JPH1161394A - スパッタリングターゲット盤 - Google Patents
スパッタリングターゲット盤Info
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- JPH1161394A JPH1161394A JP9231572A JP23157297A JPH1161394A JP H1161394 A JPH1161394 A JP H1161394A JP 9231572 A JP9231572 A JP 9231572A JP 23157297 A JP23157297 A JP 23157297A JP H1161394 A JPH1161394 A JP H1161394A
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Abstract
薄膜を形成しうるスパッタリング処理に適する、機械的
特性及び電気的特性に優れ、また偏摩耗に対する耐久性
が良好な、スパッタリングターゲット盤を提供する。 【解決手段】 密度が2.9g/cm3 以上であり、且
つ炭化ケイ素粉末と非金属系焼結助剤とが均質に混合さ
れた混合物を焼結することにより得られた炭化ケイ素焼
結体で形成されたことを特徴とする。この炭化ケイ素焼
結体は前記混合物を非酸化性雰囲気下でホットプレスす
ることにより得られたものであることが好ましく、炭化
ケイ素焼結体に含まれる不純物元素の総含有量が1pp
m以下であることが好ましい。
Description
部品の保護膜や機能性膜に適する薄膜、及び各種治工具
等の耐久性を向上させる為に有用な表面処理薄膜等を形
成する為のスパッタリング処理における炭化ケイ素製ス
パッタリングターゲット盤に関する。
は、磁性、絶縁性、誘電性等の機能を持たせたり、また
高強度や高硬度等の機械的特性や耐腐食性などの化学的
特性を保有させるために、例えば電子機械工業等の種々
の分野において活用されている。
非酸化性雰囲気中に各種原料ガスを導入し、反応させな
がら析出させる化学的気相蒸着法(CVD法)と成膜し
たい材料をターゲット盤とし、イオンを衝突させること
により、該材料を対向して置いて基板上に生成させる物
理的気相蒸着法(スパッタリング法、又はPVD法)の
二者があるが、スパッタリング法の方が、CVD法に比
較して、製造コストや量産性に優れ、また基板材料の依
存性も低いという点で非常に有利である。
ミックス材料の中でも、耐熱性、熱伝導性、また表面硬
度や耐腐食性に最も優れるものであり、この材料を各種
基板材料上に薄膜として生成させたものは、各種電子デ
バイス部品、各種部品組立用治工具や金型類などに非常
に好適に用いられる。とくに電子デバイス部品において
は、高硬度と高摺動性を活かし、コンピュータ周辺機器
であるハードディスク装置のヘッドやディスク盤あるい
は光磁気ディスク盤の保護膜として利用され、また高熱
伝導性を活かし機能素子の分離膜等に用いられる。
したように、ターゲット盤を用いたスパッタリング法に
て形成するのが最適であると言えるが、その為には、高
性能な炭化ケイ素製スパッタリングターゲット盤が必要
とされる。
盤は、一般的に炭化ケイ素粉末を焼成して高密度の焼結
体を得るために、アルミナやホウ素を焼結助剤として添
加して作製した焼結体や焼結助剤を添加せず、そのまま
焼結した多孔質焼結体によるものが主流であった。しか
し、前者のアルミナ等金属系の焼結助剤を添加したもの
は、その助剤成分が不純物となり、電子部品関連用途へ
の適用には問題があり、また後者の多孔質焼結体は、ス
パッタリング時のイオンスパッタに不均一性が発生し易
く、偏った摩耗が進行するため寿命が短く、同時に粒子
の脱落によるパーティクル発生が問題視され、また機械
的強度や耐熱衝撃性が低いため、パッキングプレートと
の接合時に割れが起こり易く、装置への取り付け時の破
壊も散見される傾向があった。
不純物が少ない炭化ケイ素製ターゲット盤が求められて
おり、このために、従来の金属系焼結助剤を用いず、高
密度の焼結体を得ることが検討され、例えば、ケイ素及
び炭素を含むガスや溶液を原料として、1)気相成長
(CVD法)により微細な粉末を形成し、形成された粉
末を原料とし無助剤で焼結体を作製する方法、2)気相
成長(CVD法)により直接板状の成形体を作製する方
法等が提案されている。
く、コストが高いという欠点を有しており、さらに上記
1)の方法は、粉末が微細すぎて、精密電子部品用途に
使用する場合、焼結後もパーティクルが発生し易く、
2)の方法では肉厚の成形体を作製し難く、またスパッ
タリング法は直流スパッタリングと高周波スパッタリン
グの二つの方法があるが、この2)の方法によっては直
流スパッタリング法に適する導電性レベルが得られ難い
という欠点を保有していた。
慮してなされたものであり、本発明の目的は、各種電子
デバイス部品の保護膜や機能性膜に適する薄膜、及び各
種治工具等の耐久性を向上させる為に有用な表面処理薄
膜等の高純度の薄膜を形成しうるスパッタリング処理に
適する、機械的特性及び電気的特性に優れ、また偏摩耗
に対する耐久性が良好な、炭化ケイ素製スパッタリング
ターゲット盤を提供することにある。
した結果、特定の製造方法により得られた炭化ケイ素の
焼結体をスパッタリングターゲット盤として使用したと
きに、非常に優れた特性を発揮し得ることを見出し、本
発明を完成した。
盤は、密度が2.9g/cm3 以上であり、且つ炭化ケ
イ素粉末と非金属系焼結助剤とが均質に混合された混合
物を焼結することにより得られた炭化ケイ素焼結体で形
成されたことを特徴とする。
より炭素を生成する有機化合物であることが好ましく、
この非金属系焼結助剤は、炭化ケイ素粉末表面を被覆し
てた状態で存在していてもよい。
酸化性雰囲気下でホットプレスすることにより得られた
ものとすることができる。
1種以上の液状のケイ素化合物を含むケイ素源と、加熱
により炭素を生成する少なくとも1種以上の液状の有機
化合物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒とを混合して
得られた混合物を固化して固形物を得る固化工程と、得
られた固形物を非酸化性雰囲気下で加熱炭化した後、さ
らに非酸化性雰囲気で焼成する焼成工程とを含む製造方
法により製造することができる。
素の総含有量が1ppm以下であることが好ましい。
るに当たり、焼結助剤としてホウ素、アルミニウム、ベ
リリウム等の金属やその化合物である金属系焼結助剤
や、カーボンブラック、グラファイト等の炭素系焼結助
剤等は用いずに、非金属系焼結助剤のみを用いるため、
焼結体の純度が高く、また結晶粒界での異物が少なく、
熱伝導性に優れ、且つ炭化ケイ素本来の性質として炭素
材料に比し耐汚染性、耐摩耗性に優れた、各種電子デバ
イス部品の保護膜や機能性膜に適する薄膜、及び各種治
工具等の耐久性を向上させる為に有用な表面処理薄膜等
を形成しうるスパッタリングターゲット盤が提供され
る。
載の製造方法により得られた粉末を用いれば、さらに純
度が高い焼結体が得られ、不純物元素の総含有量を1p
pm以下にすることが可能となる。
明する。
ゲット盤の原料として用いられる炭化ケイ素粉末は、α
型、β型、非晶質或いはこれらの混合物等が挙げられる
が、特に、β型炭化ケイ素粉末が好適に使用される。こ
のβ型炭化ケイ素粉末のグレードには特に制限はなく、
例えば、一般に市販されているβ型炭化ケイ素粉末を用
いることができる。この炭化ケイ素粉末の粒径は、高密
度化の観点からは小さいことが好ましく、0.01〜5
μm程度、さらには、0.05〜3μm程度であること
が好ましい。粒径が0.01μm未満であると、計量、
混合などの処理工程における取扱が困難となり、5μm
を超えると比表面積が小さく、即ち、隣接する粉体との
接触面積が小さくなり、高密度化が困難となるため、好
ましくない。
は、粒径が0.05〜1μm、比表面積が5m2 /g以
上、遊離炭素1%以下、酸素含有量1%以下のものが好
適に用いられる。また、用いられる炭化ケイ素粉末の粒
度分布は特に制限されず、炭化ケイ素焼結体の製造時に
おいて、粉体の充填密度を向上させること及び炭化ケイ
素の反応性の観点から、2つ以上の極大値を有するもの
も使用しうる。
ケイ素焼結体は高純度であることが好ましく、高純度の
炭化ケイ素焼結体を得るためには、原料の炭化ケイ素粉
末として、高純度の炭化ケイ素粉体を用いればよい。
くとも1種以上の液状のケイ素化合物を含むケイ素源
と、加熱により炭素を生成する少なくとも1種以上の液
状の有機化合物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒と、
を均質に混合して得られた固形物を非酸化性雰囲気下で
加熱炭化した後、さらに、非酸化性雰囲気下で焼成する
焼成工程とを含む製造方法により得ることができる。
るケイ素化合物(以下、適宜、ケイ素源と称する)とし
ては、液状のものと固体のものとを併用することができ
るが、少なくとも一種は液状のものから選ばれなくては
ならない。液状のものとしては、アルコキシシラン(モ
ノ−、ジ−、トリ−、テトラ−)及びテトラアルコキシ
シランの重合体が用いられる。アルコキシシランの中で
はテトラアルコキシシランが好適に用いられ、具体的に
は、メトキシシラン、エトキシシラン、プロポキシシラ
ン、ブトキシシラン等が挙げられるが、ハンドリングの
点からはエトキシシランが好ましい。また、テトラアル
コキシシランの重合体としては、重合度が2〜15程度
の低分子重量合体(オリゴマー)及びさらに重合度が高
いケイ酸ポリマーで液状のものが挙げられる。これらと
併用可能な固体状のものとしては、酸化ケイ素が挙げら
れる。本発明において酸化ケイ素とは、SiOの他、シ
リカゾル(コロイド状超微細シリカ含有液、内部にOH
基やアルコキシル基を含む)、二酸化ケイ素(シリカゲ
ル、微細シリカ、石英粉体)等を含む。
ドリング性が良好な観点から、テトラエトキシシランの
オリゴマー及びテトラエトキシシランのオリゴマーと微
粉体シリカとの混合物等が好適である。また、これらの
ケイ素源は高純度の物質が用いられ、初期の不純物含有
量が20ppm以下であることが好ましく、5ppm以
下であることがさらに好ましい。
加熱により炭素を生成する有機化合物としては、液状の
ものの他、液状のものと固体のものとを併用して使用す
ることができ、残炭率が高く、且つ触媒若しくは加熱に
より重合又は架橋する有機化合物、例えば、フェノール
樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ポリビ
ニルアルコール等の樹脂のモノマーやプレポリマーが好
ましく、その他、セルロース、しょ糖、ピッチ、タール
等の液状物も用いられ、特にレゾール型フェノール樹脂
が好ましい。また、その純度は目的により適宜制御選択
が可能であるが、特に高純度の炭化ケイ素粉末が必要な
場合には、各金属を5ppm以上含有していない有機化
合物を用いることが望ましい。
イ素粉体を製造するにあたっての、炭素とケイ素の比
(以下、C/Si比と略記)は、混合物を炭化して得ら
れる炭化物中間体を、元素分析することにより定義され
る。化学量論的には、C/Si比が3.0の時に生成炭
化ケイ素中の遊離炭素が0%となるはずであるが、実際
には同時に生成するSiOガスの揮散により低C/Si
比において遊離炭素が発生する。この生成炭化ケイ素粉
体中の遊離炭素量が焼結体等の製造用途に適当でない量
にならないように予め配合を決定することが重要であ
る。通常、1気圧近傍で1600℃以上での焼成では、
C/Si比を2.0〜2.5にすると遊離炭素を抑制す
ることができ、この範囲を好適に用いることができる。
C/Si比を2.5以上にすると遊離炭素が顕著に増加
するが、この遊離炭素は粒成長を抑制する効果を持つた
め、粒子形成の目的に応じて適宜選択しても良い。但
し、雰囲気の圧力を低圧又は高圧で焼成する場合は、純
粋な炭化ケイ素を得るためのC/Si比は変動するの
で、この場合は必ずしも前記C/Si比の範囲に限定す
るものではない。
明で用いられる炭化ケイ素粉体の表面に被覆された非金
属系焼結助剤に由来する炭素によるものに比較して非常
に弱いため、基本的には無視することができる。
り炭素を生成する有機化合物とを均質に混合した固形物
を得るために、ケイ素源と該有機化合物の混合物を硬化
させて固形物とすることも必要に応じて行われる。硬化
の方法としては、加熱により架橋する方法、硬化触媒に
より硬化する方法、電子線や放射線による方法が挙げら
れる。硬化触媒としては、炭素源に応じて適宜選択でき
るが、フェノール樹脂やフラン樹脂の場合には、トルエ
ンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、
塩酸、硫酸等の酸類、ヘキサミン等のアミン類等を用い
る。
はアルゴン等の非酸化性雰囲気中800℃〜1000℃
にて30分〜120分間該固形物を加熱することにより
行われる。
性雰囲気中1350℃以上2000℃以下で加熱するこ
とにより炭化ケイ素が生成する。焼成温度と時間は希望
する粒径等の特性に応じて適宜選択できるが、より効率
的な生成のためには1600℃〜1900℃での焼成が
望ましい。
は、前述の焼成時に2000〜2100℃にて5〜20
分間加熱処理を施すことにより不純物をさらに除去でき
る。
得る方法としては、本願出願人が先に特願平7−241
856号として出願した単結晶の製造方法に記載された
原料粉体の製造方法、即ち、高純度のテトラアルコキシ
シラン、テトラアルコキシシラン重合体、酸化ケイ素か
ら選択される1種以上をケイ素源とし、加熱により炭素
を生成する高純度有機化合物を炭素源とし、これらを均
質に混合して得られた混合物を非酸化性雰囲気下におい
て加熱焼成して炭化ケイ素粉体を得る炭化ケイ素生成工
程と、得られた炭化ケイ素粉体を、1700℃以上20
00℃未満の温度に保持し、該温度の保持中に、200
0℃〜2100℃の温度において5〜20分間にわたり
加熱する処理を少なくとも1回行う後処理工程とを含
み、前記2工程を行うことにより、各不純物元素の含有
量が0.5ppm以下である炭化ケイ素粉体を得るこ
と、を特徴とする高純度炭化ケイ素粉末の製造方法等を
利用することができる。
盤に好適に使用し得る炭化ケイ素焼結体を製造するにあ
たって、前記炭化ケイ素粉末と混合されて用いられる非
金属系焼結助剤としては、加熱により炭素を生成する、
所謂炭素源と称される物質が用いられ、加熱により炭素
を生成する有機化合物又はこれらで表面を被覆された炭
化ケイ素粉末(粒径:0.01〜1μm程度)が挙げら
れ、効果の観点からは前者が好ましい。
末と混合される、加熱により炭素を生成する有機化合物
(以下、適宜、炭素源と称する)として用いられる物質
は、従来の焼結助剤に代えて、非金属系焼結助剤として
添加されることにより反応を促進させる機能を有する物
質であり、具体的には、残炭率の高いコールタールピッ
チ、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノキシ樹脂やグルコース等の単糖類、蔗糖等の少糖類、
セルロース、デンプン等の多糖類などの等の各種糖類が
挙げられる。これらは炭化ケイ素粉末と均質に混合する
という目的から、常温で液状のもの、溶媒に溶解するも
の、熱可塑性或いは熱融解性のように加熱することによ
り軟化するもの或いは液状となるものが好適に用いられ
るが、なかでも、得られる成形体の強度が高いフェノー
ル樹脂、特に、レゾール型フェノール樹脂が好適であ
る。
(近傍)においてカーボンブラックやグラファイトの如
き無機炭素系化合物を生成し、焼結中に炭化ケイ素の表
面酸化被膜を効率的に除去する焼結助剤として有効に作
用すると考えられる。なお、カーボンブラックやグラフ
ァイト粉末等従来より炭素系焼結助剤として知られてい
るものを焼結助剤として添加しても、前記非金属系焼結
助剤を添加して得られるような本発明の効果を達成する
ことはできない。
系焼結助剤との混合物を得る際に、非金属系焼結助剤を
溶媒に溶解又は分散させて混合することが好ましい。溶
媒は、非金属系焼結助剤として使用する化合物に対して
好適なもの、具体的には、好適な加熱により炭素を生成
する有機化合物であるフェノール樹脂に対しては、エチ
ルアルコール等の低級アルコール類やエチルエーテル、
アセトン等を選択することができる。また、この非金属
系焼結助剤及び溶媒についても不純物の含有量が低いも
のを使用することが好ましい。
助剤の添加量は少なすぎると焼結体の密度が上がらず、
多過ぎると焼結体に含まれる遊離炭素が増加するため高
密度化を阻害する虞があるため、使用する非金属系焼結
助剤の種類にもよるが、一般的には、10重量%以下、
好ましくは2〜5重量%となるように添加量を調整する
ことが好ましい。この量は、予め炭化ケイ素粉末の表面
のシリカ(酸化ケイ素)量をフッ酸を用いて定量し、化
学量論的にその還元に充分な量を計算することにより決
定することができる。
は、上記の方法により定量されたシリカが非金属系焼結
助剤に由来する炭素で、下記の化学反応式により還元さ
れるものとし非金属系焼結助剤の熱分解後の残炭率(非
金属系焼結助剤中で炭素を生成する割合)などを考慮し
て得られる値である。
ケイ素焼結体中に含まれる炭化ケイ素に由来する炭素原
子及び非金属系焼結助剤に由来する炭素原子の合計が3
0重量%を超え、40重量%以下であることが好まし
い。含有量が30重量%以下であると、焼結体中に含ま
れる不純物の割合が多くなり、40重量%を超えると炭
素含有量が多くなり得られる焼結体の密度が低下し、焼
結体の強度、耐酸化性等の諸特性が悪化するため好まし
くない。
るにあたって、まず、炭化ケイ素粉末と、非金属系焼結
助剤とを均質に混合するが、前述の如く、非金属系焼結
助剤であるフェノール樹脂をエチルアルコールなどの溶
媒に溶解し、炭化ケイ素粉末と十分に混合する。混合は
公知の混合手段、例えば、ミキサー、遊星ボールミルな
どによって行うことができる。混合は、10〜30時
間、特に、16〜24時間にわたって行うことが好まし
い。十分に混合した後は、溶媒の物性に適合する温度、
例えば、先に挙げたエチルアルコールの場合には50〜
60℃の温度、で溶媒を除去し、混合物を蒸発乾固させ
たのち、篩にかけて混合物の原料粉体を得る。なお、高
純度化の観点からは、ボールミル容器及びボールの材質
を金属をなるべく含まない合成樹脂にする必要がある。
また、乾燥にあたっては、スプレードライヤーなどの造
粒装置を用いてもよい。
造する製造方法において必須の工程である焼結工程は、
粉体の混合物又は後記の成形工程により得られた粉体の
混合物の成形体を、温度2000〜2400℃、圧力3
00〜700kgf/cm2、非酸化性雰囲気下で成形
金型中に配置し、ホットプレスする工程である。
体の純度の観点から、成形体と金型の金属部とが直接接
触しないように、型の一部又は全部に黒鉛製等の材料を
使用するか、金型内にテフロンシート等を介在させるこ
とが好ましい。
0〜700kgf/cm2 の条件で加圧ことができる
が、特に、400kgf/cm2 以上の加圧した場合に
は、ここで使用するホットプレス部品、例えば、ダイ
ス、パンチ等は耐圧性の良好なものを選択する必要があ
る。
結体を製造するためのホットプレス工程の前に以下の条
件で加熱、昇温を行って不純物を十分に除去し、炭素源
の炭化を完全に行わせしめた後、前記条件のホットプレ
ス加工を行うことが好ましい。
が好ましい。まず、炉内を真空下、室温から700℃に
至るまで、緩やかに加熱する。ここで、高温炉の温度制
御が困難な場合には、700℃まで昇温を連続的に行っ
てもよいが、好ましくは、炉内を10-4torrにし
て、室温から200℃まで緩やかに昇温し、該温度にお
いて一定時間保持する。その後、さらに緩やかに昇温を
続け、700℃まで加熱する。さらに700℃前後の温
度にて一定時間保持する。この第1の昇温工程におい
て、吸着水分や結合剤の分解が行われ、炭素源の熱分解
による炭化が行われる。200℃前後或いは700℃前
後の温度に保持する時間は結合剤の種類、焼結体のサイ
ズによって好適な範囲が選択される。保持時間が十分で
あるか否かは真空度の低下がある程度少なくなる時点を
めやすにすることができる。この段階で急激な加熱を行
うと、不純物の除去や炭素源の炭化が十分に行われず、
成形体に亀裂や空孔を生じさせる虞があるため好ましく
ない。
関しては、10-4torrにして、室温から200℃ま
で緩やかに昇温し、該温度において約30分間保持し、
その後、さらに緩やかに昇温を続け、700℃まで加熱
するが、室温から700℃に至るまでの時間は6〜10
時間程度、好ましくは8時間前後である。さらに700
℃前後の温度にて2〜5時間程度保持することが好まし
い。
に至るまで、前記の条件であれば6〜9時間ほどかけて
昇温し、1500℃の温度で1〜5時間ほど保持する。
この工程では二酸化ケイ素、酸化ケイ素の還元反応が行
われると考えられる。ケイ素と結合した酸素を除去する
ため、この還元反応を十分に完結させることが重要であ
り、1500℃の温度における保持時間は、この還元反
応による副生物である一酸化炭素の発生が完了するま
で、即ち、真空度の低下が少なくなり、還元反応開始前
の温度である1300℃付近における真空度に回復する
まで、行うことが必要である。この第2の昇温工程にお
ける還元反応により、炭化ケイ素粉体表面に付着して緻
密化を阻害し、大粒成長の原因となる二酸化ケイ素が除
去される。この還元反応中に発生するSiO、COを含
む気体は不純物元素を伴っているが、真空ポンプにより
これらの発生気体が反応炉へ絶えず排出され、除去され
るため、高純度化の観点からもこの温度保持を十分に行
うことが好ましい。
ットプレスを行うことが好ましい。温度が1500℃よ
り高温に上昇すると焼結が開始するが、その際、異常粒
成長を押さえるために300〜700kgf/cm2 程
度までをめやすとして加圧を開始する。その後、炉内を
非酸化性雰囲気とするために不活性ガスを導入する。こ
の不活性ガスとしては、窒素あるいは、アルゴンなどを
用いるが、高温においても非反応性であることから、ア
ルゴンガスを用いることが望ましい。
000〜2400℃、圧力300〜700kgf/cm
2 となるように加熱、加圧をおこなう。プレス時の圧力
は原料粉体の粒径によって選択することができ、原料粉
体の粒径が小さいものは加圧時の圧力が比較的小さくて
も好適な焼結体が得られる。また、ここで1500℃か
ら最高温度である2000〜2400℃までへの昇温は
2〜4時間かけて行うが、焼結は1850〜1900℃
で急速に進行する。さらに、この最高温度で1〜3時間
保持し、焼結を完了する。
高密度化が不十分となり、2400℃を超えると成形体
原料が昇華(分解)する虞があるため好ましくない。ま
た、加圧条件が500kgf/cm2 未満であると高密
度化が不十分となり、700kgf/cm2 を超えると
黒鉛型などの成形型の破損の原因となり、製造の効率か
ら好ましくない。
の純度保持の観点から、ここで用いられる黒鉛型や加熱
炉の断熱材等は、高純度の黒鉛原料を用いることが好ま
しく、黒鉛原料は高純度処理されたものが用いられる
が、具体的には、2500℃以上の温度で予め十分ベー
キングされ、焼結温度で不純物の発生がないものが望ま
しい。さらに、使用する不活性ガスについても、不純物
が少ない高純度品を使用することが好ましい。
り優れた特性を有する炭化ケイ素焼結体が得られるが、
最終的に得られる焼結体の高密度化の観点から、この焼
結工程に先立って以下に述べる成形工程を実施してもよ
い。以下にこの焼結工程に先立って行うことができる成
形工程について説明する。ここで、成形工程とは、炭化
ケイ素粉末と、炭素源とを均質に混合して得られた原料
粉体を成形金型内に配置し、80〜300℃の温度範囲
で、5〜60分間にわたり加熱、加圧して予め成形体を
調整する工程である。ここで、原料粉体の金型への充填
は極力密に行うことが、最終的な焼結体の高密度化の観
点から好ましい。この成形工程を行うと、ホットプレス
のために試料を充填する際に嵩のある粉体を予めコンパ
クトになしうるので、繰り返しにより高密度の成形体や
厚みの大きい成形体を製造し易くなる。
120〜140℃の範囲、圧力60〜100kgf/c
m2 の範囲で、充填された原料粉体の密度を1.5g/
cm 3 以上、好ましくは、1.9g/cm3 以上とする
ようにプレスして、加圧状態で5〜60分間、好ましく
は20〜40分間保持して原料粉体からなる成形体を得
る。ここで成形体の密度は、粉体の平均粒径が小さくな
る程高密度にしにくくなり、高密度化するためには成形
金型内に配置する際に振動充填等の方法をとることが好
ましい。具体的には、平均粒径が1μm程度の粉体では
密度が1.8g/cm3 以上、平均粒径が0.5μm程
度の粉体では密度が1.5g/cm3 以上であることが
より好ましい。それぞれの粒径において密度が1.5g
/cm3又は1.8g/cm3 未満であると、最終的に
得られる焼結体の高密度化が困難となる。
予め用いるホットプレス型に適合するように切削加工を
行うことができる。この成形体を前記の温度2000〜
2400℃、圧力300〜700kgf/cm2 、非酸
化性雰囲気下で成形金型中に配置し、ホットプレスする
工程即ち焼成工程に付して、高密度、高純度の炭化ケイ
素焼結体を得るものである。
十分に高密度化されており、密度は2.9g/cm3 以
上である。得られた焼結体の密度が2.9g/cm3 未
満であると、曲げ強度、破壊強度などの力学的特性や電
気的な物性が低下し、さらに、パーティクルが増大し、
汚染性が悪化するため好ましくない。炭化ケイ素焼結体
の密度は、3.0g/cm3 以上であることがより好ま
しい。
と、耐熱性、耐酸化性、耐薬品性や機械強度に劣る、洗
浄が困難である、微小割れが生じて微小片が汚染物質と
なる、ガス透過性を有する等の物性的に劣る点を有する
ことになり、用途が限定されるなどの問題点も生じてく
る。
物元素の総含有量は、5ppm以下、好ましくは3pp
m以下、より好ましくは1ppm以下であるが、例え
ば、電子部品又は半導体工業分野への適用の観点から
は、これらの化学的な分析による不純物含有量は参考値
としての意味を有するに過ぎない。実用的には、不純物
が均一に分布しているか、局所的に偏在しているかによ
っても、評価が異なってくる。例えば、半導体工業での
当業者は一般的に実用装置を用いて所定の加熱条件のも
とで不純物がどの程度ウェハを汚染するかを種々の手段
により評価している。なお、液状のケイ素化合物と、加
熱により炭素を生成する液状の有機化合物と、重合又は
架橋触媒と、を均質に混合して得られた固形物を非酸化
性雰囲気下で加熱炭化した後、さらに、非酸化性雰囲気
下で焼成する焼成工程とを含む製造方法によれば、炭化
ケイ素焼結体の不純物元素の総含有量を1ppm以下に
することができる。ここで不純物元素とは、1989年
IUPAC無機化学命名法改訂版の周期律表における1
族から16族元素に属し、且つ、原子番号3以上であ
り、原子番号6〜8及び同14〜16の元素を除く元素
をいう。
体の好ましい物性について検討するに、例えば、室温に
おける曲げ強度は50.0〜65.0kgf/mm2 、
1500℃における曲げ強度は55.0〜80.0kg
f/mm2 、ヤング率は3.5×104 〜4.5×10
4 、ビッカース硬度は2000kgf/mm2 以上、ポ
アソン比は0.14〜0.21、熱膨張係数は3.8×
10-6〜4.2×10 -6(℃-1)、熱伝導率は150W
/m・k以上、比熱は0.15〜0.18cal/g・
℃、耐熱衝撃性は500〜700ΔT℃、体積抵抗率は
1Ω・cm以下であることが好ましい。
使用目的に合わせて、加工、研磨、洗浄等の処理を行な
われ、スパッタリングターゲット盤への使用に供され
る。
盤を製造する方法においては、前記加熱条件を満たしう
るものであれば、特に製造装置等に制限はなく、焼結用
の型の耐圧性を考慮すれば、公知の加熱炉内や反応装置
を使用することができる。
び原料粉体を製造するためのケイ素源と炭素源、さら
に、非酸化性雰囲気とするために用いられる不活性ガ
ス、それぞれの純度は、各不純物元素含有量5ppm以
下であることが好ましいが、加熱、焼結工程における純
化の許容範囲内であれば必ずしもこれに限定するもので
はない。また、その際、上記原料は、得られる炭化ケイ
素焼結体の所望の純度に応じて、適当な純度の物質を選
択する必要がある。ここで不純物元素とは、1989年
IUPAC無機化学命名法改訂版の周期律表における1
族から16族元素に属し、且つ、原子番号3以上であ
り、原子番号6〜8及び同14の元素を除く元素をい
う。
するが、本発明の主旨を超えない限り本実施例に限定さ
れるものではない。
H.C.シュタルク社製、平均粒径2μm)1410g
と含水率20%の高純度液体レゾール型フェノール樹脂
90gをエタノール2000gに溶解したものとを、遊
星ボールミルで18時間攪拌し、十分に混合した。その
後、50〜60℃に加温してエタノールを蒸発乾固さ
せ、500μmの篩にかけて均質な炭化ケイ素原料粉体
を得た。この原料粉体1000gを金型に充填し130
℃で20分間プレスして、密度2.2g/cm3 の成形
体を得た。
スを行った。ホットプレス装置としては、高周波誘導加
熱式100tホットプレスを用いた。(焼結工程の条
件)10-5〜10-4torrの真空条件下で、室温から
700℃まで6時間かけて昇温し、5時間その温度に保
持した。(第1の昇温工程) 真空条件下で、700℃〜1200℃まで3時間で昇温
し、さらに、1200℃〜1500℃まで3時間で昇温
し、1時間その温度に保持した。(第2の昇温工程) さらに、500kgf/cm2 の圧力で加圧し、アルゴ
ン雰囲気下にて1500℃〜2200℃まで3時間で昇
温し、1時間その温度に保持した。(ホットプレス工
程) (実施例2)高純度炭化ケイ素粉末の製造 シリカ含有率40%の高純度エチルシリケートオリゴマ
ー6800gと含水率20%の高純度液体レゾール型フ
ェノール樹脂3050gを混合し、触媒として高純度ト
ルエンスルホン酸28%水溶液1370gを加えて硬化
乾燥し、均質な樹脂状固形物を得た。これを窒素雰囲気
下900℃で1時間炭化させた。得られた炭化物のC/
Siは元素分析の結果2.4であった。この炭化物40
00gを炭素製容器に入れ、アルゴン雰囲気下で185
0℃まで昇温し10分間保持した後2050℃まで昇温
して5分間保持してから降温して平均粒径1.3μmの
粉末を得た。不純物含有量は各元素0.5ppm以下と
なった。
gと含水率20%の高純度液体レゾール型フェノール樹
脂90gをエタノール2000gに溶解したものとを、
遊星ボールミルで18時間攪拌し、十分に混合した。そ
の後、50〜60℃に加温してエタノールを蒸発乾固さ
せ、500μmの篩にかけて均質な炭化ケイ素原料粉体
を得た。この原料粉体1000gを金型に充填し130
℃で20分間プレスして、密度2.1g/cm3 の成形
体を得た。
スを行った。ホットプレス装置としては、高周波誘導加
熱式100tホットプレスを用いた。 (焼結工程の条件)10-5〜10-4torrの真空条件
下で、室温から700℃まで6時間かけて昇温し、5時
間その温度に保持した。(第1の昇温工程) 真空条件下で、700℃〜1200℃まで3時間で昇温
し、さらに、1200℃〜1500℃まで3時間で昇温
し、1時間その温度に保持した。(第2の昇温工程) さらに500kgf/cm2 の圧力で加圧し、アルゴン
雰囲気下にて1500℃〜2200℃まで3時間で昇温
し、1時間その温度に保持した。(ホットプレス工程) (比較例1)成形体の製造 市販のβ型炭化ケイ素粉体(Grade B−HP、
H.C.シュタルク社製、平均粒径2μm)1410g
と炭化ホウ素(B4 C)11gと含水率20%の高純度
液体レゾール型フェノール樹脂90gをエタノール20
00gに溶解したものを、遊星ボールミルで18時間攪
拌し、十分に混合した。その後、50〜60℃に加温し
てエタノールを除去、蒸発乾固させ、500μmの篩に
かけて均質な炭化ケイ素原料粉体を得た。この原料粉体
1000gを金型に充填し130℃で20分間プレスし
て、密度2.2g/cm3 の成形体を得た。
スを行った。ホットプレス装置としては、高周波誘導加
熱式100tホットプレスを用いた。 (焼結工程の条件)10-5〜10-4torrの真空条件
下で、室温から700℃まで6時間かけて昇温し、5時
間その温度に保持した。(第1の昇温工程) 真空条件下で、700℃〜1200℃まで3時間で昇温
し、さらに、1200℃〜1500℃まで3時間で昇温
し、1時間その温度に保持した。(第2の昇温工程) さらに、150kgf/cm2 の圧力で加圧し、アルゴ
ン雰囲気下にて1500℃〜2200℃まで3時間で昇
温し、1時間その温度に保持した。(ホットプレス工
程) (比較例2)高純度炭化ケイ素粉末の製造 シリカ含有率40%の高純度エチルシリケートオリゴマ
ー6800gと含水率20%の高純度液体レゾール型フ
ェノール樹脂3050gを混合し、触媒として高純度ト
ルエンスルホン酸28%水溶液1370gを加えて硬化
乾燥し、均質な樹脂状固形物を得た。これを窒素雰囲気
下900℃で1時間炭化させた。得られた炭化物のC/
Siは元素分析の結果2.4であった。この炭化物40
00gを炭素製容器に入れ、アルゴン雰囲気下で185
0℃まで昇温し10分間保持した後2050℃まで昇温
して5分間保持してから降温して平均粒径1.3μmの
粉末を得た。不純物含有量は各元素0.5ppm以下と
なった。
gを金型に充填し130℃で20分間プレスして、密度
1.9g/cm3 の成形体を得た。
スを行った。ホットプレス装置としては、高周波誘導加
熱式100tホットプレスを用いた。 (焼結工程の条件)10-5〜10-4torrの真空条件
下で、室温から700℃まで6時間かけて昇温し、5時
間その温度に保持した。(第1の昇温工程) 真空条件下で、700℃〜1200℃まで3時間で昇温
し、さらに、1200℃〜1500℃まで3時間で昇温
し、1時間その温度に保持した。(第2の昇温工程) さらに500kgf/cm2 の圧力で加圧し、アルゴン
雰囲気下にて1500℃〜2200℃まで3時間で昇温
し、1時間その温度に保持した。(ホットプレス工程)
及び比較例の焼結体により下記サイズの炭化ケイ素製の
円盤を作製し、そして所定のスパッタリング装置に合致
するパッキングプレートに該円盤をインジウムを接着材
として貼り付け、スパッタリングターゲット盤を作製し
た。そして、ターゲット素材としての適正を知るため
の、機械的特性及び電気特性、スパッタリング装置で運
転したときの耐久寿命、及び電子部品に使用した場合を
考慮して形成した薄膜の純度レベルについて、以下の方
法で評価した。
インチ径(250mmφ)×5mm厚(ターゲット素材とし
ての適応性:機械的特性・電気的特性の評価) 上記のスパッタリングターゲット盤のパッキングプレー
トに接着する前のターゲット素材について、焼結体密
度、曲げ強度(室温下)、体積抵抗率について測定し、
直流型及び高周波型のスパッタリング装置に対する適応
性を評価した。 (ターゲット盤の耐久寿命の評価)高周波型スパッタリ
ング装置に、上記素材より成るスパッタリングターゲッ
ト盤を取り付け、アルゴンガスの導入により各材料に対
し、同一印加電力の下で薄膜形成を行った。
Pa、印加電力:1Kw スパッタリングによるターゲット盤の摩耗状況を定期的
にチェックし、偏摩耗等により最も窪んだ部分が2.5
mm(初期厚みの50%)となる迄の寿命を確認し、実
施例1を100として指数で示した。数値が大きいほど
耐久性に優れていることを示す。 (形成薄膜の純度レベルの評価)高周波型スパッタリン
グ装置に上記素材より成るスパッタリングターゲット盤
を取り付け、薄膜形成を行い、その後薄膜表面部分につ
いて、鉄の原子数を確認した。
に、本発明の方法により得られた実施例の炭化珪素製ス
パッタリングターゲット盤は、機械的特性及び電気的特
性に優れ、また偏摩耗に対する耐久寿命が長く、かつ形
成された薄膜の純度も電子デバイスでも全く問題を引き
起こさない結果であり、非常に優れた性能を保有するも
のであった。
に好適な高純度の薄膜を形成しうるスパッタリング処理
に適する、機械的特性及び電気的特性に優れ、また偏摩
耗に対する耐久性が良好な、炭化ケイ素製スパッタリン
グターゲット盤を得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 密度が2.9g/cm3 以上であり、且
つ炭化ケイ素粉末と非金属系焼結助剤とが均質に混合さ
れた混合物を焼結することにより得られた炭化ケイ素焼
結体で形成されたことを特徴とするスパッタリングター
ゲット盤。 - 【請求項2】 前記非金属系焼結助剤が、加熱により炭
素を生成する有機化合物であること、を特徴とする請求
項1に記載のスパッタリングターゲット盤。 - 【請求項3】 前記非金属系焼結助剤が、炭化ケイ素粉
末表面を被覆していること、を特徴とする請求項1又は
2に記載のスパッタリングターゲット盤。 - 【請求項4】 前記炭化ケイ素焼結体は前記混合物を非
酸化性雰囲気下でホットプレスすることにより得られた
ものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
1項に記載のスパッタリングターゲット盤。 - 【請求項5】 前記炭化ケイ素粉末が、少なくとも1種
以上の液状のケイ素化合物を含むケイ素源と、加熱によ
り炭素を生成する少なくとも1種以上の液状の有機化合
物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒とを混合して得ら
れた混合物を固化して固形物を得る固化工程と、得られ
た固形物を非酸化性雰囲気下で加熱炭化した後、さらに
非酸化性雰囲気で焼成する焼成工程とを含む製造方法に
より得られたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
か1項に記載のスパッタリングターゲット盤。 - 【請求項6】 前記炭化ケイ素焼結体に含まれる不純物
元素の総含有量が1ppm以下であることを特徴とする
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスパッタリング
ターゲット盤。
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