JPH115891A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物

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JPH115891A
JPH115891A JP16311997A JP16311997A JPH115891A JP H115891 A JPH115891 A JP H115891A JP 16311997 A JP16311997 A JP 16311997A JP 16311997 A JP16311997 A JP 16311997A JP H115891 A JPH115891 A JP H115891A
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JP
Japan
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group
ethylene
carbon atoms
random copolymer
olefin
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JP16311997A
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English (en)
Inventor
Yasuo Tanaka
泰夫 田中
Youji Hayakawa
用二 早川
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、し
かも剛性および破壊靭性に優れたポリエステル樹脂組成
物を得る。 【解決手段】 (A)ポリエステル樹脂100重量部に
対して、(B)エチレン単位と炭素数6〜20のα−オ
レフィン単位とからなるエチレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体(B−1)に不飽和カルボン酸またはその
誘導体(B−2)がグラフトしたグラフト変性エチレン
・α−オレフィンランダム共重合体5〜200重量部を
含むポリエステル樹脂組成物であって、不飽和カルボン
酸またはその誘導体(B−2)のグラフト量が0.01
〜10重量%であり、グラフト変性前の前記エチレン・
α−オレフィンランダム共重合体(B−1)が、(a)
炭素数6〜20のα−オレフィン単位の含有量が6〜2
5モル%、(b)メルトフローレート(ASTM D1
238、190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50
g/10分であるポリエステル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラフト変性エチ
レン・α−オレフィンランダム共重合体を配合したポリ
エステル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレートなどの熱可塑性ポリエステルはその
機械的強度、剛性、耐熱性、耐薬品性、耐油性などの優
れた性能を生かしてエンジニアリングプラスチックとし
て用いられ、機械部品、電気器具部品、自動車部品など
の分野で利用されている。しかし、ポリブチレンテレフ
タレートなどの熱可塑性ポリエステルは前記特性に優れ
ているが、ポリカーボネートなどに比較すると耐衝撃性
に劣っているため、利用分野が制限される場合がある。
このため耐衝撃性を改善する試みが行われている。
【0003】例えば、特公昭46−5225号には、ポ
リエステルにエチレン・プロピレンラバー、ポリイソブ
テンまたはポリブテンなどを配合したポリエステル樹脂
組成物が記載されている。しかしこの組成物は、ポリエ
ステルがエチレン・プロピレンラバーなどと相溶性に劣
るので、耐衝撃性の改良効果は不十分である。
【0004】また特公昭57−54058号、特公昭5
7−59261号には、α,β−不飽和カルボン酸もし
くはその誘導体をグラフト重合して得られる結晶化度7
5%以下のグラフト変性エチレン重合体を溶融混合した
ポリエステル樹脂組成物が記載されている。しかし、上
記ポリエステル樹脂組成物も耐衝撃性の改善が不十分で
あるほか、破壊靭性が低下する。グラフト変性エチレン
重合体の配合量を増加させると耐衝撃性は向上するが、
この場合は剛性が低下する。
【0005】さらに特公昭59−28223号には、エ
チレン・α−オレフィンランダム共重合体にα,β−不
飽和カルボン酸の誘導体または不飽和エポキシドなどを
グラフトしたグラフト変性エチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体を配合したポリエステル樹脂組成物が記
載され、特開昭58−17148号には、α−オレフィ
ンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとの共重合
体およびエチレン共重合体を配合したポリエステル樹脂
組成物、特開昭60−28446号には、不飽和カルボ
ン酸またはその無水物をグラフトしたグラフト変性エチ
レン・α−オレフィン共重合体およびポリエポキシ化合
物を配合したポリエステル樹脂組成物が記載されてい
る。しかしこれらのポリエステル樹脂組成物も耐衝撃性
の改善が不十分であり、添加物の配合量を増加させて耐
衝撃性を向上させると剛性が低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐衝
撃性、特に低温での耐衝撃性(耐低温衝撃性)に優れ、
しかも剛性および破壊靭性(引張靭性)に優れたポリエ
ステル樹脂組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次のポリエステ
ル樹脂組成物である。 (1) (A)ポリエステル樹脂100重量部に対し
て、(B)エチレン単位と炭素数6〜20のα−オレフ
ィン単位とからなるエチレン・α−オレフィンランダム
共重合体(B−1)に不飽和カルボン酸またはその誘導
体(B−2)がグラフトしたグラフト変性エチレン・α
−オレフィンランダム共重合体5〜200重量部を含む
ポリエステル樹脂組成物であって、不飽和カルボン酸ま
たはその誘導体(B−2)のグラフト量が0.01〜1
0重量%であり、グラフト変性前の前記エチレン・α−
オレフィンランダム共重合体(B−1)が、(a)炭素
数6〜20のα−オレフィン単位の含有量が6〜25モ
ル%、(b)メルトフローレート(ASTM D123
8、190℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/
10分であることを特徴とするポリエステル樹脂組成
物。 (2) グラフト変性前のエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)が、メタロセン系触媒の存在
下に、エチレンと炭素数6〜20のα−オレフィンとを
ランダム共重合させたエチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体である上記(1)記載のポリエステル樹脂組
成物。 (3) グラフト変性前のエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)が、(c)ガラス転移温度
(Tg)が−50℃以下、(d)X線回折法により測定
した結晶化度が30%未満、(e)ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)により求めた分子量分
布(Mw/Mn)が3以下、(f)数式〔I〕 B=POE/(2PO・PE) ・・・〔I〕 〔式中、PEおよびPOはそれぞれ変性前のエチレン・α
−オレフィンランダム共重合体(B−1)中に含有され
ているエチレン単位のモル分率およびα−オレフィン単
位のモル分率であり、POEは全ダイアド(dyad)連
鎖数に対するエチレン・α−オレフィン交互連鎖数の割
合であり、13C−NMRスペクトルから求められる値で
ある。〕から算出したB値が1〜1.4、(g)135
℃、デカリン中で測定したエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)の極限粘度〔η〕と、直鎖エ
チレン・プロピレンランダム共重合体(ここで、直鎖エ
チレン・プロピレンランダム共重合体のエチレン単位含
有量は70モル%であり、光散乱法により測定した重量
平均分子量(Mw)はエチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体(B−1)と同じである。)の極限粘度
〔η〕blankとの比〔gη*(=〔η〕/
〔η〕blank)〕が0.95を超える直鎖状エチレン・
α−オレフィンランダム共重合体である上記(1)また
は(2)記載のポリエステル樹脂組成物。 (4) (B−1)成分である直鎖状エチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体が、下記一般式(1)または
(2)で表されるメタロセン化合物を含むメタロセン系
触媒の存在下に、エチレンと炭素数6〜20のα−オレ
フィンとをランダム共重合させたエチレン・α−オレフ
ィンランダム共重合体である上記(3)記載のポリエス
テル樹脂組成物。
【化5】 〔式中、M1は周期表4族の遷移金属であり、R1および
2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数
1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭
化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、
窒素含有基またはリン含有基であり、R3およびR4はそ
れぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基であり、X1
およびX2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲ
ン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基であ
り、Y1は炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数
1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素
含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有
基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO
2−、−NR7−、−P(R 7)−、−P(O)(R7
−、−BR7−または−AlR7である(ただし、R7
水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基
または炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基であ
る。)。〕
【化6】 〔式中、M2は周期表4族の遷移金属であり、R21はそ
れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ハロゲンで置換
されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲ
ンで置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール
基、−NR2、−SR、−OSiR3、−SiR3または
−PR2基(Rはハロゲン原子、炭素数1〜10のアル
キル基または炭素数6〜10のアリール基)であり、R
22〜R28はそれぞれ独立に上記R21と同様であるか、あ
るいは隣接するR22〜R28がそれらの結合する炭素原子
とともに、芳香族環または脂肪族環を形成していてもよ
く、X3およびX4はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子、OH基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1
〜10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、
炭素数6〜10のアリールオキシ基、炭素数2〜10の
アルケニル基、炭素数7〜40のアリールアルキル基、
炭素数7〜40のアルキルアリール基、炭素数8〜40
のアリールアルケニル基であり、Z1は、
【化7】 =BR31、=AlR31、−Ge−、−Sn−、−O−、
−S−、=SO、=SO 2、=NR31、=CO、=PR
31または=P(O)R31である(ただし、R31およびR
32はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1
〜10のアルキル基、炭素数1〜10のフルオロアルキ
ル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数6〜10の
フルオロアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、
炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数7〜40のアリ
ールアルキル基、炭素数8〜40のアリールアルケニル
基または炭素数7〜40のアルキルアリール基である
か、あるいはR31とR32とは、それぞれそれらの結合す
る原子とともに環を形成してもよい。M3はケイ素、ゲ
ルマニウムまたはスズである。)。〕 (5) グラフト変性前のエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)が、(c)ガラス転移温度
(Tg)が−50℃以下、(d)X線回折法により測定
した結晶化度が30%未満、(e)ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)により求めた分子量分
布(Mw/Mn)が3以下、(f)数式〔I〕 B=POE/(2PO・PE) ・・・〔I〕 〔式中、PEおよびPOはそれぞれ変性前のエチレン・α
−オレフィンランダム共重合体(B−1)中に含有され
ているエチレン単位のモル分率およびα−オレフィン単
位のモル分率であり、POEは全ダイアド(dyad)連
鎖数に対するエチレン・α−オレフィン交互連鎖数の割
合であり、13C−NMRスペクトルから求められる値で
ある。〕から算出したB値が1〜1.4、(h)135
℃、デカリン中で測定したエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)の極限粘度〔η〕と、直鎖エ
チレン・プロピレンランダム共重合体(ここで、直鎖エ
チレン・プロピレンランダム共重合体のエチレン単位含
有量は70モル%であり、光散乱法により測定した重量
平均分子量(Mw)はエチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体(B−1)と同じである。)の極限粘度
〔η〕blankとの比〔gη*(=〔η〕/
〔η〕blank)〕が0.2〜0.95である長鎖分岐状
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体である上記
(1)または(2)記載のポリエステル樹脂組成物。 (6) (B−1)成分である長鎖分岐状エチレン・α
−オレフィンランダム共重合体が、下記一般式(3)で
表されるメタロセン化合物を含むメタロセン系触媒の存
在下に、エチレンと炭素数6〜20のα−オレフィンと
をランダム共重合させたエチレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体である上記(5)記載のポリエステル樹脂
組成物。
【化8】 〔式中、M4は周期表4族の遷移金属であり、R41はそ
れぞれ独立に炭素数1〜6の炭化水素基であり、R42
44、R45およびR46はそれぞれ独立に水素原子、ハロ
ゲン原子または炭素数1〜6の炭化水素基であり、R43
はそれぞれ独立に炭素数6〜16のアリール基であり、
このアリール基はハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化
水素基または有機シリル基で置換されていてもよい。X
5およびX6はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲ
ン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基であ
り、Y2は炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数
1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素
含有基、2価のゲルマニウム含有基、−O−、−CO
−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR47−、−P
(R47)−、−P(O)(R47)−、−BR47−または
−AlR47である(ただし、R47は水素原子、ハロゲン
原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の
ハロゲン化炭化水素基である。)。〕
【0008】本発明で用いられるポリエステル樹脂
(A)としては、成形品を形成するのに十分な分子量を
有している公知のポリエステル樹脂が制限なく使用で
き、通常メルトフローレート(ASTM D1238、
250℃、荷重325g)が0.01〜100g/10
分、好ましくは0.05〜50g/10分、さらに好ま
しくは0.1〜30g/10分の熱可塑性ポリエステル
樹脂が使用される。
【0009】本発明で用いられるポリエステル樹脂
(A)としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、ヘキサメチレングリコール等の脂肪族グリコー
ル;シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコー
ル;ビスフェノール等の芳香族ジヒドロキシ化合物;あ
るいはこれらの2種以上から選ばれるジヒドロキシ化合
物と、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタリ
ンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、コ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン
酸等の脂肪族ジカルボン酸;ヘキサヒドロテレフタル酸
等の脂環族ジカルボン酸;あるいはこれらの2種以上か
ら選ばれるジカルボン酸化合物とから形成される熱可塑
性ポリエステル樹脂などがあげられる。このような熱可
塑性ポリエステル樹脂は、熱可塑性を示す限り、少量の
トリオールやトリカルボン酸のような3価以上のポリヒ
ドロキシ化合物またはポリカルボン酸などで変性されて
いてもよい。
【0010】ポリエステル樹脂(A)の具体的なものと
しては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンイソ
フタレート・テレフタレート共重合体などがあげられ
る。これらの中では、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレートが機械的特性、成形性に優れ
ているので好ましい。
【0011】本発明で用いられるグラフト変性エチレン
・α−オレフィンランダム共重合体(B)は、エチレン
から導かれる構造単位(エチレン単位)と、炭素数6〜
20、好ましくは6〜12のα−オレフィンから導かれ
る構造単位(α−オレフィン単位)とからなるエチレン
・α−オレフィンランダム共重合体(グラフト変性前の
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体)(B−
1)に、不飽和カルボン酸またはその誘導体(B−2)
がグラフトしたグラフト変性エチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体である。
【0012】上記炭素数6〜20のα−オレフィンとし
ては、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−
ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、
1−ヘキサドデセンなどがあげられる。これらの中で
は、1−ヘキセン、1−オクテンなどの炭素数6〜12
のα−オレフィンが好ましく、特に1−ヘキセンまたは
1−オクテンが好ましい。
【0013】グラフト変性前のエチレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体(B−1)のエチレン単位の含有量
は75〜94モル%、好ましくは78〜92モル%、炭
素数6〜20のα−オレフィン単位の含有量は6〜25
モル%、好ましくは8〜22モル%である。α−オレフ
ィン単位の含有量が上記範囲にある場合、成形性に優れ
るとともに、柔軟性が良好で取扱いが容易なグラフト変
性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)を
得ることができる。しかも、このグラフト変性エチレン
・α−オレフィンランダム共重合体(B)を用いると、
耐低温衝撃性、剛性および破壊靭性に優れた成形体を提
供し得るポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
【0014】変性前のエチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体(B−1)のメルトフローレート(MFR:
ASTM D1238、190℃、荷重2.16kg)
は0.1〜50g/10分、好ましくは0.3〜20g
/10分である。MFRが上記範囲にある場合、グラフ
ト変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体
(B)は、ポリエステル樹脂(A)とのブレンド性が良
好である。しかも、このグラフト変性エチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体(B)を用いると、成形性に
優れたポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
【0015】変性前のエチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体(B−1)は、DSC(示差走査熱量計)で
求めたガラス転移温度(Tg)が−50℃以下、好まし
くは−50〜−80℃以下であるのが望ましい。ガラス
転移温度(Tg)が−50℃以下の場合、耐低温衝撃性
に優れた成形体を提供し得るポリエステル樹脂組成物を
得ることができる。
【0016】また変性前のエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)は、X線回折法により測定し
た結晶化度が30%未満、好ましくは20%以下である
のが望ましい。結晶化度が30%未満の場合、耐衝撃性
に優れたポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
【0017】また変性前のエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)は、分子分布量(Mw/M
n)が3以下、好ましくは1〜2.5であるのが望まし
い。ここでMw/Mnは、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)により、標準物質として単分散
のポリスチレンを用いて測定されたポリスチレン換算の
重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)か
ら算出された値である。Mw/Mnが3以下の場合、耐
衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物を得ることがで
きる。
【0018】また変性前のエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)は、前記数式〔I〕、すなわ
ちB=POE/(2PO・PE)から算出されるB値が1〜
1.4、好ましくは1〜1.2であるのが望ましい。B
値は共重合モノマー連鎖分布のランダム性を示すパラメ
ータ、すなわち共重合連鎖中における各モノマーから誘
導される構造単位の組成分布状態を表す指標である。
【0019】前記数式〔I〕中のPOE、POおよびPE
下記のようにして測定される13C−NMRスペクトルか
ら、G.J.Ray(Macromolecules, 10, 773(1977))、J.C.R
andall(Macromolecules, 15, 353(1982))、K.Kimura
(Polymer, 25, 441(1984))らの報告に基づいて求める
ことができる。
【0020】すなわち、10mmφの試験管中で約20
0mgの変性前のエチレン・α−オレフィンランダム共
重合体(B−1)を1mlのヘキサクロロブタジエンに
均一に溶解させて試料を調製し、この試料の13C−NM
Rスペクトルを下記の測定条件下に測定する。 測定条件: 測定温度;120℃ 測定周波数;20.05MHz スペクトル幅;1500Hz フィルタ幅;1500Hz パルス繰り返し時間;4.2sec パルス幅;7μsec 積算回数;2000〜5000回
【0021】なお、前記数式〔I〕より求められるB値
は、変性前のエチレン・α−オレフィンランダム共重合
体(B−1)が両モノマーが交互に分布している場合に
は2となり、両モノマーが完全に分離して重合している
完全ブロック共重合体の場合には0となる。B値が前記
範囲にある場合、耐低温衝撃性に優れた成形体を提供し
得るポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
【0022】また変性前のエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)は、135℃、デカリン中で
測定したエチレン・α−オレフィンランダム共重合体
(B−1)の極限粘度〔η〕と、対照となる直鎖エチレ
ン・プロピレンランダム共重合体の極限粘度〔η〕
blankとの比〔gη*(=〔η〕/〔η〕blank)〕が
0.95を越え、好ましくは0.97〜1.0であるの
が望ましい。対照となる上記直鎖状エチレン・プロピレ
ンランダム共重合体は、エチレン単位含有量が70モル
%であり、光散乱法により測定した重量平均分子量(M
w)がエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B
−1)と同じエチレン・プロピレンランダム共重合体で
ある。なお、gη*が上記範囲にあるエチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体(B−1)は、直鎖状エチレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体である。
【0023】また変性前のエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)は、前記gη*(〔η〕/
〔η〕blank)が0.2〜0.94、好ましくは0.3
〜0.92であるのも望ましい。gη*が上記範囲にあ
るエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B−
1)は、長鎖分岐状エチレン・α−オレフィンランダム
共重合体である。
【0024】エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体(B−1)としては、炭素数6〜20のα−オレフィ
ン単位の含有量およびメルトフローレートが前記範囲に
あるものが使用できるが、ガラス転移温度(Tg)、結
晶化度、分子量分布(Mw/Mn)、B値およびgη*
(〔η〕/〔η〕blank)の少なくとも一つの物性が前
記範囲にあるものが好ましく、特にこれらの全ての物性
が前記範囲のある直鎖状または長鎖分岐状のエチレン・
α−オレフィンランダム共重合体が好ましい。
【0025】ガラス転移温度、結晶化度、Mw/Mnお
よびB値が前記範囲にあり、gη*が0.95を越える
直鎖状エチレン・α−オレフィンランダム共重合体は、
後で詳しく説明する前記一般式(1)または(2)で表
されるメタロセン化合物を含むメタロセン系触媒の存在
下に、エチレンと炭素数6〜20のα−オレフィンとを
ランダム共重合することにより製造した共重合体である
のが好ましい。
【0026】ガラス転移温度、結晶化度、Mw/Mnお
よびB値が前記範囲にあり、gη*が0.2〜0.95
の長鎖分岐状エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体は、後で詳しく説明する前記一般式(3)で表される
メタロセン化合物を含むメタロセン系触媒の存在下に、
エチレンと炭素数6〜20のα−オレフィンとをランダ
ム共重合することにより製造した共重合体であるのが好
ましい。
【0027】変性前のエチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体(B−1)は、チーグラー触媒またはメタロ
セン系触媒などを用いた公知方法により製造することが
できるが、メタロセン系触媒を用いて製造するのが好ま
しい。上記メタロセン系触媒は、遷移金属のメタロセン
化合物(遷移金属化合物)(p)と、有機アルミニウム
オキシ化合物(q)および/またはイオン化イオン性化
合物(r)とからなるメタロセン系触媒が好ましい。
【0028】メタロセン化合物(p)としては、IUP
AC無機化学命名法改訂版(1989)による族番号1
〜18で表示される元素の周期表(長周期型)の4族か
ら選ばれる遷移金属のメタロセン化合物、具体的には下
記一般式(4)で表されるメタロセン化合物があげられ
る。 MLX ・・・(4) 式(4)中、Mは周期表の4族から選ばれる遷移金属で
あり、具体的にはジルコニウム、チタンまたはハフニウ
ムであり、xは遷移金属の原子価である。
【0029】Lは遷移金属に配位する配位子であり、こ
れらのうち少なくとも1個の配位子Lはシクロペンタジ
エニル骨格を有する配位子であり、このシクロペンタジ
エニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよ
い。
【0030】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
としては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシク
ロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、
n−またはi−プロピルシクロペンタジエニル基、n
−、i−、sec−、t−ブチルシクロペンタジエニル
基、ヘキシルシクロペンタジエニル基、オクチルシクロ
ペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、
トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシク
ロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル基、メチルエチルシクロペンタジエニル基、メチルプ
ロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペ
ンタジエニル基、メチルヘキシルシクロペンタジエニル
基、メチルベンジルシクロペンタジエニル基、エチルブ
チルシクロペンタジエニル基、エチルヘキシルシクロペ
ンタジエニル基、メチルシクロヘキシルシクロペンタジ
エニル基などのアルキルまたはシクロアルキル置換シク
ロペンタジエニル基、さらにインデニル基、4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基な
どがあげられる。
【0031】これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキ
ルシリル基などで置換されていてもよい。これらの中で
は、アルキル置換シクロペンタジエニル基が特に好まし
い。
【0032】前記一般式(4)で示されるメタロセン化
合物(p)が配位子Lとしてシクロペンタジエニル骨格
を有する基を2個以上有する場合には、そのうち2個の
シクロペンタジエニル骨格を有する基同士は、エチレ
ン、プロピレンなどのアルキレン基、イソプロピリデ
ン、ジフェニルメチレンなどの置換アルキレン基、シリ
レン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン
基、メチルフェニルシリレン基などの置換シリレン基な
どを介して結合されていてもよい。
【0033】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外のLとしては、炭素数1〜12の炭化水素基、アル
コキシ基、アリーロキシ基、スルホン酸含有基(−SO
31)、ハロゲン原子または水素原子(ここで、R1
アルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、ア
リール基またはハロゲン原子またはアルキル基で置換さ
れたアリール基である。)などがあげられる。
【0034】炭素数1〜12の炭化水素基としては、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基などがあげられ、より具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル
基などのアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基などのシクロアルキル基、フェニル基、トリル基な
どのアリール基、ベンジル基、ネオフィル基などのアラ
ルキル基があげられる。
【0035】また、アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキ
シ基、t−ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、
オクトキシ基などがあげられる。アリーロキシ基として
は、フェノキシ基などがあげられる。
【0036】スルホン酸含有基(−SO31)として
は、メタンスルホナト基、p−トルエンスルホナト基、
トリフルオロメタンスルホナト基、p−クロルベンゼン
スルホナト基などがあげられる。ハロゲン原子として
は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素があげられる。
【0037】一般式(4)で表されるメタロセン化合物
(p)は、例えば遷移金属の原子価が4である場合、よ
り具体的には下記一般式(5)で表される。 R2 k3 l4 m5 nM ・・・(5)
【0038】式(5)中、Mは式(4)の遷移金属と同
様の遷移金属、好ましくはジルコニウムまたはチタンで
あり、R2はシクロペンタジエニル骨格を有する基(配
位子)であり、R3、R4およびR5はそれぞれ独立にシ
クロペンタジエニル骨格を有する基または前記一般式
(4)中のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以
外のLと同様である。kは1以上の整数であり、k+l
+m+n=4である。
【0039】以下に、Mがジルコニウムであり、かつシ
クロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも2
個含むメタロセン化合物(p)を例示する。ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイ
ドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)メチルジル
コニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムフェノキシモノクロリド、ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(n−プロピルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(イソプロピルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナト)、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(p−ト
ルエンスルホナト)、ビス(1,3−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1−メ
チル−3−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(1−メチル−3−プロピルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどを例示する
ことができる。
【0040】また本発明では、上記の1,3−位置換シ
クロペンタジエニル基を1,2−位置換シクロペンタジ
エニル基に置き換えたメタロセン化合物(p)を用いる
こともできる。また一般式(5)において、R2、R3
4およびR5の少なくとも2個すなわちR2およびR3
シクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であ
り、この少なくとも2個の基がアルキレン基、置換アル
キレン基、シリレン基または置換シリレン基などを介し
て結合しているブリッジタイプのメタロセン化合物
(p)を例示することもできる。このときR4およびR5
はそれぞれ独立に前記一般式(4)中で説明したシクロ
ペンタジエニル骨格を有する配位子以外のLと同様であ
る。
【0041】このようなブリッジタイプのメタロセン化
合物(p)としては、エチレンビス(インデニル)ジメ
チルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコ
ニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)などがあ
げられる。
【0042】本発明では、メタロセン化合物(p)とし
て前記一般式(1)で表されるメタロセン化合物を用い
ることもできる。前記一般式(1)においてM1で示さ
れる周期表4族の遷移金属の具体的なものとしてはチタ
ン、ジルコニウム、ハフニウムなどがあげられる。
【0043】前記一般式(1)においてR1またはR2
示される原子または基の具体的なものとしては、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;メチル、
エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル
などのアルキル基、ビニル、プロペニル、シクロヘキセ
ニルなどのアルケニル基、ベンジル、フェニルエチル、
フェニルプロピルなどのアリールアルキル基、フェニ
ル、トリル、ジメチルフェニル、ナフチル、メチルナフ
チルなどのアリール基などの炭素数1〜20の炭化水素
基;上記炭化水素基にハロゲン原子が置換したハロゲン
化炭化水素基;メチルシリル、フェニルシリルなどのモ
ノ炭化水素置換シリル、ジメチルシリル、ジフェニルシ
リルなどのジ炭化水素置換シリル、トリメチルシリル、
トリエチルシリルなどのトリ炭化水素置換シリル、トリ
メチルシリルエーテルなどの炭化水素置換シリルのシリ
ルエーテル、トリメチルシリルメチルなどのケイ素置換
アルキル基、トリメチルシリルフェニルなどのケイ素置
換アリール基、などのケイ素含有基;ヒドロキシ基、メ
トキシ、エトキシなどのアルコキシ基、フェノキシ、メ
チルフェノキシなどのアリロキシ基、フェニルメトキ
シ、フェニルエトキシなどのアリールアルコキシ基など
の酸素含有基;前記酸素含有基の酸素がイオウに置換し
た置換基などのイオウ含有基;アミノ基、メチルアミ
ノ、ジメチルアミノなどのアルキルアミノ基、フェニル
アミノ、メチルフェニルアミノなどのアリールアミノ基
またはアルキルアリールアミノ基などの窒素含有基;ジ
メチルフォスフィノなどのフォスフィノ基などのリン含
有基である。
【0044】これらの中では、R1は炭化水素基である
ことが好ましく、特にメチル、エチル、プロピルの炭素
数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。またR2
は水素原子、炭化水素基であることが好ましく、特に水
素原子、またはメチル、エチル、プロピルの炭素数1〜
3の炭化水素基であることが好ましい。
【0045】R3またはR4で示される炭素数1〜20の
アルキル基の具体的なものとしては、前記R1で例示し
たアルキル基と同様のものが例示できる。X1またはX2
で示されるハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素
基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有
基の具体的なものとしては、前記R 1と同様のものが例
示できる。またイオウ含有基としては、前記R1と同様
の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメタン
スルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジルス
ルフォネート、p−トルエンスルフォネート、トリメチ
ルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼンス
ルフォネート、p−クロルベンゼンスルフォネート、ペ
ンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネ
ート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネー
ト、ベンゼンスルフィネート、p−トルエンスルフィネ
ート、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフル
オロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が
例示できる。
【0046】Y1の具体的なものとしては、メチレン、
ジメチルメチレン、1,2−エチレン、ジメチル−1,
2−エチレン、1,3−トリメチレン、1,4−テトラ
メチレン、1,2−シクロヘキシレン、1,4−シクロ
ヘキシレンなどのアルキレン基、ジフェニルメチレン、
ジフェニル−1,2−エチレンなどのアリールアルキレ
ン基などの炭素数1〜20の2価の炭化水素基;クロロ
メチレンなどの上記炭素数1〜20の2価の炭化水素基
をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;メチルシリレ
ン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プ
ロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ
(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、ジ(p−トリル)シリレン、
ジ(p−クロロフェニル)シリレンなどのアルキルシリ
レン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレン
基、テトラメチル−1,2−ジシリレン、テトラフェニ
ル−1,2−ジシリレンなどのアルキルジシリレン、ア
ルキルアリールジシリレン、アリールジシリレン基など
の2価のケイ素含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ
素をゲルマニウムに置換した2価のゲルマニウム含有
基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をスズに置換した
2価のスズ含有基置換基などがあげられる。R7は、前
記R1と同様のハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水
素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基である。
【0047】これらの中では2価のケイ素含有基、2価
のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基であることが
好ましく、さらに2価のケイ素含有基であることが好ま
しく、特にアルキルシリレン、アルキルアリールシリレ
ン、アリールシリレンであることが好ましい。
【0048】本発明ではメタロセン化合物(p)として
前記一般式(2)で表されるメタロセン化合物を用いる
こともできる。前記一般式(2)においてM2で示され
る周期表4族の遷移金属の具体的なものとしてはチタ
ン、ジルコニウム、ハフニウムなどがあげられる。
【0049】前記一般式(2)においてR21で示される
原子または基の具体的なものとしては、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシルなどの炭素
数1〜10のアルキル基;フェニル、トリル、ジメチル
フェニル、ナフチル、メチルナフチルなどの炭素数6〜
10のアリール基;上記アルキル基およびアリール基に
上記ハロゲン原子が置換したハロゲン化アルキル基およ
びハロゲン化アリール基などがあげられる。また−NR
2、−SR、−OSiR3、−SiR3または−PR2基に
おいて、Rが上記ハロゲン原子、炭素数1〜10のアル
キル基または炭素数6〜10のアリール基であるものが
あげられる。
【0050】R22〜R28で示される原子または基の具体
的なものとしては、上記R21と同じものがあげられる。
3およびX4は水素原子;ハロゲン原子、好ましくは塩
素原子;OH基;炭素数1〜10、好ましくは1〜3の
アルキル基;炭素数1〜10、好ましくは1〜3のアル
コキシ基;炭素数6〜10、好ましくは6〜8のアリー
ル基;炭素数6〜10、好ましくは6〜8のアリールオ
キシ基;炭素数2〜10、好ましくは2〜4のアルケニ
ル基;炭素数7〜40、好ましくは7〜10のアリール
アルキル基;炭素数7〜40、好ましくは7〜12のア
ルキルアリール基;炭素数8〜40、好ましくは8〜1
2のアリールアルケニル基である。X3およびX4は同じ
であっても異なっていてもよい。
【0051】Z1
【化9】 =BR31、=AR31、−Ge−、−Sn−、−O−、−
S−、=SO、=SO2、=NR31、=CO、=PR31
または=P(O)R31である。上記R31およびR 32は水
素原子;ハロゲン原子;炭素数1〜10、好ましくは1
〜4のアルキル基、さらに好ましくはメチル基;炭素数
1〜10のフルオロアルキル基、好ましくはCF3基;
炭素数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基;炭素
数6〜10のフルオロアリール基、好ましくはペンタフ
ルオロフェニル基;炭素数1〜10、好ましくは1〜4
のアルコキシ基、特に好ましくはメトキシ基;炭素数2
〜10、好ましくは2〜4のアルケニル基;炭素数7〜
40、好ましくは7〜10のアリールアルキル基;炭素
数8〜40、好ましくは8〜12のアリールアルケニル
基;または炭素数7〜40、好ましくは7〜12のアル
キルアリール基である。R31とR32とは、それぞれそれ
らが結合する原子と一緒になって環を形成してもよい。
31およびR32は同じであっても異なっていてもよい。
【0052】上記M3はケイ素、ゲルマニウムまたはス
ズ、好ましくはケイ素またはゲルマニウムである。Z1
は=CR3132、=SiR3132、=GeR3132、−
O−、−S−、=SO、=PR31または=P(O)R31
であることが好ましい。
【0053】本発明では、メタロセン化合物(p)とし
て前記一般式(3)で表されるメタロセン化合物を用い
ることもできる。前記一般式(3)においてM4で示さ
れる周期表4族の遷移金属の具体的なものとしてはチタ
ン、ジルコニウム、ハフニウムなどがあげられる。
【0054】前記一般式(3)においてR41で示される
炭素数1〜6の炭化水素の具体的なものとしては、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキ
シルなどのアルキル基;ビニル、プロペニル、シクロヘ
キセニルなどのアルケニル基;フェニル基などのアリー
ル基などがあげられる。
【0055】R42、R44、R45およびR46で示されるハ
ロゲン原子および炭素数1〜6の炭化水素基の具体的な
ものとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロ
ゲン原子;R41と同様の炭化水素基があげられる。
【0056】R43で示される炭素数6〜16のアリール
基の具体的なものとしては、フェニル、トリル、ジメチ
ルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プ
ロピルフェニル、ビフェニル、ナフチル、メチルナフチ
ル、アントラセニル、フェナントリルなどがあげられ
る。これらのアリール基には、前記一般式(1)のR1
として例示したハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水
素基、ケイ素含有基(有機シリル基)が置換していても
よい。
【0057】X5およびX6で表されるハロゲン原子およ
び基の具体的なものとしては、前記一般式(1)のR1
で例示したものと同様のものがあげられる。またイオウ
含有基としては、前記R1と同様の基の他に、メチルス
ルフォネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フ
ェニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p−
トルエンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォ
ネート、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p−
クロルベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼ
ンスルフォネートなどのスルフォネート基、メチルスル
フィネート、フェニルスルフィネート、ベンゼンスルフ
ィネート、p−トルエンスルフィネート、トリメチルベ
ンゼンスルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフ
ィネートなどのスルフィネート基が例示できる。
【0058】Y2の具体的なものとしては、メチレン、
ジメチルメチレン、1,2−エチレン、ジメチル−1,
2−エチレン、1,3−トリメチレン、1,4−テトラ
メチレン、1,2−シクロヘキシレン、1,4−シクロ
ヘキシレンなどのアルキレン基、ジフェニルメチレン、
ジフェニル−1,2−エチレンなどのアリールアルキレ
ン基などの炭素数1〜20の2価の炭化水素基;クロロ
メチレンなどの上記炭素数1〜20の2価の炭化水素基
をハロゲン化したハロゲン化炭化水素基;メチルシリレ
ン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プ
ロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ
(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレ
ン、ジフェニルシリレン、ジ(p−トリル)シリレン、
ジ(p−クロロフェニル)シリレンなどのアルキルシリ
レン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレン
基、テトラメチル−1,2−ジシリレン、テトラフェニ
ル−1,2−ジシリレンなどのアルキルジシリレン、ア
ルキルアリールジシリレン、アリールジシリレン基など
の2価のケイ素含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ
素をゲルマニウムに置換した2価のゲルマニウム含有
基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をスズに置換した
2価のスズ含有基置換基などがあげられる。R47は前記
一般式(1)のR1と同様のハロゲン原子、炭素数1〜
20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水
素基である。
【0059】これらの中では2価のケイ素含有基、2価
のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基であることが
好ましく、さらに2価のケイ素含有基であることが好ま
しく、このうち特にアルキルシリレン、アルキルアリー
ルシリレン、アリールシリレンであることが好ましい。
【0060】本発明では、メタロセン化合物(p)は単
独であるいは2種以上組合せて用いられる。またメタロ
セン化合物(p)は、炭化水素またはハロゲン化炭化水
素などに希釈して用いてもよい。さらにメタロセン化合
物(p)は、粒子状担体化合物と接触させて用いること
もできる。
【0061】メタロセン化合物(p)を担持させる担体
化合物としては、SiO2、Al2 3、B23、Mg
O、ZrO2、CaO、TiO2、ZnO、SnO2、B
aO、およびThOなどの無機担体化合物;ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル
−1−ペンテン、およびスチレン−ジビニルベンゼン共
重合体などの樹脂を用いることができる。これらの担体
化合物は、単独であるいは2種以上組合せて用いられ
る。
【0062】次にメタロセン系触媒を形成する際に用い
られる有機アルミニウムオキシ化合物(q)およびイオ
ン化イオン性化合物(r)について説明する。本発明で
用いられる有機アルミニウムオキシ化合物(q)は、公
知のアルミノオキサンであってもよく、またベンゼン不
溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
【0063】このような公知のアルミノオキサンは、具
体的には下記一般式(6)または(7)で表される。
【化10】 〔一般式(6)および(7)において、Rはメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭化水素基であ
り、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメ
チル基であり、mは2以上、好ましくは5〜40の整数
である。〕
【0064】一般式(6)および(7)において、アル
ミノオキサンは一般式(OAl(R 1))で表されるア
ルキルオキシアルミニウム単位および一般式(OAl
(R2))で表されるアルキルオキシアルミニウム単位
〔ここで、R1およびR2はRと同様の炭化水素基を例示
することができ、R1およびR2は相異なる基を表す〕か
らなる混合アルキルオキシアルミニウム単位から形成さ
れていてもよい。有機アルミニウムオキシ化合物(q)
は、少量のアルミニウム以外の金属の有機化合物成分を
含有していてもよい。
【0065】イオン化イオン性化合物(イオン性イオン
化化合物、イオン性化合物と称される場合もある)
(r)としては、ルイス酸、イオン性化合物、ボラン化
合物およびカルボラン化合物を例示することができる。
上記ルイス酸としては、BR3(Rは、フッ素、メチル
基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していても
よいフェニル基またはフッ素である。)で表される化合
物があげられる。ルイス酸の具体的なものとしては、ト
リフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4−
フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5−ジフルオ
ロフェニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェ
ニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロ
ン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(o−トリ
ル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボロ
ンなどがあげられる。
【0066】前記イオン性化合物としては、トリアルキ
ル置換アンモニウム塩、N,N−ジアルキルアニリニウ
ム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフ
ォニウム塩などがあげられる。イオン性化合物としての
トリアルキル置換アンモニウム塩としては、トリエチル
アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピル
アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n−ブ
チル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などがあ
げられる。イオン性化合物としてのジアルキルアンモニ
ウム塩としては、ジ(1−プロピル)アンモニウムテト
ラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシ
ルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などがあげら
れる。
【0067】前記イオン性化合物としては、トリフェニ
ルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウム
テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどをあげ
ることもできる。
【0068】前記ボラン化合物としては、デカボラン
(14);ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕ノ
ナボレート、ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕
デカボレート、ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウ
ム〕ビス(ドデカハイドライドドデカボレート)ニッケ
ル酸塩(III)などの金属ボランアニオンの塩などがあ
げられる。
【0069】前記カルボラン化合物としては、4−カル
バノナボラン(14)、1,3−ジカルバノナボラン
(13)、ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕ビ
ス(ウンデカハイドライド−7−カルバウンデカボレー
ト)ニッケル酸塩(IV)などの金属カルボランアニオン
の塩などがあげられる。
【0070】上記のようなイオン化イオン性化合物
(r)は、単独であるいは2種以上組合せて用いられ
る。また有機アルミニウムオキシ化合物(q)およびイ
オン化イオン性化合物(r)は、前記担体化合物に担持
させて用いることもできる。またメタロセン系触媒を形
成するに際しては、有機アルミニウムオキシ化合物
(q)またはイオン化イオン性化合物(r)とともに、
公知の有機アルミニウム化合物を用いてもよい。
【0071】上記のようなメタロセン化合物(p)と、
有機アルミニウムオキシ化合物(q)および/またはイ
オン化イオン性化合物(r)とから形成される触媒の存
在下に、エチレンおよびα−オレフィンを、通常液相で
共重合させることにより、エチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)が得られる。この際、一般に
炭化水素溶媒が用いられるが、α−オレフィンを溶媒と
して用いてもよい。エチレンおよびα−オレフィンは、
バッチ法あるいは連続法のいずれの方法で共重合されて
もよい。共重合をバッチ法で実施するに際しては、前記
触媒は以下ような濃度で用いられる。
【0072】メタロセン化合物(p)と有機アルミニウ
ムオキシ化合物(q)またはイオン化イオン性化合物
(r)とからなるメタロセン系触媒は、重合系内のメタ
ロセン化合物(p)の濃度が通常0.00005〜1ミ
リモル/liter(重合容積)、好ましくは0.0001
〜0.5ミリモル/literとなる量で用いられる。また
有機アルミニウムオキシ化合物(q)は、重合系内のメ
タロセン化合物(p)中の遷移金属に対するアルミニウ
ム原子のモル比(Al/遷移金属)で1〜10000、
好ましくは10〜5000の量で供給される。
【0073】イオン化イオン性化合物(r)の場合は、
重合系内のメタロセン化合物(p)に対するイオン化イ
オン性化合物(r)のモル比〔イオン化イオン性化合物
(r)/メタロセン化合物(p)〕で0.5〜20、好
ましくは1〜10の量で供給される。また有機アルミニ
ウム化合物が用いられる場合には、通常約0〜5ミリモ
ル/liter(重合度積)好ましくは約0〜2ミリモル/l
iterとなるような量で用いられる。
【0074】共重合反応は、通常温度が−20〜+15
0℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜
100℃で、圧力が0を超えて8MPa(ゲージ圧)以
下、好ましくは0を超えて5MPa(ゲージ圧)以下の
条件下に行われる。共重合に際しては、水素などの分子
量調節剤を用いることもできる。
【0075】上記のようにしてエチレンおよびα−オレ
フィンを共重合させると、エチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)は通常これを含む重合液とし
て得られる。この重合液は、常法により処理され、エチ
レン・α−オレフィンランダム共重合体(B−1)が得
られる。
【0076】前記変性前のエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B−1)にグラフトする不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体(B−2)としては、アクリル
酸、マレイン酸、フマール酸、テトラヒドロフタル酸、
イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン
酸およびナジック酸TM(エンドシス−ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸)等
の不飽和カルボン酸;これらの不飽和カルボン酸の酸ハ
ライド化合物、アミド化合物、イミド化合物、酸無水物
およびエステル化合物等の誘導体などをあげることがで
きる。誘導体の具体的なものとしては、塩化マレニル、
マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレ
イン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマ
レエートなどがあげられる。これらの中では、不飽和ジ
カルボン酸またはその酸無水物が好適であり、特にマレ
イン酸、ナジック酸TMまたはこれらの酸無水物が好適で
ある。
【0077】上記不飽和カルボン酸またはその誘導体の
グラフト量は、変性前のエチレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体(B−1)100重量%に対して0.01
〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。グ
ラフト量が上記範囲にある場合、グラフト変性エチレン
・α−オレフィンランダム共重合体(B)はポリエステ
ル樹脂組成物中において分散性に優れるとともに熱安定
性に優れ、溶融時に樹脂が着色することもない。しか
も、このようなグラフト変性エチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体(B)を用いると、機械的強度に優れ
た成形体を提供し得るポリエステル樹脂組成物を得るこ
とができる。
【0078】なお、変性前のエチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体(B−1)にグラフトされる不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体(B−2)のグラフト位置は
特に限定されず、グラフト変性エチレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体(B)を構成するエチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体(B−1)の任意の炭素原子
に不飽和カルボン酸またはその誘導体(B−2)が結合
していればよい。
【0079】グラフト変性エチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体(B)は、公知の種々の方法、たとえば
次のような方法を用いて調製することができる。 (1)変性前のエチレン・α−オレフィンランダム共重
合体(B−1)を溶融させて不飽和カルボン酸(B−
2)を添加してグラフト共重合させる方法。 (2)変性前のエチレン・α−オレフィンランダム共重
合体(B−1)を溶媒に溶解させて不飽和カルボン酸等
(B−2)を添加してグラフト共重合させる方法。
【0080】いずれの方法も、上記不飽和カルボン酸等
のグラフトモノマーを効率よくグラフト共重合させるた
めには、ラジカル開始剤の存在下にグラフト反応を行う
のが好ましい。上記ラジカル開始剤としては、有機ペル
オキシド、アゾ化合物などが使用される。
【0081】ラジカル開始剤の具体的なものとしては、
ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキ
シド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペ
ルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキ
シドベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(te
rt−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウ
ロイルペルオキシド、tert−ブチルペルアセテー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチ
ルペルオキシド)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシド)ヘキサ
ン、tert−ブチルペルベンゾエート、tert−ブ
チルペルフェニルアセテート、tert−ブチルペルイ
ソブチレート、tert−ブチルペル−sec−オクト
エート、tert−ブチルペルピバレート、クミルペル
ピバレート、tert−ブチルペルジエチルアセテート
等の有機ペルオキシド;アゾビスイソブチロニトリル、
ジメチルアゾイソブチレート等のアゾ化合物などがあげ
られる。これらの中ではジクミルペルオキシド、ジ−t
ert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペル
オキシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブチルペ
ルオキシイソプロピル)ベンゼンなどのジアルキルペル
オキシドが好ましい。
【0082】ラジカル開始剤は変性前のエチレン・α−
オレフィンランダム共重合体(B−1)100重量部に
対して、通常0.001〜1重量部、好ましくは0.0
05〜0.5重量部、さらに好ましくは0.01〜0.
3重量部の量で用いるのが望ましい。ラジカル開始剤を
使用したグラフト反応、あるいはラジカル開始剤を使用
せずに行うグラフト反応における反応温度は、通常60
〜350℃、好ましくは150〜300℃とするのが望
ましい。
【0083】本発明の組成物は、前記ポリエステル樹脂
(A)100重量部に対して前記グラフト変性エチレン
・α−オレフィンランダム共重合体(B)を5〜200
重量部、好ましくは10〜100重量部、さらに好まし
くは10〜60重量部の割合で含有している。グラフト
変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(B)
が上記範囲にある場合、耐低温衝撃性、剛性および室温
での破壊靭性に優れた成形体を提供することができる成
形性に優れたポリエステル樹脂組成物を得ることができ
る。
【0084】本発明のポリエステル樹脂組成物には、ポ
リエステル樹脂(A)およびグラフト変性エチレン・α
−オレフィンランダム共重合体(B)の他に、必要に応
じて他の成分、例えば(A)成分および(B)成分以外
の重合体や、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光保護剤、亜
リン酸塩系熱安定剤、過酸化物分解剤、塩基性補助安定
剤、増核剤、可塑剤、潤滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔
料、染料および充填剤などの添加剤を、本発明の目的を
損なわない範囲で配合することができる。上記充填剤と
しては、カーボンブラック、アスベスト、タルク、シリ
カ、シリカアルミナなどがあげられる。
【0085】本発明のポリエステル樹脂組成物は、前記
ポリエステル樹脂(A)と、グラフト変性エチレン・α
−オレフィンランダム共重合体(B)と、必要に応じて
配合される他の成分とを、種々の公知の方法で溶融混合
することにより調製することができる。すなわち、本発
明のポリエステル樹脂組成物は各成分を同時にまたは逐
次的に、たとえばヘンシェルミキサー、V型ブレンダ
ー、タンブラーミキサー、リボンブレンダー等に装入し
て混合した後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バ
ンバリーミキサー等で溶融混練することにより調製する
ことができる。また前記添加剤、例えば酸化防止剤など
は任意の段階で必要に応じて添加することができる。調
製の際、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等
の混練性能に優れた装置を使用すると、各成分がより均
一に分散された高品質のポリエステル樹脂組成物が得ら
れるので好ましい。
【0086】本発明のポリエステル樹脂組成物は、従来
ポリエステルが使用されていた分野などにおいて、任意
の形状に成形して広く利用することができる。特に、耐
衝撃性、耐低温衝撃性、剛性および靭性が要求される分
野において好適に使用することができる。具体的には、
容器、フィルム、ボトル、食品包装材料、繊維、機械部
品、電気電子部品、自動車部品、その他工業部品などが
あげられる。成形には射出成形、押出成形、圧縮成形、
発泡成形等の溶融成形法など、種々の公知の方法が採用
できる。
【0087】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポ
リエステル樹脂に特定のグラフト変性エチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体を特定量配合しているので、
耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性に優れ、しかも剛性お
よび破壊靭性に優れている。
【0088】
【発明の実施の形態】次に本発明を実施例により具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0089】実施例1 《無水マレイン酸グラフト変性・α−オレフィンランダ
ム共重合体の調製》変性前のエチレン・α−オレフィン
ランダム共重合体(B−1)としては、ビス(1,3−
ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムクロリド
を含むメタロセン系触媒を用いて重合した下記物性を有
するエチレン・1−オクテンランダム共重合体を用い
た。 1−オクテン単位の含有量:10モル% MFR(ASTM D1238、190℃、荷重2.1
6kg):3.8g/10分 DSCで求めたガラス転移温度:−57℃ X線回折法により測定した結晶化度:16% GPCにより求めたMw/Mn:2.2 前記数式〔I〕から算出したB値:1.0 gη*:1.0 密度:885kg/m3 鎖の形状:直鎖状
【0090】上記エチレン・1−オクテンランダム共重
合体10kgと、予め無水マレイン酸100gおよびジ
−tert−ブチルペルオキシド6gを100gのアセ
トンに溶解させた溶液とをヘンシェルミキサー中でブレ
ンドした。次に、得られたブレンド物をスクリュー径4
0mm、L/D=26の1軸押出機のホッパーより投入
し、樹脂温度260℃、押出量6kg/時間でストラン
ド状に押し出して水冷した後、ペレタイズして無水マレ
イン酸グラフト変性エチレン・1−オクテンランダム共
重合体を得た。
【0091】得られたグラフト変性エチレン・1−オク
テンランダム共重合体から未反応の無水マレイン酸をア
セトンで抽出後、このグラフト変性エチレン・1−オク
テンランダム共重合体中における無水マレイン酸グラフ
ト量を測定したところ、グラフト量は0.93重量%で
あった。
【0092】《熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の調
製》ポリブチレンテレフタレート〔東レ(株)製140
1−X06、商標、MFR(250℃、325g荷重)
=5g/10分、以下PBTと略記する〕100重量部
と、上記ペレット状の無水マレイン酸グラフト変性エチ
レン・1−オクテンランダム共重合体10重量部とを、
ヘンシェルミキサーを用いて混合し、ドライブレンド物
を調製した。次に、このドライブレンド物を255℃で
設定した2軸押出機(L/D=40、3mmφ)に供給
し、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物のペレットを調製
した。得られた熱可塑性ポリエステル樹脂組成物のペレ
ットを120℃で1昼夜乾燥した後、下記条件で射出成
形を行い、物性試験用試験片を作製した。
【0093】《物性の評価》続いて、下記の方法により
熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の物性評価を行った。
結果を表2に示す。 ○引張り試験 1/8インチ厚みの試験片を用い、ASTM D638
により降伏点応力、破断点応力、破壊点伸びを測定し
た。なお試験片の状態調製は乾燥状態で23℃の温度で
2日間行った。 ○曲げ試験 1/8インチ厚みの試験片を用い、ASTM D790
により曲げ弾性率、曲げ降伏点応力を測定した。なお試
験片の状態調製は乾燥状態で23℃の温度で2日行っ
た。 ○アイゾット衝撃試験 1/8インチ厚みの試験片を用い、ASTM D256
により23℃および−40℃におけるノッチ付アイゾッ
ト衝撃強度を測定した。なお試験片の状態調製は、乾燥
状態で23℃の温度で2日行った。
【0094】実施例2〜4、比較例1〜4 実施例1で用いた無水マレイン酸変性エチレン・1−オ
クテンランダム共重合体の代わりに、表1に示す無水マ
レイン酸変性共重合体(B)を用いた以外は実施例1と
同様にして行った。結果を表2に示す。
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリエステル樹脂100重量部に
    対して、 (B)エチレン単位と炭素数6〜20のα−オレフィン
    単位とからなるエチレン・α−オレフィンランダム共重
    合体(B−1)に不飽和カルボン酸またはその誘導体
    (B−2)がグラフトしたグラフト変性エチレン・α−
    オレフィンランダム共重合体5〜200重量部を含むポ
    リエステル樹脂組成物であって、不飽和カルボン酸また
    はその誘導体(B−2)のグラフト量が0.01〜10
    重量%であり、グラフト変性前の前記エチレン・α−オ
    レフィンランダム共重合体(B−1)が、 (a)炭素数6〜20のα−オレフィン単位の含有量が
    6〜25モル%、 (b)メルトフローレート(ASTM D1238、1
    90℃、荷重2.16kg)が0.1〜50g/10分
    であることを特徴とするポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 グラフト変性前のエチレン・α−オレフ
    ィンランダム共重合体(B−1)が、メタロセン系触媒
    の存在下に、エチレンと炭素数6〜20のα−オレフィ
    ンとをランダム共重合させたエチレン・α−オレフィン
    ランダム共重合体である請求項1記載のポリエステル樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 グラフト変性前のエチレン・α−オレフ
    ィンランダム共重合体(B−1)が、 (c)ガラス転移温度(Tg)が−50℃以下、 (d)X線回折法により測定した結晶化度が30%未
    満、 (e)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
    C)により求めた分子量分布(Mw/Mn)が3以下、 (f)数式〔I〕 B=POE/(2PO・PE) ・・・〔I〕 〔式中、PEおよびPOはそれぞれ変性前のエチレン・α
    −オレフィンランダム共重合体(B−1)中に含有され
    ているエチレン単位のモル分率およびα−オレフィン単
    位のモル分率であり、POEは全ダイアド(dyad)連
    鎖数に対するエチレン・α−オレフィン交互連鎖数の割
    合であり、13C−NMRスペクトルから求められる値で
    ある。〕から算出したB値が1〜1.4、 (g)135℃、デカリン中で測定したエチレン・α−
    オレフィンランダム共重合体(B−1)の極限粘度
    〔η〕と、直鎖エチレン・プロピレンランダム共重合体
    (ここで、直鎖エチレン・プロピレンランダム共重合体
    のエチレン単位含有量は70モル%であり、光散乱法に
    より測定した重量平均分子量(Mw)はエチレン・α−
    オレフィンランダム共重合体(B−1)と同じであ
    る。)の極限粘度〔η〕blankとの比〔gη*(=〔η〕
    /〔η〕blank)〕が0.95を超える直鎖状エチレン
    ・α−オレフィンランダム共重合体である請求項1また
    は2記載のポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B−1)成分である直鎖状エチレン・
    α−オレフィンランダム共重合体が、下記一般式(1)
    または(2)で表されるメタロセン化合物を含むメタロ
    セン系触媒の存在下に、エチレンと炭素数6〜20のα
    −オレフィンとをランダム共重合させたエチレン・α−
    オレフィンランダム共重合体である請求項3記載のポリ
    エステル樹脂組成物。 【化1】 〔式中、M1は周期表4族の遷移金属であり、 R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハ
    ロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオ
    ウ含有基、窒素含有基またはリン含有基であり、 R3およびR4はそれぞれ独立に炭素数1〜20のアルキ
    ル基であり、 X1およびX2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハ
    ロゲン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基で
    あり、 Y1は炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜
    20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有
    基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−
    O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO2−、−N
    7−、−P(R 7)−、−P(O)(R7)−、−BR7
    −または−AlR7である(ただし、R7は水素原子、ハ
    ロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数
    1〜20のハロゲン化炭化水素基である。)。〕 【化2】 〔式中、M2は周期表4族の遷移金属であり、 R21はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ハロゲ
    ンで置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル
    基、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数6〜10の
    アリール基、−NR2、−SR、−OSiR3、−SiR
    3または−PR2基(Rはハロゲン原子、炭素数1〜10
    のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基)であ
    り、 R22〜R28はそれぞれ独立に上記R21と同様であるか、
    あるいは隣接するR22〜R28がそれらの結合する炭素原
    子とともに、芳香族環または脂肪族環を形成していても
    よく、 X3およびX4はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
    子、OH基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
    10のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、炭
    素数6〜10のアリールオキシ基、炭素数2〜10のア
    ルケニル基、炭素数7〜40のアリールアルキル基、炭
    素数7〜40のアルキルアリール基、炭素数8〜40の
    アリールアルケニル基であり、 Z1は、 【化3】 =BR31、=AlR31、−Ge−、−Sn−、−O−、
    −S−、=SO、=SO 2、=NR31、=CO、=PR
    31または=P(O)R31である(ただし、R31およびR
    32はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1
    〜10のアルキル基、炭素数1〜10のフルオロアルキ
    ル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数6〜10の
    フルオロアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、
    炭素数2〜10のアルケニル基、炭素数7〜40のアリ
    ールアルキル基、炭素数8〜40のアリールアルケニル
    基または炭素数7〜40のアルキルアリール基である
    か、あるいはR31とR32とは、それぞれそれらの結合す
    る原子とともに環を形成してもよい。M3はケイ素、ゲ
    ルマニウムまたはスズである。)。〕
  5. 【請求項5】 グラフト変性前のエチレン・α−オレフ
    ィンランダム共重合体(B−1)が、 (c)ガラス転移温度(Tg)が−50℃以下、 (d)X線回折法により測定した結晶化度が30%未
    満、 (e)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
    C)により求めた分子量分布(Mw/Mn)が3以下、 (f)数式〔I〕 B=POE/(2PO・PE) ・・・〔I〕 〔式中、PEおよびPOはそれぞれ変性前のエチレン・α
    −オレフィンランダム共重合体(B−1)中に含有され
    ているエチレン単位のモル分率およびα−オレフィン単
    位のモル分率であり、POEは全ダイアド(dyad)連
    鎖数に対するエチレン・α−オレフィン交互連鎖数の割
    合であり、13C−NMRスペクトルから求められる値で
    ある。〕から算出したB値が1〜1.4、 (h)135℃、デカリン中で測定したエチレン・α−
    オレフィンランダム共重合体(B−1)の極限粘度
    〔η〕と、直鎖エチレン・プロピレンランダム共重合体
    (ここで、直鎖エチレン・プロピレンランダム共重合体
    のエチレン単位含有量は70モル%であり、光散乱法に
    より測定した重量平均分子量(Mw)はエチレン・α−
    オレフィンランダム共重合体(B−1)と同じであ
    る。)の極限粘度〔η〕blankとの比〔gη*(=〔η〕
    /〔η〕blank)〕が0.2〜0.95である長鎖分岐
    状エチレン・α−オレフィンランダム共重合体である請
    求項1または2記載のポリエステル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (B−1)成分である長鎖分岐状エチレ
    ン・α−オレフィンランダム共重合体が、下記一般式
    (3)で表されるメタロセン化合物を含むメタロセン系
    触媒の存在下に、エチレンと炭素数6〜20のα−オレ
    フィンとをランダム共重合させたエチレン・α−オレフ
    ィンランダム共重合体である請求項5記載のポリエステ
    ル樹脂組成物。 【化4】 〔式中、M4は周期表4族の遷移金属であり、 R41はそれぞれ独立に炭素数1〜6の炭化水素基であ
    り、 R42、R44、R45およびR46はそれぞれ独立に水素原
    子、ハロゲン原子または炭素数1〜6の炭化水素基であ
    り、 R43はそれぞれ独立に炭素数6〜16のアリール基であ
    り、このアリール基はハロゲン原子、炭素数1〜20の
    炭化水素基または有機シリル基で置換されていてもよ
    い。X5およびX6はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の
    ハロゲン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基
    であり、 Y2は炭素数1〜20の2価の炭化水素基、炭素数1〜
    20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有
    基、2価のゲルマニウム含有基、−O−、−CO−、−
    S−、−SO−、−SO2−、−NR47−、−P
    (R47)−、−P(O)(R47)−、−BR47−または
    −AlR47である(ただし、R47は水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の
    ハロゲン化炭化水素基である。)。〕
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