JPH1160855A - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物

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JPH1160855A
JPH1160855A JP23128697A JP23128697A JPH1160855A JP H1160855 A JPH1160855 A JP H1160855A JP 23128697 A JP23128697 A JP 23128697A JP 23128697 A JP23128697 A JP 23128697A JP H1160855 A JPH1160855 A JP H1160855A
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styrene
block
copolymer
mol
rubber
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JP23128697A
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English (en)
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Shigeru Owada
茂 大和田
Kiichi Yonetani
起一 米谷
Shinji Inaba
真司 稲葉
Ikuro Yamaoka
育郎 山岡
Sukeji Yoshihara
資二 吉原
Masanari Uno
将成 宇野
Kazutoshi Terada
和俊 寺田
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Kuraray Co Ltd
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた永久帯電防止性および表面外観を有す
ると共に、機械的物性の良好なスチレン系樹脂組成物の
提供。 【解決手段】 スチレン系樹脂(A)100重量部に対
して、芳香族ビニル系単量体30〜100モル%と該芳
香族ビニル系単量体に共重合可能なビニル系不飽和単量
体の1種以上70〜0モル%を(共)重合せしめてなる
ブロック(a)および下記一般式(I)で表される第4
級アンモニウム塩構造単位を10〜100モル%含有す
るブロック(b)から構成されるジブロック共重合体
(B)を0.3〜30重量部、並びに有機スルホン酸金
属塩および/または硫酸エステル金属塩(C)を0.0
1〜5重量部の割合で配合してなるスチレン系樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた永久帯電防
止性および表面外観を有すると共に、機械的物性の良好
なスチレン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱可塑性樹脂からなる成形品は
電気的抵抗が大きく、かつ容易に静電気を発生すること
から、摩擦による帯電が生じやすく、そのために、ホコ
リが付着しやすい欠点を有する。このような、ホコリの
付着は、成形品の外観を損ねるばかりでなく、電気・電
子部品等の静電破損を引き起こす要因にもなり得るた
め、近年、熱可塑性樹脂の帯電防止性を高める研究が盛
んである。熱可塑性樹脂の帯電防止性を高める手段とし
ては、一般に、界面活性剤型の帯電防止剤を添加する方
法(例えば、特開昭48-80142号公報)が汎用的である
が、この場合、成形後の短期的な帯電防止性には優れる
ものの、その後の長期的な帯電防止性の維持が難しく、
特に、雑巾等での拭き取り後や、水洗洗浄後では、その
帯電防止性が急激に低下するという問題が生ずる。
【0003】そこで、上記のような現象を改善し、帯電
防止性の永久化を目指す研究が試みられており、例え
ば、ポリアミドエラストマーの導電特性を応用した、ポ
リエーテルアミドエラストマーと変性ビニル系重合体を
用いる方法(特公平4-72855号公報)や、ポリエーテル
アミドエラストマーとマレイミド系共重合体樹脂を用い
る方法(特開昭63-227648号公報)および、ポリアミド
イミドエラストマーと変性スチレン系樹脂を用いる方法
(特開平2-255850号公報)が知られており、また、ポリ
アルキレンオキサイドの導電特性を応用した数平均分子
量5万〜100万のポリエチレンオキサイドとスルホン酸塩
を用いる方法(特開平2-233743号公報)や、平均分子量
200万〜500万のポリエチレンオキサイドと有機スルホン
酸金属塩を用いる方法(特開平4-218555号公報)、分子
量5000以上のポリエチレングリコールとスチレンを20%
以上グラフトさせたポリエチレンワックスを用いる方法
(特開平4-23847号公報)等が知られている。
【0004】しかしながら、ポリアミドエラストマーや
ポリエチレンオキサイドを用いて静電気の発生およびそ
れに伴うホコリの付着を防ぐには、これらの樹脂を大量
に添加しないと効果が現れないため、熱可塑性樹脂の各
種特性が大きく低下すると共に、材料価格が高くなって
しまうという問題がある。また、ポリアミドエラストマ
ーやポリエチレンオキサイドによる帯電防止発現の機構
は、これらの樹脂の吸湿速度に支配されるため、成形直
後からの帯電防止効果が発現し難いという問題がある。
【0005】そこで、成形直後からの帯電防止効果を発
現させるための方法として、熱可塑性樹脂に第4級アン
モニウム塩基含有単量体とこれと共重合可能なビニル単
量体又はビニリデン単量体からなるランダム共重合体を
添加する方法(特開昭63-54467号公報)や、スチレン系
樹脂に対してスチレン系樹脂からなるブロックおよび第
4級アンモニウム塩基を有するブロックからなるジブロ
ック共重合体を配合する方法(特開平8-239530号公報)
が知られている。しかしながら、熱可塑性樹脂に前記ラ
ンダム共重合体を添加する方法は、成形条件や成形品形
状の影響を受けやすいことから、熱可塑性樹脂組成物の
帯電防止効果を高めるためには、前記ランダム共重合体
を多量に添加しなければ充分な効果が得られず、コスト
面の問題や組成物の機械的特性が低下するという欠点が
ある。また、スチレン系樹脂に対して前記ジブロック共
重合体を配合せしめる方法は、帯電防止性の改良効果は
比較的高いものの、成形品表面にフローマーク等の欠陥
が生じやすく外観が損なわれやすいという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安価な価格
を維持しながら、かつ良好な機械的物性バランスを損な
うことなく永久帯電防止性を満足し、さらに、優れた成
形品表面外観が得られるスチレン系樹脂組成物を得るこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、スチレン系樹脂に対
して、特殊な芳香族ビニル系重合体ブロックと特殊な第
4級アンモニウム塩構造単位を有するブロックからなる
ジブロック共重合体および特定の有機スルホン酸金属塩
および/または硫酸エステル金属塩とを組み合わせるこ
とによって、良好な機械的物性バランスを保持したまま
永久帯電防止性が相乗的に高まると共に、優れた表面外
観が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、スチレン系樹脂
(A)100重量部に対して、芳香族ビニル系単量体3
0〜100モル%と該芳香族ビニル系単量体に共重合可
能なビニル系不飽和単量体の1種以上70〜0モル%を
(共)重合せしめてなるブロック(a)と下記一般式
(I)で表される第4級アンモニウム塩構造単位を10
〜100モル%含有するブロック(b)から構成される
ジブロック共重合体(B)を0.3〜30重量部、並び
に有機スルホン酸金属塩および/または硫酸エステル金
属塩(C)を0.01〜5重量部の割合で配合してなる
スチレン系樹脂組成物に関する。
【0009】 (式中のR1は水素原子またはメチル基を、R2はアルキ
レン基または少なくとも1つ以上のOH基を含むアルキ
レン基を、R3〜R5はそれぞれ水素原子、アルキル基ま
たは置換基を有していてもよいベンジル基を示す。Xは
-COO-、-CONH-、-SO2NH-または-C64SO
2NH-のいずれかを、Yはハロゲン原子、ROSO3
ROSO2 、RSO3 、R-C64-SO3 、(RO)2
PO2のいずれか(ただしRはアルキル基または少なく
とも1つ以上のOH基を含むアルキル基)を示す。)
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明におけるスチレン系樹脂(A)と
は、スチレン残基または置換スチレン残基(以下、合わ
せてスチレン系残基と呼ぶ)を必須構成成分として10
重量%以上含有するものであり、好ましくは50重量%
以上含有するものである。該スチレン系残基を形成する
単量体としては、スチレン、α-メチルスチレンやp-メ
チルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、3、4-
ジメチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体が挙げら
れ、これらは1種のみならず、2種以上を併用すること
もできる。また、スチレン系樹脂(A)は、芳香族ビニ
ル系単量体と該芳香族ビニル系単量体に共重合可能な1
種以上の他のビニル系不飽和単量体と共重合されていて
もよい。
【0011】芳香族ビニル系単量体と共重合可能なビニ
ル系不飽和単量体としては、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のシアン化ビニル単量体、アクリル酸ま
たはメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、n-ブ
チル、i-ブチル、ヘキシル、2-エチルヘキシル、ドデ
シル、オクタデシルなどのC1〜C18のアルキルエステ
ルおよびエチレングリコール、プロピレングリコール、
ブタンジオール等のエステル、酢酸、プロピオン酸など
のC1〜C6 のカルボン酸のビニルエステル、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸、
無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジメチルアクリ
ルアミド等の(メタ)アクリルアミド類、マレイミド、
N-メチルマレイミド、N-エチルマレイミド、N-フェ
ニルマレイミド、N-シクロヘキシルマレイミド等のN
置換マレイミドおよびブタジエン等の共役ジエンが好ま
しく挙げられ、なかでもアクリロニトリル、メタクリル
酸メチル、アクリル酸ブチル、N-フェニルマレイミ
ド、無水マレイン酸およびブタジエンが好ましい。これ
らの不飽和単量体は1種のみならず、2種以上を併用し
てもよい。
【0012】また、スチレン系樹脂(A)は、ゴム質重
合体を含有したゴム含有ポリスチレン樹脂であってもよ
い。ここでいうゴム質重合体とは、ガラス転移温度が好
ましくは0℃以下、より好ましくは−20℃以下のもの
であり、ポリブタジエン、スチレン/ブタジエン共重合
体、30重量%までの(メタ)アクリル酸低級アルキル
エステルを含有するスチレン/ブタジエン系共重合体、
ポリイソプレン、ポリクロロプレン等のジエン系ゴムが
好ましいものとして挙げられる。他の適当なゴム質重合
体の例としては、アクリル酸C1〜C8アルキル、特にア
クリル酸エチル、ブチルおよびエチルヘキシルをベース
とするアクリル酸アルキルゴムが挙げられる。アクリル
酸アルキルゴムは、30重量%までの酢酸ビニル、メタ
クリル酸メチル、スチレン、アクリロニトリル、ビニル
エーテルなどが共重合されていてもよく、さらに5重量
%以下のアルキレンジオール(メタ)アクリレート、ジ
ビニルベンゼン、シアヌル酸トリアリル等の架橋性不飽
和単量体が共重合されていてもよい。
【0013】アクリル酸アルキルゴムは芯体として1種
または2種以上の架橋ジエンゴム、例えばポリブタジエ
ン、ブタジエン/スチレン共重合体、アクリロニトリル
/ブタジエン共重合体を含有する芯−鞘型ゴムであって
もよい。その他の好ましいゴム質重合体としては、エチ
レン/プロピレン/エチリデンノルボルネン共重合体等
のエチレン/プロピレン/非共役ジエン系共重合体、水
添スチレン/ブタジエンブロック共重合体、水添スチレ
ン/イソプレンブロック共重合体などが挙げられる。こ
れらのゴムのうち、特に好ましいものとして、ポリブタ
ジエン、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリアクリル
酸ブチル系ゴムおよび、エチレン/プロピレン/非共役
ジエン共重合体が挙げられる。これらのゴムは、必要に
応じて2種類以上を併用してもよい。また、これらのゴ
ムは、マトリックス樹脂に応じて各種の不飽和単量体が
グラフト(共)重合されていてもよい。グラフト共重合
される不飽和単量体としては、スチレン系樹脂(A)を
形成する不飽和単量体が挙げられる。
【0014】スチレン系樹脂(A)の好ましい具体例と
しては、ポリスチレン、ゴム含有ポリスチレン、アクリ
ロニトリル/スチレン共重合体、ゴム含有アクリロニト
リル/スチレン共重合体、スチレン/メタクリル酸メチ
ル共重合体、ゴム含有スチレン/メタクリル酸メチル共
重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、ゴム含
有スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチ
レンブロック共重合体等のスチレン/ジエンブロック共
重合体およびその水添物が挙げられる。これらの樹脂は
1種のみならず、2種以上ブレンドして使用しても良
い。これらのなかでも、ゴム含有ポリスチレン樹脂およ
びゴム含有アクリロニトリル/スチレン共重合体樹脂
が、各種の物性バランスの面から好ましいものとして挙
げられる。
【0015】本発明におけるゴム含有ポリスチレン樹脂
の好ましい具体例としては、ポリスチレンと、スチレン
系不飽和単量体がグラフトされていてもよいポリブタジ
エンゴム(PB)、スチレン/ブタジエンランダム共重
合体(SB)、スチレン/ブタジエンブロック共重合
体、水添スチレン/イソプレンブロック共重合体および
スチレン/イソプレンブロック共重合体から選択される
少なくとも1種以上のゴムからなる樹脂または樹脂組成
物が代表的であり、なかでもポリスチレンとスチレンが
グラフトされたPBよりなるハイインパクトポリスチレ
ン(HIPS)が、各種の物性バランスの面から最も好
ましい。
【0016】また、本発明におけるゴム含有アクリロニ
トリル/スチレン共重合体樹脂の好ましい具体例として
は、アクリロニトリル/スチレン共重合体と、スチレン
系不飽和単量体および共重合可能な他の不飽和単量体が
グラフトされていてもよいPB、SB、ポリアクリル酸
ブチル系ゴム、エチレン/プロピレン/非共役ジエン共
重合体から選択される少なくとも1種以上のゴムからな
る樹脂または樹脂組成物が代表的であり、なかでもアク
リロニトリル/スチレン共重合体(AS)とアクリロニ
トリル/スチレンがグラフト共重合されたPBよりなる
アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(A
BS)が、各種の物性バランスの面から最も好ましい。
【0017】本発明においてスチレン系樹脂(A)にゴ
ムを含有したポリスチレンを使用する場合、ゴム含有ポ
リスチレンやゴム含有アクリロニトリル/スチレン共重
合体が汎用的なものとして例示される。ここで、使用す
る樹脂中の好ましいゴムの含有量は、ゴム含有ポリスチ
レンを使用する場合、ゴム含有ポリスチレンの1〜30
重量%、更には3〜20重量%であることが好ましい。
また、ゴム含有アクリロニトリル/スチレン共重合体の
場合であれば、そのゴム含有量は1〜60重量%、さら
には5〜50重量%であることが好ましい。
【0018】さらに、前記のHIPS樹脂は、通常、マ
トリックスであるポリスチレンの重量平均分子量が10
0,000〜500,000であるものが用いられる
が、200,000〜400,000であるものがより
好ましい。また、前記のABS樹脂は、通常、マトリッ
クスであるアクリロニトリル/スチレン共重合体の重量
平均分子量が50,000〜300,000であるもの
が用いられるが、70,000〜250,000である
ものがより好ましい。
【0019】本発明におけるジブロック共重合体(B)
とは、芳香族ビニル系単量体30〜100モル%および
該芳香族ビニル系単量体に共重合可能なビニル系不飽和
単量体の1種以上70〜0モル%を(共)重合せしめて
なるブロック(a)ならびに前記した一般式(I)で表
される第4級アンモニウム塩構造単位を10〜100モ
ル%含有するブロック(b)から構成されるものであ
る。また、より好ましくは芳香族ビニル系単量体30〜
100モル%およびそれと共重合可能なビニル系不飽和
単量体の1種以上70〜0モル%を(共)重合せしめて
なるブロック(a)ならびに、一般式(I)で表される
第4級アンモニウム塩構造単位およびポリアルキレング
リコール鎖を有するビニル系不飽和単量体単位を合わせ
て10〜100モル%含有するブロック(b)から構成
されるものである。
【0020】前記ブロック(a)における芳香族ビニル
系単量体としては、前記スチレン系樹脂(A)の項で説
明したのと同等のものが挙げられ、中でもスチレンが好
ましい。また、芳香族ビニル系単量体と共重合可能なビ
ニル系不飽和単量体としては、前記スチレン系樹脂
(A)の項で説明したのと同等なものが挙げられ、中で
もアクリロニトリル、メタクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、N,
N−ジメチルアクリルアミド等が好ましく挙げられる。
【0021】ブロック(a)は、芳香族ビニル系単量体
30〜100モル%およびそれと共重合可能なビニル系
不飽和単量体の1種以上70〜0モル%を(共)重合せ
しめてなるものであるが、芳香族ビニル系単量体50〜
100モル%およびそれと共重合可能なビニル系不飽和
単量体の1種以上50〜0モル%を(共)重合せしめて
なることがより好ましい。該ブロック(a)中の芳香族
ビニル系単量体の割合が30モル%未満になると、スチ
レン系樹脂とジブロック共重合体(B)との相溶性が低
下するために、機械的物性の低下や外観不良が生じ好ま
しくない。
【0022】また、ブロック(b)は、一般式(I)で
表される第4級アンモニウム塩構造単位を10〜100
モル%、好ましくは30〜100モル%、更に好ましく
は50〜100モル%含有しているものである。含有量
が10モル%未満の場合は十分な帯電防止効果が得られ
ない。 (式中のR1は水素原子またはメチル基を、R2はアルキ
レン基または少なくとも1つ以上のOH基を含むアルキ
レン基を、R3〜R5はそれぞれ水素原子、アルキル基ま
たは置換基を有していてもよいベンジル基を示す。Xは
-COO-、-CONH-、-SO2NH-または-C64SO
2NH-のいずれかを、Yはハロゲン原子、ROSO3
ROSO2 、RSO3 、R-C64-SO3 、(RO)2
PO2のいずれか(ただしRはアルキル基または少なく
とも1つ以上のOH基を含むアルキル基)を示す。)
【0023】さらに、ブロック(b)が、上記一般式
(I)で表される第4級アンモニウム塩構造単位に加え
て、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系不飽
和単量体単位を併せて含有していることが好ましい。こ
の場合、第4級アンモニウム塩構造単位(i)およびポリ
アルキレングリコール鎖を有するビニル系不飽和単量体
単位(ii)の含有量の合計が10〜100モル%であるこ
とが好ましく、50〜100モル%含有していることが
より好ましい。また、構造単位(i)/構造単位(ii)のモ
ル比は1/10〜1000/1が好ましく、1/1〜5
00/1がより好ましく、5/1〜200/1が最も好
ましい。構造単位(i)と構造単位(ii)の割合が上記の範
囲のものは、各構造単位に由来する相乗効果が得られ、
より高い帯電防止効果を発現する。
【0024】本発明でいう前記した一般式(I)で表さ
れる第4級アンモニウム塩構造単位では、式中のR2
好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基がよく、R3
〜R5は好ましくはそれぞれ水素原子または炭素数1〜
10のアルキル基がよく、Rは好ましくは炭素数1〜1
0のアルキル基または少なくとも1つ以上のOH基を有
する炭素数1〜10のアルキル基がよい。
【0025】本発明でいうポリアルキレングリコール鎖
を有するビニル系不飽和単量体単位としては、特に制限
はないが、好ましい単量体単位としては下記の一般式
(II)で表される(メタ)アクリレート単位を挙げる
ことができる。 (式中のR6は水素原子またはメチル基を、R7は炭素数
2〜4のアルキル基を、nは1〜500の整数を、R8
は水素または炭素数1〜18のアルキル基を示す。)
【0026】上記の一般式(II)で表される(メタ)
アクリレート単位は、例えば、ポリエチレングリコール
[4]モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ル[9]モノ(メタ)アクリレート、ホ゜リエチレンク゛リコール[14]モノ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコール[23]モノ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコール[30]モノ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコール[300]モノ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコール[4]モノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール[9]
モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
[14]モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ール[23]モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコール[30]モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコール[300]モノ(メタ)アクリレート、ポリブ
チレングリコール[23]モノ(メタ)アクリレート、およ
びこれらのモノメチルエーテル、モノプロピルエーテ
ル、モノブチルエーテル、モノノニルエーテル、モノラ
ウリルエーテル、モノステアリルエーテル等から誘導さ
れる。ただし、上記の[ ]内の数字はポリアルキレング
リコール鎖の重合度[n]を示す。これらの中でも、重合
度[n]が4〜100、R7が炭素数2または3のアルキル基、
8が炭素数1〜12のアルキル基である単量体が特に
好ましい。
【0027】ブロック(b)は一般式(I)で表される
第4級アンモニウム塩構造単位のみ、または該第4級ア
ンモニウム塩構造単位とポリアルキレングリコール鎖を
有するビニル系不飽和単量体単位のみからなっていても
よいが、該第4級アンモニウム塩構造単位を10モル%
以上、または該第4級アンモニウム塩構造単位とポリア
ルキレングリコール鎖を有するビニル系不飽和単量体単
位とを合わせて10モル%以上含有していれば、その他
の構造単位を含むことも差し支えない。この場合のその
他の構造単位としては、スチレン、α-メチルスチレ
ン、p-メチルスチレン、p-tert-ブチルスチレ
ン、3,4-ジメチルスチレン等の芳香族ビニル系単量
体や前記したスチレン系樹脂(A)における芳香族ビニ
ル系単量体と共重合可能なビニル系不飽和単量体と同様
の単量体から誘導される構造単位が挙げられる。中でも
スチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキ
シル、メタクリル酸ドデシル、酢酸ビニル、ビニルアル
コール、アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルア
ミド、β-ヒドロキシエチルメタクリレート等が好まし
く挙げられる。これらの構造単位は本発明の樹脂組成物
の帯電防止能、表面外観、機械物性等の観点から適宜選
ばれる。
【0028】また、ブロック(b)は、下記一般式(I
II)で示される該第4級アンモニウム塩構造単位の4
級化前の構造単位をその他の構造単位として含んでいて
よい。 (式中のR1は水素原子またはメチル基を、R2はアルキ
レン基または少なくとも1つ以上のOH基を含むアルキ
レン基を、R3、R4はそれぞれ水素原子、アルキル基ま
たは置換基を有していてもよいベンジル基を示す。Xは
-COO-、-CONH-、-SO2NH-または-C64SO
2NH-を示す。)
【0029】ブロック(b)における一般式(III)
で示される4級化前の構造単位の割合は30モル%以下
が好ましい。ここで、一般式(III)中のR2は好ま
しくは、炭素数1〜10のアルキレン基または少なくと
も1つ以上のOH基を有する炭素数1〜10のアルキレ
ン基がよく、R3、R4は好ましくはそれぞれ水素原子ま
たは炭素数1〜10のアルキル基がよい。
【0030】また、本発明においては、ジブロック共重
合体(B)におけるブロック(a)の数平均重合度Mは
4〜1000であることが好ましく、6〜700である
ことがより好ましい。一方、ブロック(b)の数平均重
合度Nは4〜3000であることが好ましく、10〜2
000であることがより好ましい。さらに、該ジブロッ
ク共重合体(B)におけるブロック(a)とブロック
(b)の数平均重合度の比率M/Nは0.01〜10で
あることが好ましく、0.02〜9であることがより好
ましい。
【0031】ジブロック共重合体(B)は、スチレン系
樹脂(A)100重量部に対して、0.3〜30重量部
を配合することが必要であり、1〜20重量部を配合す
ることが好ましい。ジブロック共重合体(B)の配合量
が0.3重量部未満になると、十分な帯電防止効果が得
られず、また、30重量部より多くなると、機械的物性
低下や成形品の表面外観が不良となり好ましくない。
【0032】次に、本発明の構成成分(C)の有機スル
ホン酸金属塩とは、一部に炭素−炭素2重結合を含有し
ていてもよいアルキルスルホン酸、アラルキルスルホン
酸、あるいは芳香族スルホン酸等の有機スルホン酸と、
アルカリ、アルカリ土類金属、亜鉛等の金属からなる塩
である。有機スルホン酸は好ましくは炭素数1〜40の
ものであり、炭素数10〜20のものがより好ましい。
また、有機スルホン酸はスルホン酸基を1個のみならず
2個以上有するものでもよく、さらに水酸基、カルボキ
ル基等の他の置換基を含有していてもよい。
【0033】具体的な有機スルホン酸金属塩の例として
は、オクチルスルホン酸ナトリウム、ノニルスルホン酸
ナトリウム、デシルスルホン酸ナトリウム、ウンデシル
スルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルスルホン酸カリウム、ドデシルスルホン酸
リチウム、ドデシルスルホン酸カルシウム、ノニルスル
ホン酸カリウム、ノニルスルホン酸リチウム、テトラデ
シルスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルスルホン酸ナ
トリウム、ヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、オクタ
デシルスルホン酸ナトリウム、エイコシシルスルホン酸
ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸マ
グネシウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、
ドデシルベンゼンスルホン酸バリウム、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸亜鉛、ノニルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、p−トルエンスル
ホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、ド
デシルベンゼンジスルホン酸ナトリウム、ノニルジフェ
ニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェ
ニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ジブチルフェニ
ルフェノールスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホ
ン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸とホルマリンの
縮合物のナトリウム塩、テトラリンスルホン酸ナトリウ
ム等が挙げられる。
【0034】これらのなかでも、ドデシルベンゼンジス
ルホン酸および炭素数8〜20のアルキルスルホン酸の
ナトリウム塩、並びに一般式(IV)および(V)で示
されるトータルの炭素数8〜20の有機スルホン酸ナト
リウム塩が好ましく使用できる。 R9CH2CH(OH)(CH2qSO3Na (IV) R10CH=CH(CH2rSO3Na (V) (式中、R9とR10は各々炭素数1〜17のアルキル基
を、qとrは(R9の炭素数+q)及び(R10の炭素数+
r)が6〜18となる整数である。)
【0035】また、本発明の成分(C)を構成する硫酸
エステル金属塩とは、炭素数8〜40からなるアルキル
基を有する硫酸エステルの金属塩である。具体的にはオ
クチル硫酸ナトリウム、ノニル硫酸ナトリウム、デシル
硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシ
ル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、ヘキ
サデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウ
ム、エイコシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウ
ム、ラウリル硫酸リチウム、ラウリル硫酸カルシウム等
が挙げられ、なかでも炭素数8〜20のアルキル硫酸ナ
トリウムが好ましい。
【0036】上記の有機スルホン酸金属塩および/また
は硫酸エステル金属塩(C)は1種のみならず2種以上
を併用してもよい。本発明における有機スルホン酸塩お
よび/または硫酸エステル金属塩(C)の配合量は、ス
チレン系樹脂(A)100重量部に対して0.01〜5
重量部であり、好ましくは0.05〜3重量部である。
有機スルホン酸塩および/または硫酸エステル金属塩
(C)の配合量が0.01重量部未満の場合は、スチレ
ン系樹脂組成物からの成型品外観が良好でなくなるため
に好ましくなく、一方、配合量が5重量部を越えた場合
には機械物性が低下すると共に、逆に外観不良が生じや
すくなるという問題がある。
【0037】本発明のスチレン系樹脂組成物において
は、発明の目的を損なわない範囲で、ガラス繊維、炭素
繊維、セラミックファイバ−、マイカ、タルク、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム等の無機フィラ−充填剤を添加
することができる。使用する無機充填剤の種類には特に
制限は無いが、上記無機フィラー充填剤の中でも硫酸バ
リウムや炭酸カルシウムがよく使用される。また、50
重量%未満の範囲で、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセター
ル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等
の他の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。本発明におい
てはこの他に、さらに、各種の目的で、可塑剤、離型
剤、耐候剤、酸化防止剤、難燃剤、着色剤、安定剤等を
併用しても、本発明の目的を何ら妨げるものではない。
【0038】スチレン系樹脂(A)は、様々な公知の方
法で製造することができ、例えば、塊状重合法、懸濁重
合法、乳化重合法等によって製造することができる。ジ
ブロック共重合体(B)の製造法としては特に制限はな
いが、先ずブロック(a)(またはブロック(b))を
構成する単量体成分をラジカル重合する際に、チオール
カルボン酸あるいは、2−アセチルチオエチルチオー
ル、10−アセチルチオデカンチオール等の分子内にチ
オエステル基とメルカプト基を含有する化合物を共存さ
せて重合し、得られた重合体を水酸化ナトリウムやアン
モニア等のアルカリまたは、塩酸、硫酸等の酸で処理し
て、片末端にメルカプト基を有する重合体とし、その存
在下で他方のブロック(b)(またはブロック(a))
を構成する単量体成分をラジカル重合して得る方法が、
簡便かつ高効率で好ましい方法である。なお、かかる製
造方法は特開昭59-189111号公報に詳述されている。ま
た、該製造法において、ブロック(b)を構成する第4
級アンモニウム塩構造単位を与える単量体を用いる替わ
りに、該単量体の4級化前の単量体を用い、得られた重
合体を4級化して該ジブロック共重合体を得る方法も、
簡便かつ高効率で好ましい。
【0039】本発明のスチレン系樹脂組成物の製造方法
としては、特に制限はないが、スチレン系樹脂(A)、
ジブロック共重合体(B)、並びに有機スルホン酸金属
塩および/または硫酸エステル金属塩(C)を所定の割
合でヘンシェルミキサー等でドライブレンドして配合し
た後、汎用の単軸押出機や2軸押出機、バンバリーミキ
サー等の公知の混練機で混練溶融して樹脂ペレットとし
て製造することが好ましい。
【0040】
【実施例】以下、実施例および比較例に基づいて本発明
を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例およ
び比較例に限定されるものではない。なお、本発明の実
施例は次の評価方法に基づき評価した。
【0041】・表面抵抗値Y0の測定 射出成形により作成した100mm×100mm×3m
mの平板を、成形直後に23℃、50RH%(相対湿
度)条件下で、(株)東亜電波工業製の超絶縁計(SM
8203型)を用いて、印加電圧1000V、帯電時間
10秒の条件下で測定した。 ・表面抵抗値Y1の測定 射出成形により作成した100mm×100mm×3m
mの平板を、23℃、50RH%(相対湿度)条件下に
7日放置した後、(株)東亜電波工業製の超絶縁計(S
M8203型)にて、印加電圧1000V、帯電時間1
0秒の条件下で測定した。
【0042】・表面抵抗値Y2の評価 表面抵抗値Y2の測定は、射出成形により作成した10
0mm×100mm×3mmの平板を、23℃、50R
H%(相対湿度)条件下に約1日放置した後、水道水に
て水洗し、次に、表面の水分を拭き取ってから、さら
に、室内下で1時間乾燥させた後、(株)東亜電波工業
製の超絶縁計(SM8203型)にて、印加電圧100
0V、帯電時間10秒の条件で行った。 ・機械的物性の測定 アイゾット衝撃強度:1/4“試験片を用いてASTM
D256に準じて行った。
【0043】実施例1〜6、比較例1〜5 ゴム含有率が9重量%のHIPS樹脂100重量部に対
して、下記に示すジブロック共重合体および有機スルホ
ン酸金属塩または硫酸エステル金属塩を表1に示す割合
でドライブレンドした後、(株)池貝製の30mmφ−
2軸押出機を用いて、シリンダ−温度210℃の条件で
混練し、目的のスチレン系樹脂組成物のペレットを得
た。得られたペレットを予備乾燥した後、(株)日本製
鋼所製の100tの射出成形機を用いて1/4“アイゾ
ット衝撃試験片および100mm×100mm×3mm
の平板を作成した。得られた試験片について、フローマ
ークと色むらについて外観観察を行うと共に、上記方法
による表面抵抗値の測定および機械物性の測定を行っ
た。また、比較例として有機スルホン酸金属塩および硫
酸エステル金属塩の代りにステアリン酸ナトリウムを用
いた組成物についても同様にして検討を行った結果を表
1に合せて示す。
【0044】・ジブロック共重合体(A−1) スチレン単位100モル%からなる数平均重合度15の
ブロック(a)部と、一般式(VI)に示す第4級アン
モニウム塩単位80モル%およびメタクリル酸メチル単
位20モル%からなる数平均重合度120のブロック
(b)部から構成されるジブロック共重合体。 ・ジブロック共重合体(A−2) スチレン単位100モル%からなる数平均重合度20の
ブロック(a)部と、一般式(VI)に示す第4級アン
モニウム塩単位98モル%およびポリエチレングリコー
ル[23]モノメタクリレートモノメチルエーテル単位2モ
ル%からなる数平均重合度が80のブロック(b)部か
ら構成されるジブロック共重合体。
【0045】
【0046】・金属塩B−1:ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム ・金属塩B−2:オクタデシルスルホン酸ナトリウム ・金属塩B−3:ラウリル硫酸ナトリウム ・金属塩B−4:ステアリン酸ナトリウム
【0047】
【表1】
【0048】表1より、本発明の特定のジブロック共重
合体および有機スルホン酸金属塩または硫酸エステル金
属塩を特定量配合せしめてなる組成物は、相乗的に良好
な帯電防止性およびその持続性を示すのに加えて、優れ
た表面外観を有すると共に、良好な機械的性質を発現す
ることがわかる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、優れた永久帯電防止性
の発現に基づく成形品表面のホコリの付着防止や電荷の
散逸性に大きな効果が得られるばかりでなく、優れた表
面外観を有すると共に、機械的物性が良好な成形用材料
を取得することができる。このため、本発明のスチレン
系樹脂組成物よりなる成形用材料は、特に、家電製品、
自動車内装部品、包装材料等に使用されるプラスチック
材料として極めて有用なもである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08F 293/00 C08F 293/00 (C08L 25/04 53:00) (72)発明者 米谷 起一 神奈川県横浜市青葉区柿の木台19−15 (72)発明者 稲葉 真司 神奈川県川崎市中原区井田3丁目35番1号 新日本製鐵株式会社技術開発本部内 (72)発明者 山岡 育郎 神奈川県川崎市中原区井田3丁目35番1号 新日本製鐵株式会社技術開発本部内 (72)発明者 吉原 資二 岡山県倉敷市酒津1621 株式会社クラレ内 (72)発明者 宇野 将成 岡山県倉敷市酒津1621 株式会社クラレ内 (72)発明者 寺田 和俊 岡山県倉敷市酒津1621 株式会社クラレ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系樹脂(A)100重量部に対
    して、芳香族ビニル系単量体30〜100モル%と
    香族ビニル系単量体に共重合可能なビニル系不飽和単量
    体の1種以上70〜0モル%を(共)重合せしめてなる
    ブロック(a)および下記一般式(I)で表される第4
    級アンモニウム塩構造単位を10〜100モル%含有す
    るブロック(b)から構成されるジブロック共重合体
    (B)を0.3〜30重量部、並びに有機スルホン酸金
    属塩および/または硫酸エステル金属塩(C)を0.0
    1〜5重量部の割合で配合してなるスチレン系樹脂組成
    物。 (式中のR1は水素原子またはメチル基を、R2はアルキ
    レン基または少なくとも1つ以上のOH基を含むアルキ
    レン基を、R3〜R5はそれぞれ水素原子、アルキル基ま
    たは置換基を有していてもよいベンジル基を示す。Xは
    -COO-、-CONH-、-SO2NH-または-C64SO
    2NH-のいずれかを、Yはハロゲン原子、ROSO3
    ROSO2 、RSO3 、R-C64-SO3 、(RO)2
    PO2のいずれか(ただしRはアルキル基または少なく
    とも1つ以上のOH基を含むアルキル基)を示す。)
  2. 【請求項2】 ジブロック共重合体(B)が、芳香族ビ
    ニル系単量体30〜100モル%と該芳香族ビニル系単
    量体に共重合可能なビニル系不飽和単量体の1種以上7
    0〜0モル%を(共)重合せしめてなるブロック(a)
    と、上記一般式(I)で表される第4級アンモニウム塩
    構造単位(i)およびポリアルキレングリコール鎖を有す
    るビニル系不飽和単量体単位(ii)を合わせて10〜10
    0モル%含有し、かつ構造単位(i)/構造単位(ii)のモ
    ル比が1/10〜1000/1であるブロック(b)と
    から構成されている請求項1に記載のスチレン系樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂(A)が、ポリスチレ
    ン、ゴム含有ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレ
    ン共重合体、ゴム含有アクリロニトリル/スチレン共重
    合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、ゴム含
    有スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/
    アクリル酸ブチル共重合体、ゴム含有スチレン/アクリ
    ル酸ブチル共重合体、スチレン/ジエンブロック共重合
    体およびその水添物から選択される1種以上である請求
    項1または請求項2に記載のスチレン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ジブロック共重合体(B)におけるブロ
    ック(a)の数平均重合度Mが4〜1000であり、ブ
    ロック(b)の数平均重合度Nが4〜3000であり、
    かつ、ブロック(a)とブロック(b)の数平均重合度
    の比率M/Nが0.01〜10であることを特徴とする
    請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のスチレン系
    樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 有機スルホン酸金属塩および/または硫
    酸エステル金属塩(C)が、炭素数8〜20の有機スル
    ホン酸ナトリウム塩である請求項1〜請求項4のいずれ
    か1項に記載のスチレン系樹脂組成物。
JP23128697A 1997-08-27 1997-08-27 スチレン系樹脂組成物 Withdrawn JPH1160855A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6962956B2 (en) 2002-01-31 2005-11-08 Atofina Antistatic strenique polymer compositions
JP2010235715A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Ps Japan Corp 耐薬品性に優れるスチレン系樹脂組成物
KR20120120206A (ko) 2009-12-16 2012-11-01 가오 가부시키가이샤 수지 개질제

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6962956B2 (en) 2002-01-31 2005-11-08 Atofina Antistatic strenique polymer compositions
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