JPH11512999A - ワイパブレード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 自動車の窓ガラスをクリーニングするためのワイパブレード（１０）が提案されている。このワイパブレードは、長く延在する弾性的な保持エレメント（１２）を有し、かつ駆動されるワイパアーム（１６）を接続するための手段（１４）を備えている。保持エレメントには、ゴム状の材料から製造されていてヘッド条片とワイパリップ条片とを有していて保持エレメント（１２）に保持されている、長く延在するリップ条片が配置されており、このリップ条片は、ヘッド条片によって取り囲まれていて長く延在するばねレール（３０）を備えている。ワイパブレードの取付けを簡単に行えるようにするために、ばねレール（３０）が、ヘッド条片をその全長にわたって貫通する前製造された長手方向通路（２８）内に配置されており、ばねレール（３０）がその両端部（３２，３３）においてヘッド条片（２４）から突出しており、ばねレール（３０）のこの両端部（３２，３３）が、保持エレメント（１２）にワイパ条片（１８）を固定するための保持手段を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】 ワイパブレード 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念部に記載のワイパブレードに関する。このよう な形式の公知のワイパブレード（米国特許第４１２７９１６号明細書、第２１図 〜第２３図）では、ワイパ条片のヘッド条片によって取り囲まれたばねレールは 、ワイパ条片自体と同じ長さを有している。したがって、保持エレメントの特別 な構成及び／又は保持エレメントの爪によって掴まれるヘッド条片の特別な構成 が必要であり、これによって初めてワイパ条片はその長手方向において保持エレ メントに固定されることができる。しかしながらそこにはそれに対してなにも開 示されていない。ばねレールもまたそこではワイパ条片のヘッド条片内に埋め込 まれており、つまりばね条片はその製造時に直接的に一緒に一体成形されている 。したがって既にワイパ条片の製造時に、どのようなフロントガラスのためにワ イパブレードが使用されるのかを、考慮する必要がある。これによって初めてば ねレールはその主たる課題、つまりワイパ条片の全長にわたって圧着圧を可能な 限り均一に分布もしくは分配させるという課題を、満たすことができる。ばねレ ールの選択は、多数の基準 に基づいて決定されるが、これらの基準としては例えば、拭かれる窓の曲率と、 走行風（Fahrtwind）に対する窓の傾斜とが挙げられる。その結果、顧客の要望 を短時間のうちに満足させようとするならば、ワイパブレードを不経済に大量に ストックすることになる。 発明の利点 請求項１の特徴部分に記載された構成をもつ本発明によるワイパブレードでは 、顧客の要望に合わせられたばねレールを、前製造されたワイパ条片の長手方向 通路に挿入することが可能である。これによってストックもしくは在庫管理が簡 単になる。さらに簡単な形式で、ばねレールを備えたワイパ条片を保持エレメン トに固定することができる。 ワイパ条片の長手方向通路内においてばねレールを長手方向シフト不能に固定 するために、本発明の有利な構成では、ばねレールの横断面が少なくとも部分的 に、ヘッド条片における前製造された長手方向通路の横断面よりも大きい。 ばねレールの横断面が、中央区分から両端部に向かって減少もしくは先細にな っていると、ワイパブレード全長にわたる圧着圧を簡単な形式で均一に分配する ことができる。 この場合、ばねレール横断面の減少が一定に行われていると有利である。 保持エレメントの端部区分が、窓ガラスに向かって 延びていて長手方向通路の開口を覆う付加部を備えており、該付加部に、保持手 段として形成されたばねレールの一方の端部と共働する対応保持手段が配置され ていると、保持エレメントとワイパ条片との間における保持部を特に簡単に構成 することができる。 組立てやすい対応保持手段を形成するために有利な本発明の別の構成では、対 応保持手段が、ばねレールの一方の端部によって貫通される貫通孔によって形成 されている。 特に簡単な形式でワイパブレードの最終消費者が使用済みのワイパ条片を交換 できるようにするために、本発明の別の有利な構成では、保持エレメントの他方 の端部区分が、窓ガラスに向かって延びる貫通孔を有しており、該貫通孔に、ば ねレールの他方の端部における対応する貫通孔が少なくともほぼ向かい合って位 置しており、両貫通孔が固定手段の係合によって互いに固定されている。固定手 段の解離後にワイパ条片はばねレールと一緒に取り外すことができ、ばねレール を取り付けられたワイパ条片から成るいわゆる「レフィル‐セット」と取り替え ることができる。 固定手段が、実質的にＵ字形の横断面を有していて弾性材料から成る緊締クリ ップによって形成されており、該緊締クリップの両Ｕ字脚が、その自由端部の互 いに向かい合っている側に固定手段として係止突起もしくは係止歯を有しており 、該係止突起もしくは係止 歯が、保持エレメント及びばねレールにおける対応係止手段として働く貫通孔と 、プレロード下で係止するように共働するようになっていると、有利かつ安価で ある。ワイパ運転中のワイパブレード運動方向におけるワイパ条片の変形を阻止 するために、本発明の別の構成では、保持エレメントに安定化手段が配置されて おり、該安定化手段が支持側壁によって、ヘッド条片の長辺の少なくとも部分領 域を覆っている。 このような安定化手段は、それが保持エレメントの中央区分に配置されている 場合、駆動されるワイパアームのための接続手段を備えていると、取付けを簡単 化するために有利である。 以下においては本発明の有利な実施例を、図面を参照しながら説明する。 図面 第１図は、保持エレメントが部分的に縦断面で示されているワイパブレードを 示す側面図である。 第２図は、第１図の矢印ＩＩの方向からワイパブレードを見た図である。 第３図は、第１図に示されたワイパブレードを上から見た平面図である。 第４図は、第１図のＩＶ−ＩＶに沿って断面してワイパブレードを示す横断面 図である。 第５図は、ワイパ条片の一部であるばねレールを概略的に示す斜視図である。 第６図は、第１図においてＶＩで示された範囲を拡大して示す図である。 実施例の記載 第１図に示されたワイパブレード１０は、ただ１つの円弧状の保持エレメント １２を有しており、この保持エレメント１２は、長く延在する構成を有し、かつ 弾性材料から製造されている。保持エレメント１２はその中央区分に接続手段１ ４を備え、この接続手段１４には自体公知の形式で、駆動されるワイパアーム１ ６が係合している。ワイパアーム１６は矢印１７の方向に負荷されているので、 保持エレメント１２によって保持されたワイパ条片１８は、そのワイパリップ条 片２０で、自動車の拭かれる窓２２の外面に接触させられている。ワイパ条片１ ８はヘッド条片２４（第４図）を有しており、このヘッド条片２４の、拭かれる 窓２２に向けられた側には、長く延在するウェブ２６を介して、ワイパリップ条 片２０が結合されている。ゴム状の材料から製造されたワイパ条片１８のヘッド 条片２４は、長手方向通路２８によって貫通されていて、この長手方向通路２８ には同様に長く延在するばねレール３０が配置されている。このばねレール３０ は、ワイパ条片１８をその長手方向に対して直角な方向において形状安定化させ るためにも働く。しかしながらこのばねレール３０の主要な課題は、窓２２にお けるワイパリップ条片２０の接触圧を可能な限り均一 に分配することである。ばねレール３０の長さ３１は、その両端部３２，３３が ヘッド条片２４に設けられた長手方向通路２８の両方の開口から突出するように 、寸法設定されている。ばねレール３０が長手方向通路２８内において長手方向 で摺動することを防止するために、ばねレール３０の横断面は少なくとも部分的 に、ヘッド条片２４における前製造された長手方向通路２８の横断面よりも大き い。接触圧（第１図の矢印１７）を可能な限り均一に、ワイパ条片１８の全長に わたって分配するために、ばねレール３０の横断面はその中央区分から両端部３ ２，３３に向かって先細になっている。実際には認識困難なほど小さな差しか存 在しないことに基づいて図面（第５図）からは分からないこのような先細構成は 、段階的になっていても又は連続的に行われていてもよい。横断面の先細りもし くは減少は、ばねレール幅３４の減少及び／又はばねレール３０の厚さ３５の減 少によっても、達成することができる。 第１図に示されているように、保持エレメント１２の一方の端部区分３６は、 窓２２に向かって延びていて長手方向通路２８の開口に被さる付加部３７を備え ており、この付加部３７は長手方向通路２８の延長上に貫通孔３８を有していて 、この貫通孔３８にはばねレール３０の一方の端部３２が貫通係合している。ば ねレール３０の他方の端部３３は貫通孔４０を有して おり、この貫通孔４０には保持エレメント１２の他方の端部３９における貫通孔 ４２が向かい合って位置している。両方の貫通孔４０，４２は実質的に窓２２に 向かって延びている。保持エレメント１２に対してばねレール３０を固定するた めに、緊締クリップ４４が設けられており、この緊締クリップ４４はほぼＵ字形 横断面を有している。弾性材料から成る緊締クリップの両Ｕ字脚４５，４６（第 ６図）は、その自由端部の領域における互いに向かい合っている側に、係止歯４ ７もしくは係止突起４８を備えている。係止突起４８は、保持エレメント１２の 端部３９における貫通孔４２に配属されている。係止歯４７はばねレール３０の 端部３３における貫通孔４０に合わせられている。そして緊締クリップ４４は、 その両Ｕ字脚４５，４６の弾性的な変位下で第６図に示されているように取り付 けられ得るように、設計されている。この取付け時に係止歯４７はばねレール３ ０の貫通孔４０内に達し、係止突起４８は保持エレメント１２の端部区分３９に おける貫通孔４２内に達する。つまり緊締クリップ４４は保持エレメント１２の 端部区分３９及びばねレール３０の端部３３と一緒に、保持エレメント１２にワ イパ条片１８を固定するための保持手段を形成する。また貫通孔３８を備えた付 加部３７を有する、保持エレメント１２の一方の端部区分３６は、貫通孔３８を 貫通するばねレール３０の端部３２と共働して、保持 エレメント１２にワイパ条片１８を保持固定するための手段を形成する。つまり ワイパ条片１８は両方の保持もしくは固定手段３２，３６，３７，３８と３３， ３９，４４との間において自由に懸吊されており、その結果ワイパ条片１８は接 触圧（矢印１７）下において最適に窓２２の湾曲に適合することができる。貫通 孔４０における係止歯４７及び貫通孔４２に位置する係止突起４８は、第４図に 示された運転ポジションから緊締クリップ４４が意図せずに解離することを防止 するための固定手段を形成している。なぜならば、緊締クリップ４４の両Ｕ字脚 ４５，４６は互いに向かってプレロードをかけられて（vorgespannt）保持エレ メント１２とばねレール３０とに接触していて、両方の部材１２，３０を互いに 固定しているからである。 保持エレメント１２にはさらに安定化手段５０（第４図）が配置されており、 これらの安定化手段５０は、ワイパ条片１８の長手方向に対して直角な方向であ るワイパブレードの作業運動方向における、ワイパ条片１８の安定性をさらに改 善するために働く。ワイパブレード１０の長手方向中央領域に配置されている安 定化手段５０は、保持エレメント１２をかぎづめ状に取り囲んでおり（第４図） 、かつヘッド条片２４の両側に窓ガラスに向かって延びる支持側壁５２を有して おり、この場合両支持側壁５２は、ヘッド条片２４の長辺の部分領域を覆ってい る。つまり作業方向（第４ 図における二重矢印５４）において、ワイパ条片１８の可能な撓みは支持側壁５ ２によって制限もしくは阻止されている。保持エレメント１２の、窓ガラス２２ とは反対の側に延在する、安定化手段５０のベースプレート５６には、ワイパア ーム１６のフック状の端部のための自体公知の接続手段５８が取り付けられてい る。これらの接続手段５８は図示の実施例では、互いに平行な２つの壁６０によ って形成されており、両壁６０は互いに間隔をおいて配置されていて、かつ接続 ピン６０によって互いに結合されている。そして接続ピン６０には、ワイパアー ム１６のフック状の端部が係合している。 弾性材料から成る保持エレメント１２が、その横断面及び材料選択に関して特 殊に設計されていることによって、弾性材料から成るばねレール３０及び場合に よっては窓ガラス２２に対するばねレールの相応なプレロードを合目的的に調和 させることと相俟って、接触力の特に良好かつ均一な分布を達成することができ る。 着脱可能な固定エレメントとして緊締クリップ４４を配置することによって、 最終消費者は、一体に組み込まれたばねレールと一緒にワイパ条片１８を簡単に 交換することができる。なぜならば、緊締クリップ４４の取外し後に、ワイパ条 片１８とばねレール３０とから成る「レフィル‐セット」を容易に取り外すこと が できるからである。そのためには単に、ばねレール３０の端部３２を付加部３７ の貫通孔３８から引き出すことしか必要ない。そして新たなレフィル‐セットの 取付けは、逆の順番で行われる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ワイパブレード（１０）であって、駆動されるワイパアーム（１６）を接続 するための手段（１４）を備えた長く延在する弾性的な保持エレメント（１２） と、ゴム状の材料から製造されていてヘッド条片（２４）とワイパリップ条片（ ２０）とを有していて保持エレメントに保持されていて、拭われる窓（２２）に 接触可能な長く延在するワイパ条片（１８）と、ヘッド条片によって取り囲まれ ていて長く延在するばねレール（３０）とが設けられている形式のものにおいて 、ばねレール（３０）が、ヘッド条片をその全長にわたって貫通する前製造され た長手方向通路（２８）内に配置され、特に挿入配置されており、ばねレール（ ３０）がその両端部（３２，３３）においてヘッド条片（２４）から突出してお り、ばねレール（３０）のこの両端部（３２，３３）が、保持エレメント（１２ ）にワイパ条片（１８）を固定するための保持手段を形成していることを特徴と するワイパブレード。 ２．ばねレール（３０）の横断面が少なくとも部分的に、ヘッド条片（２４）に おける前製造された長手方向通路（２８）の横断面よりも大きい、請求項１記載 のワイパブレード。 ３．ばねレール（３０）の横断面が、中央区分から両 端部（３２，３３）に向かって減少もしくは先細になっている、請求項２記載の ワイパブレード。 ４．ばねレール横断面の減少が一定に行われている、請求項３記載のワイパブレ ード。 ５．保持エレメント（１２）の端部区分（３６）が、窓ガラス（２２）に向かっ て延びていて長手方向通路（２８）の開口を覆う付加部（３７）を備えており、 該付加部（３７）に、保持手段として形成されたばねレール（３０）の一方の端 部（３２）と共働する対応保持手段（３８）が配置されている、請求項１から４ までのいずれか１項記載のワイパブレード。 ６．対応保持手段が、ばねレール（３０）の一方の端部（３２）によって貫通さ れる貫通孔（３８）によって形成されている、請求項５記載のワイパブレード。 ７．保持エレメント（１２）の他方の端部区分（３９）が、ばねレール（３０） に向かって延びる貫通孔（４２）を有しており、該貫通孔（４２）に、ばねレー ル（３０）の隣接した端部（３３）における対応する貫通孔（４０）が少なくと もほぼ向かい合って位置しており、両貫通孔（４０；４２）が固定手段（４４） の係合によって互いに固定されている、請求項１から６までのいずれか１項記載 のワイパブレード。 ８．固定手段が、実質的にＵ字形の横断面を有していて弾性材料から成る緊締ク リップ（４４）によって形成されており、該緊締クリップ（４４）の両Ｕ字脚（ ４５，４６）が、その自由端部の互いに向かい合っている側に固定手段として係 止突起（４８）もしくは係止歯（４７）を有しており、該係止突起（４８）もし くは係止歯（４７）が、保持エレメント（１２）及びばねレール（３０）におけ る対応係止手段として働く貫通孔（４０；４２）と、プレロード下で係止するよ うに共働する、請求項７記載のワイパブレード。 ９．保持手段（１２）に安定化手段（５０）が配置されており、該安定化手段（ ５０）が支持側壁（５２）によって、ヘッド条片（２４）の長辺の少なくとも部 分領域を覆っている、請求項１から８までのいずれか１項記載のワイパブレード 。 10．保持エレメント（１２）の中央区分に配置された安定化手段（５０）が、駆 動されるワイパアーム（１６）のための接続手段（５８）を備えている、請求項 ９記載のワイパブレード。