挙げられる。こ
れらの中で、特に耐熱性、耐光性に優れる含金属系の油
溶性染料がカラーフィルター用の材料として適してい
る。
【0065】一方、本発明に好適に使用し得る顔料のC.
I.No.の例として、ピグメント・イエロー(Pigment Yell
ow)83、ピグメント・イエロー110、ピグメント・イエロ
ー139、ピグメント・レッド(Pigment Red)53:1、ピグメ
ント・レッド177、ピグメント・レッド221、ピグメント
・バイオレット(Pigment Violet)23、ピグメント・バイ
オレット37、ピグメント・ブルー(Pigment Blue)15、ピ
グメント・ブルー15:3、ピグメント・ブルー15:6、ピグ
メント・グリーン(Pigment Green)7、ピグメント・グ
リーン36、ピグメント・ブラック7が挙げられる。
【0066】顔料は金属アルコキシドのアルコール溶液
で1度分散した後に、ゾル化しても良いし、ゾル溶液中
で分散させても良い。分散の際には、ノニオン系の界面
活性剤を使用し、可視光波長より小さな粒子径まで分散
させることが望ましい。
【0067】本発明の第2の態様において、前記感光性
材料は、上記の如く得られた染料または顔料を含む金属
酸化物ゾルを用いて、塗布または浸漬することにより、
前記感光性材料の露光部を着色する。これは、感光性材
料の露光部分に生成したシラノール基が、染料または顔
料を含んだ金属酸化物ゾルとの相互作用により、吸着
(ゲル化)を生じるためであると考えられる。また、顔料
が分散された金属酸化物ゾルでは顔料表面に金属酸化物
の粒子が吸着していること、および顔料が分散された金
属酸化物ゾルを用いて着色を行った場合に、感光層内部
に顔料が存在していることが透過型電子顕微鏡で確認可
能である。このことから、金属酸化物の粒子を表面に吸
着した顔料が、感光層の露光部分に存在する微細な孔を
通して、内部へ拡散していることが確認できる。
【0068】塗布は、エアスプレー、エアレススプレ
ー、ロールコーター、カーテンフローコーター、および
メニスカスコーターおよびインクジェットヘッドなどを
使用して行うことができる。また、シルクスクリーン、
オフセット印刷、凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、
フレキソ印刷などの印刷法により、着色液を塗布するこ
ともできる。一方、浸漬は、感光性材料を完全に浸漬で
きる大きさの槽に着色液を満して行われる。着色液の管
理が容易であり、着色液の使用量も少なくてすむことか
ら塗布による方法が好ましい。
【0069】また、着色速度および着色濃度を上昇させ
るために、アセトニトリル、ジオキサンおよびテトラヒ
ドロフランのようなポリシラン層を膨潤させる非プロト
ン性有機溶媒を金属酸化物ゾル中に添加することが可能
である。これらは好ましくは、金属酸化物ゾル中に1〜
20重量%の量で含有しうる。溶媒の含有量が20重量%を
上回るとポリシラン層の部分的な再溶解が生じ、得られ
る着色された感光性材料の表面に乱れが生じる恐れがあ
る。
【0070】このようにして得られた着色された感光性
材料は染料または顔料を含んだ金属酸化物ゾルを除去し
た後に乾燥させる。除去の方法としては、水洗する方法
およびエアブローで吹き飛ばす方法などが使用できる。
【0071】乾燥は、一般に100℃以上で10分から1時
間行われることが好ましいが、用いる透明基板、染料ま
たは顔料に悪影響を与えない範囲で乾燥条件を変化する
ことができる。例えば、透明基板としてガラス基板を用
いた顔料を含む場合には、200℃で30分以上の乾燥が可
能である。この乾燥の過程では、脱水反応などによるゲ
ル化がさらに進行し、染料または顔料がSiO2の架橋した
膜の中に閉じ込められた状態になると予想される。特
に、シリコーン化合物として1分子中にアルコキシ基を
2つ以上有するものを用いた場合には、架橋反応が進行
し、得られるパターン着色部分の耐熱性が向上する。
【0072】このことにより、有機溶媒等に溶出しにく
く、さらに別の着色工程では、この部分には着色が生じ
ないような、耐性に優れた着色膜を得ることができるも
のと考えられる。
【0073】以上のパターニング工程により、着色され
た潜像から成るパターンを得ることができる。
【0074】ゾル−ゲル着色法以外の着色方法 ゾル−ゲル着色法以外の着色方法として、染色法、電着
法およびシランカップリング法が挙げられる。
【0075】染色法では、着色液として染料の水溶液を
塗布または浸漬することにより、感光性材料の露光部分
が着色される。これは、染料が露光部分に生じたシラノ
ール基と相互作用して、吸着されることによると考えら
れる。染料の水溶液は、染料を0.1〜5重量%含んでい
ることが好ましい。染料としては、ゾル−ゲル着色法の
ところで述べたものが使用可能である。また、染料の溶
解性を上げるために低級アルコールを1〜30重量%加え
てもよいし、ゾル−ゲル着色法のところで述べたような
非プロトン性有機溶媒を含むことができる。染色温度お
よび染色時間のような染色条件は所望の染色濃度、およ
び用いられる染料の種類および量に依存して変化し得
る。染色された感光性材料は染料の水溶液を除去した後
に乾燥を行う。除去する方法としては、ゾル−ゲル着色
法と同じく水洗する方法およびエアブローで吹き飛ばす
方法などを用い得る。乾燥は室内で放置することにより
行ってもよいが、50〜100℃で5〜30分間加熱すること
により強制的に乾燥させることが好ましい。
【0076】電着法では、着色液として染料または顔料
を含んだ電着可能な溶液を用いる。電着可能な溶液とし
ては、アニオン性およびカチオン性の樹脂やミセル電界
液などの当業者によく知られたものが使用できる。
【0077】アニオン性樹脂は、酸基を有する樹脂を塩
基で中和したもので、樹脂としては、(メタ)アクリル酸
共重合体やオイルフリーポリエステル樹脂が好ましい。
これに対してカチオン性樹脂は、塩基性基を有する樹脂
を酸で中和したもので樹脂としては、(メタ)アクリル酸
エステル共重合体が好ましい。
【0078】一方、ミセル電界液は、荷電した界面活性
剤のミセル水溶液である。界面活性剤としては、プラ
ス、もしくはマイナスに荷電したものであればよく、プ
ラスに荷電したものの例としては、塩化ベンザルコニウ
ム、ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアン
モニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩、イミダゾ
リニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム
塩、があげられる。マイナスに荷電したものの例として
は、脂肪族カルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、スルホコハク酸塩などがあげられる。
【0079】電着法で使用可能な染料および顔料として
は、ゾル−ゲル着色法のところで述べたものの他に、染
料として直接染料および酸性染料が挙げられる。直接染
料としては、ダイレクト・イエロー(Direct Yellow)4
4、ダイレクト・レッド(Direct Red)23、ダイレクト・
レッド79、ダイレクト・ブルー(Direct Blue)25、ダイ
レクト・ブルー86、ダイレクト・グリーン(Direct Gree
n)59などが挙げられる。
【0080】酸性染料としては、アシッド・イエロー(A
cid Yellow)38、アシッド・イエロー99、アシッド・バ
イオレット(Acid Violet)49、アシッド・ブルー(Acid B
lue)40、アシッド・ブルー83、アシッド・グリーン(Aci
d Green)25、アシッド・グリーン18などが挙げられる。
【0081】染料または顔料を含んだ電着可能な溶液は
以下のように製造される。すなわち、アニオン性または
カチオン性樹脂の場合には、酸基または塩基性基を有す
る樹脂を中和して水溶液または水分散液とし、これに染
料もしくは顔料を溶解もしくは分散させることにより、
目的とする着色液を得ることができる。顔料を使用する
場合は、粒子径が0.4μm以下になるように分散すること
が好ましい。その後顔料濃度が3〜20%になるように水
で希釈し、必要に応じて溶剤を加えて電着可能な溶液と
する。さらに、電着塗料用の硬化剤として知られている
アミノ樹脂やブロックイソシアネートを加えることで熱
硬化型の電着可能な溶液を作製することもできる。ま
た、ポリシランの紫外線照射部に生成したシラノール基
と反応し架橋構造を形成させるために、シランカップリ
ング剤やコロイダルシリカを電着可能な溶液中に含んで
いてもよい。一方、水溶性の染料の場合には、分散工程
は必要ないが、油溶性染料や分散染料の場合には顔料と
同様に分散を行い微粒化させることが必要である。
【0082】これに対して、ミセル電界液の場合には、
水性媒体中に上記の界面活性剤および染料または顔料を
加えて混合、必要に応じて分散することにより、着色液
を作製する。界面活性剤の濃度は、特に制限はないが、
限界ミセル濃度以上であることが好ましい。またポリシ
ラン層のシラノール基との架橋構造を形成するために、
上述のシランカップリング剤やコロイダルシリカを併用
することができる。電気伝導度を調節するために必要に
応じてアルカリ金属の硫酸塩または酢酸塩などの支持電
解質を加えてよい。
【0083】なお、他の着色方法と異なり、電着法で
は、ITOや導電性高分子などによる透明電極が形成され
たガラス板を透明基板として使用する必要がある。本発
明の第2の態様の方法により形成された透明電極を有す
るガラス板は、上記の電着可能な溶液に浸漬される。透
明電極を陰極、もしくは陽極として電着することによ
り、潜像のポリシラン層に着色パターンが形成される。
電着後の着色液の除去は、水洗およびエアブローで吹き
飛ばす方法などにより行われる。
【0084】乾燥は電着可能な溶液に用いられた樹脂が
架橋能を有する場合は、その架橋反応条件に従い乾燥さ
せればよい。電着可能な溶液に用いられた樹脂が架橋能
を有していない場合や、樹脂を含まず顔料と界面活性剤
からなる場合は、80℃,10分以上の条件で乾燥すること
が好ましい。
【0085】最後の着色方法はシランカップリング法で
ある。この方法では、着色液として、シランカップリン
グ剤を含んだ顔料水系分散液を使用する。シランカップ
リング剤としては、公知のものが使用可能であるが、メ
トキシシランおよびエトキシシラン系のカップリング剤
を用いることが好ましい。顔料としては、ゾル−ゲル着
色法のところで述べたものが使用できる。
【0086】シランカップリング剤を含んだ顔料水系分
散液は、顔料100重量部に対してノニオン系の界面活性
剤1〜25重量部、シランカップリング剤1〜25重量部、
水および必要に応じて水に混和可能な有機溶剤150〜250
重量部をガラスビーズなどを用いて分散することにより
調整される。一般にシランカップリング反応は酸の存在
下で進行するため、塩酸などを用いて着色液を酸性にし
ておくことが好ましい。
【0087】このシランカップリング剤を含んだ顔料水
系分散液を、露光された感光性材料に塗布または浸漬
し、着色液の除去後乾燥することにより、シランカップ
リング反応が進行し、露光パターンに応じた着色が成さ
れる。その他の詳細については、ゾル−ゲル着色法で述
べた内容が参照できる。
【0088】<逐次パターン着色法>以上のプロセスで
は、単色に着色されたパターンを有する感光性材料が製
造される。しかしながら、実際に必要とされるカラーフ
ィルター等は、複数の色を保有する感光性材料である。
従って、所望の物品を得るためには、インクジェットヘ
ッドや印刷により、一度に複数の色を塗布するか、ある
いは本発明のパターン形成方法を何回も繰り返し行う必
要がある。図4に本発明の方法を適用したカラーフィル
ターの製造工程を示す。
【0089】先ず、基板101と感光層102からなる感光性
材料の上に、パターンのマスク103を重ねる。ここで、
マスク103は、感光層102との間にギャップ104を設ける
ように配置する。そのギャップ間に、上述の如く、酸素
を含有する気体105を流入しながら、感光層102に、マス
ク103を介して紫外線110の照射を行う(a)。次に、マ
スク103を取り除いた後、適した着色液に感光性材料を
浸漬することによって、紫外線照射により形成された潜
像を所望の色に着色する。こうして、着色パターンを有
する感光層102'が得られる(b)。続いて、上記マスク
103の代わりに、異なる着色パターンを有するマスク113
を用いて、上記(a)と同様の方法で、感光層102'に異
なる着色パターンの潜像を形成する(c)。さらに、前
記着色液とは異なる組成の着色液(すなわち、前記
(b)で使用した着色液に含まれる染料または顔料とは
異なる染料または顔料を含有する着色液)を用いて形成
された潜像を別の色に着色することにより、(d)に示
すように2色に着色されたパターンを有する感光層102"
が得られる。上記(a)〜(d)で形成した着色パター
ンとは別の位置に、再度、異なるマスクを用いて上記の
露光方法を繰り返して、潜像を形成し(e)、さらに別
の色の着色剤を用いて潜像を着色することにより、3色
に着色されたパターンを有する感光層102"'が得られる
(f)。
【0090】以上の工程を更に繰り返すことにより、3
色以上の多色パターンを有するカラーフィルターの製造
が可能である。
【0091】本発明の方法を適用して2色の着色パター
ンを有するカラーフィルターを製造する場合、1色目の
着色パターン形成後、マスクフィルムを使用せずに全面
露光を行う。すなわち、1色目の着色パターン部分以外
の部分にシラノール基が発生するため、その後、2色目
の着色剤を用いて着色することで、2色の着色パターン
を有するカラーフィルターを得ることができる。
【0092】なお、本明細書において、「異なる着色パ
ターンの潜像を形成する」という用語はそれぞれのパタ
ーン着色工程において全く同一の着色パターンの潜像を
形成しないことを指し、必ずしも互いに重複しないよう
に着色パターンを形成することに限定されるものではな
い。また、本明細書において、「異なる染料または顔料
を含有する着色液」という用語は、各パターン着色工程
において、少なくとも1種類の染料または顔料を含有す
る異なる色相を有する着色液を用いることを指し、着色
液に用いられる染料または顔料組成の一部が各工程で重
複してもよい。
【0093】一旦着色乾燥されたポリシラン層のパター
ン部分はほとんどシラノール基を有しないので、後続の
着色工程において他の染料または顔料で染色され難い。
したがって、本発明の方法では混色の問題は生じ難い。
着色方法として染色法を使用する場合には、着色パター
ンの混色の防止を確実にするために、速い吸着速度を有
する染料から順次着色を行うことが好ましい。本発明に
用い得る染料の吸着速度はシリカゲルクロマトグラフィ
ーによりその大小が決定される。一方、着色方法として
電着法を利用し、着色液としてミセル電解液を使用する
場合の混色防止方法として、使用する顔料の酸化電位を
ボルタメトリーで測定し、酸化電位の高い顔料から着色
することが挙げられる。
【0094】<カラーフィルター>本発明のカラーフィ
ルターは、上記の工程を含む着色パターン形成方法にお
いて、RGB3原色に対応する染料または顔料を含んだ3
色の着色剤を使用し、さらにブラックマトリクスまたは
ブラックストライプを形成することにより得ることがで
きる。このブラックマトリクスおよびブラックストライ
プは、RGB3原色に続く第4色目として黒色染料または
黒色の顔料を用いて着色することができる。また、ブラ
ックマトリクスおよびブラックストライプが先にパター
ニングされた透明基板を用いてもよい。
【0095】<薄膜パターン形成方法>本発明の薄膜パ
ターン形成方法は、上記の感光性樹脂組成物を基材上に
塗布および乾燥し、感光層を形成する工程、前記感光層
を選択的に露光することにより、パターン状の潜像を形
成する工程、および着色パターンの潜像が形成された前
記露光部分を、顔料または染料を含まない、金属酸化物
のゾルに浸漬または塗布する工程を含んでいる。
【0096】前記の金属酸化物のゾルに浸漬または塗布
する工程は、パターン状の潜像が形成された前記露光部
分を、金属酸化物のゾルに浸漬または塗布するものであ
るが、ここで使用する金属酸化物のゾルが顔料または染
料を含まない点が、上記の着色パターン形成方法と大き
く異なる点である。金属酸化物のゾルとしては、着色パ
ターン形成方法のゾル−ゲル着色法で述べたものが使用
できる。
【0097】上記の露光部分を、金属酸化物のゾルに塗
布または浸漬することにより、感光性材料の露光部分に
パターンが形成される。これは前述したように、露光部
分に生じたシラノール基と金属酸化物ゾル粒子との相互
作用による吸着(ゲル化)が起こるためであると考えられ
る。
【0098】また、金属酸化物ゾルに機能性部分または
機能性化合物を含ませた場合には、金属酸化物ゾル粒子
の吸着に伴い、それらの部分または化合物が感光層内部
に取り込まれるので、機能を有する薄膜、すなわち機能
性薄膜が得られる。
【0099】この吸着に供う機能発現を行わせる場合、
次の3通りが考えられる。1番目は金属酸化物ゾル粒子
そのものが機能性原子または機能性官能基を含む場合、
2番目は、金属酸化物ゾル粒子と共に感光層に吸着し得
る機能性粒子状材料が共存する場合、最後は金属酸化物
ゾルに溶解し得る機能性材料が共存する場合である。も
ちろん、これら2種以上を組み合せて機能を発現させて
もよい。
【0100】機能性原子としてはフッ素原子などが例示
される。また機能性官能基としては、疎水性基であるア
ルキル基などが、イオン交換性を有する基であるカルボ
キシル基、スルホ基、酸性水酸基、アミノ基などが挙げ
られる。これらの機能性原子または機能性官能基を多く
含むゾルを形成し、これを感光層に吸着させることによ
り、例えばフッ素原子を用いた場合には、撥水性部分を
感光層上にパターン化することができる。
【0101】機能性粒子状材料としては、例えば銅や銀
粒子が挙げられる。金属酸化物ゾルとしてシリカゾルを
用いる場合には、これらの機能性粒子状材料はシリカゾ
ルを用いて分散するか、もしくは、一度非イオン性の界
面活性剤を用いて分散したものをシリカゾル調製時に混
合することにより、シリカゾル粒子と機能性粒子状材料
を共存させることができる。この場合、機能性粒子状材
料の粒子径は500nm以下、好ましくは200nm以下にする必
要がある。粒子径が500nmを超えるとゾル液に浸漬して
も粒子が感光層の照射部に拡散できず固着できない。こ
の粒子径は通常の遠心沈降法で測定できる。シリカゾル
粒子と機能性粒子状材料が共存している場合には、一般
にシリカゾル粒子が機能性粒子状材料表面に吸着してい
るものと考えられる。機能性粒子表面へのシリカゾル粒
子の吸着は、ゼータ電位を測定することにより確認でき
る。例えば、非イオン性の界面活性剤を使って分散させ
た場合のゼータ電位は-5〜-25mVで安定化する。これ
は、シリカゾルの吸着により、機能性粒子状材料表面に
シラノール基が存在していることに基づくものと考えら
れる。このようにして製造したものを感光層に吸着させ
ることにより、銅や銀を感光層にパターン化して含ませ
ることができる。
【0102】一方、金属酸化物ゾルに溶解し得る機能性
材料としては、水またはアルコールに溶解し、かつシリ
カゾルのシラノール基と相互作用する性質を有するもの
が使用可能である。機能性材料としては、ポリビニルア
ルコール、ポリエチレングリコール、セルロースなどの
アルコール性水酸基をもつポリマー、ポリ(2-メチル-2-
オキサゾリン)、ポリ(N-ビニルピロリドン)、ポリ(N,N-
ジメチルアクリルアミド)などのアミド基含有ポリマー
が適している。これらの材料を感光層に含有させた場合
には、材料が分解しない温度でゲル化させることで柔軟
性を、材料が分解する温度以上でゲル化させることで、
材料が分解した後に残る孔を利用して多孔性等の機能を
付与することができる。
【0103】塗布は、エアスプレー、エアレススプレ
ー、ロールコーター、カーテンフローコーター、メニス
カスコーター、およびインクジェットコーターなどを使
用して行うことができる。一方、浸漬は、感光性材料を
完全に浸漬できる大きさの槽に金属酸化物ゾル溶液を満
して行われる。溶液の管理が容易であり、ゾル液の使用
量も少なくてすむことから塗布による方法が好ましい。
【0104】また、吸着速度および着色濃度を上昇させ
るために、アセトニトリル、ジオキサンおよびテトラヒ
ドロフランのようなポリシラン層を膨潤させる非プロト
ン性有機溶媒を金属酸化物ゾル中に添加することが可能
である。これらは好ましくは、金属酸化物ゾル中に1〜
20重量%の量で含有しうる。溶媒の含有量が20重量%を
上回るとポリシラン層の部分的な再溶解が生じ、得られ
るパターン化された感光性材料の表面に乱れが生じる恐
れがある。
【0105】このようにして得られたパターン化された
感光性材料は、金属酸化物ゾル溶液を除去した後に乾燥
させる。金属酸化物ゾル溶液を除去する方法としては、
水洗する方法およびエアブローで吹き飛ばす方法などが
使用できる。
【0106】乾燥は、一般に100℃以上で10分から2時
間行われることが好ましいが、用いる基材や含有されて
いる機能性材料に悪影響を与えない範囲で乾燥条件を変
化することができる。例えば、ガラス基板を用い、金属
酸化物ゾルがシリカゾルである場合には、400℃以上の
乾燥で有機の置換基が脱離して金属酸化物薄膜が得られ
る。
【0107】光ディスク基板のプレグループのようにガ
ラス基材の表面に凹凸パターンが必要な場合は、先ず、
図5(a)に示すように、本発明の露光方法により潜像
を感光層102に形成した後、金属酸化物ゾル溶液に浸漬
してパターンを形成する(b)。次いで、図5(c)に示
すように全面露光し、残った感光層を分解させて除去す
れば、図5(d)のように凹凸のあるパターン薄膜が得ら
れる。不必要な感光層を除去する方法としては、加熱に
より揮散させる方法や、溶剤を使って除去する方法があ
る。加熱により除去する場合は200℃以上で10〜60分の
加熱で十分である。この場合、金属酸化物ゾル粒子は機
能性を有してなくても良い。
【0108】あるいは、露光部分を変えて、異なる配合
の金属酸化物ゾル溶液を使って繰り返せば、機能の異な
る薄膜を同一基材上に簡単にパターニングすることが可
能である。
【0109】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。調製例1 直鎖状ポリシランの調製 撹拌機を備えた1000mlフラスコにトルエン400mlおよび
ナトリウム13.3gを充填した。このフラスコの内容物を
紫外線を遮断したイエロールーム中で111℃に昇温し、
高速攪拌することによりナトリウムをトルエン中に微細
に分散した。ここにフェニルメチルジクロロシラン51.6
gを添加し、3時間攪拌することにより重合を行った。
その後、得られる反応混合物にエタノールを添加するこ
とにより、過剰のナトリウムを失活させた。水洗後、分
離した有機層をエタノール中に投入することにより、ポ
リシランを沈澱させた。得られた粗製のポリシランをエ
タノールから3回再沈殿させることにより、重量平均分
子量24000の直鎖状ポリメチルフェニルシランを得た。
【0110】調製例2 ネットワーク状ポリシランの調製 フェニルメチルジクロロシランの量を51.6gから42.1gに
変更すること、および新たにテトラクロロシラン4.1gを
加えること以外は、調製例1と同様の操作を行い、重量
平均分子量11600のネットワーク状ポリメチルフェニル
シランを得た。
【0111】調製例3 ゾル−ゲル着色法で使用する着色液の調製 テトラエトキシシラン168g、メチルトリエトキシシラン
84g、イオン交換水250gおよびエタノール96gを1000ccの
ビーカーに入れ、マグネチックスターラーを用いて撹拌
しながら、35%濃塩酸1.92gを加えた。液温を20℃に保
ちながら15分間撹拌を続けたところ、透明で均質なシリ
カゾルが得られた。このシリカゾル56g、イオン交換水1
39gおよびカラーフィルター用ノニオン顔料ペーストで
あるレッドAQ-866(御国色素製)50gを300ccのビーカーに
入れ、30分撹拌した後、エタノール40gを添加してレッ
ド着色用のゾルを調製した。
【0112】また、レッドAQ-866の代わりに、グリーン
AQ-016(御国色素製)、ブルーAQ-010(御国色素製)および
ブラックAQ-022(御国色素製)を用いて、それぞれグリー
ン着色用、ブルー着色用およびブラック着色用のゾルを
調製した。
【0113】調製例4 染色法で使用する着色液の調製 ビクトリアブルーBH(保土谷化学製の塩基性染料)2g、イ
オン交換水178gおよびアセトニトリル20gを混合してブ
ルーの染色液を調製した。アストラフロキシンFF(保土
谷化学製の塩基性染料)2g、イオン交換水178gおよびア
セトニトリル20gを混合してレッドの染色液を調製し
た。ブリリアントベーシックシアニン6GH(保土谷化学製
の塩基性染料)1g、イエロー7GLH(保土谷化学製の塩基性
染料)1.4gでグリーンの染色液を調製した。
【0114】得られた3種の染色液の吸着速度の順番は
ブルー、レッド、グリーンの順であることをシリカゲル
クロマトグラフィーにより確認した。
【0115】調製例5 電着法で使用する着色液の調製 CIピグメントレッド177 80g、CIピグメントイエロー83
20g、ポリカルボン酸系界面活性剤キャリボンB(三洋
化成製)30gおよびイオン交換水300gを混合したものをサ
ンドミルを用いて10時間分散した。加圧ろ過後の分散液
にイオン交換水を加えて、顔料濃度が10%になるように
調製した。さらにアセトニトリルを、その含有量が全体
の10%になるように加えて、レッド着色用電着液を調製
した。グリーン着色用電着液を、顔料としてCIピグメン
トグリーン36 80gおよびCIピグメントイエロー83 20g
を用いて、同様の手順により調製した。また、ブルー着
色用電着液を、顔料としてCIピグメントブルー15 80g
およびCIピグメントバイオレット23 20gを用いて、同
様の手順により調製した。また、ブラック着色用電着液
を、顔料としてCIピグメントブラック7 100gを用い
て、同様の手順により調製した。
【0116】調製例6 シランカップリング着色法で使用する着色液の調製 CIピグメントレッド177 80g、CIピグメントイエロー83
20g、ノニオン系界面活性剤ノニポール300(三洋化成
製)30g、シランカップリング剤KBM-403 20g、およびイ
オン交換水300gを混合したものをサンドミルを用いて10
時間分散した。加圧ろ過後の分散液にイオン交換水を加
えて、顔料濃度が3.5%になるように調製した。さらに
アセトニトリルを、その含有量が全体の10%になるよう
に加えた後、塩酸を用いてpHを2.5に調節することによ
り、レッド着色液を調製した。グリーン着色液を、顔料
としてCIピグメントグリーン36 80gおよびCIピグメ
ントイエロー83 20gを用いて、同様の手順により調
製した。
【0117】また、ブルー着色液を、顔料としてCIピグ
メントブルー15 80gおよびCIピグメントバイオレット2
3 20gを用いて、同様の手順により調製した。また、ブ
ラック着色液を、顔料としてCIピグメントブラック7
100gを用いて、同様の手順により調製した。
【0118】実施例1 着色パターン形成用感光性樹脂組成物およびそれを用い
た感光性材料の製造その1 調製例2で得られたネットワーク状ポリメチルフェニル
シラン100重量部、TSR-165(分子量930のメチルフェニル
メトキシシリコーン、東芝シリコーン製)50重量部、TAZ
-110(2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(p-メトキシフェ
ニルビニル)-1,3,5-トリアジン、みどり化学製)10重量
部、およびBTTB(3,3',4,4'-テトラ-(t-ブチルパーオキ
シカルボニル)ベンゾフェノン、日本油脂製)15重量部を
トルエン1575重量部に溶解して、着色パターン形成用感
光性樹脂組成物を得た。この着色パターン形成用感光性
樹脂組成物を、5cm×5cmの液晶用ガラス基板上にスピ
ンコートし、80℃で10分間乾燥して、膜厚2.0μmの感光
性材料を得た。
【0119】実施例2 ゾルゲル着色法を用いた着色パターンの製造(必要酸素
濃度の解析) 実施例1で得られた感光性材料上に、90μm×90μmのカ
ラーフィルターのレッド用画素パターンが形成された3
インチ角のネガマスクを100μmのギャップを空けて重ね
た。周囲温度25℃および湿度50%において、ダイヤ
フラム型コンプレッサーを用いて前記ギャップに以下の
表1に示す組成の酸素含有気体(いずれも、ジーエルサ
イエンス製、容量5L缶封入標準ガス、気体圧8気圧)
を、流量10L/分(線速度3m/s)で吹き込みなが
ら、超高圧水銀灯を用いて0.2J/cm2の光量の紫外線で露
光した。このネガマスクを除去した後に、潜像が形成さ
れたフィルター材料を、調製例3で得られたレッド用着
色ゾル溶液に2分間浸漬した。その後、水洗し、100℃
で10分間乾燥を行った。得られた着色パターンの中央部
と端部の着色の色差を顕微分光測定器(大塚電子製MCPD
-1000)で測定した。結果を表1に示す。
【0120】
【表1】酸素含有気体組成 色差 酸素100% 0.5 酸素50% /窒素50% 0.5 酸素20% /窒素80% 0.4 酸素10% /窒素90% 1.2 酸素5% /窒素95% 2.5 酸素1% /窒素99% 6.2 酸素0.5%/窒素99.5% 14 窒素100% 60
【0121】色差が3以内の着色均一性のある必要酸素
濃度は5%以上であった。
【0122】実施例3 ゾルゲル着色法を用いた着色パターンの製造(必要な気
体線速度の解析) 周囲温度25℃および湿度50%において、酸素含有気
体(酸素濃度20%)をレギュレーターを用いて圧力調
整し、以下の表2に示すの流量(線速度)で吹き込んだ
こと以外は、実施例2と同様にして着色パターンを形成
した。得られた着色パターンの中央部と端部の着色の色
差を顕微分光測定器(大塚電子製MCPD-1000)で測定し
た。結果を表2に示す。
【0123】
【表2】気体線速度 色差 (m/s) 9 0.5 5 0.3 3 0.4 1 0.7 0.5 2.5 0.3 4.8 0.2 5.9 0.1 8.9
【0124】色差が3以内の着色均一性のある必要な気
体線速度は0.5m/sであった。
【0125】実施例4 ゾルゲル着色法を用いたカラーフィルターの製造 先ず、周囲温度23℃および湿度55%において、酸素濃度
20%の酸素含有気体を、線速度3m/sで吹き込んだこと
以外は、実施例2と同様の方法でレッド着色パターンを
形成した。
【0126】次に、上で用いたネガマスクの代わりに、
カラーフィルターのブルー用画素パターンが形成された
ネガマスクをレッド画素の20μm横に100μmのギャップ
を空けて重ねた後、上記と同様にして酸素含有気体を吹
き込みながら露光を行い、潜像を形成した。潜像形成
後、調製例3で得られたブルー用着色ゾルを用いて、レ
ッドと同様の操作を行い2色目の着色を行った。同様
に、カラーフィルターのグリーン用画素パターンが形成
されたネガマスクおよび調製例3で得られたグリーン用
着色ゾルを用いて3色目の着色を行った。最後に、ネガ
マスクを用いず露光を行い、各色の画素間に存在してい
た幅20μmの未露光部分を露光した。調製例3で得られ
たブラック着色用ゾルを用いて着色を行うことにより、
画素間に遮光膜を形成して、カラーフィルターを得た。
【0127】得られたカラーフィルターは混色がないこ
とが確認できた。また、このカラーフィルターの分光透
過率を大塚電子製分光光度計MCPD-1000を用いて測定し
たところ、R:5%(波長510nm)、G:8%(波長450n
m)、7%(波長650nm)、B:23%(波長600nm)であった。
【0128】比較例1 露光時にマスクと感光性膜の間に上記酸素含有気体を吹
き込まないこと以外は、実施例2と同様の操作を行い、
カラーフィルターを得たが、中央部の着色状態が不十分
であった。このカラーフィルターの中央部の分光透過率
は、R:51%(波長510nm)、G:44%(波長450nm)、B:
46%(波長600nm)であった。
【0129】実施例5 ブラックマトリクスの入った感光性材料の製造 実施例1で得られた着色パターン形成用感光性樹脂組成
物を5cm×5cmの金属クロム遮光膜が付いた液晶用ガラ
ス基板上にスピンコートし、80℃で10分間乾燥して、膜
厚2.0μmの感光性材料を得た。
【0130】実施例6 染色法を用いたカラーフィルターの製造 実施例5得られた感光性材料上に、90μm×90μmのカラ
ーフィルターのブルー用画素パターンが形成された3イ
ンチ角のネガマスク100μmのギャップを空けて重ねた。
周囲温度23℃および湿度55%において、酸素濃度20%の
酸素含有気体を、線速度3m/sで吹き込みながら、超高
圧水銀灯を用いて0.2J/cm2の光量の紫外線に露光した。
このネガマスクを除去した後に、潜像が形成されたフィ
ルター材料を、調製例4で得られたブルー用着色ゾル溶
液に2分間浸漬した。その後、水洗し、100℃で10分間
乾燥を行った。
【0131】次に、上で用いたネガマスクの代わりに、
カラーフィルターのレッド用画素パターンが形成された
ネガマスクをブルー画素の20μm横に100μmのギャップ
を空けて重ねた後、上記と同様にして酸素含有気体を吹
き込みながら露光を行い、潜像を形成した。潜像形成
後、調製例4で得られたレッド用着色ゾルを用いて、ブ
ルーと同様の操作を行い2色目の着色を行った。同様
に、カラーフィルターのグリーン用画素パターンが形成
されたネガマスクおよび調製例4で得られたグリーン用
着色ゾルを用いて、3色目の着色を行った。最後に、ネ
ガマスクを用いずに露光を行い、各色の画素間に存在し
ていた幅20μmの未露光部分を露光した。調製例3で得
られたブラック着色用ゾルを用いて着色を行うことによ
り、画素間に遮光膜を形成して、カラーフィルターを得
た。このカラーフィルターの分光透過率はR:6%(波
長510nm)、G:8%(波長450nm)、7%(波長650nm)、
B:4%(波長600nm)であった。
【0132】実施例7 電着法用感光性材料の作成 金属クロム遮光膜が付いた液晶用ガラス基板に代えて、
ITOが付いた液晶ガラス基板を用いること以外は、実施
例5と同様の操作を行い、感光性材料を得た。
【0133】実施例8 電着法を用いたカラーフィルターの製造 実施例7で得られた感光性材料上に、90μm×90μmのカ
ラーフィルターのレッド用画素パターンが形成された3
インチ角のネガマスクを100μmのギャップを空けて重ね
た。周囲温度23℃および湿度55%において、酸素濃度20
%の酸素含有気体を、線速度3m/sで吹き込みながら、
超高圧水銀灯を用いて0.2J/cm2の光量の紫外線に露光し
た。このネガマスクを除去した後に、潜像が形成された
フィルター材料を、調製例5で得られたレッド着色用電
着液に浸漬し、50Vの定電圧で30秒間電着を行った。そ
の後、水洗し、100℃で10分間乾燥を行った。
【0134】次に、上で用いたネガマスクの代わりに、
カラーフィルターのブルー用画素パターンが形成された
ネガマスクをレッド画素の20μm横に100μmのギャップ
を空けて重ねた後、上記と同様にして酸素含有気体を吹
き込みながら露光を行い、潜像を形成した。潜像形成
後、調製例5で得られたブルー着色用電着液を用いて、
レッドと同様の操作を行い2色目の着色を行った。同様
に、カラーフィルターのグリーン用画素パターンが形成
されたネガマスクおよび調製例5で得られたグリーン着
色用電着液を用いて3色目の着色を行った。最後に、ネ
ガマスクを用いず露光を行い、各色の画素間に存在して
いた幅20μmの未露光部分を露光した。調製例5で得ら
れたブラック着色用電着液を用いて電着を行うことによ
り、画素間に遮光膜を形成して、カラーフィルターを得
た。このカラーフィルターの分光透過率はR:7%(波
長510nm)、G:5%(波長450nm)、4%(波長650nm)、
B:5%(波長600nm)であった。
【0135】実施例9 シランカップリング法を用いたカラーフィルターの製造 調製例3で得られたレッド着色用、グリーン着色用、ブ
ルー着色用、ブルー着色用およびブラック着色用のゾル
の代わりに、調製例6で得られたレッド、グリーン、ブ
ルーおよびブラック着色液をそれぞれ用いること以外
は、実施例10と同様の操作を行い、カラーフィルター厚
を得た。このカラーフィルターの分光透過率はR:6%
(波長510nm)、G:8%(波長450nm)、7%(波長650n
m)、B:5%(波長600nm)であった。
【0136】実施例10 エアレススプレーによる塗布 ゾル溶液に2分間浸漬する代わりに、ウェット膜厚が50
μmになるようにエアレススプレーを用いて塗布する以
外は、実施例4と同様の操作を行い、カラーフィルター
を得た。このカラーフィルターは、実施例4で得られた
ものと同等の性能を示した。
【0137】実施例11 ドクターブレードによる塗布 ゾル溶液に2分間浸漬する代わりに、ウェット膜厚が50
μmになるようにドクターブレードを用いて塗布する以
外は、実施例4と同様の操作を行い、カラーフィルター
を得た。このカラーフィルターは、実施例4で得られた
ものと同等の性能を示した。
【0138】調製例7 薄膜パターン形成方法に用いるシリカゾルの調製 テトラエトキシシラン13g、エタノール20g、およびイオ
ン交換水13gを200ccのビーカーに入れ、マグネチックス
ターラーを用いて撹拌しながら、35%濃塩酸0.1gを加え
た。液温を30℃に保ち2時間撹拌を続けた後、イオン交
換水43gおよびアセトニトリル10gを加え、シリカゾルを
得た。
【0139】実施例12 薄膜パターン形成方法 実施例1で得られた感光性樹脂組成物を、縦5cm×横5
cm×厚さ0.11cmのガラス基板上にスピンコーターを用い
て乾燥膜厚が2μmになるように塗布した。得られた薄
膜パターン形成用積層体上に石英製フォトマスクを100
μmのギャップを空けて重ねた。周囲温度23℃および湿
度55%において、酸素濃度20%の酸素含有気体を、線速
度3m/sで吹き込みながら、0.2J/cm2の光量の紫外線に
露光させた。フォトマスクを除去した後に、潜像が形成
された積層体を調製例7のゾルに5分間浸漬した。浸漬
後、水洗を行い200℃で30分乾燥させることによりシリ
カゲルのパターン薄膜を得た。
【0140】次いで、得られたパターン薄膜を有する積
層体に、紫外線を0.2J/cm2の光量でマスクを用いずに全
面照射した。これを200℃で30分間乾燥を行うと、1回
目の露光で形成されたシリカゲルのパターン以外の感光
層部分は揮発分解して、ガラス基板上にはシリカゲルの
薄膜の凹凸パターンが形成された。さらにこれを600℃
で30分焼成することにより、このシリカゲルは完全な酸
化ケイ素のガラスに変化した。その凹凸プロファイルを
日本真空製表面形状測定装置デクタック3STで測定する
と、高さ0.5μmのプレグルーブが形成されていることが
確認された。このように薄膜パターン形成方法によれ
ば、スタンパー法やエッチング法を使わずにガラス表面
の微細凹凸加工が可能となる。
【0141】比較例2 露光時にマスクと感光性膜の間に酸素含有気体を吹き込
まないこと以外は、実施例12と同様の操作を行ったが、
十分な凹凸パターンは得られなかった。
【0142】実施例13 レジストパターン形成方法 実施例1で得られた感光性樹脂組成物を、3インチのシ
リコンウエハー上にスピンコーターを用いて乾燥膜厚0.
5μmになるように塗布した。得られたレジスト膜上に5
μmのギャップを空けて石英製フォトマスクを重ねた。
周囲温度23℃および湿度55%において、酸素濃度20%の
酸素含有気体を、線速度3m/sで吹き込みながら、50mJ/
cm2の光量の紫外線で露光した。フォトマスクを除去し
た後で、シリコンウエハーを1.25%のテトラメチルアン
モニウムヒドロキシド水溶液に23℃で2分間浸漬し
た。水洗を行い、100℃で10分間乾燥させることでポジ
型のパターン薄膜を得た。その凹凸プロファイルを、日
本真空製表面計上測定装置デクタック3STで測定する
と、高さ0.5μm、ラインアンドスペース5μmのパター
ンが形成されていことが確認された。
【0143】比較例3 露光時にマスクとレジスト膜の間に酸素含有気体を吹き
込まないこと以外は、実施例9と同様の操作を行った
が、ウエハー中央部は十分な凹凸パターンが得られなか
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の露光方法を表す模式的な工程図であ
る。
【図2】 本発明の露光方法を表す模式的な断面図であ
る。
【図3】 図2に対応する、上方からの投影図である。
【図4】 本発明の着色パターン形成方法を適用したカ
ラーフィルターの形成工程図である。
【図5】 本発明の着色パターン形成方法を用いたパタ
ーン形成工程図である。
【符号の説明】
1、101…基材、2、102、102'、102"、102"'…感光
層、3、103…マスク、4、104…ギャップ、5、105…
気体、10…感光性樹脂組成物、11…基板ステージ、12…
マスクホルダー、13…ノズル、40、110…露光用紫外
線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/40 521 G03F 7/40 521 (72)発明者 迎 孝洋 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 石田 裕 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)a)感光性樹脂としての式: 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立し
    て、水素、置換もしくは無置換の脂肪族炭化水素基、芳
    香族炭化水素基、置換もしくは無置換の脂環式炭化水素
    基およびアルコキシ基から成る群より選ばれる基であ
    り、mおよびnは0以上の整数を表し、m+nは1以上
    である。)で表される鎖状ポリシラン、または隣接する
    Si原子との結合数が3または4であるSi原子が、全体の
    Si原子数の5〜50%である、平均分子量10000以上のネ
    ットワーク状ポリシランを含んで成る感光性樹脂組成物
    を、基材に塗布および乾燥し、感光層を形成する工程、
    (ii)上記感光層の上にパターニング用マスクを配置す
    る工程であって、前記感光層とマスクとの間のギャップ
    が1〜1000μmであること、および(iii)前記ギャップ
    に酸素濃度1〜100%の気体を流入させながら、前記マ
    スクを介して前記感光層を選択的に露光して潜像を形成
    する工程を含む感光性樹脂組成物の露光方法。
  2. 【請求項2】 R1、R2、R3およびR4が、それぞれ独
    立して、水素、メチル基、n-プロピル基、n-ブチル
    基、n-ヘキシル基、フェニルメチル基、トリフルオロ
    プロピル基、ノナフルオロヘキシル基、p-トリル基、
    ビフェニル基、フェニル基、シクロヘキシル基、メチル
    シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
    シ基、n-ブトキシ基、およびtert-ブトキシ基から成る
    群より選ばれる基である請求項1記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記ネットワーク状ポリシラン中のSi原
    子が、隣接するSi原子との結合数が3の場合、その隣接
    するSi原子以外に、水素、置換もしくは無置換の脂肪族
    炭化水素基、芳香族炭化水素基、置換もしくは無置換の
    脂環式炭化水素基、およびアルコキシ基から成る群より
    選ばれる1つの基とも結合している請求項1記載の露光
    方法。
  4. 【請求項4】 前記ネットワーク状ポリシラン中のSi原
    子が、隣接するSi原子との結合数が3の場合、その隣接
    するSi原子以外に、水素、メチル基、n-プロピル基、
    n-ブチル基、n-ヘキシル基、フェニルメチル基、トリ
    フルオロプロピル基、ノナフルオロヘキシル基、p-ト
    リル基、ビフェニル基、フェニル基、シクロヘキシル
    基、メチルシクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ
    基、プロポキシ基、n-ブトキシ基、およびtert-ブトキ
    シ基から成る群より選ばれる1つの基とも結合している
    請求項1記載の露光方法。
  5. 【請求項5】 前記感光性樹脂組成物がさらに、b)光
    ラジカル発生剤および/または酸化剤を含んで成る請求
    項1〜4のいずれかに記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 前記感光性樹脂組成物がさらに、c)シ
    リコーン化合物を含んで成る請求項1〜5のいずれかに
    記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 前記工程(ii)において、前記感光層と
    マスクとのギャップが1〜200μmである請求項1記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記工程(iii)において、酸素濃度10
    〜100%の気体をギャップに流入させる請求項1記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 (i)請求項1、5または6のいずれか
    に記載の感光性樹脂組成物を、基材に塗布および乾燥
    し、感光層を形成する工程、(ii)上記感光層の上にパ
    ターニング用マスクを配置する工程であって、前記感光
    層とマスクとの間のギャップが1〜1000μmであるこ
    と、(iii)前記ギャップに酸素濃度1〜100%の気体を
    流入させながら、前記マスクを介して前記感光層を選択
    的に露光して潜像を形成する工程、および(iv-a)前
    記マスクを取り除いた後、前記潜像をアルカリ水溶液で
    現像してパターンを形成する工程を含むパターン形成方
    法。
  10. 【請求項10】 (i)請求項1、5または6のいずれ
    かに記載の感光性樹脂組成物を、基材に塗布および乾燥
    し、感光層を形成する工程、(ii)上記感光層の上にパ
    ターニング用マスクを配置する工程であって、前記感光
    層とマスクとの間のギャップが1〜1000μmであるこ
    と、(iii)前記ギャップに酸素濃度1〜100%の気体を
    流入させながら、前記マスクを介して前記感光層を選択
    的に露光して潜像を形成する工程、および(iv-b)前
    記マスクを取り除いた後、感光層に潜像を含んで成る前
    記基材を金属酸化物ゾルに浸漬するかまたはそれを塗布
    する工程を含むパターン形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の方法で形成された
    薄膜パターンを有する機能性薄膜。
  12. 【請求項12】 (i)請求項1、5または6のいずれ
    かに記載の感光性樹脂組成物を、基材に塗布および乾燥
    し、感光層を形成する工程、(ii)上記感光層の上にパ
    ターニング用マスクを配置する工程であって、前記感光
    層とマスクとの間のギャップが1〜1000μmであるこ
    と、(iii)前記ギャップに酸素濃度1〜100%の気体を
    流入させながら、前記マスクを介して前記感光層を選択
    的に露光して潜像を形成する工程、および(iv-c)前
    記マスクを取り除いた後、前記潜像を着色液で着色して
    パターンを形成する工程を含むパターン形成方法。
  13. 【請求項13】 上記工程(iv-c)の後、(v)前記
    (ii)〜(iv-c)を所望のパターンが得られるまで繰
    り返すことを含む、2色以上のパターンを形成する方
    法。
  14. 【請求項14】 前記着色液が染料または顔料を含有す
    る請求項12または13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記着色液が、染料または顔料を含む
    金属酸化物ゾルである請求項12または13記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 前記工程(iv-c)が、前記着色液に
    前記感光層を浸漬する方法を包含する請求項12または
    13記載の方法。
  17. 【請求項17】 請求項12〜16のいずれかに記載の
    方法を用いて製造されたカラーフィルター。
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