JPH1161101A - 微細粉粒体のもれ防止用のシール材 - Google Patents

微細粉粒体のもれ防止用のシール材

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JPH1161101A
JPH1161101A JP22391797A JP22391797A JPH1161101A JP H1161101 A JPH1161101 A JP H1161101A JP 22391797 A JP22391797 A JP 22391797A JP 22391797 A JP22391797 A JP 22391797A JP H1161101 A JPH1161101 A JP H1161101A
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JP
Japan
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sealing material
housing
yarn
pile
movable body
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JP22391797A
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Yasuyuki Ohara
康之 大原
Nobuyuki Matsumoto
信行 松本
Masaru Nakayama
勝 中山
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TSUCHIYA TEISUKO KK
Original Assignee
TSUCHIYA TEISUKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング内において微細な粉粒体と接触す
る可動体の機能を損なうことなく、可動体に接触する摺
動部の繊維の保持性が良好で抜け落ちず、かつ、充分な
シール性を有し、微細トナー等微細粉粒体のもれ防止を
なし得るシール材を提供すること。 【解決手段】 微細粉粒体に接触する可動体と該可動体
のハウジングとの所定の隙間を、可動体あるいはハウジ
ング面に接着して可動体の可動を妨げることなく微細粉
粒体のもれをシールするシール材1である。パイル糸と
それを支える平織地組織から構成され、パイル糸が単糸
繊度6〜15デニールの低摩擦係数と耐摩耗性と耐熱性
を有する合成樹脂繊維であり、かつパイル糸の高さが1.
5 〜4.0 mmでパイル糸部分の立毛密度が4〜8万本/In
2 であるパイル織物2で、裏面にパイル糸の抜けを防ぐ
コーティング層5を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は微細粉粒体のもれ
防止用のシール材に関し、詳しくは、たとえば鮮明画像
を得るために微細トナーを用いる電子写真複写機のマグ
ネットローラとハウジングの隙間において該隙間から微
細トナーの飛散もれを防ぐためのシール材に係わるもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真複写機や事務機器用プリ
ンターの現像室(現像器ともいわれる。)は適宜にハウ
ジングにて被って形成されており、同現像室のトナーの
帯電付着したマグネットローラから感光体のローラにト
ナーが付与されてトナーの像を形成する。次いで像の形
成された感光体に用紙が重ねられ、感光体表面のトナー
が用紙に転写される。マグネットローラの軸受け側の両
端部に対応するハウジング部位にはシール材が取付けら
れ、マグネットローラの両端部とハウジングとの隙間が
シールされ、トナーの飛散もれが防止されている。
【0003】従来のシール材は、(イ)フッ素繊維のフ
ェルト層に羊毛・合成繊維フェルト又はスポンジを接着
した層体構造、(ロ)フッ素繊維のベルベット層体、
(ハ)フッ素繊維のベルベット層にスポンジ層を接着し
た層体構造、が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た(イ)の層体構造のシール材は摺動部分がフェルト層
のため、繊維のほつれ、抜け落ち、および復元性に乏し
く長期間使用するとシール性が低下し、トナー漏れが生
ずる問題があった。また、ハウジングの曲面に貼付けた
場合、摺動部材にシワが生じて隙間ができ、トナーが漏
れる問題があった。
【0005】前記(ロ)のベルベット層体のシール材は
ハウジングとロール間のシールをするためには羽毛の長
さが、5mm以上必要とし、テフロン繊維を用いる場合、
コスト高となる問題がある。
【0006】そして、前記(ハ)の層体構造よりなるシ
ール材は現像室のトナーが10μm以下の微細トナーの
場合には、シール材にてシールしたにもかかわらず、微
細トナーが漏れる問題があった。また、最近は鮮明画像
を得るために電子写真複写機や事務機器用プリンターの
トナーは、たとえば粒径が10μm以下の微細トナーが
用いられる。
【0007】そこで、本発明の課題は、上記した従来の
シール材における各問題点を解決すべくなされたもので
あって、ハウジング内において微細トナー等の微細な粉
粒体と接触するマグネットローラ等の可動体の機能を損
なうことなく、可動体に接触する毛羽の繊維の保持性が
良好で抜け落ちず、かつ充分なシール性を有し、たとえ
ば粒径10μmより小さい微細粉粒体のもれ防止をなし
得るシール材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、微細粉粒体に接触する可動
体と該可動体のハウジングとの所定の隙間を、可動体あ
るいはハウジング面に接着して該可動体の可動を妨げる
ことなく前記粉粒体のもれをシールするシール材であっ
て、摺動する羽毛となるパイル糸とそれを支える平織地
組織の基布から構成されたパイル織物を主体とし、羽毛
のパイル糸が単糸繊度6〜15デニールの低摩擦係数と
耐摩耗性を有する合成樹脂繊維であり、かつ羽毛の高さ
が1.5 〜4.0 mmで羽毛の立毛密度が4〜8万本/In2
あり、基布裏面に羽毛の抜けを防ぐコーティング層を有
してなることを特徴とする。
【0009】この請求項1の発明によれば、シール材は
可動体とハウジングとの隙間に介在させて取付けられ
る。平織地組織、コーティング層は柔軟性であり、可動
体あるいはハウジングの取付け部位形状に対応させ得
て、取付け易い。羽毛のパイル糸は平織地組織にて支持
される。パイル糸はコーティング層にて抜け防止され
る。1.5 〜4.0mm のパイル糸により可動体とハウジング
の隙間がふさがれる。単糸繊度6〜15デニール、立毛
密度4〜8万本/In2 のパイル糸は微細粉粒体のもれ防
止をなす。パイル糸は低摩耗係数と耐摩耗性であり、長
期の使用に対応し得る。
【0010】上記した課題を解決するために、請求項2
の発明は請求項1において、3〜30倍発泡でかつ25
%圧縮荷重値が0.1 〜0.6kg/cm2 のクッション層がコー
ティング層の下面に接着されてなることを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、柔軟性のクッション層
により曲面への取付けを一層良好になし得る。すなわ
ち、平織地組織、コーティング層にシワを生ずることな
くシール材を曲面状のハウジング面に取付けることがで
きる。
【0012】上記した課題を解決するために、請求項3
の発明は、請求項1または請求項2において、パイル糸
が100〜150℃に加熱したヒートローラで一定方向
に毛倒しされてなることを特徴とする。
【0013】請求項3の発明において、一方向に毛倒し
たパイル糸群は微細粉粒体をパイル糸内に取り込み得る
ため、強固なシール層となし得る。毛倒しにより微細粉
粒体の補足性が増し、微細粉粒体のもれを防止し得る。
ヒートローラーにて100〜150℃の加熱で毛倒した
パイルは、羽毛の不均一な倒れ及び自然なウェーブがな
くなるため、開繊性が増しシール性が安定し、微細粉粒
体の漏れがなくなる。特に10μm以下の微細粉粒体の
シール性が良好となる。
【0014】
【発明の実施の形態】毛羽となるパイル糸の単糸繊度、
毛羽の高さ、毛羽の立毛密度は、微細トナーのもれない
範囲を試験した結果、次の適当範囲を得た。毛羽となる
パイル糸の単糸繊度は実用上、6〜15デニールが好ま
しい。現在の一番細い単糸が6デニール程度であり、1
5デニールを越えるコスト高となる。毛羽の高さは1.5
〜4.0mm が適当である。1.5mm より短いものは製造上困
難であり、4.0mm を越えた場合はシール性は差し支えな
いが、コスト高となる。毛羽の立毛密度は4〜8万本/
In2 が適する。4万本/In2 より少ないと微細粉粒体の
もれが生じ、8万本/In2 より多くするのはコスト高と
なる。上記の如く、本実施の形態における毛羽は経済性
の良い実用的範囲を選んでいる。
【0015】クッション層はポリウレタンの発泡体が用
いられる。このクッション層はハウジング面に対して良
好に接着させ得る適度な柔軟性を必要とする。試験によ
れば、3〜30倍に発泡させ、かつ25%圧縮荷重値が
0.1 〜0.6kg/cm2 の物性のものが適当であった。25%
圧縮荷重値が0.1kg/cm2 より小さいと、クッション層が
軟らかすぎ、また、0.6kg/cm2 より大きいと硬すぎて曲
がりにくく、曲面状のハウジング面になじみにくくシー
ル材のシール性を悪くする。なお、クッション層の材質
はポリウレタンに限らず、ゴム、エラストマーなどの材
質であってもよい。
【0016】羽毛の毛倒しは100〜150℃に加熱し
たヒートローラにて毛羽部分のパイル糸を一定方向に倒
すことにより行い得る。ヒートローラに100〜150
℃の温度をかけることにより不均一な毛倒れ、糸のウェ
ーブがなくなる。
【0017】次に、本発明の第1の実施の形態を図1〜
図9に基づいて説明する。なお、本実施の形態のシール
材は解像度の高い画像を得るために、粒径10μm以下
の微細トナーを用いた電子写真複写機の現像室における
マグネットローラに適用する場合である。図1にシール
材1の斜視状態を示し、図2にシール材1の拡大した断
面構造を示す。
【0018】このシール材1は羽毛3を有する基布2
と、基布2裏面のコーティング層5と、柔軟でかつ弾力
性を有するクッション層6とが接合された構造よりな
り、クッション層6の下面には上記構造を適用部位に固
定するために取付け用接着層7が設けられている。図2
に示すように、平織地組織の基布2は緯糸2Aと経糸2
Bに対し、フッ素樹脂繊維を基布2の片面にパイル糸の
毛羽3としてパイル繊して形成されている。なお、この
毛羽3は後述のマグネットローラ24に接触し摺動する
部材となる。
【0019】図1及び図2に示すように、毛羽3は基布
2に対し一定方向に斜めに毛倒しされている。毛倒しは
図3に示すように、パイル織した織物すなわち図4
(イ)に示す直立の羽毛3を有する基布2を、加熱した
一対のヒートローラ11を通すことにより容易になされ
る。すなわち、100〜150℃に加熱した溝深さ1〜
3mmの多数の溝12Aを有する溝ロ−ラ−12と、8
0〜120℃に加熱したフラットロ−ラ−13の間に、
毛羽3側を溝ロ−ラ−12側にして通すことにより図4
(ロ)に示す毛倒しされた毛羽3の状態の基布2に、加
工することができる。なお、毛倒しのヒートローラ11
はこの形式のものに限定するものではない。
【0020】基布2に使用する緯糸2A及び経糸2Bは
複写機内の温度、たとえば60℃に長時間保持しても耐
え得る耐熱性と、接着剤で接着可能な材質であることが
望ましい。この好ましい材質としては、綿、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、アクリル、ナイロン及びウレタン
等であり、本実施の態様の基布2は経糸2Bがポリプロ
ピレン、緯糸2Aがポリエステルとされている。
【0021】フッ素樹脂繊維は摩擦係数が低いので毛羽
3として好ましい材質である。このフッ素樹脂繊維はた
とえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラ
フルオロエチレン共重合体(ETFE)等を用いること
ができる。
【0022】なお、毛羽3とする繊維は超高分子量ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、アラミドであ
ってもよい。毛羽は低摩擦係数と耐摩耗性と適度な耐熱
性を有する繊維を適用することができる。毛羽3とする
繊維は柔軟性を必要とするので、フッ素樹脂繊維の場
合、単糸繊度が6〜15デニール程度が望ましい。本実
施の形態の基布は、毛羽3にポリテトラフルオロエチレ
ン(商品名「テフロン」デュポン社製)400デニ−
ル,60フィラメントを用い、基布2のタテ糸2Aに、
ポリプロピレン340デニ−ル、40フィラメントをヨ
コ糸2Bに、ポリエステルの紡績糸の番手20/2を使
用し、パイル織機で表1の条件にて織った織物からな
る。
【0023】
【表1】
【0024】毛倒し加工した毛羽3を有する基布2は裏
面にコーティング層5が形成される。コーティング層5
は硬化した層が柔軟性(可撓性)を有する、ゴム系溶剤
型接着剤、ホットメルト型接着剤、あるいは接着性樹脂
等が使用される。これらの接着剤は基布2の繊維間に含
浸して、毛羽3を強固に保持させる。また基布2の裏面
側にはスチレンーブタジエンゴム(SBR)、エチレン
ー酢酸ビニル(EVA)、ポリメタクリル酸メチル(P
MMA)等のラテックスコーティングを施してもよい。
コーティング層5にラテックスコーティングを使用する
場合は、図9に示すシール材1Aのようにコーティング
層5とクッション層6が接着層5Aで接合される。接着
層5Aは、一般の接着剤、ゴム糸、接着剤、アクリル
糸、接着剤、感圧接着剤が用いられる。
【0025】コーティング層5の下面には、クッション
層6が接合される。このクッション層6はへたりに対す
る耐久性、長期のたとえば60℃の高温に耐える耐熱性
及び接着剤で接着可能な材質とされる。このためクッシ
ョン層6の材質はポリウレタン、スチロール、ポリプロ
ピレンなどの樹脂、EPDM(エチレンプロピレンゴ
ム)、クロロプレンなどの合成ゴム、あるいは天然ゴ
ム、またオレフィン系、スチレン系などの熱可塑性エラ
ストマー等であることが望ましく、かつ可動体に対して
十分密着し、かつ回転を阻害しないための柔軟性と弾力
性を得るため3〜30倍程度の発泡体であることが望ま
しい。なお、試験によればクッション層6の反発物性は
25%圧縮荷重が0.1〜0.6Kg/cm2 程度が好
ましい。
【0026】本実施形態のクッション層6は厚さ2mm
でかつ25%圧縮荷重が0.5Kg/cm2 のポリウレ
タンフォームを用いている。基布2裏面とクッション層
6の接合は基布2裏面のコーティング層5の形成の際
に、塗布した未硬化のコーティング層5に対してクッシ
ョン層6を重ねることにより接着させることができる。
また、基布2の裏面にコーティング層5の形成後にクッ
ション層6を接合する場合は、コーティング層5を形成
する前記した各種の接着剤を介して接着させることがで
きる。
【0027】クッション層6を適用部位に取付け固定す
るための取付け用接着層7は前記したゴム系、アクリル
系等の感圧接着剤が用いられるが、通常の接着剤を使用
することもできる。本実施形態のコーティング層5及び
取付け用接着剤7はアクリル系の感圧接着剤を用いてい
る。
【0028】本実施形態のシール材1の摩擦係数(動摩
擦係数)は試験の結果、表2に示す通りであった。な
お、試験は滑り速度1000mm/minにて行なっ
た。表1中における対照(従来品)のシール材は、ポリ
テトラフルオロエチレンよりなる厚さ1.0mmのフェ
ルトを摺動部とし、これに厚さ1.5mmの羊毛フェル
トのクッション層をアクリル系接着剤にて接着した構成
(前記した従来(イ)の層体構造、図示せず)のもので
ある。
【0029】
【表2】
【0030】表2の結果より、本実施形態のシール材1
は対照のシール材すなわち、従来品より摩擦係数が小さ
くて良好なことが認められた。なお、シール材1Aも同
様に良好であった。このことによれば、フッ素樹脂繊維
を用いた本実施形態のパイル織物は従来のフェルトと異
なり、各繊維が回転方向へ配列されているため低い摩擦
係数となり、また荷重が高いほど、摩擦係数が低くなる
ため、シール性をあげるためにマグネットローラ24へ
の密着力を上げることが可能となる。
【0031】現像室20の近傍は図7に示すように感光
体28のローラ及び用紙29が設置された構造よりな
り、本実施の形態のシール材1は図5及び図6に示すよ
うに、電子写真複写機の現像室20におけるマグネット
ローラ24のシールに用いられる。すなわち、現像室2
0のハウジング21内においてマグネットローラ24
は、水平状に設置され、両端の支軸25で現像室20の
ハウジング21の軸受け22に回転駆動可能に軸受けさ
れていて、複写時のローラ面には微細トナー27が帯電
付着されて回転され、図7に示すように微細トナー27
が感光体28に付与されるようになっている。なお、感
光体28の微細トナー27の像は用紙29に転写され
る。
【0032】図5及び図6に示すように、前記マグネッ
トローラ24の両端部(なお図5、図6は右端部側のみ
を示す)に対応するハウジング21部分は、マグネット
ローラ24より大径の円形凹部(凹曲面)23とされて
いて、シール材1はマグネットローラ24の端部外周と
該円形凹部23の周面との隙間26を塞ぐべく毛羽3を
微細トナー27の接触する方向(マグネットローラ24
の回転方向)に向けて円形凹部23内に取付けられる。
シール材1の取付けはその取付け用接着剤7を円形凹部
23の周面に接着することによりなされる。クッション
層6は柔軟かつ弾力性を有することにより円形凹部23
の曲面に対応させ易くてクッション層6の接着に都合が
よい。なお、取付け接着剤7にはアクリルフォーム、ポ
リエチレンフォーム、合成ゴム、天然ゴム、エラストマ
−を芯材とした両面テープ、または芯材なしの両面テー
プのいずれかを使用することにより、シール材1のシワ
を防ぐことができ、マグネットローラ24の回転をスム
ースになし得る。
【0033】しかして、現像室20のマグネットローラ
24は通常と同様に使用して電子写真複写が行なわれる
が、シール材1はそのクッション層6が円形凹部23の
周面に接着支持され、摺動部となる弾性を有する毛羽3
がマグネットローラ24の端部に接触状態とされている
ことによりマグネットローラ24の回転を妨げることな
く隙間26をシールし微細トナー27のハウジング21
外へのもれを防止する。
【0034】図6に示すように、ハウジング21とマグ
ネットローラ24の隙間26に取けたシール材1の毛羽
3はマグネットロ−ラ−24の回転方向に毛倒ししてあ
るため、マグネットロ−ラ−24の回転に関連してシ−
ル材1側へ送られる微細トナ−27は、毛羽3に包み込
まれ、微細トナ−27の隙間26からの漏れが防がれ
る。毛羽3に包み込まれた微細トナ−27と毛羽3で強
固なシ−ル層ができ、後からシ−ル材1側へ送られる微
細トナ−27を押しもどすことにより、微細トナ−27
のシール性が良い。
【0035】前記した第1の実施の形態のシール材1
は、図1,図2に示すように、基布2のコーティング層
5の下面にクッション層6及び取付け用接着層7を取付
けた構成としたが、第2の実施形態のシール材1は図1
0に示すシール材1Bのように、基布2の下面に軟質の
コーティング層5を設け、クッション層6及び取付け用
接着層7を設けない構成よりなる。適用場所によって
は、この構成のシール材1Bで微細トナー27のもれ防
止をすることができる。この図10の構成のシール材1
Bとした場合は構造を簡単になし得て製造し易い。
【0036】本各実施の形態のシール材は電子写真複写
機や事務器用プリンタ−のマグネットローラに適用して
マグネットローラとハウジングとの隙間からの微細トナ
ーの飛散を防止したが、本発明のシール材はこのマグネ
ットローラの場合に限るものではなく、たとえば電子写
真複写機や事務器用プリンタのクリーニング部や微細粉
粒体(粉末あるいは顆粒)の薬剤を包装する包装機等の
粉粒体送りローラに適用して、該送りローラとハウジン
グとの隙間からの薬剤の飛散を防止するなどの、微細粉
粒体のもれ防止用のシール材として広く使用することが
できる。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明は、繊維をパイル織した
パイル糸を毛羽としかつパイル織の基布裏面に柔軟性の
コーティング層を接着してなるので、可動体に接触する
毛羽は保持性良好であり、抜け落ちない。シール材のパ
イル織したパイル糸の毛羽は可動体とハウジングとの隙
間に介在させ、接着層をハウジングあるいは可動体側に
接着することにより、隙間をシールすることができ、ハ
ウジング内の微粉トナー等の微粉粉粒体のシール性を充
分になし得る。すなわち、微細粉粒体を毛羽内に包み込
み、微細粉粒体の漏れを防止することができる。シール
材の羽毛は、低摩擦係数と耐摩擦性を有する繊維よりな
るので摺動させる羽毛として好ましく、また、毛羽は適
度な柔軟性を有することより、可動部材の可動機能には
支障を生じない。羽毛パイル糸の単糸繊度、高さ、立毛
密度が微細粉粒体をとらえ易い条件にされていることよ
り、たとえば10μm以下の微細粉粒体のもれを防止す
ることができる。
【0038】請求項2の発明は、柔軟性のクッション層
を設けたことにより、シール材を曲面部にシワなく接着
させることができる。
【0039】請求項3の発明は微細粉粒体が毛羽の毛倒
し方向にて接触するように配置して使用されることによ
り、微細粉粒体が毛羽内に包み込まれ、微細粉粒体の漏
れが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施形態のシール材の斜視図であ
る。
【図2】本発明第1の実施態様のシール材の拡大断面図
である。
【図3】ヒートローラにより毛羽を毛倒しする工程図で
ある。
【図4】(イ)は毛倒し前の毛羽を有する基布を示す略
体図で、(ロ)は毛倒し後の毛羽を有する基布を示す略
体図である。
【図5】現像室におけるシール材の使用態様図である。
【図6】シール材適用部位の拡大図である。
【図7】現像室近傍の略体図である。
【図8】シール材の作用説明図である。
【図9】本発明第1の実施形態に係わるシール材の変更
例を示す拡大断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態のシール材の拡大断
面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B シール材 2 基布 3 毛羽 5 接着層 6 支持層 21 ハウジング 24 マグネットローラ 26 隙間 27 トナー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細粉粒体に接触する可動体と該可動体
    のハウジングとの所定の隙間を、可動体あるいはハウジ
    ング面に接着して該可動体の可動を妨げることなく前記
    粉粒体のもれをシールするシール材であって、摺動する
    羽毛となるパイル糸とそれを支える平織地組織の基布か
    ら構成されたパイル織物を主体とし、羽毛のパイル糸が
    単糸繊度6〜15デニールの低摩擦係数と耐摩耗性を有
    する合成樹脂繊維であり、かつ羽毛の高さが1.5 〜4.0
    mmで羽毛の立毛密度が4〜8万本/In2 であり、基布裏
    面に羽毛の抜けを防ぐコーティング層を有してなること
    を特徴とした微細粉粒体のもれ防止用のシール材。
  2. 【請求項2】 3〜30倍発泡でかつ25%圧縮荷重値
    が0.1 〜0.6kg/cm2のクッション層がコーティング層の
    下面に接着されてなることを特徴とした請求項1に記載
    の微細粉粒体のもれ防止用のシール材。
  3. 【請求項3】 パイル糸が100〜150℃に加熱した
    ヒートローラで一定方向に毛倒しされてなることを特徴
    とした請求項1または請求項2に記載の微細粉粒体のも
    れ防止用のシール材。
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