JPH115420A - 車両懸架装置 - Google Patents

車両懸架装置

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JPH115420A
JPH115420A JP15872297A JP15872297A JPH115420A JP H115420 A JPH115420 A JP H115420A JP 15872297 A JP15872297 A JP 15872297A JP 15872297 A JP15872297 A JP 15872297A JP H115420 A JPH115420 A JP H115420A
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signal
damping force
correction
vehicle
phase
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JP15872297A
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Inventor
Mitsuo Sasaki
光雄 佐々木
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】制御信号を作成する信号処理過程においてフィ
ルタ回路を用いても、より幅広い周波数帯において高い
制御効果を得ることができる車両懸架装置の提供。 【解決手段】車両上下挙動検出手段cで検出された車両
の上下方向挙動信号から上方向挙動信号のみで構成され
る上方向信号および下方向挙動信号のみで構成される下
方向信号とを別個独立に作成する制御信号作成手段d
と、制御信号作成手段dで作成された上方向信号により
減衰力可変型ショックアブソーバbの伸行程側の減衰力
特性を、また、下方向信号により圧行程側の減衰力特性
を独立の可変機構a1 ,a2 によりそれぞれ別個独立に
可変制御する減衰力特性制御手段eと、上方向信号また
は下方向信号のいずれか一方の信号から得られる周波数
情報に基づいてその反転周期側となる他方の信号周波数
を互いに補正する信号補正手段fと、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ショックアブソーバの
減衰力特性を最適制御する車両懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、セミアクティブサスペンションが
注目され始め、その中で比較的システム構成がシンプル
でコスト的にも安価な例として、特開平6−15603
6号公報「減衰力可変ショックアブソーバ制御装置」に
記載されたような出願がなされている。この従来例の減
衰力可変ショックアブソーバ制御装置は、伸び側の減衰
力を小、縮み側の減衰力を大とする第1のモードと、伸
び側の減衰力を大、縮み側の減衰力を小とする第2のモ
ードのいずれかのモードに伸び側の減衰力および縮み側
の減衰力を設定する設定手段を備えた減衰力可変ショッ
クアブソーバと、該各減衰力可変ショックアブソーバに
対応して設けられ、ばね上の上下方向の速度を検出する
速度検出手段と、該各速度検出手段で検出されたばね上
の上下方向速度信号が上方向である時は第2モードに、
また、下方向である時は第1モードにそれぞれ減衰力可
変ショックアブソーバの設定手段を制御する制御手段と
を備えたものであり、以上のように構成することによ
り、所謂スカイフック制御を簡単な構造で実現できると
いうものであった。
【0003】そして、前記速度検出手段は、上下方向加
速度センサで検出された車体の上下方向加速度信号を積
分回路(もしくはフィルタ)で処理することにより、ば
ね上速度信号を検出するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、ショックアブソーバの減衰力特性制御を行う制
御信号を作成する信号処理過程においてフィルタ回路を
用いると、ある所定の目標周波数においては狙いである
車両挙動の速度信号位相と一致するが、その値より低周
波側では車両挙動の実速度に対して進み位相となり、そ
の値より高周波側では遅れ位相となり、このため、位相
遅れにより、例えば2Hz前後においてヒョコヒョコ感
がでて車両の乗り心地を悪化させ、また、位相進みによ
り、制振力が不足するといった不具合が生じ、目標の制
御効果が得られる場面が非常に狭く限定されてしまうと
いう問題点があった。
【0005】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、制御信号を作成する信号処理過程にお
いてフィルタ回路を用いても、より幅広い周波数帯にお
いて高い制御効果を得ることができる車両懸架装置を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明請求項1記載の車両懸架装置では、図1の
クレーム対応図に示すように、車体と各車輪との間に介
装されていて独立の可変機構a1 ,a2 により伸行程側
の減衰力特性と圧行程側の減衰力特性とを別個独立に多
段階もしくは無段階に可変制御可能な減衰力可変型ショ
ックアブソーバbと、車両の上下方向挙動信号を検出す
る車両上下方向挙動検出手段cと、該車両上下挙動検出
手段cで検出された車両の上下方向挙動信号から上方向
挙動信号のみで構成される上方向信号および下方向挙動
信号のみで構成される下方向信号とを別個独立に作成す
る制御信号作成手段dと、該制御信号作成手段dで作成
された上方向信号により前記減衰力可変型ショックアブ
ソーバbの伸行程側の減衰力特性を、また、下方向信号
により圧行程側の減衰力特性をそれぞれ別個独立に可変
制御する減衰力特性制御手段eと、前記上方向信号また
は下方向信号のいずれか一方の信号から得られる情報に
基づいてその反転周期側となる他方の信号を互いに補正
する信号補正手段fと、を備えている手段とした。請求
項2記載の車両懸架装置では、請求項1において、前記
車両上下方向挙動検出手段cで検出された車両の上下方
向挙動信号の信号処理を行うフィルタ回路を備え、前記
信号補正手段fが、前記上方向信号または下方向信号の
いずれか一方の信号から得られる信号周波数情報に基づ
いてその反転周期側となる他方の信号の位相を互いに補
正するように構成されている手段とした。請求項3記載
の車両懸架装置では、請求項2において、前記信号補正
手段fが、前記上方向信号または下方向信号のいずれか
一方の信号の1/4周期の時間からその信号の周波数情
報を得ると共に、該得られた周波数情報と、前記フィル
タ回路の周波数−位相特性から目標位相との位相のずれ
およびこの位相ずれを補正するための時間を演算し、こ
の時間に基づいて反転周期側となる他方の信号の位相の
ずれを互いに補正するように構成されている手段とし
た。請求項4記載の車両懸架装置では、請求項3におい
て、前記信号補正手段が、前記上方向信号または下方向
信号のいずれか一方の信号が0点を通過した時から最初
のピーク値までの時間からその信号の周波数を推定し、
前記フィルタ回路の周波数−位相特性からその周波数に
おける目標位相との位相のずれ角を算出し、該位相のず
れ角と前記信号周波数から補正時間を算出するように構
成されている手段とした。請求項5記載の車両懸架装置
では、請求項2〜4において、前記信号補正手段fが、
位相のずれが遅れ方向である時は、制御信号の0点通過
時点から算出された補正時間後の制御信号の値を再び検
出した時に他方の制御信号に対し位相遅れの補正を開始
するようにした。請求項6記載の車両懸架装置では、請
求項2〜4において、前記信号補正手段fが、位相のず
れが進み方向である時は、他方の制御信号の0点からの
立ち上がりを前記補正時間だけ遅らせることにより位相
進みの補正を行うようにした。◎請求項7記載の車両懸
架装置では、請求項1〜6において、前記減衰力可変型
ショックアブソーバbが、シリンダ内を上部室と下部室
とに画成して摺動するピストンボディには上部室と下部
室との間を連通する伸側連通孔および圧側連通孔が設け
られ、前記ピストンボディの軸方向両端面には伸側連通
孔および圧側連通孔の流通をそれぞれ制限的に許容する
ことで高い減衰力を発生させる伸側高減衰バルブおよび
圧側高減衰バルブが設けられ、伸行程時に前記伸側高減
衰バルブをバイパスしてシリンダの上部室と下部室との
間を連通させる伸側バイパス流路および該伸側バイパス
流路の途中に介装されていて該流路断面積を変化可能な
伸側可変絞り手段と、圧行程時にシリンダの下部室と上
部室との間を連通させる圧側バイパス流路および該圧側
バイパス流路の途中に介装されていて該流路断面積を変
化可能な圧側可変絞り手段とが設けられ、前記伸側可変
絞り手段と圧側可変絞り手段とがそれぞれ独立したアク
チュエータにより駆動制御されるように構成されてい
る。
【0007】
【作用】本発明請求項1記載の車両懸架装置では、減衰
力特性制御手段eにおいて、前記減衰力可変型ショック
アブソーバbの伸行程側の減衰力特性が、車両の上下方
向挙動信号から作成された上方向信号に基づいて可変制
御される一方、圧行程側の減衰力特性が、車両の上下方
向挙動信号から作成された下方向信号に基づいて可変制
御される。即ち、車両の挙動方向が上方向である時は上
方向信号によりその値に応じ伸行程側が高減衰力特性側
で可変制御される一方で、下方向信号は0となるため圧
行程側は低減衰力特性に固定され、また、車両の挙動方
向が下方向である時は下方向信号によりその値に応じ圧
行程側が高減衰力特性側で可変制御される一方で、上方
向信号は0となるため伸行程側が低減衰力特性に固定さ
れる。このため、車両の上下方向挙動とばね上ばね下間
相対速度の方向が一致する車両の制振域においてはその
時の行程側の減衰力特性を高減衰力特性とすることで、
車両の制振力を高めると共に、車両の上下方向挙動とば
ね上ばね下間相対速度の方向が不一致となる車両の加振
域においてはその時の行程側の減衰力特性を低減衰力特
性にすることにより、車両の加振力を弱める、といった
スカイフック理論に基づいた基本的な減衰力特性の切り
換え制御が行なわれることになる。従って、車両の通常
走行時における車両挙動を最適抑制して乗り心地を向上
させることができる。また、各減衰力可変型ショックア
ブソーバbの伸行程側の減衰力特性と圧行程側の減衰力
特性とが独立の可変機構a1 ,a2 により別個独立に可
変制御されるため、減衰力特性変更に対し応答遅れなく
制御力を発生させることができる。◎また、信号補正手
段fにおいて、上方向信号または下方向信号のいずれか
一方の信号から得られる情報に基づいて、その反転周期
側となる他方の信号を互いに補正するもので、これによ
り、例えば、制御信号を作成する信号処理過程において
フィルタ回路を用いても、請求項2に示すように、一方
の信号周波数情報に基づいて、その反転周期側となる他
方の信号の位相を互いに補正することにより、より幅広
い周波数帯において高い制振効果を得ることができる。
また、請求項7記載の車両懸架装置では、伸側可変絞り
手段と圧側可変絞り手段とをそれぞれ独立したアクチュ
エータにより駆動制御することにより、伸行程側と圧行
程側の減衰力特性をそれぞれ別個独立に可変制御するこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図2は、本発明の実施の形態の車両懸架
装置を示す構成説明図であり、車体と4つの車輪との間
に介在されて、4つの減衰力可変型ショックアブソーバ
SAFL,SAFR,SARL,SARR(なお、ショックアブ
ソーバを説明するにあたり、これら4つをまとめて指す
場合、およびこれらの共通の構成を説明する時にはただ
単にSAと表示する。また、右下の符号は車輪位置を示
すもので、FLは前輪左,FRは前輪右,RLは後輪左,RR
後輪右をそれぞれ示している。)が設けられている。そ
して、前輪左右と後輪右側の各ショックアブソーバSA
FL,SAFR,SARRの近傍位置の車体には、上下方向の
加速度G(GFL,GFR,GRR)を検出するばね上上下加
速度センサ(以後、上下Gセンサという)1(1FL,1
FR,1RR)が設けられ、また、運転席の近傍位置には、
各上下Gセンサ1(1FL,1FR,1RR)からの信号を入
力し、各ショックアブソーバSAFL,SAFR,SARL
SARRの減衰力特性を可変制御する2つのアクチュエー
タ(ソレノイドバルブSB)に駆動制御信号を出力する
コントロールユニット4が設けられている。
【0009】以上の構成を示すのが図3のシステムブロ
ック図であって、コントロールユニット4は、インタフ
ェース回路4a,CPU4b,駆動回路4cを備え、前
記インタフェース回路4aに、前記上下Gセンサ1(1
FL,1FR,1RR)からのばね上上下加速度G(GFL,G
FR,GRR)信号が入力され、コントロールユニット4で
は、これらの入力信号に基づいて各ショックアブソーバ
SA(SAFL,SAFR,SARL,SARR)における伸行
程側および圧行程側の減衰力特性がそれぞれ別個独立に
可変制御される。
【0010】次に、前記発明の実施の形態の車両懸架装
置に適用される減衰力可変型ショックアブソーバSAの
構成を図4〜図6に基づいて説明する。図4は、実施の
形態の減衰力可変型ショックアブソーバSAを示す断面
図、図5は後述の伸側可変絞り機構部分を示す拡大断面
図、図6は後述のピストン部分を示す拡大断面図であ
る。
【0011】この減衰力可変型ショックアブソーバSA
は、図4に示すように、シリンダ21と、シリンダ21
内を上部室21aと下部室21bとに画成して摺動自在
に設けられたピストン22と、シリンダ21の外周にリ
ザーバ室23aを形成する外筒23と、下部室21bと
リザーバ室23aとの間をシリンダ21の下端部におい
て画成したベース24と、該ベース24に設けられリザ
ーバ室23aから下部室21b方向への流通のみを許容
するチェック流路24aと、下端にピストン22が固定
されたピストンロッド25と、ピストンロッド25の摺
動をガイドすると共に上部室21aとリザーバ室23a
との間をシリンダ21の上端部において画成するガイド
部材26と、リザーバ室23aと連通するアキュムレー
タ27と、シリンダ21と外筒23との間に設けられて
いてシリンダ21の上部外周面との間に上部室21aと
連通孔21cを経由して連通する上部環状流路28aを
形成する上部連通筒28と、シリンダ21と外筒23と
の間に設けられていてシリンダ21の下部外周面との間
に連通溝24bを経由して下部室21bと連通する下部
環状流路29aを形成する下部連通筒29と、図5にも
その詳細を示すように、上部環状流路28aとリザーバ
室23aとの間を連通する伸側連通流路31aを形成す
ると共に該伸側連通流路31aの流通量を可変制御する
伸行程側可変絞り機構31と、同じく図5にもその詳細
を示すように、該伸行程側可変絞り機構31をバイパス
してリザーバ室23aから上部環状流路28a方向への
流通のみを許容するチェック流路32と、下部環状流路
29aとリザーバ室23aとの間を連通する圧側連通流
路33aを形成すると共に該圧側連通流路33aの流通
量を可変制御する圧行程側可変絞り機構33と、該圧行
程側可変絞り機構33をバイパスしてリザーバ室23a
から下部環状流路29a方向への流通のみを許容するチ
ェック流路34と、を備えている。
【0012】また、前記ピストン22には、図6にもそ
の詳細を示すように、伸側ディスクバルブ(伸側高減衰
バルブ)22aにより上部室21aから下部室21b方
向への流通のみを制限的に許容することで高い減衰力を
発生させる伸側連通孔22bと、圧側ディスクバルブ
(圧側高減衰バルブ)22cにより下部室21bから上
部室21a方向への流通のみを制限的に許容することで
高い減衰力を発生させる圧側連通孔22dとが設けられ
ている。
【0013】前記伸行程側可変絞り機構31は、図5に
もその詳細を示すように、常閉のソレノイドバルブSB
に前記チェック流路32と伸側連通流路31aとチェッ
ク流路32とが一体に組み込まれた1個のユニットに構
成されていて、伸側連通流路31aの流路断面積がソレ
ノイドバルブSBに対する駆動信号に応じた絞り開度に
可変制御されるように構成されている。なお、圧行程側
可変絞り機構33は、前記伸行程側可変絞り機構31と
同様であるため同一の構成部分には同一の符号を用いて
その説明を省略する。
【0014】この減衰力可変型ショックアブソーバSA
では、上述のように構成されるため、伸行程時に流体が
流通可能な流路としては、上部室21aから伸側連通孔
22bを経由し伸側ディスクバルブ22aを開弁して下
部室21bに流入する伸側主流路(図6参照)と、上部
室21aから連通孔21c、上部環状流路28a、伸側
連通流路31a、リザーバ室23a、チェック流路24
aを経由して下部室21bに流入する伸側バイパス流路
との2つの流路があり、また、圧行程時に流体が流通可
能な流路としては、下部室21bから圧側連通孔22d
を経由し圧側ディスクバルブ22cを開弁して上部室2
1aに流入する圧側主流路(図6参照)と、下部室21
bから連通溝24b、下部環状流路29a、圧側連通流
路33a、リザーバ室23a、チェック流路34、上部
環状流路28a、連通孔21cを経由して上部室21a
に流入する圧側バイパス流路との2つの流路がある。
【0015】そして、前記伸側バイパス流路の流路断面
積は、伸行程側可変絞り機構31のソレノイドバルブS
Bに対する駆動信号を可変制御することにより任意の流
路断面積に可変制御することができる。また、前記圧側
バイパス流路の流路断面積は、圧行程側可変絞り機構3
3のソレノイドバルブSBに対する駆動信号を可変制御
することにより任意の流路断面積に可変制御することが
できる。
【0016】従って、伸行程側の減衰力特性は、伸側バ
イパス流路を閉じるとハード特性、開くとソフト特性と
なり、さらに、伸側バイパス流路の絞り開度を可変制御
することにより、ハード特性とソフト特性との間で任意
の特性に可変制御することができる。
【0017】一方、圧行程側の減衰力特性は、圧側バイ
パス流路を閉じるとハード特性、開くとソフト特性とな
り、さらに、圧側バイパス流路の絞り開度を可変制御す
ることにより、ハード特性とソフト特性との間で任意の
特性に可変制御することができる。
【0018】以上のように、伸側可変絞り機構31と圧
側可変絞り機構33をそれぞれ別個独立に可変制御する
ことにより、伸行程側と圧行程側の減衰力特性を任意に
組み合わせたあらゆるモードへの可変制御が可能であり
(図7の減衰力可変特性図参照)、かつ、任意のモード
間における減衰力特性モードの切り換え制御応答性は極
めて高い。
【0019】次に、コントロールユニット4における減
衰力特性制御部の制御作動の内容を、図8のブロック図
に基づいて説明する。まず、B1(各輪タワー上位置補
正部)では、各上下Gセンサ1FL,1FR,1RRで検出さ
れた前輪左右と後輪右側の各ショックアブソーバS
FL,SAFR,SARRの近傍位置の上下方向の加速度に
基づき、4輪各タワー上の上下方向加速度GFL,GFR
RL,GRRを算出する。
【0020】続くB2(B・P・R成分演算部)では、
前記4輪各タワー上の上下方向加速度GFL,GFR
RL,GRRを各タワー位置のバウンス成分GB
(GFL-B,GFR-B,GRL-B,GRR-B)とすると共に、次
式(1),(2) に基づいて、車両のピッチ成分GP およびロ
ール成分GR を求める。 GP =((GFL+GFR)−(GRL+GRR))/2 ・・・・・・・・・・(1) GR =(GFR−GFL)/2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2) 続くB3(速度変換部)では、前記ばね上上下加速度に
よるバウンス成分GFL -B,GFR-B,GRL-B,GRR-B、ピ
ッチ成分GP 、ロール成分GR をそれぞれ積分しもしく
はローパスフィルタを通過させることで、ばね上上下速
度によるバウンス成分VB (VFL-B,VFR-B,VRL-B
RR-B)、ピッチ成分VP 、ロール成分VR に変換す
る。
【0021】続くB4(制御周波数帯抽出部)では、制
御を行なう目標周波数帯以外の信号の絶縁性を高めるた
めのバンドパスフィルタBPF処理を行なう。なお、前
記各成分信号は、上向が正の値で、下向が負の値で与え
られる。
【0022】続くB5(B・P・R各成分ゲイン設定
部)では、前輪側と後輪側とでそれぞれ独立したバウン
スゲインαf ,αr 、ピッチゲインβf ,βr 、ロール
ゲインrf ,rr を設定すると共に、次式 (3),(4),
(5),(6)に示すように、各タワー位置におけるばね上上
下速度成分信号VU (VFR-RH ,VFR-LH ,VRR-RH
RR -LH )を求める演算処理が行なわれる(図9の(イ)
参照)◎ 前輪右 VFR-RH =αf・VFR-B+βf・VP +rf・VR ・・・・・・・(3) 前輪左 VFR-LH =αf・VFL-B+βf・VP −rf・VR ・・・・・・・(4) 後輪右 VRR-RH =αf・VRR-B−βf・VP +rr・VR ・・・・・・・(5) 後輪左 VRR-LH =αf・VRL-B−βf・VP −rr・VR ・・・・・・・(6) 続くB6(制御信号T・C作成部)においては、まず、
前記B1〜B5で形成されたばね上上下速度成分信号V
U (VFR-RH ,VFR-LH ,VRR-RH ,VRR-LH)から、
負の値を0に設定処理したばね上制振用伸側制御信号
(上方向信号)T(TFR,TFL,TRR,TRL)、およ
び、ばね上成分信号VU (VFR-RH ,VFR-L H ,V
RR-RH ,VRR-LH )に−1を乗じた信号から、負の値を
0に設定処理したばね上制振用圧側制御信号(下方向信
号)C(CFR,CFL,CRR,CRL)を作成する(図9の
(ロ)、(ハ) 参照)。
【0023】続くB7(信号周期判断部)では、ばね上
制振用伸側制御信号T、および、ばね上制振用圧側制御
信号Cの信号周期を検出するため、0点からピーク値に
達するまで(1/4周期)の時間Tn をそれぞれ算出す
る。
【0024】一方、B8(周波数−位相特性データ算出
部)では、前記B4(制御周波数帯抽出部)で抽出され
た制御周波数帯信号から、周波数−位相特性データを算
出する。
【0025】前記B7(信号周期判断部)およびB8
(周波数−位相特性データ算出部)に続くB9(位相進
み・遅れ角判断部)では、前記B8(周波数−位相特性
データ算出部)で算出された周波数−位相特性データ
と、B7(信号周期判断部)で判断された0点からピー
ク値に達するまで(1/4周期)の時間Tn から、ばね
上制振用伸側制御信号T、および、ばね上制振用圧側制
御信号Cの、位相の進みまたは遅れ具合を検出し、もし
位相の進みもしくは遅れがある時は、次の反転周期側の
制御信号(TまたはC)の進み補正(進み分だけ遅らせ
る処理)を行うか、遅れ補正(遅れ分だけ進ませる処
理)を行うかの判断が行われる。
【0026】続くB10(補正時間算出部)では、次式
(7) に基づき、進み補正または遅れ補正を行う場合の補
正時間αn を算出する。 αn(sec)=(4・Tn /360)×θn ・・・・・・・・(7) なお、θn は、進み角もしくは遅れ角である。
【0027】続くB11(補正制御信号作成部)では、
進み補正または遅れ補正を行う場合の補正制御信号を作
成する。◎ 最後にB12(SB駆動回路)では、各ショックアブソ
ーバSAにおける伸側可変絞り機構31および圧側可変
絞り機構33のソレノイドバルブSBにそれぞればね上
制振用伸側制御信号T、および、ばね上制振用圧側制御
信号Cに応じた駆動制御信号が出力されることにより、
各ショックアブソーバSAの伸側減衰力特性ポジション
と圧側減衰力特性ポジションとが、それぞれ別個独立に
可変制御される。
【0028】次に、本発明の実施の形態の作用を説明す
る。本発明の実施の形態の車両懸架装置では、上述のよ
うに、コントロールユニット4の減衰力特性制御部にお
いて、各減衰力可変型ショックアブソーバSAの伸行程
側の減衰力特性が、車両のばね上速度成分信号VU から
作成されたばね上制振用伸側制御信号(上方向信号)T
に基づいて可変制御される一方、圧行程側の減衰力特性
が、車両の上下方向挙動信号VU から作成されたばね上
制振用圧側制御信号(下方向信号)Cに基づいて可変制
御される。
【0029】即ち、車両が良路走行中、ばね上の挙動方
向が上方向である時はばね上制振用伸側制御信号(上方
向信号)Tによりその値に応じ伸行程側が高減衰力特性
側で可変制御される一方で、ばね上制振用圧側制御信号
(下方向信号)Cは0となるため圧行程側は低減衰力特
性に固定され、また、ばね上の挙動方向が下方向である
時はばね上制振用圧側制御信号(下方向信号)Cにより
その値に応じ圧行程側が高減衰力特性側で可変制御され
る一方で、ばね上制振用伸側制御信号(上方向信号)T
は0となるため伸行程側が低減衰力特性に固定される。
このため、ばね上の上下方向速度とばね上ばね下間相対
速度の方向が一致する車両の制振域においてはその時の
行程側の減衰力特性を高減衰力特性とすることで、車両
の制振力を高めると共に、ばね上の上下方向速度とばね
上ばね下間相対速度の方向が不一致となる車両の加振域
においてはその時の行程側の減衰力特性を低減衰力特性
に固定することにより、車両の加振力を弱める、といっ
たスカイフック理論に基づいた基本的な減衰力特性の切
り換え制御が行なわれることになる。なお、以上の減衰
力特性制御は各ショックアブソーバSAFL,SAFR,S
RL,SARRごとに行なわれる。従って、車両挙動を最
適抑制して乗り心地を向上させることができる。
【0030】また、各減衰力可変型ショックアブソーバ
SAの伸行程側の減衰力特性と圧行程側の減衰力特性と
が独立の可変機構により別個独立に可変制御されるた
め、減衰力特性変更に対し応答遅れなく制御力を発生さ
せることができる。
【0031】次に、コントロールユニット4の制御作動
のうち、信号処理過程で生じる制御信号の位相遅れまた
は位相進みを補正するための補正制御作動の内容を、図
10、図11のフローチャート、図12の(イ)〜
(ニ)の参考図、および、図13のタイムチャートに基
づいて説明する。
【0032】まず、図10のフローチャートのステップ
101では、遅れ補正領域フラグFLAG1が1にセットさ
れているか否か、即ち、既に遅れ補正が開始されていて
その補正が継続される補正時間αn 経過前である否かを
判定し、NO(FLAG1=0)である時はステップ102
に進む。
【0033】このステップ102では、制御信号G固定
フラグFLAG2が1にセットされているか否か、即ち、既
に進み補正が開始されていて制御信号がGに固定される
補正時間αn 経過前である否かを判定し、NO(FLAG2
=0)である時はステップ103に進む。
【0034】このステップ103では、図12の(イ)
に示すように、ばね上制振用伸側制御信号T、および、
ばね上制振用圧側制御信号Cの信号周期を検出するた
め、0点からピーク値に達するまで(1/4周期)の時
間Tn をそれぞれ算出し(前記図8のB7)、続くステ
ップ104では、0点からピーク値に達するまで(1/
4周期)の時間Tn (T1 ,T2 ,T3 ,T4 )と、前
記図8のB8(周波数−位相特性データ算出部)で算出
された周波数−位相特性データ(図12の(ロ)参照)
から、ばね上制振用伸側制御信号T、および、ばね上制
振用圧側制御信号Cの、位相の進み角または遅れ角θn
を検出した後、ステップ105に進む。
【0035】このステップ105では、位相の進みもし
くは遅れがある時は、次の反転周期側の制御信号(Tま
たはC)の進み補正(進み分だけ遅らせる処理)を行う
(NO)か、遅れ補正(遅れ分だけ進ませる処理)を行
う(YES)かの判断が行われる。そして、進み角θn
が検出されたため、遅れ補正を行う(YES)場合は、
ステップ106に進み、前記式(7) に基づいて遅れ補正
の補正時間αn (α1,α2 ,α3 ,α4) (sec)を算出
し、続くステップ107では、図12の(ハ)に示すよ
うに、0点から補正時間αn(sec)後の制御信号値Xn
(X1 ,X2 ,X3 )を出力した後、ステップ108に
進む。
【0036】このステップ108では、制御信号(例え
ばT)が、Xn 以下であるか否かを判定し、図12の
(ハ)に示すように、YES(制御信号≦Xn )である
時は、ステップ109に進み、反転周期側となる他方の
制御信号(例えばC)に補正値Gを出力し、続くステッ
プ110では、遅れ補正領域フラグFLAG1を0にリセッ
トした後、図11のステップ111に進む。
【0037】このステップ111では、他方の制御信号
(例えばC)が、G以上であるか否かを判定し、YES
(制御信号C≧G)である時は、ステップ112に進
み、補正値Gを0にリセットし、続くステップ113で
制御信号G固定フラグFLAG2を0にリセットした後、こ
れで一回のフローを終了する。
【0038】また、前記ステップ101の判定がYES
(遅れ補正領域フラグFLAG1が1にセット中)である時
は、前記ステップ108に進む。また、前記ステップ1
02の判定がYES(制御信号G固定フラグFLAG2が1
にセット中)である時は、前記ステップ111に進む。
【0039】また、前記ステップ105の判定がNO
(進み補正)である時は、ステップ114に進み、進み
補正の補正時間αn (α4 )(sec) を算出し、続くステ
ップ115では、図12の(ニ)に示すように、反転周
期側となる他方の制御信号(例えばC)の出力時に、α
n(α 4)(sec) のディレイ出力をし、これで一回のフロ
ーを終了する。また、前記ステップ108の判定がNO
(制御信号(例えばT)が、Xn 以下まで低下していな
い間)である時は、図11のステップ116に進み、遅
れ補正領域フラグFLAG1を1にセットした後、これで一
回のフローを終了する。
【0040】また、前記図11のステップ111の判定
がNO(他方の制御信号(例えばC)が、G未満)であ
る時は、ステップ117に進み、制御信号G固定フラグ
FLAG2を1にセットした後、これで一回のフローを終了
する。以後は以上のフローを繰り返すものである。
【0041】次に、コントロールユニット4の制御作動
のうち、信号処理過程で生じる制御信号の位相遅れまた
は位相進みを補正するための補正制御作動の内容を、図
13のタイムチャートに基づいて説明する。
【0042】(イ)遅れ補正 0点からピーク値に達するまで(1/4周期)の時間T
n (T1 ,T2 ,T3)から得られるばね上制振用伸側
制御信号Tまたはばね上制振用圧側制御信号Cの周波数
が、目標とする周波数よりは高周波であり、このため、
フィルタ特性から狙いとするばね上速度信号の位相に対
し遅れがある時は、その遅れ分だけ次の反転周期側であ
るばね上制振用圧側制御信号Cまたはばね上制振用伸側
制御信号Tの位相を進ませる補正処理が行われる。
【0043】即ち、位相を進ませる場合は、その基本と
なる制御信号はまだ検出されていないので、予め固定値
である遅れ補正値Gを設定しておき、補正前の制御信号
(TまたはC)に対し、補正時間α'n(α'1,α'2
α'3)だけ早く遅れ補正値Gを出力させることにより、
位相の遅れ分を補正する遅れ補正を行う。
【0044】以上のように、位相の遅れ分を補正するこ
とができるため、2Hz前後において制御信号の遅れが
原因で発生するヒョコヒョコ感が解消され、これによ
り、車両の乗り心地を向上させることができるようにな
る。
【0045】(ロ)進み補正 0点からピーク値に達するまで(1/4周期)の時間T
n (T4 )から得られるばね上制振用圧側制御信号Cの
周波数が、目標とする周波数よりは低周波であり、この
ため、フィルタ特性から狙いとするばね上速度信号の位
相に対し進みがある時は、その進み分だけ次の反転周期
側であるばね上制振用圧側制御信号Cの位相を遅らせる
補正処理が行われる。
【0046】即ち、補正前の制御信号Tに対し、補正時
間αn (α4 )だけ遅らせるためのディレイ出力を行う
ことにより、位相の進み分を補正する進み補正を行う。
【0047】以上のように、位相の進み分を補正するこ
とができるため、位相の進みによる制御力不足が解消さ
れ、これにより、フラットで重厚な乗り心地を確保する
ことができるようになる。
【0048】以上のように、本発明の実施の形態の車両
懸架装置では、制御信号を作成する信号処理過程におい
てフィルタ回路を用いても、より幅広い周波数帯におい
て高い制振効果を得ることができるようになるという効
果が得られる。
【0049】以上、発明の実施の形態について説明して
きたが、具体的な構成はこの発明の実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
変更等があっても本発明に含まれる。
【0050】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明請求項1
記載の車両懸架装置では、車両上下挙動検出手段で検出
された車両の上下方向挙動信号から上方向挙動信号のみ
で構成される上方向信号および下方向挙動信号のみで構
成される下方向信号とを別個独立に作成する制御信号作
成手段と、該制御信号作成手段で作成された上方向信号
により前記減衰力可変型ショックアブソーバの伸行程側
の減衰力特性を、また、下方向信号により圧行程側の減
衰力特性をそれぞれ別個独立に可変制御する減衰力特性
制御手段と、前記上方向信号または下方向信号のいずれ
か一方の信号から得られる情報に基づいてその反転周期
側となる他方の信号を互いに補正する信号補正手段と、
を備えたことで、例えば、制御信号を作成する信号処理
過程においてフィルタ回路を用いても、請求項2に示す
ように、一方の信号周波数情報に基づいて、その反転周
期側となる他方の信号の位相を互いに補正することによ
り、より幅広い周波数帯において高い制振効果を得るこ
とができる。
【0051】本発明請求項7記載の車両懸架装置では、
伸側可変絞り手段と圧側可変絞り手段とをそれぞれ独立
したアクチュエータにより駆動制御することにより、伸
行程側と圧行程側の減衰力特性をそれぞれ別個独立に可
変制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両懸架装置を示すクレーム対応図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態の車両懸架装置を示す構成
説明図である。
【図3】本発明の実施の形態の車両懸架装置を示すシス
テムブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に適用された減衰力可変型
ショックアブソーバを示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に適用された減衰力可変型
ショックアブソーバにおける可変絞り機構部分を示す拡
大断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に適用された減衰力可変型
ショックアブソーバにおけるピストン部分を示す拡大断
面図である。
【図7】本発明の実施の形態に適用された減衰力可変型
ショックアブソーバにおけるピストン速度に対する減衰
力可変特性図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるコントロールユニ
ットの減衰力特性制御作動の内容を示すブロック図であ
る。
【図9】本発明の実施の形態における制御信号の作成状
態を示すタイムチャートである。
【図10】本発明の実施の形態における信号処理過程で
生じる制御信号の位相遅れまたは位相進みを補正するた
めの補正制御作動内容を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態における信号処理過程で
生じる制御信号の位相遅れまたは位相進みを補正するた
めの補正制御作動内容を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態における信号処理過程で
生じる制御信号の位相遅れまたは位相進みを補正するた
めの補正制御作動内容を示す参考図である。
【図13】本発明の実施の形態における信号処理過程で
生じる制御信号の位相遅れまたは位相進みを補正するた
めの補正制御作動内容を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 可変機構 a2 可変機構 b ショックアブソーバ c 車両上下方向挙動検出手段 d 制御信号作成手段 e 減衰力特性制御手段 f 信号補正手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体と各車輪との間に介装されていて独立
    の可変機構により伸行程側の減衰力特性と圧行程側の減
    衰力特性とを別個独立に多段階もしくは無段階に可変制
    御可能な減衰力可変型ショックアブソーバと、 車両の上下方向挙動信号を検出する車両上下方向挙動検
    出手段と、 該車両上下挙動検出手段で検出された車両の上下方向挙
    動信号から上方向挙動信号のみで構成される上方向信号
    および下方向挙動信号のみで構成される下方向信号とを
    別個独立に作成する制御信号作成手段と、 該制御信号作成手段で作成された上方向信号により前記
    減衰力可変型ショックアブソーバの伸行程側の減衰力特
    性を、また、下方向信号により圧行程側の減衰力特性を
    それぞれ別個独立に可変制御する減衰力特性制御手段
    と、 前記上方向信号または下方向信号のいずれか一方の信号
    から得られる情報に基づいてその反転周期側となる他方
    の信号を互いに補正する信号補正手段と、を備えている
    ことを特徴とする車両懸架装置。
  2. 【請求項2】前記車両上下方向挙動検出手段で検出され
    た車両の上下方向挙動信号の信号処理を行うフィルタ回
    路を備え、 前記信号補正手段が、前記上方向信号または下方向信号
    のいずれか一方の信号から得られる信号周波数情報に基
    づいてその反転周期側となる他方の信号の位相を互いに
    補正するように構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の車両懸架装置。
  3. 【請求項3】前記信号補正手段が、前記上方向信号また
    は下方向信号のいずれか一方の信号の1/4周期の時間
    からその信号の周波数情報を得ると共に、該得られた周
    波数情報と、前記フィルタ回路の周波数−位相特性から
    目標位相との位相のずれおよびこの位相ずれを補正する
    ための時間を演算し、この補正時間に基づいて反転周期
    側となる他方の信号の位相のずれを互いに補正するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車
    両懸架装置。
  4. 【請求項4】前記信号補正手段が、前記上方向信号また
    は下方向信号のいずれか一方の信号が0点を通過した時
    から最初のピーク値までの時間からその信号の周波数を
    推定し、前記フィルタ回路の周波数−位相特性からその
    周波数における目標位相との位相のずれ角を算出し、該
    位相のずれ角と前記信号周波数から補正時間を算出する
    ように構成されていることを特徴とする請求項3に記載
    の車両懸架装置。
  5. 【請求項5】前記信号補正手段が、位相のずれが遅れ方
    向である時は、制御信号の0点通過時点から算出された
    補正時間後の制御信号の値を再び検出した時に他方の制
    御信号に対し位相遅れの補正を開始することを特徴とす
    る請求項2〜4のいずれかに記載の車両懸架装置。
  6. 【請求項6】前記信号補正手段が、位相のずれが進み方
    向である時は、他方の制御信号の0点からの立ち上がり
    を前記補正時間だけ遅らせることにより位相進みの補正
    を行うことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載
    の車両懸架装置。
  7. 【請求項7】前記減衰力可変型ショックアブソーバが、
    シリンダ内を上部室と下部室とに画成して摺動するピス
    トンボディには上部室と下部室との間を連通する伸側連
    通孔および圧側連通孔が設けられ、 前記ピストンボディの軸方向両端面には伸側連通孔およ
    び圧側連通孔の流通をそれぞれ制限的に許容することで
    高い減衰力を発生させる伸側高減衰バルブおよび圧側高
    減衰バルブが設けられ、 伸行程時に前記伸側高減衰バルブをバイパスしてシリン
    ダの上部室と下部室との間を連通させる伸側バイパス流
    路および該伸側バイパス流路の途中に介装されていて該
    流路断面積を変化可能な伸側可変絞り手段と、圧行程時
    にシリンダの下部室と上部室との間を連通させる圧側バ
    イパス流路および該圧側バイパス流路の途中に介装され
    ていて該流路断面積を変化可能な圧側可変絞り手段とが
    設けられ、 前記伸側可変絞り手段と圧側可変絞り手段とがそれぞれ
    独立したアクチュエータにより駆動制御されるように構
    成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載の車両懸架装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4671619A (en) * 1984-07-24 1987-06-09 Asahi Glass Company, Ltd. Electro-optic device
CN106738817A (zh) * 2017-02-13 2017-05-31 福建(泉州)哈工大工程技术研究院 一种扭力杆胶芯减震套的自动化矫形机

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US4671619A (en) * 1984-07-24 1987-06-09 Asahi Glass Company, Ltd. Electro-optic device
CN106738817A (zh) * 2017-02-13 2017-05-31 福建(泉州)哈工大工程技术研究院 一种扭力杆胶芯减震套的自动化矫形机
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