JPH115280A - 建物用成形体 - Google Patents

建物用成形体

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JPH115280A
JPH115280A JP11361198A JP11361198A JPH115280A JP H115280 A JPH115280 A JP H115280A JP 11361198 A JP11361198 A JP 11361198A JP 11361198 A JP11361198 A JP 11361198A JP H115280 A JPH115280 A JP H115280A
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JP
Japan
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resin
copolymer
molded article
polyolefin
ethylene
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JP11361198A
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Inventor
Hitoshi Hayashi
仁司 林
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱変化による膨張収縮に対して高耐候性を有
する建物用成形体の開示 【解決手段】 中心層2にポリオレフィン樹脂が用いら
れ、この中心層2の表面に形成される表皮層3に、アク
リル系樹脂、共重合樹脂等の高耐候表層樹脂が用いら
れ、この高耐候性樹脂に、この高耐候性樹脂に相溶性が
あると共に、前記ポリオレフィン樹脂とも相溶性がある
添加剤が添加されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の屋外に配備
され、熱変化を受けて膨張収縮を受ける建物用成形体に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の雨樋は、硬質塩化ビニル樹脂で形
成されたものが一般的である。しかし、塩化ビニル樹脂
の線膨張係数が高いため、継手等で建物に固定された状
態で夏冬・昼夜の温度変化をうけると、熱伸縮が著し
い。このために、建築後数年を経ると破損したり変形す
る場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような破損・変形
を防止するために金属板芯材層と芯材層の内外両面に被
覆された合成樹脂内外樹脂層からなる雨樋も考案されて
いるが、金属板芯材層と合成樹脂内外被覆層との界面で
温度変化等による応力集中で剥離や蓄熱による変形が生
じたり、切断面からの雨水の浸入等により金属板の腐食
が発生する問題を有する。
【0004】また、塩化ビニル樹脂は難燃性であって燃
焼時に塩化水素ガスが発生することもあるために焼却が
困難であると共に、分解温度が軟化温度よりも低いため
に廃材の再成形も困難である。
【0005】このような問題を解決するために、ガラス
ロービングにマレイン酸変性ポリエチレンを融着して芯
材層を形成し、更にこの芯材層の内外両面にポリエチレ
ンを被覆した雨樋が考案されている。(特開平06−0
81432号公報参照) この特許出願の繊維複合雨樋は、表層がポリエチレンで
あるために紫外線による劣化が通常の塩化ビニル樹脂製
雨樋より大きい。
【0006】そこで、ポリオレフィンの傷つき易さや耐
候性を向上させるために接着層を介して耐候性樹脂(ア
クリル系樹脂)を被覆する積層成形品が考案されてい
る。(特開平6−344520号公報) しかし、この積層成型品は、ポリオレフィン基材層、接
着材層、耐候性樹脂層の3層構造となるために製造時の
工程管理、製品の品質管理が煩雑となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明の請求項1の建物用成形体は、中心層
にポリオレフィン樹脂が用いられ、この中心層の表面に
形成される表皮層に、アクリル系樹脂、共重合樹脂等の
高耐候表層樹脂が用いられ、この高耐候性樹脂に、この
高耐候性樹脂に相溶性があると共に、前記ポリオレフィ
ン樹脂とも相溶性がある添加剤が添加されていることを
特徴とする。
【0008】本発明の請求項1の建物用成形体によれ
ば、表皮層が中心層となるポリオレフィンに一体に融着
されているので、成形体が熱変化を受けて膨張収縮を繰
り返しても、表皮層と中心層との剥離が極力生じにくく
なり、中心層が損傷したり変形することが極力防止され
る。
【0009】請求項2の建物用成形体は、請求項1の建
物用成形体において、前記添加剤は、酸変性ポリオレフ
ィン、エポキシ変性ポリオレフィン、アクリル変性ポリ
オレフィン等の変性ポリオレフィンであることを特徴と
する。
【0010】請求項2の建物用成形体によれば、他材料
との融着性に劣る基材ポリオレフィンとの融着性能が発
現し、ポリオレフィン樹脂に高耐候性樹脂を融着させる
ことができ、中心層と表皮樹脂との結合力が向上し、膨
張収縮による損傷劣化が減少する。
【0011】請求項3の建物用成形体は、請求項2の建
物用成形体において、前記添加剤は5部乃至70部の範
囲の重量比で添加されていることを特徴とする。
【0012】請求項3の建物用成形体によれば、添加剤
が5部以下だと中心層2との融着力が弱く、70部以上
だと表層層3の耐候性能が発揮されない。
【0013】請求項4の建物用成形体は、請求項1乃至
請求項3の建物用成形体において、前記表皮層は顔料や
紫外線吸収剤が添加されていることを特徴とする。
【0014】請求項4の建物用成形体によれば、中心層
となるポリオレフィン樹脂への紫外線透過を防止でき、
退色や劣化を防止できる。
【0015】請求項5の建物用成形体は、請求項1乃至
請求項4のいずれかの建物用成形体において、前記アク
リル系樹脂は、メタアクリル酸エステルを単独もしくは
アクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸ラウリル等の共重合可能なモノマーとの共重合体、
及びエチレン/アクリル酸エチル共重合体であるEEA
樹脂等、他のモノマーとの共重合体やブレンドポリマー
等、アクリル酸を含む熱可塑性樹脂に属するものである
ことを特徴とする。
【0016】請求項6の建物用成形体は、請求項1乃至
請求項5のいずれかの建物用成形体において、前記高耐
候性共重合樹脂は、アクリロニトリル、エチレン/プロ
ピレン/ジエン共重合体、スチレン共重合体からなるA
ES樹脂、アクリロニトリル/塩素化ポリエチレン/ス
チレン共重合体からなるACS樹脂、アクリロニトリ
ル、アクリルゴム、スチレン共重合体からなるAAS樹
脂、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン共重合体
からなるSEBS樹脂、スチレン/イソプレン/スチレ
ン共重合体からなるSIS樹脂、エチレン/酢ビ共重合
体からなるEVA樹脂、エチレン/ビニルアルコール共
重合体からなるEVOH樹脂の少なくともいずれかであ
ることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態にか
かる建物用成型体の雨樋の断面形状を示す。この雨樋1
は略矩形状の断面を有し、中心層2の外側壁面に高耐候
性樹脂の表皮層3が形成されている。この雨樋1の底部
1aの両側に壁部1b、1bが立ち上げられているが、
壁部1b、1bの上端部にビード状の縁部が形成されて
いても良い。又、雨樋1の断面形状はこの実施の形態で
は略矩形状の断面であるが、半円状のものであってもよ
い。中心層2を形成する樹脂はポリオレフィンであり、
中心層2の外側壁面1cに表皮層3が融着されて一体に
形成されている。なお、この実施の形態では建物用成型
体として雨樋を挙げているが、そのほかにも、パイプ等
の管、樹脂製の貯蔵槽、建物の外壁に用いられる樹脂製
の壁板にも適用が可能である。
【0018】中心層2を形成するポリオレフィン樹脂に
は、α−オレフィンの単独重合体、α−オレフィンとジ
オレフィンとの共重合エチレン、α−オレフィンと不飽
和カルボン酸エステルとの共重合体等が挙げられる。
【0019】α−オレフィンの単独重合体及び共重合体
は、例えば、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテ
ン、デセン等の単独重合体及び共重合体であり、具体的
にはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン
−4−メチルペンテン−1共重合体が挙げられる。
【0020】α−オレフィンとジオレフィンとの共重合
体としては、例えば、エチレン−ブタジエン共重合体、
プロピレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。
【0021】α−オレフィンと不飽和カルボン酸エステ
ルとの共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合
体等が挙げられ、更にこれら単独及び共重合体を2種以
上組み合わせてなる組成物が挙げられる。
【0022】プロピレンとしては、ポリプロピレン単独
によるホモポリマーの他、エチレン−プロピレン共重合
体、プロピレン−ブタジエン共重合体やそれに類する共
重合体やそれに類する共重合体、更に不飽和カルボン酸
エステルとの共重合体としてプロピレン−酢酸ビニル共
重合体等が挙げられ、更にこれら各種の単独重合体及び
共重合体を2種以上組み合わせた組成物が挙げられる。
【0023】これらのポリオレフィンに添加しうるもの
としては特に限定は無いが、例として、強化繊維(炭
素繊維、ガラス繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ナイ
ロン繊維等の有機繊維、金属繊維等)、充填材(:マ
イカ、タルク、炭酸カルシウム等の無機充填材、木粉等
の有機充填材等)、難燃材(:種々のハロゲン系、ノ
ンハロゲン系、無機系難燃材)、酸化防止剤(:ヒン
ダードアミン等)、改質剤(:変性ポリオレフィン
等)が挙げられる。
【0024】表皮層3に用いられる高耐候性樹脂として
は、アクリル系樹脂やAES樹脂、AAS樹脂等の共重
合樹脂が好適に用いられるが、PET、PBT、PC等
のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びそれらの組
み合わせ等、被覆成形可能な熱可塑性樹脂が挙げられ
る。
【0025】アクリル系樹脂とは、メタアクリル酸エス
テルを単独もしくはアクリル酸メチル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸ラウリル等の共重合可能なモノ
マーとの共重合体、及びエチレン/アクリル酸エチル共
重合体であるEEA樹脂等、他のモノマーとの共重合体
やブレンドポリマー等、アクリル酸を含む熱可塑性樹脂
に属するものである。
【0026】高耐候性共重合樹脂としては、アクリロニ
トリル、エチレン/プロピレン/ジエン共重合体、スチ
レン共重合体からなるAES樹脂、アクリロニトリル/
塩素化ポリエチレン/スチレン共重合体からなるACS
樹脂、アクリロニトリル、アクリルゴム、スチレン共重
合体からなるAAS樹脂、スチレン/エチレン/ブチレ
ン/スチレン共重合体からなるSEBS樹脂、スチレン
/イソプレン/スチレン共重合体からなるSIS樹脂、
エチレン/酢ビ共重合体からなるEVA樹脂、エチレン
/ビニルアルコール共重合体からなるEVOH樹脂等が
挙げられる。
【0027】基材樹脂への紫外線透過を防ぐために、表
皮層の表層樹脂は顔料や紫外線吸収剤を添加することが
望ましい。
【0028】上記高耐候樹脂に変性ポリオレフィンを5
部〜70部添加することにより基材ポリオレフィンとの
融着性能が発現する。変性ポリオレフィンの添加量が、
5部以下だと中心層2との融着力が弱く、70部以上だ
と表層層3の耐候性能が発揮されない。
【0029】添加する変性ポリオレフィンとしては、ア
クリル系樹脂、共重合樹脂等の高耐候表層樹脂に相溶性
があり、且つPP等の基材ポリオレフィン樹脂とも相溶
性がある酸変性ポリオレフィン、エポキシ変性ポリオレ
フィン、アクリル変性ポリオレフィン等があげられる。
【0030】次に、この建物用成形体の製造装置につい
て説明する。
【0031】図2は、雨樋1の成形装置10の概略図を
示す。この成形装置10は、雨樋1の中心層2を形成す
る基材であるポリオレフィンを押し出す中心層押出し機
11と、雨樋1の表皮樹脂層3を形成する高耐候性樹脂
を押し出す表皮層押し出し機12とを備えている。
【0032】中心層押出し機11及び表皮層押し出し機
12は、樹脂を供給するホッパー11b、12bと、樹
脂を溶融混練するバレル部11a、12aとが備えら
れ、バレル部11a、12aの内部には、一軸又は多軸
のスクリューが配備され、外部はヒーターで覆われてい
る。
【0033】中心層2を形成するポリオレフィン樹脂は
必要な添加剤とともにホッパー11bへ供給される。そ
の樹脂はバレル11a内で溶融混練され押出し金型14
に送り込まれる。
【0034】中心層押し出し機11のポリオレフィン樹
脂は、前述の雨樋1の中心層2となる基材樹脂である。
又、表皮層押し出し機12の高耐候性樹脂は、前述の雨
樋1の表皮層3となる樹脂である。
【0035】中心層押し出し機11のバレル11aの途
中には、繊維供給装置13が設けられており、繊維供給
装置13からバレル11a内の樹脂に強化繊維が混入さ
れるようになっている。中心層押し出し機11のバレル
11a内においては、ポリオレフィン樹脂とが溶融・混
練されて溶融相が形成され、この溶融相は、バレル11
aの途中から強化短繊維を受け入れてさらに溶融混練さ
れる。これにより強化短繊維が均一に分散された繊維強
化溶融相が形成される。この繊維強化溶融相は、金型1
4へ送り込まれる。
【0036】表皮層押し出し機12のホッパー12bに
は、表皮樹脂となる高耐候性樹脂と添加剤となる変性ポ
リオレフィン樹脂が供給される。
【0037】中心層押し出し機11から押し出されるポ
リオレフィン樹脂と、表皮層押し出し機12から押し出
される添加剤混入済みの高耐候性樹脂は、バレル11a
のノズル11d及びバレル12aのノズル12cから金
型14のキャビティに注入される。バレル11a、12
a内ではそれぞれ内蔵されたスクリューの回転により混
練されて、金型14のキャビティに供給される。
【0038】金型14では、2台の押出し機11、12
から溶融相を受け入れ、中心にポリオレフィン樹脂から
なる溶融相、その溶融相の内外の両表面に変性強化溶融
相となるように積層される。すなわち、金型14は、例
えばスライドコアを用いたもので、最初に雨樋1の中心
層2を形成するキャビティを形成して中心層2のポリオ
レフィンを充填し、ポリオレフィンの充填後に、スライ
ドコアを移動させて雨樋1の外側壁面1c側に表皮樹脂
層3のキャビティを形成する。金型14内においてスラ
イドコアを移動させて雨樋1の表皮樹脂層3のキャビテ
ィを形成したら、表皮層押し出し機12から高耐候性樹
脂を供給して雨樋1の外側壁面1cに表皮層3を形成す
る。金型14内において雨樋1の形成は雨樋1が連なる
ように連続的に行われ、後述する引き取り機15によ
り、金型14の外側に引き出される。
【0039】金型14からは成形された雨樋1が連続的
に送り出され、金型14の後工程側には、金型14から
送り出された雨樋1を冷却しつつ固化する冷却サイジン
グ装置15が配備されている。又、冷却サイジング装置
15の後方には冷却して形状が安定した雨樋1を金型1
4から引き出す引き取り装置16が設けられ、引き取り
装置16の後方には引き取られた雨樋1を所望の長さに
切断する切断装置17が設けられている。切断装置17
の後方には、切断した雨樋1を搬送する搬送台が配列さ
れている。尚、符号11cはホッパ11bの供給管、符
号13aは繊維供給装置13の供給管である。
【0040】次に、上記実施の形態にかかる雨樋の実施
例及び比較例について説明する。
【0041】[実施例1]実施例1では、中心層2を形成
する基材となる基材樹脂として、ポリプロピレン(P
P:三菱化学製ポリプロEA9)を用いた。基材樹脂に
添加する強化繊維には炭素繊維チョップ(東邦レーヨン
製ベスファイトHTA−C6−SR)を5vol%投入し
た。
【0042】表皮層3を形成する表層樹脂には、三井石
油化学製無水マレイン酸変性ポリオレフィン(アドマー
QB550)を30vol%添加した三菱レイヨン製アク
リル樹脂(アクリペットVH)を用いた。
【0043】この雨樋1の基材樹脂層となる中心層2の
厚みは約1.5mm、表層樹脂からなる表皮層3の厚み
は0.1mmだった。
【0044】表層樹脂と基材樹脂との融着力を碁盤目試
験にて行った。融着力の評価は製造直後及び75℃−2
0℃の冷熱水繰り返し浸漬300サイクル後の融着力を
評価した。
【0045】耐候性能はサンシャインウエザロ500時
間照射前後の色差により評価した。
【0046】[実施例2]実施例2では、表皮層3を形成
する表層樹脂に、日本油脂製エポキシ変性ポリオレフィ
ン(ブレンマーCP−15)を30vol%添加した三菱
レイヨン製アクリル樹脂(アクリペットVH)を用いた
他は実施例1と同様である。
【0047】[実施例3]実施例3では、表皮層3となる
表層樹脂に、日本ポリオレフィン製アクリル変性ポリオ
レフィン(レクスパールRB5200)を30vol%添
加した三菱レイヨン製アクリル樹脂(アクリペットV
H)を用いた他は実施例1と同様である。
【0048】[実施例4]実施例4では、表層樹脂に、三
井石油化学製無水マレイン酸変性ポリオレフィン(アド
マーQB550)を30vol%添加した住友ダウ製AE
S樹脂(ユニブライトUB−400)を用いた他は実施
例1と同様である。
【0049】[実施例5]実施例5では、表層樹脂に、日
本油脂製エポキシ変性ポリオレフィン(ブレンマーCP
−15)を30vol%添加した住友ダウ製AES樹脂
(ユニブライトUB−400)を用いた他は実施例2と
同様である。
【0050】[実施例6]実施例6では、中心層2を形成
する基材となる基材樹脂として、ポリエチレン(PE:
三菱化学製ハイゼックス5500S)を用いた。基材樹
脂に添加する強化繊維には炭素繊維チョップ(東邦レー
ヨン製ベスファイトHTA−C6−SR)を5vol%投
入した。
【0051】表皮層3を形成する表層樹脂には、日本ポ
リオレフィン製無水マレイン酸変性ポリエチレン(レク
スパールET182)を30vol%添加した三菱レイヨ
ン製アクリル樹脂(アクリペットVH)を用いた。
【0052】他は実施例1と同様である。
【0053】[実施例7]実施例7では、表皮層3を形成
する表層樹脂に、日本ポリオレフィン製エポキシ変性ポ
リオレフィン(レクスパールRA3150)を30vol
%添加した三菱レイヨン製アクリル樹脂(アクリペット
VH)を用いた他は実施例6と同様である。
【0054】[実施例8]実施例8では、表皮層3となる
表層樹脂に、日本ポリオレフィン製アクリル変性ポリオ
レフィン(レクスパールRB5200)を30vol%添
加した三菱レイヨン製アクリル樹脂(アクリペットV
H)を用いた他は実施例6と同様である。
【0055】[実施例9]実施例9では、表層樹脂に、日
本ポリオレフィン製無水マレイン酸変性ポリエチレン
(レクスパールET182)を30vol%添加した住友
ダウ製AES樹脂(ユニブライトUB−400)を用い
た他は実施例6と同様である。
【0056】[実施例10]実施例10では、表層樹脂
に、日本ポリオレフィン製エポキシ変性ポリオレフィン
(レクスパールRA3150)を30vol%添加した住
友ダウ製AES樹脂(ユニブライトUB−400)を用
いた他は実施例7と同様である。
【0057】[比較例1]比較例1では、表皮層3を形成
する表層樹脂に変性ポリオレフィンを添加しなかった他
は実施例1と同様である。
【0058】[比較例2]表層樹脂に変性ポリオレフィン
を添加しなかった他は実施例4と同様である。
【0059】[比較例3]表層樹脂を被覆しなかった他は
実施例1と同様である。
【0060】[比較例4]比較例4では、表皮層3を形成
する表層樹脂に変性ポリオレフィンを添加しなかった他
は実施例6と同様である。
【0061】[比較例5]表層樹脂に変性ポリオレフィン
を添加しなかった他は実施例9と同様である。
【0062】[比較例6]表層樹脂を被覆しなかった他は
実施例6と同様である。
【0063】以上の実施例1乃至比較例6の比較試験を
行った結果は次の通りである。
【0064】
【表1】 実験の結果、表層樹脂に基材樹脂、表層樹脂双方に相溶
可能な物質を添加したので表層樹脂と基材樹脂とが強固
に融着一体化し、表層樹脂が紫外線を遮断するために高
耐候性を示すことが判明した。
【0065】
【発明の効果】本発明の請求項1乃至請求項6の建物用
成形体によれば、表皮層が中心層となるポリオレフィン
に一体に融着されているので、成形体が熱変化を受けて
膨張収縮を繰り返しても、表皮層と中心層との剥離が極
力生じにくくなり、中心層が損傷したり変形することが
極力防止されると共に、製造時の工程管理、製品の品質
管理が煩雑とならない。
【0066】本発明の請求項2の建物用成形体によれ
ば、他材料との融着性に劣る基材ポリオレフィンとの融
着性能が発現し、ポリオレフィン樹脂に高耐候性樹脂を
融着させることができ、中心層と表皮樹脂との結合力が
向上し、膨張収縮による損傷劣化が減少する。
【0067】請求項3の建物用成形体によれば、添加剤
が5部以下だと中心層2との融着力が弱く、70部以上
だと表層層3の耐候性能が発揮されない。
【0068】請求項4の建物用成形体によれば、中心層
となるポリオレフィン樹脂への紫外線透過を防止でき、
退色や劣化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に関わる建物用成形体とし
ての雨樋の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の雨樋を製造する製造装置
の配置概念を示す模式図である。
【符号の説明】
1 雨樋 2 中心層 3 表皮層 10 雨樋の成形装置 11 中心層押し出し機 12 表皮層押し出し機 13 繊維供給装置 14 金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/08 C08L 23/08 23/16 23/16 31/04 31/04 S 33/00 33/00 33/20 33/20 53/02 53/02 55/00 55/00 E04D 13/064 501 E04D 13/064 501K

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心層にポリオレフィン樹脂が用いられ、
    この中心層の表面に形成される表皮層に、アクリル系樹
    脂、共重合樹脂等の高耐候表層樹脂が用いられ、この高
    耐候性樹脂に、この高耐候性樹脂に相溶性があると共
    に、前記ポリオレフィン樹脂とも相溶性がある添加剤が
    添加されていることを特徴とする建物用成形体。
  2. 【請求項2】請求項1の建物用成形体において、前記添
    加剤は、酸変性ポリオレフィン、エポキシ変性ポリオレ
    フィン、アクリル変性ポリオレフィン等の変性ポリオレ
    フィンであることを特徴とする建物用成形体。
  3. 【請求項3】請求項2の建物用成形体において、前記添
    加剤は5部乃至70部の範囲の重量比で添加されている
    ことを特徴とする建物用成形体。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3の建物用成形体にお
    いて、前記表皮層は顔料や紫外線吸収剤が添加されてい
    ることを特徴とする建物用成形体。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれかの建物用
    成形体において、前記アクリル系樹脂は、メタアクリル
    酸エステルを単独もしくはアクリル酸メチル、メタクリ
    ル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル等の共重合可能
    なモノマーとの共重合体、及びエチレン/アクリル酸エ
    チル共重合体であるEEA樹脂等、他のモノマーとの共
    重合体やブレンドポリマー等、アクリル酸を含む熱可塑
    性樹脂に属するものであることを特徴とする建物用成形
    体。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5のいずれかの建物用
    成形体において、前記高耐候性共重合樹脂は、アクリロ
    ニトリル、エチレン/プロピレン/ジエン共重合体、ス
    チレン共重合体からなるAES樹脂、アクリロニトリル
    /塩素化ポリエチレン/スチレン共重合体からなるAC
    S樹脂、アクリロニトリル、アクリルゴム、スチレン共
    重合体からなるAAS樹脂、スチレン/エチレン/ブチ
    レン/スチレン共重合体からなるSEBS樹脂、スチレ
    ン/イソプレン/スチレン共重合体からなるSIS樹
    脂、エチレン/酢ビ共重合体からなるEVA樹脂、エチ
    レン/ビニルアルコール共重合体からなるEVOH樹脂
    の少なくともいずれかであることを特徴とする建物用成
    形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010137415A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Mitsubishi Rayon Co Ltd アクリル樹脂系積層フィルム、積層体及び積層体の製造方法

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