JPH11105175A - 繊維複合成形体及びその製造法 - Google Patents

繊維複合成形体及びその製造法

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JPH11105175A
JPH11105175A JP9268904A JP26890497A JPH11105175A JP H11105175 A JPH11105175 A JP H11105175A JP 9268904 A JP9268904 A JP 9268904A JP 26890497 A JP26890497 A JP 26890497A JP H11105175 A JPH11105175 A JP H11105175A
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JP
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polyolefin
fiber
unsaturated acid
acid
reinforcing fiber
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JP9268904A
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Hitoshi Hayashi
仁司 林
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化による変形が発生せず、剥離・腐食
の問題が生じないなどの繊維複合成形体としての基本物
性を備え、製造工数が少なく、かつ廉価な繊維複合成形
体とその製造法を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィンと強化繊維との複合素材
からなる押出成形体であって、不飽和酸を付着させた強
化繊維が溶融状態のポリオレフィン中に投入されること
により、前記強化繊維と接触するポリオレフィンが前記
不飽和酸により変性されて前記ポリオレフィンと前記強
化繊維との界面接着力が向上されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリオレフィン
と強化繊維からなる押出成形による繊維複合成形体及び
その製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に利用されている雨樋は、硬
質塩化ビニル樹脂を押出し成形により成形されたもので
ある。このような雨樋は押出し成形により一工程で製造
できるので製造工数が少なく、廉価である。
【0003】このような雨樋は、継ぎ手等により接続さ
れたりして建物に固定されるが、経時変化を受けてこの
継ぎ手等の部分を中心として変形して破損したり、水漏
れが生じるとの欠点がある。これは塩化ビニル樹脂の線
膨張率が大きいために、四季や昼夜の気温の変化による
熱伸縮が原因とされ、継ぎ手間が曲がって変形し、破損
するためと考えられている。
【0004】この変形を防止する雨樋1として、図3、
図4に示すように、多数の穿孔2が施された金属板3を
芯材として、その表裏に硬質塩化ビニル樹脂の層4を被
覆させて構成されたものが知られている(例えば、特開
昭57−33660号公報)。しかしながら、この雨樋
1は、金属板3と硬質塩化ビニル樹脂の層4との界面
で、温度変化などによる応力集中で剥離や蓄熱による変
形が生じるという欠点がある。また、雨樋を切断加工す
ると、その切断面に雨水が侵入する。この雨水の侵入に
より内部の金属板3が腐食するという問題を有する。
【0005】また、塩化ビニル樹脂は、耐候性はよい
が、難燃性の樹脂であり熱安定性に乏しい。したがって
塩化ビニル樹脂を用いた雨樋は、廃棄処理において焼却
処理が困難であるという問題点がある。また、分解温度
が軟化温度よりも低いために廃材の再成形も困難であ
る。
【0006】このような問題点を解決するために図5に
示すように、雨樋の長手方向に配された連続強化繊維に
マレイン酸変性ポリオレエチレンが融着されてなる芯材
層5の内外両面にポリエチレンを被覆層6した繊維複合
雨樋7が、例えば、特開平6−81432号公報に提案
されている。
【0007】この繊維複合雨樋7は、たとえば、連続繊
維のガラスロービングに酸変性ポリオレフィン樹脂を含
浸させて予め芯材層5を形成させ、この芯材層5を巻き
取っている。この巻き取られた芯材層5は、賦形装置に
より雨樋形状に賦形された後、中空耳部が付与され、ク
ロスヘッドダイから押し出された高密度ポリエチレンに
より表面に被覆層6が付与されて繊維複合雨樋7が形成
されている。
【0008】この繊維複合雨樋7は、連続強化繊維が長
手方向に配されているので、雨樋7の長手方向の線膨張
率が低減されて、熱伸縮による変形が改善されている。
また、樹脂がポリオレフィン樹脂であるので、熱安定性
に優れリサイクルが容易である。さらに易燃性であるの
で、焼却処理も容易である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この繊
維複合雨樋7は、芯材層5を製造する工程と雨樋形状に
成形する工程とが別工程のために、製造時の工数が多
く、価格が高くなるとの問題点がある。また、マレイン
酸変性ポリオレフィンは価格が高いという問題点があ
る。
【0010】そこで、この発明は、温度変化による変形
が発生せず、剥離・腐食の問題が生じないなどの繊維複
合成形体としての基本物性を備え、製造工数が少なく、
かつ廉価な繊維複合成形体とその製造法を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、ポリオレフィンと強化繊維との
複合素材からなる押出成形体であって、不飽和酸を付着
させた強化繊維が溶融状態のポリオレフィン中に投入さ
れることにより、前記強化繊維と接触するポリオレフィ
ンが前記不飽和酸により変性されて前記ポリオレフィン
と前記強化繊維との界面接着力が向上されていることを
特徴とする繊維複合成形体である。
【0012】請求項2の発明は、不飽和酸を付着させた
強化繊維を触媒の存在下に溶融ポリオレフィン中に投入
して混練することにより前記強化繊維と接触するポリオ
レフィンを前記不飽和酸により変性させ、続けて押出成
形を行い所定形状の製品とすることを特徴とする繊維複
合成形体の製造法である。
【0013】
【作用】この発明では、ポリオレフィンと強化繊維との
接着のために、予め強化繊維に不飽和酸が付着される。
この不飽和酸が付着された強化繊維は、溶融状態の樹脂
中に投入混練される。このとき不飽和酸をポリオレフィ
ン樹脂と反応させる触媒が存在しているので、溶融熱に
より不飽和酸とポリオレフィンとの反応が進行する。反
応された不飽和酸のカルボン酸部分は、強化繊維表面と
結合する。これによりポリオレフィンと強化繊維とは強
固に結合され界面接着力が向上されるので、繊維複合体
の線膨張率が低減され、温度変化による変形が小さく、
樋などの成形品に成形した場合の破損が生じにくくな
る。
【0014】また、この発明では、不飽和酸は強化繊維
に付着されて溶融ポリオレフィンに投入されるので、反
応したポリオレフィン分子は強化繊維の近傍に存在する
確率が高い。これにより、反応に供された不飽和酸の多
くは、周囲の強化繊維と結合されることになり、少量の
不飽和酸の添加により、ポリオレフィンと強化繊維との
界面接着力の向上が図れる。
【0015】また樹脂はポリオレフィン系であるので、
熱安定性に優れリサイクルが容易である。またポリオレ
フィン系は易燃性であるので、容易に焼却される。
【0016】また、この繊維複合成形体は押出成形など
の一工程で製造できる。したがって、製造工数が簡略化
されコストの低減が図れる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について、図面を参照しつつ説明する。
【0018】図1は、この実施の形態の繊維複合体とし
ての雨樋を説明する図である。図中符号8は繊維複合成
形体としての雨樋でありポリオレフィン樹脂を押出し成
形により形成されている。幅約100mmの平坦な底壁
8aの両側から壁8b,8bが相対向して立設されてい
る。その壁8bの高さは約40mmであり、その上端に
は、図5に示すような一対の耳縁が形成されていてもよ
い。この雨樋8の形状はとくに限定されるものではな
く、いかなる形状の雨樋でもよい。たとえば、図3に示
すような長さ方向と直交する方向の切断面が半円弧状の
外形形状であってもよい。また、耳縁の有無、形状も自
由である。
【0019】この雨樋8を構成する壁は、ポリオレフィ
ン樹脂をマトリクスとして、その中に強化繊維が分散さ
れている。この強化繊維は不飽和酸を付着させた状態で
溶融状態のポリオレフィン中に投入されることにより、
強化繊維と接触したポリオレフィンがこの不飽和酸によ
り変性されてポリオレフィンと強化繊維との界面接着力
が向上されている。
【0020】マトリクス樹脂として用いられるポリオレ
フィンとしては、オレフィン類の単独重合体或いは共重
合体であり、α−オレフィンの単独重合体、α−オレフ
ィンとジオレフィンとの共重合体などを包含する。α−
オレフィンの単独重合体及び共重合体とは、エチレン、
プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン、デセンなど
の単独重合体及びこれらを一成分とする共重合体であ
る。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィンの単独重合体、エチレン−ブテン−1共
重合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体な
どが挙げられる。また、α−オレフィンとジオレフィン
との共重合体には、例えばエチレン−ブタジエン共重合
体、プロピレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。
【0021】プロピレンとしては、ポリプロピレン単独
によるホモポリマーの他、エチレン−プロピレン共重合
体、プロピレン−ブタジエン共重合体やそれに類する共
重合体などが挙げられる。
【0022】これらの単独重合体、共重合体等を2種以
上組み合わせた組成物であってもよい。また、これらの
ポリオレフィン系の分子量は、得られる複合体の要求性
能、成形性などを考慮して適宜選択される。
【0023】強化繊維として用いられる繊維は、特に限
定されない。通常ポリオレフィン樹脂の補強に用いられ
る強化繊維が適宜必要に応じて選択される。それらは、
例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、アルミナ繊維など
の無機繊維、アラミド繊維等の有機繊維である。無機ウ
ィスカーなどを使用できる。この発明では、ポリオレフ
ィンとの接着性、融着性が劣る材料でもよく接着又は融
着できるという利点を有する。このため、カーボン繊維
を配合した場合にも、優れた補強効果を与えると共に成
形品の線膨張率が低減される。また、この強化繊維は、
混合して用いてもよく、また、本発明の目的を損なわな
い他の化学処理が施されていてもよい。
【0024】強化繊維の充填量は、ポリオレフィン樹脂
の総量の2〜30容量%が熱伸縮性を低減させる上で好
ましい。2容量%未満では複合成形体としての熱伸縮性
を低減させる効果が少ない。また30容量%程度を越え
て充填するとポリオレフィン中に分散させることが困難
となる場合がある。
【0025】強化繊維の径は、3〜30μmであること
が熱伸縮性を低減させる上で好ましい。効果的に熱伸縮
性を低減させるには、繊維径は細い方がよいと考えられ
るが、3μmよりも細いと溶融混練中等に強化繊維が折
れて長い繊維長を維持することが困難となる。一方、3
0μmを越えると繊維としての補強効果が充分に発揮さ
れにくい。
【0026】この強化繊維の繊維長も限定されるもので
はなく、目的に合致されて適宜選択すればよい。チョッ
プ、ロービング、ミルドファイバー等、混練機に投入で
きる形状のもので有ればよい。一般に繊維長が長い方が
効果的に熱伸縮性を低減させる効果が高い。繊維長が短
すぎると熱伸縮性の低減効果、補強効果が小さい。通常
0.03mm以上の長さである。
【0027】付着される不飽和酸としては、不飽和カル
ボン酸又はその無水物であれば使用でき、無水カルボン
酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、クロトン
酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などが例示
される。また、その無水物としては、無水マレイン酸、
無水イタコン酸などが例示される。配合されるべき酸の
量はとくには限定されないが、一般にはポリオレフィン
樹脂100重量部に対して0.02〜2.0重量部程度
である。
【0028】これらの不飽和酸は、ポリオレフィン樹脂
と反応させる過酸化物等の触媒と混合して用いることに
より、不飽和酸とポリオレフィンとの反応が促され、不
飽和酸がグラフトされるなどしてポリオレフィンが変性
される。この触媒としては、一般的にポリオレフィンの
酸変性用の触媒が通常の範囲で用いられる。
【0029】繊維と溶融樹脂との混練には、できるだけ
繊維の破断を抑制しながら繊維を溶融樹脂中に十分に分
散させ、この間に不飽和酸とポリオレフィンとを反応さ
せることが重要である。そのためには、ブレード型ニー
ダ又はロール型ニーダなどのニーダを用いるのが好まし
い。
【0030】また、樹脂の溶融、繊維の投入、混練、押
出成形による製品成形までを一工程で行うためには、ロ
ール型ニーダの一種である押出機(エクストルーダ)を
用いるのが好ましい。押出機以外の混練機を用いて、繊
維と溶融樹脂とを混練し、続けて押出機に供給して成形
を行ってもよい。また、別工程で繊維と樹脂とをペレッ
トなどの成形体とした後、押出成形を行うこともでき
る。
【0031】図2は、このような反応を促進させて、こ
の発明の繊維複合成形体としての雨樋8を製造するため
の成形装置11の一例である。この成形装置11は、メ
インの押出し機12、押出し金型(ダイ)13、冷却サ
イジング装置14、引き取り装置15、切断装置16、
搬送台17が一列に配列されている。押出し機12は、
ポリオレフィン樹脂を供給するホッパー12a、内部に
二軸同方向回転スクリュウを備え外部がヒーターで覆わ
れることにより樹脂を溶融混練するバレル部12b、バ
レルの途中にベント部(不図示)とを備えている。バレ
ル部12bの途中にT字配列に繊維供給用押し込みフィ
ーダー18が接続されている。
【0032】フィーダー18は不飽和酸が付着された強
化繊維を供給するためのもので、強化繊維を供給するホ
ッパー18a、内部に送給スクリュウを備えることによ
り強化繊維を押し出す送給部18bとを備えている。送
給部18bの途中には、酸無水物と触媒との混合物を噴
霧するMAH噴霧装置19が接続されている。
【0033】ポリオレフィン樹脂は必要な添加剤ととも
にホッパー12aへ供給される。その樹脂はバレル部1
2b内で溶融混練され溶融相が形成される。一方、繊維
供給押し込みフィーダー18へは強化繊維が供給され
る。この強化繊維は、送給部18bの途中からMAH噴
霧装置19により、酸無水物と触媒との混合物が噴霧さ
れる。この酸無水物が付着された強化繊維は、バレル部
12bからポリオレフィンの溶融相に投入され、このバ
レル部12bでは、溶融状態のポリオレフィンと強化繊
維とが接触・混練される。この間に不飽和酸は触媒の存
在下にポリオレフィンと反応される。
【0034】得られた混合溶融相は、金型13へ送り出
される。金型13では、この混合溶融相を受けて、金型
リップより雨樋形状に成形品を押し出す。この押し出さ
れた成形品は冷却サイジング装置14において冷却され
つつ引き取り装置15により引き取られて雨樋形状に正
確に寸法が規制される。ついで切断装置16により一定
長さに切断されて搬送装置17により雨樋8が排出され
る。
【0035】これらのポリオレフィンには、通常成形材
料として用いられるように、酸化防止剤、耐衝撃向上
剤、安定剤、顔料、染料などの着色剤、その他のフィラ
ー(充填材)がこの発明の効果を損なわない範囲で適宜
に選択され、添加されて成形用樹脂として利用される。
また、難燃材が配合されていてもよい。
【0036】充填材としては、マイカ、タルク、炭酸カ
ルシウムなど無機充填材、木紛などの有機充填材が挙げ
られる。また、難燃材としては種々のハロゲン系、ノン
ハロゲン系、無機系の難燃材が挙げられる。酸化防止剤
としては例えばヒンダードアミンなどが挙げられる。
【0037】
【実施例】以下に実施例に基づき、この発明を具体的に
説明する。
【0038】実施例1 ポリオレフィン樹脂としてポリプロピレン樹脂(三菱化
学製ポリプロEA9、以下PPと略す)を、強化繊維と
して炭素繊維チョップ(東邦レーヨン製ベスファイトH
TA−C6−SR、平均繊維直径7μm、平均繊維長6
mm)を5容量%用いた。また、PPに対して不飽和酸
として和光純薬製無水マレイン酸(以下MAHと略
す。)を0.5重量%、過酸化物触媒として日本油脂製
の2,5-dimethyl-2,5di(t-butylperoxy)hexane0.02
重量%を用い、図2に示す装置を用い、雨樋を製作し
た。
【0039】比較例1 無水マレイン酸及び過酸化物触媒を添加しない以外は、
実施例1と同様にして雨樋を製作した。
【0040】比較例2 ポリオレフィン樹脂として、無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレン樹脂(三井石油化学製アドマーQB550)を
10容量%配合したPP(三菱化学製ポリプロEA9)
を用いた以外は、比較例1と同様にして、雨樋を製作し
た。
【0041】実施例及び比較例で得られた雨樋の引張弾
性率と線膨張率を測定して表1にまとめた。表1から、
本発明に従う実施例1の雨樋の引張弾性率は3.0GP
aと高く、また線膨張率は2.0×10-5/°Cと優れ
ていた。比較例との対比から、実施例の強化繊維は、マ
トリックス樹脂であるポリオレフィンと界面接着力が高
められていることが確認される。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたことから、請求項1の
発明によれば、不飽和酸は強化繊維に付着されて溶融ポ
リオレフィンに投入されるので、反応したポリオレフィ
ン分子は強化繊維の近傍に存在する確率が高い。このた
め、反応に供された不飽和酸の多くは、周囲の強化繊維
と結合されることになり、少量の不飽和酸の添加によ
り、ポリオレフィンと強化繊維との接着性の向上が図れ
る。これにより、繊維複合体の線膨張率が低減され、温
度変化による変形が小さく、樋などの成形品に成形した
場合の破損が生じにくい繊維複合成形体が提供される。
【0044】またこの成形体の樹脂はポリオレフィン系
であるので、熱安定性に優れリサイクルが容易である。
またポリオレフィン系は易燃性であるので、容易に焼却
される。
【0045】請求項2の発明では、本発明の繊維複合成
形体が一工程で製造される。したがって、製造工数が簡
略化されコストの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の繊維複合成形体としての
雨樋を説明する斜視断面図である。
【図2】実施の形態の雨樋8を製造するための成形装置
11を説明するための工程図である。
【図3】従来の雨樋1を説明する一部切欠斜視図であ
る。
【図4】図3の雨樋1の断面図である。
【図5】従来の繊維複合雨樋7を説明する斜視断面図で
ある。
【符号の説明】
8 雨樋(繊維複合成形体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 5/06 CES E04D 13/064 Z E04D 13/064 B29C 67/14 X // B29K 105:06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンと強化繊維との複合素材
    からなる押出成形体であって、不飽和酸を付着させた強
    化繊維が溶融状態のポリオレフィン中に投入されること
    により、前記強化繊維と接触するポリオレフィンが前記
    不飽和酸により変性されて前記ポリオレフィンと前記強
    化繊維との界面接着力が向上されていることを特徴とす
    る繊維複合成形体。
  2. 【請求項2】 不飽和酸を付着させた強化繊維を触媒の
    存在下に溶融ポリオレフィン中に投入して混練すること
    により前記強化繊維と接触するポリオレフィンを前記不
    飽和酸により変性させ、続けて押出成形を行い所定形状
    の製品とすることを特徴とする繊維複合成形体の製造
    法。
JP9268904A 1997-10-01 1997-10-01 繊維複合成形体及びその製造法 Withdrawn JPH11105175A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017075290A (ja) * 2015-10-14 2017-04-20 エフテックス有限会社 炭素繊維強化・改質ポリプロピレ樹脂の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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