JPH1154370A - トリマコンデンサ - Google Patents

トリマコンデンサ

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Publication number
JPH1154370A
JPH1154370A JP9205552A JP20555297A JPH1154370A JP H1154370 A JPH1154370 A JP H1154370A JP 9205552 A JP9205552 A JP 9205552A JP 20555297 A JP20555297 A JP 20555297A JP H1154370 A JPH1154370 A JP H1154370A
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JP
Japan
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stator
electrode
substrate
rotor
dielectric
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JP9205552A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nakao
浩 中尾
Yusuke Tsutsumi
祐介 堤
Tomotsugu Kimotsuki
智嗣 肝付
Kazumasa Watanabe
一正 渡辺
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性に優れ、且つステータ基板と誘電体ロ
ータとの接触状態が変動せず、初期特性、経時的な特性
のいずれもが安定し、ステータ電極の形成が容易なトリ
マコンデンサを提供する。 【解決手段】 表面にステータ電極2、一方端面にステ
ータ端子22が夫々形成されたステータ基板1上に、ロ
ータ電極32を有する誘電体ロータ3を配置し、前記ス
テータ基板1と誘電体ロータ3とを誘電体ロータ3が回
動自在とする調整ピン4で挟持したトリマコンデンサで
ある。そして、ステータ基板1は、ステータ電極2とス
テータ端子22とを結ぶ接続用溝部12及び該接続用溝
部12に金属材料が埋設された接続用導体膜21を有す
るとともに、ステータ電極2の表面と同一表面となり、
且つ前記接続用導体膜22を被覆するガラス被覆膜23
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性に優れ、且
つ特性安定に優れたトリマコンデンサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】トリマコンデンサは、貫通孔が形成さ
れ、且つ表面にステータ電極、端面にステータ端子が形
成されたステータ基板と、貫通孔が形成され且つロータ
電極を備えた円板状の誘電体ロータと、ロータ電極と導
通するとともに誘電体ロータの貫通孔及びステータ基板
の貫通孔に挿通される調整ピンと、ステータ基板の裏面
から他方端面に延出されたロータ端子とから構成されて
いた。
【0003】このようなトリマコンデンサの配置につい
ては、ステータ基板上にシリコーンオイルなどの潤滑剤
を介在させて誘電体ロータを配置し、さらに誘電体ロー
タの貫通孔、ステータ基板の貫通孔に挿通するようにし
て、誘電体ロータ上に、調整ピンを固定し、調整ピンの
一部をステータ基板の裏面で、ロータ端子の一部に電気
的に接続されるようにカシメ処理していた。尚、誘電体
ロータのロータ電極と調整ピンとは、例えば、誘電体ロ
ータの貫通孔内で、また、誘電体ロータの表面で電気的
に導通していた。
【0004】そして、調整ピンを所定量回動調整するこ
とによって、誘電体ロータがステータ基板上を回動し、
ロータ電極とステータ電極との対向面積が変化して、所
定容量成分がロータ端子とステータ端子との間から導出
される。
【0005】従来のトリマコンデンサは、ステータ基板
が樹脂から構成されており、このステータ基板を樹脂モ
ールド成型する際に、ステータ電極、ステータ端子が一
体化した金属部材を用いて、ステータ電極及びステータ
端子がステータ基板の所定位置に配置されるようにして
いた。
【0006】このため、樹脂モールド成型時の金属部材
の保持のバラツキによっては、ステータ電極の表面がス
テータ基板の表面と同一平面と成らなず、各トリマコン
デンサ毎に、容量可変範囲、直線性などがバラツいてし
まう。
【0007】また同時に、ステータ基板が樹脂で構成さ
れているため、トリマコンデンサをプリント配線基板に
リフロー半田接合で実装すると、このリフロー処理の熱
履歴でステータ基板の形状に歪みが発生してしまい、ス
テータ電極とロータ電極との対向位置関係が変化してし
まう。これによって、プリント配線基板に実装したトリ
マコンデンサの容量可変範囲、直線性特性が変動してし
まうという問題があった。
【0008】このような問題点を解決するため、ステー
タ基板をセラミックで構成し、ステータ電極をAg等を
主成分とする導電性ペーストの印刷、焼きつけによる厚
膜導体膜で構成して、半田接合にかかる熱(約200℃
まで)でも変形しないようにすることが考えられる。
【0009】このような構造は、ステータ基板となるセ
ラミック基板上に、Ag等を主成分とする導電性ペース
トの印刷して形成することから、焼きつけたステータ電
極は、基板の表面から例えば、数十μm程度の突出して
しまうことになる。
【0010】このような表面形状のステータ基板では、
上述したステータ基板と誘電体ロータとの間に介在した
特性の長期安定化を図るための潤滑剤が、ステータ基板
の外部に流出してしまい、その結果、潤滑剤厚みが変化
して、経時的に変動してしまう。
【0011】このため、特開平5−267100号で
は、厚膜導体膜で形成したステータ電極とそれ以外の部
分との境界部で段差が生じないようにしたトリマコンデ
ンサが提案されている。
【0012】このトリマコンデンサでは、ステータ電極
が形成されたステータ基板の表面に、ガラスやエポキシ
系樹脂などの絶縁体膜を塗布・硬化し、塗布した絶縁体
膜をステータ電極の表面とガラス被覆膜の表面とが同一
になるように表面研磨をしていた。これにより、絶縁体
膜とステータ電極との段差が2μm以下となるようにし
ていた。
【0013】しかし、絶縁体膜がエポキシなどの樹脂を
用いれば、上述のようにプリント配線基板上にリフロー
処理により半田接合する際に、熱分解されてしまい、そ
の表面が変形してしまう。即ち、ステータ基板の表面材
料としては不向きである。
【0014】また、構造的はステータ基板の表面には、
ステータ電極と該ステータ電極とステータ端子とを接続
する接続部が形成されている。この接続部は、ステータ
電極と同時に形成されている。このような構造で、上述
したように、ステータ基板の表面の絶縁体膜を表面研磨
して、ステータ電極を露出させると、同時に接続部が露
出してしまう。
【0015】また、実際の表面研磨加工においては、研
磨加工性の相違する2つの材料を研磨すると、その境界
部分の何れかの材料は過剰研磨され、全体として表面が
平坦化しても、境界部分に過剰研磨痕である窪みが残存
してしまう。例えば、ステータ電極、接続部にAg導体
を、絶縁体膜にガラスをそれぞれ用いて、ガラスから成
る絶縁体膜をダイヤモンド砥粒(#2000)をメタル
ボンドやレジンボンドで固めた砥石で研磨を行った場合
に、両材料のうち、Ag導体のステータ電極及び接続部
の方が柔らかいため、ステータ電極及び接続部の境界部
付近に1〜3μm程度凹んだ窪み発生してしまう。他の
材料を選定したとしても、同等の研磨加工性(硬度)の
ものを使用しない限りどちらかが凹んでしまうことにな
る。
【0016】この窪みは、ステータ電極及び接続部の境
界部付近に形成されることになるため、ステータ電極の
周囲から接続部の周囲を介して、ステータ基板の端面部
分にまで達してしまう。
【0017】これにより、ステータ基板と誘電体ロータ
との間に介在した潤滑剤が、窪みを通じてステータ基板
の端面に流出してしまい、構造的に潤滑剤の流出するこ
とを完全に抑えることができなかった。
【0018】これに対して、本出願人は、先にステータ
基板上に、導体層が少なくとも上下2層のステータ電極
と、ステータ電極の厚みよりも薄い接続部を被着形成
し、さらにステータ基板上に絶縁体膜を被着形成した
後、絶縁体膜をステータ電極が露出するまで、表面研磨
を行ったステータ基板を有するトリマコンデンサを提案
した。
【0019】これにより、構造的にはステータ電極はス
テータ基板の表面に独立して存在することになる。従っ
て、ステータ基板の表面を研磨した時に発生する過剰研
磨による窪みは、ステータ電極内の周囲に発生するだけ
であり、この窪みがステータ基板の端面部分にまで連通
しない。従って、ステータ基板と誘電体ロータとの間に
介在された潤滑剤は、この窪みを通じて外部に流出する
ことがない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の構造で
は、ステータ電極が上下層の2層で形成されているた
め、少なくとも2回の印刷(2種類のスクリーンを用い
た印刷)・焼きつけが必要となり、また、絶縁膜を形成
するために、少なくとも1回の印刷、焼きつけが必要と
なる。しかも、下層の導体層と上層の導体層の位置ずれ
が発生すると、ロータ電極と対向するステータ電極の有
効面積領域内に段差が発生してしまい、その結果、ロー
タ電極とステータ電極との距離が変化してしまい、最大
容量値が小さくなってしまうなどの所定特性の変動が発
生してしまうという問題点があった。
【0021】また、下層の導体層の形状を、上層の導体
層の形状よりも大きく設定しても、いずれも位置ずれが
発生すると、ロータ電極とステータ電極との間隔が変動
してしまい、最大容量値が小さくなってしまったり、容
量変化率の直線性が得られなかったりする。
【0022】本発明は、上述の問題点に鑑みて案出され
たものであり、耐熱性に優れ、且つステータ基板と誘電
体ロータとの接触状態が変動せず、初期特性、経時的な
特性のいずれもが安定し、ステータ電極の形成が容易な
トリマコンデンサを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面にステー
タ電極、一方端面に該ステータ電極と接続するステータ
端子が夫々形成されたステータ基板上に、ロータ電極を
備えたセラミックからなる円板状の誘電体ロータを配置
し、前記ステータ基板と誘電体ロータとを誘電体ロータ
を回動自在として調整ピンで固定して成るトリマコンデ
ンサにおいて、前記ステータ基板は、その表面にステー
タ電極とステータ端子とを結び、内部に接続用導体膜が
埋設された接続用溝部が形成されており、且つ前記接続
用導体膜はその表面がステータ電極の表面と同一表面を
有するガラス被覆膜で被覆されているトリマコンデンサ
である。
【0024】
【作用】本発明によれば、ステータ基板がセラミック基
板、金属材料、ガラス被覆膜で構成されているため、例
えばプリント配線基板上に半田接合する際に、複数回の
熱処理を行っても、ステータ基板が変形することが一切
ない。
【0025】また、ステータ電極が単層で形成されてい
るため、ステータ電極での形成位置ずれが誘電体ロータ
との対向領域が変動しない。
【0026】また、ガラス被覆膜が、ステータ電極とス
テータ端子とを結ぶ接続部が被覆され、その表面が、ス
テータ電極の表面と同一平面となっている。このため、
ステータ基板の表面には、ステータ電極のみが露出する
ことになる。しかも、ガラス被覆膜を研磨しても、過剰
研磨痕の窪みが発生したとしても、ステータ基板の端部
にまで延在することがないため、ステータ基板と誘電体
ロータとの間に介在させた潤滑剤が流出することが一切
ない。
【0027】これらによって、最大容量特性の変動がな
く、しかも、容量調整による直線性が得られ、非常に安
定した特性のトリマコンデンサとなる。
【0028】また、ステータ基板上に形成するステータ
電極が実質的に単層構造であるため、ステータ電極の形
成が容易なトリマコンデンサとなる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトリマコンデンサ
を図面に基づいて詳説する。
【0030】図1は、本発明のトリマコンデンサの断面
図であり、図2はその分解斜視図である。
【0031】図において、1はステータ基板であり、2
はステータ電極であり、3は誘電体ロータであり、4は
調整ピンであり、5はロータ端子である。
【0032】ステータ基板1は、その中央部分には、そ
の厚み方向に貫く貫通孔11が形成されたセラミック基
板10からなり、その表面には、貫通孔11を取り巻く
ように概略半円形状のステータ電極2が形成されてい
る。また、一方の端面には、ステータ電極2と接続する
ステータ端子22が形成されている。このステータ電極
2とステータ端子22との接続は、セラミック基板10
の表面で、ステータ電極2が形成された部位から一方端
面に延びるように形成された接続用溝部12と、該接続
用溝部12内に埋設され接続用導体膜21とによって行
われる。この接続用溝部12の深さが少なくとも10μ
m以上を有して形成されている。
【0033】また、ステータ基板1の表面には、接続用
導体膜21を覆い、ステータ電極2を露出し、且つステ
ータ電極2の表面と同一の表面となるようにガラス被覆
膜23が形成されている。
【0034】上述のステータ電極2、接続用導体膜21
は、貫通孔11及び接続用溝部12が形成されたセラミ
ック基板10(ステータ基板1)の表面に、ステータ電
極2、接続用導体膜21の形状に応じて銀などを主成分
とする導電性ペーストを印刷して焼きつけることによっ
て形成される。また、ステータ端子22は、セラミック
基板10の一方の端面に接続用導体膜21に接続するよ
うに、ステータ端子22の形状に応じて銀などを主成分
とする導電性ペーストを印刷して焼き付けることによっ
て形成される。また、ガラス被覆膜23は、ステータ電
極2、接続用導体膜21が形成されたセラミック基板1
0の表面に、ガラスペーストを印刷して焼き付けし、ス
テータ電極2の表面とガラス被覆膜23の表面を同一平
面とするよに、表面研磨処理されて形成される。
【0035】誘電体ロータ3は、例えば多層構造の誘電
体セラミック層からなる円板状となっている。また、そ
の中心部には誘電体ロータ3の厚み方向を貫くように貫
通孔31が形成されている。この誘電体ロータ3を構成
する誘電体セラミック層間には、例えば半円形状のロー
タ電極32が形成され、その一部が貫通孔31の内壁部
を介して誘電体ロータ3の導出している。このロータ電
極導出部33は調整ピンとの電気的な接続を容易にする
ために形成されている。
【0036】調整ピン4は、リン青銅などの金属材料か
らなり、必要応じて表面にはSbやAgなどのメッキが
施されている。この調整ピン4は、頭部41と該頭部4
1から下方に延びる貫通軸42とから構成されている。
頭部41には、調整用ドライバーなどが挿入できるドラ
イバ溝(穴や孔)が形成され、また、貫通軸部42は、
その先端がカシメ処理が可能なように少なくとも中空体
となっている。
【0037】ロータ端子5は、リン青銅などの金属材料
からなり、ステータ基板1の裏面に配置され、バネ性を
有するバネ部51と該バネ部51からステータ基板1の
ステータ端子22と逆側の端面側に延出する端子部52
とから構成されている。端子部52はリフローなどによ
り半田付けされるため、半田塗れ性の良い材料、また、
半田塗れ性に優れた材料によるメッキが施されている。
【0038】このような構成のトリマコンデンサは、ま
ず、ステータ基板1の表面に、シリコーンオイルなどの
潤滑剤を介して、誘電体ロータ3を配置し、さらに誘電
体ロータ3の貫通孔31、ステータ基板1の貫通孔11
に調整ピン4の貫通軸42が挿通するようにして、誘電
体ロータ3上に調整ピン4を固定する。この固定とは、
例えば、導電性接着剤や半田などを用いて、少なくとも
誘電体ロータ3のロータ電極32の一部である導出部3
3と調整ピン4の一部が電気的に接続されるように接着
することである。尚、調整ピン4の頭部41と誘電体ロ
ータ3の導出部33とが接触し、調整ピン4と誘電体ロ
ータ3とが互いにかみ合うような突起及び切り欠き部を
設けても構わない。
【0039】そして、ステータ基板1の裏面に挿通した
調整ピン4の貫通軸42の先端をロータ端子5のバネ部
51の貫通孔53に挿通して、調整ピン4の貫通軸42
の先端をカシメ処理する。これにより、誘電体ロータ3
が、ステータ基板1に対して回動可能に配置され、調整
ピン4の頭部41を所定量回動させると、誘電体ロータ
3が共動することになる。そして、誘電体ロータ3のロ
ータ電極32とステータ基板1の表面のステータ電極2
との対向面積が変化して、この対向面積に応じた静電容
量値が、ステータ電極2と接続部21を介して接続され
たステータ端子22と、ロータ端子5の端子部52との
間で得られる。
【0040】本発明において、ステータ基板1の表面、
すなわちセラミック基板10の表面にはステータ電極
2、接続用導体膜21が形成されており、さらに、ステ
ータ電極2のみを露出するように形成されたガラス被覆
膜23が形成されている。このステータ基板1は、セラ
ミック、金属部材、ガラス部材など、耐熱性に優れた材
料で構成されており、プリント配線基板上にリフロー処
理によって半田接合をおこなっても、熱履歴によって、
一切の変形が無く、ステータ電極2と誘電体ロータ3と
の位置関係を安定化させることができる。
【0041】また、ステータ基板1と誘電体ロータ3の
密着性を向上させるために、通常、ステータ基板1の表
面を研磨処理している。研磨処理した結果、ステータ基
板1の表面には、ステータ電極2の表面とガラス被覆膜
23との表面を同一平面となり、接続用導体膜21は、
研磨されたガラス被覆膜23に覆われている。即ち、ス
テータ基板1の表面には、ステータ基板1のみが概略半
円形状に形成されることになる。
【0042】しかも、この研磨処理において、ガラス材
料から成るガラス被覆膜23と、金属材料から成るステ
ータ電極2と、ガラス材料と金属との硬度の差によっ
て、両部材の境界部分に研磨窪みが発生しても、金属材
料であるステータ電極2の内周囲部分に、ステータ電極
2の露出形状に形成される。即ち、接続導体膜21は、
ガラス被覆膜23に覆われていることから、接続導体膜
21の境界部分には、一切、研磨窪みが発生しないた
め、ステータ基板1の端面に延びるに研廣窪みは一切発
生しない。
【0043】したがって、ステータ基板1と誘電体ロー
タ3との間に、シリコーンオイルなどの潤滑剤がステー
タ基板1の外部に流出ことが一切なく、両者の接触状態
が経時的に安定する。
【0044】次に、本発明のトリマコンデンサに用いら
れるステータ基板の製造方法を説明する。図3(a)〜
(e)は、ステータ基板1の製造方法の一例を模式的に
示す断面図である。
【0045】まず、図3(a)に示すように、ステータ基
板1となるセラミック基板10を用意する。セラミック
基板10は、その厚み方向に延びる貫通孔11が形成され
ており、また、表面には、接続用導体膜21か形成され
る接続用溝部12が形成されおり、さらに、裏面には、
ロータ端子5が配置される所定形状の凹部が形成されて
いる。
【0046】次に、図3(b)に示すように、セラミッ
ク基板10の表面に貫通孔11を取り囲み、且つステー
タ電極2の形状に応じた形状にステータ電極2となる導
体膜2' 及び接続用溝部12内にステータ電極2とスター
テ端子22とを接続する接続用導体膜21となる導体膜
21’を形成する。この導体膜2’、21’は、銀を主
成分とする導電性ペーストをスクリーン印刷で印刷し、
乾燥して、約700〜900℃で焼き付けることによっ
て形成されてる。この導体膜2’及び21’の形状は、
概略半円形状を成し、その円弧の先端部分からセラミッ
ク基板10の端部に延びる直線状の形状をなしている。
この工程で構成される導体膜2’及び21’を厚み方向
でみると、導体膜2’はセラミック基板10の表面に形
成され、導体膜21’は接続用溝部12内に充填される
ように形成されている。尚、ステータ電極2となる導体
膜2’と接続用導体膜21となる導体膜21’とを一回
の導電性ペーストの印刷によって、確実にめに接続でき
るため、接続用溝部12の深さを、一回で印刷によって
形成される導体膜の厚みに比較して浅くして、セラミッ
ク基板10の表面と接続用溝部12との間で形成される
段差量を小さくして、この段差で発生する導体膜の段切
れを防止することが望ましい。
【0047】次に、図3(c)に示すように、セラミッ
ク基板10の表面に、少なくとも接続用導体膜21とな
る導体膜21’を覆い、且つステータ電極2となる導体
膜2’の周囲を完全に覆うように、ガラス被覆膜23と
なるガラス膜23’を形成する。尚、図では、ガラス膜
23’は、導体膜21’及び導体膜2’を完全に被覆す
るように形成されている。具体的には、ホウ珪酸系ガラ
ス又はホウ瑳酸鉛系ガラスを主成分とするガラスペース
トをスクリーン印刷を行い、大気雰囲気中で約800〜
900℃で焼き付け処理を行う。
【0048】次に図3(d)に示すように、セラミック
基板10の端面及びその周囲面に、少なくとも接続用導
体膜21となる導体膜21’と接続するするようにステ
ータ端子となる導体膜22’を形成する。具体的には、
Agを主成分とする導電性ペーストをセラミツク基板1
0の端面に印刷し、また、Agを主成分とする導電性ペ
ースト中にセラミツク基板10の端面を浸漬し、その
後、焼き付け処理を行って形成する。
【0049】次に、図3(e)に示すように、ガラス膜
23′の研磨処理を行う。
【0050】この研磨処理によって、ステータ電極2と
なる導体膜2’上に被着したガラス膜23’、ステータ
端子22となる導体膜22’及び接続用導体膜21とな
る導体膜21’上に被着したガラス膜23’を研磨処理
して、ステータ基板1の表面を平坦面にする。この研磨
処理はステータ電極2となる導体膜2’が所定形状のス
テータ電極2として露出するまで行う。これにより、ス
テータ端子22となる導体膜22’の表面部分は研磨除
去され、また、接続用導体膜21となる導体膜21’上
に被着したガラス膜23’の一部が研磨除去され、ステ
ータ基板1の表面が鏡面加工される。具体的には、#1
500〜#2000のダイヤモンド砥石等を用いて、表
面加工を行う。上述の研磨加工においては、接続用導体
膜21は、接続用溝部12内に充填されており、ステー
タ電極2の一段下がった位置に形成されおり、しかも、
ステータ電極2の形状が所定形状となった時点で研磨を
終了することから、ステータ電極2の表面の一部を研磨
したところで、接続用導体膜21がステータ基板1の表
面から露出することはない。
【0051】これにより、本発明に用いるステータ基板
1が達成されることになる。
【0052】このように形成されたステータ基板1は、
上述のように、シリコーンオイルなどの潤滑剤を介して
誘電体ロータ3が載置され、また、誘電体ロータ3と一
体的に接合され、且つ誘電体ロータ3の貫通孔32、ス
テータ基板1の貫通孔11を挿通する調整ピン4が載置
される。そして、ステータ基板1の裏面に配置したロー
タ端子5の貫通孔53に調整ピン4の貫通軸42を挿通
し、調整ピン4の貫通軸42の先端部分でカシメ処理を
行う。これによって、トリマコンデンサが完成する。
【0053】上述のステータ基板1は、ステータ電極2
が1回のスクリーン印刷、即ち、1つのスクリーンを用
いて形成され、ステータ電極2が厚み方向に形状が異な
ることがないため、誘電体ロータ3のロータ電極32か
ら見たときに、ステータ電極2の形状が、各トリマコン
デンサ毎にばらつくことがない。従って、各トリマコン
デンサ毎に特性がばらついてしまうことがなく、調整ピ
ン4を用いて安定した容量可変制御が可能となる。
【0054】また、ステータ電極2はステータ基板1上
に、スクリーン印刷によって形成されることから、誘電
体ロータ3のロータ電極32の形状に応じて最大な大き
さに設定することができるため、最大静電容量値を十分
確保できる。そのため、静電容量値が非常に広くなり、
ひいては、本発明のトリマコンデンサを使用することに
より補正範囲の広い回路にも簡単に適用できる。
【0055】また、ステータ基板1の表面を研磨処理し
ても、過剰研磨による窪みがステータ電極2の内周囲に
形成されるだけであり、この窪みがステータ基板1の端
部にまで延出することがないため、ステータ基板1と誘
電体ロータ3との間に介在させたシリコーンオイルなど
の潤滑剤がステータ基板1の外部に流出ことが一切ない
ため、この間に湿気の浸入を防止して、経時的に非常に
特性が安定したトリマコンデンサとなる。
【0056】
【発明の効果】本発明のトリマコンデンサでは、ステー
タ基板の各構成部材は、耐熱性に優れ材料で構成するこ
とができるため、プリント配線基板などにトリマコンデ
ンサを半田接合を行っても、ステータ基板の変形が一切
発生しない。
【0057】また、ステータ電極を1回のスクリーン印
刷で形成できるため、誘電体ロータから見た時のステー
タ電極の形状が安定して、各トリマコンデンサ毎に発生
する特性のばらつきが解消できる。
【0058】しかも、ステータ電極の有効電極面積を広
くできるため最大静電容量値を十分確保でき、非常に大
きな可変範囲を有するトリマコンデンサとなる。しか
も、ステータ電極の形成が非常に簡単となる。
【0059】また、ステータ電極の周囲には、ガラス被
覆膜が配置されており、且つステータ電極とステータ端
子とを接続する接続用導体膜の上面には、ガラス被覆膜
が被覆されている。従って、ステータ基板の表面を研磨
処理しても、材料の異なる2つの部材の研磨に起因する
過剰研磨の窪み部が形成されたとしても、ステータ電極
の周囲のみであり、この窪み部がステータ基板の端部に
まで延びることがないため、ステータ基板と誘電体ロー
タとの間に介在させる潤滑剤が、窪み部を伝って外部に
流出することが一切なく、ステータ基板と誘電体ロータ
との接触状態を経時的に安定に維持することができ、特
性の安定性が図れることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトリマコンデンサの断面図である。
【図2】本発明のトリマコンデンサの分解斜視図であ
る。
【図3】(a)〜(e)は、本発明のトリマコンデンサの
ステータ基板の製造方法を説明するための概略図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・ステータ基板 10・・・セラミック基板 11・・・貫通孔 12・・・接続用溝部 2・・・・ステータ電極 21・・・接続用導体膜 22・・・ステータ端子 23・・・ガラス被覆膜 3・・・・誘電体ロータ 32・・・ロータ電極 4・・・・調整ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 一正 鹿児島県国分市山下町1番1号 京セラ株 式会社鹿児島国分工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にステータ電極、一方端面に該ステ
    ータ電極と接続するステータ端子が夫々形成されたステ
    ータ基板上に、ロータ電極を備えたセラミックからなる
    円板状の誘電体ロータを配置し、前記ステータ基板と誘
    電体ロータとを誘電体ロータを回動自在として調整ピン
    で固定して成るトリマコンデンサにおいて、 前記ステータ基板は、その表面にステータ電極とステー
    タ端子とを結び、内部に接続用導体膜が埋設された接続
    用溝部が形成されており、且つ前記接続用導体膜はその
    表面がステータ電極の表面と同一表面を有するガラス被
    覆膜で被覆されていることを特徴とするトリマコンデン
    サ。
JP9205552A 1997-07-31 1997-07-31 トリマコンデンサ Pending JPH1154370A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006335637A (ja) * 2005-03-28 2006-12-14 Sumitomo Electric Ind Ltd ダイヤモンド基板およびその製造方法

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JP2006335637A (ja) * 2005-03-28 2006-12-14 Sumitomo Electric Ind Ltd ダイヤモンド基板およびその製造方法

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