JPH1158545A - 中空状ゴム製品の成形方法 - Google Patents

中空状ゴム製品の成形方法

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JPH1158545A
JPH1158545A JP22720997A JP22720997A JPH1158545A JP H1158545 A JPH1158545 A JP H1158545A JP 22720997 A JP22720997 A JP 22720997A JP 22720997 A JP22720997 A JP 22720997A JP H1158545 A JPH1158545 A JP H1158545A
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JP
Japan
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film
rubber
hollow
product
rubber product
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JP22720997A
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English (en)
Inventor
Fuminori Kitou
史訓 鬼頭
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無理抜きすることなく、また、接着剤なし
で、しかも、簡便で且つ品質的にも優れる中空状ゴム製
品の成形方法を提供する。 【解決手段】 フィルム1を挟着するようにして未加硫
のゴムシート2a,2aで覆着した後、該ゴムシート2
aを加熱加硫することにより、前記フィルム1と接する
部分を除き、両ゴムシート2,2が結合するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用シート,
ベッド等のクッション材に組み込んだり、或いは、浮き
袋等として使用できる中空状ゴム製品の成形方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、中空状ゴム製品の成形方法と
して、中芯法および接着法が知られている。中芯法は、
図8のごとく、適宜大きさの芯材81を用いその表面を
覆うようにゴム膜82を形成して加硫した後、その口部
83よりゴム膜内に空気を吹き込んで該ゴム膜を膨張さ
せると共に、該口部83を押し拡げることによって該芯
材81を無理矢理抜き出す方法である。また、接着法
は、シート状のゴム9を二つ折りにし周縁部91を接着
剤により接合することにより中空部Oをもつ中空袋状に
成形する方法である(図9)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記中芯法
では、空気吹き込み時にゴム強度が空気圧に負け、製品
そのものが破裂してしまうことがあり、不良品になり易
い欠点があった。また、製品を膨らませ無理抜きするた
めに、伸びによる永久変形が生じ、弾性および寸法安定
性が損われ易かった。加えて、中芯法では口部83の径
を芯材81を抜き出し得るような径にしなければならな
いため、中空状ゴム製品に形状制約があり、内容積が大
きくて口部径が小さな形状に成形できない欠点があっ
た。
【0004】一方、接着法は、接着剤の接着力如何であ
ってその接着剤の接着力以上の強度が望めず、接着不良
による空気洩れ等の不良が生じ易かった。また、接着剤
コストも無視できない問題であり、更に、ゴム成形後に
接着処理を行なうため、製品完成までのサイクルダウン
が生じるなどコスト高が必至であった。
【0005】本発明は上記問題点を解決するもので、無
理抜きすることなく、また、接着剤なしで、しかも、簡
便で且つ品質的にも優れる中空状ゴム製品の成形方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1記載の発明の要旨は、フィルムを挟着するよう
にして未加硫のゴムシートで覆着した後、該ゴムシート
を加熱加硫することにより、前記フィルムと接する部分
を除き、両ゴムシートが結合するようにしたことを特徴
とする中空状ゴム製品の成形方法にある。請求項2記載
の発明たる中空状ゴム製品の成形方法は、請求項1で、
フィルムに熱可塑性フィルムを用い、加硫時の加熱によ
り該熱可塑性フィルムが溶融し消失するようにしたこと
を特徴とする。ここで、「熱可塑性フィルムが溶融し消
失する」は、熱可塑性フィルムが溶融して、フィルム形
状の形がなくなることをいう。請求項3記載の発明たる
中空状ゴム製品の成形方法は、請求項1または2で、未
加硫の両ゴムシートの間に外部と連通する逆止弁を介在
させた状態で該両ゴムシートを加硫することを特徴とす
る。
【0007】請求項1の発明のごとく、フィルムを挟着
するようにして未加硫ゴムシートで覆着後、加熱加硫に
よりフィルムと接する部分を除き両ゴムシートが結合す
るようにすると、フィルムと接する部分へ空気を送り込
むことにより中空部ができるので、簡単に中空状ゴム製
品を造れるようになる。請求項2の発明のごとく、フィ
ルムに熱可塑性フィルムを用い、加硫時の加熱により該
熱可塑性フィルムが溶融し消失するようになると、中空
部への空気の出し入れ時にフィルムで阻害されることが
ないので、品質的に優れた中空状ゴム製品となる。請求
項3の発明のごとく、未加硫の両ゴムシートの間に逆止
弁を介在させた状態で該両ゴムシートを加硫すると、逆
止弁付き中空状ゴム製品となるので、ガス抜け防止に役
立つ。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る中空状ゴム製
品の成形方法の実施形態について詳述する。
【0009】(1)実施形態1 図1〜図5は、本発明の中空状ゴム製品の成形方法の一
形態で、図1は未加硫ゴムシートと熱可塑性フィルムの
斜視図、図2は加硫成形直前のセット状態にある未加硫
ゴムシートと熱可塑性フィルムの横断面図、図3は加硫
成形を終えた中空状ゴム製品にエアを吹き込んで膨張さ
せた状態の横断面図、図4,図5は中空状ゴム製品の具
体的使用例の説明図である。
【0010】中空状ゴム製品の成形方法は、まず、フィ
ルムとしての熱可塑性フィルム1(例えばポリプロピレ
ン)と所定厚みの未加硫ゴムシート2aを準備する。そ
して、熱可塑性フィルム1を中空部Oを形成できる大き
さに裁断し、また、未加硫ゴムシート2aを該熱可塑性
フィルム1より一回り大きなものとする。次いで、熱可
塑性フィルム1の両面にサンドイッチ状に未加硫のゴム
シート2a,2aを配置し(図1)、熱可塑性フィルム
1を挟着するようにして未加硫ゴムシート2a,2aで
覆着する(図2)。この一体品を例えば熱源を取り付け
たプレス用金型(図示せず)にセットする。
【0011】その後、前記一体品の加熱加硫を行う。こ
の加硫により、ゴムの網状化が進み、更に、ゴムシート
周縁部21での接着が同時進行する。ゴムシート2a
は,物理的,化学的性質に大きな変化が起き,引張強度
が増大し高弾性のゴム2b(軟質ゴム)に変わる。そし
て、フィルム1と接しないゴムシート2の周縁部21が
互いに強固に接着結合する。但し、中央部22は熱可塑
性フィルム1が両ゴムシート2,2間に介在しているの
で、ゴムシート2,2同士の接着が妨げられることとな
る。従って、加硫作業を終えた段階では、ゴムシート2
b,2bは中央部22が二重状に分離したままで周縁部
21のみが加硫接着により強固に一体化した所望の中空
状ゴム製品Aになっている。
【0012】ところで、前記熱可塑性フィルム1につい
ては、出来上った製品内部に残留してもよいが、前記加
熱加硫時に溶融し、両ゴムシート2bの内面に付着する
スキン膜3となって、事実上、フィルム形状が消失する
のがより好ましい。フィルム1が残ると、中空状ゴム製
品Aになった場合、中空部Oへの空気等のガスの注入,
排出でフィルム1が邪魔になる場合がでてくるが、フィ
ルム1が加硫時に消失すると、斯る不具合が解消される
からである。本実施例形態の加硫作業では、160℃〜
180℃で8分間程度加熱するのであるが、この加硫完
了直前でフィルム1としての形状が溶けてなくなるよう
な融点が低くて薄いフィルム厚をもつポリプロピレン,
ポリエチレン,ポリアセタール,飽和ポリエステル等の
熱可塑性フィルムがより好ましくなる。あまりに早い時
点でフィルム形状が消失してしまうと、中央部22のゴ
ムシート同士が加硫過程でくっついてしまい、中空部O
ができなくなる虞れがあるからである。熱可塑性フィル
ム1が消失する場合は、溶融後、形を変え、ゴムシート
2bのアンカー効果等によりシート内壁面に付着するこ
とになる(図3)。
【0013】かくのごとく成形された中空状ゴム製品A
は、平常時、扁平状態にある。しかしながら、外部から
例えば注射針を突刺するなど何らかの手段で空気を中空
部Oのゴムシート2b,2b間に注入することにより、
図3のごとく中空部Oを膨らますことができる。従っ
て、該中空状ゴム製品Aを高弾性のクッション材、或い
は空気洩れのない耐久性に優れた浮き袋等として使用で
きる。自動車用シートS(例えば、図4の自動車ランバ
ーサポート)、或いは図5のベッドB等にクッション材
として内装させ、ポンプ5によってチューブ6を介して
空気等の流体を適宜圧送させることにより、該中空状ゴ
ム製品Aの膨張を自在にコントロールできる。運転手や
就寝者の体形,体重等に合わせて流体圧を調節すること
で、身体が常に適切に支持され、乗り心地を良くした
り、寝たきりの就寝者の床ずれを防止したりするのに役
立つ。そして、熱可塑性フィルムを未加硫のゴムシート
の間に挟着して加硫することによって、熱可塑性フィル
ムの有る部分が融着しないようにして中空状ゴム製品を
成形するので、従来の中芯法のごとく芯材を抜き出す必
要がなく、また、接着法のごとく接着不良や接着強度不
足の虞れもない。勿論、口部径が小さい形態も容易に成
形でき、更に、所要加工工数が軽減されコスト低減に大
いに貢献する。そして、所要部分を加硫による結合で確
実に一体化できるので、高強度で信頼性の高い中空状ゴ
ム製品が得られる。
【0014】(2)実施形態2 本実施形態の中空状ゴム製品は、図6のごとく、未加硫
ゴムシート2a,2aの間に熱可塑性フィルム1を挟着
する際、その周縁部21の間に外部と連通する逆止弁4
を介在させたものである。ゴムシート2を加硫するにあ
たり、該逆止弁4の周囲に周縁部21を密着させて加硫
成形を終える。加硫過程で、逆止弁4の中空状ゴム製品
への接着,一体化が図られる。出来上がった中空状ゴム
製品Aは、逆止弁4を通して中空部Oに空気等の流体を
注入できるようになっている。他の構成は実施形態1と
同じでその説明を省く。実施形態1と同一符号は同一ま
たは相当部分を示す。このような逆止弁4を設けた中空
状ゴム製品Aは、実施形態1の作用,効果に加え、中空
部Oのガス抜け防止を図ることができる。上記逆止弁4
に代え、未加硫の両ゴムシートの間に外部と連通する短
管(或いはチューブ等)を介在させて、中空状ゴム製品
の中空部への空気注入を行い易くすることもできる。
【0015】尚、本発明においては、前記実施例に示す
ものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種
々変更できる。フィルム1,ゴムシート2等の大きさ,
形状,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。また、
本発明の成形方法は、本実施形態に示したクッション材
や浮き袋に限らず、エアバッグ、その他の中空ゴム製品
を成形するのに利用できる。
【0016】
【発明の効果】以上のごとく、本発明の中空状ゴム製品
の成形方法は、製品形状の制限がなく、また、無理抜き
や接着剤を用いずして、品質的に優れた中空状ゴム製品
を簡単に造ることができ、極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る中空状ゴム製品の成形方法
で、未加硫ゴムシートと熱可塑性フィルムの斜視図であ
る。
【図2】加硫成形直前のセット状態にある未加硫ゴムシ
ートと熱可塑性フィルムの横断面図である。
【図3】加硫成形を終えた中空状ゴム製品にエアを吹き
込んで膨張させた状態の横断面図である。
【図4】中空状ゴム製品の具体的使用例の説明図であ
る。
【図5】中空状ゴム製品の具体的使用例の説明図であ
る。
【図6】実施形態2に係る中空状ゴム製品の成形方法
で、加硫成形直前のセット状態にある未加硫ゴムシート
と熱可塑性フィルムの横断面図である。
【図7】実施形態2で、加硫成形を終えた中空状ゴム製
品にエアを吹き込んで膨張させた状態の横断面図であ
る。
【図8】従来技術の説明図である。
【図9】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 熱可塑性フィルム(フィルム) 2 ゴムシート 2a 未加硫ゴムシート 2b 加硫ゴムシート 4 逆止弁 A 中空状ゴム製品

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムを挟着するようにして未加硫の
    ゴムシートで覆着した後、該ゴムシートを加熱加硫する
    ことにより、前記フィルムと接する部分を除き、両ゴム
    シートが結合するようにしたことを特徴とする中空状ゴ
    ム製品の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記フィルムに熱可塑性フィルムを用
    い、加硫時の加熱により該熱可塑性フィルムが溶融し消
    失するようにした請求項1に記載の中空状ゴム製品の成
    形方法。
  3. 【請求項3】 未加硫の両ゴムシートの間に外部と連通
    する逆止弁を介在させた状態で該両ゴムシートを加硫す
    る請求項1または2に記載の中空状ゴム製品の成形方
    法。
JP22720997A 1997-08-08 1997-08-08 中空状ゴム製品の成形方法 Pending JPH1158545A (ja)

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